(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5945334
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】潤滑剤ディスペンサ
(51)【国際特許分類】
F16N 11/08 20060101AFI20160621BHJP
【FI】
F16N11/08
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-550665(P2014-550665)
(86)(22)【出願日】2012年12月12日
(65)【公表番号】特表2015-507730(P2015-507730A)
(43)【公表日】2015年3月12日
(86)【国際出願番号】EP2012075291
(87)【国際公開番号】WO2013102538
(87)【国際公開日】20130711
【審査請求日】2014年9月25日
(31)【優先権主張番号】102012100035.2
(32)【優先日】2012年1月3日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】399038435
【氏名又は名称】ペルマ−テク・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(72)【発明者】
【氏名】アイゼンバッハー・エーゴン
(72)【発明者】
【氏名】ビューナー・クーノ
(72)【発明者】
【氏名】グロム・マンフレート
【審査官】
増岡 亘
(56)【参考文献】
【文献】
特開平10−220688(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0183648(US,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第2333397(EP,A1)
【文献】
特開平10−299781(JP,A)
【文献】
特開2000−120987(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3060489(JP,U)
【文献】
米国特許第6601738(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16N 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
潤滑剤(4)のための出口開口部(3)を備えた潤滑剤貯蔵空間(2)を有する潤滑剤カートリッジ(1)と、
前記潤滑剤カートリッジ(1)と着脱可能に接続している、スピンドル(7)を駆動するための電池駆動のモータ(6)を収容する担持体(5)と、
前記スピンドル(7)と接続している、潤滑剤(4)を排出するためのプランジャ(8)を備えた潤滑剤ディスペンサであって、
モータ(6)の被駆動軸(9)がアダプタ(10)を用いてスピンドル(7)と接続しており、アダプタ(10)が潤滑剤カートリッジ(1)に向かって開口された,担持体(5)の収容空間(11)内で回転運動可能に支承されている潤滑剤ディスペンサにおいて、
前記アダプタ(10)の軸受として、転がり軸受(12)が設けられており、この転がり軸受が担持体(5)とアダプタ(10)の間に配置されていること、そして
アダプタ(10)が担持体(10)に固定された保持装置(13)を用いて、収容空間(11)からの滑落から軸方向で保護されており、
潤滑剤カートリッジ(1)の内部空間で圧力が形成されない限り、保持装置(13)がアダプタ(10)に作用し、
潤滑剤ディスペンサが運転され、かつプランジャ(8)の排出運動によりプランジャ面に逆圧が生じると同時に、保持装置(13)とアダプタ(10)の間に間隙が生じることを特徴とする潤滑剤ディスペンサ。
【請求項2】
保持装置(13)が担持体(5)に固定された蓋から成り、この蓋がスピンドル(7)により貫通される開口部(15)を備えており、
開口部(15)の境界部(16)が、収容空間(11)内に配置されたアダプタ(10)の周囲(17)に横方向に突出しており、これにより軸方向でアダプタを保護することを特徴とする請求項1に記載の潤滑剤ディスペンサ。
【請求項3】
蓋がキャップの形式を備えており、かつ係止接続あるいはネジ接続(18)により担持体5と着脱可能に接続していることを特徴とする請求項2に記載の潤滑剤ディスペンサ。
【請求項4】
転がり軸受(12)が、深溝玉スラスト軸受あるいはスラストころ軸受から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の潤滑剤ディスペンサ。
【請求項5】
転がり軸受(12)が転がり要素(45)を備えたスペーサリング(46)と二つのカバーディスク(47,47’)を有しており、カバーディスク(47,47’)内には転がり要素(45)のためのトラックが嵌め込まれていることを特徴とする請求項4に記載の潤滑剤ディスペンサ。
【請求項6】
担持体(5)が潤滑剤カートリッジ(1)の方を向いた正面側と潤滑剤カートリッジ(1)の反対の方を向いた後側を備えていること、
担持体(5)の後側には制御電子回路を備えた上部(21)が配置されていること、そして
担持体(5)の正面側に配置された保持装置(13)、担持体(5)及び上部(21)が、担持体(5)の孔を貫通するネジにより接続されて、駆動モジュール(23)を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の潤滑剤ディスペンサ。
【請求項7】
担持体(5)が少なくとも一つの電池を収容するための電池室(36)を備えていることを特徴とする請求項6に記載の潤滑剤ディスペンサ。
【請求項8】
上部(21)がケーシング蓋(24)内で不動に配置されており、このケーシング蓋が潤滑剤カートリッジ(1)と着脱可能に接続していることを特徴とする請求項6または7に記載の潤滑剤ディスペンサ。
【請求項9】
ケーシング蓋(24)が潤滑剤カートリッジ(1)の縁部(39)に当接しており、かつケーシング蓋(24)に配置されたスリーブリング(40)を用いて潤滑剤カートリッジ(1)に対して固定可能であることを特徴とする請求項8に記載の潤滑剤ディスペンサ。
【請求項10】
プランジャ(8)が円筒形のカラー(42)を備えており、このカラーが潤滑剤ディスペンサの使用開始前に、担持体(5)と潤滑剤カートリッジ(1)の内側面の間の環状空間(43)内に係合することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の潤滑剤カートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潤滑剤のための出口開口部を備えた潤滑剤貯蔵空間を有する潤滑剤カートリッジと、前記潤滑剤カートリッジと着脱可能に接続している、スピンドルを駆動するための電池駆動のモータを収容する担持体と、前記スピンドルと接続している、潤滑剤を排出するためのプランジャを備えた潤滑剤ディスペンサであって、モータの
被駆動軸がアダプタを用いてスピンドルと接続しており、アダプタが潤滑剤カートリッジに向かって開口された,担持体の収容空間内で回転運動可能に支承されている潤滑剤ディスペンサに関する。
【背景技術】
【0002】
このような潤滑剤ディスペンサは実践から知られており、かつ特許文献1から公知である。潤滑剤ディスペンサは、例えば転がり軸受とスライド軸受、リニア軸受およびチェーン等のような構成部材を正確にグリース潤滑するために組込まれる。潤滑剤ディスペンサは、例えば軸受の潤滑場所と接続しており、かつ潤滑剤を機械の耐用年数に応じて、あるいは所定の時間間隔をおいて制御しながら処理することができる。
【0003】
特許文献2は無線制御された潤滑システムのための潤滑剤ディスペンサを開示している。潤滑剤ディスペンサの基本的構成には、グリスを含有する潤滑剤カートリッジならびに電池駆動のディスペンサ機構が所属している。このディスペンサ機構は、カートリッジからグリースを排出するためのプランジャとプランジャを動かすためのアクチュエータ機構を備えている。
【0004】
潤滑剤を排出する際に、潤滑剤貯蔵空間内には大きな内圧が生じる。この内圧から、スピンドルを介してアダプタに伝達され、スラスト軸受により受け入れられるべき軸方向の力が生じる。公知の構成の場合、アダプタはスライドディスクに支持されている。同時に力が作用することによりアダプタが回転運動することにより、アダプタとスライドディスクの間に摩擦力が発生する。さらにアダプタとスライドディスクの間の摩擦力は、スライドディスクとアダプタの間の汚染により大きくなる。駆動するモータは過度に酷使され、アダプタの支承部に生じる力と結果として生じるトルクは支配的な寄与を果たす。モータの酷使により電流消費量は増大する。さらに実際のところ、駆動に使用されるモータがカートリッジがすでに空になった後に故障していることがよくあることが監視できた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国実用新案登録第29715808号明細書
【特許文献2】国際特許出願公開第2010/026559号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の根底を成す課題は、冒頭に記載した特徴を備えた潤滑剤ディスペンサにおいて、モータの寿命を長くし、かつ電力消費を減らすために、スピンドル駆動装置のモータに作用する力とモーメントを低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は請求項1による潤滑剤ディスペンサにより解決される。
【0008】
本発明によれば、アダプタを支承するために、担持体とアダプタの間に配置されている転がり軸受が設けられており、アダプタは担持体に固定された保持装置を用いて収容空間からの落下に対して軸方向に固定されている。潤滑剤カートリッジの内部空間で
圧力が形成されない限り、保持装置はアダプタにだけ作用する。潤滑剤ディスペンサが運転され、かつプランジャの排出運動によりプランジャ面に逆圧が生じると同時に、アダプタは保持装置から自由になり、保持装置とアダプタの間に間隙が生じ、従って保持装置における、接触が無く、摩擦が無くかつ磨耗の無いアダプタの回転が保証されている。
【0009】
本発明によるアダプタ支承部により、先に記載された摩擦の根源はほとんどなくなる。摩擦力の総和に打ち勝つにはトルクがより小さいことが必要である。従って好ましくは電動モータである使用されるモータはよりわずかに使用され、それによりモータの故障は減少し、潤滑剤ディスペンサの信頼性は全体的に高められる。特に、値段が安いだけでなく、電流必要量も低く、かつ必要とする取付空間もわずかですむ、性能の低いモータを潤滑剤ディスペンサに使用することができる。本発明による構成により、電流消費量を下げることができる。ひっくるめて、機械損失を低減することにより、エネルギー効率を改善することができる。本発明による理論は、潤滑剤カートリッジを空にするためによりわずかな電池容量が必要とされることをもたらす。これにより環境への悪影響はより小さくなる。潤滑剤ディスペンサを動かすために、従来技術と比較して電池の使用量はより少なくなる。所定の通常の電池を使用する際に、より多量の潤滑剤量を排出するために、あるいはより低い運転温度において確実な潤滑剤の排出を保証するために、さらに本発明による理論を利用することができる。これにより、低温における屋外での潤滑剤ディスペンサの使用の可能性が改善される。
【0010】
保持装置はスピンドルにより貫通される開口部を備えた、担持体に固定された蓋から成るのが好ましく、開口部の境界部は収容空間内に配置されたアダプタの周囲から横に突出しており、それにより軸方向にアダプタを保護する。このことは、特に新しい潤滑剤を満たす目的で、あるいは場合によっては起こり得る手入れ作業のために潤滑剤カートリッジを交換する際には特に重要である。
【0011】
蓋の様式で構成された保持装置には二つの役目がある。一つはアダプタのための記載された支持機能であり、他のは転がり軸受のための保護機能である。潤滑剤ディスペンサが運転していない場合、アダプタは蓋の開口部の境界部に当接している。従って潤滑剤カートリッジの方向へのアダプタの滑落はできなくなっている。それに加えて、汚染はアダプタと境界部との間の移行部には漏出する恐れはなく、それにより、収容空間、特に転がり軸受は汚染に対して保護されている。始めに説明したように、アダプタは排出過程時に軸方向に最小限移動され、従って潤滑剤ディスペンサへの負荷の作用下で、アダプタと蓋の間に接触はない。それと同時に、潤滑剤ディスペンサ運転する際のアダプタの摩擦の無い回転が保証されている。
【0012】
蓋はキャップの形式を備えているのが好ましく、かつ例えば係止接続あるいはネジ接続により担持体と着脱可能に接続している。その際に、アダプタの滑落が連結されたスピンドル、プランジャおよび転がり軸受の重量を考慮してもあり得ないように着脱可能な接続が保証されている。キャップは潤滑剤カートリッジの方を向いた担持体の正面側に当接しており、従って潤滑剤ディスペンサ内で場所をとらないで一体化されている。
【0013】
転がり軸受として異なる軸受を使用することができる。深溝玉スラスト軸受あるいはスラストころ軸受が設けられているのが好ましい。転がり軸受は転がり要素を備えたスペーサリングと二つのカバーディスクを有するのが有効であり、カバーディスク内には転がり要素のためのトラックが嵌め込まれている。カバーディスクは各々、担持体とアダプタに支持され、担持体に支持されたカバーディスクは潤滑剤を排出する間固定されており、アダプタに支持されたカバーディスクはアダプタの運回転運動をすべり無しで受け入れる。転がり軸受は摩耗が極めて少なく、かつ寿命が長いことを特徴とする。
【0014】
担持体は潤滑剤カートリッジの方を向いた正面側と潤滑剤カートリッジの反対の方を向いた後側を備えている。担持体の後側には制御電子回路を備えた上部が配置されている。担持体の正面側に配置された保持装置、担持体及び上部は、担持体の孔を貫通するネジにより接続されて駆動モジュールを形成するのが好ましい。有利な方法で、潤滑剤ディスペンサは、モジュール内に一体化された物体が滑落する恐れが無く、例えば潤滑剤を潤滑剤カートリッジに後から注ぎたすように開放されてもよい。従って損失と損傷はなくなっている。
【0015】
上部は潤滑剤カートリッジと着脱可能に接続しているケーシング蓋内に不動に配置されている。
【0016】
さらに担持体内には制御電子回路とモータに電流を供給するための少なくとも一つの電池を収容するための電池室が配置されている。電池室内で使用される電源は、クランプ装置を用いて固定されているのが有効である。
【0017】
ケーシング蓋は、潤滑剤カートリッジの縁部に当接しており、好ましくはケーシング蓋に配置されたスリーブリングを用いて潤滑剤カートリッジに対して固定されている。この目的で、潤滑剤カートリッジは雄ネジを備え、スリーブリングは互いにネジ締め可能な雌ネジを備えている。ケーシング蓋はストッパを備えており、ストッパの間でスリーブリングは軸方向に動くことができる。その場合、リングの損失はなくなる。潤滑剤カートリッジへのケーシング蓋の取付は、実践から知られた、ケーシング蓋に雌ネジが設けられている潤滑剤ディスペンサと比べて容易である。本発明による潤滑剤ディスペンサの場合、ケーシング蓋は潤滑剤カートリッジへ精度良く嵌合するように取付けられ、かつリングを潤滑剤カートリッジとネジ止めすることにより固定できる。雌ネジは寸法が安定しかつ比較的薄いリングに構成されており、かつコストの理由から、寸法安定性が妥当なプラスチックから薄肉で規則的に製造されているケーシング蓋の外筒面にははいちされていない場合、繋ぎ合わせる際に潤滑剤カートリッジとスリーブリングのネジ山の間隔が傾く危険は僅かである。
【0018】
プランジャは円筒形のカラーを備えており、このカラーは潤滑剤ディスペンサの使用開始前に、担持体と潤滑剤カートリッジの内側面の間の環状空間内に係合する。カラーと担持体は、対応するように構成されており、これによりこれらのカラーと担持体は精度良く嵌合して互いに重なり合って押付けられてもよい。これから結果として生じる長所は、スピンドルの接続端部が必然的にこの接続端部に対応するように構成されたアダプタの収容部内に挿入可能であることである。スピンドルの接続端部は多角面を備えているのが好ましい。
【0019】
本発明を以下にただ一つの実施例を描いた図に基づいて詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】
図1に対して直角にむいた切断面における潤滑剤ディスペンサの別の断面図である。
【
図3】
図1に対して拡大した描写における
図1の部分図である。
【
図4】
図1〜3に示した潤滑剤ディスペンサを使用するための転がり軸受を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0021】
図示した潤滑剤ディスペンサの基本的構成には、潤滑剤4のための出口開口部3を備えた貯蔵室2を有する潤滑剤カートリッジ1、潤滑剤カートリッジ1と着脱可能に接続した、スピンドル7を駆動するための電池で運転されるモータ6を収容する担持体5、スピンドル7と接続した、潤滑剤を排出するためのプランジャ8が所属している。ここに示した潤滑剤ディスペンサの場合、電動モータであるモータ6は、アダプタ10を使用してスピンドル7と接続している
被駆動軸9を備えている。アダプタ10は潤滑剤カートリッジ1に向かって開口した担持体5の収容空間11内で支承されている。アダプタ10の支承部として、担持体5とアダプタ10の間に配置されている転がり軸受12が設けられている。アダプタ10は担持体5に固定された保持装置13を使用して収容空間11から落ちることに対して軸方向に固定する。
【0022】
図1の描写によれば、保持装置13は担持体5に固定された蓋から成る。蓋は潤滑剤カートリッジ1の方を向いた担持体5の前側にある。蓋はスピンドル7とアダプタ10のテーパの付いた先端部を貫通した開口部15を備えており(
図3)、開口部15の境界部16は、収容空間11に収容されたアダプタ10の周囲17から突出しており、かつこれによりアダプタ10を軸方向に固定する。ここに示したように、潤滑剤ディスペンサの無負荷の状態において、アダプタ10のフランジ面は開口部15の境界部1当接している。このことは特に潤滑剤カートリッジを交換する際に有利である。その理由はアダプタ10が潤滑剤ディスペンサを分解する際に収容空間11から落ちる恐れが無いことにある。
【0023】
図1からは、保持装置13を形成する蓋がキャップの形式を備えており、かつネジ接続により着脱可能でありしかも担持体5と接続していることが見て取れる。図示したようにネジ18は担持体5の孔を貫通しており、かつ担持体の後側に配置された上部21に組込まれている。従って、キャップ状の保持装置13、担持体5および上部21は、ネジ18により接続されて駆動モジュール23を形成する。
【0024】
上部21は、潤滑剤カートリッジ1と接続しているケーシング蓋24内に不動に配置されている。上部21は潤滑剤ディスペンサを調節するための操作領域27を備えており、かつ制御電子回路のための回路基板31を具備している。特に表示装置29が設けられている。操作領域27はケーシング蓋24の正面で開口部32を貫通しており、従って潤滑剤ディスペンサの外側で見ることが可能であり、かつ操作可能である。
【0025】
スピンドル7はそのスピンドル端部34に多角面を備えており、この多角面はアダプタ10の対応する収容部35内に挿入されていることが
図1から見て取れる。
【0026】
図2の描写によれば、担持体5には制御電子回路とモータ6に電流を供給するための少なくとも一つの電池を収容するための電池室36が配置されている。さらに
図2には、ケーシング蓋24が潤滑剤カートリッジ1の縁部39に当接しており、かつケーシング蓋24に配置されたスリーブリング40を用いて潤滑剤カートリッジ1から着脱可能に固定されている。この目的で、潤滑剤カートリッジ1は雄ネジを備え、スリーブリング40は互いにネジ締め可能な雌ネジを備えている。スリーブリング40は寸法が安定したリングとして形成されているのが有効であり、かつその外側にグリップを修正するための輪郭および/または旋削工具のための接続部を備えている。
【0027】
図から見て取れるように、プランジャ8は円柱形のカラー42を備えており、このカラーは潤滑剤ディスペンサの使用開始前に、担持体5と潤滑剤カートリッジ1の内側面の間の環状空間43内に係合する。カラー42と担持体5は、対応するように仕上げられており、それによってこれらは精密な輪郭で重なり合って押付けられている。
【0028】
図示した潤滑剤ディスペンサの転がり軸受12は、深溝玉スラスト軸受であり、かつ
図4の描写によれば複数の転がり要素45を備えたスペーサリング46と二つのカバーディスク47,47’を備えており、カバーディスク47,47’内には転がり要素45のためのトラックが嵌め込まれている。転がり軸受12はモータ6の
被駆動軸9により貫通された中央開口部を備えており
被駆動軸9はアダプタ10内で終わり、かつこのアダプタと回転不能に接続している。カバーディスク47,47’は各々、担持体5とアダプタ10に支持され、担持体5に支持されたカバーディスク47’は潤滑剤4を排出する間固定されており、カバーディスク47はアダプタ10の運動をすべり無しで受け入れ、それにより転がり要素45は動いている。潤滑剤ディスペンサに負荷がかかっていると、すなわち潤滑剤4が潤滑剤ディスペンサから排出されると、スピンドル7は駆動され、それによりプランジャ8は出口開口部3の方向に移動する。その際に潤滑剤ディスペンサ内で生じた内圧から、スピンドル7を介してアダプタ10に伝達される軸方向力が生じる。この力の作用の結果、アダプタ10は軸方向にごくわずか移動され、力により転がり軸受12に抗して押圧される。