特許第5945360号(P5945360)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5945360
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】収納袋及びスライダー付設用収納袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/25 20060101AFI20160621BHJP
【FI】
   B65D33/25 A
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-211496(P2015-211496)
(22)【出願日】2015年10月28日
【審査請求日】2015年10月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000249676
【氏名又は名称】株式会社ミューパック・オザキ
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 育子
(72)【発明者】
【氏名】高城 竹夫
【審査官】 西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−016881(JP,A)
【文献】 特開2000−226041(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3044987(JP,U)
【文献】 特開2007−223650(JP,A)
【文献】 特開2012−171635(JP,A)
【文献】 特表2002−536261(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 30/00−33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表て面シート(1A)・裏面シート(1B)によって形成される開口部(6)の内面に対向状に配設された雄部(2)と雌部(3)から成るファスナー(4)を備えている収納袋に於て、
細長帯状の極薄帯片(5)が、上記ファスナー(4)と直交する方向に上記開口部(6)に差し込まれて、上記ファスナー(4)の長手方向の一部位に、該極薄帯片(5)が介在し、
上記極薄帯片(5)は、上記ファスナー(4)の長手方向の上記一部位から引抜自在とし、その厚さ寸法(t)が、上記表て面シート(1A)・裏面シート(1B)の厚さ寸法より小さく設定された極薄状であり、かつ、全体が均一な厚さ寸法(t)に形成され、
上記極薄帯片(5)が介在した上記ファスナー(4)の長手方向の上記一部位に於て、上記極薄帯片(5)が上記雌部(3)を押し広げて変形させることなく、上記雄部(2)と上記雌部(3)が正規係合姿勢を保ち、
上記極薄帯片(5)を指で掴んで引張力(F)を付与すると、上記極薄帯片(5)が介在した上記ファスナー(4)の上記一部位にて上記雄部(2)と上記雌部(3)の係合を部分的に解除すると共に上記極薄帯片(5)が上記ファスナー(4)の上記一部位から抜き去られ、上記ファスナー(4)の上記雄部(2)と上記雌部(3)の係合の解除を開始するための起点を上記一部位に形成するように構成されたことを特徴とする収納袋。
【請求項2】
表て面シート(1A)・裏面シート(1B)によって形成される開口部(6)の内面に、開口端縁(6a)近傍にて対向状に配設された雄部(2)と雌部(3)から成るファスナー(4)を備えており、該ファスナー(4)を開閉するためのスライダー(8)の取付けが予定されるスライダー付設用収納袋に於て、
細長帯状の極薄帯片(5)が、上記ファスナー(4)と直交する方向に上記開口部(6)に差し込まれて、上記ファスナー(4)の長手方向の一部位に、該極薄帯片(5)が介在し、
上記極薄帯片(5)は、上記ファスナー(4)の長手方向の上記一部位から引抜自在とし、その厚さ寸法(t)が、上記表て面シート(1A)・裏面シート(1B)の厚さ寸法より小さく設定された極薄状であり、かつ、全体が均一な厚さ寸法(t)に形成され、
上記極薄帯片(5)が介在した上記ファスナー(4)の長手方向の上記一部位に於て、上記極薄帯片(5)が上記雌部(3)を押し広げて変形させることなく、上記雄部(2)と上記雌部(3)が正規係合姿勢を保ち、
上記極薄帯片(5)を指で掴んで引張力(F)を付与すると、上記極薄帯片(5)が介在した上記ファスナー(4)の上記一部位にて上記雄部(2)と上記雌部(3)の係合を部分的に解除すると共に上記極薄帯片(5)が上記ファスナー(4)の上記一部位から抜き去られ、上記開口端縁(6a)近傍に設けられた上記ファスナー(4)の上記一部位にスライダー取付用起点を形成するように構成されたことを特徴とするスライダー付設用収納袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納袋及びスライダー付設用収納袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、開口部の内側にファスナーを付設した収納袋が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−43676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載の収納袋は、ファスナーを開閉するためのスライダーを取付ける構造であって、スライダーが未取着状態の多数の袋に、手作業にて次々とスライダーを取着する際、(開口端縁に余裕を設けることなくファスナーが取着されている為、)作業者が、手指でファスナーを開けようとしても開けるのが難しく、手間が掛かり、スライダーの取付けの作業能率が悪くなるという欠点があった。
【0005】
また、開口端縁に余裕を持ってファスナーを取着した収納袋であって、スライダーを付設しないファスナーの場合には、内部に収納物を投入する際、閉じたファスナーを手指で開けるのには手間が掛かり、収納物投入作業の能率を悪化させる原因となっていた。
【0006】
そこで、本発明は、閉じたファスナーを容易かつ迅速に開くことのできる収納袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る収納袋は、表て面シート・裏面シートによって形成される開口部の内面に対向状に配設された雄部と雌部から成るファスナーを備えている収納袋に於て、細長帯状の極薄帯片が、上記ファスナーと直交する方向に上記開口部に差し込まれて、上記ファスナーの長手方向の一部位に、該極薄帯片が介在し、上記極薄帯片は、上記ファスナーの長手方向の上記一部位から引抜自在とし、その厚さ寸法が、上記表て面シート・裏面シートの厚さ寸法より小さく設定された極薄状であり、かつ、全体が均一な厚さ寸法に形成され、上記極薄帯片が介在した上記ファスナーの長手方向の上記一部位に於て、上記極薄帯片が上記雌部を押し広げて変形させることなく、上記雄部と上記雌部が正規係合姿勢を保ち、上記極薄帯片を指で掴んで引張力を付与すると、上記極薄帯片が介在した上記ファスナーの上記一部位にて上記雄部と上記雌部の係合を部分的に解除すると共に上記極薄帯片が上記ファスナーの上記一部位から抜き去られ、上記ファスナーの上記雄部と上記雌部の係合の解除を開始するための起点を上記一部位に形成するように構成されたものである。
【0008】
また、本発明に係るスライダー付設用収納袋は、表て面シート・裏面シートによって形成される開口部の内面に、開口端縁近傍にて対向状に配設された雄部と雌部から成るファスナーを備えており、該ファスナーを開閉するためのスライダーの取付けが予定されるスライダー付設用収納袋に於て、細長帯状の極薄帯片が、上記ファスナーと直交する方向に上記開口部に差し込まれて、上記ファスナーの長手方向の一部位に、該極薄帯片が介在し、上記極薄帯片は、上記ファスナーの長手方向の上記一部位から引抜自在とし、その厚さ寸法が、上記表て面シート・裏面シートの厚さ寸法より小さく設定された極薄状であり、かつ、全体が均一な厚さ寸法に形成され、上記極薄帯片が介在した上記ファスナーの長手方向の上記一部位に於て、上記極薄帯片が上記雌部を押し広げて変形させることなく、上記雄部と上記雌部が正規係合姿勢を保ち、上記極薄帯片を指で掴んで引張力を付与すると、上記極薄帯片が介在した上記ファスナーの上記一部位にて上記雄部と上記雌部の係合を部分的に解除すると共に上記極薄帯片が上記ファスナーの上記一部位から抜き去られ、上記開口端縁近傍に設けられた上記ファスナーの上記一部位にスライダー取付用起点を形成するように構成されたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の収納袋及びスライダー付設用収納袋によれば、極薄帯片を引っ張って、閉じたファスナーが開くきっかけを作ることができる。ファスナーの長手方向の一部位にて、雄部と雌部の係合を解除して、その一部位を起点としてファスナー全体を容易かつ迅速に開くことができ、手作業の能率を向上できる。あるいは、上記一部位にスライダーを容易に取付けできる。また、収納物を入れる際に、ファスナーを容易かつ迅速に開けることができ、収納物投入作業の時間を短縮できる。犯罪防止や衛生管理を目的として好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の一形態の要部を示した正面図である。
図2】要部拡大断面側面図である。
図3】要部拡大断面側面図である。
図4】要部拡大断面側面図である。
図5】要部拡大断面側面図である。
図6】本発明の収納袋に取付けるスライダーを示す斜視図である。
図7】本発明の他の実施形態の要部を示した正面図である。
図8】開口部を示す平面図である。
図9】比較例を示す拡大断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1図2に示すように、本発明の(スライダー付設用)収納袋は、表て面シート1Aと裏面シート1Bの左右両端縁をシールして、上端縁に開口部6が形成された袋体1を備え、開口部6の内面に、開口端縁6aに余裕を持たせることなく(開口端縁6aぎりぎりに)ファスナー4を設けてある。
ファスナー4は、凸条部12が形成された雄部2と、凸条部12が係脱自在に嵌込まれる係合凹溝13が設けられた雌部3と、から成る。凸条部12は、断面視キノコ形状に形成され、細長い柄部12aの先端に幅の広いカサ部12bを有し、カサ部12bは、断面視で、袋の開口側の小凸部24aが緩やかに(鈍角に)膨出状として形成され、かつ、袋の奥側の小凸部24bが鋭く(鋭角に)突出状に形成されている。係合凹溝13は、雌部3の内面に突設された袋の開口側の第1突条部21と、袋の奥側の第2突条部22とによって形成され、第1突条部21・第2突条部22が先端縁に向うにつれて次第に接近し、さらに、第1突条部21・第2突条部22の先端縁には、凸条部12先端のカサ部12bを係止するための係止片部21a,22aが形成されている。ファスナー4は、PPやPE等の軟質合成樹脂から成り、表て面シート1Aと裏面シート1Bの内面に、雄部2と雌部3が対向状となるように配設され、袋体1の全幅(幅方向の全長)にわたって溶着されている。なお、袋体1は、熱可塑性の合成樹脂から成り、「溶着」とは、熱と押圧力を加えることにより、接着剤を用いずに、合成樹脂(具体的には、表て面シート1A・裏面シート1B及びファスナー4)を相互に接合する加工であり、「熱圧着」あるいは「熱溶着」と言い換えることもできる。
【0012】
袋体1の開口部6には、極薄帯片5が差し込まれ、ファスナー4の長手方向の一部位に、極薄帯片5を介在させている。
極薄帯片5は、PE等の軟質合成樹脂から成り、細長帯状に形成されている。極薄帯片5は、上部5aが袋体1の開口部6から突出した状態とし、中間部がファスナー4の雄部2と雌部3に挟持されている。極薄帯片5は、ファスナー4の雄部2・雌部3よりも可撓性が大きく設定され、自由自在に弯曲して変形可能である。
【0013】
図2に示すように、極薄帯片5が介在したファスナー4の長手方向の一部位に於て、雄部2と雌部3が正規係合姿勢を保つように、極薄帯片5の厚さ寸法tが設定されている。
即ち、極薄帯片5は、厚さ寸法tが非常に小さく設定され、雄部2と雌部3の間に挟まれたとしても、係合の邪魔をすることがなく、雄部2と雌部3が係合した状態で、極薄帯片5が雄部2・雌部3に沿ってしなやかに弯曲する。
【0014】
具体的には、極薄帯片5の厚さ寸法tが、10μm〜80μmに設定されている。
より好ましくは、極薄帯片5の厚さ寸法tは、15μm〜50μmに設定されるのが良い。さらに、極薄帯片5の厚さ寸法tを20μm〜30μmに設定するのが最も好適である。
厚さ寸法tが、下限値未満であると、極薄帯片5の引張り強度が低下して、引張力Fが付与されると破れてしまう虞れがある。また、極薄帯片5の剛性が確保できず、製造工程に於て、極薄帯片5を袋体1の開口部6に差込むのが難しくなる。
【0015】
図9には、本発明の収納袋との相違点を説明するために、比較的肉厚の帯片50をファスナー4に介在させた比較例を示している。
図9に示す比較例では、帯片50の厚さ寸法t´が、上述の上限値を超えて過大となっており、具体的には、100μm〜150μmに設定されている。
このように、帯片50の厚さ寸法t´が過大となると、ファスナー4の雄部2と雌部3の間に帯片50を挟み込む際、帯片50によって、雄部2の凸条部12と雌部3の係合凹溝13に過大な圧縮力が作用して変形が生じ、また、第1突条部21・第2突条部22が押し広げられる。こうなってしまうと、雄部2と雌部3を係止させることができなくなり、また、帯片50を取り除いた後も、雄部2と雌部3に変形の癖が残留して、雄部2と雌部3が係止不能となる。あるいは、雄部2と雌部3が、帯片50の圧縮力により圧潰して破壊される虞れがある。本発明では、このようなことが発生せず、正規係合姿勢(図2参照)が保たれる。
【0016】
上述した本発明の収納袋の使用方法(作用)について説明する。
図3に示すように、開口部6に差し込まれた極薄帯片5を、指で掴んで上方へ引張力Fを付与すると、係合凹溝13の一方を形成する袋開口側の第1突条部21に対し、極薄帯片5から圧縮力Pが付与されて弾性変形し、さらに、第1突条部21は、極薄帯片5に引き擦られて、矢印Mにて示す拡開方向(図例では上方)へ移動する。この際、雄部2の凸条部12にも、極薄帯片5から圧縮力が付与され、かつ、極薄帯片5に引き擦られて凸条部12が袋開口側へ僅かに傾く。極薄帯片5は、引張力Fが付与された際、凸条部12の先端縁、及び、第1突条部21の先端縁と接触して、合成樹脂同士の摩擦抵抗が生じる。この摩擦抵抗によって、極薄帯片5に張力T,Tが作用し、極薄帯片5が真っ直ぐに伸びようとして、第1突条部21及び凸条部12を押圧する。
図4に示すように、極薄帯片5に引張力Fを付与して、第1突条部21を矢印M方向にさらに拡開する。極薄帯片5は、張力T,Tによって真っ直ぐに伸びようとして、雄部2と雌部3を離反する方向に押圧し、凸条部12が第2突条部22の係止片部22aを乗り越えて、雄部2と雌部3の係合を解除する。
次に、図5に示すように、極薄帯片5の押圧力によって、雄部2と雌部3が離反し、凸条部12が係合凹溝13から押し出される。そして、極薄帯片5は上方に引き抜かれる。
【0017】
このようにして、極薄帯片5が介装されていたファスナー4の一部位にて雄部2と雌部3の係合を解除する。次に、図6に示すように、雄部2と雌部3の係合を解除した一部位を起点としてファスナー4の一部を開いて、スライダー8を取付ける。
スライダー8は、閉じたファスナー4を開くための第1スライダー部品15と、開いたファスナー4を閉じるための第2スライダー部品16と、から構成されている。
第1スライダー部品15は、半天井部30と、半天井部30の下面中央に垂設され雄部2と雌部3の間に差込まれる小突起部31と、半天井部30の下面両側端縁に垂設された一対の側壁部32,32とを、有している。なお、側壁部32,32が一定の弾性を有するように形成するのが好ましい。
第2スライダー部品16は、半天井部40と、半天井部40の下面に垂設され内側に狭窄部41が形成される一対の柱部42,42と、柱部42,42の下端に連結され半天井部40及び柱部42,42と協働して第1スライダー部品15の側壁部32,32を嵌込むための凹部43,43を形成する下床片部44,44とを、有している。第2スライダー部品16は、狭窄部41が、袋体1の開口部6の内面に取着されたファスナー4を、袋体1の外側から押圧して、雄部2と雌部3を係合させるように構成されている。
第1スライダー部品15に設ける側壁部32,32の内側の幅は、第2スライダー部品16に設ける柱部42,42の外側の幅とほぼ同じか僅かに小さく設定されている。
【0018】
第1スライダー部品15は、雄部2と雌部3の係合が解除されてファスナー4が開いた所に小突起部31を差し込んで、小突起部31と側壁部32,32の間隙に雄部2・雌部3を装入するようにして取付ける。第2スライダー部品16は、ファスナー4が閉じた所に、狭窄部41が袋体1の開口端縁6aを挟み込むようにして取付ける。次に、第1スライダー部品15と第2スライダー部品16を矢印Qのように合体させると、側壁部32,32が凹部43,43に嵌め込まれて、一体構造のスライダー8となる。なお、図6では、スライダー8を判りやすくするために実際のサイズより若干大きく図示している。
つまり、ファスナー4の一部位にて雄部2と雌部3の係合が解除して、そこを起点としてファスナー4を簡単に開くことが可能となり、係合が解除された雄部2と雌部3の間に小突起部31を差し込んで第1スライダー部品15を容易かつ迅速に取付けることができ、スライダー8の取付け作業に掛かる手間を軽減でき、作業能率を向上する。
【0019】
次に、本発明の収納袋の他の実施形態について説明する。
図7では、袋体1の開口端縁6aから一定の長さ寸法Lの余裕を持たせて、ファスナー4を設けてある。袋体1の開口部6には、ファスナー4の雄部2と雌部3の係合の解除を開始するための極薄帯片5が差し込まれ、ファスナー4の長手方向の一部位に極薄帯片5を介在させている。ファスナー4と開口端縁6aの中間位置には、吊下げ陳列用の貫通孔9が設けられている。
【0020】
極薄帯片5は、上述したように、外部からの引張力Fが付与されることで、ファスナー4の長手方向の一部位にて、雄部2と雌部3の係合を解除する。
図8に示すように、雄部2と雌部3の係合を部分的に解除して、ファスナー4が開くきっかけを作ることで、開口端縁6a,6aを指で拡げて、容易にファスナー4を開くことが可能となる。
【0021】
また、収納物未投入状態で、ファスナー4の一部位に極薄帯片5を介在させておけば、雄部2と雌部3の係合を部分的に解除して、そこを起点として雄部2と雌部3の長手方向全体の係合を解除でき、ファスナー4を容易かつ迅速に開くことができる。収納物を投入した後、極薄帯片5を介在させることなくファスナー4を閉じると、雄部2と雌部3の係合を保って閉鎖状態を維持でき、万引き等の犯罪を防止したり、収納物を衛生的に管理することができる。
【0022】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、袋体1の構造は変更可能であって、合成樹脂製のシート材を断面M字状に折り曲げて2箇所の山折線部を形成し、この山折線部の内面にファスナーを設けたもので良い。即ち、ファスナー4が、開口部の内面に配設される必要はなく、上述の構成に何ら限定されない。また、スライダー8は、上述の構成に限定されるものではなく、変更が可能である。
【0023】
以上のように、本発明に係る収納袋は、雄部2と雌部3から成るファスナー4を備えている収納袋に於て、外部からの引張力Fが付与されて上記ファスナー4の上記雄部2と上記雌部3の係合の解除を開始するための極薄帯片5を、上記ファスナー4の長手方向の一部位に介在させているので、極薄帯片5を引っ張って、閉じたファスナー4が開くきっかけを作ることができる。ファスナー4の長手方向の一部位にて、雄部2と雌部3の係合を解除して、その一部位を起点としてファスナー4全体を容易かつ迅速に開くことができ、手作業の能率を向上できる。また、収納物を入れる際に、ファスナー4を容易かつ迅速に開けることができ、収納物投入作業の時間を短縮できる。犯罪防止や衛生管理を目的として好適に利用できる。
【0024】
また、上記極薄帯片5が介在した上記ファスナー4の長手方向の上記一部位に於て、上記雄部2と上記雌部3が正規係合姿勢を保つように、上記極薄帯片5の厚さ寸法tが設定されているので、極薄帯片5を介在させつつファスナー4を確実に閉じることができ、雄部2と雌部3が係止不能となるのを防止できる。
【0025】
また、上記極薄帯片5の厚さ寸法tが、10μm〜80μmに設定されているので、極薄帯片5に可撓性を持たせることができ、雄部2・雌部3に沿ってしなやかに弯曲させることができる。極薄帯片5の引張り強度を確保でき、引張力Fが付与されても破れることがなく、雄部2と雌部3の係合を確実に解除できる。また、極薄帯片5の剛性を保つことができ、製造工程に於て、極薄帯片5をファスナー4に容易に差込むことができる。ファスナー4の雄部2と雌部3に過大な圧縮力を作用させることがなく、雄部2と雌部3を圧潰・破壊せずにファスナー4を閉じることができ、雄部2と雌部3が係止不能となるのを防止できる。
【符号の説明】
【0026】
1A 表て面シート
1B 裏面シート
2 雄部
3 雌部
4 ファスナー
5 極薄帯片
6 開口部
6a 開口端縁
8 スライダー
F 引張力
t 厚さ寸法
【要約】
【課題】閉じたファスナーを容易かつ迅速に開くことのできる収納袋を提供する。
【解決手段】雄部と雌部から成るファスナー4を設けた収納袋に於て、外部からの引張力が付与されてファスナー4の雄部と雌部の係合の解除を開始するための極薄帯片5を、ファスナー4の長手方向の一部位に介在させている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9