(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1または請求項2に記載の足場板連結具において、前記固定部は、前記支持部材の対向する2つの面の一方を貫通するボルトと、対向する2つの面の他方との間に挟持されることを特徴とする足場板連結具。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態のいくつかについて、図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、本発明に係る足場板連結具により相互に連結された複数の足場板によって構成される仮設足場を例にとって本発明の実施形態について説明する。
(実施形態1)
図1に示されるように、仮設足場1は、複数本の垂直支柱2と、各垂直支柱2にそれぞれ固定された水平梁材3と、隣接する水平梁材3の間に掛け渡された複数(本実施形態では2つ)の足場板4と、2つの足場板4を互いに連結する足場板連結具10(以下“連結具10”と略称する。)とから構成されている。また、仮設足場1には手摺20が取り付けられている。
【0017】
図1に示されている水平梁材3は、その一端が不図示のクランプにより垂直支柱2に固定されている。
図1では、2本の垂直支柱2と、それら垂直支柱2に固定された2本の水平梁材3のみが図示されている。しかし実際には、仮設足場1の長さに応じて3本以上の垂直支柱2が設置され、各垂直支柱2に水平梁材3が固定される。
【0018】
なお、
図1に示されている各水平梁材3の他端側にも垂直支柱2が設置され、各水平梁材3の両端が垂直支柱2に固定される場合もある。また、一対の垂直支柱と、これら垂直支柱の間に掛け渡された水平梁材とによって枠状に形成された建て枠が所定の間隔で設置され、隣接する建て枠の水平梁材の間に足場板が掛け渡される場合もある。
【0019】
図1に示されるように、本実施形態では、幅が異なる2つの足場板4a,4bが隣接する水平梁材3の間に平行に並べられている。相対的に幅の狭い足場板4aの幅は240mmであり、相対的に幅の広い足場板4bの幅は500mmである。なお、足場板4a,4bの長さおよび厚みは同一である。足場板4bの幅方向中央には、該足場板4bの長手方向に沿って延びるスリット5が形成されており、スリット5は足場板4bをその厚み方向に貫通している。
【0020】
それぞれの足場板4a,4bの長手方向両端には、水平梁材3に係止可能な一対のフック6がそれぞれ設けられている。各足場板4a,4bは、長手方向一端から突出している一対のフック6を一方の水平梁材3にそれぞれ係止させ、長手方向他端から突出している他の一対のフック6を他方の水平梁材3にそれぞれ係止させることによって、隣接する水平梁材3の間に掛け渡される。
【0021】
上記のようにして隣接する水平梁材3の間に掛け渡されている足場板4a,4bは、2つの連結具10により互いに連結されている。それぞれの連結具10は、
図2(a)に示されている第1の金具30と、
図2(b)に示されている第2の金具40とから構成される。
図1、
図3および
図4に示されるように、第1の金具30は、水平梁材3の間に掛け渡された足場板4a,4bの下側に配置され、第2の金具40は足場板4a,4bの上側に配置される。そこで以下の説明では、第1の金具30を“下側金具30”、第2の金具40を“上側金具40”と呼んで区別する。もっとも、かかる区別は説明の便宜上の区別に過ぎない。
【0022】
下側金具30は鋼材製であり、
図2(a)および
図3に示されるように、本体31と、該本体31の長手方向両端に設けられた一対の固定部32とを有する。下側金具30の本体31は、足場板4a,4bの表面にあてがわれる当接部31aと、当接部31aの一辺(長辺)に連接され、該当接部31aと直交する側部31bとを有する断面L字形の細長部材である。
図2(a)に示されている本体31の長さ(L
1)、すなわち対向する2つの固定部32の間の距離は910mmであり、2つの足場板4a,4bの合計幅よりも若干長い。また、それぞれの固定部32の厚み(T
1)は9mmである。よって、下側金具30の全長は928(910+9+9)mmである。また、
図2(a)に示されている固定部32の幅(W
1)は150mmであり、
図4に示されている固定部32の高さ(H
1)は175mmである。
【0023】
本体31の両端と固定部32との間には、補強用アングル33がそれぞれ設けられている。具体的には、本体31の各端部と、本体31の各端面に当接されている固定部32の内面32aとの間には、一対の補強用アングル33a,33bがそれぞれ設けられている。より具体的には、一対の補強用アングル33a,33bのそれぞれは、本体31の当接部31aと固定部32との間に斜めに延びており、本体31(当接部31a)の幅方向において対向している。また、本体31の当接部31aには第1の貫通孔としての貫通孔(内径12mm)34が一定間隔で一列に配置されている。
【0024】
上側金具40は鋼材製であり、
図2(b)および
図3に示されるように、足場板4a,4bの表面にあてがわれる下面(当接面41a)と、当接面41aの反対側に位置し、該当接面41aと平行な上面41bとを有する帯状部材である。
図2(b)に示されている上側金具40の長さ(L
2)は910mm、幅(W
2)は38mmである。すなわち、上側金具40は下側金具30の本体31と同一の長さおよび幅を有している。また、上側金具40には、その長手方向に沿って第2の貫通孔としての貫通孔(内径12mm)44が一定間隔で一列に配置されている。貫通孔44は、上側金具40が下側金具30の上に重ねられたときに、下側金具30に設けられている貫通孔34と連通するように、下側金具30の貫通孔34と同一ピッチで配置されている。
【0025】
上記のような連結具10を用いて足場板4a,4bを連結する場合には、例えば次のようにする。なお、既に説明したとおり、下側金具30には4つの貫通孔34が設けられ、上側金具40にも4つの貫通孔44が設けられている(
図2(a),(b)参照)。以下の説明では、
図2(a)の紙面中、最も左側に図示されている貫通孔34から最も右側に示されている貫通孔34の順で、貫通孔34a,34b,34c,34dと呼んで区別する場合がある。もっとも、かかる区別は説明の便宜上の区別に過ぎない。
【0026】
まず、2つの連結具10を用意し、各連結具10の下側金具30を平行に並べる。このとき、2つの下側金具30の間の間隔は、足場板4a,4bの全長よりも狭くする。次いで、
図3に示されるように、2つの下側金具30(
図3には一方の連結具の下側金具のみ図示する。)の本体31の間に2つの足場板4a,4bを平行に並べて掛け渡す。このとき、足場板4aは、本体31の当接部31aの上であって、かつ、2つの貫通孔34a,34bの間に置く。また、足場板4bは、本体31の当接部31aの上であって、かつ、スリット5の内側に貫通孔34cが配置される位置に置く。すると、2つの足場板4a,4bの間に約20mmの隙間が生じ、その隙間に貫通孔34bが配置される。また、足場板4bが貫通孔34d(
図2(a))よりも内側に位置し、足場板4bと固定部32の間に貫通孔34dが配置される。すなわち、4つの貫通孔34のいずれもが足場板4によって覆われることなく露出する。具体的には、貫通孔34aは、足場板4aと一方の固定部32の間において露出し、貫通孔34bは2つの足場板4a,4bの間において露出し、貫通孔34cは足場板4bのスリット5において露出し、貫通孔34は足場板4bと他方の固定部32の間において露出する。
【0027】
次いで、
図3に示されるように、下側金具30の上に、足場板4a,4bを挟んで上側金具40を重ねる。より詳細には、下側金具30の当接部31aの真上に、上側金具40をその当接面41a(
図4)を下に向けた状態で重ねる。その後、
図4に示されるように、互いに連通した下側金具30の各貫通孔34と上側金具40の各貫通孔44に、上側金具40の側から固定具としてのボルト50を挿通し、下側金具30の下方に突出したボルト50の先端にナット51をねじ結合させる。以上により、2つの連結具10の下側金具30と上側金具40が互いに固定され、これら金具30,40の間に挟まれている2つの足場板4a,4bが連結される。このとき、下側金具30の当接部31aが2つの足場板4a,4bの裏側の表面に当接し、これら足場板4a,4bの配列方向に沿って延びていることはこれまでの説明および図面から明らかである。また、上側金具40の当接面41aが2つの足場板4a,4bの表側の表面に当接し、これら足場板4a,4bの配列方向に沿って延びていることもこれまでの説明および図面から明らかである。なお、ボルト50およびナット51の締め付けにより足場板4a,4bに反りや歪みなどが発生する場合にはカプラーを介在させることもできる。
【0028】
次に、
図1に示されている手摺20の構造および仮設足場1への取り付け構造について説明する。
図1に示されるように、手摺20は、大枠片60と小枠片70からなる。大枠片60は、互いに平行な上側水平部61a、下側水平部61bおよび中間水平部61cと、各水平部の一端部同士を連結する左側垂直部62aと、各水平部の他端部同士を連結する右側垂直部62bとを有する。上側水平部61a、下側水平部61bおよび左側垂直部62aは、一本の丸パイプを折り曲げることによって形成されている。中間水平部61cと右側垂直部62bは、溶接により一体化された別々の丸パイプにより形成されている。さらに、中間水平部61cの一端は左側垂直部62aに溶接され、右側垂直部62bの両端は上側水平部61aおよび下側水平部61bにそれぞれ溶接されている。
【0029】
一方、小枠片70は、互いに平行な上側水平部71a、下側水平部71bおよび中間水平部71cと、各水平部の一端部同士を連結する垂直部72とを有する。上側水平部71a、下側水平部71bおよび垂直部72は、一本の丸パイプを折り曲げることによって形成されている。中間水平部71cは、一本の丸パイプからなり、その一端が垂直部72に溶接されている。
【0030】
大枠片60を構成している丸パイプは、例えば、外径が34mm、厚みが2.3mm程度の金属製の丸パイプである。一方、小枠片70を構成している丸パイプは、例えば、外径が27.2mm、厚みが1.9mm程度の金属製の丸パイプである。したがって、小枠片70の開口側端部を大枠片60の開口側端部の内側に挿入することができ、挿入することにより2つの枠片60,70を合体させることができる。また、小枠片70の開口側端部の、大枠片60の開口側端部への挿入長を変化させることにより手摺20の大きさを変化させることができる。
【0031】
図1に示されるように、手摺20には、該手摺20を仮設足場1に固定するための支持部材80が取り付けられている。具体的には、大枠片60および小枠片70のそれぞれに支持部材80が1つずつ取り付けられている。各支持部材80は、円筒形の保持部81と、保持部81の外周面に溶接されたコ字形のクランプ部82とから構成されている。さらに、クランプ部82の対向する二面のうちの一方にはねじ穴83が形成されている。支持部材80の1つは、大枠片60の下側水平部61bが保持部81に挿通されることにより、該大枠片60に取り付けられている。なお、下側水平部61bの保持部81への挿通は、下側水平部61bと右側垂直部62bの溶接前に行われる。支持部材80の他の1つは、小枠片70の下側水平部71bが保持部81に挿通されることにより、該小枠片70に取り付けられている。もっとも、支持部材80の保持部81が、ほぼ半円筒形の固定クランプ片と、固定クランプ片に回動可能に取り付けられたほぼ半円筒形の可動クランプ片とから構成され、両クランプ片が任意の固定手段によって互いに固定される形態もある。この場合、固定クランプ片と可動クランプ片との間に大枠片60の下側水平部61bや小枠片70の下側水平部71bを挟み込んだ状態で両クランプ片を固定手段により固定することにより、支持部材80を枠片60,70に取り付けることができる。支持部材80が上記のようなクランプ片から構成される保持部81を備えている場合、大枠片60の下側水平部61bと右側垂直部62bを溶接した後であっても支持部材80を下側水平部61bに取り付けることができる。
【0032】
次に、手摺20の仮設足場1への取り付け構造について説明する。
図1、
図5に示されるように、手摺20に取り付けられている各支持部材80のクランプ部82を各連結具10(下側金具30)の固定部32に被せる。換言すれば、クランプ部82の対向する二面の間に固定部32を挿入する。その後、クランプ部82の一方の面に設けられているねじ穴83(
図1)にボルト84をねじ込む。すると、
図5に示されるように、クランプ部82の他方の面(内面32a)とボルト84の先端面とにより固定部32が挟持される。以上により、手摺20が連結具10の固定部32に固定される。換言すれば、連結具10により連結されて一体化された2つの足場板4a,4bに手摺20が取り付けられる。このように、連結具10には、手摺20に取り付けられている支持部材80を固定するための固定部32が一体的に設けられている。したがって、支持部材80を固定するための固定部を別途用意する必要がなく、用意した固定部を足場板4a、4bに取り付ける必要もない。
【0033】
なお、足場板4a,4bに取り付けられた手摺20の下部には、必要に応じて巾木が設けられる。例えば、
図1に示されているフック6が省略されていることを除いて同図に示されている足場板4とほぼ同一の形状および寸法を有する金属製の板部材を足場板4と直交する向きに立てて手摺20の下部に設置することにより巾木が設けられる。
【0034】
上記のようにして、連結具10により連結され、かつ、手摺20が取り付けられた2つの足場板4a,4bを複数組用意し、各組の足場板4a,4bを隣接する水平梁材3の間に順次掛け渡すことにより仮設足場1が作られる。なお、各組の足場板4a,4bを隣接する水平梁材3の間に掛け渡す際に、各組の足場板4a,4bから突出しているフック6が隣接する水平梁材3のそれぞれに係止されることは既述のとおりである。もっとも、隣接する水平梁材3の間に足場板4a,4bを掛け渡した後に、それら足場板4a,4bを連結具10により連結する場合もある。また、隣接する水平梁材3の間に足場板4a,4bを掛け渡した後に手摺20が取り付けられる場合もある。
(実施形態2)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。もっとも、実施形態1において既に説明した構成と同一の構成についての説明は適宜省略する。
【0035】
本実施形態に係る足場板連結具は、
図6(a)に示される第1の金具30と、同図(b)に示される第2の金具40から構成される。
図7に示されるように、第1の金具30は、水平梁材3(
図1)の間に掛け渡された足場板4a,4bの下側に配置され、第2の金具40は足場板4a,4bの上側に配置される。そこで、以下の説明においても、第1の金具30を“下側金具30”、第2の金具40を“上側金具40”と呼んで区別する。もっとも、かかる区別が説明の便宜上の区別であることは既述のとおりである。
【0036】
下側金具30は鋼材製であり、
図6(a)および
図7に示されるように、足場板4a,4bの表面にあてがわれる当接部31aと、当接部31aの一辺(長辺)に連接され、該当接部31aと直交する側部31bとを有する断面L字形の細長部材である。
図6(a)に示されている下側金具30の長さ(L
1)は830mm、幅(W
1)は50mmである。また、下側金具30の当接部31aには第1の貫通孔としての4つの貫通孔(内径12mm)34が一定間隔で一列に配置されている。
【0037】
上側金具40は鋼材製であり、
図6(b)および
図7に示されるように、本体41と、該本体41の長手方向両端部近傍に設けられた一対の固定部42とを有する。
図6(b)に示されている上側金具40の全長(L
2)は830mmであり、幅(W
2)は150mmである。
【0038】
上側金具40の本体41は、足場板4a,4bの表面にあてがわれる下面(当接面41a)と、当接面41aの反対側に位置し、該当接面41aと平行な上面41bとを有する。また、本体41は、下側金具30と同一の幅を有する中央領域42と、中央領域42の両端に連接されており、中央領域42よりも幅が広い拡張領域43とを有し、該拡張領域43に固定部42が設けられている。すなわち、固定部42は、中央領域43よりも幅を広くすることにより強度を増強させた拡張領域43に設けられている。なお、拡張領域43の中央領域寄りの一部は、中央領域42へ向けて次第に幅が縮小するテーパー状に形成されている。固定部42は、本体41の拡張領域43に固定された断面L字形のアングル材によって形成されている。具体的には、アングル材の水平部分が本体41の上面41bに乗せられ、水平部分から直角に立ち上がっている垂直部分によって固定部42が形成されている。さらに、上側金具40の本体41には、その長手方向に沿って第2の貫通孔としての4つの貫通孔(内径12mm)44が一定間隔で一列に配置されている。具体的には、本体41の中央領域42に2つの貫通孔44が配置され、それぞれの拡張領域43に貫通孔44が1つずつ配置されている。より具体的には、それぞれの拡張領域43に配置されている貫通孔44は、各拡張領域43に設けられている固定部42の外側に配置されている。
【0039】
上記のような連結具10を用いて足場板4a,4bを連結する場合には、例えば次のようにする。なお、既に説明したとおり、下側金具30には4つの貫通孔34が設けられ、上側金具40にも4つの貫通孔44が設けられている(
図6(a),(b)参照)。以下の説明では、
図6(a)の紙面中、最も左側に図示されている貫通孔34から最も右側に示されている貫通孔34の順で、貫通孔34a,34b,34c,34dと呼んで区別する場合がある。もっとも、かかる区別は説明の便宜上の区別に過ぎない。
【0040】
まず、2つの連結具10を用意し、各連結具10の下側金具30を平行に並べる。このとき、2つの下側金具30の間の間隔は、足場板4a,4bの全長よりも狭くする。次いで、
図7に示されるように、2つの下側金具30(
図7には一方の連結具の下側金具のみ図示する。)の当接部31aの間に2つの足場板4a,4bを平行に並べて掛け渡す。このとき、足場板4aは、当接部31aの上であって、かつ、2つの貫通孔34a,34bの間に置く。また、足場板4bは、当接部31aの上であって、かつ、スリット5の内側に貫通孔34cが配置される位置に置く。すると、2つの足場板4a,4bの間に約20mmの隙間が生じ、その隙間に貫通孔34bが配置される。また、足場板4bが貫通孔34dよりも内側に位置する。すなわち、4つの貫通孔34のいずれもが足場板4によって覆われることなく露出する。具体的には、貫通孔34aは、足場板4aの外側(側方)において露出し、貫通孔34bは2つの足場板4a,4bの間において露出し、貫通孔34cは足場板4bのスリット5において露出し、貫通孔34は足場板4bの外側(側方)において露出する。
【0041】
次いで、
図7に示されるように、下側金具30の上に、足場板4a,4bを挟んで上側金具40を重ねる。より詳細には、下側金具30の当接部31aの真上に、上側金具40をその当接面41aを下に向けた状態で重ねる。その後、
図8に示されるように、互いに連通した下側金具30の各貫通孔34(
図7)と上側金具40の各貫通孔44(
図7)に、上側金具40の側からボルト50を挿通し、下側金具30の下方に突出したボルト50の先端にナット51をねじ結合させる。すなわち、4本のボルト50によって下側金具30と上側金具40を互いに固定する。これにより、2つの連結具10の下側金具30と上側金具40が互いに固定され、これら金具30,40の間に挟まれている2つの足場板4a,4bが連結される。ここで、
図7に示されているように、2つの固定部42を形成しているそれぞれのアングル材の水平部分には貫通孔45が形成されている。そして、一方のアングル材に形成されている貫通孔45は、上側金具40の配列方向一端の貫通孔44a(
図6(b))およびこれに連通している下側金具30の貫通孔34a(
図6(a))と連通している。また、他方のアングル材に形成されている貫通孔45は、上側金具40の配列方向他端の貫通孔44d(
図6(b))およびこれに連通している下側金具30の貫通孔34d(
図6(a))と連通している。よって、4本のボルト50のうちの1本を互いに連通している貫通孔45,44aおよび34aに挿通することにより、下側金具30と上側金具40を固定するとともに、一方のアングル材(固定部42)を上側金具40に固定することができる。また、4本のボルト50のうちの他の1本を互いに連通している貫通孔45,44dおよび34dに挿通することにより、下側金具30と上側金具40を固定するとともに、他方のアングル材(固定部42)を上側金具40に固定することができる。
【0042】
以上の説明および図面より、下側金具30の当接部31aが2つの足場板4a,4bの裏側の表面に当接し、これら足場板4a,4bの配列方向に沿って延びていることは明らかである。また、上側金具40の当接面41aが2つの足場板4a,4bの表側の表面に当接し、これら足場板4a,4bの配列方向に沿って延びていることも明らかである。
【0043】
なお、
図8に示されている距離D
1は710mm、距離D
2−1および距離D
2−2は40mm、距離D
3−1および距離D
3−2は20mmである。ここで、距離D
1は、対向する2つの固定部42の間の距離である。距離D
2−1は貫通孔34a(
図6)から該貫通孔34aに近接している固定部42までの距離であり、距離D
2−2は貫通孔34d(
図6)から該貫通孔34dに近接している固定部42までの距離である。距離D
3−1は貫通孔34aから連結具10の一端までの距離であり、距離D
3−2は貫通孔34dから連結具10の他端までの距離である。
【0044】
本実施形態に係る連結具10を用いて連結された足場板4a,4bにも
図1に示されている手摺20を取り付けることができる。この場合、
図7や
図8に示されている固定部42に、手摺20に取り付けられている支持部材80のクランプ部82を固定する。よって、支持部材80のクランプ部82を固定するための固定部を別途用意する必要はなく、用意した固定部を足場板4a,4bに取り付ける必要もない。なお、固定部42に対するクランプ部82の固定方法や固定構造は、
図3や
図4に示されている固定部32に対するクランプ部82の固定方法や固定構造と同一である。
【0045】
また、本実施形態に係る連結具10を用いて連結された複数組の足場板4a,4bを隣接する水平梁材の間に順次掛け渡して仮設足場を作ることが可能なことは自明である。また、仮設足場を作る方法や手順は実施形態1において説明した方法や手順と同一である。
【0046】
以上、本発明の実施形態のいくつかについて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、
図3や
図7に示されている固定部32に、
図1に示す手摺から延びる支持部を抜き差し可能な筒状の受け部が設けられた実施形態もある。具体的には、
図9(a)に示されるように、
図3に示されている固定部32に円筒状のスリーブ90やサヤ管が溶接などによって固定される実施形態もある。また、
図9(b)に示されるように、
図7に示されている固定部42に円筒状のスリーブ90やサヤ管などが溶接などによって固定される実施形態もある。かかる実施形態では、手摺から延びるパイプ状の支持部や棒状の支持部をスリーブ90やサヤ管に挿入することにより、手摺を足場板に取り付けることができる。また、スリーブ90に挿入されているパイプ状の支持部や棒状の支持部をスリーブ90やサヤ管から引き抜くことにより、手摺を足場板から取り外すこともできる。この場合、手摺から延びる支持部は、手摺に固定された別体の支持部であってもよく、手摺の一部を延長して支持部としたものであってもよい。さらに、
図9(a)(b)に示されているスリーブ90は固定部32,42の主面の一つに溶接されているが、スリーブ90を固定部32,42の主面以外の面(例えば、端面)に溶接することもできる。
【0047】
また、本発明に係る足場板連結具は上記構造の足場板以外の足場板の連結にも使用できる。例えば、本発明に係る足場板連結具を用いて、
図1に示されているフックを備えていない足場板を連結することもできる。この場合、連結された足場板は、その長手方向両端部が隣接する水平梁材の上に乗せられる。また、本発明に係る足場板連結具の寸法は、連結対象である足場板の大きさや数に応じて適宜変更される。
【0048】
さらに、
図7などに示されている固定部(アングル材)42は上側金具40と別体の部材であって、ボルト50により上側金具40に固定されている。しかし、固定部(アングル材)42が上側金具40に溶接される場合もある。
【0049】
本明細書では、手摺に装着されている支持部材がコ字形のクランプ部を備えている形態について説明した。かかる形態では、クランプ部の間に挿入された固定部が、クランプ部の対向する二面の一方を貫通するボルトの先端面とクランプ部の対向する二面の他方との間に挟持された。しかし、クランプ部の対向する二面およびそれらの間に挟まれた固定部を貫くボルトや棒材によって支持部材と固定部が固定される形態もある。さらには、固定部と重ね合わせることが可能な板状部材が支持部材に設けられ、互いに重ね合わされた固定部と板状部材がクランプその他の固定手段によって固定される形態もある。また、互いに重ね合わされた固定部と板状部材がこれらを貫通するボルトと該ボルトにねじ結合されたナットとによって固定される形態もある。
【0050】
本明細書では、第1の金具と第2の金具がこれらを貫通するボルトと、該ボルトにねじ結合されたナットとによって互いに固定される実施形態について説明した。しかし、第1の金具と第2の金具とを固定する固定具はボルト・ナットに限られない。例えば、第1の金具と第2の金具とがこれら金具に掛け回された固定具によって互いに固定される実施形態もある。より具体的には、U字形に曲げ加工されるとともに、両端にねじが形成された金属製の棒状部材と、かかる棒状部材の端部を挿入可能な穴が形成された板状部材とから構成される固定具を用いて第1の金具と第2の金具とが固定される実施形態もある。このような固定具を用いて第1の金具と第2の金具とを固定する場合、足場板を挟んで対向配置されている第1の金具および第2の金具に、第1の金具または第2の金具の側から棒状部材を被せる。その後、第2の金具または第1の金具の側から板状部材をあてがい、あてがわれた板状部材の穴に棒状部材の端部を挿入し、板状部材の裏側に突出した棒状部材の端部にナットをねじ結合させる。