特許第5945585号(P5945585)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5945585
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】手袋取り外し装置
(51)【国際特許分類】
   A41D 19/015 20060101AFI20160621BHJP
   A61B 42/50 20160101ALI20160621BHJP
【FI】
   A41D19/015 610Z
   A61B42/50
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-246495(P2014-246495)
(22)【出願日】2014年12月5日
(65)【公開番号】特開2016-108691(P2016-108691A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2014年12月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】591099452
【氏名又は名称】株式会社新和工業
(74)【代理人】
【識別番号】100088133
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正道
(72)【発明者】
【氏名】和澤 靖暁
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第00532405(EP,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第00347606(EP,A1)
【文献】 特開平10−000203(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 19/015
A61B 42/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手に装着された手袋の開口部から手袋内に流体を噴射する流体噴射手段と、
前記手袋を吸引するとともに、手から離脱した手袋を吸い込む吸引吸込手段とを備え
前記手袋が装着された手が載置される載置面を有し、その載置面に前記吸引吸込手段の吸引吸込口が設けられており、
前記載置面には、前記手袋が装着された手が載置された状態で、前記手袋の指先側に前記吸引吸込口が設けられており、前記手袋の指先とは反対側の前記手袋の開口部側に流体噴射手段の噴射口が設けられており、この噴射口は手袋の開口部から指先の方向に向かって流体を噴射するようになっており、
吸引吸込口の周囲は、載置面の上方が囲みに覆われており、前記噴射口の周囲は、載置面の上方が開放されていることを特徴とする手袋取り外し装置。
【請求項2】
前記流体噴射手段は、前記装着された手袋に非接触で手袋内に流体を噴射することを特徴とする請求項1に記載の手袋取り外し装置。
【請求項3】
前記流体噴射手段は、前記手袋が装着された手の掌側で手袋の開口部から手袋内に流体を噴射することを特徴とする請求項1又は2に記載の手袋取り外し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手に装着された手袋を取りはずすことを可能とする手袋取り外し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
衛生管理が求められる医療現場及び食品製造現場、並びに、異物やほこり等の製品への付着が問題となるクリーンルームでの作業現場では、手袋の装着が必要である。
【0003】
このような現場では使い捨て手袋が使用される場合が多い。したがって、作業終了後、速やかに手に装着された手袋を取り外すこととなる。また、手袋は作業性を向上させるために薄肉で密着性の高い弾性材料からなる場合がある。
【0004】
医療現場では病気の感染を防ぐため、以下の非特許文献1に示す動画の手順で手袋を取り外す。
【0005】
このような取り外し方法は時間がかかる上に、手袋に付いた血液等が直接人体に触れる場合があり、感染の危険を十分に抑制することができなかった。
【0006】
医療用の手袋の取り外しを容易にする装置として、特許文献1の特開平10−203号公報に示すものがある。特開平10−203号公報に記載の装置は、開口部を備える囲み部とその開口部の近傍に設けた突起を備えている。手袋を装着した手を開口部に挿入し、手とその手に装着された手袋の挿入口の間に突起を挿入し、その突起の先端から流体を噴射することによって、手袋と手指とが摩擦しないように流体が間に介在してスムーズに手袋が離脱するようになっている。離脱した手袋は囲み部下端の収容部に落下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−203号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】poppopippicnic、“手袋の外し方”、[online]、2012年7月25日、YouTube(登録商標)、[平成26年11月25日検索]、インターネット〈URL:http://www.youtube.com/watch?v=iccXkuisavM〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特開平10−203号公報の発明では、突起手袋表面が接触しないように、手とその手に装着された手袋の挿入口の間に正確に突起を挿入しければならず、取り外しまでに時間がかかる場合もあるという問題があった。
【0010】
もし手袋表面が突起に触れてしまった場合には、突起に感染の危険がある血液等が付着し、その突起が手とその手に装着された手袋の挿入口の間に挿入されると、感染の危険が逆に高まるという問題があった。
【0011】
また、手袋離脱時に手袋表面に付着した血液等が飛び散って、手袋が離脱した手に付着し、感染の危険を十分に抑制できないという問題があった。
【0012】
さらに、離脱した手袋が収容部に残存した状態で突起から流体が噴射されると、離脱した手袋表面の血液等が飛び散り手袋が離脱した手に付着、感染の危険を十分に抑制できないという問題があった。
【0013】
手袋の離脱を一回行うごとに収容部から離脱した手袋を回収すれば、離脱した手袋表面の血液等が飛び散ることは防げるが、作業効率が低下するという問題もある。
【0014】
また、作業中に手袋に穴が開いている場合には、手袋の離脱がうまくいかないという問題もある。
【0015】
医療現場以外でも、使い捨て手袋の取り外しに手間取ることによって作業効率が低下するという問題があった。
【0016】
上記点より本発明は、装着された手から手袋の取り外しの容易に行うことができ、感染の危険性を十分に抑制できる手袋取り外し装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するため請求項1の手袋取り外し装置は、手に装着された手袋の開口部から手袋内に流体を噴射する流体噴射手段と、前記手袋を吸引するとともに、手から離脱した手袋を吸い込む吸引吸込手段とを備え、前記手袋が装着された手が載置される載置面を有し、その載置面に前記吸引吸込手段の吸引吸込口が設けられており、前記載置面には、前記手袋が装着された手が載置された状態で、前記手袋の指先側に前記吸引吸込口が設けられており、前記手袋の指先とは反対側の前記手袋の開口部側に流体噴射手段の噴射口が設けられており、この噴射口は手袋の開口部から指先の方向に向かって流体を噴射するようになっており、吸引吸込口の周囲は、載置面の上方が囲みに覆われており、前記噴射口の周囲は、載置面の上方が開放されている
【0018】
請求項1の手袋取り外し装置によれば、噴射された流体によって手と手袋と接触面が減少し、摩擦力が小さくなる。加えて、吸引吸込手段によって手袋が吸引されているので、摩擦力が吸引力と装着者が手袋から手を引き抜く力の合力より小さくなった瞬間に手袋が手から容易に離脱する。離脱した手袋は吸引吸込手段によって、すぐに吸い込まれるようになっている。もし感染の危険がある血液等が手袋表面に付着していたとしても、吸引吸込手段によって手袋とともに吸い込まれる。さらに、取り外しの最中にその血液等が手袋表面から飛んだとしても、吸引吸込手段によって吸引される。したがって、感染の危険を十分に抑制できる。また、吸引吸込手段によって手袋が吸引されているので、作業中に手袋に穴が開いている場合でも、手袋の離脱が容易に行うことができる。
【0019】
請求項1の手袋取り外し装置によれば、記手袋が装着された手が載置される載置面を有することによって、手袋が外れやすい態勢に手袋が装着された手を位置決めすることができる。
【0020】
請求項1の手袋取り外し装置によれば、手袋の指先側を吸引することになるので、よりスムーズに手袋を取り外すことができる。また、流体を噴射する方向と手袋が手から離脱する方向がほぼ同一なので、流体の噴射圧力もスムーズに手袋を取り外すことに寄与する。
【0021】
請求項1の手袋取り外し装置によれば、もし仮に手から離脱した手袋を吸い込む際に感染の危険がある血液等が飛び散った場合に装置の周囲を拡散することを囲みによって防止する。加えて、載置面の上方が開放されていることによって、前記手に装着された手袋の開口部を噴射口の周囲の所定の位置に載置しやすくなる。さらに、手袋の吸引方向と逆方向に手を引き抜くことで、手袋の取り外しがよりスムーズに行うことができる。
【0022】
請求項2の手袋取り外し装置は、前記流体噴射手段は、前記手に装着された手袋に非接触で手袋内に流体を噴射するようになっている。
【0023】
請求項2の手袋取り外し装置によれば、請求項1の作用に加えて、非接触で手袋内に流体を噴射するので、流体噴射装置が手袋表面に接触することない。そのため、流体噴射手段に感染の危険がある血液等が付着する可能性が少なく、感染の危険を十分に抑制できる。
【0024】
請求項3の手袋取り外し装置は、前記流体噴射手段は、前記手袋が装着された手の掌側で手袋の開口部から手袋内に流体を噴射するようになっている。
【0025】
請求項3の手袋取り外し装置によれば、請求項1又は2の作用に加えて、親指と小指を接近させて掌をすぼめることによって、掌側の方が手袋の緊張を手の甲側より緩和させることができ、流体が手と装着された手袋との間に入り込みやすくなるきっかけを作りやすい。そのため、より容易に手袋を取り外すことができる。
【発明の効果】
【0026】
請求項1から6のいずれかの発明によれば、装着された手から手袋の取り外しの容易に行うことができ、感染の危険性を十分に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態の手袋取り外し装置の斜視図である。
図2図1の手袋取り外し装置の載置板及びケーシングの断面図である。
図3】ケーシングを取り除いた載置板の斜視図であり、手袋が装着された手を所定の位置に載置する前の状態を示す。
図4】ケーシングを取り除いた載置板の斜視図であり、手袋が装着された手を所定の位置に載置した状態を示す。
図5】ケーシングを取り除いた載置板の斜視図であり、手袋に流体を噴射して手袋を膨らました状態を示す。
図6】ケーシングを取り除いた載置板の斜視図であり、手から手袋が離脱している状態を示す。
図7】ケーシングを取り除いた載置板の斜視図であり、手から手袋が取り外された状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の一実施形態の手袋取り外し装置1について、以下説明する。
【0029】
本実施形態の手袋取り外し装置1は、図1に示すように、スタンド2と、そのスタンド2の上端に取り付けられる手袋取り外し部3と、その手袋取り外し部3において手に装着された手袋の開口部から手袋内に流体を噴射する流体噴射手段4と、手に装着された手袋を吸引するとともに手から離脱した手袋を吸い込む吸引吸込手段5とを備える。
【0030】
スタンド2は、土台21と土台21から立設するアーム22とを備える。アーム22の上端に手袋取り外し部3が取り付けられている。土台21の底面にはキャスターが取り付けられており、スタンド2は移動可能となっている。
【0031】
手袋取り外し部3は、底板31とその底板31を囲むケーシング32とを有する。底板31及びケーシング32は、透明な平板からなる。透明になっていることによって、手袋を装着した手の載置位置や手袋の取り外しの過程を手袋取り外し部3の外部から容易に視認することができる。
【0032】
底板31の上面は、手袋が装着された手が載置される載置面31aである。載置面31aには、手袋の開口部から手袋内に流体を噴射する流体噴射手段4の噴射口41と、手に装着された手袋を吸引するとともに手から離脱した手袋を吸い込む吸引吸込手段5の吸引吸込口51とが設けられている。
【0033】
手袋が装着された手が載置面31aに載置された時に、装着された手袋に非接触で手袋内に流体を噴射することができるようになっている。本実施形態では、掌を載置面31aに載置するようになっている。流体の噴射の際に、親指と小指を接近させて掌をすぼめることによって、掌側の方が手袋の緊張を手の甲側より緩和させることができ、流体が手と装着された手袋との間に入り込みやすくなるきっかけを作りやすい。
【0034】
載置面31aには、手袋が装着された手が載置された状態で、手袋の指先側に吸引吸込口51が設けられている。手袋の指先とは反対側の手袋の開口部側に噴射口41が設けられている。この噴射口41は手袋の開口部から指先の方向に向かって流体を噴射することができる。
【0035】
噴射口41と吸引吸込口51とがこのような配置となっていることによって、手袋の指先側の一部が吸引吸込口51に吸引されながら、噴射口41から手袋の開口部から指先の方向に向かって流体を噴射することができる。吸引方向と噴射方向がほぼ同じ方向となるので、素早く手袋を取り外すことができる。さらに、手袋の指先側の一部が吸引吸込口51に吸引されながら、吸引方向と逆向きに手を引くことによって、よりスムーズに手袋を取り外すことができる。
【0036】
この方向に噴射し、噴射方向の先に吸引吸込口51が設けられているので、直に肌に触れると問題となる液体が噴射された流体によって手袋の表面から飛ばされても、吸引吸込口51に吸込むことが可能である。
【0037】
底板31は噴射口41から吸引吸込口51に向かって傾斜している。直に肌に触れると問題となる液体が手袋表面から底板31に垂れたとしても、この傾斜、噴射された流体及び吸引吸込口51の吸引によって、手から離れた位置へと誘導されるようになっている。
【0038】
図2に示すように、吸引吸込口51の周囲は、載置面31aの上方が囲みであるケーシング32に覆われている。一方、噴射口41の周囲は、載置面31aの上方が開放されている。ケーシング32の開放されていることによって、直に肌に触れると問題となる液体が付着した手袋表面が噴射口41に触れることなく、手袋が装着された手を載置面31aの上方に移動させることができる。手袋の取り外しが終わった後も、ケーシング32の開放されている部分から、ケーシング32の内面に接触することなく手を抜き出すことができる。
【0039】
流体噴射手段4は、前述の噴射口41と、噴射用ポンプ42と、これら噴射口41と噴射用ポンプ42とを接続するチューブ43を有する。本実施形態では、噴射する流体は空気である。
【0040】
チューブ43の途中には操作手段6としての操作ペダル61が設けられている。この操作ペダル61を足で操作することで噴射口41からの空気の噴射及び停止を行うことができる。両手で操作できない場合でも使用者のタイミングで空気を噴射することができる。また、必要なときに噴射を行うことで、省エネを実現できる。さらに、手袋取り外し部3の外に操作ペダル61があるので、また、足に直に肌に触れると問題となる液体が飛んでくる可能性が小さい。
【0041】
吸引吸込手段5は、前述の吸引吸込口51と、吸引機52と、これらの吸引吸込口51と、吸引機52とを接続するホース53を有する。吸引吸込口51で吸引された手袋はホース53を通して吸引機52内に収容される。したがって、載置面53a上には手袋が残存することはない。
【0042】
以下、本実施形態の手袋取り外し装置での手袋の取り外し手順について、図3から図7を用いて説明する。図3から図7は手及び手袋の様子が見やすいようケーシング32が省略されている。
【0043】
図3に示すように、手袋8が装着された手7を載置面31aの上方に移動させる。
【0044】
次いで、図4に示すように、噴射方向において、手袋8の開口部が噴射口41と吸引吸込口51との間に位置するように、手袋8が装着された手7の掌側を載置面31aに載置する。噴射口41は手袋8の開口部から指先の方向に向かって空気を噴射することができる。
【0045】
次いで、図5に示すように、噴射口41によって、手7に装着された手袋8の開口部から手袋8内に空気が噴射される。噴射口41は手袋8に非接触で手袋8内に空気を噴射することとなる。また、前記手袋8が装着された手7の掌側で手袋8の開口部から手袋8内に流体を噴射することとなる。手袋8内に噴射された空気は、手袋8を膨らませ手7と手袋8との間の接触面積を減少させる。同時に、手袋8の指先側は吸引吸込口51によって、吸引される。
【0046】
次いで、図6に示すように、手袋8の指先側は、吸引吸込口51の吸引によって手7から離脱しつつ、その吸引吸込口51に吸い込まれていく。
【0047】
次いで、図7に示すように、手7から手袋8が完全に取り外される。手7から離脱した手袋8は吸引吸込口51に吸い込まれ、載置面31a上には存在しない。
【0048】
上記実施形態では、図1に示すように、噴射用ポンプ42と吸引機52とが別々である場合について説明したが、これに限定されることなく、噴射及び吸引吸込の両方の機能を有する1個の機器をしようしてもよい。噴射及び吸引吸込の両方の機能を有する1個の機器を使用することで、より省エネが実現できる可能性がある。
【0049】
上記実施形態では、図1に示すように、吸引機52がスタンド2の土台21上にあるが、これに限定されることなく、噴射及び吸引吸込の両方の機能を有する1個の機器、又は、噴射用ポンプ42及び吸引機52の両方がスタンド2の土台21上にあるようになっていてもよい。手袋取り外し装置1全体の占有する空間が小さくなることで省スペース化が実現できる。加えてスタンド2がキャスターで移動可能なので、手袋取り外し装置1全体の容易な移動が実現できる。
【0050】
上記実施形態では、底板31が平板であり、載置面31aが平面である場合について説明したが、これに限定されることなく、例えば、手袋が装着された手を載置する場所を示すような手形の窪みが形成されていてもよい。手袋が装着された手を載置する場所が一定となり、作業効率が向上する。
【0051】
上記実施形態では、載置面31aに噴射口41が設けられており、掌を載置面31aに載置するようになっている場合について説明したが、これに限定されることなく、噴射口が載置面31aの上方に設けられており、手の甲を載置面31aに載置して、装着された手袋に非接触で手袋内に流体を噴射することができるようになっていてもよい。直に肌に触れると問題となる液体が手袋表面から底板31に垂れた場合でも、安全に手袋の取り外しを行うことができる。
【0052】
上記実施形態では、載置面31aに吸引吸込口51が設けられている場合について説明したが、これに限定されることなく、ケーシングの壁面に吸引吸込口が設けられていてもよい。
【0053】
上記実施形態では、噴射する流体は空気である場合について説明したが、これに限定されることなく、噴射する流体は、例えば消毒作用を有する液体等の空気以外の流体であってもよい。手袋を取り外すと同時に手の消毒を行うことで作業効率が向上する。
【0054】
上記実施形態では、噴射を操作する場合について説明したが、これに限定されることなく、吸引及び噴射の両方を操作できるようにしてもよい。必要なときに吸引及び噴射することで、省エネを実現できる可能性がある。
【0055】
上記実施形態では、操作手段6である操作ペダル61を足で操作する場合について説明したが、これに限定されることなく、例えば、操作ボタンに体の一部を押し付ければ空気の噴射が行われるようにしてもよい。手袋取り外し装置の使用環境に応じて、使用者の利便性を向上させることができる。
【0056】
上記実施形態では、手袋の開口部が装着された手の手首付近にある場合について説明したが、これに限定されることなく、開口部が腕にまで達している手袋であってもよい。
【0057】
上記実施形態では、手袋8が弾性を有する素材からなり膨らむ場合について説明したが、これに限定されることなく、弾性を有していない手袋でも、使用中に汗等によって手と手袋とがくっついて手袋の取り外しがスムーズに行えない場合にも、本発明の手袋取り外し装置を使用できる。
【符号の説明】
【0058】
1 手袋取り外し装置
2 スタンド
3 手袋取り外し部
4 流体噴射手段
5 吸引吸込手段
6 操作手段
7 手
8 手袋
21 土台
22 アーム
31 底板
31a 載置面
32 ケーシング
41 噴射口
42 噴射用ポンプ
43 チューブ
51 吸引吸込口
52 吸引機
53 ホース
61 操作ペダル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7