(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5945755
(24)【登録日】2016年6月10日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】録画装置
(51)【国際特許分類】
H04N 5/76 20060101AFI20160621BHJP
G11B 27/10 20060101ALI20160621BHJP
G11B 27/00 20060101ALI20160621BHJP
G11B 27/034 20060101ALI20160621BHJP
【FI】
H04N5/76 B
G11B27/10 A
G11B27/00 D
G11B27/034
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-22874(P2012-22874)
(22)【出願日】2012年2月6日
(65)【公開番号】特開2013-162337(P2013-162337A)
(43)【公開日】2013年8月19日
【審査請求日】2015年2月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】305020745
【氏名又は名称】JCC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089026
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高明
(72)【発明者】
【氏名】石井 孝利
【審査官】
松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−287165(JP,A)
【文献】
特開2006−217060(JP,A)
【文献】
特開2008−252296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F17/30
G11B27/00−27/34
H04N5/76
5/765
5/80−5/91
5/915
5/92
5/922
5/928−5/93
5/937−5/94
5/95−5/956
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のTV局の放送チャンネルに関し、所定期間に亘って、全ての放送番組を収録することができるように構成され、録画されたTV番組の映像が記録されたTV番組映像ファイルと、上記録画されたTV番組を放送したTV局名、チャンネル名、番組タイトル、放送日付、放送開始時間、放送経過時間、番組コンテンツの要約、及びタイムコードを有するインデックスが記録されたインデックスファイルとを有するTV番組映像格納手段を備えた録画装置であって、
上記録画されたTV番組の映像のスクリーンショットを、所定時間に亘り連続して作成するスクリーンショット作成手段と、上記インデックスファイルに記録されたインデックスと同一のインデックスを上記スクリーンショットに関して作成し、上記スクリーンショットに関して作成されたインデックスと関連付けてスクリーンショットの画像データを格納するスクリーンショット格納手段と、上記インデックスに対応するスクリーンショットを再生するスクリーンショット再生手段とを備えたことを特徴とする録画装置。
【請求項2】
上記スクリーンショットは、秒単位で作成されることを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項3】
上記スクリーンショットは、映像を構成するフレーム単位で作成されることを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項4】
上記スクリーンショット作成手段は画像認識機能を有し、録画された映像の中で特定の画像を認識した場合にのみスクリーンショットを作成することを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項5】
上記インデックスはCSVファイルにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項6】
上記インデックスはCSVファイルにより構成され、上記録画されたTV番組を放送したTV局名、チャンネル名、番組名、放送日付、放送開始時間、放送経過時間、番組コンテンツの要約、上記スクリーンショットのタイムコードを有することを特徴とする請求項5記載の録画装置。
【請求項7】
録画されたTV番組の映像のスクリーンショットを、所定時間に亘り連続して作成するスクリーンショット作成手段と、上記スクリーンショットに関して作成されたインデックスと関連付けてスクリーンショットの画像データを格納するスクリーンショット格納手段と、上記インデックスに対応するスクリーンショットを再生するスクリーンショット再生手段とを備え、
複数のTV局の放送チャンネルに関し、所定期間に亘って、全ての放送番組を収録することができるように構成された録画装置であって、録画されたTV番組の映像が記録されたTV番組映像ファイルと、上記録画されたTV番組を放送したTV局名、チャンネル名、番組タイトル、放送日付、放送開始時間、放送経過時間、番組コンテンツの要約、及びタイムコードを有するインデックスであって、上記スクリーンショットに関し作成されたインデックスと同一のインデックスが記録されたインデックスファイルとを有するTV番組映像格納手段を備え、ユーザーが所定のスクリーンショットを選択して特定した場合には、上記スクリーンショット格納手段及び上記TV番組映像格納手段にアクセスして、上記インデックスに基づき、選択されたスクリーンショットに対応する部位のTV番組の映像を抽出し、上記選択されたスクリーンショットの時間的位置からTV番組の映像の再生を行うことができるTV番組映像再生手段を備えていることを特徴とする録画装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、録画装置に係り、特に、録画映像のスクリーンショットを作成することができる録画装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パソコンにはスクリーンショット機能が装備されている。このスクリーンショット機能を使用すればモニター上に表示されている画像を、BMP、PNG、JPEG等の汎用フォーマットにより画像ファイルとしてハードディスク等の記録手段に記録したり、当該画像をプリントアウトすることもできる。
【0003】
ところで、TV放送局から放送された様々なTV画像を録画して、事後的に確認、検討したい場合がある。例えば、災害等の事態を収録した番組の録画を使用して、事後に、災害における事態の進行状況の分析を詳細に行いたい場合等である。
【0004】
また、一般の放送番組において、ある番組の評価を放送後に行う場合に、番組の様々な構成、例えば、複数のTVカメラの配置、カメラの使用方法の評価、バラエティ番組の進行状況の確認、当該番組の視聴率との関係で番組を傍聴している観客に、出演者のどの発言が受けたか、というような観点から番組の評価、確認を事後的に行いたい場合がある。
【0005】
このようなTV画像は、3秒〜6秒連続する映像からなるショットにより構成されていることから、番組を構成する画像を詳細に検討したい場合には、上記各ショットを精査する必要がある。
【0006】
従って、上記のような場合には、TV番組の静止画像を、少なくとも秒単位で多数抽出し、当該各静止画像に基づき検討する必要があるが、従来のTV番組映像記録装置には上記のようなスクリーンショット機能は搭載されていないことから、従来の録画装置では上記のような要請に対応することは不可能であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本願発明は、このような従来の要請に基づくものであって、その課題は、TVで放送された映像を含む様々な映像の録画の各ショットの静止画像を作成して記録し、当該静止画像から、映像の各ショットの事後的な精査を可能とする録画装置を提供することにある。また、本願発明のその他の課題は、記録された各静止画像に対応する映像を、各静止画像の時間的位置から再生することができると共に、スクリーンショットの画像及び音声の認識をさせることにより様々な用途に使用することができる録画装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題解決のため請求項1記載の発明にあっては、複数のTV局の放送チャンネルに関し、所定期間に亘って、全ての放送番組を収録することができるように構成され、録画されたTV番組
の映像が記録されたTV番組映像ファイルと、上記
録画されたTV番組を放送したTV局名、チャンネル名、番組タイトル、放送日付、放送開始時間、放送経過時間、番組コンテンツの要約、及びタイムコードを有するインデックスが記録されたインデックスファイルとを有するTV番組映像格納手段を備えた録画装置であって、上記録画されたTV番組
の映像のスクリーンショットを、所定時間に亘り連続して作成するスクリーンショット作成手段と、上記インデックスファイルに記録されたインデックスと同一のインデックスを上記スクリーンショットに関して作成し、上記スクリーンショットに関して作成されたインデックスと関連付けてスクリーンショットの画像データを格納するスクリーンショット格納手段と、上記インデックスに対応するスクリーンショットを再生するスクリーンショット再生手段とを備えたことを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明にあっては、例えば、録画されたTV番組
の映像を所定の時間範囲内において精査したい場合には、スクリーンショット作成手段により連続してスクリーンショットを作成し、これらのスクリーンショットをスクリーンショット再生手段によりディスプレイ上で確認することができる。
【0009】
請求項2記載の発明にあっては、上記スクリーンショットは、秒単位で作成されることを特徴とする。従って、請求項2記載の発明にあっては、秒毎にスクリーンショットがスクリーンショット作成手段により作成される。
【0010】
請求項3記載の発明にあっては、上記スクリーンショットは、映像を構成するフレーム単位で作成されることを特徴とする。上記「フレーム」とは、一般に、動画を構成する静止画像1枚分を指し、TV放送においては1秒間に30フレーム(30fpsのフレームレート)となっている。従って、請求項3記載の発明にあっては、1秒間に30枚のスクリーンショットが作成され記録される。
【0011】
請求項4記載の発明にあっては、上記スクリーンショット作成手段は画像認識機能を有し、録画された映像の中で特定の画像を認識した場合にのみスクリーンショットを作成することを特徴とする。
従って、請求項4記載の発明にあっては、録画された映像の中で特定の画像を上記スクリーンショット作成手段が認識した場合にはスクリーンショットが作成される。
【0012】
請求項5記載の発明にあっては、上記インデックスはCSVファイルにより構成されていることを特徴とする。上記「CSVファイル」とは、データを区切って並べたファイル形式をいい、実体はテキストファイルであり、データベースソフトでデータを保存する際に使用するファイル形式である。
【0013】
請求項6記載の発明にあっては、上記インデックスはCSVファイルにより構成され、上記
録画されたTV番組を放送したTV局名、番組タイトル、放送日付、放送開始時間、放送経過時間、番組コンテンツの要約、上記スクリーンショットのタイムコードを有することを特徴とする。
上記「タイムコード」とは、時間、時刻情報を符号化した電気信号であり、本発明にあってはSMPTEタイムコードを指す。SMTPEタイムコードは、映像、音響機器の同期および編集に用いられ、最小分解能はフレーム単位である。
【0014】
請求項7記載の発明にあっては、録画されたTV番組
の映像のスクリーンショットを、所定時間に亘り連続して作成するスクリーンショット作成手段と、上記スクリーンショットに関して作成されたインデックスと関連付けてスクリーンショットの画像データを格納するスクリーンショット格納手段と、上記インデックスに対応するスクリーンショットを再生するスクリーンショット再生手段とを備え、複数のTV局の放送チャンネルに関し、所定期間に亘って、全ての放送番組を収録することができるように構成された録画装置であって、録画されたTV番組
の映像が記録されたTV番組映像ファイルと、上記
録画されたTV番組を放送したTV局名、チャンネル名、番組タイトル、放送日付、放送開始時間、放送経過時間、番組コンテンツの要約、及びタイムコードを有するインデックスであって、上記スクリーンショットに関し作成されたインデックスと同一のインデックスが記録されたインデックスファイルとを有するTV番組映像格納手段を備え、ユーザーが所定のスクリーンショットを選択して特定した場合には、上記スクリーンショット格納手段及び上記TV番組映像格納手段にアクセスして、上記インデックスに基づき、選択されたスクリーンショットに対応する部位のTV番組
の映像を抽出し、上記選択されたスクリーンショットの時間的位置からTV番組
の映像の再生を行うことができるTV番組映像再生手段を備えていることを特徴とする。
【0015】
従って、請求項7記載の発明にあっては、ユーザーが適宜のスクリーンショットを選択した場合には、当該スクリーンショットに対応するTV番組
の映像を、当該スクリーンショットの時間的位置から再生することができる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明に係る録画装置にあっては、録画されたTV番組
の映像のスクリーンショットを、所定時間に亘り連続して作成するスクリーンショット作成手段と、上記スクリーンショットに関して作成されたインデックスと関連付けてスクリーンショットの画像データを格納するスクリーンショット格納手段と、上記インデックスに対応するスクリーンショットを再生するスクリーンショット再生手段とを備えていることから、ユーザーが録画された映像の中で特に精査したい部位を特定した場合には、ユーザーは、スクリーンショット再生手段により、当該インデックスに基づき希望のスクリーンショットを検索し、当該インデックスに対応するスクリーンショットをディスプレイ上で視聴することができる。
【0017】
その結果、請求項1記載の発明にあっては、例えば、東日本大震災における津波による堤防の決壊等の被害発生に至る過程や、福島第一原子力発電所における原子炉の水素爆発の発生の過程を、政府機関、各種研究機関等が精査する必要がある場合には、TV放送映像を録画し、本発明にかかるスクリーンショット機能により、当該録画映像のスクリーンショットを連続的に作成して、例えばハードディスク等の格納手段に、各スクリーンショットを特定するインデックスと共に格納しておき、必要時には、上記インデックスを参照することにより、必要とするスクリーンショットを再生して、対象となる映像を静止画像により精査することが可能となる。
その結果、本請求項に係る録画装置によれば、上記のような災害発生の過程を録画されたTV画像により静止画像により詳細に精査することができる。
【0018】
また、例えば、TV番組のライブショー、例えば、バラエティ番組、ニュースショー番組等において、複数のTVカメラの内、どのカメラアングルによる映像が高視聴率を得ているか、もしくは、どのような番組構成、例えば、出席者のどのような発言、アクション、表情等が高視聴率につながっているか、といった、視聴率の観点からの番組の事後的な分析を、当該録画映像に基づきスクリーンショットを作成することにより、詳細かつ高精度に行うことが可能となる。
【0019】
さらに、本発明に係るスクリーンショット再生手段により各スクリーンショットを、例えば、ディスプレイ上に多数連続して配置するように再生することにより、いわゆるサムネイルを作成し、ある放送番組の内容を、映像全体を動画として確認することなく、静止画像のみを目で追うことにより把握することもでき、短時間で迅速な番組のレビューを行うことも可能となる。
また、スクリーンショットを画像認識手段により画像認識させることにより画像データとして取得し、上記画像精査作業を行う際の画像データの一覧表等に掲載して効果的に利用することもできる。
【0020】
請求項2記載の発明にあっては、秒毎にスクリーンショットがスクリーンショット作成手段により作成され、ユーザーはスクリーンショット再生手段によりスクリーンショットを再生することができることから、ユーザーは秒単位のスクリーンショット画像を見て、TV放送映像を様々な目的のために精査することができる。
【0021】
請求項3記載の発明にあっては、上記スクリーンショットはTV番組映像を構成するフレーム単位で作成され、ユーザーはスクリーンショット再生手段によりスクリーンショットを再生することができることから、ユーザーはフレーム単位のスクリーンショット画像を見ることにより、1/30秒単位で、非常に高精度な番組映像の確認、検討を行うことが可能となる。
【0022】
請求項4記載の発明にあっては、上記スクリーンショット作成手段は画像認識機能を有し、特定の画像を認識した場合にのみスクリーンショットを作成するように構成され、録画された映像の中で特定の画像を上記スクリーンショット作成手段が認識した場合にはスクリーンショットが作成されることから、例えば、ショー等のTV番組の中で、出演している特定のタレントの画像のみを精査したい、というような場合に有効に、容易に特定のタレントのスクリーンショットのみを作成することができる。
【0023】
請求項5記載の発明にあっては、上記インデックスはCSVファイルにより
構成されていることから、容易に作成、加工することができる。
【0024】
請求項6記載の発明にあっては、上記
録画されたTV番組を放送したTV局名、番組タイトル、放送日付、放送開始時間、放送経過時間、番組コンテンツの要約、上記スクリーンショットのタイムコードをCSVファイルにより作成することができることから、容易に、スクリーンショットによりTV放送映像を精査する際の目印としてのインデックスを作成、加工することができる。
【0025】
請求項7記載の発明に係る録画装置は、録画されたTV番組
の映像のスクリーンショットを、所定時間に亘り連続して作成するスクリーンショット作成手段と、上記スクリーンショットに関して作成されたインデックスと関連付けてスクリーンショットの画像データを格納するスクリーンショット格納手段と、上記インデックスに対応するスクリーンショットを再生するスクリーンショット再生手段とを備え、複数のTV局の放送チャンネルに関し、所定期間に亘って、全ての放送番組を収録することができるように構成された録画装置であって、録画されたTV番組
の映像が記録されたTV番組映像ファイルと、上記
録画されたTV番組を放送したTV局名、チャンネル名、番組タイトル、放送日付、放送開始時間、放送経過時間、番組コンテンツの要約、及びタイムコードを有するインデックスであって、上記スクリーンショットに関し作成されたインデックスと同一のインデックスが記録されたインデックスファイルとを有するTV番組映像格納手段を備え、ユーザーが所定のスクリーンショットを選択して特定した場合には、上記スクリーンショット格納手段及び上記TV番組映像格納手段にアクセスして、上記インデックスに基づき、選択されたスクリーンショットに対応する部位のTV番組
の映像を抽出し、上記選択されたスクリーンショットの時間的位置からTV番組
の映像の再生を行うことができるTV番組映像再生手段を備えていることから、スクリーンショットによるTV番組
の映像の精査の過程で、元のTV番組
の映像を確認したい場合には、即時に、当該スクリーンショットに対応する時間的位置から元のTV番組
の映像を再生することができる。
その結果、本請求項記載の発明にあっては、スクリーンショットとTV番組映像の双方からTV番組映像の精査作業をより綿密に行うことができる。
【0026】
また、従来より、録画されたTV番組
の映像を再生する場合に、不要な映像を一切除外して必要とする映像のみを再生又はダビングしたいという要請がある。
本請求項記載の発明にあっては、上記のように、スクリーンショットは秒単位又はフレーム単位で作成することができるため、各スクリーンショットの画像を確認して適宜選択することにより、不要な映像を排除して再生又はダビングが可能となり、上記要請に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明に係るTV番組映像録画装置の一実施の形態を示す模式構成図である。
【
図2】本発明に係るTV番組映像録画装置のスクリーンショットに使用されるインデックスの一例を示す説明図である。
【
図3】本発明に係るTV番組映像録画装置により作成されるスクリーンショットと放送されて録画された映像との関係を、時間軸に沿って示す概念図である。
【
図4】本発明に係るTV番組映像録画装置により作成される複数のスクリーンショットがディスプレイに連続して表示された状態を示す概念図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明に係るTV映像録画装置を、添付図面に示す実施の形態を参照しつつ詳細に説明する。
前提として、本実施の形態に係るTV映像録画装置10は、複数のTV局の放送チャンネルに関し、所定期間(例えば、1週間又は1か月間)に亘って、全ての放送番組を収録することができるように構成されている。
【0029】
TV映像録画装置10は、録画されたTV番組
の映像のスクリーンショットを、所定時間に亘り連続して作成するスクリーンショット作成手段11と、上記スクリーンショットに関して作成されたインデックス12と関連付けてスクリーンショットの画像データを格納するスクリーンショット格納手段13と、上記スクリーンショットを再生するスクリーンショット再生手段14と、作成されたスクリーンショットを表示しうるディスプレイ装置31を備えている。
【0030】
図1に示すように、上記スクリーンショット格納手段13は、例えば、ハードディスク等の記憶媒体により構成されており、内部には、インデックスファイル25及びスクリーンショット画像データファイル26が設けられている。
【0031】
上記スクリーンショット画像データファイル26の内には、上記スクリーンショット作成手段11により作成された個々のスクリーンショット画像データが格納されており、各スクリーンショット画像データは、上記インデックスファイル25内に格納された上記各インデックス12と対応し、関連付けられている。
【0032】
上記インデックスファイル25内に格納された上記インデックス12は、
図2に示すように、CSVファイルにより構成されている。
【0033】
本実施の形態にあっては、上記インデックス12は、上記TV番組を放送したTV局名15、チャンネル名16、番組タイトル17、放送日付18、放送開始時間19、放送経過時間20、番組コンテンツの要約21、上記スクリーンショットのタイムコード22からなる。
後述のように、本実施の形態にあっては、上記インデックス12の内容は、録画されたTV番組映像に関じて作成されるインデックス(メタデータ)の内容と共通である。
【0034】
本実施の形態にあっては、上記インデックス12は、例えば、
図2に示されたスクリーンショットのインデックス例においては、NHK第一チャンネルの2011年8月10日付の「報道特集」という番組であって、当該番組は午後8時から放送が開始され、放送終了までに60分であり、番組コンテンツの要約は「東日本大震災における福島第一原子力発電所の被害状況」である。また、当該スクリーンショットに対応するタイムコードは、時22a、分22b、秒22C、フレーム数22dにより特定されている。
【0035】
従って、本実施の形態にあっては、当該スクリーンショットは、番組開始から15分43秒経過後であって、第26フレームのものであることを示している。
従って、このようなインデックス12が、複数作成される各スクリーンショットに夫々対応づけられて保存される。
【0036】
本実施の形態にあっては、上記スクリーンショットはTV番組映像を構成するフレーム単位で作成されている。
従って、本実施の形態に係る録画装置10にあっては、
図3に示すように、本実施の形態に係る録画装置10により放送され、録画されているTV番組の放送時間Tにおいて、例えば、特に、録画映像29の中で精査したい部位Aを開始時間T1と終了時間T2とにより特定した場合には、この時間内において、画像のフレーム単位で、複数のスクリーンショット30がスクリーンショット作成手段11により作成される。
その結果、本実施の形態にあっては、ユーザーは作成されたスクリーンショットを、スクリーンショット再生手段14によりディスプレイ装置31上において視聴することができる。
【0037】
また、本実施の形態に係る録画装置10は、
図1に示すように、録画されたTV番組
の映像が記録されたTV番組映像ファイル27と、上記
録画されたTV番組を放送したTV局名、チャンネル名、番組タイトル、放送日付、放送開始時間、放送経過時間、番組コンテンツの要約、及びタイムコードであって、上記スクリーンショットに関し作成されたインデックス12と同一のインデックス12aが記録されたインデックスファイル28とを有するTV番組映像格納手段23を備えている。TV番組映像格納手段23は、ハードディスク等の適宜の記録媒体により構成されている。
【0038】
その結果、
図3に示すように、ユーザーが、スクリーンショット再生手段14によりディスプレイ31上に再生された所定のスクリーンショット30aを選択して特定した場合には、上記スクリーンショット格納手段13及び上記TV番組映像格納手段23にアクセスして、上記インデックス12に基づき、特定されたスクリーンショット30に対応する部位の録画映像29を抽出し、当該スクリーンショット30の時間的位置Txからスタートして録画映像29を再生することができるTV番組映像再生手段24をさらに備えている。
【0039】
以下、本実施の形態に係る録画装置10の作用について説明する。
図3に示すように、本実施の形態に係る録画装置10により放送され、録画されているTV番組の放送時間の中で、例えば、特に、録画映像の中で精査したい部位Aを開始時間T1と終了時間T2とにより特定した場合には、この時間内において、各ショットを構成するフレーム単位又は秒単位で、録画映像29の複数のスクリーンショット30がスクリーンショット作成手段11により作成される。
【0040】
図1に示すように、作成された各スクリーンショット30を構成するスクリーンショット画像データは、当該スクリーンショットに関するインデックス12と関連づけられてスクリーンショット格納手段13内のスクリーンショット画像データファイル26に格納される。
【0041】
また、この際、スクリーンショット作成手段11は、TV番組映像格納手段23のインデックスファイル28にアクセスして、インデックスファイル28内に格納されたインデックスから、作成されたスクリーンショットに対応するインデックス情報(TV局名15、チャンネル名16、番組タイトル17、放送日付18、放送開始時間19、放送経過時間20、番組コンテンツの要約21、上記スクリーンショットのタイムコード22)12aを確定して取得し、当該インデックス12aをスクリーンショット格納手段のインデックスファイル25にインデックス12として記録する。
【0042】
スクリーンショット作成手段11は、T1〜T2に至る間、この作業を繰り返し、T1〜T2の間の映像のフレーム毎のスクリーンショット30を作成して各インデックス12と共にスクリーンショット格納手段13内に格納する。
【0043】
その後、スクリーンショット再生手段14は、上記スクリーンショット画像データファイル26内のスクリーンショット30を、インデックスファイル25内に記録されたインデックス12と共に、ディスプレイ31上に表示する。
この場合、スクリーンショット30を1件づつ表示することもできれば、
図4に示すように、タイムコード順に並べて表示してサムネイルを作成することもできる。この場合には、一覧性に富むことから、ユーザーは、T1〜T2の間の録画映像29をスクリーンショット30により連続して内容を把握することもでき、また、必要に応じて各スクリーンショット30を個別に精査することができる。
【0044】
また、ユーザーが、上記スクリーンショット30から元の録画映像29を確認したい場合には、スクリーンショット30に付されたインデックス12に関するデータはTV番組映像ファイルに付されたインデックス12aと同一であることから、TV番組映像再生手段24により、上記インデックス12に基づき、スクリーンショットに付されたタイムコード22を基準として、対応する録画映像29の時間的位置Txを特定し、その時間的位置Txからスタートして録画映像29をディスプレイ31上に再生することができる。
【0045】
従って、ユーザーは、スクリーンショット30と、対応する録画映像29の双方を確認しながら、TV番組
の映像の精査したい部位Aの精査作業を行うことができる。
【0046】
なお、本実施の形態に係るTV映像記録装置10は、LAN、インターネット等のネットワーク通信を介して、複数のパソコン等の端末機に接続して端末機により同時に同一のTV番組
の映像の精査作業を行うこともでき、使用の形態は上記実施の形態に限定されない。
本実施の形態にあっては、スクリーンショット30をフレーム単位で作成する場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、秒単位で作成することもできる。
【0047】
また、上記スクリーンショット作成手段11は画像認識機能を有していてもよく本実施の形態に限定されない。このように、スクリーンショット作成手段11が画像認識機能を有する場合には、スクリーンショット作成手段11が録画映像の中で特定の画像を認識した場合にのみスクリーンショットを作成するように構成されることから、例えば、ショー等のTV番組の中で、出演している特定のタレントの画像のみを精査したい、というような場合に、有効かつ容易に特定のタレントのスクリーンショットのみを作成することができる。
【0048】
また、医療分野に適用した場合には、例えば、内視鏡検査の際に撮影した映像の内、癌の映像を認識した場合にのみスクリーンショットを作成するようにすることにより、内視鏡を使用した診療の癌検診の精度を向上させることができる。
【符号の説明】
【0049】
10 TV映像録画装置
11 スクリーンショット作成手段
12 インデックス
12a インデックス
13 スクリーンショット格納手段
14 スクリーンショット再生手段
15 TV局名
16 チャンネル名
17 番組タイトル
18 放送日付
19 放送時間
20 放送経過時間
21 番組コンテンツ要約
22 タイムコード
22a 時
22b 分
22c 秒
22d フレーム数
23 録画ファイル
24 TV番組映像再生手段
25 インデックスファイル
26 スクリーンショット画像データファイル
27 TV番組映像ファイル
28 インデックスファイル
29 録画映像
30 スクリーンショット
30a 所定のスクリーンショット
31 ディスプレイ装置
A 録画映像の精査したい部位
T1 開始時間
T2 終了時間
Tx 当該スクリーンショットの時間的位置