(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の提案は、乗車時間に応じた時間制料金とサービス毎の固定料金とを合計した介護タクシー料金を計算するものであるため、タクシーメータから出力される乗車時間等のデータに基づいて独自に料金を計算することができる。
【0007】
ところが、タクシー業務と同じく走行距離に応じた距離制料金を含む料金制を採用する業務の場合は、タクシーメータが出力できるデータだけでは料金を計算することができない。そのため、結局タクシーメータと同様に、その業務の料金制のデータを記憶したROMを実装した専用の料金メータを別途タクシー車両に実装する必要が生じる。
【0008】
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、タクシー車両をタクシー業務以外の業務に使用する際に、その業務の料金制が走行距離に応じた距離制料金を含んでいる場合であっても、専用の別メータを用いずにタクシー業務以外の業務の料金制による料金の計算及び表示を行うことができるタクシーメータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のタクシーメータは、
車両の走行距離に応じた距離制料金を含むタクシー業務の料金制により計算した料金を表示するタクシーメータにおいて、
前記タクシー業務とは異なる他の業務の前記距離制料金を含む料金制のデータを、前記タクシー業務の料金制のデータと区別して記憶する記憶手段と、
前記タクシー業務及び前記他の業務のうち1つの業務を前記車両で行う業務として認証する認証手段とを備えており、
前記認証手段により認証された業務の前記記憶手段にデータが記憶された料金制により計算した料金を表示する、
ことを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載した本発明のタクシーメータによれば、認証手段がタクシー車両で行う業務として認証した業務がタクシー業務以外の業務に変わっても、記憶手段にデータが記憶されたその業務の料金制により料金が計算されて表示される。したがって、タクシー業務以外の業務にタクシー車両が使用されても、タクシーメータとは別の専用のメータを用いずに、タクシー業務以外の業務における料金の計算及び表示をタクシーメータで行うことができる。
【0011】
また、
請求項1に記載した本発明のタクシーメータ
は、前記認証手段が、外部から入力された業務を指定する業務指定情報中の権限情報に基づいて、前記車両で行う業務の指定権限の有無を判定する権限判定手段をさらに備えており、該権限判定手段が指定権限有りと判定した前記権限情報を含む前記業務指定情報において指定された業務を、前記車両で行う業務として認証することを特徴とする。
【0012】
なお、
請求項1に記載した本発明のタクシーメータにおいて、権限情報は、例えば、車両を運用する事業者が車両の受信機に対して無線で業務指定情報を送信する場合の送信元を識別する情報とすることができる。また、車両の乗務員がタクシーメータに直接業務指定情報を入力する場合に入力要求されるパスワードとすることもできる。
【0013】
そして、
請求項1に記載した本発明のタクシーメータによれ
ば、権限情報により権限を有することが確認できた場合に限って、認証手段が車両で行う業務を認証することになる。そのため、認証手続き抜きで業務がむやみに変更されて、実際の料金制とは異なる他の業務の料金制で料金が計算及び表示されてしまうのを、抑制することができる。
【0014】
さらに、
請求項2に記載した本発明のタクシーメータは、
請求項1に記載した本発明のタクシーメータにおいて、前記車両の各種状態を示す累計指数を、前記記憶手段に料金制のデータが記憶されている業務中の前記認証手段により認証された業務の累計指数としてカウントする、業務別累計指数カウント手段をさらに備えており、前記認証された業務の料金制による料金を、対応する前記業務別累計指数カウント手段による前記認証された業務の前記累計指数のカウント値を用いて計算することを特徴とする。
【0015】
そして、
請求項2に記載した本発明のタクシーメータによれば、
請求項1に記載した本発明のタクシーメータにおいて、タクシー業務中にカウントされて料金の計算等に供される、車両の各種状態を示す累計指数が、タクシー業務以外の業務を車両で行った場合にも、その業務に関する累計指数として個別にカウントされる。このため、タクシー業務以外の業務についても、その業務中に発生した車両の各種状態に関する累計指数を、料金の計算等に供することができる。
【0016】
また、
請求項3に記載した本発明のタクシーメータは、
請求項2に記載した本発明のタクシーメータにおいて、前記業務別累計指数カウント手段による前記業務別の累計指数のデータまたはその加工データを出力する業務別累計指数データ出力手段をさらに備えることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載した本発明のタクシーメータによれば、
請求項2に記載した本発明のタクシーメータにおいて、タクシー業務中にカウントされた累計指数は、乗務員や車両の業務管理に供するために、可搬型記録媒体やディスプレイに出力される。これと同じように、タクシー業務以外の業務を車両で行った場合にも、その業務中にカウントされた累計指数を業務別に可搬型記録媒体やディスプレイに出力して、乗務員や車両の業務管理に供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、タクシー車両をタクシー業務以外の業務に使用する際に、その業務の料金制が走行距離に応じた距離制料金を含んでいる場合であっても、専用の別メータを用いずにタクシー業務以外の業務の料金制による料金の計算及び表示を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1は本発明の一実施形態に係るタクシーメータを用いたタクシーメータシステムの概略構成を示すブロック図である。
図1に示すタクシーメータシステムは、タクシー車両1に搭載されたタクシーメータ10と、タクシーメータ10に接続されたプリンタ20、ハンディーターミナル30、及び、通信モジュール40とを有している。
【0022】
タクシーメータ10は、タクシー車両1の走行距離に応じた距離制料金を含む料金(運賃)を計算し表示するものである。距離制料金は、基本距離まで一律の基本料金と、基本距離を超えると走行距離等に応じた回数加算される後続料金とを合計した料金である。
【0023】
上述した料金を計算し表示するために、タクシーメータ10は、料金等が表示される表示部11と、タリフ状態やタクシー車両1で行う業務の種類、認証用のパスワード等の入力を行う操作部12と、作業領域や一時格納領域が設けられる不揮発性のRAM13と、プログラム等が格納されるROM14と、タクシー車両1の乗務員に割り当てられたメモリカード50に対するデータの書き込み及び読み出しを行うメモリカードI/O部15と、これらの動作を制御する演算部(CPU)16とを有している。プリンタ20、ハンディーターミナル30、及び、通信モジュール40は、タクシーメータ10のインタフェース(I/F)17〜19に接続される。
【0024】
RAM13には、1回の営業毎の料金や営業キロ、営業時間等の営業データを生成し格納する営業データ格納部が確保される。営業データ格納部の一部は、演算部16が料金制のデータに基づいて料金を計算する際の作業領域として使用される。また、営業データ格納部の一部は、演算部16が車両の各種状態を示す累計指数(例えば、営業回数、後続回数、営業キロ、走行キロ、迎車回数/空転キロ、走行時間、営業走行時間、営業時間等)をカウントするための作業領域として使用される。この累計指数は、上述した営業データの生成にも用いられる。
【0025】
さらに、RAM13の一部は、タクシー車両1で行う業務を示すデータを格納するための領域として使用される。本実施形態では、一般のタクシー業務と介護タクシー業務との2種類の業務を、タクシー車両1で行う業務とすることができるものとする。また、RAM13の一部は、タクシー車両1の業務の切り替え権限の認証に用いる識別情報やパスワードを格納するための領域として使用される。
【0026】
ROM14(請求項中の記憶手段に相当)には、業務毎の料金制のデータを格納する設定データ格納部が確保される。データ設定データ格納部には、タクシー業務の料金制と介護タクシー業務の料金制とが区別して記憶されている。なお、設定データ格納部は、各料金制毎に個別の記憶媒体で構成してもよく、単一の記憶媒体を複数の領域に分けて各料金制のデータを記憶させる構成としてもよい。また、行政機関の認可が必要な料金制を記憶する場合は、改ざん防止のために封印することが望ましい。
【0027】
演算部16は、操作部12から入力されるタリフ状態の変化等にしたがって、料金の計算及び表示部11における表示を行う。なお、演算部16は、RAM13に格納された、タクシー車両1で行う業務の料金制のデータ(ROM14に格納)を用いて、料金の計算を行う。
【0028】
また、演算部16は、料金の計算結果や、操作部12から入力されるタリフ状態、不図示の走行センサからの走行速度(走行距離)に応じた走行パルス等を参照して、各累計指数をカウントする。なお、演算部16は、RAM13に格納された、タクシー車両1で行う業務に関連付けて、各累計指数をカウントする。例えば、タクシー車両1で行う業務としてタクシー業務がRAM13に格納されている間は、各累計指数をタクシー業務における累計指数としてカウントする。したがって、RAM13に格納された業務が変わると、演算部16は、変わった後の業務におけるものとして各累計指数をカウントする。
【0029】
プリンタ20は、タクシーメータ10の操作部12の操作により支払タリフから空車タリフにタリフ状態が変化した際に、インタフェース17を介して出力される、RAM13に格納された1回の営業の営業データに基づいて、領収証をプリントアウトする。また、プリンタ20は、タクシーメータ10がインタフェース17を介して出力する各種のデータに基づいて、各種のレポート出力(プリントアウト)も行うことができる。
【0030】
ハンディーターミナル30は、クレジットカード決済用の磁気カードリーダとテンキー、ファンクションキー等を備えており、タクシーメータ10からの1回の営業データに対して、立替入力(加算金額、項目)や決済方法の入力等を行うことができる。通信モジュール40は、タクシー車両1から離れた場所との間でデータの送受信を行うモジュールである。本実施形態では、タクシー車両1を運用するタクシー事業者の営業所(図示せず)との間でデータの送受信を行うものとする。
【0031】
次に、上述した構成のタクシーメータシステムにおいて、タクシーメータ10の演算部16がROM14に格納されたプログラムにしたがって行う、タクシー車両1において行う業務の切り替えに関する処理の概要について、
図2のフローチャートを参照して説明する。
図2のフローチャートに示す処理は、一定周期毎に繰り返し実行される。
【0032】
演算部16は、まず、通信モジュール40が、タクシー事業者の不図示の営業所から業務指定情報信号を受信したか否かを確認する(ステップS1)。この業務指定情報信号は、タクシー車両1で行う業務を指定する業務指定情報と、発信元であるタクシー事業者(の営業所)を識別する発信元識別情報とを含んでいる。
【0033】
業務指定情報信号を受信していない場合は(ステップS1でNO)、後述するステップS5に移行し、受信した場合は(ステップS1でYES)、演算部16は、発信元識別情報が、タクシー車両1の業務の切り替え権限を有するタクシー車両1の営業所を示す内容であるか否かを、RAM13の格納情報に基づいて確認する(ステップS3)。タクシー車両1の営業所を示す内容でない場合は(ステップS3でNO)、一連の処理を終了し、営業所を示す内容である場合は(ステップS3でYES)、後述するステップS9に移行する。
【0034】
また、ステップS1で通信モジュール40が業務指定情報信号を受信していない場合(NO)に進むステップS5では、演算部16は、操作部12やハンディーターミナル30から業務指定情報信号が入力されたか否か確認する。この業務指定情報信号は、タクシー車両1の乗務員が操作部12又はハンディーターミナル30を操作して入力した、タクシー車両1で行う業務を指定する業務指定情報と認証用のパスワードとを含んでいる。
【0035】
業務指定情報信号が入力されていない場合は(ステップS5でNO)、一連の処理を終了し、入力された場合は(ステップS5でYES)、演算部16は、入力されたパスワードを、RAM13に格納されている、タクシー車両1の業務の切り替え権限を有する乗務員に対応するパスワードと照合する(ステップS7)。照合するパスワードは、予めRAM13に登録、格納しておいてもよく、メモリカードI/O部15にメモリカード50が装填される都度、そのメモリカードから読み込んでRAM13に格納してもよい。
【0036】
照合の結果、操作部12やハンディーターミナル30から入力されたパスワードが照合対象のパスワードと合致しない場合は(ステップS7でNO)、一連の処理を終了する。一方、パスワードが合致した場合は(ステップS7でYES)、ステップS9に移行する。
【0037】
ステップS9では、演算部16は、RAM13に格納されている、タクシー車両1で行う業務を示すデータを、業務指定情報で指定された業務のデータに書き換え更新し、その後、一連の処理を終了する。
【0038】
以上の説明からも明らかなように、本実施形態では、タクシー事業者の営業所から通信モジュール40を介して入力される業務指定情報信号や、操作部12あるいはハンディーターミナル30から入力される業務指定情報信号が、請求項中の外部から入力された業務を指定する業務指定情報に相当している。
【0039】
また、本実施形態では、上述した業務指定情報信号中の発信元識別情報やパスワードが、請求項中の権限情報に相当している。さらに、本実施形態では、
図2のフローチャートにおけるステップS3やステップS7の処理が、請求項中の認証手段及び権限判定手段に対応する処理となっている。
【0040】
続いて、上述した構成のタクシーメータシステムにおいて、タクシーメータ10の演算部16がROM14に格納されたプログラムにしたがって行う、料金計算と表示に関する処理の概要について、
図3のフローチャートを参照して説明する。
図3のフローチャートに示す処理は、タクシーメータ10の操作部12により実車タリフの入力操作が行われると開始される。
【0041】
演算部16は、まず、操作部12により実車タリフの入力(ボタン押下)操作が行われたか否かを確認する(ステップS11)。入力操作が行われていない場合は(ステップS11でNO)、一連の処理を終了する。一方、入力操作が行われた場合は(ステップS11でYES)、RAM13に格納されているタクシー車両1で行う業務のデータを参照し、タクシー車両1で現在行っている業務のROM14に格納された料金制にしたがって、料金(運賃等)の計算や表示部11での表示を行う(ステップS13)。
【0042】
その後、操作部12により空車タリフの入力(ボタン押下)操作が行われたか否かを確認する(ステップS15)。入力操作が行われていない場合は(ステップS15でNO)、ステップS13にリターンする。一方、入力操作が行われた場合は(ステップS15でYES)、実車タリフの入力操作から空車タリフの入力までの間にRAM13でカウントされた各項目の累計指数を、タクシー車両1で現在行っている業務に関する累計指数として、RAM13の対応する各項目のカウント値に加算する(ステップS17)。そして、一連の処理を終了する。
【0043】
なお、RAM13のデータが示すタクシー車両1で行う業務が介護タクシー業務である場合に、ステップS17の後に、タクシー業務を示すデータにRAM13のデータを書き換え更新してもよい。そのように構成した場合は、次に実車タリフの入力操作が行われるまでに、タクシー車両1で行う業務を介護タクシー業務とする内容の業務指定情報信号が入力されない限り、タクシー車両1の料金はタクシー業務の料金制で計算、表示されることになる。
【0044】
また、以上の説明からも明らかなように、本実施形態では、
図3のフローチャートにおけるステップS17の処理が、請求項中の業務別累計指数カウント手段に対応する処理となっている。
【0045】
次に、上述した構成のタクシーメータシステムにおいて、タクシーメータ10の演算部16がROM14に格納されたプログラムにしたがって行う、累計指数の出力に関する処理の概要について、
図4のフローチャートを参照して説明する。
図4のフローチャートに示す処理は、一定周期毎に繰り返し実行される。
【0046】
演算部16は、まず、タクシー車両1の運行を終了する操作に応じた運行終了情報信号が、操作部12やハンディーターミナル30から入力されたか否かを確認する(ステップS21)。入力された場合は(ステップS21でYES)、後述するステップS27に移行する。一方、入力されていない場合は(ステップS21でNO)、操作部12の累計指数表示ボタンの操作が行われたか否かを確認する(ステップS23)。操作が行われていない場合は(ステップS23でNO)、一連の処理を終了する。
【0047】
また、操作部12の累計指数表示ボタンの操作が行われた場合は(ステップS23でYES)、タクシー車両1で現在行っている業務に関する累計指数としてRAM13でカウントしているカウント値を、表示部11に所定時間表示させて、表示部11の表示を元に戻した後(ステップS25)、一連の処理を終了する。
【0048】
さらに、ステップS21において運行終了情報信号が、操作部12やハンディーターミナル30から入力された場合(YES)に進むステップS27では、RAM13に区別して格納されているタクシー業務と介護タクシー業務のそれぞれに関する累計指数のカウント値を、カードI/O部15によりメモリカード50に書き込む。そして、一連の処理を終了する。
【0049】
なお、累計指数は、RAM13でカウントしたままの内容で表示部11に表示させたりメモリカード50に書き込んでもよく、加工して表示部11に表示させたりメモリカード50に書き込んでもよい。
【0050】
また、以上の説明からも明らかなように、本実施形態では、
図4のフローチャートにおけるステップS25及びステップS27の処理が、請求項中の業務別累計指
数データ出力手段に対応する処理となっている。
【0051】
以上に説明した構成による本実施形態のタクシーメータ10によれば、タクシー車両1でタクシー業務を行う場合はタクシー業務の料金制で料金を計算表示し、介護タクシー業務を行う場合は介護タクシー業務の料金制で料金を計算表示する。このため、タクシー車両1を介護タクシー業務に使用しても、介護タクシー業務専用のタクシーメータを用いずに、タクシー業務用のタクシーメータ10によって、介護タクシー業務の料金制で料金の計算及び表示を行うことができる。
【0052】
また、本実施形態のタクシーメータ10によれば、営業所からの業務指定情報信号中の発信元識別情報や、操作部12あるいはハンディーターミナル30からの業務指定情報信号中のパスワードの照合によって、業務指定情報が示す業務(タクシー業務又は介護タクシー業務)への切り替えを認証するようにした。この構成は省略してもよい。しかし、省略せずに設ければ、タクシーメータ10で行う業務が認証手続き抜きでむやみに変更されて、実際の料金制とは異なる他の業務の料金制で料金が計算及び表示されてしまうのを、抑制することができる。
【0053】
さらに、本実施形態のタクシーメータ10によれば、タクシー車両1の各種状態を示す累計指数を、タクシー車両1で行っている業務毎に分けてカウントするようにした。このため、介護タクシー業務をタクシー車両1で行った場合にも、介護タクシー業務に関する累計指数として個別にカウントされる。この構成は省略してもよい。しかし、省略せずに設ければ、タクシー業務ではない介護タクシー業務についても、その業務中に発生したタクシー車両1の各種状態に関する累計指数をタクシーメータ10で個別にカウントして、介護タクシー業務の料金制による料金の計算等に供することができる。
【0054】
また、本実施形態のタクシーメータ10によれば、タクシー車両1の運行中に、タクシーメータ10で業務別にカウントしている累計指数をそのままの内容又は加工した内容で表示部11に表示させたり、タクシー車両1の運行終了時にメモリカード50に書き込むようにした。この構成は省略してもよい。しかし、省略せずに設ければ、タクシー業務ではない介護タクシー業務についても、その業務中に発生したタクシー車両1の各種状態に関する累計指数を表示部11やメモリカード50に出力して、タクシー車両1やその乗務員の業務管理に供することができる。
【0055】
なお、本実施形態では、タクシー車両1で行うタクシー業務以外の業務が介護タクシー業務であり、RAM13に格納する料金制がタクシー業務の料金制と介護タクシー業務の料金制であるものとした。しかし、タクシー業務以外の業務は介護タクシー業務だけに限らず、例えば、介護保険介護タクシー業務や代行運転業務等であってもよい。
【0056】
そして、介護保険介護タクシー業務や代行運転業務等の業務をタクシー車両1で行う場合は、それに合わせて、RAM13に介護保険介護タクシー業務や代行運転業務の料金制のデータを格納し、それらの料金制による料金(運賃)を、タクシーメータ10において計算、表示することになる。また、RAM13において、介護保険介護タクシー業務や代行運転業務等に関する累計指数をそれぞれ区別してカウントし、必要に応じて表示部11やメモリカード50に出力することになる。