特許5946447IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

環状ペプチド化合物またはその薬理的に許容される塩、およびその製造方法に関する。また、本発明は、かかる環状ペプチド化合物またはその薬理的に許容される塩の用途に関する。詳細には、本発明は、不全角化を起因とする皮膚状態を予防、治療または改善するうえで有用な環状ペプチド化合物またはその薬理的に許容される塩、並びにその用途

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、不全角化を伴う皮膚の異常な状態を抑制することができる、新規な環状ペプチド化合物またはその薬理的に許容される塩を提供することを目的とする。また、本発明は、当該環状ペプチド化合物またはその薬理的に許容される塩の製造方法を提供することを目的とする。 さらに、本発明は、環状ペプチド化合物またはその薬理的に許容される塩の用途、具体的には、シンタキシン4のアンタゴニストとしての使用、並びにシンタキシン4のアンタゴニストとしての作用に基づいて、不全角化を伴う皮膚の異常な状態を抑制し、当該状態を予防、治療または改善するために有効な皮膚外用組成物、並びにその他の医薬組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、課題を解決することを目的に鋭意検討を重ねていたところ、後述する式(I)で示される特定のアミノ酸配列を有する環状ペプチド化合物が、皮膚の表皮に大量に発現し存在するシンタキシン4のアンタゴニストとして作用すること(実験例7)、そして当該アンタゴニスト作用に基づいて、シンタキシン4によって引き起こされる皮膚の分化異常(不全角化)を抑制するとともに(実験例6)、シンタキシン4による・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明の環状ペプチド化合物(I)またはその薬理的に許容される塩は、シンタキシン4に対して拮抗的に作用して、その生理活性を制御する。このため、本発明の環状ペプチド化合物(I)またはその薬理的に許容される塩は、シンタキシン4に対するアンタゴニストとして用いることができる。具体的には、本発明の環状ペプチド化合物(I)またはその薬理的に許容される塩によれば、シンタキシン4に対するアンタゴニスト作用に基づいて、シンタキシン4によってヒトの皮膚に引き起こされる皮膚の不都合な状態(例えば、不全角化を伴う皮膚の異常状態、当該異常状態における皮膚の代謝亢進)の発生や増悪を抑制することができるという効果を奏することができる。本発明の環状ペプチド化合物(I)またはその薬理的に許容される塩は、当該作用に基づいて、外用組成物として、特に外用医薬品、外用医薬部外品、または化粧料として有用である。 また、本発明の環状ペプチド化合物(I)またはその薬理的に許容される塩は、シンタキシン4の機能もしくは特性を解明または検証する実験系において、シンタキシン4の活性を制御するための試薬として用いることができる。さらに、前述するように、シンタキシン4のアンタゴニストとして、シンタキシン4またはシンタキシン4作用剤の活性・作用評価系の試薬や対照薬として用いることができる。 また、本発明の環状ペプチド化合物(I)またはその薬理的に許容される塩の製造方法によれば、前記環状ペプチド化合物(I)またはその薬理的に許容される塩を簡便に製造することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】皮膚組織におけるシンタキシン4(stx4)の発現部位を示す図である(実験例1)。これからエピモルフィン(EPM)は真皮層で発現するのに対して、シンタキシン4は表皮層で発現して局在しており、表皮の分化に深く関与している可能性が示唆される。

【図2】シンタキシン4は、ヒト皮膚の表皮細胞の外側表面に提示された状態で発現していることを示す図である(実験例2)。

【図3】シンタキシン4は、エピモルフィンと同様に、CHX刺激により、正常ヒト表皮細胞の細胞外に提示されるタンパク質であることを示す図である(実験例3)。一方、細胞外に提示されることのないタンパク質であるシンタキシン6(Syntain6)は検出されていない。

【図4】本発明の環状ペプチド化合物(ST40、ST41、ST4gaba)の正常ヒト表皮細胞の代謝に及ぼす影響を評価した結果を示す(実験例4)。縦軸は正常ヒト表皮細胞の細胞代謝量を、横軸は添加ペプチド(左からペプチド無添加、ペプチドST41、ペプチドST40、及びペプチドST4gaba)を意味する。

【図5】本発明の環状ペプチド化合物(ST40、ST41、ST4gaba)の、正常ヒト表皮細胞及びEP4M強発現表皮細胞の代謝に及ぼす影響を評価した結果を示す(実験例5)。図5において、横軸の左側から1〜4番目の結果は、図4に示した結果を併記したものであり、左からペプチド無添加、環状ペプチドST41添加、環状ペプチドST40添加、及び環状ペプチドST4gaba添加した場合における正常ヒト表皮細胞(HaCaT細胞)の代謝量を示す。また横軸中央の結果は、EPΔM発現表皮細胞の細胞代謝量を示す。さらに左から6〜9番目の結果は、左からペプチド無添加、ペプチドST41添加、ペプチドST40添加、及びペプチドST4gaba添加した場合におけるEP4M発現表皮細胞の細胞代謝量を示す。

【図6】左端から、正常ヒト表皮細胞の角化率、並びにEPΔM処理表皮細胞、EP4M処理表皮細胞、及び「EP4M+ST41」処理表皮細胞における角化率をそれぞれ示す(実験例6)。

【図7】左端から、正常ヒト表皮細胞、r-stx4処理表皮細胞、及び「r-stx4+ST41」処理表皮細胞における角化能(コーニファイドエンベロープ形成能:CCE形成能)を示す(実験例7)。なお、角化能(CCE形成能)は、正常ヒト表皮細胞を1とした相対比で示す。

【図8】左端から、対照の表皮細胞(正常ヒト表皮細胞に空の発現ベクターを導入した細胞)、EPM強制発現表皮細胞、EPn1処理+EPM強制発現表皮細胞、stx4強制発現表皮細胞、ST41処理+stx4強制発現表皮細胞における角化能(コーニファイドエンベロープ形成能:CCE形成能)を示す(実験例8)。なお、角化能(CCE形成能)は、正常ヒト表皮細胞を1とした相対比で示す。**:p<0.01

【図9】左端から、ヒト初代培養表皮細胞、ST41処理-ヒト初代培養表皮細胞、EPn0(2CP)処理-ヒト初代培養表皮細胞、及びEPn1処理-ヒト初代培養表皮細胞における角化能(コーニファイドエンベロープ形成能:CCE形成能)を示す(実験例9)。

【図10】(A)は、1ウェルあたりに播いた細胞数が1.0×104/wellの場合の接着アッセイの結果、(B)は、1ウェルあたりに播いた細胞数が2.0×104/wellの場合の接着アッセイの結果を示す(実験例10)。

【図11】実験例11の結果を示す。(A)各種組換えタンパク質(シンタキシン4(stx4)、エピモルフィン(EPM)、変異エピモルフィン(EP4M))を各条件(還元条件、非還元条件、native条件)で電気泳動した結果を示す。(B)電気泳動の結果から推定した各種組換えタンパク質(シンタキシン4(stx4)、エピモルフィン(EPM)、変異エピモルフィン(EP4M))の立体構造を示す。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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