特許第5946689号(P5946689)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5946689
(24)【登録日】2016年6月10日
(45)【発行日】2016年7月6日
(54)【発明の名称】分電盤
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/40 20060101AFI20160623BHJP
   H01H 73/02 20060101ALI20160623BHJP
   H02B 1/18 20060101ALI20160623BHJP
   H02B 1/42 20060101ALI20160623BHJP
【FI】
   H02B9/00 A
   H01H73/02 B
   H02B1/18 A
   H02B9/00 D
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-103344(P2012-103344)
(22)【出願日】2012年4月27日
(65)【公開番号】特開2013-233032(P2013-233032A)
(43)【公開日】2013年11月14日
【審査請求日】2015年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(72)【発明者】
【氏名】平井 孝資
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智晴
(72)【発明者】
【氏名】須佐 太
【審査官】 出野 智之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−318699(JP,A)
【文献】 特開平09−320683(JP,A)
【文献】 特開2005−300364(JP,A)
【文献】 特開2008−288101(JP,A)
【文献】 特開2009−207237(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/40
H01H 73/02
H02B 1/18
H02B 1/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状に配設された単相3線式電路に沿って、少なくとも一方の側に複数の分岐ブレーカを列設した分電盤において、
前記分岐ブレーカが、分岐した電路の電流を検出する電流センサ、及び検出した電流情報を出力する電流計測端子を備えると共に、前記電流計測端子に接続する複数の入力端子と、電路電圧情報を取得するための電圧情報入力部と、個々の分岐電路の消費電力を演算する電力演算部とを備えた電力計測装置を備え、
前記電流計測端子は分電盤の前面側となる部位に配置されると共に、前記入力端子は前記電力計測装置の背面に、分岐ブレーカの配列に合わせて複数設けられ、
更に前記電流計測端子、前記入力端子の何れか一方に、他方の接続を案内するガイド壁が設けられ、
前記電流計測端子に合わせて前記入力端子を配置した前記電力計測装置が、前方からの押圧操作により、前記ガイド壁に案内されて前記入力端子が前記電流計測端子に接続されることを特徴とする分電盤。
【請求項2】
前記ガイド壁は、端子の周囲を囲む四角形の枠体であり、前記枠体内に配置された端子は、前記枠体内において挿入方向に直交する面上で移動可能に配置されて成ることを特徴とする請求項1記載の分電盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分岐電路毎の電流を計測して個々の電路の消費電力を計測する機能を備えた分電盤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、個々の分岐電路に流れる電流を計測して、分岐電路毎に流れる電流、更には消費電力を計測する機器を備えた分電盤がある。例えば特許文献1では、分電盤内に個々の分岐電路の電流を計測するためセンサを備えた分岐電流センサユニット、計測した電流値を判断したり電力を演算する計測制御ユニット、電流異常の発生を報知する報知ユニットを配置して、閾値を設定して分岐電流が閾値を超えるとLEDの発光で表示したり警報音を発報するよう構成し、きめ細かい電力の管理を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−136279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記特許文献1は、列設された分岐ブレーカに対して、電流センサを組み付けた1つの基板を分岐ブレーカの一次側に設置して分岐電流を計測するため、個々のセンサの配線は基板上にパターン形成することで容易に配設することができたが、センサを組み付ける場合は全ての分岐ブレーカを一旦外さなければ成らなかった。この作業は面倒であったし、1個のセンサが故障した場合でも基板の交換で対処するため、やはり全ての分岐ブレーカを外さなければならないため面倒であった。
【0005】
そのため、分岐ブレーカ自体に電流センサを内蔵させることができれば、別途センサを設ける必要がなくなるため、組み付けやメンテナンスが容易になると考えられる。ところが、この場合は分岐電路の電流値を入手するための配線が分岐ブレーカ毎に必要になるため、組み付け作業が大幅に改善できる見込みは期待できなかった。
【0006】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、分岐電路の電流情報を出力する端子を備えた分岐ブレーカを組み込んで別途電流センサを設ける必要を無くすと共に、分岐電路の電流情報を入手するための配線を個々の分岐ブレーカに対して施す必要のない電力計測装置を備えた分電盤を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、帯状に配設された単相3線式電路に沿って、少なくとも一方の側に複数の分岐ブレーカを列設した分電盤において、前記分岐ブレーカが、分岐した電路の電流を検出する電流センサ、及び検出した電流情報を出力する電流計測端子を備えると共に、前記電流計測端子に接続する複数の入力端子と、電路電圧情報を取得するための電圧情報入力部と、個々の分岐電路の消費電力を演算する電力演算部とを備えた電力計測装置を備え、前記電流計測端子は分電盤の前面側となる部位に配置されると共に、前記入力端子は前記電力計測装置の背面に、分岐ブレーカの配列に合わせて複数設けられ、更に前記電流計測端子、前記入力端子の何れか一方に、他方の接続を案内するガイド壁が設けられ、前記電流計測端子に合わせて前記入力端子を配置した前記電力計測装置が、前方からの押圧操作により、前記ガイド壁に案内されて前記入力端子が前記電流計測端子に接続されることを特徴とする。
この構成によれば、電力計測装置の背面に設けられた複数の入力端子は、押圧操作により個々の分岐ブレーカに設けられた電流計測端子に一度に接続され、簡易な操作で複数の分岐ブレーカに接続でき、分岐電路の電流情報を入手できる。よって、別途電流センサを必要としないし、分岐ブレーカ毎に配線することなく、電力計測装置は分岐電路の電流情報を入手して電力を演算できる。また、この接続は電力計測装置の背面に設けた端子により行われるが、ガイド壁により案内されるため端子位置が確認し辛くても容易に接続できる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、前記ガイド壁は、端子の周囲を囲む四角形の枠体であり、前記枠体内に配置された端子は、前記枠体内において挿入方向に直交する面上で移動可能に配置されて成ることを特徴とする。
この構成によれば、分電盤に組み付けた分岐ブレーカに位置ズレが生じても、端子は固定されずに遊びを有するため位置ズレを吸収でき、接続をスムーズに行うことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電力計測装置の背面に設けられた複数の入力端子は、押圧操作により個々の分岐ブレーカに設けられた電流計測端子に一度に接続され、簡易な操作で複数の分岐ブレーカに接続でき、分岐電路の電流情報を入手できる。よって、別途電流センサが必要無いし、分岐ブレーカ毎に配線する必要もない。また、この接続は電力計測装置背面に設けた端子により行われるが、ガイド壁により案内されるため端子位置が確認し辛くても容易に接続できる。
また、分電盤内の分岐ブレーカ組み付けに位置ズレが生じても、端子は固定されずに遊びを有するため位置ズレを吸収でき、接続をスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る分電盤の一例を示す説明図であり、分電盤内に配置された分岐ブレーカと電力計測装置の正面図を示している。
図2図1の左側面図である。
図3】第1ユニット単体を示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図である。
図4】電力計測装置の回路ブロック図である。
図5】連結端子の端子配列説明図である。
図6】分岐ブレーカの斜視図である。
図7】分岐ブレーカの内部構造を示す側面図である。
図8】分岐ブレーカの正面図である。
図9図8のA部拡大図であり、(a)は電流計測端子が既定位置にある状態、(b)は電流計測端子が移動した状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る分電盤の一例を示す説明図であり、分電盤内に配置された分岐ブレーカと電力計測装置を示している。図1において、1は分岐ブレーカ、2aは分岐ブレーカ1から電流情報を入手して消費電力を演算する第1ユニット、2bは第1ユニット2から消費電力情報を入手して管理する第2ユニットであり、1つ又は複数の第1ユニット2aと1つの第2ユニット2bとで電力計測装置2を構成している。
また、図2図1の左側面図を示している。図2に示すように第1ユニット2aは列設された分岐ブレーカ1の前面側に配置され、図1に示すように第2ユニット2bは分岐ブレーカ1に隣接するように設置される。
【0013】
尚、分電盤には、商用電力系統からの引き込み線が接続される主幹ブレーカを備えているがここでは省略してある。また図2において、一方の分岐ブレーカ1はカバーを外した状態を示している。また、Lは分電盤内に左右に亘り帯状に配設された銅バーから成る単相3線式電路を示している。
【0014】
分岐ブレーカ1は、電路Lを挟むように上下2列で配置され、左右に複数列設して組み付けられている。そして図2に示すように、電路の開閉操作を行う操作ハンドル10が設けられた前面には、分岐ブレーカ1により分岐された電路の電流情報を出力する電流計測端子11が設けられている。また、上下端面の一方に単相3線式電路Lに接続する電源側端子12、他方の側面には負荷へ至るケーブルを接続する負荷側端子13がそれぞれ1列で設けられている。尚、14は電流センサである。
【0015】
電力計測装置2を構成する第1ユニット2aは、図3に示すように構成されている。図3は、第1ユニット単体の外観図を示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図を示している。図3に示すように、第1ユニット2aは一様な厚みを有する四角形板状に形成され、基板9で形成した背面には分岐ブレーカ1の電流計測端子11に接続する入力端子21が組み付けられている。入力端子21は、分電盤に組み付けた分岐ブレーカ1の電流計測端子11の位置に合わせて上下2列にそれぞれ6個設けられ、1つの第1ユニット2aで12個の分岐ブレーカ1に接続できるよう構成されている。
【0016】
そして、左右側部には第1ユニット2aを連結して増設するための連結端子22が設けられている。連結端子22のうち、ユニットの左側は雄形に形成された連結された第1ユニット2aを中継するための中継端子22aである。右側の雌形に形成された連結端子22は、中継端子22aと連結すると共に第2ユニット2bを接続するための伝送用端子22bである。この中継端子22aと伝送用端子22bとを互いに接続することで、第1ユニット2aを連結できるし、連結した第1ユニット2aの列の右側に第2ユニット2bを接続できる。
尚、連結端子22の雄型、雌形は逆でも良い。また連結端子22は、例えば日本圧着端子製造株式会社製のプリント基板用コネクタ15P−1.25FJが適用でき、直接連結できるよう基板9に堅牢に組み付けられている。また、23はネジを挿通する取付穴、24は係止爪であり、分電盤に固定する際使用される。
【0017】
図4は電力計測装置の回路ブロック図を示している。図4に示すように、第1ユニット2aには100V分岐電路の電力を演算する電力計測IC26a、200V分岐電路の電力を演算する電力計測IC26b、演算結果を記憶するメモリ27、入力端子21の接続状態を表示するLED28等を備えている。
LED28は、入力端子21の接続状態を通知するもので、入力端子21毎に設けられている。尚、100V、200Vの何れの電圧情報で演算するかは、設置される分岐ブレーカ1に合わせて予め設定される。
【0018】
図5は第1ユニット2aの連結端子22の端子配列説明図を示し、連結部の模式図を示している。連結端子22は、図5に示すように、単相3線式電路Lの100V電圧情報を伝送する100V情報端子X1及びY1、中性線電圧情報を伝送する中性線情報端子N、200V電圧情報を伝送する200V情報端子X2、全ての回路に電源を供給するための電源端子P、アース端子G、シリアル通信端子S、確認ボタン34の操作信号を伝送するLED端子B等を備えている。尚、実際のシリアル通信端子Sは複数の端子で構成されている。
こうして、一方の連結端子22である中継端子22aと、他方の連結端子22である伝送用端子22bとは対称に端子が配置され、第1ユニット2aを左右に直接連結可能としている。
【0019】
一方、第2ユニット2bは、図4に示すように単相3線式電路Lに接続して各電路の電圧情報を入手する電路接続部31、外部機器と通信するための通信端子32、第1ユニット2aとの通信を制御すると共に電力計測装置全体を制御するMCU(Micro Controller Unit)33、入力端子21と電流計測端子11との接続状態を確認するための確認ボタン34、入力端子21の接続状態を判定してLED28の点滅を制御するLED駆動部35、第1ユニット2aに接続する第2ユニット端子36、第1ユニット2aを含む各回路を駆動するための電源37等を備えている。
電路接続部31から入手した電路電圧情報は、100V情報端子X1及びY1、中性線情報端子N、200V情報端子X2にそれぞれ供給される。また、第2ユニット端子36は、連結端子22と同一の端子配列で構成され、直接接続することも可能に形成されている。
【0020】
図6は分岐ブレーカ1の内部構造を示すためにカバーを外した側面説明図、図7は分岐ブレーカ1の斜視図を示している。図6において、L2は電源側端子12と負荷側端子13の間の電路(分岐電路)、15は分岐電路L2を開閉する接点部、16は接点部15の開閉を操作する開閉機構部、17は過電流検出部である。そして、電流センサ14は、分岐電路L2の電流を計測するホール素子14aとフェライトコア14bで構成され、電流計測端子11は4本のピンを有し、専用の基板18に組み付けられている。
【0021】
電流計測端子11は電源側端子12の近傍に配置され、図7に示すように端子周囲は四角形の枠体19で囲まれている。枠体19はケース前面1aに突出形成され、内側にはテーパ面19aが形成されている。テーパ面19aを設けることで、入力端子21の電流計測端子11への接続をし易くしている。
【0022】
一方、基板18は分岐ブレーカ1のケース内に形成された専用のキャビン1b内に配置され、固定されること無くケース前面1aに平行な面内で移動可能に配置されている。即ち、電流計測端子11は枠体19内でケース前面1aに並行な面内で移動可能に配置されている。
【0023】
図8は分岐ブレーカ1の正面図を示し、電流計測端子11の正面図を示している。また、図9はA部拡大図を示し、電流計測端子11の拡大図を示している。図8(a)は電流計測端子11が既定位置にある状態、図8(b)は電流計測端子11が移動した状態を示している。基板18は、図8に示すように挿入方向に直交する面上で最大で1mm程度移動でき、分岐ブレーカ1の組み付けによる位置ズレが発生しても、そのズレを吸収して入力端子21の挿入をスムーズに行われるよう構成されている。
【0024】
一方、挿入する入力端子21は箱状に形成され、図6に示すように第1ユニット2aの基板9に組み付けられ、電流計測端子11のピン11aを挿入する挿入孔21aを備えている。
【0025】
上記の如く構成された分電盤は、次のように分岐ブレーカ1と電力計測装置2が接続され、動作する。分岐ブレーカ1が分電盤内に組み付けられたら、まず電力計測装置2の入力端子21毎に演算する条件を設定する。このとき、接続する分岐ブレーカ1が100V分岐か200V分岐か実際の仕様に合わせて設定される。設定は第2ユニット2bの通信端子32にパーソナルコンピュータ等の設定装置が接続されて実施される。
【0026】
次に、第1ユニット2aが装着される。個々の入力端子21を電流計測端子11の前方に配置し、前方から押圧操作することで接続される。このとき、係止爪24が分岐ブレーカ1の所定部位に係止し、入力端子21は枠体19に案内されて電流計測端子11に接続される。また、この装着操作において、操作途中の位置ズレや分岐ブレーカ1の装着ズレによる電流計測端子11と入力端子21との間の僅かな位置ずれに対して、電流計測端子11は遊びを有して接続方向に直交する面内で移動するため、無理なく接続できる。こうして押圧操作が完了したら、取付穴23にネジ止めして装着は完了する。
尚、第2ユニット2bは、分岐ブレーカ1の列に隣接する部位にネジ止め等で組み付けられる。
【0027】
装着後は、第1ユニット2aの各入力端子21が電流計測端子11に確実に接続されているかチェックを行う。これは、確認ボタン34を押下することで実施され、押下している間、LED駆動部35が起動して判定が成される。判定は、例えば接続されることで変化する入力端子21の端子間抵抗値情報を入手し、抵抗の大きさから接続状態の判定が行われる。この場合、低抵抗状態であれば接続されていると判断してLED28を点灯するし、高抵抗状態であれば接続されていないと判断してLED28は点灯しない。
【0028】
こうして接続が確認できたら、消費電力の計測(演算)が実施される。消費電力の演算は、各第1ユニット2aにおいて演算され、第2ユニット2bから電路Lの電圧情報を入手して、例えば10秒等の所定間隔で演算される。演算結果はメモリ27に記憶されると共に第2ユニット2bに送信され、第2ユニット2bの通信端子32に表示機器(図示せず)が接続されていたら、演算結果が表示される。
また、メモリ27に蓄積されたデータは、任意のタイミングで第2ユニット2bに接続された表示機器の操作で引き出すことができ、使用電力量の演算や電気料金の演算等に利用できる。
【0029】
このように、電力計測装置2の背面に設けられた複数の入力端子21は、押圧操作により個々の分岐ブレーカ1に設けられた電流計測端子11に一度に接続され、簡易な操作で複数の分岐ブレーカ1に接続でき、分岐電路の電流情報を入手できる。よって、別途電流センサを必要としないし、分岐ブレーカ1毎に配線することなく、電力計測装置2は分岐電路の電流情報を入手して電力を演算できる。また、この接続は電力計測装置2の背面に設けた入力端子21により行われるが、ガイド壁としての枠体19により案内されるため端子位置が確認し辛くても容易に接続できる。
また、電流計測端子11は接続方向に直交する面上で移動可能であるため、接続対象との間で位置ズレが発生しても枠体19により確実に案内されるし、電流計測端子11が移動して位置ズレを吸収するため、電流計測端子11と入力端子21との接続をスムーズに行うことができる。
【0030】
尚、上記実施形態では、電流計測端子11をピン11aを備えた雄型とし、入力端子21を挿入孔21aを設けた雌形としたが、逆に構成しても良い。また、分岐ブレーカ1側に枠体19を設けて内部の端子に遊びを持たせたが、電力計測装置2側の入力端子21に枠体を設けて端子に遊びを持たせても良い。
また、分岐ブレーカ1を電路Lの両脇に列設しているが、一方の側だけに分岐ブレーカ1を列設しても良い。
【符号の説明】
【0031】
1・・分岐ブレーカ、2・・電力計測装置、10・・操作ハンドル、11・・電流計測端子、12・・電源側端子、13・・負荷側端子、14・・電流センサ、15・・接点部(開閉手段)、16・・開閉機構部、17・・過電流検出部(過電流検出手段)、19・・枠体、21・・入力端子、26・・電力計測IC(電力演算部)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9