特許第5947434号(P5947434)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5947434
(24)【登録日】2016年6月10日
(45)【発行日】2016年7月6日
(54)【発明の名称】プログラム、制御方法及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/53 20140101AFI20160623BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20160623BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20160623BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20160623BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20160623BHJP
【FI】
   A63F13/53
   A63F13/35
   A63F13/52
   A63F13/69
   A63F13/79 500
【請求項の数】8
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-162033(P2015-162033)
(22)【出願日】2015年8月19日
(62)【分割の表示】特願2015-67208(P2015-67208)の分割
【原出願日】2015年3月27日
【審査請求日】2015年8月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 大和
(72)【発明者】
【氏名】石野 和明
【審査官】 鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】 はじめてのWii あのMiiをさがせ!,[online],2013年12月 7日,検索日:2016年1月19日,URL,https://www.youtube.com/watch?v=j7wgFf_ZJIU
【文献】 Wiiソフトレビュー1:はじめてのWii,[online],2007年 1月 8日,検索日:2016年1月19日,URL,http://n-styles.com/main/archives/2007/01/08-040000.php
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00−98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを提供するコンピュータに、
所定期間内にログインしたユーザに対応する、探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を決定するステップと、
前記複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して前記ユーザの端末装置に提供する第1提供ステップと、
前記ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、前記探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定されたとき、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応する他ユーザと前記ユーザとを関連付けるための画面情報を前記端末装置に提供する第2提供ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記複数のユーザ対応ゲーム媒体はダミーのユーザ対応ゲーム媒体を含み、前記ユーザによって探索の高い難易度が選択されたとき、前記ダミーのユーザ対応ゲーム媒体の外観が前記探索対象ゲーム媒体の外観に類似する、プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムにおいて、
前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致すると判定されたとき、前記ユーザに報酬を付与するステップをさらに実行させる、プログラム。
【請求項4】
請求項2または3に記載のプログラムにおいて、
前記第1提供ステップでは、前記探索対象ゲーム媒体を発見するためのヒントを更に提供し、
前記第2提供ステップでは、前記ユーザが前記ヒントを選択したとき、前記ヒントを提供した前記他ユーザと前記ユーザとを関連付けるための画面情報を更に提供する、プログラム。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記探索対象ゲーム媒体は、前記コンピュータによって前記ユーザに割り当てられたゲーム媒体または前記ユーザが前記コンピュータに登録したゲーム媒体である、プログラム。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記表示情報は2次元画像であり、
前記第1提供ステップは更に、前記ユーザが当該2次元画像内の異なる視点から前記ユーザ対応ゲーム媒体を視認することを選択したとき、前記ユーザ対応ゲーム媒体の画像が変更されず、画像の基準位置間の距離が変更される表示情報を提供することを含む、プログラム。
【請求項7】
決定部により、所定期間内にログインしたユーザに対応する、探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を決定するステップと、
提供部により、前記複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して前記ユーザの端末装置に提供する第1提供ステップと、
判定部により、前記ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、前記探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定されたとき、前記提供部により、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応する他ユーザと前記ユーザとを関連付けるための画面情報を前記端末装置に提供する第2提供ステップと、
を有する制御方法。
【請求項8】
所定期間内にログインしたユーザに対応する、探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を決定する決定部と、
前記複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して前記ユーザの端末装置に提供する提供部と、
前記ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、前記探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定する判定部と、
を有し、
前記判定部により、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定されたとき、前記提供部は更に、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応する他ユーザと前記ユーザとを関連付けるための画面情報を前記端末装置に提供する、
サーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、制御方法及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム画面からキャラクタを探してその部分にタッチすると、メダルを獲得できるゲームが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−297251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記ゲームにおける探索対象は、常に固定的なキャラクタであるため、ユーザが当該ゲームの内容を単調であると感じる可能性がある。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、ユーザ自身を探索ゲーム内に位置づけ、探索ゲームの興趣性を向上させることができるプログラム、制御方法及びサーバ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係るプログラムは、
ゲームを提供するコンピュータに、
所定期間内にログインしたユーザに対応する、探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を決定するステップと、
前記複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して前記ユーザの端末装置に提供する第1提供ステップと、
前記ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、前記探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定されたとき、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応する他ユーザと前記ユーザとを関連付けるための画面情報を前記端末装置に提供する第2提供ステップと、
を実行させる。
【0007】
また、上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係るプログラムにおいて、
前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致すると判定されたとき、前記ユーザに報酬を付与するステップをさらに実行させることが好ましい。
【0008】
また、上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係るプログラムにおいて、
前記第1提供ステップでは、前記探索対象ゲーム媒体を発見するためのヒントを更に提供し、
前記第2提供ステップでは、前記ユーザが前記ヒントを選択したとき、前記ヒントを提供した前記他ユーザと前記ユーザとを関連付けるための画面情報を更に提供することが好ましい。
【0009】
また、上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係るプログラムにおいて、
前記探索対象ゲーム媒体は、前記コンピュータによって前記ユーザに割り当てられたゲーム媒体または前記ユーザが前記コンピュータに登録したゲーム媒体であることが好ましい。
【0010】
また、上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係るプログラムにおいて、
前記複数のユーザ対応ゲーム媒体はダミーのユーザ対応ゲーム媒体を含み、前記ユーザによって探索の高い難易度が選択されたとき、前記ダミーのユーザ対応ゲーム媒体の外観が前記探索対象ゲーム媒体の外観に類似することが好ましい。
【0011】
また、上記課題を解決するために本発明に係るプログラムにおいて、
前記表示情報は2次元画像であり、
前記第1提供ステップは更に、前記ユーザが当該2次元画像内の異なる視点から前記ユーザ対応ゲーム媒体を視認することを選択したとき、前記ユーザ対応ゲーム媒体の画像が変更されず、画像の基準位置間の距離が変更される表示情報を提供することを含むことが好ましい。
【0012】
更に、上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係る制御方法は、
決定部により、所定期間内にログインしたユーザに対応する、探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を決定するステップと、
提供部により、前記複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して前記ユーザの端末装置に提供する第1提供ステップと、
判定部により、前記ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、前記探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定されたとき、前記提供部により、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応する他ユーザと前記ユーザとを関連付けるための画面情報を前記端末装置に提供する第2提供ステップと、
を有する。
【0013】
更に、上記課題を解決するために本発明の一実施形態に係るサーバ装置は、
所定期間内にログインしたユーザに対応する、探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を決定する決定部と、
前記複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して前記ユーザの端末装置に提供する提供部と、
前記ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、前記探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定する判定部と、
を有し、
前記判定部により、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定されたとき、前記提供部は更に、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応する他ユーザと前記ユーザとを関連付けるための画面情報を前記端末装置に提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一実施形態に係るプログラム、制御方法及びサーバ装置によれば、ユーザ自身を探索ゲーム内に位置づけ、探索ゲームの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係るサーバ装置及び端末装置の機能ブロック図である。
図2】ゲーム開始時の画面例である。
図3】ログインDBの構造を示す図である。
図4】ゲーム中の画面例を示す図である。
図5】(a)は第1の視点を選択したときの画面例を示す図であり、(b)は第2の視点を選択したときの画面例を示す図である。
図6】(a)は擬似三次元機能による視点変更前の画面例を示す図であり、(b)は擬似三次元機能による視点変更後の画面例を示す図である。
図7】ヒントを表示したときの画面例を示す図である。
図8】保有ゲーム媒体を表示したときの画面例を示す図である。
図9】付与済みゲーム媒体DBの構造を示す図である。
図10図1のサーバ装置及び端末装置の動作フローの一例を示す第1のシーケンス図である。
図11図1のサーバ装置及び端末装置の動作フローの一例を示す第2のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
[システム構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るサーバ装置1及び端末装置2の機能ブロック図である。ネットワークを介してサーバ装置1と端末装置2とが通信可能である。サーバ装置1及び端末装置2の数は限定されない。端末装置2は、携帯型の端末であっても、設置型の端末であってもよい。
【0018】
サーバ装置1及び端末装置2を含むシステムの概要を説明する。サーバ装置1は端末装置2にゲームを提供する。ゲームとは、サーバ装置1が提供する対戦、クエスト、ミッション等を指す。ゲーム媒体とは、ゲームにおいて使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ、アバター、ゲーム内仮想通貨等を含む。また、ゲーム媒体は、ゲームの進行に応じ、ユーザによって、ゲーム内で、取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものには限られない。ゲーム媒体が固有に有するステータス情報は、ゲーム媒体の攻撃力及び防御力等の戦闘力、ゲーム媒体の攻撃手段及び防御手段等の戦闘手段、ゲーム媒体のコスト、ゲーム媒体のスキル情報、ゲーム媒体のアバターに関する情報、ゲーム媒体の属性、ゲーム媒体のレア度(希少度)を示す指標等である。
【0019】
ユーザは、対戦(他のユーザとの対戦や、ゲームシステムが操作するキャラクタとの対戦)又はクエスト等を通じてゲーム媒体のステータス情報を変更することができる。例えば、ユーザは、所定の対戦やクエストにおいて取得したゲーム媒体を既に保有しているゲーム媒体と合成することによって、ゲーム媒体が有する攻撃力、防御力及びスキル等のパラメータを強化することができる。また、ユーザは、所定の対戦やクエストにおいて獲得することのできる報酬(例えば、経験値等)によっても、ゲーム媒体が有する攻撃力、防御力及びスキル等のパラメータを強化することができる。
【0020】
また、ユーザは、ゲーム内で用いる道具の電子データとしてアイテムを取得する。ユーザは、アイテムを用いてゲーム媒体のステータス情報を変更してもよい。例えば、ユーザは、アイテムを用いて、ゲーム媒体の有する攻撃力、防御力及びスキル等のパラメータを強化する。
【0021】
サーバ装置1は例えば毎日所定時間になると、所定の敵キャラクタ、他のユーザ、及び/又は、他のユーザのグループとの対戦イベントを実施してもよい。例えば、複数のユーザは、ユーザの選択又は、ゲームシステムの選択により決定されるグループに属して、レイドボスを倒すことを目的として対戦に参加する。また、複数のユーザは、ユーザの選択又は、サーバ装置1の選択により決定されるグループに属して、グループ間で互いに対戦を行ってもよい。
【0022】
以下の説明では、サーバ装置1が提供するゲームとは、複数のユーザ対応ゲーム媒体の中から、それらに紛れたユーザ自身に対応する探索対象ゲーム媒体を探索するゲームであるとして説明する。探索対象ゲーム媒体とは、例えばサーバ装置1によりユーザに割り当てられたキャラクタ、ユーザがサーバ装置1に登録したアバター等である。また、探索対象ゲーム媒体以外の複数のユーザ対応ゲーム媒体も他の複数のユーザに割り当てられたキャラクタ、アバター等である。例えば、探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体の全てが複数のユーザのアバターであってもよい。
【0023】
サーバ装置1は、制御部11、記憶部12、通信部13、取得部14、決定部15、提供部16、判定部17及び報酬付与部18を有する。本発明に係るサーバ装置1の各機能を説明するが、サーバ装置1が備える他の機能を排除することを意図したものではないことに留意されたい。
【0024】
制御部11は、サーバ装置1の各種動作を制御するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。
【0025】
記憶部12は例えば半導体メモリ、磁気メモリ等であり、各種DB及びサーバ装置1を動作させるためのプログラム等を記憶するとともにワークメモリとしても機能する。記憶部12は、ログインDB12a及び付与済みゲーム媒体DB12bを有する。記憶部12が備える各DBは、サーバ装置1の外部に格納されて、必要なときにサーバ装置1からアクセスされてもよい。ログインDB12aは、ログイン時刻とログインしたユーザとを対応付けて記憶する。付与済みゲーム媒体DB12bは、ユーザと、当該ユーザに付与されたゲーム媒体とを対応付けて記憶する。
【0026】
通信部13は、端末装置2との間で情報を送受信するインタフェースである。通信部13は、有線又は無線の少なくとも一方により通信を行う。
【0027】
取得部14は、端末装置2からゲーム開始要求を取得する。
【0028】
決定部15は、例えばログイン時刻が所定期間内であるユーザに対応するユーザ対応ゲーム媒体(探索対象ゲーム媒体を含む)を、端末装置2に表示されるユーザ対応ゲーム媒体として決定する。
【0029】
提供部16は、決定されたユーザ対応ゲーム媒体を表示させる表示情報を生成し、端末装置2に出力(提供)する。本実施形態において表示情報は2次元画像であるが、3次元画像であってもよい。また提供部16は、ヒント、他ユーザと交流するための画面情報及び保有ゲーム媒体情報等を端末装置2に提供可能である。
【0030】
判定部17は、ゲーム中にユーザによって選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定する。
【0031】
報酬付与部18は、ユーザによって選択されたユーザ対応ゲーム媒体が探索対象ゲーム媒体と合致すると判定部17が判定したとき、当該ユーザに報酬を付与する。
【0032】
端末装置2は、制御部21、通信部22、表示部23及び入力検出部24を有する。本発明に係る端末装置2の各機能を説明するが、端末装置2が備える他の機能を排除することを意図したものではないことに留意されたい。
【0033】
制御部21は、端末装置2の各種動作を制御するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。
【0034】
通信部22は、サーバ装置1との間で情報を送受信するインタフェースである。通信部22は、有線又は無線の少なくとも一方により通信を行う。
【0035】
表示部23は例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ又は無機ELディスプレイである。表示部23はタッチパネルで構成されてもよく、この場合、表示部23は種々のゲーム画面を表示するとともに、ユーザの操作によるユーザ入力を受付けるインタフェースとして機能する。表示部23は、端末装置2の外部から接続されて用いられてもよい。
【0036】
入力検出部24は、機械式の押しボタン又はタッチセンサを含む任意の入力デバイスである。入力検出部24は、ユーザによる入力操作を検出する。入力操作とは、押下、タッチ、タップ、接触、近接等の操作である。入力検出部24は、ユーザによる各種選択を入力操作として検出し、通信部22を介して当該選択の内容をサーバ装置1に出力する。
【0037】
以下、本実施形態に係るサーバ装置1が実行する制御方法を詳細に説明する。
【0038】
[決定段階]
ユーザ操作により、ユーザが操作する端末装置2はサーバ装置1にアクセスする。端末装置2は、ユーザ(UID001)によって入力されたID及びパスワードをサーバ装置1に出力する。ID及びパスワードを取得したサーバ装置1の取得部14は、ID及びパスワードが合致しているか否かを確認し、合致していればユーザのログインを許可する。
【0039】
ログイン後、ユーザが図2に示す「ゲーム開始」を示す領域R1を選択すると、端末装置2はゲーム開始要求をサーバ装置1に出力する。代替例として、ユーザが領域R1を選択したときではなく、例えばユーザが直前に行っていたゲームで敗北したとき又は行方不明になったときに、端末装置2がゲーム開始要求を出力してもよい。
【0040】
異なる機能として、後述する表示情報によって表示部23に表示される当該ユーザ対応ゲーム媒体のカテゴリは選択可能である。したがって、ユーザは領域R1を選択する前に、「表示カテゴリ」を示す領域R2において、表示部23に表示されるユーザ対応ゲーム媒体のカテゴリを選択可能である。表示されるユーザ対応ゲーム媒体のカテゴリは例えば、探索対象ゲーム媒体と同じレベル(若しくはスキル)のキャラクタ、初心者ユーザに対応するキャラクタ、又は、同じクエスト(若しくはダンジョン)のゲームを行っているユーザに対応するキャラクタである。
【0041】
別の異なる機能としてユーザは、領域R1を選択する前に、「難易度」を示す領域R3において探索の難易度を選択可能である。探索対象ゲーム媒体以外の複数のユーザ対応ゲーム媒体は、ユーザが割り当てられないダミーのユーザ対応ゲーム媒体を含んでもよい。高い難易度が選択されたとき、ダミーのユーザ対応ゲーム媒体の数が多くなってもよい。また、高い難易度が選択されたとき、ダミーのユーザ対応ゲーム媒体の外観が探索対象ゲーム媒体に類似してもよい。また、探索の制限時間が設けられるときは、高い難易度が選択されることにより制限時間が短くなってもよい。難易度を選択可能とすることで、更にゲーム性を増すことができる。
【0042】
取得部14がゲーム開始要求を取得すると、決定部15は図3に示すログインDB12aを参照して、所定期間内にログインしたユーザを確認する。所定期間内とは例えば、端末装置2のユーザによるログイン前10分間である。例えば、端末装置2のユーザ(UID001)がログインした時刻が15:00の場合、所定期間とは14:50〜15:00の期間である。取得部14は、所定数以上のゲーム開始要求を取得したとき、一部の端末に対し通信制限を行って通信速度が遅くならないようにしてもよい。
【0043】
決定部15は、所定期間内にログインした全てのユーザ(UID002、UID005、UID010、UID003、UID008、UID004、UID018及びUID001)(端末装置2のユーザを含む)に対応するユーザ対応ゲーム媒体(探索対象ゲーム媒体を含む)を、端末装置2の表示部23に表示させる。決定部15は、所定期間内にログインしたユーザの数が基準値未満であれば、ダミーのユーザ対応ゲーム媒体を表示することを決定してもよい。異なる機能として決定部15は、表示部23に表示されるユーザ対応ゲーム媒体の候補を予め決定しておくことで、決定に要する時間及び処理量を減少させ、通信速度が遅くならないようにしてもよい。
【0044】
[提供段階]
提供部16は、複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して当該表示情報を当該ユーザの端末装置2に出力する。表示情報を取得した端末装置2の表示部23は当該表示情報を図4に示すように表示する。
【0045】
図4において、G1が探索対象ゲーム媒体である。ユーザは、図4に示すようにユーザ対応ゲーム媒体がゲーム内エリアに密集している状態を俯瞰した画像を視認して、探索対象ゲーム媒体を探索する。表示されるユーザ対応ゲーム媒体の中には、探索対象ゲーム媒体に類似した紛らわしいユーザ対応ゲーム媒体が存在する。また、探索対象ゲーム媒体はユーザ対応ゲーム媒体の陰に隠れて、すなわちユーザ対応ゲーム媒体に重なって表示されることもある。ユーザは簡単に探索対象ゲーム媒体を見つけることができないので、このような探索にはゲーム性がある。
【0046】
[表示態様・視点の変更]
入力検出部24がユーザ操作を受付けたとき、表示部23は次のように表示画像の表示態様を変更することができる。
(1)スワイプによりゲーム内エリアの表示範囲を変更すること
(2)ピンチイン又はピンチアウトすることによりゲーム内エリアを拡大表示又は縮小表示すること
(3)任意のユーザ対応ゲーム媒体を長押ししてスワイプすることにより当該ユーザ対応ゲーム媒体を移動させること
【0047】
提供部16は、ユーザ対応ゲーム媒体が表示されるゲーム内エリアを俯瞰する視点(図5(a)参照)と、ゲーム内エリアを移動可能な仮想ユーザ対応ゲーム媒体からの視点(図5(b)参照)とを切換え可能な表示情報を提供してもよい。仮想ユーザ対応ゲーム媒体とは例えばゴーストキャラクタである。すなわち仮想ユーザ対応ゲーム媒体は、他のユーザ対応ゲーム媒体と異なり、サーバ装置1にログインしているユーザに対応するゲーム媒体ではないためいずれのユーザにとっても探索対象とならない。ユーザは、端末装置2を操作することによりそれらの視点を切換え可能である。図5(b)は、図5(a)における位置P0から矢印の方向に視認する仮想ユーザ対応ゲーム媒体の視界を示す図である。
【0048】
また、提供部16は、いわゆる擬似三次元機能を備えていてもよい。擬似三次元機能によって、ユーザは表示画像内(2次元画像内)のユーザ対応ゲーム媒体を選択した異なる視点から視認することができる。擬似三次元機能では、通常の三次元表示と異なり、ユーザ対応ゲーム媒体の画像は変更されない。提供部16は擬似三次元機能を、表示される全てのユーザ対応ゲーム媒体に適用することも、一部のユーザ対応ゲーム媒体に適用することも可能である。
【0049】
例えば図6(a)及び図6(b)は擬似三次元機能によって視点を変更する前後の図である。この例では、ユーザ対応ゲーム媒体G2及びG3の両足の間の位置P1及びP2を基準位置とする。例えば複数のユーザ対応ゲーム媒体が重なっているとき、ユーザはそれらが重ならずに視認可能な方向(例えば、図面に向かって、ユーザ対応ゲーム媒体の左の方向)から当該ユーザ対応ゲーム媒体を視認したいことがある。図6(a)に示すようにユーザ対応ゲーム媒体G2及びG3が重なっているとき、視点変更を示す領域R4をユーザが選択したことを入力検出部24が検出すると、表示部23はアイコンI1及びI2を表示する。ユーザがアイコンI1を選択すると、ユーザ対応ゲーム媒体G2及びG3を視認する視点を左側にずらすことができる。このとき表示部23が表示する画像を図6(b)に示す。
【0050】
視点をずらす前後で、ユーザ対応ゲーム媒体G2及びG3の画像の輪郭及び大きさは変化していない。しかしながら、それらの画像の基準位置間の距離は長くなり、且つ、図6(a)の直線L1は、図6(b)では直線L2に示すように表示される(基準位置間を結ぶ直線は左回りに回転する)。代替例として提供部16は、アイコンI1及びI2が選択されたときではなく、表示されたユーザ対応ゲーム媒体上の所定位置がユーザにより選択されたときに視点をずらすことが可能な表示情報を提供してもよい。
【0051】
[ヒントについて]
提供部16は任意の時点(例えば探索ゲーム開始時、要求受付け時等)で、探索対象ゲーム媒体を発見するためのヒントを端末装置2に提供可能である。このとき表示部23は図7に示すようにヒントを表示する。ヒントは、サーバ装置1が生成したヒントでもよいし、他のユーザから提供されたヒントでもよい。ヒントとは例えば、探索対象ゲーム媒体はゲーム内エリアの右上にいる、探索対象ゲーム媒体の近くに帽子を被ったユーザ対応ゲーム媒体がいる、探索対象ゲーム媒体はしゃがんでいる、等である。
【0052】
ユーザが他のユーザから提供されたヒントH1を選択したことを検出すると、提供部16は、当該ヒントを提供したユーザと交流するための画面情報を提供する。このとき、端末装置2とヒントH1を提供したユーザの端末とは通信し、この結果ユーザは、当該ヒントH1を提供したユーザと交流することができる。当該交流において例えばユーザは、ヒントを提供したユーザとチャット形式でメッセージを交換し、ヒントH1について更に詳しく聞くことができる。またユーザは、ヒントを提供したユーザに友達申請を行うこともできる。この結果ユーザとヒントを提供したユーザとは関連付けて登録され、探索ゲームの後に更に交流することができる。
【0053】
また、提供部16は、ユーザが前述した図5(b)に示す視点を選択したとき、仮想ユーザ対応ゲーム媒体の視界に入った(すなわち、表示部23に表示された)ユーザ対応ゲーム媒体の名前又はユーザID等の情報を提供してもよい。例えば当該視界にユーザ対応ゲーム媒体が入ったとき、当該ユーザ対応ゲーム媒体に対応するユーザが操作する端末にその旨がヒントとして通知され表示部23に表示されてもよい。当該通知を見たユーザは、当該ヒントを選択して、ヒントを提供したユーザとメッセージを交換し、当該ヒントについて更に詳しく聞くことができる。
【0054】
また、提供部16は、ユーザが探索対象ゲーム媒体を発見しやすくするために、探索対象ゲーム媒体が特徴的な行動を行う表示情報を提供してもよい。例えば提供部16は、探索対象ゲーム媒体が土下座しているようにしてもよいし、踊っているようにしてもよい。また提供部16は、当該特徴的な行動をヒントとして端末装置2に提供してもよい。更に、提供部16は、既に端末装置2に提供したヒントの一覧をユーザの要求に応じて端末装置2に提供してもよい。
【0055】
[保有ゲーム媒体に関する交流]
また、提供部16は任意の時点(例えば探索ゲーム開始時、要求受付け時等)で、探索対象ゲーム媒体から所定範囲内に表示されたユーザ対応ゲーム媒体に対応する他ユーザが保有する保有ゲーム媒体の情報を端末装置2に提供してもよい。このとき例えば図8に示すように、表示部23は、当該他ユーザが保有する保有ゲーム媒体(例えばアイテム1のレアカード)を、G4で示すユーザ対応ゲーム媒体の上部の領域R5に表示する。ユーザが領域R5を選択すると、提供部16は当該他ユーザの端末と交流するための画面情報を端末装置2に提供する。この結果、端末装置2と当該他ユーザの端末とは通信し、ユーザは当該他ユーザと交流することができる。
【0056】
[探索対象]
本実施形態においてはユーザが探索対象ゲーム媒体を探索する。代替例として、探索の興趣性を向上するために、ユーザが探索対象ゲーム媒体のみならず、同じグループ(例えばギルド)に所属する他ユーザ又はラッキーアイテム等のゲーム媒体を探索するようにサーバ装置1は探索ゲームを構成してもよい。
【0057】
[ユーザ対応ゲーム媒体選択段階]
ユーザは、ヒント等を参考にして、探索対象ゲーム媒体であると判断したユーザ対応ゲーム媒体を選択する。このとき端末装置2は、ユーザがどのユーザ対応ゲーム媒体を選択したかの当該選択の内容をサーバ装置1に出力する。
【0058】
当該選択の内容を取得したサーバ装置1の判定部17は、ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定する。
【0059】
判定部17が、選択されたユーザ対応ゲーム媒体が探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定したとき、提供部16は、当該選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応するユーザと交流するための画面情報を端末装置2に提供する。このとき例えば、表示部23は、他ユーザとのメッセージの交換画面又は他ユーザへの友達申請画面を表示する。また表示部23は、探索ゲームのクリア後に他ユーザと一緒にクエスト等のゲームを進めることを提案する画面を表示する。代替例として、報酬付与部18は、選択が正しいときにユーザに付与する報酬の少なくとも一部を他ユーザに付与してもよい。サーバ装置1は、ユーザが端末装置2を発見するまで探索ゲームを続ける。
【0060】
[報酬付与段階]
判定部17が、選択されたユーザ対応ゲーム媒体が探索対象ゲーム媒体と合致すると判定したとき、報酬付与部18はユーザに対して報酬を付与する。このとき、報酬付与部18はユーザと当該付与されたゲーム媒体とを対応付けて、図9に示す通り、付与済みゲーム媒体DB12bに記憶する。報酬とは例えば、カード、キャラクタ又はゲーム内仮想通貨等のゲーム媒体である。報酬付与部18は、探索の難易度が高いほど報酬の価値(例えばレア度)を上げてもよいし、報酬の数を増やしてもよい。また、報酬付与部18は、探索対象ゲーム媒体を発見するまでの時間が短いほど報酬の価値を上げてもよい。代替例として報酬付与部18は、ユーザが保有する保有ゲーム媒体のステータスを上げてもよい。また報酬付与部18は、探索対象ゲーム媒体を発見するためのヒントを提供したユーザに対し報酬を付与してもよい。報酬付与部18は、ヒントを提供したユーザが複数存在するときは、その中で最も有用であると端末装置2のユーザにより判定されたユーザにのみ報酬を付与してもよい。報酬付与部18は、時間に応じて異なるゲーム媒体を付与してもよい。
【0061】
図10及び図11は、本実施形態に係るサーバ装置1及び端末装置2の動作フローの一例を示すシーケンス図である。
【0062】
端末装置2は、サーバ装置1にアクセスしログインを行う(ステップS1及びステップS2)。端末装置2は、ユーザ操作によりゲーム開始要求をサーバ装置1に出力する(ステップS3)。
【0063】
サーバ装置1の取得部14がゲーム開始要求を取得すると、決定部15は、図3に示すログインDB12aを参照して、端末装置2に表示されるユーザ対応ゲーム媒体を決定する(ステップS4)。提供部16は決定されたユーザ対応ゲーム媒体を表示させる表示情報を生成し(ステップS5)、各種情報(当該表示情報、ヒント、保有ゲーム媒体情報等)を端末装置2に出力する(ステップS6)。
【0064】
端末装置2は取得した当該各種情報を表示する(ステップS7)。端末装置2は入力検出部24により検出されたユーザ操作に応じて表示情報の表示態様・視点を変更する(ステップS8)。例えば表示部23は表示画像において、ゲーム内エリアの表示範囲の変更、ゲーム内エリアの拡大又は縮小、ユーザ対応ゲーム媒体の移動等を実行する。また表示部23は表示画像において、ゲーム内エリアを俯瞰する視点とゲーム内エリアを移動可能な仮想ユーザ対応ゲーム媒体からの視点とを切換えてもよい。更に、表示部23は擬似三次元機能により、ユーザ対応ゲーム媒体の画像を変更せずに画像の基準位置間の距離を変更してもよい。
【0065】
他ユーザから提供されたヒントがユーザにより選択されたことを入力検出部24が検出すると(ステップS9)、端末装置2は、いずれのヒントが選択されたかを示す当該選択の内容をサーバ装置1に出力する(ステップS10)。
【0066】
次いで提供部16は、当該ヒントを提供したユーザと交流するための画面情報を端末装置2に提供する(ステップS11)。この結果、端末装置2と当該ヒントを提供したユーザの端末とは通信し、ユーザと、ヒントを提供したユーザとは交流する(ステップS12)。
【0067】
ユーザが保有ゲーム媒体を選択したことを入力検出部24が検出すると(ステップS13)、端末装置2は、いずれのユーザ対応ゲーム媒体が選択されたかを示す当該選択の内容をサーバ装置1に出力する(ステップS14)。次いで提供部16は、当該選択された保有ゲーム媒体を保有する他ユーザと交流するための画面情報を端末装置2に提供する(ステップS15)。この結果、端末装置2と当該他ユーザの端末とは通信し、ユーザと当該他ユーザとは交流する(ステップS16)。
【0068】
ユーザがユーザ対応ゲーム媒体を選択したことを入力検出部24が検出すると(ステップS17)、端末装置2はいずれのユーザ対応ゲーム媒体が選択されたかを示す当該選択の内容をサーバ装置1に出力する(ステップS18)。当該選択の内容を取得したサーバ装置1の判定部17は、選択されたユーザ対応ゲーム媒体が探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定する(ステップS19)。
【0069】
それらが合致しないと判定部17が判定すると、判定部17は判定結果、及び誤って選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応する他ユーザと交流するための画面情報を端末装置2に出力する(ステップS20)。このとき端末装置2と当該他ユーザの端末とは通信し、この結果ユーザは、当該他ユーザと交流する(ステップS21)。
【0070】
ユーザは引き続き探索対象ゲーム媒体を探索する。ユーザがユーザ対応ゲーム媒体を選択したことを入力検出部24が再び検出すると(ステップS18)、端末装置2はいずれのユーザ対応ゲーム媒体が選択されたかを示す当該選択の内容をサーバ装置1に出力する(ステップS23)。当該選択の内容を取得した判定部17は、選択されたユーザ対応ゲーム媒体が探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを再び判定する(ステップS24)。
【0071】
ステップS24においてNoのとき、サーバ装置1の判定部17はステップS20を実行する。
【0072】
ステップS24においてYesのとき又はステップS19においてYesのとき、サーバ装置1の報酬付与部18は、ユーザに対して報酬を付与する(ステップS25)。このとき報酬付与部18は、図9に示す付与済みゲーム媒体DB12bを参照し、ユーザと、付与されたゲーム媒体とを対応付けて当該付与済みゲーム媒体DB12bに記憶する。
【0073】
サーバ装置1又は端末装置2が実行するステップS1〜ステップS25は、適宜省略されてもよい。例えばステップS8〜ステップS16は必須の要素ではないため省略可能である。
【0074】
本実施形態によれば、提供部16は、ユーザに対応する探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成してユーザの端末装置2に提供する。判定部17はユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定し、報酬付与部18は選択されたユーザ対応ゲーム媒体が探索対象ゲーム媒体と合致すると判定されたとき、ユーザに報酬を付与する。すなわち、探索ゲームにおける探索対象をユーザ自身に対応するユーザ対応ゲーム媒体とすることでユーザ自身を探索ゲーム内に位置づけ、探索ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0075】
本実施形態によれば、選択されたユーザ対応ゲーム媒体が探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定されたとき、提供部16は、選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応するユーザと交流するための画面情報を提供する。このためユーザは、他ユーザに対し能動的に交流を要求しなくても、探索を通じて、今まで交流することのなかった他ユーザと交流することができる。また、ユーザ間にステータス等の差が生じていても、そのことが交流の障害とはならない。
【0076】
本実施形態によれば、表示情報により表示されるユーザ対応ゲーム媒体のカテゴリは選択可能である。このためユーザは、交流する可能性のユーザのカテゴリを特定して交流することができる。
【0077】
本実施形態によれば、提供部16は、探索対象ゲーム媒体を発見するためのヒントを提供する。このため、探索対象ゲーム媒体を発見することが困難な状況でも、ヒントを利用することで、当該発見を容易にすることができる。
【0078】
本実施形態によれば、ユーザがヒントを選択したとき、提供部16は、ヒントを提供したユーザと交流するための画面情報を提供する。このため、ユーザはヒントについて更に詳しく聞いて探索対象ゲーム媒体の発見を容易にすることができる。
【0079】
本実施形態によれば、報酬付与部18は、ヒントを提供したユーザに報酬を付与する。このため、ユーザがヒントを提供する動機を高めることができ、ユーザ間の交流が増す。
【0080】
本実施形態によれば、表示情報は2次元画像であり、提供部16は、ユーザが当該2次元画像内の異なる視点からユーザ対応ゲーム媒体を視認することを選択したとき、ユーザ対応ゲーム媒体の画像が変更されず、画像の基準位置間の距離が変更される表示情報を提供する。このため、例えばユーザ対応ゲーム媒体が重なって見づらいときでも、それらを離して見ることができるので、探索対象ゲーム媒体の発見を容易にすることができる。また、探索方法のバリエーションが豊富になる。
【0081】
本実施形態によれば、提供部16は、ユーザ対応ゲーム媒体が表示されるゲーム内エリアを俯瞰する視点と、ゲーム内エリアを移動可能な仮想ユーザ対応ゲーム媒体からの視点とを切換え可能な表示情報を提供する。このため、探索方法のバリエーションが豊富になるだけでなく、特に後者の視点を選択したときには、自分が実際にゲーム内にいるかのような臨場感を楽しむことができる。
【0082】
本実施形態によれば、複数のユーザ対応ゲーム媒体はアバターである。このため、ユーザ対応ゲーム媒体が各ユーザとより対応し、ユーザは、探索ゲームを他ユーザと共に行っている感覚を得ることができる。もって探索ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0083】
上記実施形態のように、サーバ装置1が、端末装置2とネットワークを介して接続される場合には、ゲームの進行画面を、サーバ装置1が生成したデータに基づき端末装置2が表示するウェブ表示画面とすることができる。この場合、その他のメニュー画面等を端末装置2にインストールされているネイティブアプリによって表示するネイティブ表示とする等によって、本発明の上記実施形態に係るゲームを、サーバ装置1と端末装置2のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。また、サーバ装置1が行う処理の一部又は全部を、端末装置2にインストールさせたネイティブアプリによって実行することで、上記実施形態に係るゲームをネイティブゲームとすることもできる。例えば上記実施形態では判定部17が、ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定する(図11のステップS19及びステップS24)。しかしながら、当該ネイティブアプリが判定部17に実行される処理を行うことによって、端末装置2は他ユーザに関する情報(表示情報、保有ゲーム媒体等)をサーバ装置1から取得した後、サーバ装置1と通信せずに判定処理を行うことができる。報酬付与部18が実行する報酬付与処理についても同様である。
【0084】
これらの本発明の一実施形態に係るサーバ装置1又は端末装置2の少なくとも一方をコンピュータで構成した場合、各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、当該コンピュータの内部又は外部の記憶部に格納しておき、当該コンピュータの中央演算処理装置(CPU)によってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。また、このようなプログラムは、例えばDVD又はCD−ROMなどの可搬型記録媒体の販売、譲渡、貸与等により流通させることができるほか、そのようなプログラムを、例えばネットワーク上にあるサーバの記憶部に記憶しておき、ネットワークを介してサーバから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、流通させることができる。また、そのようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶部に記憶することができる。また、このプログラムの別の実施態様として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、更に、このコンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。
【0085】
本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の機能部やステップ等を1つ組み合わせること、或いは分割することが可能である。以下に、本願の原出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
ゲームを提供するコンピュータに、
ユーザに対応する探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して前記ユーザの端末装置に提供するステップと、
前記ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、前記探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定するステップと、
前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致すると判定されたとき、前記ユーザに報酬を付与するステップと、
を実行させるプログラム。
[2]
上記[1]に記載のプログラムにおいて、
前記判定するステップにおいて、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定されたとき、前記提供するステップは更に、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応するユーザと交流するための画面情報を提供することを含む、プログラム。
[3]
上記[1]又は[2]に記載のプログラムにおいて、
前記表示情報により表示される前記ユーザ対応ゲーム媒体のカテゴリは選択可能である、プログラム。
[4]
上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、
前記提供するステップは更に、前記探索対象ゲーム媒体を発見するためのヒントを提供することを含む、プログラム。
[5]
上記[4]に記載のプログラムにおいて、
前記ユーザが前記ヒントを選択したとき、前記提供するステップは更に、前記ヒントを提供したユーザと交流するための画面情報を提供することを含む、プログラム。
[6]
上記[4]又は[5]に記載のプログラムにおいて、
前記付与するステップは更に、前記ヒントを提供したユーザに報酬を付与することを含む、プログラム。
[7]
上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、
前記表示情報は2次元画像であり、
前記提供するステップは更に、前記ユーザが当該2次元画像内の異なる視点から前記ユーザ対応ゲーム媒体を視認することを選択したとき、前記ユーザ対応ゲーム媒体の画像が変更されず、画像の基準位置間の距離が変更される表示情報を提供することを含む、プログラム。
[8]
上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、
前記提供するステップは更に、前記ユーザ対応ゲーム媒体が表示されるゲーム内エリアを俯瞰する視点と、前記ゲーム内エリアを移動可能な仮想ユーザ対応ゲーム媒体からの視点とを切換え可能な表示情報を提供することを含む、プログラム。
[9]
上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、
前記複数のユーザ対応ゲーム媒体はアバターである、プログラム。
[10]
提供部により、ユーザに対応する探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して前記ユーザの端末装置に提供するステップと、
判定部により、前記ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、前記探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定するステップと、
報酬付与部により、前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致すると判定されたとき、前記ユーザに報酬を付与するステップと、
を有する制御方法。
[11]
ユーザに対応する探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成して前記ユーザの端末装置に提供する提供部と、
前記ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、前記探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定する判定部と、
前記選択されたユーザ対応ゲーム媒体が前記探索対象ゲーム媒体と合致すると判定されたとき、前記ユーザに報酬を付与する報酬付与部と、
を有するサーバ装置。
【符号の説明】
【0086】
1 サーバ装置
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 取得部
15 決定部
16 提供部
17 判定部
18 報酬付与部
2 端末装置
21 制御部
22 通信部
23 表示部
24 入力検出部
【要約】
【課題】ユーザ自身を探索ゲーム内に位置づけ、探索ゲームの興趣性を向上させる。
【解決手段】プログラムは、ゲームを提供するコンピュータ(1)に、ユーザに対応する探索対象ゲーム媒体を含む複数のユーザ対応ゲーム媒体を選択可能に表示させる表示情報を生成してユーザの端末装置(2)に提供する第1提供ステップと、ユーザにより選択されたユーザ対応ゲーム媒体が、探索対象ゲーム媒体と合致するか否かを判定するステップと、判定するステップにおいて選択されたユーザ対応ゲーム媒体が探索対象ゲーム媒体と合致しないと判定されたとき、選択されたユーザ対応ゲーム媒体に対応する他ユーザとユーザとを関連付けるための画面情報を、端末装置(2)に提供する第2提供ステップと、を実行させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11