(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5947538
(24)【登録日】2016年6月10日
(45)【発行日】2016年7月6日
(54)【発明の名称】耐震性収納ラック又は収納枠体及びそのクッション体並びにそれらの製造方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/14 20060101AFI20160623BHJP
F16F 15/04 20060101ALI20160623BHJP
F16F 1/36 20060101ALI20160623BHJP
【FI】
B65G1/14 F
F16F15/04 A
F16F1/36 C
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-283834(P2011-283834)
(22)【出願日】2011年12月26日
(65)【公開番号】特開2012-229127(P2012-229127A)
(43)【公開日】2012年11月22日
【審査請求日】2014年12月19日
(31)【優先権主張番号】特願2011-103251(P2011-103251)
(32)【優先日】2011年4月14日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】311004979
【氏名又は名称】株式会社 ビ−ベストワーク
(74)【代理人】
【識別番号】100081547
【弁理士】
【氏名又は名称】亀川 義示
(72)【発明者】
【氏名】剱持 正和
【審査官】
大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−208830(JP,A)
【文献】
実開昭62−022344(JP,U)
【文献】
特開昭61−163819(JP,A)
【文献】
特開平09−267597(JP,A)
【文献】
特開平08−157675(JP,A)
【文献】
特開2006−066262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G1/00−1/133,1/14−1/20
F16F1/36,15/00−15/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を載置したパレットを保持する多段状の収納ラック又は積重ね可能な収納枠体を有し、該収納ラック又は収納枠体の上記パレットを保持する部位に振動を吸収するクッション体を分散状又は面状に配置し、このクッション体は、ビニール絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(SVケーブル再生品)を30〜60重量部と、架橋ポリエチレン絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(CVケーブル再生品)を20〜50重量部と、可塑剤を10〜30重量部含み、このSVケーブル再生品、CVケーブル再生品及び可塑剤の含有量がSVケーブル再生品、CVケーブル再生品、可塑剤の順序で少なくなっているものである収納ラック又は収納枠体。
【請求項2】
上記収納ラック又は収納枠体の上記パレットを保持する部位が縦方向及び/または横方向に延びる枠材によって形成されており、上記クッション体が上記枠材に嵌め合せできるような嵌合部を有し、このクッション体の複数個を上記パレットを保持する部位の枠材に分散状態に嵌め合せた請求項1に記載の収納ラック又は収納枠体。
【請求項3】
上記クッション体の上面には、上方に突出する複数の突起が分散状態に設けられている請求項1又は2に記載の収納ラック又は収納枠体。
【請求項4】
上記クッション体は、収納ラック又は収納枠体における上記パレットを保持する部位に面状に配置されるような厚いシート状に形成され、その上面には上方に突出する複数の突起が分散状態に設けられている請求項1に記載の収納ラック又は収納枠体。
【請求項5】
物品を載置したパレットを保持する多段状の収納ラック又は積重ね可能な収納枠体における上記パレットを保持する部位に分散状に配置されるもので、上記パレットを保持する部分に位置する枠材に嵌め合わせができるように、枠材の上部区帯に添う上面と、該上面の両側から下方に伸びて枠材の両側部区帯に添う両側面とを備え、上記上面には上方に突出する複数の突起を形成しており、このクッション体がビニール絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(SVケーブル再生品)を30〜60重量部と、架橋ポリエチレン絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(CVケーブル再生品)を20〜50重量部と、可塑剤を10〜30重量部含むもので形成され、上記SVケーブル再生品、CVケーブル再生品及び可塑剤の含有量がSVケーブル再生品、CVケーブル再生品、可塑剤の順序で少なくなっているものである収納ラック又は収納枠体用のクッション体。
【請求項6】
上記クッション体は、上記枠材の上部区帯に添う上面と、該上面の両側から下方に伸びて枠材の両側部区帯に添う両側面と、更に両側面の下方から枠材の底部区帯の一部に添うように内方に張出す底面を備えている請求項5に記載の収納ラック又は収納枠体用のクッション体。
【請求項7】
商品を載置したパレットを載置する多段状の収納ラック又は積重ね可能な収納枠体における上記パレットを載置する部分に面状に配置されるもので、上記パレットを載置する部位に位置する枠材の上に載る底面と、商品を載置したパレットが載る上面を備え、上記上面には上方に突出する複数の突起を分散状態に形成しており、このクッション体がビニール絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(SVケーブル再生品)を30〜60重量部と、架橋ポリエチレン絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(CVケーブル再生品)を20〜50重量部と、可塑剤を10〜30重量部含むもので形成され、上記SVケーブル再生品、CVケーブル再生品及び可塑剤の含有量が、SVケーブル再生品、CVケーブル再生品、可塑剤の順序で少なくなっているものである収納ラック又は収納枠体用のクッション体。
【請求項8】
物品を載置したパレットを保持する多段状の収納ラック又は積重ね可能な収納枠体を有し、該収納ラック又は収納枠体の上記パレットを保持する部位に振動を吸収するクッション体を分散状又は面状に配置し、このクッション体は、ビニール絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(SVケーブル再生品)を30〜60重量部と、架橋ポリエチレン絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(CVケーブル再生品)を20〜50重量部と、可塑剤を10〜30重量部を含んでなり、このSVケーブル再生品、CVケーブル再生品及び可塑剤の含有量がSVケーブル再生品、CVケーブル再生品、可塑剤の順序で少なくなるように形成する収納ラック又は収納枠体の製造方法。
【請求項9】
物品を載置したパレットを保持する多段状の収納ラック又は積重ね可能な収納枠体における上記パレットを保持する部位に分散状に配置するように形成され、上記パレットを保持する部分に位置する枠材に嵌め合わせができるように、枠材の上部区帯に添う上面と、該上面の両側から下方に伸びて枠材の両側部区帯に添う両側面とを設け、上記上面には上方に突出する複数の突起を形成し、このクッション体がビニール絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(SVケーブル再生品)を30〜60重量部と、架橋ポリエチレン絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(CVケーブル再生品)を20〜50重量部と、可塑剤を10〜30重量部含んでなり、上記SVケーブル再生品、CVケーブル再生品及び可塑剤の含有量がSVケーブル再生品、CVケーブル再生品、可塑剤の順序で少なくなるように形成する収納ラック又は収納枠体用のクッション体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震があった際にも充分に耐えて、物品を確実に保持することができる耐震性収納ラック又は収納枠体及びそのクッション体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種物品の物流を円滑に行う為に、物流センターなどにおいて、物品の受入れ、保管、出荷などの作業が行われている。
物流センターなどにおいては限られたスペースに物品を保管しておくために、収納ラックを設置して物品を収納したり、また、例えばネステナー(登録商標)、重量ラックのような収納枠体を積み重ねて物品を収納したりしているが、地震などが起こると、収納ラックや収納枠体の上を滑って物品が落下したり、破損したりすることが起ることがある。
【0003】
こうしたことから、収納ラックや収納枠体に物品を保管しているときの耐震性を向上させて、キチンと収納した状態を保持して物品を安全に保管することが必要であり、それと同時に、物品を受け入れて収納したり、収納した物品を引き出すことが容易に行えることも必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−141615号公報
【特許文献2】特開2004−210526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、収納ラックや収納枠体に収納されて保管されている物品を、地震が起ったときなどにも安全に保持することができると共に、商品の収納、引出しが容易にできる、耐震性の収納ラック又は収納枠体及びこれに使用されるクッション体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、物品を載置したパレットを保持するように形成した多段状の収納ラック又は積重ね可能な収納枠体において、上記パレットを保持する部位に地震などによって起る振動を吸収することができるようなクッション体が分散状又は面状に配置されており、このクッション体は、ビニール絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(SVケーブル再生品)を30〜60重量部と、架橋ポリエチレン絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(CVケーブル再生品)を20〜50重量部と、可塑剤を10〜30重量部含有しているものであって、このSVケーブル再生品、CVケーブル再生品及び可塑剤の含有量はSVケーブル再生品、CVケーブル再生品、可塑剤の順序で少なくしていて耐震用収納ラック又は収納枠体としたものである。
【0007】
また、本発明においては、物品を載置したパレットを保持する多段状の収納ラック又は積重ね可能な収納枠体における上記パレットを保持する部位に分散状に配置されるものであって、上記パレットを保持する部位に位置する枠材に嵌め合わせができるように、枠材の上部区帯に添う上面と、該上面の両側から下方に伸びて枠材の両側部区帯に添う両側面とを備え、上記上面には上方に突出する複数の突起を形成しており、これがビニール絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(SVケーブル再生品)を30〜60重量部と、架橋ポリエチレン絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(CVケーブル再生品)を20〜50重量部と、可塑剤を10〜30重量部含むもので形成され、上記SVケーブル再生品、CVケーブル再生品及び可塑剤の含有量がSVケーブル再生品、CVケーブル再生品、可塑剤の順序で少なくなっている耐震用収納ラック又は収納枠体用のクッション体としたものである。
【0008】
また、他のクッション体は、物品を載置したパレットを載置する多段状の収納ラック又は積重ね可能な収納枠体における上記パレットを載置する部位に面状に配置されるものであって、上記パレットを載置する部位に位置する枠材の上に載る底面と、商品を載置したパレットが載る上面を備え、上記上面には上方に突出する複数の突起を分散状態に形成するようにしたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、収納ラック又は収納枠体に上記したクッション体が使用されているので、例えば、物品をパレットに載せた状態で収納ラック又は収納枠体のパレットを保持する部位に収納し、載置すると、このパレットをクッション体が下方よりグリップするように支持するようになるので、地震が起ったときにもその揺れを充分に吸収して、パレットが移動したり落ちたりして収納されている物品が落下したり、壊れたりするようなことを確実に防止することができる。また、収納ラック又は収納枠体装着されているクッション体は、物品を収納したり、取り出したりする際にも邪魔にならず、効率的に保管、管理を行うことができる。また、クッション体にケーブルに使用されている樹脂の再生品を使用しているので経済的に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施例の耐震用収納ラックを示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す前端部の主枠体にクッション体を取付けた状態を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示す補助枠体にクッション体を取付けた状態を示す斜視図である。
【
図5】
図2に示すクッション体の変形例を示す断面図である。
【
図6】本発明の他の実施例の耐震用の収納枠体を示す斜視図である。
【
図7】
図6に示す耐震用の収納枠体の枠材に取付けたクッション体の斜視図である。
【
図8】
図6に示す耐震用の収納枠体に物品を載せたパレットを支持させた状態を示す斜視図である。
【
図9】
図6に示す耐震用の収納枠体を多段に積み重ねた状態を示す斜視図である。
【
図10】本発明の他の耐震用の収納枠体に物品を載せたパレットを支持させた状態を示す斜視図である。
【
図11】シート状をした他のクッション体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
物流センターなどにおいて限られたスペースに多量の物品を効率的に保管しておくための収納ラック1には、支柱2間を連結する主枠材3と補助枠材4があって、主枠材3と補助枠材4によって、収納・保管する物品5を載せたパレット6を保持する部位7が形成されている。
上記パレット6を保持する部位7にはクッション体10が分散状態に配置されていて、上記パレット6を支持している。
【0012】
図1に示すものでは、収納ラック1の主枠材3の前端部にあるものには、嵌合部11を設けたクッション体10の上記嵌合部11を主枠材3に嵌め合せるようにして配置している(
図2)。また、補助枠材4には、同様に嵌合部11を設けたクッション体10が嵌め合わされている(
図3)。
これらのクッション体10は、主枠材3や補助枠材4などの枠材の上部区帯12に添うような上面13と、この上面13の両側から下方向に延びて枠材の両側部区帯14に添うような両側面15を備えている。
図示する主枠材3の前端部に嵌め合わされたクッション体10においては、枠材の側部区帯14の形状に添うように一方の側面15の一部が肉厚部16となっており、枠体より一層外れ難くなっている。
【0013】
上記主枠材3や補助枠材4などの枠材に嵌め合わせたクッション体10の上面13には、上方に突出する突起20を分散状態に設けている。図に示す突起20は平面形状が円形となっているが、小判型、四角や六角などの角型その他の適宜の形状にすることができる。また、突起の個数も必要に応じて適宜に増減することができる。
図5に示す上記主枠材3の前端部に嵌め合わされたクッション体10の変形例においては、その前面上端部に上方に伸びる段部17が形成されており、保持する部位7にパレット6を載せたときに、パレット6が前方に移動して上記の保持する部位7から一層外れ難くしている。
【0014】
また、
図3に示すクッション体10のように、必要に応じて、上記枠材の両側部区帯14に添うような両側面15の下方から、枠材の底部区帯の一部を覆うように内方に向かって張出すような底面19を設けることができる。この底面19によってクッション体10が補助枠体4から外れることを一層のこと防止することができる。
更に、上記各クッション体10はボルトとナットなどの固定具によって枠材に固定するようにして取り付けておくこともできる。
【0015】
上記クッション体10は、ビニール絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(SVケーブル再生品)と、架橋ポリエチレン絶縁ビニールシースケーブルの樹脂の再生品(CVケーブル再生品)と、上記両再生品を可塑化する為の可塑剤を含む再生樹脂によって形成されている。
上記ケーブル40は、例えば、
図13に示すような導線41を絶縁体42で覆い、これの何本かを不燃性の介在物43を介在させてシース44で包んだものであって、SVケーブルは、上記絶縁体42がビニール(塩化ビニール)で形成され、シース44もビニール(塩化ビニール)で形成されている。上記SVケーブル再生品は、この絶縁体42とシース44のビニール(塩化ビニール)樹脂を再生したものである。
【0016】
CVケーブルは、上記絶縁体42が架橋ポリエチレンで形成され、シース44がビニール(塩化ビニール)で形成されているものであって、CVケーブル再生品は、この絶縁体42の架橋ポリエチレンとシース44のビニール(塩化ビニール)樹脂を再生したものである。
上記可塑剤としては、上記した再生品に応じた公知のものを適宜に使用することができる。
【0017】
上記クッション体10を形成する再生樹脂は、SVケーブル再生品を30〜60重量部、CVケーブル再生品を20〜50重量部、可塑剤を10〜30重量部含むものであって、かつ、これらのSVケーブル再生品、CVケーブル再生品及び可塑剤の含有量は、SVケーブル再生品、CVケーブル再生品、可塑剤の順序で少なくなるように形成されている。
【0018】
上記のSVケーブル再生品は比較的弾性に富んでいるものであり、CVケーブル再生品は弾性を有するものであるがSVケーブル再生品に比べて剛性を有しているものであって、これらを上記した比率で含有させることによって、弾性を有する中にも適度の剛性があって、物品を載置しているパレットを置くと適度に撓んでパレットを確実にホールドするようにして支持することができると共に、地震などの振動を吸収して物品を安全に保持していることができる。
【0019】
パレットが樹脂で形成されているものでは、木製に比べて滑り易いけれども、そうした場合であっても、収納ラック1に設置したクッション体10によってその滑りを止めて、物品を確実に保持することができる。
上記パレット6の上に多数の物品5を載せるような場合など、荷崩れを起こし易い場合には、物品をシュリンクフイルムなどによってラップしておくと好ましいことが多い。
【0020】
上記の再生樹脂は、好ましくは、SVケーブル再生品を40〜50重量部、CVケーブル再生品を30〜40重量部、可塑剤を15〜25重量部含むものとするのがよく、例えば、SVケーブル再生品を45重量部、CVケーブル再生品を35重量部、可塑剤を20重量部含むものなどがある。上記SVケーブル再生品が30重量部より少ないと柔軟性の少ないものとなり、CVケーブル再生品が50重量部を超えると剛性が強すぎるものとなる。
【0021】
図6、7には、他の形式のクッション体で収納枠体21に適応したものを示している。この収納枠体21には、物品を保持する部位7から下方に延びる枠材23があって、物品を保持する部位7の枠材24には、複数個、図では5個のクッション体22が分散状態に取り付けられている。
このクッション体22には、同じく嵌合部11があって、上記した
図2〜4に示すようなクッション体とほぼ同様に、物品を保持する部位7の枠材24の上部区帯25に添うような上面26と、この上面26の両側から下方向に延びて枠材の両側部区帯27に添うような両側面28を備えており、更に、上記上面26には上方に突出する突起29を分散状態に設けたものである。
【0022】
こうした収納枠体21には、
図8に示すように物品5を載せたパレット6を置いて支持させることができ、この収納枠体21によって形成されるスペース30内にも物品を載せたパレットを収納して置くことができる。
この収納枠体21は、
図9に示すように積み重ねることが出来るようになっていて、上記枠材23によって形成されるスペース30に物品5を載せたパレット6を収納して支持している。
【0023】
この収納枠体の別のタイプとして、
図10に示すように、物品を保持する部位7から上方に延びる枠材37を設けて、これを積み重ねることが出来るようにした収納枠体38もあり、上記
図6に示す収納枠体21と上記したスペースの上下が異なっているだけで、同様にして使用することができる。
上記した収納枠体21、38は、例えば、ネステナー(登録商標)と名称されていて一般的に使用されているものである。
【0024】
上記した物品を保持する部位7には、
図11,12に示すような厚みのあるシート状に形成したクッション体31を位置させて、面状に覆うようにするものがある。
このクッション体31は、厚いシート体32があって、その上面33には上方に突出する突起34を分散状態に設けたものであり、これを収納ラック1又は収納枠体21、38の物品を保持する部位7の上に位置させて、面状に覆うようにする。
このクッション体31の上に物品5を載せたパレット6を置くと、地震などの振動から物品を守ることができる。
【0025】
このシート状のクッション体31は、収納ラック1又は収納枠体21、38の物品を保持する部位7に位置させるだけでなく、
図9に示すように収納枠体21が配置されている床面36に置き、その上に物品5を載せたパレット6を載せるようにして使用することができる。
また、同様に収納ラック1が設けられた床面に配置したり、収納ラック1又は収納枠体21、38が配置されていない床面に置いて使用することもできる。
【0026】
上記した各種のクッション体において嵌合部11が形成されているものでは、これを枠体から取外すことができるので、必要に応じて収納ラック1又は収納枠体21、38の物品を保持する部位7の枠材における位置を適宜に変えて付け替えることができ、パレットに載せる物品によって取り付け位置を変更したり、配置する個数を増減することが可能である。また、上記したクッション体は、上記各種のものを、適宜に組合わせて使用するとよいこともある。
【符号の説明】
【0027】
1 耐震用収納ラック
2 支柱
3、4 枠材
5 物品
6 パレット
7 パレットを保持する部位
10、22、31 クッション体
11 クッション体の嵌合部
13、26 クッション体の上面
15、28 クッション体の側面
17 クッション体の段部
19 クッション体の底面
21、38 収納枠体
20、29、34 突起
30 スペース
32 シート体