特許第5947618号(P5947618)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5947618
(24)【登録日】2016年6月10日
(45)【発行日】2016年7月6日
(54)【発明の名称】導波管及び車載用通信システム
(51)【国際特許分類】
   H01P 3/12 20060101AFI20160623BHJP
【FI】
   H01P3/12 200
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-115443(P2012-115443)
(22)【出願日】2012年5月21日
(65)【公開番号】特開2013-243518(P2013-243518A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2015年4月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】三田 晃
(72)【発明者】
【氏名】岡田 正明
(72)【発明者】
【氏名】松本 琢夫
(72)【発明者】
【氏名】郷原 隆志
【審査官】 岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03585540(US,A)
【文献】 実開平06−026303(JP,U)
【文献】 実開昭55−021675(JP,U)
【文献】 英国特許出願公開第01520419(GB,A)
【文献】 K.Fujita,et al,"Millimeter Wave Intra Car Communications System Using Radio Hose",電子情報通信学会技術研究報告,2010年 8月19日,Vol.110,No.175,pp.9-12,RCS2010-79
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01P 3/12
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
形状を維持できる部材から形成され、且つ、中空の導波管本体と、前記導波管本体の内周面若しくは外周面に設けられた導電性皮膜層とを有し、前記導電性皮膜層の内部スペースを電磁波の伝送路とすると共に、
前記導電性皮膜層を電源線若しくはアース線として電力を伝送することを特徴とする導波管。
【請求項2】
請求項1記載の導波管であって、
前記導波管本体は、屈曲自在な部材より形成されていることを特徴とする導波管。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の導波管であって、
前記導波管本体の外周に沿って配置された1本以上の前記電線を有し、前記電線を電源線とし、前記導電性皮膜層をアース線として電力を伝送することを特徴とする導波管。
【請求項4】
請求項1又は請求項2記載の導波管であって、
前記導波管本体の内周面若しくは外周面の他方側にも導電性皮膜層を有し、一方の前記導電性皮膜層を電源線とし、他方の前記導電性皮膜層をアース線として電力を伝送することを特徴とする導波管。
【請求項5】
請求項1〜請求項のいずれかに記載の導波管であって、
前記導波管本体の開口端部には、電磁波吸収部材を内蔵した蓋を装着したことを特徴とする導波管。
【請求項6】
請求項1〜請求項のいずれかに記載の導波管であって、
前記導電性被膜層は、前記導波管本体の内周面に設けられ、且つ、前記導波管本体は、保護材にて形成されており、前記導波管本体は、外装保護部材を兼用することを特徴とする導波管。
【請求項7】
請求項1〜請求項のいずれかに記載の導波管を使用したことを特徴とする車載用通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波を伝送する導波管及びこれを用いた車載用通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車載用通信システムは、電線を用いたワイヤーハーネスを使用している。かかる従来の車載用通信システムの一従来例が図9に示されている。図9において、車載用通信システム100は、室内側に配策される第1ワイヤーハーネス101とエンジンルール側に配策される第2ワイヤーハーネス102とを備えている。第1ワイヤーハーネス101と第2ワイヤーハーネス102は、複数の電線Wとこれら電線Wの両端にそれぞれ接続された複数のコネクタ110,111とを備えている。複数の電線Wは、結束テープ等によって最小径に束ねられている。第1ワイヤーハーネス101側のコネクタ110と第2ワイヤーハーネス102側のコネクタ111は、それぞれ対応するもの同士が室内側とエンジンルール側の境界箇所で接続される。これにより、車両部位間を跨ぐ伝送経路が形成される。
【0003】
しかし、電線Wを用いた車載用通信システム100では、近年の車載回路数の増加と共に電線束径が太くなるため、車両の配策スペース確保が難しい、第1及び第2ワイヤーハーネス101,102が重量化する等の問題がある。又、室内側とエンジンルール側などの車両部位間のコネクタ接続数が多くなり、組み付け作業性が悪いという問題がある。
【0004】
一方、導波管を用いた車載用通信システムも従来より提案されている(特許文献1等参照)。導波管を用いた車載用通信システムは、伝送経路の細径化、軽量化が図れる。又、車両部位間の接続が簡略化し、組み付け作業性の向上が図れる。
【0005】
ここで、導波管は、通常では金属製であるが、導電性プラスチックを用いたものも提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−176123号公報
【特許文献2】特開2002−204110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の導波管には、電力の伝送に関して具体的な構成が何ら提案されていない。車載用通信システムに使用する場合には、電力の伝送が必要不可欠であり、その具体的な手段の提案が望まれている。
【0008】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、電力の伝送が可能な導波管及びこれを用いた車載用通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、形状を維持できる部材から形成され、且つ、中空の導波管本体と、前記導波管本体の内周面若しくは外周面に設けられた導電性皮膜層とを有し、前記導電性皮膜層の内部スペースを電磁波の伝送路とすると共に、前記導電性皮膜層を電源線若しくはアース線として電力を伝送することを特徴とする導波管である。
【0010】
前記導波管本体は、屈曲自在な部材より形成されることが好ましい。前記導波管本体の外周に沿って配置された2本以上の電線を有し、前記電線を電源線とし、前記導電性皮膜層をアース線として電力を伝送するものを含む。前記導波管本体の外周に沿って配置された1本以上の電線を有し、前記電線を電源線とし、前記導電性皮膜層をアース線として電力を伝送するものを含む。前記導波管本体の内周面若しくは外周面の他方側にも導電性皮膜層を有し、一方の前記導電性皮膜層を電源線とし、他方の前記導電性皮膜層をアース線として電力を伝送するものを含む。前記導波管本体の開口端部には、電磁波吸収部材を内蔵した蓋を装着することが好ましい。前記導電性被膜層は、前記導波管本体の内周面に設けられ、且つ、前記導波管本体は、保護材にて形成されており、前記導波管本体は、外装保護部材を兼用するようにしても良い。上記下導波管を使用して車載用通信システムを構成しても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、導波管は、信号と共に電力を伝送することができる。以上より、電力の伝送が可能な導波管及びこれを用いた車載用通信システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態を示し、導波管を用いた車載用通信システムの概略構成図である。
図2】本発明の第1実施形態を示し、(a)は導波管の破断斜視図、(b)は導波管の断面図、(c)は導波管を屈曲させた状態を示す破断斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態を示し、導波管の開口端部に装着される蓋の斜視図である。
図4】第1変形例の導波管の破断斜視図である。
図5】第2変形例の導波管の破断斜視図である。
図6】第3変形例の導波管の破断斜視図である。
図7】第4変形例を示し、(a)は導波管の破断斜視図、(b)は導波管の断面図、(c)は導波管を屈曲させた状態を示す破断斜視図である。
図8】本発明の第2実施形態を示し、導波管を用いたワイヤーハーネスの斜視図である。
図9】従来例を示し、電線を用いたワイヤーハーネスによる車載用通信システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1図3は本発明の第1実施形態を示す。図1に示すように、車載用通信システム1は、室内側とエンジンルール側に跨って配策されるものであり、室内側に配策される第1の導波管ワイヤーハーネスWH1とエンジンルール側に配策される第2の導波管ワイヤーハーネスWH2とを備えている。第1の導波管ワイヤーハーネスWH1と第2の導波管ワイヤーハーネスWH2は、導波管10と、連結用導波管20と、導波管10の分岐箇所に配置された分岐部品30と、導波管10の端部に装着されたEコネクタ40とをそれぞれ備えている。
【0015】
第1の導波管ワイヤーハーネスWH1の導波管10と第2の導波管ワイヤーハーネスWH2の導波管10は、室内とエンジンルールの境界位置で双方の連結用導波管20の連結によって接続されている。
【0016】
又、第1の導波管ワイヤーハーネスWH1と第2の導波管ワイヤーハーネスWH2は、下記するように2本の電線W1,W2をそれぞれ有する。双方の電線W1,W2に接続されたコネクタ50同士は、室内とエンジンルールの境界位置で接続されている。
【0017】
Eコネクタ40は、アンテナ機能と、アンテナより受信した電磁波を電気信号に変換する受信機能と、電気信号を電磁波に変換してアンテナに出力する送信機能を有する。つまり、Eコネクタ40は、電磁波と電気信号のデータ変換を行い、導波管10と電線Wの中継部品である。
【0018】
図2(a)、(b)に詳しく示すように、導波管10は、形状を維持できる部材から形成され、且つ、中空の導波管本体11と、導波管本体11の内周面に設けられた内周導電性皮膜層12と、導波管本体11の外周に沿って配置された2本の電線W1,W2とを有し、内周導電性皮膜層12の内部スペースが電磁波の伝送路とされている。伝送される電磁波は、主にマイクロ波・ミリ波の超高周波帯であり、信号を搬送する。
【0019】
導波管本体11は、ノイズ遮蔽性があり、且つ、絶縁性の合成樹脂材(例えば塩化ビニル)から屈曲自在に形成されている。導波管本体11は、この実施形態では、絶縁性の合成樹脂材より形成されているが、導体、半導体でも良く、紙類、金属類より形成しても良い。導波管本体11は、円筒状であり、内部が中空に形成されている。
【0020】
内周導電性皮膜層12は、導電性の金属(鉄、銅、アルミニューム等)を例えばメッキすることによって形成されている。内周導電性皮膜層12は、導波管本体11の内面の全域に亘って厚さ均一に形成されている。
【0021】
電線W1,W2は、その1本が電力線として、他の1本がアース線として使用されている。2本の電線W1,W2によって電力を伝送するよう構成されている。尚、電線W1,W2は、3本以上設けても良い。
【0022】
図1及び図3に示すように、導波管本体11の開口端部には、蓋15が装着されている。蓋15の内面には、電磁波吸収部材16が配置されている。電磁波吸収部材16によって電磁波が乱反射しないようになっている。乱反射の防止により、通信性能の安定化が図られている。
【0023】
以上説明したように、導波管10は、信号と共に電力を伝送することができるため、電力の伝送が可能な導波管10及びこれを用いた車載用通信システム1を提供できる。
【0024】
第1の導波管ワイヤーハーネスWH1の導波管10と第2の導波管ワイヤーハーネスWH2の導波管10は、電磁波による多重通信を行うため、室内とエンジンルールの境界位置で双方の連結用導波管20間を1箇所接続すれば良い。従って、組み付け作業性が良い。
【0025】
導波管本体11は屈曲自在な部材より形成されているので、任意の配策経路に沿って配策できるため、配策作業性が良い。
【0026】
2本の電線W1,W2は、導波管本体11の外周に固着することが好ましい。導波管10Aの屈曲時には、2本の電線W1,W2の曲げ剛性が加味されるため、導波管10の屈曲剛性の向上が図られる。つまり、導波管10をその伝送経路の断面形状(円形)を保持しつつ屈曲するのに有効である。
【0027】
第1実施形態では、導波管本体11の内周面に内周導電性皮膜層12が設けられているが、内周導電性皮膜層12に代えて導波管本体11の外周面に外周導電性皮膜層を設けても良い。
【0028】
(導波管の各変形例)
次に、導波管10の変形例を説明する。第1変形例の導波管10Aは、図4に示すように、形状を維持できる部材から形成され、且つ、中空の導波管本体11と、導波管本体11の内周面に設けられた内周導電性皮膜層12と、導波管本体11の外周に沿って配置された1本の電線W1を有する。内周導電性皮膜層12がアース線として、電線W1が電源線として使用されている。内周導電性皮膜層12と電線W1によって電力を伝送するよう構成されている。導波管本体11は、前記実施形態と同様に、絶縁性の合成樹脂材から円筒形状に形成され、屈曲自在である。
【0029】
電線W1は、導波管本体11の外周に固着することが好ましい。導波管10Aの屈曲時には、1本の電線W1の曲げ剛性が加味されるため、導波管10Aの屈曲剛性の向上が図られる。つまり、導波管10Aをその伝送経路の断面形状(円形)を保持しつつ屈曲するのに有効である。
【0030】
第1実施形態の第1変形例でも、内周導電性皮膜層12に代えて導波管本体11の外周面に外周導電性皮膜層を設けても良い。
【0031】
第2変形例の導波管10Bは、図5に示すように、形状を維持できる部材から形成され、且つ、中空の導波管本体11と、導波管本体11の内周面に設けられた内周導電性皮膜層12と、導波管本体11の外周面に設けられた外周導電性皮膜層13を有する。内周導電性皮膜層12が電源線として、外周導電性皮膜層13がアース線として使用されている。内周導電性皮膜層12と外周導電性皮膜層13によって電力を伝送するよう構成されている。導波管本体11は、前記実施形態と同様に、絶縁性の合成樹脂材から円筒形状に形成され、屈曲自在である。
【0032】
第1実施形態や第1変形例のように導波管10,10Aに電線を付設しないため、更に伝送経路の細径化、軽量化が図れる。又、車両部位間の接続が簡略化し、組み付け作業性の向上が図れる。
【0033】
外周導電性皮膜層13の外周に絶縁保護膜を設けても良い。絶縁保護膜は、塩化ビニル等により形成される。絶縁保護膜を設けることにより、外周導電性皮膜層13の保護ができる。
【0034】
第3変形例の導波管10Cは、図6に示すように、形状を維持できる部材から形成され、且つ、中空の導波管本体11と、導波管本体11の内周面に設けられた内周導電性皮膜層12とを有する。電力を伝送するための電線がなく、電磁波が信号と共に電力を伝送するよう構成されている。導波管本体11は、前記実施形態と同様に、絶縁性の合成樹脂材から円筒形状に形成され、屈曲自在である。
【0035】
第1実施形態や第1変形例のように導波管10,10Aに電線を付設しないため、更に伝送経路の細径化、軽量化が図れる。又、車両部位間の接続が簡略化し、組み付け作業性の向上が図れる。
【0036】
第3変形例でも、内周導電性皮膜層12に代えて導波管本体11の外周面に外周導電性皮膜層を設けても良い。
【0037】
第4の変形例の導波管10Dは、図7(a)〜(c)に示すように、形状を維持できる部材から形成され、且つ、中空の導波管本体11と、導波管本体11の内周面に設けられた内周導電性皮膜層12と、導波管本体11の内部に設けられた2本の電線W1,W2を有する。導波管本体11は、前記実施形態と同様に、絶縁性の合成樹脂材から円筒形状に形成され、屈曲自在である。
【0038】
2本の電線W1,W2は、ほぼ180度対向位置に配置されている。各電線W1,W2は、撚り線や単線・圧縮導体等より形成されている。2本の電線W1,W2の1本が電力線として、他の1本がアース線として使用されている。前記1実施形態と同様に、2本の電線W1,W2によって電力を伝送するよう構成されている。尚、電線W1,W2は、3本以上設けても良い。
【0039】
導波管10Dの屈曲時には、2本の電線W1,W2の曲げ剛性が加味されるため、導波管10Dの屈曲剛性の向上が図られている。つまり、導波管10Dをその伝送経路の断面形状(円形)を保持しつつ屈曲するのに有効である。
【0040】
又、2本の電線W1,W2は、ほぼ180度対向位置に配置されているため、外力による導波管本体11の潰れを有効に防止できる。
【0041】
第4変形例でも、内周導電性皮膜層12に代えて導波管本体11の外周面に外周導電性皮膜層を設けても良い。
【0042】
(第2実施形態)
図8は本発明の第2実施形態を示す。図8に示すように、車載用通信システムに使用される導波管ワイヤーハーネスWHは、導波管10と、この導波管10の端部に装着されたECU(電子制御ユニット)60、Eコネクタ40等の電子部品とを備えている。導波管10の分岐は分岐部品を用いて行われているが、分岐部品は図面上で明示されていない。
【0043】
導波管10の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。又、2本の電線については、図面上に省略されている。導波管10は、上記した各変形例のものを使用しても良いことはもちろんである。ECU60は、第1実施形態のEコネクタ40と同様の機能が付加された制御部品である。
【0044】
この第2実施形態にあっても、導波管本体が屈曲自在性を有するため、任意の配策経路に沿って配策できる。又、導波管10は、信号と共に電力を伝送することができる。以上より、配策作業性が良く、しかも、電力の伝送が可能な導波管10及びこれを用いた車載用通信システムを提供できる。
【0045】
(その他)
前記各実施形態では、各導波管本体11は、断面円筒状であるが、内部に中空を形成できる形状(例えば断面方形の筒状)であれば良い。
【0046】
導電性被膜層12が導波管本体11の内周面に設けられ、且つ、導波管本体11が保護材材にて形成される場合にあって、導波管本体11をその肉厚を厚くする等によって外装保護部材(プロテクタやコルゲートの機能)を兼用するようにしても良い。これにより、外装レスの導波管ワイヤーハーネスWHを提供できる。
【符号の説明】
【0047】
10,10A〜10D 導波管
11 導波管本体
12 内周導電性皮膜層(導電性皮膜層)
13 外周導電性皮膜層(導電性皮膜層)
W1,W2 電線
15 蓋
16 電磁波吸収部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9