特許第5947846号(P5947846)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日鉄住金鋼板株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5947846-建物 図000002
  • 特許5947846-建物 図000003
  • 特許5947846-建物 図000004
  • 特許5947846-建物 図000005
  • 特許5947846-建物 図000006
  • 特許5947846-建物 図000007
  • 特許5947846-建物 図000008
  • 特許5947846-建物 図000009
  • 特許5947846-建物 図000010
  • 特許5947846-建物 図000011
  • 特許5947846-建物 図000012
  • 特許5947846-建物 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5947846
(24)【登録日】2016年6月10日
(45)【発行日】2016年7月6日
(54)【発明の名称】建物
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/343 20060101AFI20160623BHJP
   E04B 7/20 20060101ALI20160623BHJP
   E04B 1/80 20060101ALI20160623BHJP
【FI】
   E04B1/343 J
   E04B7/20 511
   E04B1/80 100M
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-179028(P2014-179028)
(22)【出願日】2014年9月3日
(62)【分割の表示】特願2008-250762(P2008-250762)の分割
【原出願日】2008年9月29日
(65)【公開番号】特開2015-4269(P2015-4269A)
(43)【公開日】2015年1月8日
【審査請求日】2014年9月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000207436
【氏名又は名称】日鉄住金鋼板株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清
(74)【代理人】
【識別番号】100155745
【弁理士】
【氏名又は名称】水尻 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100143465
【弁理士】
【氏名又は名称】竹尾 由重
(74)【代理人】
【識別番号】100155756
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 武
(74)【代理人】
【識別番号】100161883
【弁理士】
【氏名又は名称】北出 英敏
(74)【代理人】
【識別番号】100136696
【弁理士】
【氏名又は名称】時岡 恭平
(74)【代理人】
【識別番号】100162248
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 豊
(72)【発明者】
【氏名】藤田 正則
【審査官】 渋谷 知子
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3043477(JP,U)
【文献】 実開昭61−201411(JP,U)
【文献】 特開平08−042026(JP,A)
【文献】 実開昭50−157006(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3107605(JP,U)
【文献】 実開昭57−181807(JP,U)
【文献】 特開2008−95279(JP,A)
【文献】 特開2008−255715(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/343
E04B 1/80
E04H 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁の上方に屋根材を設けて形成され、前記外壁は複数枚の断熱パネルが水平方向に隣接されて形成され、前記断熱パネルは二枚の金属外皮の間に断熱材が充填されて形成され、前記複数枚の断熱パネルは上部が上枠材で連結され、前記屋根材は二枚の金属外皮の間に断熱材が充填されて形成され、前記屋根材は前記上枠材に載置され、固定具が前記屋根材から前記上枠材を貫通して前記断熱パネルにまで打入されていることを特徴とする建物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建物に関するものであり、小規模の建物を施工する際に好適に用いるものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、断熱パネルを柱に取り付けて建物の外壁を形成することが行われている。例えば、下記の特許文献1に記載された発明では、軸組の柱間に間柱を立設し、断熱パネルを柱及び間柱にビス等の固定具で固定することによって、断熱パネルで外壁を形成するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−299757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の従来例の場合、断熱パネルを取り付けるための柱や間柱を立設した後、断熱パネルを施工しなければならず、施工期間が長くなったりコストを低く抑えるのが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、施工期間の短縮や低コスト化を図ることができる建物を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る建物は、外壁の上方に屋根材を設けて形成され、前記外壁は複数枚の断熱パネルが水平方向に隣接されて形成され、前記断熱パネルは二枚の金属外皮の間に断熱材が充填されて形成され、前記複数枚の断熱パネルは上部が上枠材で連結され、前記屋根材は二枚の金属外皮の間に断熱材が充填されて形成され、前記屋根材は前記上枠材に載置され、固定具が前記屋根材から前記上枠材を貫通して前記断熱パネルにまで打入されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、施工期間の短縮や低コスト化を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】断熱パネルの取付構造の一例を示し、(a)(b)は一部の断面図である。
図2】建物の実施の形態の一例を示す斜視図である。
図3】断熱パネルの一例を示す斜視図である。
図4】断熱パネルの圧縮強度測定試験を示し、(a)(b)は概略図、(c)は結果の応力歪み曲線である。
図5】(a)は上枠材を示す一部の斜視図、(b)は下枠材を示す一部の斜視図である。
図6】屋根材の一例を示す斜視図である。
図7】(a)はユニットを示す概略の斜視図、(b)は断熱パネルと上枠材及び下枠材を示す概略図である。
図8】(a)は断熱パネルと上枠材との接合を示す一部の斜視図、(b)は断熱パネルと下枠材との接合を示す一部の斜視図である。
図9】建物を示す分解した斜視図である。
図10】建物の一部を示す断面図である。
図11】(a)乃至(c)は建物の断面図である。
図12】(a)(b)は建物の断面図、(c)は建物の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
【0010】
本実施の形態の建物は、外壁7の上方に屋根材25を設けて形成されている。外壁7は複数枚の断熱パネル1が水平方向に隣接されて形成されている。断熱パネル1は二枚の金属外皮11、12の間に断熱材13を充填して形成されている。前記複数枚の断熱パネル1は上部が上枠材2で連結されている。屋根材25は二枚の金属外皮27、28の間に断熱材29が充填されて形成されている。屋根材25は上枠材2に載置されている。固定具33が屋根材25から上枠材2を貫通して断熱パネル1にまで打入されている。この場合、屋根からの鉛直荷重を断熱パネル1で支持することができ、主要構造材である柱や間柱が不要となるものであり、柱や間柱が不要になることにより、施工期間の短縮や低コスト化を図ることができる。
【0011】
隣接する断熱パネル1、1は下部が下枠材3で連結されていることが好ましい。
【0012】
断熱パネル1の屋内側面と上枠材2及び下枠材3とが固定具4により固定されていることが好ましい。この場合、断熱パネル1を上枠材2及び下枠材3と固定具4で留め付けることで、鉛直荷重に加えて、水平荷重に対しても抵抗することができ、断熱パネル1の取付強度を高くすることができる。また、断熱パネル1の屋外側面に固定具4が見えないようにすることができ、外観を損なわないようにすることができる。
【0013】
複数本の上枠材2、2…が連結されることにより四角枠状の上枠体5が形成され、複数本の下枠材3、3…が連結されることにより四角枠状の下枠体6が形成されていることが好ましい。この場合、上枠材2や下枠材3を連結しない場合に比べて、上枠体5や下枠体6の強度を高くすることができ、上枠体5及び下枠体6とで断熱パネル1の取付強度をさらに高めることができる。
【0014】
隣接する断熱パネル1、1の間に縦枠材8が設けられ、梁材9が縦枠材8に取り付けられていることが好ましい。この場合、縦枠材8及び梁材9で断熱パネル1の取付強度を高めることができ、建物の耐力を向上させることができる。
【0015】
図2に本発明の建物の一例を示す。本発明の建物は床面積が小さな小規模の建物(物置など)であって、例えば、床面積が約3坪(3.6m×2.7m)〜約0.25坪(0.9m×0.9m)のものまでを好適に形成することができる。尚、後述の縦枠材と梁材を用いた場合は一辺が5mを超える建物まで形成することが可能となる。
【0016】
本発明の建物で用いる断熱パネル1は、図3に示すように、表裏二枚の金属外皮11、12の間に断熱材13を充填して介在させることによって、サンドイッチパネルとして形成したものである。金属外皮11、12は厚み0.25〜2.0mm程度の金属板をロール加工や折り曲げ加工するなどして形成されるものである。この場合、金属板としてはステンレス鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム亜鉛合金めっき鋼板(商品名「ガルバリウム鋼板」)、塗装鋼板、塩化ビニル樹脂被覆鋼板などの各種の金属板を用いることができる。金属外皮11と金属外皮12の厚みは同一であっても異なっていても良い。また、断熱材13としては厚み20〜120mm程度のものを用いることができる。この場合、無機質断熱材としてはロックウールやグラスウールなどを用いることができ、樹脂断熱材としては硬質のウレタンフォームやスチレンフォームやフェノールフォームやポリイソシアヌレートフォームなどを用いることができる。金属外皮11、12と断熱材13とは接着して一体化することができる。さらに、断熱パネル1の一方の側端部には嵌合凸部1aが上下の全長に亘って形成されていると共に断熱パネル1の他方の側端部には嵌合凹部1bが上下の全長に亘って形成されている。断熱パネル1の上端部及び下端部には嵌合凸部1aや嵌合凹部1bが形成されておらず、上端面及び下端面は平坦に形成されている。尚、符号14はパッキンである。
【0017】
上記の断熱パネル1は耐力壁を形成するための耐力パネルとして充分な圧縮強度を示すものである。図4(a)(b)は圧縮試験の概要を示す。試験体の断熱パネル1は上下方向の長さL、水平方向の長さb=910mm、厚みT=45mm(金属外皮11、12の厚みが0.5mm、断熱材13の厚みが44mm)であり、Lは1500mm、2000mm、2500mmの三種類用意した。試験は、試験体の断熱パネル1を加圧板B,Bで挟んで圧力Pで上下に圧縮するように加圧し、試験体の中央部で変位と荷重とを測定した。図4(c)に示す荷重歪み曲線から明らかなように、試験体の断熱パネル1は100kN程度の圧縮強度を発揮するものであり、屋根の荷重を支持するのに充分な圧縮強度を有するものである。
【0018】
本発明の建物で用いる上枠材2は、図5(a)に示すように、下方に開口する断面略コ字状で長尺に形成されるものであり、上片2aとその両方の長手端部から下方に向かって突出する一対の側片2b、2bとで形成されている。また、下枠材3は、図5(b)に示すように、上方に開口する断面略コ字状で長尺に形成されるものであり、下片3aとその両方の長手端部から下方に向かって突出する一対の側片3b、3bとで形成されている。上枠材2及び下枠材3は厚み0.5〜4.0mmの鋼板等の金属板を折り曲げ加工するなどして形成することができる。
【0019】
本発明の建物では基礎部材20を用いる。基礎部材20は鋼製などの金属製であって、断面略ハット状の金物を用いることができる。また、本発明の建物では床根太21を用いる。床根太21はC形鋼などの形鋼部材を格子枠状に組み立てて形成したものである。また、本発明の建物では床材22を用いる。床材22は上記断熱パネル1と同様のものを用いることができ、一方の金属外皮11を上面板、他方の金属外皮12を下面板として用いることができる。また、本発明の建物ではクッション材23を用いる。クッション材23としてはゴムマットなどを用いることができる。また、本発明の建物では床仕上げ材24を用いる。床仕上げ材24としては合板や塩化ビニルシートなどを用いることができる。また、本発明の建物では屋根材25を用いる。屋根材25としては上記と同様に、二枚の金属外皮27、28の間に断熱材29を充填した断熱パネルを用いることができるが、図6に示すように、屋根材25の断熱パネルは上面に複数本の突条を山部25aとして形成したものを用いることができる。さらに、本発明の建物では屋根用役物26を用いる。屋根用役物26としては鋼板等の金属板を四角枠状に成形した軒先化粧材などの金物を用いることができる。
【0020】
そして、本発明の建物は以下のようにして形成することができる。
【0021】
まず、複数枚の断熱パネル1、1…を上枠材2及び下枠材3で連結して一体化することにより壁ユニット50を形成する。壁ユニット50は、図7(a)に示すように、複数枚の断熱パネル1、1…を四角枠状に並設した後、図7(b)に示すように、断熱パネル1の上端部と下端部に上枠材2と下枠材3とを装着して形成されるものである。また、複数枚の断熱パネル1、1…は水平方向に並設されるが、隣接する断熱パネル1、1は嵌合凸部1aと嵌合凹部1bとの凹凸嵌合で接続することができる。
【0022】
断熱パネル1、1…の上端部に上枠材2を取り付ける場合、図1(a)に示すように、断熱パネル1の上端部を上枠材2の側片2b、2bの間に差し込んだ後、屋内側の側片2bと断熱パネル1の屋内側の金属外皮12とをビス等の固定具(ファスナー)4で連結する。このようにして複数枚の断熱パネル1、1…を上枠材2で接続することができる。また、複数本の上枠材2、2…を連結して四角枠状の上枠体5を形成することができる。この場合、隣接する上枠材2、2の端部同士は連結されるが、上枠体5のコーナー部分においては、図8(a)に示すように、一方の上枠材2の側片2bの端部を切除し、他方の上枠材2の端部の上に上記一方の上枠材2の上片2aを載置し、上下に重なった上片2a、2a同士をビス等の固定具32で結合するようにする。断熱パネル1、1…の下端部に下枠材3を取り付ける場合、図1(b)に示すように、断熱パネル1の下端部を下枠材3の側片3b、3bの間に差し込んだ後、屋内側の側片3bと断熱パネル1の屋内側の金属外皮12とをビス等の固定具(ファスナー)4で連結する。このようにして複数枚の断熱パネル1、1…を下枠材3で接続することができる。また、複数本の下枠材3、3…を連結して四角枠状の下枠体6を形成することができる。この場合、隣接する下枠材3、3の端部同士は連結されるが、下枠体6のコーナー部分においては、図8(b)に示すように、一方の下枠材3の側片3bの端部を切除し、他方の下枠材3の端部の上に上記一方の下枠材3の下片3aを載置し、上下に重なった下片3a、3a同士をビス等の固定具32で結合するようにする。
【0023】
壁ユニット50を構成する断熱パネル1は上下方向に長くて連続する一枚物に形成されているが、サッシ40や扉41などの建具を取り付ける部分には、断熱パネル1に開口部42が形成されている。また、断熱パネル1の金属外皮11、12と上枠材2及び下枠材3とはメタルタッチで接続するものである。尚、本発明の建物では上下に複数の断熱パネル1を接続せず、上記のように、上下方向に長くて連続する一枚物の断熱パネル1を用いるものであり、これにより、外壁7の強度が低下せずに建物の耐震強度などを高くすることができるものである。
【0024】
一方、図9に示すように、所定の間隔をおいて複数個の基礎部材20、20…を地上に並設する。次に、総ての基礎部材20にわたるように床根太21を載置し、図10に示すように、基礎部材20と床根太21とをビス等の固定具30で固定する。次に、基礎部材20の上に上記壁ユニット50を取り付ける。壁ユニット50を取り付けるにあたっては、下枠材3を床根太21よりも屋外側に位置し、最も外側に並設した基礎部材20、20…の上に架け渡すように載置し、下枠材3の下片3aに設けたビス等の固定具31で基礎部材20に固定する。このようにして複数枚の断熱パネル1、1…を水平方向に隣接させて立設することができ、複数枚の断熱パネル1、1…からなる箱状の壁ユニット50を配置して外壁7を形成することができる。
【0025】
次に、屋根材25を配設する。屋根材25は、断熱パネル1の上端部に取り付けた上記上枠体5の上に載置した後、屋根材25の山部25aから上枠材2の上片2aを貫通して断熱パネル1にまでドリルネジなどの固定具33を打入する。また、屋根材25の周端部に屋根用役物26をビス等の固定具34で固定する。次に、立設した上記断熱パネル1、1…で囲まれる壁ユニット50の内側空間(屋内側の空間)において、床根太21の上に床材22を敷設し、さらに床材22の上にクッション材23と床仕上げ材24とを順次敷設する。このようにして断熱パネル1を自立させた本発明の建物を形成することができる。この建物では「外装」「断熱」「構造」を断熱パネル1の施工により同時に行うことができ、施工の簡素化が可能となる。また、工場でユニットを形成した後、施工現場でユニットを組み立てるだけでよく、施工現場での施工効率を高くすることができるものである。
【0026】
本発明において、上枠材2及び下枠材3の断面形状は各種のものを採用することができる。例えば、図11(a)に示すものでは、下枠材3の屋外側の側片3bを下方に向けて突設したものであり、この下向きの側片3bを水切りとして使用することができるものである。また、図11(b)に示すものでは、下枠材3の屋外側の側片3bを屋内側の側片3bよりも短く突設したものであり、この短い側片3bと断熱パネル1の屋外側の金属外皮11の表面との間にシーリングを施して防水性を確保するものである。さらに、図11(c)に示すものでは、上片2aと側片2bとからなる断面L字状の上枠材2が形成されており、上片2aを断熱パネル1の屋内側に向けて突出させ、側片2bを断熱パネル1の屋内側の金属外皮12に固定具4で連結することによって、取り付けるものである。この場合、上片2aにはビス等の固定具31が設けられており、この固定具31で上枠材2と屋根材25とを連結することができるものである。
【0027】
図12に他の実施の形態を示す。この建物では水平方向で隣接する断熱パネル1、1の間に上下方向に長い縦枠材8を設け、対向する縦枠材8、8の間に梁材9を架設したものであり、その他の構成は上記と同様である。図12(a)に示すように、縦枠材8は対向する一対の挟持片8a、8aと挟持片8a、8a間に設けられた連結片8bとから断面略H型に形成されるものであって、例えば、H形鋼を用いることができる。また、縦枠材8の上部には屋内側に突出する取付片8cが設けられている。図12(b)に示すように、梁材9は上下の水平片9a、9aの間に垂直片9bを設けて断面略H型に形成されるものであって、例えば、H形鋼を用いることができる。そして、挟持片8a、8aの間に断熱パネル1の側端部を差し込んで配置することができる。この場合、断熱パネル1の側端部には嵌合凹部や嵌合凸部が形成されていなくてもよい。また、梁材9は垂直片9bの側端部を取付片8cにボルト等で固定するものであり、図12(c)に示すように、対向する縦枠材8、8間に架設されるものである。また、縦枠材8はその下端をアンカーボルトなどで基礎部材に固定することができる。縦枠材8及び梁材9を用いた建物では、断熱パネル1の取付強度を縦枠材8及び梁材9で補強することができ、建物の耐震性などを向上させることができる。また、梁材9で屋根材25の取付強度も補強することができる。この縦枠材8及び梁材9は対向する壁パネル1、1の距離が5m以上の建物に用いることができる。
【0028】
尚、上記の複数の壁ユニット50、50…を組み合わせて建物を形成することも可能である。
【符号の説明】
【0029】
1 断熱パネル
2 上枠材
7 外壁
11 金属外皮
12 金属外皮
13 断熱材
25 屋根材
27 金属外皮
28 金属外皮
29 断熱材
33 固定具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12