(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ノート型PCのような電子機器では、機器筐体の内部に搭載されたHDD装置等の精密機器の保護のため、上記のようなゴム脚には十分な衝撃吸収性能が要求される。
【0005】
ところが、例えばノート型PCの場合、動作時等に低い机の上から取り上げ損なった時のような比較的小さな衝撃と、非動作時等に高いところから筐体を落下させた際の比較的大きな衝撃とが付与されることがあり、いずれの衝撃からもHDD装置等の精密機器を適切に保護できることが求められる。従って、単にゴム材料を成形しただけのゴム脚では、前者の小さな衝撃に対応して硬度設計すると後者の大きな衝撃を十分に吸収することができず、その逆も生じ得る。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、異なる大きさの衝撃に対しても十分な衝撃吸収性能を発揮させることができるゴム脚構造及び該ゴム脚構造を備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るゴム脚構造は、機器筐体に設けられる衝撃吸収用のゴム脚構造であって、前記機器筐体の外面との間に空気室を形成したゴム脚と、前記機器筐体の外面に形成され、該機器筐体の内部と前記空気室との間を空気を流通可能に連通する孔部とを備え、前記ゴム脚が荷重を受けて変形した場合に、前記孔部が閉塞されるか又は前記孔部の断面積が減少されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る電子機器は、上記構成からなるゴム脚構造を機器筐体の底面に備えたことを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、ゴム脚が変形して孔部が閉塞された場合又は孔部の断面積が減少された場合に、空気室が空気ばねとして機能してゴム脚の弾性率が変化する。これにより、異なる大きさの衝撃、例えば機器筐体を机上から持ち上げようとして取り上げ損なった場合の比較的小さな衝撃と、機器筐体を持ち上げて後に誤って机上に落下させた場合の比較的大きな衝撃とに対しても、それぞれの衝撃の大きさに応じた適正な弾性率でゴム脚が十分な衝撃吸収性能を発揮するため、機器筐体やその内部に収容される精密機器の破損等を抑制できる。
【0010】
前記ゴム脚の着地面の内面側には、前記空気室内で前記孔部に向かって突出した当接部が設けられ、前記ゴム脚が荷重を受けて変形した場合に、前記当接部が前記孔部の縁部に当接することで該孔部を閉塞する構成であってもよい。そうすると、ゴム脚が一定量変形する前は孔部から空気室内の空気が抜けるため、ゴム脚を柔軟な特性で変形させることができる一方、ゴム脚が一定量変形した場合には孔部が当接部によって閉塞されて空気室が空気ばねとして機能するため、ゴム脚の硬度が向上し、より大きな衝撃であっても吸収することが可能となる。
【0011】
前記ゴム脚の着地面の内面側には、前記空気室内で前記孔部に向かって突出したテーパ状の突出部が設けられ、前記ゴム脚が荷重を受けて変形した場合に、前記突出部が前記孔部に挿入されることで該孔部の断面積を減少させる構成であってもよい。そうすると、ゴム脚の変形量に応じて空気室内の空気の抜け量が漸次減少し、ゴム脚の硬度が漸次変化するため、小さな衝撃から大きな衝撃までを円滑に吸収することが可能となる。
【0012】
前記ゴム脚は、前記機器筐体の外面に密着固定されるフランジ部と、該フランジ部から膨出形成されて内部に前記空気室を形成し、外面が前記着地面となる衝撃吸収部とを備え、前記衝撃吸収部の内面に、前記当接部又は前記突出部が設けられた構成であってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、異なる大きさの衝撃に対しても、それぞれの衝撃の大きさに応じた適正な弾性率でゴム脚が十分な衝撃吸収性能を発揮するため、機器筐体及びその内部に収容される精密機器の破損等を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るゴム脚構造を備えた電子機器の斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す電子機器の底面側から見た斜視図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係るゴム脚構造を電子機器の底面側から見た概略斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3中のIV−IV線に沿うゴム脚の短手方向での断面図であり、
図4(A)は、ゴム脚に荷重が付与されていない状態を示す図であり、
図4(B)は、ゴム脚に荷重が付与されて変形した状態を示す図であり、
図4(C)は、ゴム脚にさらに荷重が付与されてさらに変形した状態を示す図である。
【
図5】
図5は、
図3中のV−V線に沿うゴム脚の長手方向での断面図であり、
図5(A)は、ゴム脚に荷重が付与されていない状態を示す図であり、
図5(B)は、ゴム脚に荷重が付与されて変形した状態を示す図であり、
図5(C)は、ゴム脚にさらに荷重が付与されてさらに変形した状態を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の第2の実施形態に係るゴム脚構造における
図3中のVI−VI線に沿うゴム脚の短手方向での断面図であり、
図6(A)は、ゴム脚に荷重が付与されていない状態を示す図であり、
図6(B)は、ゴム脚に荷重が付与されて変形した状態を示す図であり、
図6(C)は、ゴム脚にさらに荷重が付与されてさらに変形した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係るゴム脚構造について、この構造を備えた電子機器との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るゴム脚構造10を備えた電子機器12の斜視図であり、
図2は、
図1に示す電子機器12を底面側から見た斜視図である。本実施形態では、ゴム脚構造10をノート型PCである電子機器12に適用した構成を例示するが、ゴム脚構造10はデスクトップ型パーソナルコンピュータやタブレット型パーソナルコンピュータ等の各種の電子機器や精密機器等に適用可能である。
【0017】
図1に示すように、電子機器12は、パソコン本体14と、パソコン本体14に対して開閉可能に連結された蓋体16とを備える。
【0018】
パソコン本体14は、扁平箱状に形成された機器筐体18を有する。機器筐体18の上面18aには、キーボード19やタッチパッド20等の入力手段が設けられ、機器筐体18の内部には、図示しない基板、HDD装置及び演算装置等が収容されている。蓋体16の前面には、各種情報を表示出力するための液晶ディスプレイ21が設けられている。
【0019】
図2に示すように、機器筐体18の底面(下面)18bの四隅付近には、本実施形態に係るゴム脚構造10を構成するゴム脚22がそれぞれ設けられている。ゴム脚22は、電子機器12が机を傷つけたり、電子機器12が机上でがたつきを生じたりすることを防止すると共に、電子機器12を机の上から取り上げ損なった時や誤って落下させた時の衝撃を吸収するためのものである。
【0020】
本実施形態に係る電子機器12では、機器筐体18の底面18bの左右奥側には長手方向が左右方向となるようにゴム脚22をそれぞれ設け、左右手前側には長手方向が前後方向となるようにゴム脚22をそれぞれ設けている。本実施形態では、これら4箇所のゴム脚22全てに対してゴム脚構造10を適用しているが、例えば左右手前側のゴム脚22は、単にゴム材料を成形しただけの従来構造のゴム脚としてもよい。また、ゴム脚22の配置の方向は適宜変更してもよく、例えば左右奥側のゴム脚22を長手方向が前後方向となるように設け、左右手前側のゴム脚22を長手方向が左右方向となるように設けてもよい。
【0021】
図3は、本実施形態に係るゴム脚構造10を電子機器12の底面側から見た概略斜視図である。
図4は、
図3中のIV−IV線に沿うゴム脚22の短手方向での断面図であり、
図4(A)は、ゴム脚22に荷重が付与されていない状態を示す図であり、
図4(B)は、ゴム脚22に荷重が付与されて変形した状態を示す図であり、
図4(C)は、ゴム脚22にさらに荷重が付与されてさらに変形した状態を示す図である。また、
図5は、
図3中のV−V線に沿うゴム脚22の長手方向での断面図であり、
図5(A)は、ゴム脚22に荷重が付与されていない状態を示す図であり、
図5(B)は、ゴム脚22に荷重が付与されて変形した状態を示す図であり、
図5(C)は、ゴム脚22にさらに荷重が付与されてさらに変形した状態を示す図である。
【0022】
図3〜
図5に示すように、ゴム脚構造10は、機器筐体18の底面18bとの間に空気室24を形成したゴム脚22と、機器筐体18の底面18bに形成され、該機器筐体18の内部空間と空気室24との間を空気を流通可能に連通する孔部26とを備える。本実施形態の場合、孔部26は、平面視で空気室24の中心に重なる位置に配置されている。
【0023】
孔部26は、機器筐体18の底面18bに形成された細孔(オリフィス)であり、底面18bの内外面間を空気を流通可能に連通する貫通孔である。
【0024】
ゴム脚22は、機器筐体18の底面18bに対し、下方へと突出した状態で取り付けられており、機器筐体18の底面18bに対する衝撃を吸収するものである。ゴム脚22は、所定の硬度及び摩擦係数を有し、その外観は丸みを帯びた直方体状となっている。
【0025】
ゴム脚22は、底面18bに密着固定されるフランジ部28と、フランジ部28から下方に向かって膨出形成されて内部に空気室24を形成した衝撃吸収部30とを有する。フランジ部28は、ゴム脚22の周囲を縁取るように一定の幅で環状に形成されており、接着剤によって機器筐体18の底面18bに気密状態で固定される。これにより、空気室24は孔部26のみで外部に連通した構造となっている。衝撃吸収部30は、丸みを帯びた直方体状のドームであり、その外面が机Tに対する着地面30aとなる。この衝撃吸収部30の内側空間が空気室24となる。
【0026】
衝撃吸収部30の着地面30aの内面側には、空気室24内で孔部26に向かって突出した円柱形状の当接部32が設けられている。当接部32は、ゴム脚22が荷重を受けて変形した場合に、孔部26の縁部に当接することで該孔部26を閉塞するものである(
図4(B)及び
図5(B)参照)。
【0027】
このようなゴム脚構造10では、電子機器12に衝撃が付与され、ゴム脚22が荷重を受けた場合には、先ず、空気室24内の空気が孔部26から外部へと排出されながら衝撃吸収部30が潰れる。この際、ゴム脚22は、
図4(A)及び
図5(A)に示す状態から
図4(B)及び
図5(B)に示す状態の間、つまり当接部32が孔部26を閉塞するまでの間では、衝撃吸収部30が比較的小さな弾性率で柔軟に潰れつつ、付与された衝撃を吸収する。
【0028】
従って、このようにゴム脚22が柔軟に潰れることで、例えば机上に置いてある電子機器12の左右一方縁部を片手で持ち上げようとして取り上げ損なったことで電子機器12に付与される比較的小さな衝撃を適正に吸収することができる。すなわち、例えば電子機器12の動作時に比較的小さな衝撃が付与された場合に、柔軟なゴム脚22でこの衝撃を吸収することができる。このため、ゴム脚22が硬すぎて受けた衝撃が機器筐体18内部の精密機器へと直接的に伝達されることを抑制できる。
【0029】
次に、ゴム脚22が十分に変形し、
図4(B)及び
図5(B)に示すように孔部26が当接部32によって閉塞された後は、空気室24内の空気が孔部26から外部へと排出されることがなくなる。このため、その後の
図4(B)及び
図5(B)に示す状態から
図4(C)及び
図5(C)に示す状態の間では、空気封入状態で密閉された空気室24が空気ばねとして機能し、ゴム脚22は
図4(A)及び
図5(A)に示す状態から
図4(B)及び
図5(B)に示す状態の間よりも大きな弾性率に変化する。これにより、ゴム脚22は適度な硬度で潰れつつ、付与された衝撃を吸収する。すなわち、孔部26が閉塞された後は、空気室24内の空気の圧縮によってゴム脚22の変形が制限され、ゴム脚22の弾性率が高まり、その硬度が増すことになる。
【0030】
従って、このようにゴム脚22が適度な硬度を持って潰れることで、例えば机上に置いてある電子機器12の左右両縁部を両手で持ち上げた後、誤って机上に落下させたことで電子機器12に付与された比較的大きな衝撃を適正に吸収することができる。すなわち、孔部26が閉塞される前の状態では、ゴム脚22が底付きして衝撃を吸収できないような大きな衝撃であっても適度な硬度を持ったゴム脚22で吸収することができる。
【0031】
図6は、本発明の第2の実施形態に係るゴム脚構造10における
図3中のVI−VI線に沿うゴム脚22Aの短手方向での断面図であり、
図6(A)は、ゴム脚22Aに荷重が付与されていない状態を示す図であり、
図6(B)は、ゴム脚22Aに荷重が付与されて変形した状態を示す図であり、
図6(C)は、ゴム脚22Aにさらに荷重が付与されてさらに変形した状態を示す図である。なお、第2の実施形態に係るゴム脚構造10Aにおいて、上記第1の実施形態に係るゴム脚構造10Aと同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。また、
図5に相当するゴム脚構造10Aにおけるゴム脚22Aの長手方向で断面図は省略している。
【0032】
図6(A)に示すように、ゴム脚構造10Aでは、衝撃吸収部30の着地面30aの内面側に、空気室24内で孔部26に向かって突出した円錐台形状(先細りテーパ状)の突出部34が設けられている。突出部34は、ゴム脚22が荷重を受けて変形した場合に、孔部26に挿入されることで該孔部26の開口径を減少させ、その空気流路となる断面積を減少させるものである(
図6(B)及び
図6(C)参照)。
【0033】
このようなゴム脚構造10Aでは、電子機器12に衝撃が付与され、ゴム脚22Aが荷重を受けた場合には、空気室24内の空気が孔部26から外部へと排出されながら衝撃吸収部30が潰れる。この際、衝撃吸収部30の変形に伴って突出部34が孔部26内へと次第に深く進入するため、突出部34のテーパ形状によって孔部26の断面積が次第に減少する。このため、ゴム脚22Aが、
図6(A)に示す状態から
図6(B)に示す状態を経て
図6(C)に示す状態まで変形する間、孔部26の断面積が漸次減少することで空気室24内の空気の孔部26からの排出量も漸次減少する。
【0034】
従って、ゴム脚22Aは、変形開始の初期段階では、空気室24からの空気排出量がある程度十分に確保されるため、弾性率が小さい柔軟な特性となる反面、ゴム脚22Aの変形量が増加すると空気室24からの空気排出量が減少するため、空気室24が次第に空気ばねとしての機能を発揮し、この空気ばねの機能によって弾性率が次第に大きくなる。
【0035】
このため、例えば机上に置いてある電子機器12を取り上げ損なったことで電子機器12に付与された比較的小さな衝撃を吸収する際には、ゴム脚22Aの変形量が小さいため、柔軟に潰れてその衝撃を適正に吸収することができる。また、例えば机上に置いてある電子機器12を持ち上げた後、誤って机上に落下させたことで電子機器12に付与された比較的大きな衝撃を吸収する際には、ゴム脚22Aの変形量が大きくなるため、衝撃の大きさに応じた変形量に基づく適度な硬度を持ってゴム脚22Aが潰れ、その衝撃を適正に吸収することができる。
【0036】
なお、
図6(A)では、ゴム脚22Aに荷重がかかっていない状態でも突出部34の先端が孔部26に挿入された構成を例示しているが、
図4(A)のゴム脚構造10の場合と同様に突出部34が孔部26から完全に離間した位置にある構成としてもよい。すなわち、ゴム脚構造10Aでは、ゴム脚22Aがある程度潰れるまでは孔部26が完全に開口した状態となり、ある程度潰れた後に突出部34が孔部26に挿入され、その断面積を次第に減少させる構成としてもよい。また、ゴム脚22Aが一定量変形した際に突出部34が孔部26を閉塞する構成としてもよい。
【0037】
以上のように、本実施形態に係るゴム脚構造10(10A)は、機器筐体18の底面18bとの間に空気室24を形成したゴム脚22(22A)と、機器筐体18の底面18bに形成され、該機器筐体18の内部と空気室24との間を空気を流通可能に連通する孔部26とを備える。この場合、第1の実施形態に係るゴム脚構造10では、ゴム脚22が荷重を受けて変形した場合に孔部26が閉塞され、第2の実施形態に係るゴム脚構造10Aでは、ゴム脚22が荷重を受けて変形した場合に孔部26の断面積が減少される。
【0038】
従って、ゴム脚構造10では、ゴム脚22が一定量変形して孔部26が閉塞された場合に空気室24が空気ばねとして機能するため、孔部26が閉塞される前後でゴム脚22の弾性率が変化し、その衝撃吸収性能が変化する。また、ゴム脚構造10Aでは、ゴム脚22Aが変形して孔部26の断面積が次第に減少するのに伴い、ゴム脚22Aの弾性率が次第に変化し、その衝撃吸収性能が次第に変化する。これにより、異なる大きさの衝撃、例えば電子機器12を机上から持ち上げようとして取り上げ損なった場合の比較的小さな衝撃と、電子機器12を持ち上げた後に誤って机上に落下させた場合の比較的大きな衝撃とに対しても、それぞれの衝撃の大きさに応じた適正な弾性率で十分な衝撃吸収性能を発揮させることができる。このため、電子機器12に幅広い落下高さや大きさの衝撃が付与された際の当該電子機器12の故障、例えば機器筐体18内に収容されるHDD装置等の精密機器の故障を抑制でき、様々なユーザの使用環境に対して柔軟に適応して機器の破損を抑制することができる。
【0039】
また、ゴム脚構造10(10A)では、孔部26が平面視で空気室24の中心に重なる位置に配置されている。このため、ゴム脚構造10では、当接部32がゴム脚22の中心で底面18bに当接して孔部26を閉塞するため、閉塞後のゴム脚22の変形バランスがよく、より適正な衝撃吸収性能が得られる。また、ゴム脚構造10Aでは、空気室24からの空気排出位置が中心となるため、漸次弾性率が変化する空気室24の空気ばねとしての衝撃吸収バランスがよく、より適正な衝撃吸収性能が得られる。
【0040】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。