特許第5947876号(P5947876)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5947876情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5947876
(24)【登録日】2016年6月10日
(45)【発行日】2016年7月6日
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20160623BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20160623BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20160623BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20160623BHJP
   A63F 13/30 20140101ALN20160623BHJP
【FI】
   G06F13/00 650A
   G06F13/00 550C
   G06F3/14 400
   A63F13/35
   A63F13/86
   !A63F13/30
【請求項の数】11
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-501959(P2014-501959)
(86)(22)【出願日】2012年10月26日
(86)【国際出願番号】JP2012077807
(87)【国際公開番号】WO2013128709
(87)【国際公開日】20130906
【審査請求日】2014年9月2日
(31)【優先権主張番号】特願2012-47242(P2012-47242)
(32)【優先日】2012年3月2日
(33)【優先権主張国】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池長 俊哉
【審査官】 古河 雅輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−263069(JP,A)
【文献】 特開2003−010549(JP,A)
【文献】 特開2000−157724(JP,A)
【文献】 特開2011−072735(JP,A)
【文献】 特開2002−253866(JP,A)
【文献】 特開2003−175284(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/125265(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 −13/12
G06F 3/01
G06F 3/048
G06F 13/00
H04N 7/10
H04N 7/14 − 7/173
H04N 7/20 − 7/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが入力した操作情報を順次取得する第1の操作情報取得手段と、前記第1の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて、アプリケーションを実行する第1の実行手段と、前記操作情報を、ネットワークを介して、順次送信する操作情報送信手段と、を含む第1の情報処理装置と、
前記第1の操作情報送信手段から送信された前記操作情報を順次取得する第2の操作情報取得手段と、前記アプリケーションの実行途中から前記アプリケーションの実行に基づく画像情報を他の情報処理装置で観戦する場合、前記第1の実行手段による前記アプリケーションの実行途中において、前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報及び前記第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態に相当する前記第1の実行手段の内部状態を表す実行状態情報を取得して、前記第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態を再現し、該再現後の実行状態において、該再現後に前記第2の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて前記アプリケーションを実行する第2の実行手段と、を含む第2の情報処理装置と、
を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記第1の情報処理装置は、更に、
前記第1の実行手段の実行状態を表す前記実行状態情報を取得する第1の実行状態情報取得手段と、
前記第1の実行状態情報取得手段が取得した実行状態情報を、前記ネットワークを介して、送信する実行状態情報送信手段と、
を含み、
前記第2の情報処理装置は、更に、前記第1の実行状態情報送信手段からの前記実行状態情報を取得する第2の実行状態情報取得手段を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第2の情報処理装置は、更に、前記第2の実行手段による前記アプリケーションの実行に基づく画像情報を送信する画像情報送信手段を含み、
前記情報処理システムは、更に、前記画像情報送信手段からの画像情報を再生する画像情報再生手段と、前記画像情報再生手段により再生された画像情報を表示する表示手段と、を含む第3の情報処理装置と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第2の情報処理装置は、更に、前記第2の実行手段による前記アプリケーションの実行に基づく画像情報表示手段を含み、
前記画像情報表示手段は、前記第1の実行手段の前記アプリケーションの実行中に前記画像情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記画像情報再生手段は、前記第1の実行手段による前記アプリケーションの実行中に前記画像情報送信手段からの画像情報を再生することを特徴とする請求項3記載の情報処理システム。
【請求項6】
第1の操作情報取得手段により、ユーザが入力した操作情報を順次取得し、
第1の実行手段により前記第1の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて、アプリケーションを実行し、
操作情報送信手段により、前記操作情報を、ネットワークを介して、順次送信し、
第2の操作情報取得手段により、前記第1の操作情報送信手段から送信された前記操作情報を順次取得し、
第2の実行手段により、前記アプリケーションの実行途中から前記アプリケーションの実行に基づく画像情報を他の情報処理装置で観戦する場合、前記第1の実行手段による前記アプリケーションの実行途中において、前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報及び前記第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態に相当する前記第1の実行手段の内部状態を表す実行状態情報を取得して、前記第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態で実行されているアプリケーションを再現し、該再現後の実行状態において、該再現後に前記第2の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて前記アプリケーションを実行する、
ことを特徴とする情報処理方法であって、
前記第1の操作情報取得手段、前記第1の実行手段、及び、前記操作情報送信手段は第1の情報処理装置に含まれ、前記第2の操作情報取得手段、及び、前記第2の実行手段は第2の情報処理装置に含まれることを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
ユーザが入力した操作情報を順次取得する第1の操作情報取得手段と、前記第1の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて、アプリケーションを実行する第1の実行手段と、前記操作情報を、ネットワークを介して、順次送信する操作情報送信手段と、を含む第1の情報処理手段、及び、
前記第1の操作情報送信手段から送信された前記操作情報を順次取得する第2の操作情報取得手段と、前記アプリケーションの実行途中から前記アプリケーションの実行に基づく画像情報を他の情報処理装置で観戦する場合、前記第1の実行手段による前記アプリケーションの実行途中において、前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報及び前記第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態に相当する前記第1の実行手段の内部状態を表す実行状態情報を取得して、前記第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態で実行されているアプリケーションを再現し、該再現後の実行状態において、該再現後に前記第2の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて前記アプリケーションを実行する第2の実行手段と、を含む第2の情報処理手段、
としてコンピュータシステムを機能させるための情報処理プログラム。
【請求項8】
請求項7記載の情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
ユーザが入力した操作情報を順次取得する第1の操作情報取得手段と、
前記第1の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて、アプリケーションを実行する第1の実行手段と、
前記操作情報を、ネットワークを介して、順次送信する操作情報送信手段と、を含み、
前記第1の操作情報送信手段から送信された前記操作情報は、第2の情報処理装置に含まれる第2の操作情報取得手段により順次取得され、前記第2の情報処理装置に含まれる第2の実行手段により、前記アプリケーションの実行途中から前記アプリケーションの実行に基づく画像情報を他の情報処理装置で観戦する場合、前記第1の実行手段による前記アプリケーションの実行途中において、前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報及び前記第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態に相当する前記第1の実行手段の内部状態を表す実行状態情報を取得して、前記第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態を再現し、該再現後の実行状態において、該再現後に前記第2の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて前記アプリケーションが実行される、
ことを特徴とする第1の情報処理装置。
【請求項10】
第1の情報処理装置に含まれる、ユーザが入力した操作情報を順次取得する第1の操作情報取得手段により取得された第1の操作情報送信手段からネットワークを介して送信された前記操作情報を順次取得する第2の操作情報取得手段と、
前記アプリケーションの実行途中から前記アプリケーションの実行に基づく画像情報を他の情報処理装置で観戦する場合、前記第1の実行手段による前記アプリケーションの実行途中において、前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報及び前記第1の情報処理装置における第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態に相当する前記第1の実行手段の内部状態を表す実行状態情報を取得して、前記第1の実行手段における前記アプリケーションの実行途中における前記アプリケーション全体の実行状態を再現し、該再現後の実行状態において、該再現後に前記第2の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて前記アプリケーションを実行する第2の実行手段と、を含む、
ことを特徴とする第2の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1の情報処理装置は、更に、前記第1の実行状態の所定の実行状態を表す実行状態情報を記憶する実行状態情報記憶手段を含み、
前記第1の実行手段は、前記記憶された実行状態情報を用いて、前記アプリケーションを実行することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームのプレイを記録した動画像をサーバに保持しておき、サーバから当該動画像を端末に配信することにより、他のユーザのゲームのプレイ画像を観戦する技術が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、例えば、ある端末でプレイされているゲームプログラムの画像を、他の端末で観戦したい場合がある。このような場合において、例えば、当該ゲームが実行されている端末とサーバまたは当該他の端末との通信状況やネットワークの帯域によっては、当該ゲームが実行されている端末からサーバまたは当該他の端末へのゲームの画像情報の配信が困難となる場合がある。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みて、例えば、ゲームプログラムが実行されている端末とサーバまたは他の端末との通信状況が良好でない場合やネットワーク帯域が狭いであっても、当該他の端末において、効果的に当該ゲームプログラムのプレイ画像を観戦可能な情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、情報処理装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)情報処理システムであって、ユーザが入力した操作情報を順次取得する第1の操作情報取得手段と、前記第1の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて、アプリケーションを実行する第1の実行手段と、前記操作情報を、ネットワークを介して、順次送信する操作情報送信手段と、を含む第1の情報処理装置と、前記第1の操作情報送信手段から送信された前記操作情報を順次取得する第2の操作情報取得手段と、前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報を用いて、前記アプリケーションを実行する第2の実行手段と、を含む第2の情報処理装置と、を含むことを特徴とする。
【0006】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1の情報処理装置は、更に、前記第1の実行手段の実行状態を表す実行状態情報を取得する第1の実行状態情報取得手段と、前記第1の実行状態情報取得手段が取得した実行状態情報を、前記ネットワークを介して、送信する実行状態情報送信手段と、を含み、前記第2の情報処理装置は、更に、前記第1の実行状態情報送信手段からの前記実行状態情報を取得する第2の実行状態情報取得手段を含み、前記第2の実行手段は、前記第2の実行状態情報取得手段が取得した実行状態情報を用いて、前記アプリケーションを実行することを特徴とする。
【0007】
(3)上記(1)または(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記第2の情報処理装置は、更に、前記第2の実行手段による前記アプリケーションの実行に基づく画像情報を送信する画像情報送信手段を含み、前記情報処理システムは、更に、前記画像情報送信手段からの画像情報を再生する画像情報再生手段と、前記画像情報再生手段により再生された画像情報を表示する表示手段と、を含む第3の情報処理装置と、を含むことを特徴とする。
【0008】
(4)上記(1)または(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記第2の情報処理装置は、更に、前記第2の実行手段による前記アプリケーションの実行に基づく画像情報表示手段を含み、前記画像情報表示手段は、前記第1の実行手段の前記アプリケーションの実行中に前記画像情報を表示することを特徴とする。
【0009】
(5)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、前記画像情報再生手段は、前記第1の実行手段による前記アプリケーションの実行中に前記画像情報送信手段からの画像情報を再生することを特徴とする。
【0010】
(6)本発明の情報処理方法は、第1の操作情報取得手段により、ユーザが入力した操作情報を順次取得し、第1の実行手段により前記第1の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて、アプリケーションを実行し、操作情報送信手段により、前記操作情報を、ネットワークを介して、順次送信し、第2の操作情報取得手段により、前記第1の操作情報送信手段から送信された前記操作情報を順次取得し、第2の実行手段により、前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報を用いて、前記アプリケーションを実行する、ことを特徴とする情報処理方法であって、前記第1の操作情報取得手段、前記第1の実行手段、及び、前記操作情報送信手段は第1の情報処理装置に含まれ、前記第2の操作情報取得手段、及び、前記第2の実行手段は第2の情報処理装置に含まれることを特徴とする。
【0011】
(7)本発明の情報処理プログラムは、ユーザが入力した操作情報を順次取得する第1の操作情報取得手段と、前記第1の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて、アプリケーションを実行する第1の実行手段と、前記操作情報を、ネットワークを介して、順次送信する操作情報送信手段と、を含む第1の情報処理手段、及び、前記第1の操作情報送信手段から送信された前記操作情報を順次取得する第2の操作情報取得手段と、前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報を用いて、前記アプリケーションを実行する第2の実行手段と、を含む第2の情報処理手段、としてコンピュータシステムを機能させるための情報処理プログラムであることを特徴とする。
【0012】
(8)上記(7)に記載の情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0013】
(9)本発明の第1の情報処理装置は、ユーザが入力した操作情報を順次取得する第1の操作情報取得手段と、前記第1の操作情報取得手段が順次取得した操作情報を用いて、アプリケーションを実行する第1の実行手段と、前記操作情報を、ネットワークを介して、順次送信する操作情報送信手段と、を含み、前記第1の操作情報送信手段から送信された前記操作情報は、第2の情報処理装置に含まれる第2の操作情報取得手段により順次取得され、前記第2の情報処理装置に含まれる第2の実行手段により前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報を用いて、前記アプリケーションが実行される、ことを特徴とする。
【0014】
(10)本発明の第2の情報処理装置は、第1の情報処理装置に含まれる、ユーザが入力した操作情報を順次取得する第1の操作情報取得手段により取得された第1の操作情報送信手段からネットワークを介して送信された前記操作情報を順次取得する第2の操作情報取得手段と、前記第2の操作情報取得手段が順次取得した前記操作情報を用いて、アプリケーションを実行する第2の実行手段と、を含み、前記第1の情報処理装置に含まれる第1の実行手段は、前記第1の操作情報取得手段により順次取得された操作情報を用いて、前記アプリケーションを実行する、ことを特徴とする。
【0015】
(11)上記(1)乃至(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1の情報処理装置は、更に、前記第1の実行状態の所定の実行状態を表す実行状態情報を記憶する実行状態情報記憶手段を含み、前記第1の実行手段は、前記記憶された実行状態情報を用いて、前記アプリケーションを実行することを特徴とする。
【0016】
(12)本発明の情報処理システムは、ネットワークを介して接続された第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置と、を含む情報処理システムにおいて、前記第1の情報処理装置は、アプリケーションプログラムを実行する第1の実行手段と、前記第2の情報処理装置における前記アプリケーションプログラムの実行の継続に関する第1の操作情報を取得する第1の操作情報取得手段と、前記第1の操作情報の取得に応じて、前記第1の実行手段の実行状態を表す実行状態情報を取得し第1の実行状態情報取得手段と、前記第1の操作情報の取得に応じて、前記アプリケーションプログラムを取得する第1のアプリケーションプログラム取得手段と、を含み、前記第2の情報処理装置は、前記第1の操作情報を送信する第2の操作情報送信手段と、前記第1の実行状態情報取得手段により取得された実行状態情報を取得する第2の実行状態情報取得手段と、前記第1のアプリケーションプログラム取得手段により取得されたアプリケーションプログラムを取得する第2のアプリケーションプログラム取得手段と、前記第2の実行状態情報取得手段により取得された実行状態情報を用いて、前記第2のアプリケーションプログラムを実行する第2の実行手段と、を含む、ことを特徴とする。
【0017】
(13)本発明の情報処理方法は、第1の実行手段により、アプリケーションプログラムを実行し、第1の操作情報取得手段により、前記第2の情報処理装置における前記アプリケーションプログラムの実行の継続に関する第1の操作情報を取得し、第1の実行状態情報取得手段により、前記第1の操作情報の取得に応じて、前記第1の実行手段の実行状態を表す実行状態情報を取得し、アプリケーションプログラム取得手段により、前記第1の操作情報の取得に応じて、前記アプリケーションプログラムを取得し、第2の操作情報送信手段により、前記第1の操作情報を送信し、第2の実行状態情報取得手段により、前記第1の実行状態情報取得手段により取得された実行状態情報を取得し、第2のアプリケーションプログラム取得手段により、前記第1のアプリケーションプログラム取得手段により取得されたアプリケーションプログラムを取得し、第2の実行手段により、前記第2の実行状態情報取得手段により取得された実行状態情報を用いて、前記第2のアプリケーションプログラムを実行する、ことを特徴とする。
【0018】
(14)本発明の情報処理プログラムは、アプリケーションプログラムを実行する第1の実行手段、前記第2の情報処理装置における前記アプリケーションプログラムの実行の継続に関する第1の操作情報を取得する第1の操作情報取得手段、前記第1の操作情報の取得に応じて、前記第1の実行手段の実行状態を表す実行状態情報を取得し第1の実行状態情報取得手段、及び、前記第1の操作情報の取得に応じて、前記アプリケーションプログラムを取得する第1のアプリケーションプログラム取得手段、を含む前記第1の情報処理手段、前記第1の操作情報を送信する第2の操作情報送信手段、前記第1の実行状態情報取得手段により取得された実行状態情報を取得する第2の実行状態情報取得手段、前記第1のアプリケーションプログラム取得手段により取得されたアプリケーションプログラムを取得する第2のアプリケーションプログラム取得手段、及び、前記第2の実行状態情報取得手段により取得された実行状態情報を用いて、前記第2のアプリケーションプログラムを実行する第2の実行手段、を含む第2の情報処理手段、としてコンピュータシステムを機能させることを特徴とする。
【0019】
(15)本発明の第1の情報処理装置は、アプリケーションプログラムを実行する第1の実行手段と、前記第1の実行手段とは異なる第2の実行手段における前記アプリケーションプログラムの実行の継続に関する第1の操作情報を取得する第1の操作情報取得手段と、前記第1の操作情報の取得に応じて、前記第1の実行手段の実行状態を表す実行状態情報を取得し第1の実行状態情報取得手段と、前記第1の操作情報の取得に応じて、前記アプリケーションプログラムを取得する第1のアプリケーションプログラム取得手段と、を含むことを特徴とする。
【0020】
(16)本発明の第2の情報処理装置は、第1の実行手段で実行されるアプリケーションプログラムの第2の実行手段での実行の継続に関する第1の操作情報を送信する第2の操作情報送信手段と、前記第1の操作情報に応じて取得された前記第1の実行手段の実行状態を表す実行状態情報を取得する第2の実行状態情報取得手段と、前記第1の実行手段で実行されるアプリケーションプログラムを取得する第2のアプリケーションプログラム取得手段と、前記第2の実行状態情報取得手段により取得された実行状態情報を用いて、前記第2のアプリケーションプログラム取得手段により取得されたアプリケーションプログラムを実行する実行手段と、を含む、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施の形態における情報処理システムの一例について説明するための図である。
図2図1に示した端末の構成について説明するための図である。
図3図1に示した端末の外観の一例を示す図である。
図4図1に示した仮想サーバを説明するための図である。
図5】プレイ側端末の機能的構成の一例について説明するための図である。
図6】仮想サーバの機能的構成の一例について説明するための図である。
図7】観戦側端末の機能的構成の一例について説明するための図である。
図8】仮想サーバの処理のフローの一例について説明するための図である。
図9】本実施の形態の変形例における観戦側端末の機能的構成の一例について説明するための図である。
図10】本実施の形態の変形例2における仮想サーバの処理のフローの一例を説明するための図である。
図11】本実施の形態の変形例2におけるプレイ側端末における処理のフローの説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態における情報処理システムの一例について説明するための図である。図1に示すように、本実施の形態における情報処理システム110は、クラウド基盤100と、1または複数の端末102とを含む。クラウド基盤100と当該端末102は、ネットワーク101を介して接続される。クラウド基盤100は、管理サーバ103、後述する1または複数の仮想サーバ(VM)104、1または複数のデータベース(DB)105を含む。なお、ここでいうクラウド基盤100とは、いわゆるネットワーク101をベースとしたコンピュータの利用形態であって、ユーザがコンピュータ処理をネットワーク経由で、サービスとして利用するための基盤をいう。
【0024】
端末102は、図2に示すように、制御部201、通信部202、記憶部203、表示部204、操作部205を含む。なお、各部201乃至205は、バス206を介して接続される。
【0025】
制御部201は、例えば、CPUやMPU等であって、記憶部203に格納されたプログラムに従って動作する。記憶部203は、例えば、ハードディスクドライブやROMやRAM等の情報記録媒体で構成され、制御部201によって実行されるプログラムを保持する情報記録媒体である。また、記憶部203は、制御部201のワークメモリとしても動作する。なお、上記制御部201で処理されるプログラムは、例えば、ネットワーク101を介して、ダウンロードされて提供されてもよいし、または、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータで読み取り可能な各種の情報記録媒体によって提供されてもよい。操作部205は、例えば、キーボード、マウス、コントローラ、ボタン等のインターフェースで構成され、ユーザの指示操作に応じて、当該指示操作の内容を制御部201に出力する。表示部204は、例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、または有機ELディスプレイ等であって、制御部201からの指示に従い、情報を表示する。
【0026】
上記端末102の構成は一例であってこれに限定されるものではない。また、データベース105や管理サーバ103も、上記と同様の制御部201、通信部202、記憶部203を含んで構成されることから、詳細な説明については省略する。
【0027】
図3は、端末の外観の一例を示す図である。図3に示すように、端末102は、例えば、操作部205として、方向キー301、複数のボタン302、アナログ操作部303を有し、また、表示部204として表示画面304を有する。方向キー301は、例えば、上方向指示キー、下方向指示キー、右方向指示キー、左方向指示キーを有する。当該方向キー301により、ユーザは、例えば、画面上の対象物を、上下左右に移動する等を行う。また、複数のボタン302には、それぞれ、例えば、a、b、c、d等の印をそれぞれ有する。ユーザは、例えば、これらのボタン302を押すことにより、実行されるアプリケーションによって定められるそれぞれのボタンに応じた処理を実行することができる。なお、当該複数のボタン302は、ユーザがこれらのボタンを押し込んだ強さや距離に応じた処理を実行することのできるいわゆるアナログボタンであってもよい。
【0028】
アナログ操作部303は、例えば、所定の基準位置からの傾倒操作が可能であり、ユーザは、アナログ操作部303の基準位置からの傾き量と傾き方向に応じた入力情報を入力する。例えば、ユーザは、アナログ操作部303を用いて、表示画面304上に表示された対象物を、当該傾き量と傾き方向に応じて、所望の方向に所望の量だけ傾ける等を行うことができる。また、表示画面304は、表示部204の表示画面304に相当し、例えば、アプリケーションに応じた画像等を表示する。
【0029】
なお、図3に示した端末102の外観、操作部205及び表示部204の構成は、一例であって、これに限られるものではない。例えば、操作部205は、表示部204に表示されたタッチパネルにより形成されてもよいし、表示部204は、CRTや液晶表示装置で形成されたモニタ等の表示画面であってもよい。更に、方向キー301、複数のボタン302、アナログ操作部303の数はその他の数または形状であってもよいし、また、端末102は、スタートボタンやセレクトボタン(図示なし)等その他のボタンや加速度センサ等を有してもよい。
【0030】
図4は、図1に示した仮想サーバを説明するための図である。図4に示すように、クラウド基盤100は、仮想サーバ制御部401、仮想サーバ制御部401に接続された物理マシン402群を含む。図4に示すように、各物理マシン402上にはハイパーバイザ403が設けられ、ハイパーバイザ403上に1又は複数の仮想サーバ(VM)104が立ち上げられる。なお、ハイパーバイザ403とは、汎用OSの助けを必要とせずに、各物理マシン402の上に仮想サーバ104を立ち上げ、制御するソフトウェアである。また、仮想サーバ104とは、公知のようにCPUとメモリのセットを仮想的に作りだしたものである。なお、各物理マシン402は、CPUやメモリ等により形成されるコンピュータであることはいうまでもない。
【0031】
各仮想サーバ104は、OS404とアプリケーション405を有する。なお、仮想サーバ104で処理される上記プログラムは、当該アプリケーション405の1つに相当する。仮想サーバ制御部401は、上記物理マシン402上に、1又は複数の仮想サーバ104を生成する。これは、具体的には、ハイパーバイザ403を介して、仮想サーバ104への物理マシン402のリソース(例えば、CPUの処理時間、メモリ容量等のリソース)を割り当てて、制御することによって行われる。
【0032】
つまり、下記に説明する仮想サーバ104におけるプログラムのインストールや実行は、実際には、物理マシン402で行われる。例えば、物理マシン402におけるメモリ等で構成される記憶部に、本実施の形態におけるプログラムを含む複数のプログラムが、記憶され、本実施の形態におけるプログラムは、実際には物理マシン402の1または複数のCPUにより、実行される。このとき、物理マシン402の1または複数のCPUは、上記複数のプログラムにも使用され、例えば、1または複数のCPUの処理時間を分割してその一部を、本実施の形態におけるプログラムの実行に割り当てられること等により実行される。なお、上記に示した仮想サーバ等の構成は一例であってこれに限定されるものでない。
【0033】
図5は、ユーザがゲームをプレイする側の端末(プレイ側端末)の機能的構成の一例について説明するための図である。ここで、当該プレイ側端末500は、例えば、図1に示した端末102のうちの1または複数の端末102に相当する。図5に示すように、プレイ側端末500は、操作情報取得部501、操作情報送信部502、実行部503、ゲームプログラム記憶部504、実行状態情報取得部505、実行状態情報送信部506を含む。
【0034】
操作情報取得部501は、ユーザが操作部205に入力した操作情報を順次取得する。当該操作情報は、例えば、ユーザが選択したゲームを識別するプログラム識別情報や、当該ゲームの操作キャラクタを操作するための情報を含む。操作情報送信部502は、ユーザが操作部205に入力した操作情報を、ネットワーク101を介して、順次対応する仮想サーバ104に送信する。
【0035】
実行部503は、ゲームプログラム記憶部504からユーザにより選択されたゲームプログラムを取得し、操作情報取得部501により取得された操作情報に応じて、当該ゲームプログラムを実行する。当該実行部503によるゲームプログラムの実行により、例えば、画像情報や音声情報が生成される。ここで、実行部503は、例えば、専用のゲーム機器のエミュレータやシミュレータに相当する。より具体的には、実行部503は、例えば、OS上で仮想的に実現されるゲーム機器に相当する。なお、この点については、後述する他の実行部602、902についても同様である。また、ゲームプログラム記憶部504は、例えば、1または複数のゲームプログラムを、当該各ゲームプログラムを識別するプログラム識別情報に関連付けて記憶する。上記ユーザのゲームプログラムの選択指示は、当該プログラム識別情報を含み、実行部503は、当該プログラム識別情報に基づいて、選択されたゲームプログラムをゲームプログラム記憶部504から取得する。
【0036】
実行状態情報取得部505は、ユーザの観戦指示に応じて、実行部503から実行部503の実行状態を表す実行状態情報を取得する。ここで、実行状態情報とは、例えば、エミュレータやシミュレータ等で構成される実行部503により、再現されるゲームプログラムを実行するゲーム機器の状態を表す情報(メモリ、レジスタ、プログラムカウンタの値等)に相当する。なお、この点については、後述する他の実行部602、902の実行状態情報についても同様である。また、観戦指示は、例えば、プレイ側端末500が第三者に観戦させたい場合に行う指示に相当する。この場合、例えば、複数のプレイ側端末500における複数のプレイ画面が、仮想サーバ104を介して、観戦リストのような形式で観戦側の複数の端末に配信され、観戦要求を行った観戦側の端末にプレイ画面が送信される。あるいは、あらかじめ、当該プレイ側端末500のユーザが仮想サーバ104に観戦されるユーザとして登録されている場合や所定の条件を満たした場合に、仮想サーバ104から観戦指示が行われる構成であってもよい。また、上記観戦指示は例示であって、これに限られるものではない。また、後述するように、ゲームの開始から観戦する場合には、実行状態情報を用いないように構成してもよい。
【0037】
実行状態情報送信部506は、実行部503により取得された実行状態情報を対応する仮想サーバ104に送信する。これにより、例えば、ゲームのプレイ途中における実行部503の実行状態情報が取得され、当該実行状態情報が対応する仮想サーバ104に送信される。
【0038】
なお、上記プレイ側端末500の機能的構成は一例であって、これに限定されるものではない。具体的には、上記構成に加えて、プレイ側端末500は、図5に示すように実行状態情報記憶部507及び実行制御部508を有するように構成してもよい。実行状態情報記憶部507は、各ゲームプログラムに関連付けて1または複数の実行状態情報を記憶する。当該各実行状態情報は、例えば、ゲームプログラムの一部のステージや所定の敵キャラクタとの対戦等のゲームプログラムの一部で構成されるミニゲームの開始の際における実行部503の実行状態情報に相当する。そして、実行制御部508は、例えば、ユーザにより所定のミニゲームが選択された場合、当該ミニゲームに対応する実行状態情報を実行状態情報記憶部507から取得し、実行部503に出力して実行させる。また、実行制御部508は、ミニゲームが所定の終了条件(例えば、所定の画像情報や音声情報等)を具備したと判定した場合には、ミニゲームを終了させる。具体的には、例えば、当該終了条件の判定には、文字認識や画像認識、音声認識等を用いればよい。このように構成することで、例えば、ゲームプログラムの所定の場面からゲームを開始し、所定の場面で終了するミニゲーム(ゲームの一部のステージや所定の敵キャラクタとの対戦など)を実現することができる。
【0039】
図6は、本実施の形態における仮想サーバ104の機能的構成の一例について説明するための図である。図6に示すように、仮想サーバ104は、操作情報受信部601、実行部602、実行状態情報受信部603、ゲームプログラム記憶部604、圧縮部605、画像情報送信部606を含む。操作情報受信部601は、プレイ側端末500から順次送信される操作情報を順次受信し、実行部602に出力する。なお、上記のように当該操作情報は、例えば、ユーザが選択したゲームを識別するプログラム識別情報を含む。実行状態情報受信部603は、プレイ側端末500から送信される実行状態情報を受信し、実行部602に出力する。なお、ゲームプログラム記憶部604や実行状態情報記憶部607は例えばDB105に設けるように構成してもよい。
【0040】
実行部602は、例えば、操作情報受信部601が取得したプログラム識別情報を取得し、当該プログラム識別情報で識別されるゲームプログラムをゲームプログラム記憶部604から取得する。そして、実行部602は、プレイ側端末500から送信される実行状態情報を用いて、仮想サーバ104における実行部602の実行状態情報を再現し、操作情報受信部601から順次出力される操作情報に応じて、当該ゲームプログラムを実行する。これにより、例えば、プレイ側端末500におけるゲーム実行途中の実行部503の実行状態を再現し、その後操作情報受信部601から順次出力される操作情報を用いて、ゲームプログラムを実行することができる。なお、後述するようにゲームの開始から観戦する場合には、実行状態情報を用いないように構成してもよい。圧縮部605は、実行部602により生成された動画像情報や音声情報を圧縮し、画像情報送信部606に出力する。画像情報送信部606は、圧縮部605により圧縮された動画像情報等を、後述する観戦端末に送信する。
【0041】
なお、上記仮想サーバ104の機能的構成は一例であって、これに限定されるものではない。具体的には、例えば、プレイ側端末500が、実行状態情報記憶部507及び実行制御部508を有するように構成する場合には、同様に仮想サーバ104が、図6に示すように、実行状態情報記憶部607及び実行制御部608を含むように構成してもよい。なお、実行状態情報記憶部607及び実行制御部608は、上記実行状態情報記憶部507及び実行制御部508と同様であるので、説明を省略する。このように構成することで、専用のゲーム機器で実行されるようなゲームプログラムの一部で構成されるミニゲームを実行することができる。
【0042】
図7は、観戦側端末の機能的構成の一例について説明するための図である。ここで、観戦側端末700は、例えば、図1に示した端末102のうちの1または複数の端末102に相当する。図7に示すように、観戦側端末700は、機能的に、画像情報受信部701、伸張部702、画像情報再生部703を含む。画像情報受信部701は、仮想サーバ104の画像情報送信部606から送信された動画像情報等を受信する。伸張部702は、画像情報受信部701により受信された動画像情報等を取得し、伸張する。画像情報再生部703は、当該伸張された動画像情報を再生し、観戦側端末700の表示部に表示する。これにより、プレイ側端末500で実行されているゲームのプレイ画面を観戦することができる。
【0043】
次に、図8を用いて、仮想サーバ104の処理のフローの一例について説明する。まず、操作情報受信部601は、プレイ側端末500からプログラム識別情報を取得する(S101)。実行部602は、当該プログラム識別情報で識別されるゲームプログラムをゲームプログラム記憶部604から取得する(S102)。実行部602は、実行状態情報受信部603により受信された実行状態情報を取得する(S103)。そして、実行部602は、操作情報受信部601で順次取得される操作情報の取得を開始する(S104)。なお、S101乃至S103の処理は同時に行われてもよいし、異なる順序で行われてもよい。
【0044】
次に、実行部602は、当該実行状態情報を用いて、プレイ側端末500における実行部503の実行状態を再現し、操作情報受信部601から順次出力される操作情報を用いて、ゲームプログラムの実行を開始する(S105)。当該実行部602による実行結果(例えば、動画像情報や音声情報)は、圧縮部605により圧縮され、観戦側端末700に送信される。観戦側端末700では当該動画像情報等を伸張し、再生する。これにより、観戦側端末700でプレイ側端末500におけるゲームのプレイを観戦することができる。
【0045】
実行部602は、所定の終了条件を具備した場合に、ゲームプログラムの実行を停止する(S106)。ここで、所定の終了条件とは、プレイ側端末500のユーザの決定に基づく条件、当該情報処理システム110の提供者に基づく条件、観戦側端末700のユーザの決定に基づく条件等種々の条件が含まれる。具体的には、例えば、プレイ側端末500におけるユーザがゲームを中断したことに基づく配信停止指示であってもよいし、また、ゲームの開始からの所定期間の経過、観戦側端末700からの観戦中止指示等であってもよい。また、上記のようにミニゲームが実行されている場合には、例えば、上記ミニゲームの終了についての条件(所定の画像情報等)を検出した場合に実行部602の実行が停止されるように構成される。
【0046】
上記実施形態によれば、例えば、プレイ側端末500と仮想サーバ104との間の通信状況が良好でない場合やネットワーク帯域が狭いような場合であっても、観戦側端末700でプレイ側端末500におけるゲームのプレイ画像を観戦することができる。具体的には、例えば、プレイ側端末500と仮想サーバ104との間の通信状況が良好でない場合やネットワーク帯域が狭いような場合であって、いわゆるプレイ側端末500から仮想サーバ104へのプレイ動画像のストリーミング配信が不可能な場合がある。しかしながら、実行状態情報や操作情報の情報量は画像情報の配信と比べて大幅に少ないことから、実行状態情報や操作情報のみを送信することは可能な場合がある。このような場合に、本実施形態によれば、観戦側端末700で、プレイ側端末500でプレイされているプレイ画像を観戦することが可能となる。また、例えば、観戦側端末700と仮想サーバ104との間では、観戦側端末700から仮想サーバ104への通信状況が良好でない場合等であっても仮想サーバ104からプレイ側端末500へのプレイ動画像のストリーミング配信が可能であれば、観戦側端末700でプレイ側端末500でプレイされているプレイ画像を観戦することが可能となる。
【0047】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。例えば、上記においては、プレイ側端末500から実行状態情報を仮想サーバ104に送信して当該実行状態情報を用いて仮想サーバ104の実行部602がゲームプログラムを実行する構成について説明したが、例えば、ゲームの開始から観戦するような場合には、プレイ側端末500におけるゲームプログラムの実行開始からの操作情報を取得し、順次取得される操作情報を用いて、仮想サーバ104においてゲームプログラムを実行し、当該ゲームプログラムの実行結果を観戦側端末700に送信するように構成してもよい。また、ゲームの途中から観戦する場合でも、プレイ側端末500におけるゲームプログラムの実行開始からの操作情報を取得し、実行部503に早送りで実行させた後に、順次取得される操作情報を用いて実行させることにより、観戦側端末700がゲームの途中から観戦できるように構成してもよい。
【0048】
[変形例1]
次に、上記実施の形態の変形例1について説明する。本変形例においては、上記実施の形態と異なり、仮想サーバ104を介さずに、例えば、P2P(peer to peer)技術を用いて、直接プレイ側端末500と観戦側端末900がネットワークを介して接続される。当該観戦側端末900は、図1に示した端末102のうち1または複数の端末102に相当する。したがって、本変形例においては、上記実施の形態と異なり、プレイ側端末500の実行状態情報送信部506及び操作情報送信部502は、プレイ側端末500の実行部503の実行状態情報及びプレイ側端末500に順次入力される操作情報を観戦側端末900に送信する。プレイ側端末500におけるその他の機能的構成については、上記実施の形態と同様である。なお、下記において、上記実施の形態と同様である点については説明を省略する。
【0049】
図9は、上記実施の形態の変形例における観戦側端末の機能的構成の一例について説明するための図である。図9に示すように、観戦側端末900は、操作情報受信部901、実行部902、実行状態情報受信部903、ゲームプログラム記憶部904を含む。操作情報受信部901は、プレイ側端末500から順次送信される操作情報を順次受信し、実行部902に出力する。なお、上記のように当該操作情報は、例えば、ユーザが選択したゲームを識別するプログラム識別情報を含む。実行状態情報受信部903は、プレイ側端末500から送信される実行状態情報を受信し、実行部902に出力する。
【0050】
実行部902は、例えば、操作情報受信部901が取得したプログラム識別情報を取得し、当該プログラム識別情報で識別されるゲームプログラムをゲームプログラム記憶部904から取得する。そして、実行部902は、プレイ側端末500から送信される実行状態情報を用いて、対応するプレイ側端末500における実行部503の実行状態情報を再現し、操作情報受信部901から順次出力される操作情報に応じて、当該ゲームプログラムを実行する。これにより、例えば、プレイ側端末500におけるゲーム実行途中の実行部503の実行状態を再現し、その後操作情報受信部901から順次出力される操作情報を用いて、ゲームプログラムを実行することができる。なお、上記実施の形態と同様、ゲームの開始から観戦する場合には、実行状態情報を用いないように構成してもよい。
【0051】
なお、上記観戦側端末900の機能的構成は一例であって、これに限定されるものではない。具体的には、例えば、プレイ側端末500が、実行状態情報記憶部507及び実行制御部508を有するように構成する場合には、同様に観戦側端末900が、図9に示すように、実行状態情報記憶部905及び実行制御部906を含むように構成してもよい。なお、実行状態情報記憶部905及び実行制御部906は、上記実行状態情報記憶部507及び実行制御部508と同様であるので、説明を省略する。この場合、専用のゲーム機器で実行されるようなゲームプログラムの一部で構成されるミニゲームを提供することができる。
【0052】
また、当該観戦側端末900のフローは、上記仮想サーバ104のフローと基本的に同様であるが、観戦側端末900には、表示部204が含まれていることから、実行部902による実行結果は当該観戦側端末900の表示部204に表示される。つまり、観戦側端末900においては、上記仮想サーバ104と異なり、実行部902による実行結果の圧縮や送信は不要である。
【0053】
本変形例によれば、例えば、プレイ側端末500と観戦側端末900との間の通信状況が良好でない場合やネットワーク帯域が狭いような場合であっても、観戦側端末900でプレイ側端末500におけるプレイ画像を観戦することができる。具体的には、例えば、プレイ側端末500と観戦側端末900との間の通信状況が良好でない場合やネットワーク帯域が狭いような場合であって、いわゆるプレイ側端末500から観戦側端末900へのプレイ画像のストリーミング配信が不可能な場合がある。しかしながら、実行状態情報や操作情報の情報量は画像情報の配信と比べて大幅に少ないことから、実行状態情報や操作情報のみを送信することは可能な場合がある。このような場合に、本変形例によれば、観戦側端末900でプレイ側端末500におけるプレイ画像を観戦することが可能となる。
【0054】
本発明は、上記実施の形態や変形例1に限定されるものではなく、上記実施の形態や変形例1で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。例えば、上記においては、プレイ側端末500から実行状態情報を仮想サーバ104や観戦側端末900に送信して当該実行状態情報を用いて仮想サーバ104や観戦側端末900の実行部602、902がゲームプログラムを実行する構成について説明したが、ゲームの最初から観戦する場合には、プレイ側端末500におけるゲームプログラムの実行開始からの操作情報を取得して、実行状態情報を用いずに、実行部902に実行させるように構成してもよい。
【0055】
また、上記においては、主にゲームプログラムを実行等行う場合について説明したが、その他のアプリケーションプログラムについて適用してもよい。更に、プレイ側端末500は、上記観戦側端末700または観戦側端末900の機能的構成を含むように構成してもよく、また、観戦側端末700または観戦側端末900がプレイ側端末500の機能的構成を含むように構成してもよい。また、観戦側端末700または観戦側端末900が、観戦側端末900または観戦側端末700の構成を含むように構成してもよい。また、上記においては、仮想サーバ104を用いたいわゆるクラウド技術を用いて実現する場合を例として説明したが、通常のサーバ・クライアントシステムで本実施の形態または変形例を実現してもよいことはいうまでもない。更に、上記においては、生成された画像情報を圧縮・伸張する場合について説明したが、圧縮を行わずに送信してもよい。この場合伸張部702を設ける必要はないことはいうまでもない。更に、上記に置いては、プレイ側端末でゲームプログラムが実行されている間に、観戦側端末700、900で当該ゲームのプレイを観戦できるように構成する場合について説明したが、例えば、仮想サーバ104や観戦側端末900で当該プレイに関する画像情報を保持し、ユーザが指定した際に当該プレイ画像を観戦できるように構成してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の第1の情報処理装置は、例えば、プレイ側端末500に相当する。また、特許請求の範囲に記載の第2の情報処理装置は、例えば、仮想サーバ104、または、観戦側端末900に相当する。また、特許請求の範囲に記載の第3の情報処理装置は、例えば、観戦側端末700に相当する。
【0056】
[変形例2]
次に、上記実施の形態の変形例2について説明する。本変形例においては、ゲームプログラムが仮想サーバ側104で実行された後、プレイ側端末500からゲームプログラムの実行の継続指示があった場合に、当該ゲームプログラム及び仮想サーバでの当該ゲームプログラムのセーブデータ(例えば、実行状態情報)をプレイ側端末500に送信し、プレイ側端末500で継続して当該ゲームプログラムを実行する点が上記実施の形態と異なる。なお、下記において、上記実施の形態や変形例1と同様である点については説明を省略し、主に異なる点について説明する。
【0057】
図10は、本変形例における仮想サーバ104の処理のフローの一例を示す図である。なお、下記処理のフローは一例であって、本変形例はこれに限定されるものではない。
【0058】
図10に示すように、操作情報受信部601は、プレイ側端末500からプログラム識別情報を取得する(S201)。具体的には、例えば、当該プレイ側端末500を使用しているユーザが当該プレイ側端末500を用いて、仮想サーバ104から提供される所望のゲームプログラムを指定する。そして、操作情報取得部601は、当該指定に応じたプログラム識別情報を取得する。
【0059】
実行部602は、ゲームプログラム記憶部604から、上記プログラム識別情報で識別されるゲームプログラムを取得し(S202)、当該ゲームプログラムを実行する(S203)。
【0060】
操作情報取得部601は、プレイ側端末500から、プログラムの継続を表すプログラム継続指示を取得する(S204)。具体的には、例えば、実行制御部608は、実行部603で実行されているゲームプログラムが所定の段階に達したと判断した場合には、実行部603での当該ゲームプログラムの実行を停止し、プレイ側端末500に当該ゲームプログラムの継続を所望するか否かを表す画像情報を送信するように構成する。そして、例えば、ユーザがプレイ側端末500で当該画像情報を参照して、上記プログラム継続指示行い、操作情報取得部601が当該プログラム継続指示を取得する。
【0061】
より具体的には、当該所定の段階とは、例えば、仮想サーバ104から配信されるゲームプログラムのうち無料でプレイできるように設定された最初のステージ(例えば、新作RPG(Role-Playing Game)ゲームにおけるオープニングや序章など)のプレイが終了したような場合に相当する。この場合、上記画像情報は、例えば、ゲーム購入画面を表す画像情報であって、当該購入画面で当該ユーザが購入指示を行い、当該購入指示に応じて当該ゲームが継続してプレイできるように構成する。
【0062】
実行制御部608は、上記プログラム継続指示に応じて、仮想サーバ104の実行部602における当該ゲームプログラムの実行状態情報を取得し、プレイ側端末500に送信する(S205)。
【0063】
また、実行制御部608は、上記プログラム継続指示に応じて、ゲームプログラム記憶部604から、当該実行部603で実行されていた、または、実行されているゲームプログラムを取得し、プレイ側端末500に送信する(S206)。つまり、当該ゲームプログラムがプレイ側端末500にダウンロードされる。そして、処理を終了する。
【0064】
次に、図11を用いて、本変形例におけるプレイ側端末500における処理のフローの一例について説明する。なお、下記処理のフローは一例であって、本変形例はこれに限定されるものではない。
【0065】
まず、操作情報送信部501は、ユーザの指示に応じてプログラム継続指示を送信する(S301)。具体的には、例えば、上記継続指示を行う画像情報が仮想サーバ104から送信され、表示部204に表示された当該画像情報に基づいて、ユーザが継続指示を行うと、操作情報送信部501は、プログラム継続指示を送信する。
【0066】
実行状態情報取得部505は、仮想サーバ104から実行状態情報を取得する(S302)。具体的には、当該実行状態情報は、例えば、上記例の場合、所定のステージのプレイが終了した際の実行状態情報(ゲームプログラムにおけるキャラクタに関する情報や、レベルについての情報、経験値についての情報)を含む。
【0067】
ゲームプログラム記憶部504は、仮想サーバ104からダウンロードされたゲームプログラムを記憶する(S303)。実行部503は、S302で取得した実行状態情報を用いてS303でダウンロードしたゲームプログラムを実行する(S304)。
【0068】
本変形例によれば、プレイ側端末500側で、仮想サーバ104側で実行されていたゲームプログラムを継続して実行することができる。より具体的には、例えば、ゲームプログラムの試遊後、ユーザが当該ゲームを購入した場合に、購入前のゲームプログラムの試遊状態を反映してユーザの端末で当該ゲームプログラムをプレイすることができる。これにより、ゲーム購入後、ゲーム購入前のプレイのやり直しを解消し、ゲームプログラムの試遊後のユーザの購買意欲を促進することができる。つまり、本変形例によれば、例えば、仮想サーバ104でのゲームプレイ(クラウドゲーム)時のセーブデータをローカル端末におけるゲームのプレイに引き継ぐことができる。
【0069】
なお、本変形例は上記に限られず、種々の変形が可能である。例えば、図10においては、S205で実行状態情報を取得してから、S206でプログラムを送信する処理を示したが、逆にプログラムを送信してから実行状態情報を送信してもよい。同様に、図11においては、S302で実行状態情報を取得した後にS303でプログラムをダウンロードする処理を示したが、逆にプログラムをダウンロードしてから、実行状態情報を取得してもよい。
【0070】
また、例えば、ゲームプログラムのダウンロードが完了するまで、仮想サーバ104側で引き続き当該ゲームをプレイできるように構成してもよい。具体的には、この場合、例えば、ダウンロードと仮想サーバ104側での当該ゲームプログラムの実行を並行して実施するように構成する。また、仮想サーバ104側での当該ゲームのプレイとプレイ側端末500側でのゲームのプレイがシームレスに移行するように構成してもよい。この場合、例えば、ゲームにおけるシーンチェンジ等のタイミングを利用して、ゲームプログラムの実行が仮想サーバ104側からプレイ側端末500側に切り替わるように構成する。
【0071】
更に、仮想サーバ104から複数のクラウドゲームについて所定期間プレイを許可するようなサービスが提供される場合において、プレイ側端末500が当該複数のクラウドゲームのうちの所望のゲームプログラムを外出先でもプレイしたい場合が想定される。この場合、当該ゲームプログラムをプレイ側端末500にダウンロードするとともに、仮想サーバ104における当該ゲームプログラムの実行状態情報を取得するように構成してもよい。これにより、仮想サーバ104における当該ゲームプログラムのプレイをプレイ側端末500で引き継ぐことができる。この場合において、更に、当該引き継いだプレイ側端末500でのゲームプレイ後のセーブデータやプレイ結果を表す実行状態情報を仮想サーバ104で引き継ぐように構成してもよい。
【0072】
更に、上記においては、ゲームプログラムについて説明したが、ゲームプログラム以外のアプリケーションプログラムに適用してもよい。なお、特許請求の範囲における第1の情報処理装置は、例えば、仮想サーバ104に相当し、第2の情報処理装置は、例えば、プレイ側端末500に相当する。
【0073】
本発明は、上記実施の形態や変形例1及び2に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。例えば、上記実施の形態や変形例1及び2は、通常のサーバ・クライアントシステムに適用してもよい点などは上述のとおりである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11