(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0013】
接続端子が2次元配置されたモジュール側コネクタを有する通信モジュールを挿抜可能なケージであって、前記通信モジュールを挿入する挿入口と、前記通信モジュールの挿入時における前記モジュール側コネクタの位置に設けられた窓とを有し、回転軸で回転可能な可動ケージを備え、前記可動ケージは、回転することによって第1位置と第2位置とに切り替わり、前記第1位置では、2次元配置された接続端子を有する固定側コネクタの配置された基板に対して、前記可動ケージの前記通信モジュールの挿入方向が斜めになり、前記通信モジュールを挿抜可能であり、前記通信モジュールを挿入した状態で前記可動ケージを前記第1位置から前記第2位置にすると、前記モジュール側コネクタと前記固定側コネクタとが前記窓越しに接続されることを特徴とするケージが明らかとなる。
これにより、通信モジュールの挿抜可能なケージに、接続端子を2次元的に配置したコネクタを採用することができる。
【0014】
前記可動ケージの前記回転軸は、前記挿入口とは反対側に配置されていることが望ましい。これにより、コネクタの着脱に要する力を減らすことができる。
【0015】
前記可動ケージの前記窓は、前記回転軸よりも前記挿入口の近くに配置されていることが望ましい。これにより、第1位置での可動ケージの角度を小さくできる。
【0016】
前記基板に固定されたストッパを更に備え、前記可動ケージは、スリットを有し、前記可動ケージが第1位置から第2位置になるときに、前記スリットに前記ストッパが入り込み、前記通信モジュールが挿入されていない状態で前記可動ケージが前記第2位置にあるときに、前記スリットに入り込んだ前記ストッパが、前記挿入口からの前記通信モジュールの挿入を阻害することが望ましい。これにより、通信モジュールの異常な挿入を防止できる。
【0017】
前記可動ケージに前記通信モジュールが正常に挿入されていない状態では、前記スリットの内側の前記通信モジュールのハウジングが前記ストッパに接することによって、前記可動ケージが前記第1位置から前記第2位置に回転することが阻害され、前記可動ケージに前記通信モジュールが正常に挿入された状態では、前記スリットの内側に前記ハウジングに形成された溝部が位置し、前記スリット及び前記溝部に前記ストッパが入り込むことによって、前記可動ケージが前記第1位置から前記第2位置になることが可能になることが望ましい。これにより、コネクタの損傷を防止できる。
【0018】
前記ストッパには、凹部が形成されており、前記通信モジュールには、前記溝部に爪部が配置されており、前記通信モジュールを挿入した状態で前記可動ケージを前記第2位置にしたとき、前記爪部が前記凹部に入り込み、前記可動ケージが固定されることが望ましい。これにより、可動ケージを固定できる。
【0019】
前記可動ケージが前記第1位置から前記第2位置になるときに、前記挿入口は、フロントパネルの開口部の中を移動し、前記可動ケージが前記第2位置のときに前記開口部の隙間を塞ぐための遮蔽部を更に備えることが望ましい。これにより、電磁ノイズの漏洩を抑制できる。
【0020】
前記接続端子は、板状のピンで構成されており、前記板状のピンの面は、前記回転軸に垂直な方向であることが望ましい。これにより、コネクタの着脱時に互いのコネクタ面が傾いていても、接続端子が損傷しにくくなる。
【0021】
上記のケージと、前記基板上に配置された前記固定側コネクタとを備える通信機器が明らかとなる。
これにより、通信モジュールの挿抜可能なケージを備える通信機器に、接続端子を2次元的に配置したコネクタを採用することができる。
【0022】
モジュール側コネクタと、前記モジュール側コネクタを配置した基板と、前記基板を収容しつつ、ケージの挿入口から挿入可能な形状のハウジングとを備え、前記基板は、前記ケージへの挿入方向と平行に、前記ハウジングに収容されており、前記モジュール側コネクタは、前記基板と平行なコネクタ面に2次元配置された接続端子を有し、前記ハウジングは、前記コネクタ面に平行な窓を有し、前記窓から前記モジュール側コネクタが露出していることを特徴とする通信モジュールが明らかとなる。
これにより、ケージに対して挿抜可能な通信モジュールに、接続端子を2次元的に配置したコネクタを採用することができる。
【0023】
前記接続端子は、板状のピンで構成されており、前記板状のピンの面は、前記コネクタ面に垂直な方向であるとともに、前記挿入方向と平行な方向であることが望ましい。これにより、コネクタの着脱時に互いのコネクタ面が傾いていても、接続端子が損傷しにくくなる。
【0024】
前記ハウジングの側面に、前記ケージの側に設けられたストッパが入り込むことが可能な溝部が形成されていることが望ましい。これにより、通信モジュールの異常な挿入を防止できる。
【0025】
前記挿入方向に沿って移動可能な爪部であって、前記溝部から突出して配置された爪部を有し、前記爪部は、前記ストッパと接触することによって移動するとともに、前記溝部に入り込んだ前記ストッパの凹部に入り込み、前記通信モジュールを固定させることが望ましい。これにより、通信モジュールを固定できる。
【0026】
前記爪部は、操作者が操作するレバーに設けられており、前記レバーを操作することによって、前記凹部に入り込んだ前記爪部を外すことが可能であることが望ましい。これにより、通信モジュールの固定状態を解除することが容易である。
【0027】
前記基板は、前記ハウジングを構成する部材によって、前記基板の面方向の垂直方向から挟持されており、前記基板と前記ハウジングとの摩擦力を超える力が前記基板に加わったときに、前記基板が前記ハウジングに対して前記面方向に移動可能であることが望ましい。これにより、コネクタの損傷を抑制できる。
【0028】
通信モジュールをケージに挿入してコネクタを接続する接続方法であって、回転軸で回転可能な可動ケージを、2次元配置された接続端子を有する固定側コネクタの配置された基板に対して、通信モジュールの挿入方向が斜めになる第1位置にすること、接続端子が2次元配置されたモジュール側コネクタを有する通信モジュールを、前記可動ケージの挿入口から挿入すること、前記通信モジュールを挿入した状態で前記可動ケージを前記第1位置から第2位置に回転させて、前記モジュール側コネクタと前記固定側コネクタとを接続することを行う接続方法が明らかとなる。
これにより、通信モジュールの挿抜可能なケージと、ケージに対して挿抜可能な通信モジュールとのそれぞれに、接続端子を2次元的に配置したコネクタを採用することができる。
【0029】
===第1実施形態===
<概要>
図1A〜
図1Cは、本実施形態の概要の説明図である。
光モジュール1の基板10には、モジュール側コネクタ30が実装されている。メイン基板3上には、固定側コネクタ70が配置されている。モジュール側コネクタ30及び固定側コネクタ70は、接続端子を2次元配置したコネクタである。
メイン基板3には可動ケージ60が配置されている。可動ケージ60は、挿入口61と窓62とを有する。可動ケージ60は、回転軸8で回転することによって、第1位置(
図1A及び
図1B参照)と第2位置(
図1C参照)とに切り替わる。
【0030】
図1Aに示すように、第1位置では、可動ケージ60における光モジュール1の挿入方向がメイン基板3に対して斜めになり、可動ケージ60に対して光モジュール1が挿抜可能である。
図1Bに示すように、可動ケージ60に光モジュール1を挿入すると、光モジュール1のモジュール側コネクタ30が、可動ケージ60の窓62に位置する。また、光モジュール1のモジュール側コネクタ30は、固定側コネクタ70に対して斜めに対向する。
光モジュール1を挿入した状態で可動ケージ60を第1位置(
図1B参照)から第2位置(
図1C参照)にすると、モジュール側コネクタ30と固定側コネクタ70とが窓62越しに(窓62を介して)電気的に接続される。
【0031】
このように、本実施形態では、可動ケージ60に対して挿抜可能な光モジュール1に、接続端子を2次元的に配置したコネクタを採用している。
【0032】
以下の説明では、
図1Cに示すように、上下方向及び前後方向を定義する。すなわち、メイン基板3に垂直な方向を「上下方向」とし、メイン基板3から見て固定側コネクタ70が設けられた側を「上」とし、逆側を「下」とする。また、モジュール側コネクタ30と固定側コネクタ70とを接続した状態(可動ケージ60の第2状態)での光ファイバの方向を「前後方向」とし、光ファイバから見て光モジュール1の側を「前」とし、逆側を「後」とする。なお、上下方向及び前後方向に垂直な方向(
図1Cの紙面に垂直な方向)を「左右方向」とし、後側から見たときの右側を「右」とし、逆側を「左」とする。
なお、光モジュール1を単独で説明するときには、
図1Cにおける光モジュール1の姿勢に従って、各方向を用いて光モジュール1を説明する。
【0033】
<モジュール側コネクタ30及び固定側コネクタ70>
図2Aは、コネクタ面の側から見たモジュール側コネクタ30の斜視図である。
図2Bは、モジュール側コネクタ30の接続端子31の拡大図である。
図2Cは、コネクタ面の側から見た固定側コネクタ70の斜視図である。
図2Dは、固定側コネクタ70の接続端子71の拡大図である。
【0034】
モジュール側コネクタ30のコネクタ面には、2次元的に接続端子31が配置されている。つまり、接続端子31は、基板10(
図1参照)と平行な平面上で2次元配置されている。接続端子31が2次元配置されたコネクタ面と交差する方向が、コネクタの着脱方向になる。図中には、コネクタ面の4隅の接続端子31だけが描かれているが、コネクタ面には例えば200個(10×20個)の接続端子31が配置されている。モジュール側コネクタ30(及び固定側コネクタ70)として、例えばMEG−Array(登録商標)を採用することができる。
モジュール側コネクタ30の接続端子31は、板状のピンで構成されている。
【0035】
固定側コネクタ70のコネクタ面にも、2次元的に接続端子71が配置されている。つまり、接続端子71は、メイン基板3(
図1参照)と平行な平面上に2次元配置されている。接続端子71が2次元配置されたコネクタ面と交差する方向が、コネクタの着脱方向になる。図中には、コネクタ面の4隅の接続端子71だけが描かれているが、モジュール側コネクタ30の接続端子31と同数(例えば200個)の接続端子71が配置されている。
固定側コネクタ70の接続端子71は、一対のバネ状のピンで構成されている。この一対のバネ状の接続端子71が、モジュール側コネクタ30の板状の接続端子31の両面を挟むことによって、両端子が電気的に接続する。
【0036】
1つの端子同士の着脱に要する力はごく僅かである。但し、高密度に多数の端子が配置されていると、コネクタの着脱に要する力が大きくなる。コネクタ面に垂直な方向にコネクタを着脱すると、多数の端子を同時に着脱することになるため、コネクタの着脱に要する力が大きくなる。
これに対し、本実施形態では、回転軸8で可動ケージ60を回転させながらコネクタの着脱が行われる(
図1B及び
図1C参照)。これにより、多数の端子が徐々に着脱されるので、コネクタの着脱に要する力を減らすことができる。なお、本実施形態では、てこの原理を利用してコネクタの着脱が行われるため、コネクタの着脱に要する力を減らすことができる。
【0037】
また、本実施形態では、回転軸8で可動ケージ60を回転させながらコネクタの着脱が行われるため、モジュール側コネクタ30の板状の接続端子31の面が、回転軸8の軸方向(左右方向)と垂直になるように配置されている。言い換えると、モジュール側コネクタ30の板状の接続端子31の面は、上下方向(モジュール側コネクタ30のコネクタ面に垂直な方向)及び前後方向(光モジュール1の挿入方向)に平行であり、左右方向に垂直である。板状の接続端子31の面をこのような向きにすることによって、コネクタの着脱時に互いのコネクタ面が傾いていても、接続端子(接続端子31、接続端子71)が損傷しにくくなる。
【0038】
<光モジュール1>
図3A及び
図3Bは、光モジュール1の斜視図である。
図3Aは、光モジュール1を斜め上から見た図である。
図3Bは、光モジュール1を斜め下から見た図である。
図4は、斜め下から見た光モジュール1の分解図である。なお、
図4では、光ファイバと、光ファイバを保護するブーツは省略している。
【0039】
光モジュール1は、ケージに対して挿抜可能な通信端末であり、光ファイバで送受信される光信号と、電気信号とを相互に変換する。光モジュール1の後側からは光ファイバ(光ファイバコード、光ファイバケーブルを含む)が延び出ている。
光モジュール1は、基板10と、ハウジング20と、モジュール側コネクタ30と、レバー40とを有する(
図4参照)。
【0040】
基板10は、光電変換素子(不図示)や電気回路(不図示)などを実装したプリント基板である。例えば光電変換素子として、発光素子である半導体レーザや、受光素子であるフォトダイオードが基板10に実装されている。また、電気回路として、半導体レーザを駆動するドライバや、フォトダイオードの出力を増幅するアンプなどが基板10に実装されている。
基板10は、長方形状をしており、その長辺は前後方向に平行である。基板10の下面には、コネクタ面を下にしてモジュール側コネクタ30が取り付けられている。基板10の下面とモジュール側コネクタ30との間は半田付けされている。
【0041】
ハウジング20は、基板10を収容する部材である。ハウジング20は、上ハウジング21及び下ハウジング22から構成されている。下ハウジング22には窓22A(開口)が形成されており(
図4参照)、窓22Aからモジュール側コネクタ30が露出する(
図3B参照)。
【0042】
上ハウジング21と下ハウジング22は、基板10を挟むことによって保持している(基板10を挟持している)。上ハウジング21には、内部に突出する突起21Aが4箇所に形成されている。基板10の上面には4箇所に凹部10A(基板10の厚みの薄い部位)が形成されており、4つの凹部10Aはモジュール側コネクタ30の4隅の裏面近傍に設けられている。ハウジング20に基板10を収容すると、上ハウジング21の突起21Aは、基板10の凹部10Aに位置し、下ハウジング22との間で基板10を挟持する。モジュール側コネクタ30の4隅近傍で基板10が固定されるため、コネクタの着脱時にモジュール側コネクタ30が基板10内で上下方向に動きにくくなる。
【0043】
上ハウジング21の突起21Aに対して基板10の凹部10Aが大きく形成されており、基板10の面方向には突起21Aと凹部10Aとの間に隙間が形成される。この隙間によって、基板10の面方向(前後方向及び左右方向:上下方向に垂直な方向)にハウジング20との摩擦力を超える力が加わったときに、基板10がハウジング20に対して面方向に移動可能になる。これにより、モジュール側コネクタ30に面方向に過剰な力(ハウジング20との摩擦力を超える力)が加わったときに、基板10がハウジング20に対して面方向に移動でき、基板10とモジュール側コネクタ30との間の半田付け箇所の破損を抑制できる。
【0044】
ハウジング20の左右の側面には、上下方向に沿った溝部23が形成されている(
図3A及び
図3B参照)。溝部23は、可動ケージ60のスリット63に対応する位置に設けられている。溝部23の機能については後述する。
【0045】
レバー40は、光モジュール1を挿抜するときに操作者が操作する部品である。光モジュール1を可動ケージ60に挿入したとき、レバー40は可動ケージ60の挿入口61から後側に突出しており、操作者はレバー40を指で操作可能である。レバー40は、ハウジング20に対して、所定範囲で前後方向に移動可能に取り付けられており、ハウジング20からバネ(不図示)を介して常に前方向に力を受けている。操作者がレバー40を後に引っ張るとレバー40が後に若干移動し、操作者がレバー40を離すとレバー40が元の位置に戻ることになる。
【0046】
レバー40は、操作部41と、一対の側面プレート42と、一対の爪部43とを有する。
操作部41は、レバー40の後側の部位であり、操作者が指で直接操作する部位である。
一対の側面プレート42は、操作部41の左右の両側面から前方に延びるように形成された板状の部位である。側面プレート42は、ハウジング20内のガイド溝21Bに配置され、これによりレバー40がハウジング20に対して前後方向に案内される。側面プレート42には、バネ(不図示)を配置するための凹部42Aが形成されている。バネは、圧縮された状態で、後端がハウジング20と接し、前端が側面プレート42の凹部42Aに接している。これにより、レバー40は、ハウジング20から前方向に力を受けることになる。
一対の爪部43は、それぞれ側面プレート42の前側に形成されている。爪部43は、ハウジング20の溝部23から突出して配置される。爪部43には、斜め下を向いた面(面取り部)が形成されている。爪部43は、後述するように、光モジュール1を固定するためのラッチ機構(ロック機構)を構成する。
【0047】
<ケージ5の構成>
図5A及び
図5Bは、可動ケージ60が第1位置にあるときのケージ5の斜視図である。
図6A及び
図6Bは、可動ケージ60が第2位置にあるときのケージ5の斜視図である。
図7A及び
図7Bは、フロントパネル4を除去した状態の説明図である。
図7Aは可動ケージ60が第1位置にあるときの説明図であり、
図7Bは可動ケージ60が第2位置にあるときの説明図である。
【0048】
ケージ5は、メイン基板3上に設置され、光モジュール1を挿抜可能に収容する部品である。メイン基板3は、例えば通信機器側(ホスト側)のマザーボードである。メイン基板3の後側(操作者側)には、フロントパネル4が設けられている。フロントパネル4には開口部4Aが形成されており、この開口部4Aに可動ケージ60の挿入口61が配置されている。
【0049】
ケージ5は、固定ケージ50と、可動ケージ60と、回転軸8とを有する。
固定ケージ50は、メイン基板3に固定され、可動ケージ60を回転可能に支持する部品である。
図7A及び
図7Bに示すように、固定ケージ50の内部には、固定側コネクタ70が配置されている。固定側コネクタ70は、メイン基板3上で半田付けされている。固定ケージ50は、回転軸8を支持する支持部材としても機能している。固定ケージ50は、回転軸8を介して、可動ケージ60を回転可能に支持している。
【0050】
固定ケージ50の後端(フロントパネル4側)には、
図7A及び
図7Bに示すように、一対のストッパ51が形成されている。ストッパ51は、板状の部位であり、固定ケージ50の左右のそれぞれの側面から内側に突出している。ストッパ51には凹部51Aが形成されている。この凹部51Aは、後述するように、光モジュール1のレバー40の爪部43とともに、ラッチ機構(ロック機構)を構成する。
【0051】
可動ケージ60は、光モジュール1を挿抜可能に収容するとともに、回転軸8で回転可能な部品である。可動ケージ60は、前後方向に長い断面矩形の箱形部材である。金属板を断面矩形状に折り曲げ加工することにより、光モジュール1を収容するための収容部が可動ケージ60内に形成されている。
【0052】
可動ケージ60は、挿入口61と、窓62とを有する。挿入口61は、光モジュール1を挿入するための開口であり、可動ケージ60の後端に設けられている。窓62は、可動ケージ60の下面(メイン基板3側の面)に設けられた開口であり、光モジュール1の挿入時におけるモジュール側コネクタ30の位置に設けられている。可動ケージ60が第1位置のとき、窓62は固定側コネクタ70と対向しており(
図1A参照)、可動ケージ60が第2位置のとき、窓62の中に固定側コネクタ70が入り込む(
図1C、
図7B参照)。
【0053】
可動ケージ60は、回転軸8で回転することによって、第1位置(
図1A、
図1B、
図5A及び
図5B参照)と第2位置(
図1C、
図6A及び
図6B参照)とに切り替わる。第1位置では、可動ケージ60の光モジュール1の挿入方向が、メイン基板3に対して斜めになり、光モジュール1を挿入又は抜去することが可能である。
【0054】
可動ケージ60に光モジュール1を挿入するときにモジュール側コネクタ30と固定側コネクタ70とが接触しないようにするため、可動ケージ60が第1位置にあるときには、可動ケージ60の窓62は固定側コネクタ70よりも上側に位置する必要がある。本実施形態では、可動ケージ60の窓62が回転軸8よりも挿入口61の近くに配置されているため、可動ケージ60とメイン基板3との角度が小さくても、可動ケージ60の窓62を固定側コネクタ70よりも上側に位置させることができる。
【0055】
可動ケージ60の両側面と下面には、スリット63が形成されている。可動ケージ60が第1位置(
図1A及び
図1B参照)から第2位置(
図1C参照)になるとき、可動ケージ60のスリット63に固定ケージ50のストッパ51が入り込むことになる(
図7B参照)。
図7Bに示すように、光モジュール1が挿入されていない状態で可動ケージ60が第2位置にあるとき、スリット63に入り込んだストッパ51が、可動ケージ60の内側に突出し、挿入口61からの光モジュール1の挿入を阻害する。これにより、光モジュール1のハウジング20がモジュール側コネクタ30にぶつかることを防止でき、モジュール側コネクタ30とメイン基板3との半田付け箇所が損傷することを防止できる。
【0056】
可動ケージ60に光モジュール1が正常に挿入されると、スリット63の内側にハウジング20の溝部23が位置する。つまり、可動ケージ60のスリット63は、光モジュール1の溝部23に対応する位置に形成されている。
【0057】
可動ケージ60の両側面には、凸部64が形成されている。この凸部64は、可動ケージ60を第1位置又は第2位置に切り替えるのに用いられる。すなわち、可動ケージ60は、凸部64が固定ケージ50の上縁に接触することによって、第1位置で安定する。一方、可動ケージ60は、凸部64が固定ケージ50の側面の穴52に嵌まり込むことによって、第2位置で安定する。
【0058】
可動ケージ60の挿入口61は、フロントパネル4から後側に突出している。このため、フロントパネル4の開口部4Aは、挿入口61が上下に移動できるように、挿入口61よりも上下方向に広く形成されている。この結果、フロントパネル4の開口部4Aと可動ケージ60の挿入口61との間には、隙間が形成されることになる。
【0059】
仮に可動ケージ60の挿入口61とフロントパネル4の開口部4Aとの間に隙間があると、信号伝送時に電磁ノイズが外部に漏洩するおそれがある。この対策として、フロントパネル4の裏面近傍の可動ケージ60の周囲には、電磁ノイズを遮蔽する遮蔽部65が形成されている(
図5B及び
図6B参照)。
遮蔽部65は、遮蔽板65Aと、遮蔽シール65Bとから構成されている。遮蔽板65Aは、可動ケージ60の上面に取り付けられており、フロントパネル4の開口部4Aの上部を塞ぐ金属製の板状の部材である。遮蔽シール65Bは、遮蔽板65A及び可動ケージ60と開口部4Aとの隙間を塞ぐ部材であり、例えば導電性ゴムで構成された部材である。
【0060】
可動ケージ60の上面には、バネ部67が形成されている。バネ部67は、可動ケージ60に挿入された光モジュール1を、上面から窓62に向かって押さえる機能を有する。これにより、モジュール側コネクタ30が固定側コネクタ70に接続されるときに、可動ケージ60の内部で光モジュール1が浮くことを抑制できる。なお、可動ケージ60のバネ部67が光モジュール1を押さえつけることにより、光モジュール1のハウジング20と可動ケージ60とが接触するようになり、これにより耐ノイズ性が向上する。
【0061】
回転軸8は、可動ケージ60を回転可能に支持する軸である。回転軸8は、ここでは固定ケージ50に支持されている。
本実施形態では、回転軸8は、可動ケージ60の挿入口61とは反対側(可動ケージ60の前側)に配置されている。これにより、光モジュール1のレバー40の位置(挿入口61近傍の位置になる)と回転軸8との距離が離れ、可動ケージ60の窓62(コネクタの着脱位置になる)が回転軸8と挿入口61との間に位置するため、てこの原理を利用して、コネクタの着脱に要する力を減らすことができる。
【0062】
<光モジュール1の装着時の動作>
操作者は、光モジュール1を装着するときには、
図1Aに示すように、予め可動ケージ60を第1位置にする。なお、仮に可動ケージ60が第2位置にあると、
図6Aに示すように、スリット63に入り込んだストッパ51が可動ケージ60の内側に突出しているため、操作者は、挿入口61から光モジュール1を挿入できない。
【0063】
操作者は、第1位置の可動ケージ60に光モジュール1を挿入する。可動ケージ60が第1位置にあるとき、可動ケージ60の窓62は固定側コネクタ70よりも上側に位置しているため、可動ケージ60に光モジュール1を挿入するときにモジュール側コネクタ30と固定側コネクタ70とが接触することはない。
【0064】
図8Aは、光モジュール1が十分に挿入されていない状態でのスリット63近傍の説明図である。この状態では、仮に操作者が光モジュール1のレバー40を押し下げても、スリット63の内側の光モジュール1のハウジング20がストッパ51に接触するため、可動ケージ60が第1位置から第2位置に回転することは阻害される。これにより、固定側コネクタ70の損傷を防止できる。
【0065】
図8Bは、光モジュール1が正常に挿入された状態でのスリット63近傍の説明図である。この状態では、スリット63の内側にハウジング20の溝部23が位置している。このため、操作者が光モジュール1のレバー40を押し下げると、スリット63及び溝部23にストッパ51が入り込むことができ、可動ケージ60が第1位置から第2位置に回転移動することが可能になる。
【0066】
光モジュール1が可動ケージ60に正常に挿入された後、操作者は、光モジュール1のレバー40を押し下げる。これにより、光モジュール1及び可動ケージ60が、第1位置から第2位置に向かって回転軸8を中心にして回転する。
【0067】
図8Cは、可動ケージ60が第1位置から第2位置に回転する途中でのスリット63近傍の説明図である。光モジュール1の爪部43がハウジング20の溝部23から突出しているため、可動ケージ60が第1位置から第2位置に回転する途中で、爪部43とストッパ51とが接触する。爪部43には、斜め下を向いた面(面取り部)が形成されており、この面がストッパ51と接触することによって、爪部43(レバー40)が後に移動し、更にスリット63及び溝部23にストッパ51が入り込むことができ、可動ケージ60が第2位置まで回転することが可能になる。
【0068】
図8Dは、可動ケージ60が第2位置になったときのスリット63近傍の説明図である。ストッパ51には凹部51A(
図7A及び
図7B参照)が形成されており、可動ケージ60が第2位置になると、後に移動していた爪部43がバネによる力で前に移動し、爪部43が凹部51Aに入り込む。これにより、光モジュール1が固定ケージ50に固定され、可動ケージ60は第1位置に戻る方向に回転できなくなり、コネクタが外れることが防止される。このように、光モジュール1の爪部43と、固定ケージ50のストッパ51の凹部51Aとによって、光モジュール1を固定するためのラッチ機構(ロック機構)が構成されている。
【0069】
操作者が、光モジュール1を挿入した状態で可動ケージ60を第1位置から第2位置にすると、モジュール側コネクタ30と固定側コネクタ70が可動ケージ60の窓62を介して(窓62越しに)接続される。このときの可動ケージ60の動きは、回転軸8を中心とする回転移動なので、モジュール側コネクタ30のコネクタ面が固定側コネクタ70のコネクタ面に対して傾いた状態で、コネクタ同士が装着され始める。このため、多数の端子が同時に接続されるのではなく、徐々に接続されていく。これにより、コネクタ面に多数の端子が高密度に配置されていても、コネクタの接続に要する力が小さくて済む。
【0070】
また、本実施形態では、コネクタ(作用点)の接続がレバー40(力点)と可動ケージ60の回転軸8(支点)との間でなされるため、てこの原理により、作業者がレバー40を押し下げる力は少なくて済む。
【0071】
可動ケージ60が第2位置になると、
図5B及び
図6Bに示すように、可動ケージ60の遮蔽部65がフロントパネル4の開口部4Aを塞ぐ。具体的には、遮蔽板65Aがフロントパネル4の開口部4Aの上部を塞ぎ、遮蔽シール65Bが遮蔽板65A及び可動ケージ60と開口部4Aとの隙間を塞ぐ。遮蔽板65Aの塞ぐ開口部4Aの上部は、可動ケージ60が第1位置にあるときに挿入口61があった位置である。これにより、光モジュール1の装着後に通信が開始されても、電磁ノイズがフロントパネル4の開口部4Aから漏洩しにくい。
【0072】
<光モジュール1の抜去時の動作>
図9A〜
図9Cは、光モジュール1の抜去時の説明図である。
まず、
図9Aに示すように、操作者は、光モジュール1のレバー40を後に引っ張る。これにより、レバー40が後に若干移動し、爪部43が凹部51A(
図7A及び
図7B参照)から外れる。これにより、ラッチ機構(ロック機構)のラッチ状態が解除され、光モジュール1及び可動ケージ60が第2位置から第1位置に回転移動することが可能になる。
【0073】
なお、操作者がレバー40を操作するときに、レバー40を介して基板10やメイン基板3の面方向に過剰な力が加えられることがある。但し、
図4に示す基板10の凹部10Aが上ハウジング21の突起21Aに対して大きく形成されており、基板10がハウジング20に対して面方向に移動可能な状態でハウジング20に挟持されているため、基板10とモジュール側コネクタ30との間の半田付け箇所の破損を抑制でき、また、メイン基板3と固定側コネクタ70との間の半田付け箇所の破損を抑制できる。
【0074】
次に、
図9Bに示すように、操作者は、光モジュール1のレバー40を上に引き上げる。これにより、光モジュール1及び可動ケージ60が回転軸8を中心にして回転し、第2位置から第1位置になる。なお、操作者が、レバー40を後に引っ張るのをやめると、バネ(不図示:
図4の凹部42Aに配置され、レバー40を前に押すバネ)の力によって、レバー40が元の位置に戻る。
【0075】
操作者が、可動ケージ60を第1位置から第2位置にすると、モジュール側コネクタ30と固定側コネクタ70が外れる。このときの可動ケージ60の動きは、回転軸8を中心とする回転移動なので、モジュール側コネクタ30のコネクタ面が固定側コネクタ70のコネクタ面に対して傾くように、コネクタ同士が外れていく。このため、多数の端子が同時に外れるのではなく、徐々に外れていく。これにより、コネクタ面に多数の端子が高密度に配置されていても、コネクタを外すのに要する力が小さくて済む。
【0076】
また、本実施形態では、コネクタ(作用点)がレバー40(力点)と可動ケージ60の回転軸8(支点)との間で外れるため、てこの原理により、作業者がレバー40を引き上げる力は少なくて済む。
【0077】
なお、
図5B及び
図6Bに示すように、可動ケージ60の両側面には凸部64が形成されているため、可動ケージ60は、第1位置又は第2位置で安定するが、第1位置及び第2位置以外の位置では安定しない。このため、可動ケージ60が第2位置にある状態から操作者がレバー40を引き上げて可動ケージ60を回転させると、可動ケージ60は自然に第1位置になるため、第1位置と第2位置との中間位置では収まりにくい。したがって、可動ケージ60が第1位置になる前に光モジュール1が引き抜かれにくい構造になっている。
また、可動ケージ60が第1位置と第2位置との中間位置にあるとき、
図8Cに示す状態と同様に、固定ケージ50のストッパ51が光モジュール1のハウジング20の溝部23に入り込んでいる。このため、可動ケージ60が第1位置になる前に光モジュール1が引き抜かれることは、ストッパ51によって防止されている。
【0078】
最後に、
図9Cに示すように、操作者は、光モジュール1及び可動ケージ60を第1位置まで引き上げた後、可動ケージ60から光モジュール1を抜き取る。可動ケージ60が第1位置にあるときには、可動ケージ60の窓62は固定側コネクタ70よりも上側に位置しているため、可動ケージ60から光モジュール1を抜き取るときにモジュール側コネクタ30と固定側コネクタ70とが接触することはない。
【0079】
<第1改良例>
図10は、可動ケージ60の凸部64の周辺構造の第1改良例の説明図である。第1改良例では、可動ケージ60の側面に一対の切り込み部66を形成し、この一対の切り込み部66に挟まれた領域に凸部64を形成している。一対の切り込み部66に挟まれた領域は、板バネのような機能を有し、変形しやすい。これにより、可動ケージ60の移動が滑らかになる。
【0080】
<第2改良例>
図11は、第2改良例の説明図である。第2改良例では、可動ケージ60の回転軸8の近傍にバネを配置し、可動ケージ60が第2位置から第1位置に向かう方向にバネが可動ケージ60に力を付与し続けている。これにより、光モジュール1が挿入されていない状態では、可動ケージ60の上面がフロントパネル4の開口部4Aの上縁に接触することによって、可動ケージ60が第1位置で安定する。一方、操作者が可動ケージ60に光モジュール1を挿入し、バネの力に抗しながら光モジュール1(及び可動ケージ60)を押し下げて、光モジュール1の爪部43が固定ケージ50の凹部51Aに入り込めば、可動ケージ60は第2位置で安定する。
なお、
図11には、ねじりバネが記載されているが、ねじりバネの代わりに板バネでも良い。若しくは、バネ以外の他の手段によって、可動ケージ60が第2位置から第1位置に向かう方向に可動ケージ60に力を付与し続けても良い。
第2改良例によれば、可動ケージ60の凸部64や固定ケージ50の穴52が不要になる。
【0081】
===第2実施形態===
前述の第1実施形態では、固定ケージ50が設けられていた。但し、可動ケージ60を収容するような固定ケージ50が、無くても良い。
【0082】
図12は、第2実施形態の説明図である。第2実施形態では、メイン基板3上の支持部材54が回転軸8を支持しており、可動ケージ60が回転可能に支持されている。このため、第2実施形態においても、コネクタの着脱は可能である。
【0083】
また、第2実施形態においても、メイン基板3には、凹部51Aを有するストッパ51が固定されている。このため、第2実施形態においても、光モジュール1の爪部43を凹部51Aに挿入させて、光モジュール1を固定することが可能である。また、第2実施形態においても、ストッパ51によって、光モジュール1の異常な挿入を防止できる。
【0084】
===第3実施形態===
前述の第1実施形態では、可動ケージ60の回転軸8は、挿入口61とは反対側(可動ケージ60の前側)に配置されていた。但し、回転軸8の位置は、この位置に限られるものではない。
【0085】
図13は、第3実施形態の説明図である。第3実施形態では、回転軸8は、可動ケージ60の後側に配置されている。このように配置しても、コネクタの着脱は可能である。但し、回転軸8(支点)とレバー40の位置(力点)との距離が近いため、第1実施形態と比べると、コネクタの着脱に力が必要になる。
【0086】
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
【0087】
<光モジュール1について>
前述の実施形態では、ケージに挿抜される通信モジュールは、光ファイバを用いた光通信を行う光モジュール1であった。但し、ケージに挿抜される通信モジュールは、光モジュール1に限られるものではなく、電気通信を行う電気モジュールであっても良い。ケージに挿抜される通信モジュールが電気モジュールの場合、例えば、内部の基板にアクティブ回路(イコライザー、波形整形・補償回路、プリエンファシスなど)を組み込み、メタルケーブルの特性に最適に調節した信号を通信することが可能である。
【0088】
<接続端子31、71について>
前述の実施形態では、モジュール側コネクタ30の接続端子31は板状のピンであり、固定側コネクタ70の接続端子71は、一対のバネ状のピンであった。但し、ピンの構成を逆にして、接続端子31を一対のバネ状のピンにして、接続端子71を板状のピンにしても良い。この場合、固定側コネクタ70の板状のピンの面は、回転軸8に垂直な方向であることが望ましい。これにより、コネクタの着脱時に互いのコネクタ面が傾いていても、接続端子が損傷しにくくなる。
なお、モジュール側コネクタ30の接続端子31は、外部に露出して作業者の手に触れる可能性が高いため、バネ状のピンよりも強度の高い板状のピンにする方が望ましい。
【0089】
また、前述の実施形態では、一対のバネ状の接続端子71が、モジュール側コネクタ30の板状の接続端子31の両面を挟むことによって、両端子が電気的に接続していた。但し、両端子の形状は、これに限られるものではない。例えば、一方の接続端子を棒状の接続ピンで構成し、他方の接続端子を接続穴で構成し、接続ピンを接続穴に挿入することによって両端子を電気的に接続しても良い。
【0090】
<ラッチ機構について>
前述の実施形態では、ラッチ機構(光モジュール1のレバー40の爪部43、固定ケージ50のストッパ51の凹部51A)によって、第2位置で光モジュール1及び可動ケージ60を固定していた。但し、第2位置で光モジュール1及び可動ケージ60を固定する方法・機構は、別のものでも良い。例えば、固定ケージ50の穴52に可動ケージ60の凸部64を嵌めることによって、第2位置で光モジュール1及び可動ケージ60を固定しても良い。但し、この場合、可動ケージ60を第1位置と第2位置との間で移動させるときに力が必要になる。
【0091】
<溝部23、ストッパ51、スリット63について>
前述の実施形態では、光モジュール1の溝部23、固定ケージ50のストッパ51及び可動ケージ60のスリット63によって、光モジュール1の異常な挿入を防止していた。但し、溝部23、ストッパ51、スリット63を省略しても良い。この場合、光モジュール1の異常な挿入を防止できなくなるが、光モジュール1やケージ5の形状を簡素化できる。
【0092】
<遮蔽部65について>
前述の実施形態では、可動ケージ60に遮蔽板65A及び遮蔽シール65Bから構成された遮蔽部65が設けられていた。但し、遮蔽板65Aだけで遮蔽部65を構成しても良い。また、可動ケージ60に遮蔽部65を設ける代わりに、フロントパネル4の側にシャッターのような遮蔽部を設けて、開口部4Aの隙間を塞いでも良い。また、電磁ノイズが許容範囲内であれば、遮蔽部65を省略しても良い。