(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記液体供給タンク及び前記バッファタンクの少なくとも一方の内部に、前記圧縮気体供給系からの圧縮気体を収納し、かつ前記液体供給系からの加圧液体とを分離する容器を設けたことを特徴とする請求項1記載の加圧液体供給装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、各ポンプ(1)、(2)、(3)には次のような問題がある。(1)の問題として、高揚程時のポンプの大容量化がある。
【0005】
また、(1)と(2)の共通問題としてモータベアリングの寿命(15000h程度)によるポンプ自体の定期交換の必要性、圧力一定制御を行う場合、モータの回転数制御の為のインバータ設置の必要性がある。
【0006】
一方、(3)では脈動とダイヤフラムの劣化による8,000h程度毎の定期メンテナンスの問題、圧力についてはリリーフ弁に因る制御しかできず、正確な圧力制御は困難である点である。
【0007】
また、全て(1)、(2)、(3)に共通して、流量と揚程に強い関係性があり、性能曲線により目的の流量と圧力を得ることができるか、ポンプ性能を見極める必要がある等の問題がある。
【0008】
また、以上述べた(1)、(2)、(3)を半導体製造工場のクリーンルーム内で使用する場合には、全てのポンプに共通して、モータからの発塵、(1)ではベーンがケーシングと接触しながら回転することによる、液体への磨耗粉の混入、(1)と(2)の共通問題として、メカニカルシール部からの僅かな異物の混入リスクがある等の問題があった。
【0009】
この様な問題への対策として特許文献3が挙げられるが、これはシリンダとピストンからなる駆動シリンダを使用していることから、ピストン製作時の寸法精度により流量と圧力の関係の制御範囲を広くしたり、大容量化することが困難と言う問題があった。
【0010】
本実施形態は、汎用の器具を用いて、流量と圧力の関係の制御範囲を広くでき、高い信頼性でメンテナンスフリー化が可能で、高精度かつ安定圧力が得られる加圧液体供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施形態1は、加圧液体供給系からの加圧液体を必要とする箇所に供給する液体供給装置において、所定圧力の圧縮気体を供給する圧縮気体供給系と、加圧液体を供給する加圧液体供給系と、前記加圧液体供給系と前記圧縮気体供給系との間を連通する液体圧力制御系を設け、前記液体圧力制御系に設け、前記加圧液体供給系の圧力のまま補給液体を取り込み可能で、前記圧縮気体供給系の圧縮気体の圧力をその内部に存在する加圧液体に印加して前記加圧液体を必要とする箇所に供給可能なバッファタンクと、液体補給系と前記圧縮気体供給系との間を連通する液体補給制御系を設け、前記液体補給制御系に設け、液体供給源の持つ液体の圧力のままで取り込み可能で、前記圧縮気体供給系の圧縮気体の圧力を、その内部に存在する液体に印加して前記加圧液体を前記バッファタンクに供給可能な液体供給タンクと、前記液体圧力制御系の前記圧縮気体供給系側に設け、前記バッファタンク内の加圧液体に印加する圧縮気体の圧力を一定にする圧力調整手段と、前記液体補給制御系の前記圧縮気体供給系側に設け、前記液体供給タンク内の液体を前記バッファタンク内に移送するとき前記圧縮気体供給系の圧縮気体の圧力を印加するように開放状態とする第1の弁と、前記加圧液体供給系であって前記液体供給タンク及び前記バッファタンクの間に設け、前記第1の弁と連動するものであって前記液体供給タンク内の液体を前記バッファタンク内に移送するとき開放状態とする第2の弁と、前記バッファタンク内の加圧液体の液位が所定値以下となったとき、前記第1及び第2の弁に対して開放指令を与え、前記液体供給タンク内の液体を前記バッファタンク内部に移送し、かつ前記液体供給タンク内部の液位が所定レベル以下となったとき、前記第1及び第2の弁に対して閉止指令を与え、前記液体供給タンク内の液体を前記バッファタンク内部に移送するのを停止する制御手段と、を具備した加圧液体供給装置である。
【0012】
以上述べた実施形態によれば、汎用の器具を用いて、流量と圧力の関係の制御範囲を広くでき、高い信頼性でメンテナンスフリー化が可能で、高精度かつ安定圧力が得られる加圧液体供給装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態の加圧ポンプ、または、これを利用した二流体噴霧装置が適用されるシステムの概略構成図。
【
図2】実施形態1の圧空加圧による連続給水二流体噴霧装置を説明するための概略構成図。
【
図3】実施形態1の圧空加圧による連続給水二流体噴霧装置を説明するための概略構成図。
【
図4】実施形態1の圧空加圧による連続給水二流体噴霧装置を説明するための概略構成図。
【
図5】実施形態2の圧空加圧による連続給水二流体噴霧装置を説明するための概略構成図。
【
図6】実施形態2の圧空加圧による連続給水二流体噴霧装置を説明するための概略構成図。
【
図7】実施形態2の圧空加圧による連続給水二流体噴霧装置を説明するための概略構成図。
【
図8】実施形態3の圧空加圧による間欠給水二流体噴霧装置を説明するための概略構成図。
【
図9】実施形態3の圧空加圧による間欠給水二流体噴霧装置を説明するための概略構成図。
【
図10】実施形態3の圧空加圧による間欠給水二流体噴霧装置を説明するための概略構成図。
【
図11】実施形態4の圧空加圧による連続給水ポンプを説明するための概略構成図。
【
図12】実施形態4の圧空加圧による連続給水ポンプを説明するための概略構成図。
【
図13】実施形態4の圧空加圧による連続給水ポンプを説明するための概略構成図。
【
図14】実施形態5の圧空加圧による連続給水ポンプを説明するための概略構成図。
【
図15】実施形態5の圧空加圧による連続給水ポンプを説明するための概略構成図。
【
図16】実施形態5の圧空加圧による連続給水ポンプを説明するための概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
始めに、
図1を参照して、以下に述べる本案の装置100である、加圧液体供給装置と、この加圧液体供給装置を利用した二流体噴霧装置が適用されるシステムの概略について説明する。
【0016】
例えば、クリーンルーム01内には半導体製造装置02が設置され、この内部の温度、湿度が所定値になるように、空調機03との間で給気、還気が行われるようになったり、クリーンルーム01内の温度と湿度を検出器で検出し、これを空調制御盤09に取り込み、これらと目標値との差に応じて、空調機03内に有する冷却コイル04に供給する冷水供給系の比例制御弁011の指令を変更したり、さらには空調機03内に有する加熱コイル05に供給する温水供給系の比例制御弁012の指令を変更したりするようになっている。
【0017】
これ以外の構成として、空調機03の内部には、複数の二流体ノズル9を備えた二流体噴霧ヘッダーユニット06と、二流体噴霧ヘッダーユニット06から噴霧される雰囲気を、クリーンルーム01内に強制的に送るためのファン07と、後述する蒸気加湿ユニット08とを備えている。蒸気加湿ユニット08には、空調機03の外部に設置された蒸気系に設けられた比例制御弁013の二次側の蒸気が供給され、比例制御弁013の指令は後述するノズル制御盤010から与えられるようになっている。
【0018】
二流体噴霧制御盤010は、空調制御盤09からの既設蒸気加湿指令が与えられ、これに基づいて比例制御弁013の指令が与えられ、二流体噴霧制御盤010には純水供給系及び圧空(圧縮空気)供給系が接続され、純水供給系からの純水及び圧空供給系からの圧空は、それぞれ二流体噴霧ヘッダーユニット06の各ノズル9に供給されるように配管が設けられ、本実施形態の加圧液体供給装置例えば加圧ポンプまたは加圧液体供給装置例えば加圧ポンプを利用した機構が設けられている。
【0019】
ここで、使用する二流体ノズル9は、例えば特許文献4に示すように、圧縮気体供給系例えば空気供給系からの圧縮空気及び加圧液体供給系例えば純水供給系からの水を供給し、水を微粒子化して噴霧できる複数の二流体ノズルである。
【0020】
次に実施形態1について
図2乃至
図4を参照して説明するが、実施形態1は概略、共通(同一)の圧縮気体供給系(圧縮気体供給系統)からの圧縮気体及び加圧液体供給系(加圧液体供給系統)から加圧液体を、二流体ノズルに供給して、これで得られる霧化流体を、必要とする箇所に噴射可能な二流体噴霧装置において、前記圧縮気体供給系からの圧縮気体の圧力が、前記加圧液体供給系に供給できるように、流体供給系(流体供給系統)を設け、この流体供給系に前記圧縮気体により前記液体の圧力を制御可能な液体圧力制御手段を設けた二流体噴霧装置である。
【0021】
また、実施形態1は概略、加圧液体供給系からの加圧液体及び共通(同一)の圧縮気体供給系からの圧縮気体を、二流体ノズルに供給して、これで得られる霧化流体を、必要とする箇所に噴射可能な二流体噴霧装置において、前記二流体ノズルの噴霧動作時に、前記圧縮気体供給系からの圧縮気体の圧力を、前記加圧液体供給系に印加できるようにすると共に、前記圧縮気体供給系からの圧縮気体により前記二流体ノズルに供給する液体の圧力を所望の値に制御するものであって、前記加圧液体供給系の内部の加圧液体の残量が不足したときに、補給加圧液体を確保する液体補給系からの補給加圧液体を、前記圧縮気体供給系の圧縮気体を用いて、前記加圧液体供給系の加圧液体より高い圧力として前記加圧液体供給系に供給する液体圧力制御手段を設け、前記加圧液体供給系の加圧液体の供給圧力を一定に保ちながら、連続的に噴霧することが可能である二流体噴霧装置である。
【0022】
以下これについて具体的に説明する。圧縮気体供給系(圧縮気体供給系統)は、例えば圧縮空気供給系(圧縮空気供給系統)Aであり、これは
図1のノズル制御盤010の外部に設置された空気圧縮機(図示しない)と、二流体ノズル9の空気供給口を接続する配管と、この配管の途中に設けられた空気系電磁弁11と、三方に分岐した空気系チーズ継手12と、三方に分岐した空気系のノズル側のチーズ継手13と、電空レギュレータ14を備えている。
【0023】
空気系一次電磁弁(PA1V)11の一次側に例えば700kPaの圧縮空気が供給され、この圧縮空気は継手12、13を介して電空レギュレータ14により例えば300kPaに一定に減圧調整され、この減圧された空気が二流体ノズル9の空気供給口に供給されるようになっている。
【0024】
液体供給系(液体供給系統)は、例えば純水供給系(純水供給系統)Wであり、これは
図1のノズル制御盤010の外部に設置された純水供給源(図示しない)と、二流体ノズル9の空気供給口を接続する配管と、この配管の途中に設けられた純水系一次電磁弁(PW1V)1と、チャッキ弁2と、三方に分岐した給水タンクチーズ継手3と、給水タンク下部側電磁弁(STLV)4と、チャッキ弁5と、三方に分岐したバッファタンクチーズ継手6と、ノズルチーズ継手7と、バッファタンク下部電磁弁(BTLV)8とを備えている。
【0025】
液体圧力制御手段(圧縮気体印加制御手段)は、例えば圧縮空気系Aからの圧縮空気aを、例えば純水供給系Wに供給し、これにより給水wの圧力を制御可能に、流体供給系統例えば水圧力制御用配管を設け、この水圧力制御用配管の途中に以下に述べる水圧力制御機器を設けたものである。
【0026】
すなわち、チーズ継手12の開口端の一つとチーズ継手3の開口端の一つとの間に、スピードコントローラ21を有しかつ大気側に開口部を有するスピードコントローラ29を備えた給水タンク上部側三方電磁弁(STHV)22と、高水位計(STHL)26と、三方に分岐した給水タンクチーズ継手23と、ポリプロピレン製ボールチャッキ弁24と、給水タンク25とが配設され、給水タンク25には低水位計(STLL)27が取付けられている。
【0027】
チーズ継手13とチーズ継手6との間に、液体専用例えば水専用電空レギュレータ31と、三方に分岐したチーズ継手32と、ポリプロピレン製ボールチャッキ弁33と、三方に分岐した給水チーズ継手34と、バッファタンク(BT)35と、三方に分岐した給水チーズ継手37とが配設されている。チーズ継手34には高水位計(BTHL)36が取付けられ、チーズ継手37には低水位計(BTLL)38が取付けられ、チーズ継手32の一方の開口部にはバッファタンク内圧力の大気開放用の電磁弁(BTHV)28が接続されている。
【0028】
電空レギュレータ31は、バッファタンク35内の純水に印加される圧縮空気の圧力を、一定に減圧するもので、給気系の一次圧力が例えば700kPaであるものを、例えば290kPa(一定)と減圧するものである。
【0029】
図1のノズル制御盤010には、バッファタンク35に有し、内部の液位が最低になったことを検出する低水位計38の検出信号が入力され、これによりノズル制御盤010が給水タンク25内の水をバッファタンク35に移送するための移送指令、具体的には電磁弁11を開放状態、電磁弁22を開放状態、電磁弁1を開放状態、電磁弁4を開放状態にする指令が与えられる。この状態では給水タンク25内の水には、給気系の圧縮空気の圧力(700kPa)がスピードコントローラ21を介して徐々に印加されるので、給水タンク25内の水がバッファタンク35内に移送される。この時、電磁弁1は開放状態でも、2のチャッキ弁があるため、水がPW-1Vの一次側に逆流する事は無い。この移送状態が継続すると、給水タンク25内の水がバッファタンク35内に移送されて、給水タンク25内の水位が低下したことを、給水タンク25に有する低水位計27が検出し、この検出信号がノズル制御盤010に与えられ、移送停止指令、具体的に電磁弁22が閉止状態、電磁弁4が閉止状態となり、給水タンク25内の水がバッファタンク35内に移送されるのが停止すると共に給水源から純水が給水タンク25に供給される。この状態が所定時間継続し、給水タンク25が満杯になると、給水タンク25に有するチャッキ弁24の玉が浮かび、水の流れがせき止められることで給水源からの純水の供給が停止される。
【0030】
なお、バッファタンク35及び給水タンク25には、それぞれ高水位となったことを検出する高水位計36、26が設けられており、この検出出力はノズル制御盤010に入力されるようになっており、これらは内部に水が満杯若しくはチャッキ弁24から水がリークしたときに生ずる致命的な問題を事前に防ぐための、フェールセーフ機能として利用できるようになっている。
【0031】
ここで、
図2を参照して始動時水張り制御について説明する。始動時は、電磁弁11は閉じ、電空レギュレータ14、31の設定値は0で、電磁弁1、4、22、8、28を開いて、バッファタンク35内に水張りを行う。この後、バッファタンク35の高水位計36が動作して水位が検知されたとき、噴霧を開始する。始動時の水張り制御タイムアップ時間は例えば120秒以内に、高水位計36が液位を検知しない場合、始動時水張り制御タイムアップを発報して噴霧開始制御を開始する。次に、電磁弁22、4、28、8を閉止、電磁弁11を開き噴霧の開始制御が開始される。この場合、電磁弁8は閉止状態でも水の流れの方向は電磁弁の設置方向とは逆向きの流れのため、バッファタンク35内から水が二流体ノズル9の給水系に供給される。これと同時に、給水タンク25内にも水が供給され、給水タンク25内が満杯になると、高水位計26が動作して給水タンク25内への給水が止まる。このように始動時水張り制御が行われる。
【0032】
なお、電磁弁8としては、パイロット形を使用しているので、次のような効果がある。すなわち、ノズル9の通常噴霧中には、電磁弁8が閉止状態であるが、電磁弁8に表示されている流れ方向の矢印は、ヘッダ→バッファタンク35の方向で、逆方向であるため、給水供給系Wのバッファタンク35に対して水の供給が可能となる。ここで、電磁弁8として直動形の電磁弁を使用した場合、直動形の電磁弁は、1回の噴霧発停止に対して、2回の開閉動作が必要になることと、電磁弁28と、独立した二つの電磁弁指令用デジタル出力が必要となるため、電磁弁を使用している。
【0033】
以上述べた実施形態1によれば、特許文献1のようにシリンダとピストンからなる駆動シリンダを使用することなく、汎用の器具を用い、かつ2個の電空レギュレータを使用するだけで、駆動シリンダを使用することによる問題点を改善できる二流体噴霧装置を提供できる。具体的には、流量と圧力の関係の制御範囲を広くでき、高い信頼性でメンテナンスフリー化が可能で、高精度かつ安定圧力が連続的に得られる二流体噴霧装置を提供できる。また、給気系統に有する電空レギュレータ14とは別に給水専用の電空レギュレータ31を設けており、空気の膨張により液体圧力を制御する為、応答速度も非常に速い特性を有している。
【0034】
実施形態2について
図5乃至
図7を参照して説明するが、
図2乃至
図4の実施形態1と異なる点は、圧縮空気供給系Aとバッファタンク35との間に設けた水専用電空レギュレータ31を設けず、バッファタンク35の吐出側と二流体ノズル9の給水系の間に比例制御弁41を設け、給気系の電磁弁11の一次側と給水タンク25の間に三方電磁弁42を設け、バッファタンク35の吐出側とチャッキ弁5の間に分岐した給水系を設け、これに排水用電磁弁43を設けた点である。これ以外の点は、
図2乃至
図4と同一であるが、
図5乃至
図7は
図2乃至
図4に比べて簡略化したものとなっている。
【0035】
図5は、通常噴霧中の状態を説明するための図である。この状態は、圧縮空気供給系Aの電磁弁11が開放状態、純水供給系Wの電磁弁1が開放状態で比例制御弁41は所望の開度で開放状態となっていて、三方弁42が開放状態になっている。圧縮空気供給系Aの配管の一次側の圧力例えば圧空は600kPaで、これが電空レギュレータ14によりバッファタンク35及び二流体ノズル9に供給される圧力例えば圧空は300kPaとなっている。
【0036】
一方、純水供給系Wの配管の一次側の圧力は200kPaとなっており、給水タンク25内には水が満杯となっている。二流体ノズル9に供給する際の水の圧力例えば300kPaは、比例制御弁41により任意の圧力にコントロールすることができるようになっている。
【0037】
図6は、二流体ノズル9で噴霧中の状態において、バッファタンク35内の水位が低水位計38以下になると、給水タンク25からバッファタンク35に液体の移送を開始する。
【0038】
図7は、給水タンク25の水位が
図6の状態からさらに下がり、低水位計27以下になると、三方弁42が閉止し電磁弁1側から給水タンク25内に液体が供給されて給水タンク25内が満杯になると、給水タンク25に有するチャッキ弁24の玉が浮かび、水の流れがせき止められることで給水源からの純水の供給が停止される。
【0039】
実施形態3について
図8乃至
図10を参照して説明するが、圧縮気体加圧による間欠給水噴霧装置を説明するための図である。圧縮空気供給系Aは、図示しない圧縮空気供給源と二流体ノズル9とを接続する配管に、電磁弁11とレギュレータ14を備え、圧縮空気供給源の圧力は例えば700kPaで、レギュレータ14の出力は300kPa又は0kPaに設定できるようになっている。水供給系Wは、図示しない水供給源と二流体ノズル9とを接続する配管に、電磁弁1を備えている。
【0040】
さらに、レギュレータ14と二流体ノズル9とを接続する配管及び電磁弁1と二流体ノズル9とを接続する配管の間に配設され、内部の水が満杯になったことを検出する高水位計36と、内部の液体が低位になったことを検出する低水位計38を有するバッファタンク35とを備えている。
【0041】
図8は、二流体ノズル9が噴霧中の状態を示している。この場合、レギュレータ14がオンとなっているので圧縮空気の圧力は300kPaになっているので、この圧力がバッファタンク35内の水に印加されて、圧縮空気の供給と加圧水が二流体ノズル9に供給されて噴霧状態となる。
【0042】
図9は、二流体ノズル9の噴霧が停止した後、電磁弁1が開放されてバッファタンク35及び二流体ノズル9の配管に液体が供給されている状態を示している。
【0043】
図10は、
図9の状態からバッファタンク35内に水が入り満杯となり、これを高水位計36が検出して電磁弁1が閉止して水供給が停止した状態を示している。
【0044】
実施形態4について
図11乃至
図13を参照して説明するが、これは圧縮空気加圧による加圧液体供給装置の一例である連続給水ポンプを説明するための図である。これは、水供給系Wからの加圧水を、必要とする箇所に供給する水供給装置において、水供給系Wに、圧縮空気供給系Aからの圧縮空気aの圧力が、印加できるように構成し、圧縮空気供給系Aからの圧縮空気aにより水の圧力を一定に制御する液体圧力制御手段を設けたものである。
【0045】
概略、
図2から
図4の実施形態1の二流体ノズル9と電空レギュレータ14と、電磁弁8と、分岐7を省いた構成である。
【0046】
具体的には、純水供給系Wは、電磁弁1と、ボールチャッキ弁2と、給水タンク分岐3と、電磁弁4と、チャッキ弁5と、バッファタンク分岐6とからなっている。
【0047】
気体系統は、圧空電磁弁11と、給水タンク分岐12と、バッファタンク分岐13とからなっている。
【0048】
給水タンク分岐12と給水タンク分岐3との間に、スピードコントローラ21と、三方電磁弁22と、分岐23と、チャッキ弁24と、給水タンク25とが配設されている。
【0049】
分岐23には高水位計26が取付けられ、給水タンク25には低水位計27が取付けられている。
【0050】
バッファタンク分岐13とバッファタンク分岐6との間に、水用電空レギュレータ31と、分岐32と、チャッキ弁33と、分岐34と、バッファタンク35と、分岐37とが配設されている。分岐34には高水位計36が取付けられ、分岐37には低水位計38が取付けられている。
【0051】
図11は、圧縮空気加圧による連続液体ポンプの通常運転中の状態を説明するための図であり、三方弁22は閉止状態で、圧縮空気供給系Aの配管圧力は例えば290kPaになっている。この状態で連続運転により、バッファタンク35の液位が低下して、低水位計38がオフになり、図示しない制御装置からは液体供給指令が出される。
【0052】
図12は、給水タンク25内に液体が移送中の状態を示しており、三方弁22は開放状態で、気体系の配管圧力は例えば290kPaになっている。図示しない制御装置からの液体供給指令により、三方弁22は開放され、気体系一次圧力で給水タンク25内の水がバッファタンク35内に移送される。この後、低水位計27がオフで、図示しない制御装置から液体供給指令が停止される。
【0053】
図13は、水供給中の状態を説明するための図であり、三方弁22は閉止状態で、圧縮空気供給系Aの配管圧力は例えば290kPaになっている。図示しない制御装置からの液体供給指令により、三方弁22は閉止され、水供給系Wの一次圧により給水タンク25に水が供給される。給水タンク25が満杯になると、チャッキ弁の玉が液体に浮かんで液体供給が停止される。この場合、液体供給スピードは、給水タンク25の上部の三方弁11の出口側に設置されたスピードコントローラにより調整が可能である。
【0054】
実施形態5について
図14乃至
図16を参照して説明するが、これは圧縮空気加圧による連続給水ポンプを説明するための図で、給水タンク25及びバッファタンク35の少なくとも一方の内部に、圧縮空気供給系Aからの圧縮空気aを収納し、かつ水供給系Wからの水wとを分離する内部容器25a、35aをそれぞれ設けた水供給装置である。ここで用いる内部容器25a、35aは、例えばゴム製の隔膜である。
【0055】
このように構成することで、圧縮空気と加圧水が接触せずに液体供給装置であるポンプの機能を得ることができる。
【0056】
ここでは、圧空加圧による連続水供給ポンプを説明するための図で、
図14は通常運転中を説明するための図であり、
図15は給水タンク25内に水移送中を説明するための図であり、
図16は送水中を説明するための図である。
【0057】
図14は、電磁弁22、4が閉止で、電磁弁1が開放状態にある。このとき、水専用電空レギュレータ31の設定値はこの出力圧力が290kPaとなるように設定されており、連続運転により、バッファタンク35内の水量が低下して、バッファタンク35内の内部容器35aの膨張により低水位計38がオンになると給水指令判定となる。
【0058】
図15は、電磁弁22、4が開放で、電磁弁1が閉止状態にある。このとき、水専用電空レギュレータ31の設定値はこの出力圧力が290kPaとなるように設定されており、給水指令により電磁弁22、4が開放で、電磁弁1が閉止され、圧縮空気の一時圧力で給水タンク25内の水がバッファタンク35内に移送される。バッファタンク35内の圧力は、水専用電空レギュレータ31により一定に保たれる。予め設定したタイマーにより、一定時間後に三方弁が閉止して液体の移送を中止する。
【0059】
図16は水供給停止により、電磁弁22、4が閉止、電磁弁1が開放され、水の一次圧により給水タンク25に水が供給される。給水タンク25が満杯になると、この内部容器25aが満杯になった状態で、水供給が止まる。電磁弁22の出口に設置されたスピードコントローラ21により給水の速度を調整が可能である。
【0060】
前述した実施形態において、液体供給装置の一例である加圧ポンプのバックアップとしてダイヤフラムポンプ、渦流タービンポンプのいずれかを組合わせることで、より信頼性が向上する。