(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5948511
(24)【登録日】2016年6月10日
(45)【発行日】2016年7月6日
(54)【発明の名称】油圧式ラッシュアジャスタ
(51)【国際特許分類】
F01L 1/245 20060101AFI20160623BHJP
【FI】
F01L1/245 E
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-557790(P2015-557790)
(86)(22)【出願日】2015年1月6日
(86)【国際出願番号】JP2015050144
(87)【国際公開番号】WO2015107937
(87)【国際公開日】20150723
【審査請求日】2016年3月23日
(31)【優先権主張番号】特願2014-7795(P2014-7795)
(32)【優先日】2014年1月20日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000227157
【氏名又は名称】日鍛バルブ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078031
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 皓一
(74)【代理人】
【識別番号】100077779
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100110157
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 基司
(74)【代理人】
【識別番号】100200942
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 高史
(72)【発明者】
【氏名】久保田 行雄
【審査官】
今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】
実開平4−125605(JP,U)
【文献】
独国特許出願公開第19805511(DE,A1)
【文献】
実開平3−35208(JP,U)
【文献】
実開平1−114903(JP,U)
【文献】
特開2010−261357(JP,A)
【文献】
特開2008−232125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01L 1/245
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関に設けた固定穴に挿入する有底円筒状のボディと、
このボディの筒部に摺動可能に嵌挿した有底円筒状のプランジャと、
このプランジャの上面と接し、前記ボディに摺動可能に嵌挿したプランジャキャップであって、大径部と、前記大径部の上方の小径部とを有するプランジャキャップと、
このプランジャキャップ内に緊嵌した円筒状のスリーブと、により構成し、
前記ボディの側面に設けたボディ側方孔と、
このボディ側方孔に連通し、前記プランジャキャップの側面に設けたキャップ側方孔と、
を通して前記プランジャ内部にオイルを導くと共に、
前記プランジャのプランジャ底部に設けた逆止弁機構により、前記ボディの底部と前記プランジャのプランジャ底部との間に高圧室を形成するラッシュアジャスタにおいて、
前記キャップ側方孔を前記ボディの軸心に垂直な一の面内に、偶数個設けるとともに、前記プランジャキャップの大径部の外周の、前記キャップ側方孔から上に位置する部分に、調整溝を設け、
前記ボディに嵌挿して軸方向に摺動する前記プランジャキャップの大径部の外周の、前記キャップ側方孔から上に位置する部分のオイルの通過抵抗を、前記キャップ側方孔から下に位置する部分よりも低減させるように構成されたことを特徴とする油圧式ラッシュアジャスタ。
【請求項2】
前記調整溝が、前記プランジャキャップの軸方向と非平行であることを特徴とする請求項1に記載の油圧式ラッシュアジャスタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関に用いるラッシュアジャスタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の動弁機構では、摩耗や熱膨張の影響による弁の間隙を補正する方法として、ラッシュアジャスタを採用する。しかし、このラッシュアジャスタ下部の高圧室にエアが混入したオイルが供給されると、ラッシュアジャスタの機能を発揮できなくなる。このエアの混入を防止する構成として、特許文献1、2には、プランジャキャップの中に円筒状のスリーブを嵌入し、高圧室に入るオイルのエアを分離する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭63−170509号公報
【特許文献2】米国特許第6,959,677 B2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のラッシュアジャスタでは、プランジャキャップに軸方向に高低差のある側面孔を二つ設けており、特許文献2に記載のラッシュアジャスタでは、オイル進入口のほかに、空気を抜くための側面孔を設けている。摺動特性を確保するためプランジャキャップの側面を適切に管理する必要があるところ、軸方向に高低差のある側面孔を複数開けることは、側面管理を複雑にするだけでなく、加工コストが大きくなるという問題があった。よって、オイルの流入出を妨げることなく、側面管理を容易にし、更に加工コストを抑えたラッシュアジャスタを提供することが、本発明が解決しようとする課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の発明は、内燃機関に設けた固定穴に挿入する有底円筒状のボディと、このボディの筒部に摺動可能に嵌挿した有底円筒状のプランジャと、このプランジャの上面と接し、前記ボディに摺動可能に嵌挿したプランジャキャップであって、大径部と、前記大径部の上方の小径部とを有するプランジャキャップと、このプランジャキャップ内に緊嵌した円筒状のスリーブと、により構成し、前記ボディの側面に設けたボディ側方孔と、このボディ側方孔に連通し、前記プランジャキャップの側面に設けたキャップ側方孔と、を通して前記プランジャ内部にオイルを導くと共に、前記プランジャのプランジャ底部に設けた逆止弁機構により、前記ボディの底部と前記プランジャのプランジャ底部との間に高圧室を形成するラッシュアジャスタにおいて、前記キャップ側方孔を前記ボディの軸心に垂直な一の面内に、偶数個設けるとともに、前記プランジャキャップの大径部の外周の、前記キャップ側方孔から上に位置する部分に、調整溝を設け、前記ボディに嵌挿して軸方向に摺動する前記プランジャキャップの大径部の外周の、前記キャップ側方孔から上に位置する部分のオイルの通過抵抗を、前記キャップ側方孔から下に位置する部分よりも低減させるように構成されたことを特徴とする油圧式ラッシュアジャスタである。
【0006】
また、請求項2記載の発明は、前記調整溝が、前記プランジャキャップの軸方向と非平行であることを特徴とする請求項1に記載の油圧式ラッシュアジャスタである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、ボディ側方孔21cに連通したキャップ側方孔27cを二以上設けたことにより、プランジャキャップ27内側とオイルギャラリ40とのオイルの通過抵抗が少なくなる。これにより、エアを含んだ密度の低いオイルの通過が活発になり、このオイルがプランジャキャップ27内に留まることが少なくなると共に、スリーブ30内のリザーブ室41へこのオイルが供給されることも少なくなる。
また、キャップ側方孔27cの全てを、ボディ21軸心に垂直な一の面内に配置することにより、キャップ側方孔27cの縁加工を一工程で行うことができるので、摺動部の側面管理を容易にできると共に、加工コストが抑えることができる。
さらに、キャップ側方孔27cが偶数個であることにより、プランジャキャップ27の側方から、2穴分の加工を一度に行うことができる。これにより更に加工コストを抑えることができる。
加えて、ボディ21に嵌挿して軸方向に摺動するプランジャキャップ27の大径部27aの外周の、キャップ側方孔27cから上に位置する部分のオイルの通過抵抗を、キャップ側方孔27cから下に位置する部分よりも低減させることにより、エアを含んだ密度の低いオイルがボディ21とプランジャキャップ27の間を通過して抜け、スリーブ30内のリザーブ室41へこのオイルが供給されることが少なくなる。
さらに、プランジャキャップ27の大径部27aの外周の、キャップ側方孔27cから上に位置する部分に、調整溝を設けたことにより、通過抵抗を溝の幅や溝の深さにより調整することができ、通過抵抗の変更が容易になる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、調整溝が、プランジャキャップ27の軸方向と非平行であることにより、通過抵抗を溝の長さによっても調整ができ、更に通過抵抗の変更が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第一実施形態にかかるラッシュアジャスタの正面断面図である。
【
図2】
図1のラッシュアジャスタの平面断面図である。
【
図3】本発明の第二実施形態にかかるラッシュアジャスタを構成するプランジャキャップの正面図である。
【
図4】本発明の第三実施形態にかかるラッシュアジャスタを構成するプランジャキャップの正面図である。
【
図5】従来のラッシュアジャスタを使用した動弁機構の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図5は従来のラッシュアジャスタを使用した動弁機構の正面断面図である。内燃機関を構成するシリンダヘッド10に形成された給気通路12には弁体14が配置されている。弁体14は復帰スプリング15によって給気通路12が閉じる方向に付勢されており、弁体14の上端部はカム16の回転によって揺動するロッカアーム17に接している。ラッシュアジャスタ20は、弁体14に隣接して設け、シリンダヘッド10に設けた、上方に開口する固定穴に挿入して固定する。このラッシュアジャスタ20は動弁機構の摩耗や熱膨張の影響による弁の間隙を補正する方法として用いるものである。
【0019】
図1は、本発明の第一実施形態にかかるラッシュアジャスタ20の正面(軸方向)断面図、
図2は
図1のラッシュアジャスタ20のA−A断面での平面断面図である。本稿において、ラッシュアジャスタ20の上下は、
図1で示す姿勢で上下とする。ラッシュアジャスタは、有底円筒状のボディ21と、同じく有底円筒状のプランジャ22と、このプランジャ22の上面に接するプランジャキャップ27と、このプランジャキャップ27内に緊嵌した円筒状のスリーブ30とにより構成する。
【0020】
ラッシュアジャスタ20は、そのボディ21を、内燃機関のシリンダヘッド10に設けた固定穴に挿入して固定する。このボディ21は筒部21aと、底部21bとから構成し、筒部21aには、上からプランジャ22とプランジャキャップ27とを摺動可能に嵌挿する。ボディ21の円筒部21aには、オイルギャラリ40からのオイルを導入するボディ側方孔21cを設ける。このボディ側方孔21cは、ボディ21の軸心と垂直であり、筒部21aを抜き通すもので、円筒部21aの内周面側には、周方向にこのボディ側方孔21cの直径よりも大きな幅の溝を加工し、オイルの流出入を滑らかに行うことができるようにする。
【0021】
ボディ21の下部に嵌挿したプランジャ22は、筒部22aと、これと一体となった底部22bとから構成し、この底部22bに設けた逆止弁機構により、ラッシュアジャスタ20内部を、リザーブ室41と、高圧室42とに分割する。逆止弁機構は、プランジャ22の底部22bの略中央に設けた上下連通孔22cと、この上下連通孔22cの下方で、この上下連通孔22cに接するチェックボール24と、このチェックボール24を保持するボールケージ26と、このボールケージ26内に配置してチェックボール24を上方向へ付勢するスプリング25とにより構成する。またボールケージ26は、プランジャ22を上方向へ付勢するプランジャスプリング23により支持する構成とする。
【0022】
上記のような逆止弁機構により、プランジャキャップ27を上から下へ押圧する力が作用しているときは、高圧室42内のオイルが上下連通孔22cを通ることがなく、ラッシュアジャスタ20の上部がロッカアーム17の支点として動作する一方、上記押圧する力が抜けると、プランジャ22及びプランジャキャップ27が持ち上がりリザーブ室41に蓄えられたオイルが、上下連通孔22cを通過して高圧室42へ流入する。
【0023】
プランジャキャップ27は、プランジャ22と同様、摺動自在にボディ21に嵌挿する。プランジャキャップ27は、ボディ21との摺動部である大径部27aと、上部の小径部27bとから構成し、小径部27bの上部は半球形状で、この半球形状部でロッカアーム17と接触する。小径部27bの上端には上下方向のオイル通過孔を設け、ラッシュアジャスタ20内のオイルを溢出させて動弁機構を潤滑する。プランジャキャップ27の下面は、プランジャ22の上面と接し、プランジャ22と略一体状態で上下に摺動する。
【0024】
プランジャキャップ27にはキャップ側方孔27cを二つ設ける。このキャップ側方孔27cは、ボディ側方孔21cに連通する位置に設け、シリンダヘッド10に設けたオイルギャラリ40からのオイルをプランジャ22内部に導くと共に、動きやすい、エアを含んだ密度の低いオイルをオイルギャラリ40へ導く。二つのキャップ側方孔27c、27cは、ボディ21の軸心に垂直な一の面内に配置する。キャップ側方孔27cを二つ以上設けた場合も同じように配置する。なお「垂直な一の面内に」配置するのはキャップ側方孔27cの軸心である場合と、キャップ側方孔27cの一部である場合を含む。
【0025】
プランジャキャップ27のキャップ側方孔27cは、ボディ21の軸心と垂直であり、プランジャキャップ27の大径部27aを抜き通すもので、大径部27aの外周面側には周方向にこのキャップ側方孔27cの直径よりも大きい幅の溝を加工し、ボディ側方孔21cからのオイルの流入や、キャップ側方孔27cからのオイルの流出を滑らかに行うことができるようにする。ボディ21と摺動するプランジャキャップ27の大径部27aは、その外周の大きさが、キャップ側方孔27cの上下で異なる。具体的には、キャップ側方孔27cを含む溝の上側に位置する部分は、その下側に位置する部分よりも径が小さくなり、ボディ21と大径部27aとの間のオイルの通過抵抗を小さくするように構成する。
【0026】
ボディ21の上部開放端にはキャップリテナ31を設け、ラッシュアジャスタ20の組付け時にプランジャ22及びプランジャキャップ27がボディ21から脱落しないようにプランジャキャップ27を保持している。
【0027】
プランジャキャップ27の大径部27aの内周には、円筒状のスリーブ30を緊嵌する。スリーブ30は、円筒の両端を開放し、3種類の異なった径の筒部を軸方向に配置して構成する。プランジャキャップ27と緊嵌するのは、最も径の大きな大径部30aであり、この大径部30aの上部に、この大径部30aよりも径の小さい第一小径部30c、更にこの上部に第一小径部30cよりも更に径の小さい第二小径部30dを備え、これらの間にテーパ部30bを設けることで、スリーブ30を一体的に形成する。加えてプランジャキャップ27の小径部27bの内側と、スリーブ30の第一小径部30cとの隙間が小さくなるように構成する。このように構成することで、小径部27bと第一小径部30cとの隙間のオイルの通過抵抗が大きくなり、オイルはボディ側方孔21c、キャップ側方孔27cとを通過することが多くなり、エアを含んだ密度の低いオイルがリザーブ室41へ蓄えられることが少なくなる。
【0028】
ボディ側方孔21cに連通したキャップ側方孔27cを二以上設けたことにより、プランジャキャップ27内側とオイルギャラリ40とのオイルの通過抵抗が少なくなる。これにより、エアを含んだ密度の低いオイルの通過が活発になり、このオイルがプランジャキャップ27内に留まることが少なくなると共に、スリーブ30内のリザーブ室41へこのオイルが供給されることも少なくなる。
【0029】
また、キャップ側方孔27cの全てを、ボディ21軸心に垂直な一の面内に配置することにより、キャップ側方孔27cの縁加工を一工程で行うことができるので、摺動部の側面管理を容易にできると共に、加工コストを抑えることができる。
【0030】
キャップ側方孔27cが偶数個であることにより、プランジャキャップ27の側方から、2穴分の加工を一度に行うことができる。これにより更に加工コストを抑えることができる。
【0031】
ボディ21に嵌挿して軸方向に摺動するプランジャキャップ27の大径部27aの外周の、キャップ側方孔27cから上に位置する部分のオイルの通過抵抗を、キャップ側方孔27cから下に位置する部分よりも低減させることにより、エアを含んだ密度の低いオイルがボディ21とプランジャキャップ27の間を通過して抜け、スリーブ30内のリザーブ室41へこのオイルが供給されることが少なくなる。
【0032】
図3には本発明の第二実施形態にかかるラッシュアジャスタ20を構成するプランジャキャップ27の正面図を、
図4には第三実施形態にかかるラッシュアジャスタ20を構成するプランジャキャップ27の正面図を示す。
【0033】
第二実施形態のプランジャキャップ27では、プランジャキャップ27の大径部27aの外周の、キャップ側方孔27cの上に位置する部分にオイル通過用の平行調整溝28a、28bを設ける。
図3(a)は、上下に通じている平行調整溝28bを表し、
図3(b)は平行調整溝28aを設けるが、上下には通じていない場合を表している。
【0034】
プランジャキャップ27の大径部27aの、キャップ側方孔27cから上に位置する部分に、平行調整溝28a、28bを設けたことにより、通過抵抗を溝の幅や溝の深さにより調整することができ、通過抵抗の変更が容易になる。
【0035】
第三実施形態のプランジャキャップ27では、プランジャキャップ27の大径部27aの外周の、キャップ側方孔27cの上に位置する部分にオイル通過用の非平行調整溝29a、29bを設ける。
図4(a)は、上下に通じている非平行調整溝29bを表し、
図4(b)は非平行調整溝29aを設けるが、上下には通じていない場合を表している。非平行調整溝29a、29bは、プランジャキャップ27の軸心から45度以上(本実施形態では75度)傾ける構成とし、溝の長さを長くできるようにする。
【0036】
調整溝が、プランジャキャップの軸方向と非平行であることにより、通過抵抗を溝の長さによっても調整ができ、更に通過抵抗の変更が容易となる。
【符号の説明】
【0037】
10 シリンダヘッド
12 吸気通路
14 弁体
15 復帰スプリング
16 カム
17 ロッカアーム
20 ラッシュアジャスタ
21 ボディ
21a 筒部
21b 底部
21c ボディ側方孔
22 プランジャ
22a プランジャ筒部
22b プランジャ底部
22c 上下連通孔
23 プランジャスプリング
24 チェックボール
25 スプリング
26 ボールケージ
27 プランジャキャップ
27a 大径部
27b 小径部
27c キャップ側方孔
28a、28b 平行調整溝
29a、29b 非平行調整溝
30 スリーブ
30a 大径部
30b テーパ部
30c 第一小径部
30d 第二小径部
31 キャップリテナ
40 オイルギャラリ
41 リザーブ室
42 高圧室