(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5948672
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月6日
(54)【発明の名称】端末保護方法、装置及び電子デバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20160623BHJP
G06F 1/00 20060101ALI20160623BHJP
G06F 1/30 20060101ALI20160623BHJP
【FI】
G06F1/16 312G
G06F1/16 312L
G06F1/00 340
G06F1/30 Q
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-544329(P2015-544329)
(86)(22)【出願日】2013年10月28日
(65)【公表番号】特表2016-500893(P2016-500893A)
(43)【公表日】2016年1月14日
(86)【国際出願番号】CN2013086048
(87)【国際公開番号】WO2015061937
(87)【国際公開日】20150507
【審査請求日】2014年9月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】509296306
【氏名又は名称】▲華▼▲為▼▲終▼端有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】彭 旭
(72)【発明者】
【氏名】古 ▲蒋▼林
(72)【発明者】
【氏名】▲蒋▼ ▲輝▼国
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 添
【審査官】
田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開平09−197501(JP,A)
【文献】
特開2005−311637(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/041608(WO,A1)
【文献】
特開2012−085031(JP,A)
【文献】
国際公開第2006/028030(WO,A1)
【文献】
特開2008−199412(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
G06F 1/00
G06F 1/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末保護方法であって、前記方法は端末に適用されるとともに、前記方法は、
空気圧センサによって収集される空気圧変化値を取得するステップであって、前記空気圧変化値は、防水膜が水圧によって変形する場合に生成されるとともに、前記防水膜は、気密筐体の表面上に設けられる、ステップと、
前記空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較するステップと、
前記空気圧変化値が前記事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成するステップであって、前記遮断命令は、前記端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用される、ステップと、
を有する方法。
【請求項2】
前記空気圧センサは、前記気密筐体の内部に設けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記遮断命令が、前記端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用されることは、前記メインボード回路の処理回路をトリガして、前記メインボード回路を前記電源回路から切断するように、前記遮断命令が前記端末の前記メインボード回路の前記処理回路に送信されることを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記遮断命令が、前記端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用されることは、前記メインボード回路の前記電源回路をトリガして、前記メインボード回路を処理回路から切断するように、前記遮断命令が前記端末の前記メインボード回路の前記電源回路に送信されることを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記気密筐体は、前記端末の表面上又は前記端末内部の空洞中に設けられる、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
端末保護装置であって、前記装置は、
空気圧センサによって収集される空気圧変化値を取得するように構成される取得部であって、前記空気圧変化値は、防水膜が水圧によって変形する場合に生成されるとともに、前記防水膜は、気密筐体の表面上に設けられる、取得部と、
前記空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較するように構成される比較部と、
前記空気圧変化値が前記事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成するように構成され、前記遮断命令は、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用される、遮断部と、
を有する端末保護装置。
【請求項7】
前記遮断部は、第1送信サブユニットを有し、前記第1送信サブユニットは、前記端末の前記メインボード回路の処理回路に前記遮断命令を送信するように構成される、請求項6に記載の端末保護装置。
【請求項8】
前記遮断部は、第2送信サブユニットを有し、前記第2送信サブユニットは、前記端末の前記メインボード回路の前記電源回路に前記遮断命令を送信するように構成される、請求項6に記載の端末保護装置。
【請求項9】
空気圧センサとプロセッサとを有する端末保護電子デバイスであって、
前記空気圧センサは、空気圧変化値を収集するように構成され、前記空気圧変化値は、気密筐体の表面上の防水膜が水圧によって変形する場合に生成され、
前記プロセッサは、前記空気圧センサによって収集される前記空気圧変化値を取得し、前記空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較し、前記空気圧変化値が前記事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成するように構成され、前記遮断命令は、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用される、
端末保護電子デバイス。
【請求項10】
前記空気圧センサは、前記気密筐体の内部に設けられる、請求項9に記載の端末保護電子デバイス。
【請求項11】
前記プロセッサは、バスを使用することによって、前記空気圧センサに接続されるとともに、前記空気圧センサは、前記バスを使用することによって、前記収集された空気圧変化値を前記プロセッサに送信する、請求項9に記載の端末保護電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子端末通信の分野に関するとともに、特に、端末保護方法、装置及び電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
科学及び技術の急速な発展に伴い、携帯電話やタブレットコンピュータのような端末デバイスが広く適用されている。ユーザは、コミュニケーションやエンターテイメントのような、様々なアクティビティを行うために、これらの端末デバイスを使用することができる。
【0003】
本発明を研究する過程において
、既存の端末デバイスは防水機能を持たず、その結果、端末デバイスが水中に落ちた後、端末デバイスのメインボード回路上で短絡が発生す
る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
これを考慮して、本発明の態様の目的は、端末が水中に落ちた後、端末のメインボード回路上で発生する短絡の問題を解決するために、端末保護方法、装置及び電子デバイスを提供することである。
【0005】
前述の目的を達成するために、本発明の態様は、以下の技術的解決手段を提供する。
【0006】
本発明の態様の第1構成に基づいて、端末保護方法が提供され、前記方法は端末に適用されるとともに、前記方法は、
空気圧センサによって収集される空気圧変化値を取得するステップと、
空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較するステップと、
空気圧変化値が事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成するステップであって、遮断命令は、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用される、ステップと、
を有する。
【0007】
第1構成を参照すると、第1可能実施方法において、空気圧変化値は、防水膜が水圧によって変形する場合に生成されるとともに、防水膜は、気密筐体の表面上に設けられる。
【0008】
第1構成の第1可能実施方法を参照すると、第2可能実施方法において、空気圧センサは気密筐体の内部に設けられる。
【0009】
第1構成か、第1構成の第1可能実施方法か、又は第1構成の第2可能実施方法を参照すると、第3可能実施方法において、遮断命令が、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用されることは、メインボード回路の処理回路をトリガして、メインボード回路を電源回路から切断するように、遮断命令が端末のメインボード回路の処理回路に送信されることである。
【0010】
第1構成か、第1構成の第1可能実施方法か、又は第1構成の第2可能実施方法を参照すると、第4可能実施方法において、遮断命令が、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用されることは、メインボード回路の電源回路をトリガして、メインボード回路を処理回路から切断するように、遮断命令が端末のメインボード回路の電源回路に送信されることである。
【0011】
第1構成か、第1構成の第1可能実施方法か、第1構成の第2可能実施方法か、第1構成の第3可能実施方法か、又は第1構成の第4可能実施方法を参照すると、第5可能実施方法において、気密筐体は、端末の表面上又は端末内部の空洞中に設けられる。
【0012】
本発明の態様の第2構成に基づいて、端末保護装置が提供され、前記装置は、
空気圧センサによって収集される空気圧変化値を取得するように構成される取得部と、
空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較するように構成される比較部と、
空気圧変化値が事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成するように構成され、遮断命令は、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用される、遮断部と、
を有する。
【0013】
第2構成を参照すると、第1可能実施方法において、遮断部は、第1送信サブユニットを有し、前記第1送信サブユニットは、端末のメインボード回路の処理回路に遮断命令を送信するように構成される。
【0014】
第2構成を参照すると、第2可能実施方法において、遮断部は、第2送信サブユニットを有し、前記第2送信サブユニットは、端末のメインボード回路の電源回路に遮断命令を送信するように構成される。
【0015】
本発明の態様の第3構成に基づいて、空気圧センサとプロセッサとを有する端末保護電子デバイスが提供され、
空気圧センサは、気密筐体内部に設けられるとともに、気密筐体内部の空気圧変化値を収集するように構成され、空気圧変化値は、気密筐体の表面上の防水膜が水圧によって変形する場合に生成され、
プロセッサは、空気圧センサによって収集される空気圧変化値を取得し、空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較し、空気圧変化値が事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成するように構成され、遮断命令は、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用される。
【0016】
第3構成を参照すると、第1可能実施方法において、プロセッサは、バスを使用することによって、空気圧センサに接続されるとともに、空気圧センサは、バスを使用することによって、収集された空気圧変化値をプロセッサに送信する。
【0017】
本発明は、端末保護方法を提供し、前記方法は端末に適用される。端末には空気圧センサが設けられ、空気圧センサは端末内の空気圧変化値を収集する。本発明において提供される端末保護方法では、空気圧センサによって収集される空気圧変化値が取得され、空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較することによって、端末が水中に落ちたかどうかが決定される。空気圧変化値が事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、端末が水中に落ちたことを示し、この場合に、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために遮断命令が生成される。それによって、端末が水中に落ちた後、メインボード回路中に流れ込む水によって引き起こされる短絡を防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、実施形態又は従来技術を説明するために必要とされる添付図面を簡潔に紹介する。明らかに、以下の説明における添付図面は、単に本発明において記録されるいくつかの実施形態を示すものであるとともに、当業者は、創造的努力なしに、これらの添付図面からさらに他の図面を導き出すことができる。
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る端末の概略構成図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る端末保護方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る端末保護装置の概略構成図である。
【
図4】
図4は、本発明の他の実施形態に係る端末保護装置の概略構成図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る端末保護電子デバイスの概略構成図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る端末保護電子デバイスの他の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
当業者が、本発明における解決手段をより良く理解するために、以下では、本発明の実施形態における添付図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決手段を明確且つ十分に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく単なる一部である。創造的努力なしに、本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる全ての他の実施形態は、本発明の保護範囲に包含されるものとする。
【0021】
本発明の実施形態は端末保護方法を提供し、前記方法は、端末に適用される。端末は、携帯電話又はタブレットコンピュータのような端末デバイスであってもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る端末の概略構成図である。端末001には気密筐体002が設けられ、気密筐体002は、端末001の表面上又は端末001内部の空洞中に設けられてもよい。
図1は、気密筐体002が、端末001内部の空洞中に設けられていることを示している。気密筐体002の表面には防水膜003が設けられ、防水膜003は、気密筐体002の筐体の壁の一部を形成する。空気圧センサ004は、気密筐体002内部に設けられるとともに、気密筐体002内の空気圧変化値を収集するように構成される。空気圧センサ004は、バスを使用することによって、端末001内のプロセッサ005に接続される。
【0022】
図2は、本発明の実施形態に係る端末保護方法のフローチャートである。
図2に示されるように、前記方法は以下のステップを有する。
【0023】
ステップS201:空気圧センサによって収集される空気圧変化値を取得する。
【0024】
本発明の実施形態において提供される端末保護方法では、端末が水中に落ちたとき、気密筐体の表面上の防水膜が水圧によって変形して、気密筐体の内部に向かって移動し、その結果、気密筐体内部の空間が減少し、空気圧変化が生じる。気密筐体内部に設けられる空気圧センサは、気密筐体内部の空気圧変化値を収集して、プロセッサに接続されるバスを使用することによって、収集された空気圧変化値をプロセッサに送信する。
【0025】
ステップS202:空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較する。
【0026】
本発明の実施形態において提供される端末保護方法では、空気圧センサによって収集される空気圧変化値が取得された後、取得された空気圧変化値は、事前設定された空気圧変化閾値と比較される。
【0027】
前記空気圧変化閾値は、端末が納品されるときに、工場出荷時の設定によって事前設定されてもよい。空気圧変化値の利用可能な値の範囲もまた、ユーザのために提供されてもよく、その結果、ユーザが設定を行う。
【0028】
本発明の他の実施形態では、端末が水中に落ちたとき、様々な外的要因が原因で、例えば、端末が水中に落ちる高さや、端末が水中に落ちるときに端末が水中に入る角度が原因で、空気圧センサによって収集される気密筐体内部の空気圧変化値は、端末が水中に入るときの瞬間で異なる場合がある。本発明の実施形態では、水中に落ちる端末上で複数の試験が実行され、その結果、空気圧変化区間[0,Δa)を取得するために、異なる要因に基づいて、端末が水中に落ちるときに複数の空気圧変化値が取得されるとともに、最小空気圧変化値Δaは、複数の空気圧変化値から選択される。
【0029】
本発明の実施形態では、空気圧値は、区間[0,Δa)からランダムに選択されることができるとともに、事前設定された空気圧変化閾値として使用されることができる。
【0030】
本発明の実施形態では、気密筐体内部の空気圧変化値は、防水膜が水圧によって変形する場合に生成される。以下では、防水膜の変形に基づいて空気圧変化値を検出する方法を説明するための実施例を使用する。
【0031】
前記気密筐体が設けられた端末が水中に落ちない状態においては、気密筐体内部の空気圧の初期値は、大気圧の値a1である。
【0032】
前記気密筐体が設けられた端末が水中に落ちた後、気密筐体内部の空気圧の値はa2である。従って、端末が水中に落ちたとき、気密筐体内部の空気圧変化値は、a2-a1である。
【0033】
前記空気圧変化値a2-a1及び事前設定された空気圧変化閾値が取得された後、空気圧変化値は、事前設定された空気圧変化閾値と比較される。
【0034】
ステップS203:空気圧変化値が事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成する。遮断命令は、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用される。
【0035】
本発明の実施形態では、遮断命令は、空気圧変化値が事前設定された空気圧変化閾値を超過することが比較によって分かった場合、メインボード回路の処理回路をトリガして、メインボード回路を電源回路から切断するように、端末のメインボード回路の処理回路に送信されてもよい。遮断命令はまた、電源回路をトリガして、メインボード回路を処理回路から切断するように、端末のメインボード回路の電源回路に送信されてもよい。このようにして、端末が水中に落ちたとき、端末のメインボード回路は、タイムリーに電源を切られることが確保され、それによって、端末が水中に落ちたために、端末のメインボード
回路中に流れ込む水によって引き起こされる短絡を防ぐ。
【0036】
図2における方法の実施形態に基づいて、本発明の実施形態は、さらに、端末保護装置を提供する。前記装置は、携帯電話又はタブレットコンピュータのような、端末デバイスであってもよい。前記装置の概略構成図は、
図3に示される。前記装置は、
空気圧センサによって収集される空気圧変化値を取得するように構成される取得部301と、
空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較するように構成される比較部302と、
空気圧変化値が事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成するように構成され、遮断命令は、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用される、遮断部303と、
を有する。
【0037】
本発明の実施形態における
端末保護装置では、取得部301は、空気圧センサによって収集される空気圧変化値を取得する。比較部302は、空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較するとともに、比較結果を遮断部303に送信する。遮断部303は、空気圧変化値が事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成し、遮断命令は、端末のメインボード回路の電源回路を遮断するために使用される。それによって、端末が水中に落ちたとき、メインボード回路中に流れ込む水によって引き起こされる短絡を防ぐ。
【0038】
本発明の実施形態において提供される端末保護装置の他の概略構成図は、
図4に示される。遮断部303は、第1送信サブユニット304を有し、前記第1送信サブユニット304は、端末のメインボード回路の処理回路に遮断命令を送信するように構成される。
【0039】
遮断部303は、さらに、第2送信サブユニット305を有してもよく、前記第2送信サブユニット305は、端末のメインボード回路の電源回路に遮断命令を送信するように構成される。
【0040】
本発明の実施形態において提供される
端末保護装置では、遮断命令が生成された後、メインボード回路の処理回路をトリガして、メインボード回路を電源回路から切断するように、遮断部303は、第1送信サブユニット304を使用することによって、端末のメインボード回路の処理回路に、遮断命令を送信してもよいか、又は、電源回路をトリガして、メインボード回路を処理回路から切断するように、遮断部303は、第2送信サブユニット305を使用することによって、端末のメインボード回路の電源回路に、遮断命令を送信してもよい。このようにして、端末が水中に落ちたとき、端末のメインボード回路は、タイムリーに電源を切られることが確保され、それによって、端末が水中に落ちたために、端末のメインボード
回路中に流れ込む水によって引き起こされる短絡を防ぐ。
【0041】
本発明の実施形態は、さらに、端末保護電子デバイスを提供し、前記電子デバイスは、携帯電話又はタブレットコンピュータのような、端末デバイスであってもよい。
電子デバイス401の概略構成図は、
図5に示される。電子デバイス401は、空気圧センサ404とプロセッサ405とを有する。
【0042】
前記空気圧センサ404は、気密筐体402内部に設けられるとともに、気密筐体402の表面には、防水膜403が設けられる。
【0043】
前記空気圧センサ404は、気密筐体402内部の空気圧変化値を収集するように構成され、空気圧変化値は、防水膜403が水圧によって変形する場合に生成される。
【0044】
前記プロセッサ405は、空気圧センサ404によって収集される空気圧変化値を取得し、空気圧変化値を事前設定された空気圧変化閾値と比較し、空気圧変化値が事前設定された空気圧変化閾値を超過する場合に、遮断命令を生成するように構成され、遮断命令は、端末のメインボード回路406の電源回路を遮断するために使用される。
【0045】
図5は、本発明の実施形態に係る、端末が水中に落ちる前の、端末の概略構成図である。
図6は、本発明の実施形態に係る、端末が水中に落ちた後の、端末の概略構成図である。
図5及び
図6に示されるように、
電子デバイス401は、気密筐体402と、防水膜403と、空気圧センサ404と、プロセッサ405と、メインボード回路406とを有する。
【0046】
前記
電子デバイス401が水中に落ちる前、気密筐体402内部の空気圧の初期値は、P1であり、P1は、大気圧の値であってもよい。
図6に示されるように、
電子デバイス401が水中に落ちたとき、防水膜403は、水圧下で、
図6における破線の位置から実線の位置まで下方へ移動する。結果として、気密筐体402内部の容積が減少し、その結果、気密筐体402内部の空気圧の値は、P2まで増加する。気密筐体402内部に設けられる空気圧センサ404は、気密筐体402内部の空気圧変化値ΔP=P2-P1を収集する。
【0047】
前記プロセッサ405は、空気圧変化値ΔPを取得し、ΔPを、事前設定された空気圧変化閾値と比較し、ΔPが、事前設定された空気圧変化閾値よりも大きい場合に、端末のメインボード回路406の電源回路を遮断するために、遮断命令を生成する。
【0048】
本発明の実施形態では、気密筐体402は、
電子デバイス401の表面上又は
電子デバイス401内部の空洞中に設けられてもよい。
【0049】
本発明の実施形態において提供される端末では、プロセッサ405は、バスを使用することによって、空気圧センサ404に接続されてもよいとともに、空気圧センサ404は、バスを使用することによって、収集された空気圧変化値をプロセッサ405に送信する。プロセッサ405はまた、無線接続によって空気圧センサ404に接続されてもよく、例えば、空気圧センサ404及びプロセッサ405は、端末内のBluetooth(登録商標)モジュールに接続されてもよいとともに、空気圧センサ404によって収集される空気圧変化値は、Bluetooth(登録商標)モジュールを使用することによって、無線方式で送信される。特定の実施方法は、具体的には、本発明の実施形態において限定はされない。
【0050】
本明細書における実施形態は、全て、実施形態における同一又は同様の部分に対して、累進的な方法で説明され、参照はこれらの実施形態に対して行われてもよく、各実施形態は、他の実施形態との相違点に焦点を合わせている。前述の説明は、単に本発明の特定の実施方法である。当業者は、本発明の原理を逸脱することなく、いくつかの改良及び改善を行うことができるとともに、改良及び改善は、本発明の保護範囲内に包含されるものであることが留意されるべきである。
【符号の説明】
【0051】
001 端末
002 気密筐体
003 防水膜
004 空気圧センサ
005 プロセッサ
301 取得部
302 比較部
303 遮断部
304 第1送信サブユニット
305 第2送信サブユニット
401 電子デバイス
402 気密筐体
403 防水膜
404 空気圧センサ
405 プロセッサ
406 メインボード回路