(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本実施形態にかかる車両用前照灯の配光制御システムの構成を模式的に示すブロック図である。本実施形態に係る車両用前照灯の配光制御システムは、車両用前照灯において各種の配光パターンが切り替え可能に構成されている。ここで、配光制御システムの具体的な構成及び動作の説明に先立ち、配光パターンについて説明する。
【0013】
図2は配光パターンの説明図である。本実施形態の配光制御システムは、例えば、走行用ビーム、ADB(adaptive driving beam)用ビーム、すれ違い用ビームを配光パターンとして含んでいる。
【0014】
走行用ビームは、左右の前照灯に関して同様の配光パターンとなっている。この走行用ビームは、「路面等照度」に示すように、これを水平面で捉えた場合、ビームの長手方向に対してほぼ左右対称のパターンとなっている。具体的には、走行用ビームは、前照灯側を起点として当該前照灯から離れるに従い、徐々に幅広になりながら最大幅に至りその後徐々に幅狭となって先端に至る形状を有している。また、この走行用ビームは、スクリーン投影に示すように、これを垂直面で捉えた場合、水平方向(H)に幅広で垂直方向(V)に幅狭となる楕円形状を有している。
【0015】
ADB用ビームは、走行用ビームと類似する配光パターンとなっており、左右の前照灯に関して車両の前後方向に延びる中心軸に対して線対称となる関係になっている。同図において、「LH」は左側の前照灯による配光パターンを示し、「RH」は右側前照灯による配光パターンを示す(後述する
図4においても同様)。例えば、右側の前照灯によるADB用ビームは、これを水平面で捉えた場合、走行用ビームにおける右側の縁辺の一部が切り欠かれた形状を有している。具体的には、ADB用ビームは、前照灯側を起点として当該前照灯から離れるに従い、一旦は幅広となるが、その後、左側の縁辺において大きく抉られ右側の縁辺との距離を狭めながら先端に至る形状を有している。また、右側の前照灯によるADB用ビームは、これを垂直面で捉えた場合、走行用ビームにおける左上の部分が欠けた形状を有している。
【0016】
すれ違い用ビームは、左右の前照灯に関して同様の配光パターンとなっている。このすれ違い用ビームは、これを水平面で捉えた場合、走行用ビーム又はADB用ビームよりも照射方向への距離が短くなっている。さらに、すれ違い用ビームは、前照灯側を起点として当該前照灯から離れるに従い、一旦は幅広となるが、その後、右側の縁辺において大きく抉られ左側の縁辺との距離を狭めながら先端に至る形状を有している。また、すれ違い用ビームは、これを垂直面で捉えた場合、水平方向(H)に幅広で垂直方向(V)に幅狭となる楕円形状において、その上側の部分が欠けた形状を有している。
【0017】
このような各種の配光パターンは、別個の照射部を選択的に点灯して配光パターンを合成することにより、複数の配光パターンを形成してもよい。例えば、
図3に示すように、ADB用ビーム(同図(a))に、別個の照射部を追加点灯することにより得られるビーム(同図(b))を合成することにより、走行用ビーム(同図(c))を形成するといった如くである。もっとも、灯具ユニット内のシェードを移動させて一つの照射部で複数の配光パターンを形成してもよいし、配光パターン毎に個別の照射部を用意し、一つの照射部が一つ配光パターンを形成することで、個々の照射部により複数の配光パターンを形成してもよい。
【0018】
なお、本実施形態では、これら3つの配光パターンを用いて説明を行うが、これらの配光パターンに限定されず、他の配光パターンからなるビームを用いるようにしてもよい。
【0019】
再び
図1を参照するに、車両用前照灯の配光制御システムは、前照灯である灯具ユニット10と、制御ユニット20とを主体に構成されている。
【0020】
灯具ユニット10は、すれ違い用ビーム照射部11と、ADB用ビーム照射部12と、走行用ビーム照射部13と、点灯回路14と、駆動部15とを主体に構成されており、これらの要素は灯具ハウジング16内に収容されている。また、すれ違い用ビーム照射部11及びADB用ビーム照射部12は、一つのフレーム17上に固定的に取り付けられており、フレーム17を基準とした互いの位置が常に一定となる関係を有している。また、フレーム17は、すれ違い用ビーム照射部11及びADB用ビーム照射部12の照射方向が車両正面を向く基準角度をベースに灯具ハウジング16に取り付けられるとともに、車両正面から車両の左右方向に向けて回動可能に構成されている。すなわち、このフレーム17の回動に併せてすれ違い用ビーム照射部11及びADB用ビーム照射部12も同期して回動することになる。一方、走行用ビーム照射部13は、その照射方向が車両正面を向く基準角度をベースに灯具ハウジング16に固定的に取り付けられている。なお、走行用ビーム照射部13は、絶対的な意味で固定されることを意味するものでなく、例えば光軸調整といった所定の可動範囲で回動することを許容することができる。
【0021】
すれ違い用ビーム照射部11は、光源を有し、当該光源からの光を前方(フレーム17を基準とする前方)に照射してすれ違い用ビームを形成する。
【0022】
ADB用ビーム照射部12は、光源を有し、当該光源からの光を前方(フレーム17を基準とする前方)に照射してADB用ビームを形成する。このADB用ビーム照射部12は、
図2に示すADB用ビームとすれ違い用ビームとの差分に相当する配光パターンを形成し、当該差分相当の配光パターンと、すれ違い用ビーム照射部11によるすれ違い用ビームとの合成によりADB用ビームを形成してもよい。もっとも、ADB用ビーム照射部12は、ADB用ビームに相当する配光パターンを単独で形成してもよく、ADB用ビームを形成する場合、その一部のみを形成してもよいし、その全部を形成してもよい。
【0023】
走行用ビーム照射部13は、光源を有し、当該光源からの光を車両前方(車両正面)に照射して走行用ビームを形成する。この走行用ビーム照射部13は、
図2に示す走行用ビームとADB用ビームとの差分に相当する配光ターンを形成し、当該差分相当の配光パターンと、ADB用ビーム照射部12及びすれ違い用ビーム照射部11によるADB用ビームとの合成により走行用ビームを形成してもよい(
図3参照)。もっとも、走行用ビーム照射部13は、走行用ビームに相当する配光パターンを単独で形成してもよく、走行用ビームを形成する場合、その一部のみを形成してもよいし、その全部を形成してもよい。
【0024】
点灯回路14は、各照射部11〜13毎に、光源の点灯又は消灯を行う。また、点灯回路14は、走行用ビーム照射部13に対して、走行用ビーム照射部13における光源の点灯率を所定の調光比率で増加させながら点灯させる調光点灯を行うことができる。
【0025】
駆動部15は、フレーム17、すなわち、すれ違い用ビーム照射部11及びADB用ビーム照射部12を、車両の左右方向に回動駆動する。例えば、駆動部15は、電動モーターといった駆動手段と、ギヤなどの動力伝達機構とで構成されている。
【0026】
制御ユニット20は、車両用前照灯の配光を制御する機能を担っている。制御ユニット20としては、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。制御ユニット20は、ROMに格納された制御プログラムに従い、各種の演算を行い、この演算結果に基づいて配光制御システムの動作状態を制御する。
【0027】
具体的には、制御ユニット20は、車両前方の状況に応じて配光パターンを決定する。そして、制御ユニット20は、決定した配光パターンに応じた制御信号を点灯回路14に出力することで、各照射部11〜13を点灯させたり消灯させたりといったようにその点灯状態を制御する(点灯制御部21)。また、制御ユニット20は、現在の配光パターンとしてADB用ビームが選択されている場合に、車両前方の状況に基づいて駆動部15を制御することにより、フレーム17、すなわち、すれ違い用ビーム照射部11及びADB用ビーム照射部12の回動角度を調整する(回動制御部22)。
【0028】
図4は、車両前方の状況に応じて配光パターンを切り替える場合の例を示す説明図である。同図に示す例では、車両前方の状況として他の車両である対向車が接近するシーンを想定している。
【0029】
まず、同図(a)で示すように、直線状の道路を車両が走行しており、対向車が存在しない或いは十分に遠方に存在する場合、制御ユニット20は、配光パターンとして走行用ビームを決定する。この場合、車両の左右前照灯による配光パターンLH,RHは走行用ビームを形成する。この走行用ビームでは、車両正面の視認性が確保できるようになっている。
【0030】
一方、対向車が近づいた場合、制御ユニット20は、配光パターンとしてADB用ビームを決定する。この場合、車両の左右前照灯による配光パターンLH,RHは走行用ビームから切り替わり、ADB用ビームを形成する(同図(b)参照)。また、対向車が車両に近づくと、車両から見た対向車の角度が右方向に傾くようになる。そこで、制御ユニット20は、対向車の接近状況に応じて、車両の右側前照灯において、すれ違い用ビーム照射部11及びADB用ビーム照射部12の回動角度を調整する。これにより、車両の右側前照灯によるADB用ビームで対向車の前方(手前)を照らし、左右前照灯によるADB用ビームで対向車を挟むように、右側前照灯によるADB用ビームの傾きが調整される。左右前照灯によるADB用ビームからなる配光パターンLH,RHは、その中央領域が抉られた形状をなし、対向車の前後を照射するだけとなり、対向車へのグレア抑制を図りつつ、走行用ビームと同等の視認性を確保することができる。なお、右側前照灯のみならず、左側前照灯によるADB用ビームが対向車の後方を照らすように、左側前照灯におけるすれ違い用ビーム照射部11及びADB用ビーム照射部12の回動角度を調整してもよい。
【0031】
本実施形態の特徴の一つとして、制御ユニット20は、ADB用ビームから走行用ビームへの切り替えを決定した場合に、ADB用ビーム照射部12の回動角度が車両正面から所定範囲の角度内に存することを条件に、走行用ビーム照射部13の点灯を許可することとしている。すなわち、制御ユニット20は、ADB用ビームから走行用ビームへの切り替えを決定した場合であっても、ADB用ビーム照射部12の回動角度が車両正面から所定範囲の角度よりも大きい状況では、走行用ビーム照射部13の点灯を許可せず、ADB用ビームの点灯を継続する。
【0032】
なお、制御ユニット20は、環境検出ユニット25と接続されている。この環境検出ユニット25は、例えばカメラ、レーザレーダといった各種のセンサが一つ以上組み合わせて構成されており、当該センサから得られた信号を処理して制御ユニット20に出力する。制御ユニット20は、係る環境検出ユニット25からの出力を、車両前方の状況を示す情報として取得し、この情報に基づいて、車両周辺の他車両(例えば対向車)といった車両前方の状況を認識することができる。
【0033】
図5は、本実施形態に係る配光パターンの切り替え制御に関する一連の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、配光パターンとしてADB用ビームが選択されていることを条件に、所定の周期で、制御ユニット20によって実行される。なお、本フローチャートに示す処理を実行している最中に、ユーザの操作(指示)により、配光パターンが走行用ビーム又はすれ違い用ビームに切り替えられた場合には、制御ユニット20はユーザの操作に準じて各照射部11〜13の点灯状態を制御することとする。
【0034】
まず、ステップ1(S1)において、制御ユニット20は、車両前方の状況を示す情報に基づいて、本ルーチンにおいて配光パターンをどのように制御するのかを判断する。
【0035】
ステップ2(S2)において、制御ユニット20は、配光パターンをADB用ビームから走行用ビームに切り替える必要があるか否かを判定する。配光パターンをADB用ビームから走行用ビームに切り替えるシーンとしては、例えば、対向車が右左折をするといったように、車両とすれ違う前に対向車が存在しなくなるといったケースが挙げられる。
【0036】
このステップ2において肯定判定された場合、すなわち、配光パターンをADB用ビームから走行用ビームに切り替える必要がある場合には、ステップ3(S3)に進む。一方、ステップ2において否定判定された場合、すなわち、配光パターンをADB用ビームから走行用ビームに切り替える必要がない場合には、後述するステップ9(S9)の処理に進む。このステップ2において否定判定されるケースとしては、配光パターンをADB用ビームのまま保持する場合、又は配光パターンをADB用ビームからすれ違い用ビームに切り替える場合が挙げられる。
【0037】
ステップ3において、制御ユニット20は、フレーム17の回動角度、すなわち、すれ違い用ビーム照射部11及びADB用ビーム照射部12の回動角度を判断する。この回動角度は、駆動部15に対して出力する制御信号を通じて判断することができ、車両正面に対するADB用ビームの照射方向の傾きに相当する。
【0038】
ステップ4(S4)において、制御ユニット20は、回動角度が所定角度以内であるか、すなわち、回動角度が車両正面から所定範囲の角度内であるか否かを判断する。ここで、所定範囲の角度は、車両正面から左右方向のそれぞれに対称となるように設定されており、後述するように、ADB用ビームから走行用ビームの切り替え時における各ビームの照射方向のギャップによるユーザの違和感を低減するという観点から、実験やシミュレーションを通じて最適値が予め設定されている。
【0039】
ステップ4において否定判定された場合、すなわち、回動角度が車両正面から所定範囲の角度よりも大きい場合には、ステップ5(S5)に進む。一方、ステップ4において肯定判定された場合、すなわち、回動角度が車両正面から所定範囲の角度内である場合には、ステップ6(S6)に進む。
【0040】
ステップ5において、制御ユニット20は、配光パターンとして走行用ビームに切り替えることなく、ADB用ビームを保持する。また、制御ユニット20は、すれ違い用ビーム照射部11及びADB用ビーム照射部12が車両正面を向くように、目標回動角度を車両正面(基準角度)に設定する。そして、制御ユニット20は、現在の回動角度と目標回動角度との差に応じた制御信号を駆動部15に出力する。
【0041】
一方、ステップ6において、制御ユニット20は、前述のステップ4において初めて肯定判定されて本ステップの処理を初めて実行する場合には、制御ユニット20は、点灯パターンをADB用ビームから走行用ビームに切り替える。すなわち、制御ユニット20は、走行用ビーム照射部13の点灯を許可する。この場合、制御ユニット20は、走行用ビーム照射部13
の点灯率を所定の
傾き(調光比率
)で増加させながら点灯させる調光点灯を行う。
【0042】
この調光点灯における点灯開始タイミングt1は、駆動部15による回動速度と、走行用ビーム照射部13の調光比率とに基づいて予め設定されている。具体的には、当該タイミングt1は、
図6に示すように、走行用ビーム照射部13の点灯率Eaが定格値(例えば点灯率100%)に到達するタイミングが、ビーム回動角度θaが目標回動角度θtg(例えば0)へと復帰するタイミングt2と対応するように予め設定されている。なお、同図において、タイミングt0は、対向車が存在しなくなったタイミングを示している。
【0043】
ステップ7(S7)において、制御ユニット20は、調光が完了したか否か、すなわち、点灯率Eaが定格値に到達したか否かを判断する。このステップ7において肯定判定された場合、すなわち、調光が完了した場合には、ステップ8(S8)に進む。一方、ステップ7において否定判定された場合、すなわち、調光が完了していない場合には、本処理に戻る。
【0044】
ステップ8において、制御ユニット20は、走行用ビーム照射部13を完全点灯する。
【0045】
これに対して、ステップ2の否定判定に続くステップ9において、制御ユニット20は、各配光パターンに応じた処理を行う。具体的には、制御ユニット20は、各照射部11〜13の点灯状態を現在のままで継続し、ADB用ビームのまま保持したり、ADB用ビーム照射部12の消灯等をして、配光パターンをすれ違い用ビームに切り替えたりする。
【0046】
このように本実施形態の車両用前照灯の配光制御システムにおいて、制御ユニット20は、車両前方の状況を示す情報に基づいて配光パターンを決定し、当該配光パターンに応じて各照射部11〜13の点灯状態を制御する。制御ユニット20は、ADB用配光パターンが選択されている場合に、車両前方の状況を示す情報に基づいて駆動部15を制御してADB用ビーム照射部12の回動角度を調整する。そして、制御ユニット20は、ADB用配光パターンから走行用配光パターンへの切り替えを決定した場合には、ADB用ビーム照射部12の回動角度が車両正面から所定範囲の角度内に存することを条件に、走行用ビーム照射部13の点灯を許可している。
【0047】
係る構成によれば、ADB用ビーム照射部12の回動角度が車両正面から所定範囲の角度内に存しない場合には、走行用ビーム照射部13の点灯が許可されないこととなる。そのため、ADB用ビーム照射部12を車両の左右方向へと回動させているようなシーンにおいて、配光パターンをADB用ビームから走行用ビームへと切り替えが行われる場合であっても、走行用ビームを形成する走行用ビーム照射部13の点灯がなされてない。また、走行用ビーム照射部13の点灯は、ADB用ビーム照射部12の回動角度が車両正面から所定範囲の角度内に存することを条件に許可されるので、ADB用ビームから走行用ビームへの切り替え前後において配光パターンの照射方向が大きく異なるといった事態を抑制することができる。これにより、ユーザの視認する範囲において照度の高いポイントが大きく変位するといったことが抑制される。その結果、グレア抑制と前方の視認性向上との両立を図りつつ、配光パターンの切り替えに伴いユーザに与える違和感を低減することができる。
【0048】
また、本実施形態において、制御ユニット20は、走行用ビーム照射部13の点灯許可の後、走行用ビーム照射部13の点灯率を所定の調光比率で増加させながら点灯させる調光点灯を行うこととしている。
【0049】
後述するように、走行用ビーム照射部13の点灯許可の後、走行用ビーム照射部を完全に点灯させた場合、車両正面と点灯開始時の照射方向の僅かなギャップについて、ユーザに違和感を与えてしまう可能性がある。この点、本実施形態によれば、調光点灯を行うことで、照射方向のギャップを調光により抑制することができるので、ユーザに与える違和感を効果的に低減することができる。
【0050】
また、本実施形態において、制御ユニット20は、駆動部15による回動速度と、走行用ビーム照射部13の調光比率とに基づいて、ADB用ビーム照射部12の回動角度が車両正面へと復帰するタイミングと走行用ビーム照射部13の点灯率が定格値に到達するタイミングとが対応するように、調光点灯の開始タイミングt1を設定している。
【0051】
係る構成によれば、走行用ビーム照射部13の完全点灯と、ADB用ビーム照射部12の回動角度の車両正面への復帰とがタイミング的に対応することで、自然な配光パターンの変化として見ることができる。これにより、ユーザに与える違和感を効果的に低減することができる。
【0052】
なお、上述した実施形態では、走行用ビーム照射部13の点灯を許可した場合、走行用ビーム照射部13を調光点灯している。しかしながら、
図7に示すように、消灯状態から完全点灯状態へと一律に切り替えてもよい。ただし、この場合、回動角度と比較する、車両正面から所定範囲の角度は、調光点灯におけるそれよりも小さな角度に設定することが好ましい。これにより、ユーザに与える違和感を低減することができる。かかる手法であっても、ユーザに違和感を与える程度を、従来の手法に比べて著しく軽減することができる。
【0053】
また、本実施形態では、車両前方の状況として対向車を例示したが、これのみならず、先行車や前方の道路形状や、車両の走行環境であってもよい。また、環境検出ユニット25は、ナビゲーションシステムや、車両の車速やハンドル角の情報を取得してもよく、車両前方の状況を示す情報を取得する情報取得部としての機能を担っていれば足りる。
【0054】
以上、本発明の実施形態にかかる車両用前照灯の配光制御システムについて説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その発明の範囲内において種々の変形が可能であることはいうまでもない。