(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0022】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1:受付管理システム1の全体構成(
図1)
2:受付管理サーバ10の機能構成(
図2)
2−1:選択部102
2−2:第1の受付処理部104
2−3:第2の受付処理部106
2−4:通信部108
3:電子記帳端末12の機能構成(
図3)
3−1:操作検出部122
3−2:識別情報取得部130
3−3:制御部124
3−4:表示部126
3−5:通信部128
3−6:番号札発行部132
4:顧客呼出装置14の機能構成(
図4)
4−1:制御部144
4−2:表示部146
4−3:音声出力部147
4−4:通信部148
5:受付管理システム1の各装置が行う処理の流れの例
5−1:第1例(帳票の入力後、採番する構成(閑散時);
図5)
5−2:第2例(採番後、帳票を入力する構成(混雑時);
図6)
5−3:第3例(入力続行又は中断を顧客に確認する構成(混雑時の別形態);
図7及び
図8)
6:まとめ
【0023】
<1:受付管理システム1の全体構成(
図1)>
以下では、
図1を参照しながら、本実施形態に係る受付管理システム1の全体構成について説明する。なお、以下では、「顧客」とは、受付を行う顧客のうち一人をよぶこととし、当該「顧客」に着目して説明を進めることとする。また、「他の顧客」とは、着目している上記の「顧客」以外の顧客をよぶこととする。
【0024】
図1は、本実施形態に係る受付管理システム1の全体構成の一例について説明するための説明図である。
図1に示す構成は、受付管理システム1の構成の一例であり、一部の構成要素を変更したり、削除したり、追加したりしてもよい。
【0025】
図1に示すように、受付管理システム1は、受付管理サーバ10と、電子記帳端末12と、顧客呼出装置14と、窓口端末16と、顧客情報保持装置21とを備える。また、受付管理システム1を構成するこれらの装置は、有線又は無線のネットワークで接続されている。
【0026】
受付管理サーバ10は、受付管理システム1全体を制御するサーバであり、電子記帳端末12による受付を管理したり、顧客の受付順に基づいて顧客呼出装置14へ待ち番号を表示させたり、窓口端末16へ顧客により入力された帳票の入力項目を送信したりする。
【0027】
電子記帳端末12は、例えば、金融機関、地方公共団体等に設置された電子記帳台であり、顧客が記帳を行う端末であるとともに、顧客に対する窓口誘導や受付待ち番号の発行を行う端末でもある。また、電子記帳端末12は、例えば、指やタッチペン等で操作可能なタッチパネルを備える端末等である。
【0028】
また、電子記帳端末12は、例えば、顧客が保有する携帯端末に、記帳を行う機能等を搭載させたものであってもよい。
【0029】
顧客呼出装置14は、受付順が到来した顧客を呼び出すために、受付待ち番号を表示したり、音声で案内したりする。
【0030】
窓口端末16は、金融機関、地方公共団体等の窓口に設置され、窓口係により操作される端末である。上記のように、窓口端末16は、受付管理サーバ10とネットワークで接続されているため、窓口係が接客中である顧客の帳票の入力項目を参照したりすることができる。
【0031】
顧客情報保持装置21は、顧客に関する属性を定期的に図示せぬホストコンピュータからコピーして格納するものであり、顧客の口座番号、氏名、住所、電話番号等を記憶するものであり、受付管理サーバ10等の問合せに対して返答する。
【0032】
以上、
図1を参照しながら、本実施形態に係る受付管理システム1の全体構成について説明した。
【0033】
<2:受付管理サーバ10の機能構成(
図2)>
以下では、
図2を参照しながら、受付管理サーバ10の機能構成について説明する。
図2は、受付管理サーバ10の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0034】
図2に示すように、受付管理サーバ10は、選択部102、第1の受付処理部104、第2の受付処理部106、顧客情報取得部105などを備える。上述の各部は、図示せぬ制御部により記憶部151に記憶されたプログラムを読み出し、受付管理サーバ10の各機能を実行するよう動作する。
【0035】
顧客情報取得部105は、通信部108を介して顧客情報保持装置21から指定した顧客の属性情報を取得する。
【0036】
記憶部151は、上述の各部を動作させるためのプログラムのほか、受付順と顧客を識別する識別情報とを関連付けて記憶し、受付を管理するためのデータを記憶する。
【0037】
受付管理システム1は、2つの異なる受付処理機能を有する。第1の受付処理は主に窓口が空いている場合(閑散時)に適用することが好ましく、第2の受付処理は主に窓口が混雑している場合(混雑時)に適用することが好ましいものである。
【0038】
窓口係が顧客の対応が終了する毎に窓口端末16の所定のボタンを押下すると、顧客対応終了を表す情報を窓口端末16が送信し、その情報を受付管理サーバ10が受信すること等により、受付管理サーバ10は、窓口における顧客対応終了を認識することが可能である。
【0039】
窓口における顧客対応終了を認識すると、受付管理サーバ10は、記憶部151に記憶された情報に基づき、受付待ちの顧客のうち早く受付を済ませた顧客を優先して、窓口への呼び出しを行うための制御を行う。
【0040】
以下では、受付管理サーバ10の各部のうち、選択部102と、第1の受付処理部104と、第2の受付処理部106と、通信部108について、詳細に説明する。
【0041】
[2−1:選択部102]
選択部102は、窓口に対する顧客の待ち状況に応じて、第1の受付処理部104が行う一連の処理である第1の受付処理又は第2の受付処理部106が行う一連の処理である第2の受付処理のうち、いずれか一方を選択する。
【0042】
例えば、窓口が閑散時である場合に、選択部102は、第1の受付処理を選択する。ここで、本明細書において、「受付待ちの顧客が所定の人数未満である場合」を、「閑散時」と表現することとする。
【0043】
一方、例えば、窓口が混雑時である場合に、選択部102は、第2の受付処理を選択する。ここで、本明細書において、「受付待ちの顧客が所定の人数以上である場合」を、「混雑時」と表現することとする。
【0044】
[2−2:第1の受付処理部104]
選択部102により窓口が閑散時であると判断され、第1の受付処理が選択されると、第1の受付処理部104は、顧客による帳票の入力が完了したことを表す記帳完了通知を電子記帳端末12から受信するまで待機する。
【0045】
電子記帳端末12からの記帳完了通知を通信部108から受信したときに、第1の受付処理部104は、他の顧客の受付待ちの有無を判別する。
【0046】
(他の顧客の受付待ちが有る場合)
他の顧客の受付待ちが有る場合には、第1の受付処理部104は、顧客に付与する受付待ち番号を採番する。
【0047】
さらに、第1の受付処理部104は、採番した受付待ち番号に基づいて、顧客の受付順が到来したか否かを判別する。
【0048】
受付順が到来した場合に、第1の受付処理部104は、顧客を窓口に呼び出すための呼出情報を、通信部108を介して顧客呼出装置14へ送信する。なお、第1の受付処理部104は、顧客を呼び出すための呼出情報を、通信部108を介して電子記帳端末12へ送信してもよい。
【0049】
(他の顧客の受付待ちが無い場合)
他の顧客の受付待ちが無い場合には、第1の受付処理部104は、顧客に受付待ち番号を採番することなく、顧客が帳票の入力を行った電子記帳端末12へ呼出情報を送信する。
【0050】
また、第1の受付処理部104は、顧客の属性情報を保持する顧客情報保持装置21から、顧客情報取得部105を介して帳票の入力項目に含まれる属性情報を取得する。取得された顧客の属性情報は、通信部108を介して電子記帳端末12へ送信される。
【0051】
なお、顧客の属性情報を保持する顧客情報保持装置21としての機能は、受付管理サーバ10に含まれていてもよく、受付管理システム1が備える他の装置に含まれていてもよく、受付管理システム1以外の装置やシステムに含まれていてもよい。
【0052】
[2−3:第2の受付処理部106]
選択部102により窓口が混雑時であると判断され、第2の受付処理が選択されると、第2の受付処理部106は、まず、顧客に付与する受付待ち番号を採番する。
【0053】
次に、第2の受付処理部106は、受付待ち番号に基づいて、顧客の受付順が到来したか否かを判別する。顧客の受付順が到来していない場合に、第2の受付処理部106は、顧客の受付順が到来するまで待機する。
【0054】
また、第2の受付処理部106は、通信部108を介して電子記帳端末12から記帳完了通知を受信する。
【0055】
顧客の受付順が到来した場合に、第2の受付処理部106は、通信部108を介して電子記帳端末12から記帳完了通知を受信済みであるか否かを判別する。
【0056】
顧客の受付順が到来し、かつ、電子記帳端末12から記帳完了通知を受信済みである場合に、第2の受付処理部106は、顧客を呼び出すための呼出情報を顧客呼出装置14へ送信する。
【0057】
上記の場合に金融機関のロビー等に設置された顧客呼出装置14へ呼出情報を送信することにより、電子記帳端末12での記帳を終えた顧客に、受付順が到来したことを効果的に通知することが可能になる。
【0058】
顧客の受付順が到来し、かつ、電子記帳端末12から記帳完了通知を未だ受信していない場合に、第2の受付処理部106は、呼出情報を電子記帳端末12へ送信する。
【0059】
上記の場合に電子記帳端末12へ呼出情報を送信することにより、電子記帳端末12で記帳をしている最中である顧客に、受付順が到来したことを効果的に通知することが可能になる。
【0060】
また、上記では顧客の記帳中に受付順が到来した場合は、顧客の記帳を途中で打ち切って窓口に呼び出すようにしたが、顧客に記帳を続行するか否かを確認するようにしても良い。すなわち、電子記帳端末12から記帳完了通知を未だ受信していない場合に受付順が到来すると、第2の受付処理部106は、電子記帳端末12へ上記の呼出情報を送信する代わりに、受付順到来通知を送信するようにする。
【0061】
この場合に、受付管理サーバ10から受付順到来通知を受信した電子記帳端末12は、顧客に対し入力を続行するか否かを確認し、入力続行を表す入力続行情報又は入力中断を表す入力中断情報を、受付管理サーバ10へ送信する。なお、電子記帳端末12が行う処理の詳細は後述する。
【0062】
顧客による入力が中断される(換言すれば、入力が続行されない)場合に、受付管理サーバ10は、それまでに顧客により入力された帳票の入力項目を入力中断情報とともに、電子記帳端末12から受信する。
【0063】
一方、顧客により入力が続行される場合に、受付管理サーバ10は、顧客による記帳が完了したことを表す記帳完了通知を電子記帳端末12から受信するまで待機し、顧客により入力された帳票の入力項目を、記帳完了通知とともに、電子記帳端末12から受信する。
【0064】
また、顧客により入力続行が選択された後、記帳が完了すると、受付管理サーバ10の通信部108は、電子記帳端末12から記帳完了通知を受信する。
【0065】
記帳完了通知を受信したとき、窓口係が他の顧客の対応中でない場合には、第2の受付処理部106は、顧客を呼び出すための呼出情報を、電子記帳端末12へ送信する。
【0066】
一方、記帳完了通知を受信したとき、窓口係が他の顧客の対応中である場合には、第2の受付処理部106は、窓口係が当該他の顧客の対応を終了するまで待機し、その後、顧客を呼び出すための呼出情報を、顧客呼出装置14へ送信する。
【0067】
また、第2の受付処理部106は、顧客の属性情報を保持する顧客情報保持装置21から、顧客情報取得部105を介して帳票の入力項目に含まれる属性情報を取得する。取得された顧客の属性情報は、通信部108を介して電子記帳端末12へ送信される。
【0068】
なお、顧客の属性情報を保持する顧客情報保持装置21は、受付管理サーバ10が備えていてもよく、受付管理システム1が備える他の装置が備えていてもよく、受付管理システム1以外の装置やシステムが備えていてもよい。
【0069】
[2−4:通信部108]
通信部108は、第1の受付処理部104や第2の受付処理部106などが、受付管理システム1の他の装置へ情報を送信する送信部としての機能と、他の装置から情報を受信する受信部としての機能を有する。通信部108としての機能は、例えば、有線又は無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード、各種通信用のルータ、又は各種通信用のモデム等により実現される。
【0070】
以上、
図2を参照しながら、受付管理サーバ10の機能構成について説明した。
【0071】
なお、受付管理サーバ10は、取引種別に応じた帳票の入力項目をガイダンスする入力支援情報を保持して、下記の電子記帳端末12から取引種別情報が送信された場合に、入力支援情報を、電子記帳端末12へ送信してもよい。
【0072】
<3:電子記帳端末12の機能構成(
図3)>
以下では、
図3を参照しながら、電子記帳端末12の機能構成について説明する。
図3は、電子記帳端末12の機能構成を示すブロック図である。
【0073】
図3に示すように、電子記帳端末12は、操作検出部122と、制御部124と、表示部126と、通信部128と、識別情報認識部130、番号札発行部132とを主に備える。
【0074】
[3−1:操作検出部122]
操作検出部122は、顧客による操作を検出する。顧客による操作は、不図示の操作部で行われる。
【0075】
例えば、操作検出部122は、静電容量が変化するタッチパネルである操作部の操作を、顧客により操作される指やタッチペン等の操作体の接触の有無を判別することにより検出する。
【0076】
また、操作検出部122は、例えば、顧客により操作されるボタンの押下を検出することにより、顧客の操作を検出することも可能である。
【0077】
操作検出部により顧客の操作が検出されると、操作の内容を表す操作情報が、操作検出部122から制御部124へ入力される。
【0078】
[3−2:識別情報取得部130]
識別情報取得部130は、顧客を識別するための識別情報を取得する。識別情報は、例えば、顧客の氏名や口座番号等であり、識別情報取得部130は、顧客の通帳やカードを読み取ることにより、識別情報を取得することが可能である。
【0079】
また、識別情報は、例えば、顧客毎に付加されたID番号やパスワード等であって、顧客が操作部を操作することにより直接入力される情報であってもよい。この場合に、顧客による操作は、操作検出部122により検出され、入力された情報は、識別情報取得部130により取得されることとなる。
【0080】
識別情報取得部130により取得された識別情報は、制御部124へ入力される。制御部124へ入力された識別情報は、通信部128を介して受付管理サーバ10へ送信される。
【0081】
[3−3:制御部124]
制御部124は、電子記帳端末12が備える各部が行う処理の制御を行う。制御部124としての機能は、例えば、CPU(Central Processor Unit)によって実現される。
【0082】
操作検出部122により検出された顧客の操作に基づいて、制御部124は、表示部126の画面制御を行ったり、通信部128を介して受付管理サーバ10と識別情報等の情報の送受信を行ったりする。
【0083】
制御部124は、例えば、表示部126を制御する表示制御部として、表示部126に取引種別選択画面を表示させたり、顧客が入力する帳票を表示したりする。
【0084】
また、制御部124は、顧客による帳票の入力完了を検出すると、記帳完了通知を出力する。制御部124により出力された記帳完了通知は、通信部128及び受付管理サーバ10の通信部108を介して、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104へ入力される。
【0085】
ここで、制御部124は、例えば、帳票の入力画面とともに、記帳完了ボタンを、表示部126に表示する。そして、制御部124は、顧客により記帳完了ボタンが選択された操作を検出すると、顧客による帳票の入力が完了したと判断して、帳票完了通知を出力する。
【0086】
また、制御部124は、受付管理サーバ10から呼出情報を受信すると、表示部126に呼出情報を表示することにより顧客に通知し、顧客を窓口へ誘導する。
【0087】
表示部126に表示される呼出情報は、例えば、顧客を窓口へ向かうように促す旨のメッセージ(例えば、「受付順が到来しました。1番窓口へお越し下さい。」等)を含む。また、表示部126に表示される呼出情報は、例えば、窓口の位置及び電子記帳端末12から窓口へのルートを示す地図を含んでいてもよい。
【0088】
また、制御部124は、例えば、受付管理サーバ10から受付順到来通知を受信すると、表示部126に受付順到来の旨を表示し、顧客を窓口へ誘導する。
【0089】
また、受付順が到来した場合に顧客に帳票の入力を続行するか否かを確認する場合には、制御部124は、例えば、帳票の入力を続行するか否かを顧客が選択するための選択画面を表示部126に表示し、顧客による操作を操作検出部122に検出させる。
【0090】
[3−4:表示部126]
表示部126は、各種画面を表示する。表示部126は、例えば、取引種別選択画面を表示したり、顧客が入力する帳票を表示したりする。
【0091】
表示部126としての機能は、例えば、液晶ディスプレイ装置、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ装置等により実現される。
【0092】
また、電子記帳端末12は、操作検出部122と表示部126とが一体になった操作表示部を備えていてもよい。
【0093】
[3−5:通信部128]
通信部128は、制御部124が、受付管理システム1の他の装置へ情報を送信する送信部としての機能と、他の装置から情報を受信する受信部としての機能を有する。通信部128としての機能は、例えば、有線又は無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード、各種通信用のルータ、又は各種通信用のモデム等により実現される。
【0094】
[3−6:番号札発行部132]
番号札発行部132は、受付管理サーバ10により採番された受付待ち番号に対応付けられた番号札を発行する。番号札は、例えば、紙面に印刷されたものあってもよく、表示部126の画面に表示され、顧客が保有する端末により撮像され、窓口係に提示されるものであってもよい。
【0095】
以上、
図3を参照しながら、電子記帳端末12の機能構成について説明した。
【0096】
なお、電子記帳端末12は、受付管理サーバ10から入力支援情報が送信された場合に、顧客に入力支援情報を画面表示や音声によって提示してもよい。
【0097】
また、電子記帳端末12は、入力支援機能に対応付けられたボタン等を表示部126に表示させ、顧客により入力支援機能が選択された場合に、受付管理サーバ10に入力支援情報の出力を求めてもよい。
【0098】
上記の構成により、帳票の入力方法が不明な場合に、顧客が入力支援情報を参照しながら帳票の入力を行うことが可能になる。
【0099】
また、電子記帳端末12は、帳票の入力方法が不明な場合に、顧客が係員を呼び出すためのボタン等の呼出部を備えていてもよい。
【0100】
<4:顧客呼出装置14の機能構成(
図4)>
以下では、
図4を参照しながら、顧客呼出装置14の機能構成について説明する。
図4は、顧客呼出装置14の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0101】
図4に示すように、顧客呼出装置14は、制御部144と、表示部146と、音声出力部147と、通信部148とを主に備える。
【0102】
[4−1:制御部144]
制御部144は、顧客呼出装置14が備える各部が行う処理の制御を行う。制御部144としての機能は、例えば、CPU(Central Processor Unit)によって実現される。制御部144は、例えば、表示部146を制御する表示制御部として機能したり、音声出力部147を制御する音声制御部として機能したりする。
【0103】
通信部148を介して受付管理サーバ10から呼出情報を受信すると、制御部144は、例えば、受付順が到来した顧客の受付待ち番号を、表示部146に表示させる。
【0104】
また、制御部144は、受付待ちの顧客の人数や、所定の受付待ち番号(例えば、待ち番号50番及び100番)の番号札を受け取った顧客が窓口に呼び出しされるまでの待ち時間を表示させてもよい。
【0105】
また、制御部144は、受付順が到来した顧客の待ち番号を表示させるとともに、又は表示させる代わりに、例えば、受付順が到来した顧客の受付待ち番号を、音声出力部147に出力させてもよい。
【0106】
[4−2:表示部146]
表示部126は、各種画面を表示する。
【0107】
表示部126としての機能は、例えば、液晶ディスプレイ装置、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ装置等により実現される。
【0108】
[4−3:音声出力部147]
音声出力部147は、顧客を呼び出すための音声を出力する。音声出力部147としての機能は、例えば、表示部146であるディスプレイに配設されたスピーカや、受付待ちを行う顧客に貸与され、顧客が携帯可能な携帯端末が備えるスピーカやイヤホン等により実現される。
【0109】
[4−4:通信部148]
通信部148は、制御部144が、受付管理システム1の他の装置へ情報を送信する送信部としての機能と、他の装置から情報を受信する受信部としての機能を有する。通信部148としての機能は、例えば、有線又は無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード、各種通信用のルータ、又は各種通信用のモデム等により実現される。
【0110】
以上、
図4を参照しながら、顧客呼出装置14の機能構成について説明した。
【0111】
<5:受付管理システム1の各装置が行う処理の流れの例>
以下では、
図5〜
図7を参照しながら、受付管理システム1の各装置が行う処理の流れのうち、3つの例について説明する。
図5〜
図7はそれぞれ、受付管理システム1を構成する各装置が行う処理の流れの第1例〜第3例を示すシーケンス図である。
【0112】
なお、
図5〜
図7は受付管理システム1の各装置が行う処理の流れの例であり、一部の処理を変更したり、追加したり、削除したり、順序を入れ替えたりしてもよい。
【0113】
[5−1:第1例(帳票の入力後、採番する構成(閑散時);
図5)]
以下では、
図5を参照しながら、受付管理システム1の各装置が行う処理の流れの第1例について説明する。第1例は、受付管理サーバ10の選択部102が第1の受付処理を選択し、第1の受付処理部104、電子記帳端末12、顧客呼出装置14、窓口端末16が連携して処理を行う流れに関する。
【0114】
図5は、窓口の待ち状況に応じて、受付管理サーバ10の選択部102が第1の受付処理を選択していることを前提とする。
【0115】
図5に示すように、まず、電子記帳端末12の制御部124は、顧客により選択された取引種別に関する取引種別情報を取得する(S102)。
【0116】
次に、電子記帳端末12の識別情報取得部130は、顧客の識別情報を取得する。取得された識別情報は、制御部124へ入力される(S104)。
【0117】
次に、取得された取引種別情報及び識別情報は、電子記帳端末12の通信部128及び受付管理サーバ10の通信部108を介して、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104へ入力される(S106)。なお、電子記帳端末12の通信部128は、取引種別情報と識別情報とのうち、取得した情報から順次受付管理サーバ10の通信部108へ送信してもよい。
【0118】
また、電子記帳端末12は、識別情報を取得せず、取引種別情報のみを取得し、受付管理サーバ10へ送信してもよい。
【0119】
次に、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104は、通信部108を介して受信した取引種別情報に対応付けられた帳票の入力項目を特定する(S108)。例えば、送金取引の場合には、帳票の入力項目は、送金元の名称及び連絡先と、送金先の名称及び連絡先と、送金金額等である。
【0120】
電子記帳端末12から顧客の識別情報を受信した場合には、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104は、受信した識別情報に対応付けられた顧客の属性情報を顧客情報保持装置21から顧客情報取得部105を介して取得する(S110)。
【0121】
次に、特定された帳票入力項目及び取得された顧客の属性情報は、受付管理サーバ10の通信部108及び電子記帳端末12の通信部128を介して、電子記帳端末12の制御部124へ入力されるほか、記憶部151に保存される(S112)。
【0122】
次に、電子記帳端末12の制御部124は、電子記帳端末12の表示部126に帳票の入力を行う画面を表示させ、顧客に帳票を入力させる。
【0123】
電子記帳端末12が顧客の属性情報を受信した場合に、電子記帳端末12の制御部124は、受信した顧客の属性情報に関する帳票の入力項目を表示部126に予め表示させ、顧客による帳票の入力の手間を軽減させる。
【0124】
電子記帳端末12の制御部124が帳票の入力完了を検出すると(S114)、記帳完了通知及び帳票の入力項目は、電子記帳端末12の通信部128及び受付管理サーバ10の通信部108を介して、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104へ入力されるほか、記憶部151に記憶される(S116)。
【0125】
次に、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104は、他の顧客の受付待ちの有無を判別する(S118)。他の顧客の受付待ちが無い場合に、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104は、処理をステップS120へ進める。一方、他の顧客の受付待ちが有る場合に、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104は、処理をステップS124へ進める。
【0126】
ステップS118において、処理をステップS120へ進めた場合に、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104により出力された呼出情報は、受付管理サーバ10の通信部108及び電子記帳端末12の通信部128を介して、電子記帳端末12の制御部124へ入力される(S120)。
【0127】
次に、電子記帳端末12の制御部124は、電子記帳端末12の表示部126に、呼出情報を表示させ、顧客を窓口へ誘導する。第1例に係る一連の処理の流れは終了される(S122)。
【0128】
一方、ステップS118において、処理をステップS124へ進めた場合に、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104は、受付待ち番号を採番する(S124)。
【0129】
受付管理サーバ10の第1の受付処理部104により採番された受付待ち番号は、受付管理サーバ10の通信部108及び電子記帳端末12の通信部128を介して、電子記帳端末12の制御部124へ入力される(S126)。
【0130】
次に、電子記帳端末12の制御部124は、受付待ち番号が入力されると、入力された受付待ち番号を表示部126に表示させ、顧客に通知する。また、電子記帳端末12の制御部124は、受付待ち番号が入力されると、入力された受付待ち番号に対応付けられた番号札を、番号札発行部132に発行させる。第1例に係る一連の処理の流れは終了される(S128)。
【0131】
また、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104は、ステップS124の処理を行った後に、顧客の受付順が到来したか否かを判別する(S130)。
【0132】
顧客の受付順が到来していない場合に、受付順が到来するまで受付管理サーバ10は待機する(S132)。
【0133】
顧客の受付順が到来した場合に、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104により出力された呼出情報は、受付管理サーバ10の通信部108及び顧客呼出装置14の通信部148を介して、顧客呼出装置14の制御部144へ入力される。第1例に係る一連の処理の流れは終了される(S134)。
【0134】
顧客呼出装置14の制御部144は、呼出情報が入力されると、呼出情報を表示部146に表示させたり、音声出力部147に音声で案内させたりする(S136)。
【0135】
以上、
図5を参照しながら、受付管理システム1の各装置が行う処理の流れの第1例について説明した。
【0136】
なお、受付管理サーバ10の記憶部151に記憶された電子記帳端末12で顧客が入力した情報及びステップS110で取得された顧客属性情報は、ステップS122、ステップS128、又はステップS134において、窓口端末16での取引開始時に記憶部151から通信部108を介して窓口端末16に送信され、窓口端末16での取引情報として使用される。
【0137】
また、ステップS122では受付待ち番号を採番せずに顧客を窓口へ誘導するように記載したが、受付待ち番号を採番してもよい。このようにすると、窓口端末16での受付後、処理が終了した後の顧客の呼出しなどを顧客名などの個人情報ではなく、番号で行うことが出来る。
【0138】
[5−2:第2例(採番後、帳票を入力する構成(混雑時);
図6)]
以下では、
図6を参照しながら、受付管理システム1の各装置が行う処理の流れの第2例について説明する。第2例は、受付管理サーバ10の選択部102が第2の受付処理を選択し、第2の受付処理部106、電子記帳端末12、顧客呼出装置14及び窓口端末16が連携して処理を行う流れに関する。
【0139】
図6に示す処理の流れは、窓口の待ち状況に応じて、受付管理サーバ10の選択部102が第2の受付処理を選択していることを前提とする。
【0140】
また、第2例では、顧客が帳票の入力を行なっている最中に受付順が到来した場合に、帳票の入力続行又は中断を顧客が選択せず、顧客を窓口へ誘導することとする。
【0141】
図6に示すように、第2例では、まず、第1例のステップS102〜ステップS110と同様の処理を行う。但し、第1例で受付管理サーバ10の第1の受付処理部104が行っている処理は、第2例では受付管理サーバ10の第2の受付処理部106が行うこととする。
【0142】
第2例では、
図6に示すように、第1例のステップS102〜ステップS110(ステップS140)の処理を行った後、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、受付待ち番号を採番する(S212)。
【0143】
受付管理サーバ10の第2の受付処理部106により採番された受付待ち番号は、受付管理サーバ10の通信部108及び電子記帳端末12の通信部128を介して、電子記帳端末12の制御部124へ入力される(S214)。
【0144】
次に、電子記帳端末12の制御部124は、受付待ち番号が入力されると、入力された受付待ち番号を表示部126に表示させ、顧客に通知する(S216)。
【0145】
次に、電子記帳端末12の制御部124は、電子記帳端末12の表示部126に帳票の入力を行う画面を表示させ、顧客に帳票を入力させる。電子記帳端末12の制御部124が帳票の入力完了を検出すると(S218)、記帳完了通知及び帳票の入力項目は、電子記帳端末12の通信部128及び受付管理サーバ10の通信部108を介して、受付管理サーバ10の第1の受付処理部104へ入力され、記憶部151に記憶される(S220)。
【0146】
また、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、ステップS212の処理を行った後に、顧客の受付順が到来したか否かを判別する(S222)。
【0147】
顧客の受付順が到来していない場合に、受付順が到来するまで受付管理サーバ10は待機する(S224)。
【0148】
顧客の受付順が到来した場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、記帳完了通知を受信済みであるか否かを判別する(S226)。記帳完了通知を既に受信している場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、処理をステップS228へ進める。一方、記帳完了通知を未だ受信していない場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、処理をステップS232へ進める。
【0149】
ステップS226において、処理をステップS228へ進めた場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106により出力された呼出情報は、受付管理サーバ10の通信部108及び顧客呼出装置14の通信部148を介して、顧客呼出装置14の制御部144へ入力される(S228)。
【0150】
顧客呼出装置14の制御部144は、呼出情報が入力されると、呼出情報を表示部146に表示させたり、音声出力部147に音声で案内させたりする。第2例に係る一連の処理の流れは終了される(S230)。
【0151】
一方、ステップS226において、処理をステップS232へ進めた場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106により出力された呼出情報は、受付管理サーバ10の通信部108及び電子記帳端末12の通信部128を介して、電子記帳端末12の制御部124へ入力される(S232)。
【0152】
次に、電子記帳端末12の制御部124は、電子記帳端末12の表示部126に、呼出情報を表示させ、顧客を窓口へ誘導する。第2例に係る一連の処理の流れは終了される(S234)。
【0153】
なお、受付管理サーバ10の記憶部151に記憶された電子記帳端末12で顧客が入力した情報及びステップS140(S110)で取得された顧客属性情報は、ステップS230又はステップS234において、窓口端末16での取引開始時に記憶部151から通信部108を介して窓口端末16に送信され、窓口端末16での取引情報として使用される。
【0154】
以上、
図6を参照しながら、受付管理システム1の各装置が行う処理の流れの第2例について説明した。
【0155】
[5−3:第3例(入力続行又は中断を顧客に確認する構成(混雑時の別形態);
図7及び
図8)]
以下では、
図7及び
図8を参照しながら、受付管理システム1の各装置が行う処理の流れの第3例について説明する。第3例は、受付管理サーバ10の選択部102が第2の受付処理を選択し、第2の受付処理部106、電子記帳端末12、顧客呼出装置14及び窓口端末16が連携して処理を行う流れに関する。
【0156】
図7及び
図8に示す処理の流れは、窓口の待ち状況に応じて、受付管理サーバ10の選択部102が第2の受付処理を選択していることを前提とする。
【0157】
また、第3例では、顧客が帳票の入力を行なっている最中に受付順が到来した場合に、帳票の入力続行又は中断を顧客が選択できることとする。
【0158】
図7に示すように、第3例では、まず、第1例のステップS102〜ステップS110及び第2例のステップS212〜ステップS220(ステップS240)の処理を行う。
【0159】
第3例では、
図7に示すように、第1例のステップS140及び第2例のステップS212〜ステップS220の処理(ステップS270)を行った後、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、顧客の受付順が到来したか否かを判別する(S224)。
【0160】
顧客の受付順が到来していない場合に、受付順が到来するまで受付管理サーバ10は待機する(S224)。
【0161】
顧客の受付順が到来した場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、記帳完了通知を受信済みであるか否かを判別する(S226)。記帳完了通知を既に受信している場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、処理をステップS228へ進める。一方、記帳完了通知を未だ受信していない場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、処理をステップS232へ進める。
【0162】
ステップS226において、処理をステップS228へ進めた場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106により出力された呼出情報は、受付管理サーバ10の通信部108及び顧客呼出装置14の通信部148を介して、顧客呼出装置14の制御部144へ入力される(S228)。
【0163】
顧客呼出装置14の制御部144は、呼出情報が入力されると、呼出情報を表示部146に表示させたり、音声出力部147に音声で案内させたりする。第3例に係る一連の処理の流れは終了される(S230)。
【0164】
一方、ステップS226において、処理をステップS232へ進めた場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106により出力された受付順到来通知は、受付管理サーバ10の通信部108及び電子記帳端末12の通信部128を介して、電子記帳端末12の制御部124へ入力される(S236)。
【0165】
次に、電子記帳端末12の制御部124は、電子記帳端末12の表示部126に、受付順到来通知を表示させ(S238)、顧客に帳票の入力を続行するか中断するかを選択させる(S240)。顧客により帳票の入力続行が選択された場合に、電子記帳端末12の制御部124は、処理をステップS242へ進める。一方、顧客により帳票の入力続行が選択された場合に、電子記帳端末12の制御部124は、処理をステップS246へ進める。
【0166】
ステップS240において、処理をステップS242へ進めた場合に、入力中断情報及び帳票の入力項目のうち、入力が完了した入力項目は、電子記帳端末12の通信部128及び受付管理サーバ10の通信部108を介して、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106へ入力され、記憶部151に記憶される(S242)。
【0167】
受付管理サーバ10の第2の受付処理部106が入力中断情報及び入力項目を受信すると、第3例に係る一連の処理の流れは終了される(S244)。
【0168】
一方、ステップS240において、処理をステップS246へ進めた場合に、電子記帳端末12により出力された入力続行情報は、電子記帳端末12の通信部128及び受付管理サーバ10の通信部108を介して、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106へ入力される(S246)。
【0169】
受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、入力続行情報を受信すると(S248)、電子記帳端末12から記帳完了通知を受信するまで待機する(S250)。
【0170】
電子記帳端末12の制御部124が帳票の入力完了を検出すると(S252)、記帳完了通知及び帳票の入力項目は、電子記帳端末12の通信部128及び受付管理サーバ10の通信部108を介して、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106へ入力され、記憶部151に記憶される(S254)。
【0171】
次に、
図8に示すように、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、窓口係が他の顧客の対応中であるか否かを判別する(S256)。
【0172】
窓口係が他の顧客を接客していない場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、処理をステップS258へ進める。一方、窓口係が他の顧客の接客中の場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、処理をステップS262へ進める。
【0173】
なお、窓口係が他の顧客の対応中であるか否かの判別方法として、例えば、各顧客対応が終了するごとに、窓口係が窓口端末16の所定のボタンを選択し、ボタンが選択されると、顧客対応が終了した旨を表す情報が窓口端末16から受付管理サーバ10へ送信される方法がある。
【0174】
ステップS256において、処理をステップS258へ進めた場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106により出力された呼出情報は、受付管理サーバ10の通信部108及び電子記帳端末12の通信部128を介して、電子記帳端末12の制御部124へ入力される(S258)。
【0175】
次に、電子記帳端末12の制御部124は、電子記帳端末12の表示部126に、呼出情報を表示させ、顧客を窓口へ誘導する。第3例に係る一連の処理の流れは終了される(S260)。
【0176】
一方、ステップS256において、処理をステップS262へ進めた場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106は、窓口係が他の顧客の対応を終了したか否かを判別する(S262)。
【0177】
窓口係が他の顧客の対応を終了していない場合に、受付管理サーバ10は、窓口係が他の顧客の対応を終了するまで待機する(S264)。
【0178】
窓口係が他の顧客の対応を終了した場合に、受付管理サーバ10の第2の受付処理部106により出力された呼出情報は、受付管理サーバ10の通信部108及び顧客呼出装置14の通信部148を介して、顧客呼出装置14の制御部144へ入力される(S266)。
【0179】
顧客呼出装置14の制御部144は、呼出情報が入力されると、呼出情報を表示部146に表示させたり、音声出力部147に音声で案内させたりする。第3例に係る一連の処理の流れは終了される(S268)。
【0180】
なお、ステップS230、ステップS258又はステップS268において、受付管理サーバ10の記憶部151に記憶された電子記帳端末12で顧客が入力した情報及びステップS270(S110)で取得された顧客属性情報は、窓口端末16での取引開始時に記憶部151から通信部108を介して窓口端末16に送信され、窓口端末16での取引情報として使用される。
【0181】
以上、
図7及び
図8を参照しながら、受付管理システム1の各装置が行う処理の流れの第3例について説明した。
【0182】
なお、上記実施形態では受付処理を選択する選択部102の「閑散時」「混雑時」の基準について、受付待ちの顧客の人数により判断したが、本発明はかかる例に限らない。例えば、過去の店舗の混雑状況の統計情報から曜日や時間帯によって選択したり、窓口係の操作によって選択したりしてもよい。また、例えば、店舗の入口のセンサや監視カメラによっておおよその混雑度を把握し切替えてもよい。
【0183】
また、上記実施形態では、「閑散時」や「混雑時」といった混雑度によって受付処理の選択を行うよう記載したが、窓口に対する受付待ち状況に基づくものであれば、混雑状況に基づく受付処理の選択を逆にしたり、他の基準によって選択したりするように構成してもよい。例えば、上記実施の形態における第1の受付処理を混雑時に行い、第2の受付処理を閑散時に行ってもよい。
【0184】
<6:まとめ>
従来の受付待ちシステムでは、他の顧客の受付待ち状況を判別しない場合には、他の顧客の受付待ちが無いときでも、受付管理システムが待ち番号を採番し、顧客が番号札を受け取る必要があり、顧客の手間になっていた。
【0185】
本実施形態に係る受付管理システム1では、窓口に対する他の顧客の受付待ち状況に応じて受付処理を選択する。また、受付処理の途中においても、電子記帳端末12を操作する顧客の受付順が到来したか否かを判別し、受付順が到来したか否かでその後の処理を選択する。
【0186】
上記の構成により、窓口の状況を把握して、適切な顧客誘導を行い、受付待ちに対する顧客の手間を軽減することが可能になる。
【0187】
本実施形態に係る受付管理システム1では、他の顧客の受付待ちの有無を判別することにより、他の顧客の受付待ちが無い場合に、顧客が番号札を受け取ったり、窓口係にその番号札を渡したりする手間が無い。
【0188】
また、本実施形態では、窓口の混雑状況に応じて受付待ち番号の採番タイミングを、閑散時は電子記帳端末での記帳の後にし、混雑時は電子記帳端末での記帳の前にした。電子記帳端末での記帳には、装置への慣れや、取引科目によって記帳する量に差があり、また混雑時は電子記帳端末に記帳するための待ち列が出来る可能性がある。閑散時は電子記帳端末の記帳の後に受付待ち番号を採番することにより、後から来店して早く記帳が終わった顧客が、先に来店して記帳に時間のかかる顧客よりも先に取引を行うことが出来、窓口が空いているのに先に来店した顧客の記帳を待つといったことが無くなる。さらに、混雑時はどの顧客も必ず待ち時間が生じるので、来店順に窓口に案内することによりどの顧客にも公平な案内を行うことが出来る。
【0189】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。