(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5950232
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】無線通信リンクの特性評価
(51)【国際特許分類】
H04B 17/27 20150101AFI20160630BHJP
H04B 17/309 20150101ALI20160630BHJP
【FI】
H04B17/27
H04B17/309
【請求項の数】23
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-515291(P2012-515291)
(86)(22)【出願日】2010年6月18日
(65)【公表番号】特表2012-530408(P2012-530408A)
(43)【公表日】2012年11月29日
(86)【国際出願番号】AU2010000762
(87)【国際公開番号】WO2010144970
(87)【国際公開日】20101223
【審査請求日】2013年5月2日
【審判番号】不服2015-2047(P2015-2047/J1)
【審判請求日】2015年2月2日
(31)【優先権主張番号】2009902847
(32)【優先日】2009年6月19日
(33)【優先権主張国】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】509098043
【氏名又は名称】コーダ ワイヤレス ピーティーワイ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】COHDA WIRELESS PTY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ポール ディーン
(72)【発明者】
【氏名】ヘイリー デイビッド ビクター ローリー
【合議体】
【審判長】
佐藤 智康
【審判官】
加藤 恵一
【審判官】
梅本 章子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−064329(JP,A)
【文献】
特開2002−204199(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2001/0041565(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0189447(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0315289(US,A1)
【文献】
大塚将史 他,2.4GHz ISMバンドにおける見通し内車々間通信の電波伝搬特性 ,電子情報通信学会技術研究報告. SST, スペクトル拡散 99(460),日本,社団法人全市情報通信学会,1999年11月22日,pp.21−26
【文献】
伊藤俊夫 他,15GHz帯見通し外FWA環境における加入者局側到来方向特性に関する実験的検討,電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 107(305),日本,社団法人電子情報通信学会,2007年11月 1日,pp.47−52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信リンクの特性評価方法であって、
送信機の位置を表すデータを受信すること、
受信機の位置を表すデータを受信すること、
前記送信機の出力における送信電力の電力量を受信すること、
前記受信機への入力における受信電力の電力量を受信すること、
前記受信機の位置、前記送信機の位置、前記送信電力、及び前記受信電力に基づいて、前記送信機と前記受信機の間の前記無線通信リンクが、見通し外(NLOS)より見通し内(LOS)らしいこと又は見通し内(LOS)より見通し外(NLOS)らしいことを示す少なくとも1つのNLOS値(λ)を生成すること、及び
前記NLOS値(λ)を出力すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記送信機の位置及び前記受信機の位置を用いて、前記送信機と前記受信機の間の距離を判別することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記送信電力の電力量及び前記受信電力の電力量を用いて、観測された経路損失の出力を判別することを含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記観測された経路損失は、
[数5]
として計算される、
ただし、
L
Oは、観測された経路損失、
P
Tは、送信アンテナの出力における送信電力の
電力量、及び
P
Rは、受信アンテナへの入力における受信電力の
電力量、
である
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記距離及び前記経路損失のモデルに基づいてモデル化された経路損失を判別することを含む請求項2〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記経路損失のモデルは、
[数6]
であり、
ただし、
L
Mは、モデル化された経路損失であり、
dは、距離であり、
d
refは、基準距離であり(単位はdと同じ)、
L
refは、d
Oにおける経路損失(dBm)であり、
P
Rは、dBm中の受信電力であり、
γは、経路損失の距離のべき指数
である請求項5に記載の方法。
【請求項7】
環境条件にも基づいて経路損失のモデルのパラメータを調節する
ことを含む請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも
・雨、
・霧、及び
・雪
の一つの存在下では経路損失の距離のべき指数が調節される
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
・前記NLOS値(λ)を生成するNLOS値生成器と並べて配置されたセンサ、
・前記送信機と並べて配置された、出力がNLOS値生成器に伝達されるセンサ、
・NLOS値生成器が搭載された車両のフロントガラスのワイパーの状態、及び、
・前記送信機が搭載され、その状態がNLOS値生成器に伝達される車両のフロントガラスのワイパーの状態、
の少なくとも一つを用いて前記環境条件を検出することを含む請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記送信機の位置の測定値を受信するステップは、
前記送信機の固定地点を判別すること、
全地球測位システム(GPS)から測定値を取得すること、
記憶データから位置を検索すること、及び
前記受信機に送信されたデータから前記送信機の位置を抽出すること、
の少なくとも一つを含む請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記送信電力の入力の電力量は、
・固定レベル、
・送信アンテナに先行する送信機のいずれかのステージに関する電力量、
・記憶データ、及び
・前記受信機へ送信されてデータに内包されたもの、
の少なくとも一つによって提供される請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記受信電力入力の電力量は、
・前記受信機からの出力、
・受信入力又は受信入力に先行するいずれかのステージに関する電力量、
・記憶データ、
の少なくとも一つによって提供される請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記送信電力入力の電力量又は前記受信電力の電力量を計算するのに用いられる少なくとも1つのパラメータを受信することからなり、該パラメータは、
・システムの損失に関する情報、
・システムの利得に関する情報、
・アンテナの構成、及び
・アンテナの利得、
の少なくとも一つを含む請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
観測された経路損失とモデル化された経路損失の差を、
[数7]
として計算する
ことを含む、
ただし、
△Lは、経路損失の差、
L
0は、観測された経路損失、
L
Mは、モデル化された経路損失、
である請求項5に記載の方法。
【請求項15】
出力に先立って前記経路損失の差を一つのNLOS値に写像すること
を含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記写像は、
・ある所定関数に基づいて前記NLOS値に写像された前記経路損失の差、
・前記経路損失の差の値に割当てられる所定の前記NLOS値に写像された前記経路損失の差、
・ある所定関数に基づいて前記NLOS値に写像された前記経路損失の差及び前記送信機から前記受信機までの距離、
・前記経路損失の差及び前記送信機から前記受信機までの距離の組み合わせに割当てられる所定の前記NLOS値に写像された前記経路損失の差及び前記送信機から前記受信機までの距離、
・前記経路損失の差を量子化する関数、及び、
・前記送信機から前記受信機までの距離を量子化する関数、
の少なくとも一つを含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記写像は、入力スペースをビンに区分けすることを含む請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
各前記ビンは、所定の下方境界と上方境界によって限定され、前記出力NLOS値は、各ビンに割当てられる請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ビンの区分けは、
・ビン間の境界が、前記経路損失の差の入力の予想値を見通し内(LOS)又は見通し外(NLOS)のいずれかとして区別するように選定された二つのビン;及び、
・第一及び第二のビン間の境界が、前記経路損失の差の入力の予想値を見通し内(LOS)又は未知として区別するように選定され、また第二及び第三のビン間の境界が、前記経路損失の差の入力の予想値を未知又は見通し外(NLOS)として区別するように選定された三つのビン、
のいずれか一方からなる請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
複数の受信アンテナの各々に対して観測された経路損失を計算することを含む請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
無線通信リンクの特性評価方法にあって、
送信機と受信機の間の距離を表すデータを受信すること、
前記送信機の出力における送信電力の電力量を受信すること、
前記受信機への入力における受信電力の電力量を受信すること、
前記距離、前記送信電力、及び前記受信電力に基づいて、前記送信機と前記受信機の間の前記無線通信リンクが、見通し外(NLOS)より見通し内(LOS)らしいこと又は見通し内(LOS)より見通し外(NLOS)らしいことを示す少なくとも1つのNLOS値(λ)を生成すること、及び
前記NLOS値(λ)を出力すること、
を含む方法。
【請求項22】
無線通信リンクの特性評価方法を実行するためのプログラム・コードが実行されるデータ処理装置の操作を制御するために機械が読取り可能記録媒体上に記録された機械が読み取り可能なプログラム・コードからなるコンピュータープログラムであって、
送信機の位置を表すデータを受信すること、
受信機の位置を表すデータを受信すること、
前記送信機の出力における送信電力の電力量を受信すること、
前記受信機への入力における受信電力の電力量を受信すること、
前記受信機の位置、前記送信機の位置、前記送信電力、及び前記受信電力に基づいて、前記送信機と前記受信機の間の前記無線通信リンクが、見通し外(NLOS)より見通し内(LOS)らしいこと又は見通し内(LOS)より見通し外(NLOS)らしいことを示す少なくとも1つのNLOS値(λ)を生成すること、及び
前記NLOS値(λ)を出力すること、
を含むコンピュータープログラム。
【請求項23】
無線通信リンクの特性評価装置であって、
送信機の位置を表すデータの受信手段、
受信機の位置を表すデータの受信手段、
前記送信機の出力における送信電力の電力量の受信手段、
前記受信機への入力における受信電力の電力量の受信手段、
前記受信機の位置、前記送信機の位置、前記送信電力、及び前記受信電力に基づいて、前記送信機と前記受信機の間の前記無線通信リンクが、見通し外(NLOS)より見通し内(LOS)らしいこと又は見通し内(LOS)より見通し外(NLOS)らしいことを示す少なくとも1つのNLOS値(λ)の生成手段、及び
前記NLOS値(λ)の出力手段、
を備えた装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信の分野に関する。とくに、本発明は、無線通信リンクを
見通し(LOS)又は
見通し外(NLOS)とする特性評価に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、
図1に示すようにチャネル102によって分離されている送信機100と受信機104で表すことができ得る。送信機は、データをチャネルで送信するのに適した信号に変換する。送信されたデータを判別するため、受信機104は、信号からチャネル歪みの作用を除去してデータの推定を行うことを目標としている。受信機104は、また、受信電力の測定など受信した信号に関するパラメータを提供でき得る。
【0003】
チャネル102は、無線通信システムを取り巻く環境によって誘起された結果を表す。チャネル102は、送信された信号を何らかの形で歪ませるおそれがある。チャネルの歪みは、振幅の歪み、周波数のオフセット、位相のオフセット、ドップラー効果、マルチパス・チャネル、加法性雑音、又は干渉によって生じる歪みを含む場合がある。
【0004】
送信機102及び/又は受信機104に関係する空間パラメータには周知のものもある。かかるパラメータには、空間座標,速度、及び加速度が含まれる場合がある。例えば、これらの装置は、既知の固定地点に配置される場合がある。空間パラメータは、また、全地球測位システム(GPS)受信機又は類似の装置からも得られる場合がある。さらに、送信機102に関する空間情報を送信されるデータの内容に含めて受信機104に送られる場合がある。かかる場合の一例としては、専用狭域通信(DSRC)システムで生じるものがあり、そこでは、送信されたデータが、SAEインターナショナル「専用狭域通信(DSRC)メッセージ・セット事典」、J2735、2006年12月、に記載されているように位置、速度、加速度、及びヘディング情報を含むことができ得る。
【0005】
本明細書における先行技術の引用は、その先行技術が、オーストラリア国内又は他の裁判管轄区内での通常の一般的な知識の一部を形成すること、また、当該先行技術が、当業者によって適度に確認され、理解され、また適切であると見なされること、を肯定するものでも或いはある形で暗示するものでもない。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、システムの構成要素に関する情報及び受信した波形から抽出された情報を処理することによって、無線通信リンクの特性評価のための方法を提供するものである。無線通信リンクは、
見通し(LOS)又は
見通し外(NLOS)リンクとして特性評価ができ得る。
【0007】
本発明の一態様において、送信機は、それらが送信するメッセージ中にその送信機の状態を含んでいる。受信機では、そのメッセージが再生されて、送信機の状態に関する受信機の見解の一部が形成される。
【0008】
本発明の他の一態様において、無線通信リンクの特性評価方法であって、
送信機の位置を表すデータを受信すること、
受信機の位置を表すデータを受信すること、
送信機の出力における送信電力の一定量を受信すること、
受信機への入力における受信電力の一定量を受信すること、
受信機の位置、送信機の位置、送信電力、及び受信電力に基づく送信機と受信機間の無線リンクを特性評価するために少なくとも一つの
見通し外測定基準を生成すること、及び
無線通信リンクを特性評価するために
見通し外測定基準を出力すること、
からなる方法が提供される。
【0009】
本発明の他の一態様において、無線通信リンクの特性評価システムであって、
・送信機の位置を表すスペースの一点を受信するために作動可能な入力と、
・受信機の位置を表すスペースの一点を受信するために作動可能な入力と、
・送信アンテナの出力における送信電力の一定量を受信するために作動可能な入力と、
・受信アンテナの入力における受信電力の一定量を受信するために作動可能な入力と、
・上記諸入力に基づいて無線リンクに対する少なくとも一つの
見通し外測定基準を生成するために作動可能な
見通し外(NLOS)検出器と、及び
・
見通し外測定基準を供給する出力と
からなるシステムが提供される。
【0010】
本発明の他の一態様によれば、前記
見通し外検出器は、前記送信機の位置及び受信機の位置の入力を用いて、送信機と受信機間の距離を計算して出力する送信機から受信機までの距離計算機を含んでいる。
【0011】
本発明の更なる一態様によれば、前記
見通し外検出器は、前記送信電力の一定量及び受信電力入力の一定量を用いて、観測された経路損失を計算して出力する観測経路損失計算器を含んでいる。
【0012】
本発明の他の一態様によれば、前記
見通し外検出器は、入力として送信機から受信機までの距離を用いたモデルに基づいて、モデル化された経路損失を判別するモデル化経路損失計算器を含んでいる。
【0013】
本発明の他の一態様において、前記経路損失モデルは、環境条件に応じて調節される。
【0014】
本発明の他の一態様において、前記送信機及び/又は受信機の位置の入力は、固定地点、
見通し外検出器への通信、全地球測位システム(GPS)、記憶データ、及び/又は受信機へ送信されてデータに内包されたものによって提供される。
【0015】
本発明の他の一態様において、前記送信電力入力の一定量は、固定レベル、
見通し外検出器への通信、送信アンテナに先行する送信機のいずれかのステージに比しての一定量、記憶データ、受信機へ送信されてデータに内包されたもの、及び/又は推定値によって提供される。
【0016】
本発明の他の一態様において、前記受信電力入力の一定量は、受信機からの出力、受信機入力又は受信機入力に先行するいずれかのステージに比しての一定量、及び/又は記憶データの少なくとも一つによって提供される。
【0017】
本発明の他の一態様において、前記送信電力入力の一定量及び/又は前記受信電力入力の一定量の計算に用いられる少なくとも一つのパラメータは、
見通し外検出器に提供され、或いはかかるパラメータに対するある値が仮定される。
【0018】
本発明の他の一態様において、前記
見通し外検出器は、測定された経路損失入力及びモデル化された経路損失入力を用いて少なくとも一つの
見通し外測定基準を生成して出力する
見通し外測定基準生成器を含み、前記出力は、例えば、二つの経路損失入力の差である。
【0019】
本発明の他の一態様において、
見通し外測定基準生成器は、出力に先行して他の値に二つの経路損失入力の差を写像する。
【0020】
本発明の他の一態様において、前記
見通し外測定基準生成器は、前記送信機から受信機までの距離の入力の値に基づいて前記測定された及びモデル化された経路損失計算器をバイパスする。
【0021】
見通し外測定基準生成器は、出力に先行して経路損失の差を
見通し外測定基準値に写像することができ得る。
【0022】
前記写像は、少なくとも、
ある所定関数に基づいて前記
見通し外測定基準に写像された前記経路損失の差、
前記経路損失の差の値に割当てられる所定の前記
見通し外測定基準に写像された前記経路損失の差、
ある所定関数に基づいて前記
見通し外測定基準に写像された前記経路損失の差及び前記送信機から受信機までの距離、
前記経路損失の差及び前記送信機から受信機までの距離の組み合わせに割当てられる所定の前記
見通し外測定基準に写像された前記経路損失の差及び前記送信機から受信機までの距離、
前記経路損失の差を量子化する関数、及び
前記送信機から受信機までの距離を量子化する関数、
の一つからなり得る。
【0023】
写像は、複数のビンに区分けされた入力スペースを有し得る。
【0024】
各ビンは、所定の下方境界と上方境界によって限定することができ得て、前記出力測定基準値は、各ビンに割当てられる。
【0025】
見通し外測定基準生成器は、前記経路損失の差の入力に対するビンの構成を判別して、前記経路損失の差が、ビンの前記下方及び上方境界の間に配置でき、その後に前記ビンの構成に割当てられた前記測定基準値を出力する。
【0026】
ビンの区分けは、少なくとも、
ビンの間の境界が、前記経路損失の差の入力の予想値を
見通し(LOS)又は
見通し外のいずれかとして区別するように選定された二つのビン;及び
第一及び第二のビンの間の境界が、前記経路損失の差の入力の予想値を
見通し又は未知として区別するように選定され、また第二及び第三のビンの間の境界が、前記経路損失の差の入力の予想値を未知又は
見通し外として区別するように選定された三つのビン、
の一方からなり得る。
【0027】
見通し外測定基準生成器は、前記送信機から受信機までの距離入力の値に基づいて前記測定された及びモデル化された経路損失計算器をバイパスすることができ得る。
【0028】
パイパスは、
前記送信機から受信機までの距離がある閾値を上回る場合、
前記送信機から受信機までの距離がある閾値を下回る場合、
に生じ得る。
【0029】
前記パイパスの間、前記
見通し外測定基準生成器の出力は、少なくとも、
ある固定値測定基準、
前記送信機から受信機までの距離のある関数に基づいて計算されたある測定基準値、
の一方からなり得る。
【0030】
受信機は、二つ以上の受信アンテナを有し得る。
観測された経路損失は、各受信アンテナに対して計算される。
【0031】
送信機から受信機までの距離計算は、少なくとも、
各受信アンテナに対して、どこでアンテナごとの位置情報が入手可能かの計算、
全アンテナを通して等価と考えられるある値、
の一方からなり得る。
【0032】
見通し外測定基準生成器は、少なくとも一つのアンテナから計算された少なくとも一つの測定基準を用いて、少なくとも
アンテナごとの測定基準値、
アンテナごとの最大測定基準値、
アンテナごとの最小測定基準値、
全受信アンテナを通してとられたアンテナごとの平均測定基準値、
受信アンテナの部分集合を通してとられたアンテナごとの平均測定基準値、及び
アンテナごとの測定基準値に関する統計量、
の一つを出力でき得る。
【0033】
見通し外検出器は、送信アンテナの出力における電力の推定を行うことができ得て、送信アンテナ入力の出力における送信電力の前記一定量を表すためにそれを用いる。
【0034】
前記送信機から受信機までの距離がある値を下回る場合、あるモデルに基づいて予想損失を計算でき、その後に前記予想損失が受信アンテナへの入力における受信電力の前記一定量と合計されて、送信アンテナの出力における電力の前記推定値をつくり出す。
【0035】
モデルは、ある距離における何らかの基本損失に距離の10倍ごとの付加的損失を加えられ得る。
【0036】
見通し外測定基準生成器は、特定の送信機に対して送信アンテナの出力における電力の前記推定値を記録でき得て、それを用いて、送信アンテナの出力における電力が送信アンテナの出力における電力の前記推定値に等しいと仮定して、同じ送信機から受信するその後の信号に対してリンクの特性評価を行う。
【0037】
見通し外測定基準生成器は、ある時間窓の間に受信した前記入力から得られた前記(複数の)測定基準を組み合わせる。
組み合わせは、ある関数に基づいて時間窓を超えた測定基準をろ過することによって行われ得る。
【0038】
ろ過関数は、少なくとも
時間窓を超えた測定基準のブロック平均を行う、
時間窓を超えた測定基準の自己回帰を行う、及び
窓からのサンプルの時間に基づく選定を組み合わせる、
の一つとすることができ得る。
【0039】
見通し外検出器は、少なくとも一つの接続されたシステムへの入力を提供するために用いられる。
【0040】
接続されたシステムは、少なくとも
車両システム、
沿道システム、及び
安全システム、
の一つとすることができ得る。
【0041】
前記
見通し外検出器によって受信された情報は、少なくとも
潜在的衝突のおそれを検出した場合に警報を出すこと、
警報の性質を変更すること、
警報の誘発を変更すること、
誤警報の可能性を低減すること、
の一つのために用いられ得る。
【0042】
見通し外検出器の出力は、少なくとも
誤ったマップ情報を検出すること、
誤ったマップ情報を訂正すること、及び
現存するマップ情報を増やすこと、
の一つを介してマップ情報を変更するために用いられ得る。
【0043】
マップの変更は、マップ・データを点検して更新データを配布する責任をもつ中央組織体に提供でき得る。
見通し外検出器は、入力が入手可能となったときにオンラインで運用でき得る。
【0044】
見通し外検出器は、実行に先立って収集された入力データの事後処理を行うことによってオフラインで運用でき得る。
無線通信リンクはIEEE802.11に準拠するものである。
【0045】
本発明のさらに他の一態様において、前記受信機は、二つ以上の受信アンテナを有する。
【0046】
本発明の他の一態様において、前記
見通し外検出器は、入力が入手可能となったときにオンラインで運用されるか、或いは、実行に先立って収集された入力データの事後処理を行うことによってオフラインで運用することができ得る。
環境推定器の出力に対する機能的使用も記載する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図面中、
【発明を実施するための形態】
【0048】
システム構成要素に関する情報及び受信した波形から抽出された情報を処理することによって、無線通信リンクを
見通し(LOS)又は
見通し外(NLOS)として特性評価できる
見通し外検出器の幾つかの実施形態を説明する。
【0049】
以下に説明する技術は、無線通信システム、例えば、DVB−T、DVB−H、IEEE 802.11、IEEE 802.16、3GPP2、専用狭域通信(DSRC)、陸上移動体の通信アクセス(CALM)、及び私営システムなどの無線通信システムに対する潜在的適用性を有するものである。
【0050】
無線通信リンクにおいて、一つの信号が、送信機(Tx)100から受信機(Rx)104へ送信される。送信機100と受信機104を取り巻く環境内に物体が存在することは、受信機に到達するマルチパスを導き出すおそれがある。送信された信号は、環境内の物体によって例えば反射又は回折によって曲げられるおそれがある。屈折するものの例としては、環境内の車両、信号、建物、又は他の構造物が挙げられる。
【0051】
無線通信リンクは、送信機100と受信機104の間の直接
見通し経路を含む場合にはLOSとして分類される。
図2には、LOSリンクの一例を示す。送信された信号は、二つの経路を経て受信機104に到達する。経路P0は、送信機100と受信機104の間の直接
見通し経路であって、それはLOSリンクとなる。経路P1は、物体200によって反射された後、受信機に到達する。
【0052】
送信機100と受信機104の間の直接
見通し経路が存在しない場合には、リンクは、NLOSとして分類される。
図3には、NLOSリンクの一例を示す。前の例と同様に、送信された信号は、二つの経路を経て受信機104に到達する。しかし、この場合、経路P0は、第二の物体300によって妨げられ、信号は回折される、送信機100と受信機104の間には、直接
見通し経路は存在せず、それはNLOSリンクとなる。
【0053】
図4は、
見通し外検出器400の一構成を示すブロック線図である。NLOS検出器400への入力は、
T 送信機の位置を表すスペースの一点、
R 受信機の位置を表すスペースの一点、
PT 送信アンテナの出力における送信電力の一定量、及び
PR 受信アンテナへの入力における受信電力の一定量、
である。
【0054】
NLOS検出器400は、受信機又は送信機と並べて配置されてもよく、或いはある他の位置に配置されてもよい。NLOS検出器400は、入力が入手可能となったときにオンラインで運用可能であり、又、オフライン・モードでは、実行に先立って収集された入力データを事後処理でき得る。
【0055】
送信機の位置Tは、NLOS検出器400では既知の固定地点とすることができ得る。送信機の位置は、また、NLOS検出器400に伝達される又はオフライン・モードでは記憶データから読み出すことが可能である。送信機100は、受信機に送信されるデータ中にその位置を含めることができ、その後、その位置は、NLOS検出器400に入手可能とされる。例えば、DSRCシステムは、送信機100の位置を判別するGPSを含むことができ得る。この情報は、受信機104で判別される送信データの中に含められ、NLOS検出器400に入力され得る。
【0056】
受信機の位置Rは、NLOS検出器400では既知の位置とすることができ得る。例えば、DSRCシステムは、受信機104の位置を判別するGPSを含むことができ得る。受信機の位置は、また、NLOS検出器400に伝達される又はオフライン・モードでは記憶データから読み出し可能である。
【0057】
送信電力PTは、NLOS検出器400では既知の固定レベルとすることができ得る。また、送信電力は、NLOS検出器400に伝達される又はオフライン・モードでは記憶データから読み出し可能である。送信機100は、受信機に送信されてその後にNLOS検出器400に入力されるデータ中に送信電力PTを含めることができ得る。他の一実施形態において、送信されるデータは、送信アンテナ入力に先立つ送信機のいずれかのステージに対する送信電力レベル及び/又はシステムの損失及び利得、アンテナ構成及び利得、及びPTの計算に用いることのできる他のパラメータに関する情報を含み得る。システムの損失及び利得、アンテナ構成及び利得、及びPTの計算に用いることのできる他のパラメータの一以上が未知の他の一実施形態において、これらは、割当てられた仮定値とすることができ得る。
【0058】
受信電力PRは、NLOS検出器400へ入力するために受信機104から出力され得る。他の一実施形態において、受信機104は、受信機入力又は受信機入力に先立ついずれかのステージに関する受信機電力レベルを出力でき得る。この出力は、システムの損失及び利得、アンテナ構成及び利得、及び他の入手可能なシステムパラメータに関する情報と組み合わせて、PRを判別することができ得る。システムの損失及び利得、アンテナ構成及び利得、及びPRの計算に用いることのできる他のパラメータの一以上が未知の他の一実施形態において、これらは、割当てられた仮定値とすることができ得る。
【0059】
入力は、統計情報、例えば信頼区間、及び、出力測定基準上の一以上の統計値を生成するために
見通し外検出器400が使用する情報を伴うことができ得る。
【0060】
図5は、NLOS検出器400のブロック線図を示す。送信機から受信機までの距離計算器501は、以下のようにして送信機の位置Tと受信機の位置Rの間の距離を計算して出力する。
【数1】
【0061】
観測された経路損失計算器503は以下のようにして経路損失L
0の一定量を計算する。
【数2】
【0062】
モデル化された経路損失計算器502は、ある伝搬モデルに基づいてモデル化経路損失L
Mを計算する。一つの構成において、以下のログ速度フリースペース経路損失モデルを用いて送信機100と受信機104の間の照準線リンクに対する予想経路損失が計算される。
【数3】
ただし、
d: 送信機と受信機の間の距離、
d
ref: 基準距離(単位はdと同じ)、
L
ref: d
0おける経路損失(dBm)、
P
R: dBm中の受信電力、及び
γ: 経路損失の距離のべき指数。
【0063】
他の一実施形態において、ログ速度フリースペース経路損失モデルは、等価の線形モデルで置き換えられる。当業者には明らかなように、ある他の経路損失モデルを用いてモデル化された経路損失L
Mが計算される他の実施形態も可能である。
【0064】
他の一実施形態において、環境条件が既知であり、NLOS測定基準生成器504によって使用される構成とすることができる。例えば、NLOS測定基準生成器504と並べて配置された一以上のセンサを介して、又は他のいずれかの場所に配置された例えば送信機100と並べて配置されたセンサによって検出されてNLOS測定基準生成器504に伝達されて雨、霧、又は雪の存在を知り得る。NLOS測定基準生成器504又は送信機100が車両に搭載されている場合には、フロントガラスのワイパーの状態を利用して雨を検出でき得る。この実施形態では、NLOS測定基準生成器504は、雨が検出された場合に、特定の伝搬モデルを適用でき得る。例えば、NLOS測定基準生成器504は、雨、霧、及び/又は雪が存在する場合には、調節した経路損失べき指数γの値と上記モデルを使用することができ得る。
【0065】
NLOS測定基準生成器504は、測定された及びモデル化された
見通し経路損失を用いてリンクをLOS又はNLOSとして特性評価する一つの測定基準を生成して出力する。一つの構成では、NLOS測定基準生成器504は、観測された
見通し経路損失とモデル化された
見通し経路損失の間の差を計算する。
【0066】
一実施形態において、NLOS測定基準生成器504は、NLOS測定基準λ=△Lを出力する。λの小さな値は、モデルが観測されたチャネルによく整合していることを示す。モデル化された経路損失計算器502が
見通しモデルを使用する場合、λがゼロに近いか又は負であれば、リンクがNLOSよりはLOSらしいことを示す。逆に、λの大きい正の値は、リンクがLOSよりはNLOSらしいことを示す。
【0067】
他の一実施形態において、NLOS測定基準生成器504は、出力に先立って△Lをある測定基準値に写像する。かかる写像は、下記のいずれか一つを介して行うことができる。
・ある所定の関数に基づいて出力値λに写像された入力△L、
・その入力値に割当てられている所定の出力値λに写像された入力△L、
・ある所定の関数に基づいて出力値λに写像された入力△L及び送信機から受信機までの距離d、
・その入力値の組み合わせに割当てられている所定の出力値λに写像された入力△L及び送信機から受信機までの距離d、
・上記の写像の一つに適応するのに先立って入力△L及び送信機から受信機までの距離dを量子化する関数。
【0068】
一実施形態において、マップ入力スペースは、b
1、...、b
nのラベルが付けられたn個のビンに区分けされる。各ビンは、所定の下方境界b
ilと上方境界b
iuによって限定される。各ビンには、出力測定基準値λ
1、...、λ
nが割当てられる。NLOS測定基準生成器504は、b
il≦△L≦b
iuのように入力△Lに対するビンの構成を判別し、その後に測定基準値λiを出力する。
【0069】
一実施形態において、n=2で、入力△Lは、二つの値λ
1又はλ
2の一方に写像され、b
1及びb
2の間の境界は、それによって△Lの予想値がLOS又はNLOSとして区別されるように選定される。
【0070】
他の一実施形態において、n=3で、入力△Lは、三つの値λ
1、λ
2、λ
3の一つに写像される。b
1及びb
2の間の境界は、それによって△Lの予想値がLOS又は未知として区別されるように選定される。b
2及びb
3の間の境界は、それによって△Lの予想値が未知又はNLOSとして区別されるように選定される。
【0071】
他の一実施形態において、NLOS測定基準生成器504は、送信機から受信機までの距離dがある閾値を下回る場合には、測定された及びモデル化された経路損失計算器をバイパスする。一実施形態にでは、バイパス・モードの間、NLOS測定基準生成器504は、例えばリンクがLOSであることを示す固定値の測定基準値を出力する。他の一実施形態では、バイパス・モードの間、NLOS測定基準生成器504は、送信機から受信機までの距離dのある関数に基づいて計算された測定基準値を出力する。
【0072】
他の一実施形態において、NLOS測定基準生成器504は、送信機から受信機までの距離dがある閾値を上回る場合には、測定された及びモデル化された経路損失計算器をバイパスする。一実施形態では、バイパス・モードの間、NLOS測定基準生成器504は、例えばリンクがNLOSであることを示す固定値の測定基準値を出力する。他の一実施形態では、バイパス・モードの間、NLOS測定基準生成器504は、送信機から受信機までの距離dのある関数に基づいて計算された測定基準値を出力する。
【0073】
他の一実施形態において、受信機104は、アンテナごとにL
0の計算ができるようにアンテナごとの値P
Rが入手可能な二つ以上の受信アンテナを有する。受信アンテナに対してアンテナごとの位置情報が入手可能である場合には、dは、アンテナごとに計算され、そうでない場合には、dは、全受信アンテナを通して等価であると考えられる。この場合、NLOS測定基準生成器504は、各アンテナから計算された測定基準を使用して下記のような一以上の測定基準を出力することができる。
・アンテナごとの測定基準値、
・アンテナごとの最大測定基準値、
・アンテナごとの最小測定基準値、
・全受信アンテナを通してとられたアンテナごとの平均測定基準値、
・受信アンテナの部分集合を通してとられたアンテナごとの平均測定基準値、
・アンテナごとの測定基準値、例えば偏差値に関するある統計量、
・上記のある組み合わせ。
【0074】
他の一実施形態において、NLOS検出器400は、送信アンテナの出力における電力P'
Tの推定を行い、それを用いて下記のように入力P
Tを表す。送信機から受信機までの距離dがある値、例えば25メートルを下回る場合には、あるモデルに基づいて予想損失L
Eが計算される。例えば、L
Eは、ある距離におけるある基本損失に距離の10倍ごとの付加的損失を加えたもの、例えば20メートルで60dBプラス距離の10倍ごとに27dBとして送信機から受信機までの距離から計算することができ得る。この推定値は、次に、P'
T=P
R+L
Eに基づいて計算される。NLOS測定基準生成器504は、特定の送信機100に対してこの値を記録でき得る。同じ送信機100から受信したそれ以外の信号に対して、無線リンクは、送信アンテナの出力における電力がP'
Tに等しいと仮定して、上記の方法を用いてLOS又はNLOSとして特性評価することができ得る。
【0075】
他の一実施形態において、NLOS測定基準生成器504は、ある時間窓の間に受信した入力から得られる測定基準を組み合わせる。上記組み合わせは、ある関数に基づいて時間窓を超えた測定基準をろ過することによって行われ得る。
関数の例は、
・時間窓を超えた測定基準のブロック平均を行う、
・時間窓を超えた測定基準の自己回帰を行う、及び、
・窓からのサンプルの時間に基づく選定を組み合わせる
ことを含む。
【0076】
無線リンクのLOS又はNLOSの条件の特性評価によって得られる情報は、処理されて、受取人、例えば車両の運転者及び/又は乗客に提供され、及び/又は
車両システム、
沿道システム、
安全システム、
など他の接続されたシステムへの入力として使用することができる。
例えば、上記情報は、
潜在的衝突のおそれを検出した場合に警報を出すこと、
警報を変更すること、例えば警報の性質又は警報の誘発を変更すること、
誤警報の可能性を低減すること、
のために使用することができ得る。
【0077】
スペースの二点間の無線リンクをLOS又はNLOSとして特性評価することによって得られる情報は、また、誤ったマップ情報を検出及び/又は訂正するため、或いは現存するマップ情報を増やすためにも使用することができ得る。これらマップの変更は、また、マップ・データを点検して更新データを配布する責任をもつ中央組織体にも提供することができ得る。
【0078】
本明細書に記載された機能モジュールは、ハードウエア、例えばアプリケーションに特有の集積回路(ASICs)で実現することができる。ハードウエアでの実現の他の例としては、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレー(FPGAs)、構造化ASICs、デジタル信号処理装置、及び離散論理が挙げられるが、これらに限定されない。或いは、機能モジュールは、コンピュータ・システム内部で実行可能な一以上のアプリケーション・プログラムなどのソフトウエアとして実現することができる。このソフトウエアは、コンピュータが読み取り可能な媒体に記憶させ、コンピュータ・システムによる実行のためにコンピュータが読み取り可能な媒体からコンピュータ・システムにロードすることができる。コンピュータ・プログラムが記録されてコンピュータが読み取り可能な媒体は、コンピュータ・プログラ
ムである。かかる媒体の例としては、CD−ROM、ハードディスク・ドライブ、ROM、或いは集積回路が含まれるが、これらに限定されない。プログラム・コードは、コンピュータが読み取り可能な送信媒体、例えば無線送信チャネル又は他のコンピュータ又はネットワーク接続装置などへのネットワーク接続を介して送信することができ得る。
【0079】
本明細書に開示されて定義された本発明は、テキスト及び図面に述べられている又はそれらから明らかな二つ以上の個々の特徴を組み合わせることをも含むものであることが理解されよう。これらの異なる組み合わせは、すべて、本発明の異なる態様を構成する。
【0080】
本明細書で用いられている「からなる」という用語及び文法的にそれと類似な表現は、「含む」という用語と等価であり、他の要素又は特徴が存在することを排除するものと理解してはならない。