特許第5950336号(P5950336)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5950336
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】電子部品モジュール
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20160630BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20160630BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20160630BHJP
【FI】
   H02G3/16
   H05K1/18 S
   B60R16/02 610A
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-65036(P2012-65036)
(22)【出願日】2012年3月22日
(65)【公開番号】特開2013-198347(P2013-198347A)
(43)【公開日】2013年9月30日
【審査請求日】2015年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100070002
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100110733
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥野 正司
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【弁理士】
【氏名又は名称】朴 志恩
(72)【発明者】
【氏名】戸田 隆文
(72)【発明者】
【氏名】濱口 雄幸
【審査官】 久保 正典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−151296(JP,A)
【文献】 特開2005−210804(JP,A)
【文献】 特開2005−160228(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/16
B60R 16/02
H05K 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバスバが絶縁板に取り付けられ、前記複数のバスバに複数の電子部品が電気接続された電子部品基板と、該電子部品基板を収容したケースと、を有し、前記各バスバに設けられた外部端子接続部が集められてコネクタ接続部が形成された電子部品モジュールにおいて、
前記コネクタ接続部が、前記複数の電子部品の間に配置され、
前記電子部品基板を一対有し、前記各電子部品基板の前記絶縁板が、第1の面と第2の面と第3の面とを有し、前記第1の面と前記第3の面とが対向しており、
前記各バスバが、前記電子部品が搭載される部品搭載部と、前記外部端子接続部と、前記部品搭載部と前記外部端子接続部との間に位置する中間部と、を有し、
前記部品搭載部が前記第1の面に取り付けられ、前記中間部が前記第2の面に取り付けられ、前記外部端子接続部における前記中間部寄りの端部が前記第3の面に取り付けられ、
前記一対の電子部品基板が、前記第3の面が向かい合わせになる向きで配置されている
ことを特徴とする電子部品モジュール。
【請求項2】
複数のバスバが絶縁板に取り付けられ、前記複数のバスバに複数の電子部品が電気接続された電子部品基板を有し、前記各バスバに設けられた外部端子接続部が前記絶縁板から同一方向に突出した電子部品モジュールにおいて、
前記複数の外部端子接続部と前記複数の電子部品との並び方向が、前記外部端子接続部に外部端子が電気接続される方向と交差する方向であり、
前記電子部品基板を一対有し、前記各電子部品基板の前記絶縁板が、第1の面と第2の面と第3の面とを有し、前記第1の面と前記第3の面とが対向しており、
前記各バスバが、前記電子部品が搭載される部品搭載部と、前記外部端子接続部と、前記部品搭載部と前記外部端子接続部との間に位置する中間部と、を有し、
前記部品搭載部が前記第1の面に取り付けられ、前記中間部が前記第2の面に取り付けられ、前記外部端子接続部における前記中間部寄りの端部が前記第3の面に取り付けられ、
前記一対の電子部品基板が、前記第3の面が向かい合わせになる向きで配置されている
ことを特徴とする電子部品モジュール。
【請求項3】
前記複数の電子部品が二列に配置され、前記複数の外部端子接続部が前記二列の電子部品間に配置されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品モジュール。
【請求項4】
前記電子部品がリレーである
ことを特徴とする請求項1ないし請求項のうちいずれか1項に記載の電子部品モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電気接続箱等の電子機器に用いられる電子部品モジュールに関するものであり、詳細には、複数のバスバが絶縁板に取り付けられ、前記複数のバスバに複数の電子部品が電気接続された電子部品基板を有し、前記各バスバに外部端子と電気接続される外部端子接続部が設けられた電子部品モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15は、従来の電子部品モジュールを示す斜視図である(特許文献1を参照。)。図15に示すように、電子部品モジュール316は、二枚のリレー接続ユニット311,315が対向配置されて構成されている。
【0003】
上記リレー接続ユニット311は、絶縁板305と、絶縁板305の表面に配索された複数のバスバ306と、から成るバスバ基板301に、リレー302が2つ搭載されたものである。また、上記リレー接続ユニット315は、絶縁板312と、絶縁板312の表面に配索された複数のバスバ313と、から成るバスバ基板303に、リレー304が2つ搭載されたものである。また、複数のバスバ306,313の一端は、コネクタ接続部を構成する外部端子接続部306c,313cとして絶縁板305,312の一端から突出している。
【0004】
上記電子部品モジュール316は、例えば電気接続箱本体やECUボックス本体といったボックス本体内に収容され、複数のバスバ306,313の外部端子接続部306c,313cがコネクタハウジング内に突出してコネクタ接続部を構成する。このコネクタ接続部には、ワイヤハーネス等のコネクタが嵌合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−210804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した電子部品モジュール316は、外部端子接続部306c,313cの絶縁板305,312からの突出方向(すなわち、コネクタ接続部にコネクタが嵌合される方向)に、外部端子接続部306c,313cとリレー302,304とが並ぶ配置となっていた。そのため、電子部品モジュール316の前記突出方向の寸法は、最低でもリレー302,304の長さと外部端子接続部306c,313cの長さとを足した寸法となるが、この電子部品モジュール316に対してはさらなる小型化の要求があった。
【0007】
したがって、本発明は、外部端子接続部に外部端子が電気接続される方向の寸法を小型化できる電子部品モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために請求項1に記載された発明は、複数のバスバが絶縁板に取り付けられ、前記複数のバスバに複数の電子部品が電気接続された電子部品基板と、該電子部品基板を収容したケースと、を有し、前記各バスバに設けられた外部端子接続部が集められてコネクタ接続部が形成された電子部品モジュールにおいて、前記コネクタ接続部が、前記複数の電子部品の間に配置され、前記電子部品基板を一対有し、前記各電子部品基板の前記絶縁板が、第1の面と第2の面と第3の面とを有し、前記第1の面と前記第3の面とが対向しており、前記各バスバが、前記電子部品が搭載される部品搭載部と、前記外部端子接続部と、前記部品搭載部と前記外部端子接続部との間に位置する中間部と、を有し、 前記部品搭載部が前記第1の面に取り付けられ、前記中間部が前記第2の面に取り付けられ、前記外部端子接続部における前記中間部寄りの端部が前記第3の面に取り付けられ、 前記一対の電子部品基板が、前記第3の面が向かい合わせになる向きで配置されていることを特徴とする電子部品モジュールである。
【0009】
上記目的を達成するために請求項2に記載された発明は、複数のバスバが絶縁板に取り付けられ、前記複数のバスバに複数の電子部品が電気接続された電子部品基板を有し、前記各バスバに設けられた外部端子接続部が前記絶縁板から同一方向に突出した電子部品モジュールにおいて、前記複数の外部端子接続部と前記複数の電子部品との並び方向が、前記外部端子接続部に外部端子が電気接続される方向と交差する方向であり、前記電子部品基板を一対有し、前記各電子部品基板の前記絶縁板が、第1の面と第2の面と第3の面とを有し、前記第1の面と前記第3の面とが対向しており、前記各バスバが、前記電子部品が搭載される部品搭載部と、前記外部端子接続部と、前記部品搭載部と前記外部端子接続部との間に位置する中間部と、を有し、前記部品搭載部が前記第1の面に取り付けられ、前記中間部が前記第2の面に取り付けられ、前記外部端子接続部における前記中間部寄りの端部が前記第3の面に取り付けられ、前記一対の電子部品基板が、前記第3の面が向かい合わせになる向きで配置されていることを特徴とする電子部品モジュールである。
【0010】
請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載された発明において、前記複数の電子部品が二列に配置され、前記複数の外部端子接続部が前記二列の電子部品間に配置されていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項に記載された発明は、請求項1ないし請求項のうちいずれか1項に記載された発明において、前記電子部品がリレーであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1,に記載された発明によれば、前記コネクタ接続部が、前記複数の電子部品の間に配置されているので、複数の外部端子接続部と複数の電子部品との並び方向が、外部端子接続部に外部端子が電気接続される方向と交差する方向となり、そのために、外部端子接続部に外部端子が電気接続される方向の寸法を小型化できる電子部品モジュールを提供することができる。
また、前記電子部品基板を一対有し、前記各電子部品基板の前記絶縁板が、第1の面と第2の面と第3の面とを有し、前記第1の面と前記第3の面とが対向しており、前記各バスバが、前記電子部品が搭載される部品搭載部と、前記外部端子接続部と、前記部品搭載部と前記外部端子接続部との間に位置する中間部と、を有し、前記部品搭載部が前記第1の面に取り付けられ、前記中間部が前記第2の面に取り付けられ、前記外部端子接続部における前記中間部寄りの端部が前記第3の面に取り付けられ、前記一対の電子部品基板が、前記第3の面が向かい合わせになる向きで配置されているので、外部端子接続部に外部端子が電気接続される方向の寸法をより小型化でき、かつ、容易に製造することができる。
【0015】
請求項2に記載された発明によれば、前記複数の外部端子接続部と前記複数の電子部品
との並び方向が、前記外部端子接続部に外部端子が電気接続される方向と交差する方向で
あるので、外部端子接続部に外部端子が電気接続される方向の寸法を小型化できる電子部
品モジュールを提供することができる。
また、前記電子部品基板を一対有し、前記各電子部品基板の前記絶縁板が、第1の面と第2の面と第3の面とを有し、前記第1の面と前記第3の面とが対向しており、前記各バスバが、前記電子部品が搭載される部品搭載部と、前記外部端子接続部と、前記部品搭載部と前記外部端子接続部との間に位置する中間部と、を有し、前記部品搭載部が前記第1の面に取り付けられ、前記中間部が前記第2の面に取り付けられ、前記外部端子接続部における前記中間部寄りの端部が前記第3の面に取り付けられ、前記一対の電子部品基板が、前記第3の面が向かい合わせになる向きで配置されているので、外部端子接続部に外部端子が電気接続される方向の寸法をより小型化でき、かつ、容易に製造することができる。
【0016】
請求項3に記載された発明によれば、前記複数の電子部品が二列に配置され、前記複数の外部端子接続部が前記二列の電子部品間に配置されているので、各電子部品から各外部端子接続部までの経路が単純かつ最短となり、バスバを構成する金属の使用量を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の参考例にかかる電子部品モジュールと、該電子部品モジュールに嵌合されるコネクタと、前記電子部品モジュールが取り付けられる電気接続箱のケースとを示す斜視図である。
図2図1に示された電子部品モジュールのコネクタ接続部と、該コネクタ接続部に嵌合されるコネクタとを示す斜視図である。
図3図1に示された電子部品モジュールの拡大図である。
図4図3に示された電子部品モジュールの分解図である。
図5図4に示された電子部品基板の分解図である。
図6】本発明の第の実施形態にかかる電子部品モジュールを示す斜視図である。
図7図6に示された電子部品モジュールの分解図である。
図8図7に示された電子部品基板の分解図である。
図9】本発明の第の実施形態にかかる電子部品モジュールを示す斜視図である。
図10図9に示された電子部品モジュールの分解図である。
図11図10に示された電子部品基板の分解図である。
図12】本発明の第の実施形態にかかる電子部品モジュールを示す斜視図である。
図13図12に示された電子部品モジュールの分解図である。
図14図13に示された電子部品基板の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
参考例
本発明の参考例にかかる「電子部品モジュール」を図1〜5を参照して説明する。
【0021】
本発明の電子部品モジュール1Aは、自動車用電気接続箱に用いられて電源分配を行うものであり、図1に示すように、電気接続箱のケース11に取り付けられる。電子部品モジュール1Aの底壁32側には、図2に示すように、コネクタ接続部7が形成されており、このコネクタ接続部7にはワイヤハーネスのコネクタ9が嵌合される。コネクタ9の内部には、電線10の端末に取り付けられた雌端子金具、すなわち外部端子、が複数収容されている。また、図1中の矢印Aは、コネクタ9のコネクタ接続部7への嵌合方向を表しており、図1中の矢印Yは、ケース11の高さ方向を表している。矢印Aと矢印Yとは平行である。
【0022】
上記電子部品モジュール1Aは、図4に示すように、複数のバスバ4Aが平板状の絶縁板5に取り付けられ、複数のバスバ4Aに複数の基板用リレー(請求項の「電子部品」に相当する。)6が電気接続された電子部品基板2Aと、該電子部品基板2Aを収容した合成樹脂製のケース3Aと、を有している。また、ケース3Aの底壁32側には、上述したようにコネクタ接続部7が形成されている。
【0023】
上記複数のバスバ4Aは、金属板にプレス加工等が施されて得られるものであり、図5に示すように、リレー6、抵抗12が搭載される部品搭載部41と、外部端子接続部42と、部品搭載部41と外部端子接続部42との間に位置する中間部43と、を有している。部品搭載部41には、リレー6の端子部61または抵抗12の端子部が挿通される貫通孔40が形成されている。部品搭載部41及び中間部43は平らであり、同一平面上に配置されている。外部端子接続部42は、棒状に形成されており、中間部43の一端において直角に曲げ起こされている。この外部端子接続部42は、後述するコネクタ接続部7を構成し、コネクタ9の雌端子金具内に挿入されて該雌端子金具と電気接続される。
【0024】
上記電子部品基板2Aは、全てのバスバ4Aの部品搭載部41及び中間部43が、絶縁板5に一体化されているとともに同一平面上に配置されており、全てのバスバ4Aの外部端子接続部42が、絶縁板5の中央に集められて該絶縁板5からリレー6が取り付けられた側に垂直方向に突出している。すなわち、電子部品基板2Aにおいては、複数の外部端子接続部42と複数のリレー6との並び方向が、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向と交差する方向となる。また、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向は、絶縁板5に対して垂直な方向である。
【0025】
また、電子部品基板2Aにおいては、複数のリレー6が二列に配置されており、複数の外部端子接続部42が二列のリレー6間に配置されている。すなわち、複数の外部端子接続部42は、複数のリレー6の間に配置されている。さらに、電子部品基板2Aは、絶縁板5と垂直な方向から見た平面視において、全てのバスバ4Aが互いに重ならない位置に配置されている。
【0026】
このような電子部品基板2Aは、金属板から複数のバスバ4Aを一括型抜きし、各外部端子接続部42を折り曲げ、これら複数のバスバ4Aをインサート成形により絶縁板5に取り付けて、リレー6及び抵抗12を複数のバスバ4Aにはんだ付けすることにより組み立てられる。また、本発明では、インサート成形以外に、複数のバスバ4Aを絶縁板5に係止させることで取り付けるようにしても良い。
【0027】
上記ケース3Aは、図3,4に示すように、箱部31と、箱部31の開口部を覆う蓋部30と、で構成されている。箱部31は、底壁32と、周壁33と、周壁33の外面に設けられた係止部34と、底壁32から蓋部30側に凹に形成された凹部35と、を有している。係止部34は、上述した電気接続箱のケース11に係止する部位である。凹部35は、後述するコネクタ接続部7を構成する部位であり、図2に示すように、2つ形成されている。また、凹部35の底部(最も蓋部30寄りの部分)には、上述した外部端子接続部42が挿通される貫通孔36が、コネクタ接続部7を構成する外部端子接続部42と同数形成されている。
【0028】
上記コネクタ接続部7は、上述した電子部品基板2Aの複数の外部端子接続部42と、上述したケース3Aに形成された凹部35と、により構成されている。すなわち、電子部品基板2Aが図4に示す向きで箱部31内に収容されることにより、複数の外部端子接続部42が貫通孔36を通されて凹部35内に位置付けられ、コネクタ接続部7が形成される。このコネクタ接続部7は、複数のリレー6の間に配置されている。また、電子部品モジュール1Aにおいては、コネクタ接続部7が2つ形成されており、これらコネクタ接続部7がケース3Aの長手方向に並ぶように配置されている。また、ワイヤハーネスのコネクタ9がコネクタ接続部7に嵌合される方向は、絶縁板5に対して垂直な方向である。
【0029】
上述した本発明の電子部品モジュール1Aは、コネクタ接続部7が二列のリレー6の間に配置されており、複数の外部端子接続部42と複数のリレー6との並び方向(絶縁板5の幅方向)が、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向(絶縁板5に垂直な方向)と交差する方向であるので、ケース3Aの高さ方向(矢印Y方向)の最小寸法を、絶縁板5の厚みと、リレー6の高さと、ケース3Aの底壁32及び蓋部30の厚みとを足した寸法とすることができ、従来品(図15を参照。)と比較して非常に小型化することができる。
【0030】
また、上述した本発明の電子部品モジュール1Aは、複数のリレー6が二列に配置され、複数の外部端子接続部42が二列のリレー6間に配置されているので、各リレー6から各外部端子接続部42までの経路が単純かつ最短となり、バスバ4Aを構成する金属の使用量を少なくできる。
【0031】
また、上述した本発明の電子部品モジュール1Aは、全てのバスバ4Aの部品搭載部41及び中間部43が同一平面上に配置されているので、インサート成形によって複数のバスバ4Aを容易に絶縁板5に取り付けることができ、かつ、絶縁板5の厚みを最小化することができる。よって、ケース3Aの高さ方向の寸法を、より小型化することができる。
【0032】
本発明の電子部品モジュール1Aが適用された電気接続箱においては、ケース11の高さ方向の寸法を小型化することができる。
【0033】
(第の実施形態)
本発明の第の実施形態にかかる「電子部品モジュール」を図6〜8を参照して説明する。また、図6〜8において、前述した参考例と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
本発明の電子部品モジュール1Bは、参考例と同様に、自動車用電気接続箱に用いられて電源分配を行うものであり、図1に示した電気接続箱のケース11に取り付けられる。電子部品モジュール1Bの底壁32側には、図7に示すように、コネクタ接続部7が形成されており、このコネクタ接続部7にはワイヤハーネスのコネクタ9が嵌合される。また、図7中の矢印Bは、コネクタ9のコネクタ接続部7への嵌合方向を表しており、図7中の矢印Yは、前記ケース11の高さ方向を表している。矢印Bと矢印Yとは平行である。
【0035】
上記電子部品モジュール1Bは、図7に示すように、複数のバスバ4Bが絶縁板8に取り付けられ、複数のバスバ4Bに複数の基板用リレー(請求項の「電子部品」に相当する。)6が電気接続された電子部品基板2Bを一対有するとともに、該一対の電子部品基板2Bを収容した合成樹脂製のケース3Bと、を有している。また、ケース3Bの底壁32側には、上述したようにコネクタ接続部7が形成されている。
【0036】
上記複数のバスバ4Bは、図7,8に示すように、リレー6、抵抗13が搭載される部品搭載部41と、外部端子接続部42と、部品搭載部41と外部端子接続部42との間に位置する中間部43と、を有している。このバスバ4Bは、部品搭載部41が中間部43の他端において外部端子接続部42と同一方向に直角に曲げ起こされていること以外は、第1の実施形態で説明したバスバ4Aと同一の構成である。すなわち、外部端子接続部42は、参考例と同様に、コネクタ接続部7を構成し、コネクタ9の雌端子金具内に挿入されて該雌端子金具と電気接続される。
【0037】
上記絶縁板8は、図7,8に示すように、バスバ4Bの部品搭載部41が取り付けられる第1の面81と、中間部43が取り付けられる第2の面82と、外部端子接続部42における中間部43寄りの一端が取り付けられる第3の面83とを有している。また、第1の面81と第3の面83とは対向している。
【0038】
上記電子部品基板2Bは、全てのバスバ4Bの部品搭載部41が、絶縁板8の第1の面81に一体化されているとともに同一平面上に配置されており、全てのバスバ4Bの中間部43が、第2の面82に一体化されているとともに同一平面上に配置されており、全てのバスバ4Bの外部端子接続部42が、第3の面83に一体化されているとともに同一平面上に配置されている。また、全てのバスバ4Bの外部端子接続部42における他端が、第3の面83の端部から第1の面81と平行に突出している。すなわち、電子部品基板2Bにおいては、複数の外部端子接続部42と複数のリレー6との並び方向が、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向と交差する方向となる。また、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向は、第1の面81と平行な方向である。
【0039】
また、電子部品基板2Bにおいては、複数のリレー6が、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向と交差する方向に一列に配置されている。また、一対の電子部品基板2Bは、第3の面83が向かい合わせになる向きでケース3B内に配置されている。すなわち、電子部品モジュール1Bにおいては、複数のリレー6が二列に配置されており、複数の外部端子接続部42が二列のリレー6間に配置されている。すなわち、複数の外部端子接続部42は、複数のリレー6の間に配置されている。
【0040】
このような電子部品基板2Bは、金属板から複数のバスバ4Bを一括型抜きし、各部品搭載部41及び各外部端子接続部42を折り曲げ、これら複数のバスバ4Bをインサート成形により絶縁板8に取り付けて、リレー6及び抵抗13を複数のバスバ4Bにはんだ付けすることにより組み立てられる。また、本発明では、インサート成形以外に、複数のバスバ4Bを絶縁板8に係止させることで取り付けるようにしても良い。
【0041】
上記ケース3Bは、図6,7に示すように、箱部31と、箱部31の開口部を覆う蓋部30と、で構成されている。箱部31は、底壁32と、周壁33と、周壁33の外面に設けられた係止部34と、コネクタ接続部7を構成する凹部35と、凹部35の底部(最も蓋部30寄りの部分)から蓋部30側に立設した外部端子接続部挟持壁37と、を有している。外部端子接続部挟持壁37は、第3の面83との間に外部端子接続部42の一端を挟む壁である。
【0042】
上記コネクタ接続部7は、上述した一対の電子部品基板2Bの複数の外部端子接続部42と、上述したケース3Bに形成された凹部35と、により構成されている。すなわち、一対の電子部品基板2Bが図7に示す向きで箱部31内に収容されることにより、複数の外部端子接続部42が貫通孔36を通されて凹部35内に位置付けられ、コネクタ接続部7が形成される。このコネクタ接続部7は、複数のリレー6の間に配置されている。また、電子部品モジュール1Bにおいては、コネクタ接続部7が2つ形成されており、これらコネクタ接続部7がケース3Bの長手方向に並ぶように配置されている。また、ワイヤハーネスのコネクタ9がコネクタ接続部7に嵌合される方向は、第1の面81と平行な方向である。
【0043】
上述した本発明の電子部品モジュール1Bは、コネクタ接続部7が二列のリレー6の間に配置されており、複数の外部端子接続部42と複数のリレー6との並び方向が、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向(第1の面81と平行な方向)と交差する方向であるので、ケース3Bの高さ方向(矢印Y方向)の寸法を、従来品(図15を参照。)と比較して非常に小型化することができる。
【0044】
本発明の電子部品モジュール1Bが適用された電気接続箱においては、ケース11の高さ方向の寸法を小型化することができる。さらに、ケース3B内で結露した水がリレー6と絶縁板8との間に滞留することを防止でき、錆の発生等を防止することができる。
【0045】
(第の実施形態)
本発明の第の実施形態にかかる「電子部品モジュール」を図9〜11を参照して説明する。また、図9〜11において、前述した参考例、1の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0046】
本発明の電子部品モジュール101Aは、参考例と同様に、自動車用電気接続箱に用いられて電源分配を行うものであり、図示しない電気接続箱のケースに取り付けられる。電子部品モジュール101Aには、図9に示すように、コネクタ接続部107Aが形成されており、このコネクタ接続部107Aにはワイヤハーネスのコネクタ9が嵌合される。また、図10中の矢印Cは、コネクタ9のコネクタ接続部107Aへの嵌合方向を表しており、図10中の矢印Yは、前記電気接続箱のケースの高さ方向を表している。矢印Cと矢印Yとは平行である。
【0047】
上記電子部品モジュール101Aは、図10,11に示すように、複数のバスバ4Bが絶縁板105Aに取り付けられ、複数のバスバ4Bに複数の基板用リレー(請求項の「電子部品」に相当する。)6が電気接続された電子部品基板102Aを有するとともに、該電子部品基板102Aを収容した合成樹脂製のケース103Aと、を有している。また、ケース103Aの側方には、上述したコネクタ接続部107Aが形成されている。
【0048】
上記複数のバスバ4Bは、図10,11に示すように、リレー6、抵抗12が搭載される部品搭載部41と、外部端子接続部42と、部品搭載部41と外部端子接続部42との間に位置する中間部43と、を有している。外部端子接続部42は、コネクタ接続部107Aを構成し、コネクタ9の雌端子金具内に挿入されて該雌端子金具と電気接続される。
【0049】
上記絶縁板105Aは、図10に示すように、バスバ4Bの部品搭載部41が取り付けられる第1の面151Aと、中間部43が取り付けられる第2の面152Aと、を有している。また、第1の面151Aと第2の面152Aとは90度の角をなしている。
【0050】
上記電子部品基板102Aは、全てのバスバ4Bの部品搭載部41が、絶縁板105Aの第1の面151Aに一体化されているとともに同一平面上に配置されており、全てのバスバ4Bの中間部43が、第2の面152Aに一体化されているとともに同一平面上に配置されており、全てのバスバ4Bの外部端子接続部42が、第2の面152Aから第1の面151Aと平行に突出している。すなわち、電子部品基板102Aにおいては、複数の外部端子接続部42と複数のリレー6との並び方向が、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向と交差する方向となる。また、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向は、第1の面151Aと平行な方向である。
【0051】
このような電子部品基板102Aは、金属板から複数のバスバ4Bを型抜きし、各部品搭載部41及び各外部端子接続部42を折り曲げ、これら複数のバスバ4Bをインサート成形により絶縁板105Aに取り付けて、リレー6及び抵抗12を複数のバスバ4Bにはんだ付けすることにより組み立てられる。また、本発明では、インサート成形以外に、複数のバスバ4Bを絶縁板105Aに係止させることで取り付けるようにしても良い。
【0052】
上記ケース103Aは、図9,10に示すように、箱部131Aと、箱部131Aの開口部を覆う蓋部130Aと、で構成されている。箱部131Aは、底壁132と、周壁133と、周壁133の外面に設けられた係止部134と、周壁133の上端に設けられた鍔部135と、鍔部135の下方に設けられた外部端子収容部137と、を有している。係止部134は、上述した電気接続箱のケースに係止する部位である。外部端子収容部137は、後述するコネクタ接続部107Aを構成する部位であり、内側に複数の外部端子接続部42及びコネクタ9を位置付ける。鍔部135には、外部端子接続部42が挿通される貫通孔136が、コネクタ接続部107Aを構成する外部端子接続部42と同数形成されている。
【0053】
上記コネクタ接続部107Aは、上述した電子部品基板102Aの複数の外部端子接続部42と、上述したケース103Aに形成された外部端子収容部137と、により構成されている。すなわち、電子部品基板102Aが図10に示す向きで箱部131A内に収容されることにより、複数の外部端子接続部42が貫通孔136を通されて外部端子収容部137内に位置付けられ、コネクタ接続部107Aが形成される。また、複数の外部端子接続部42は、二列に配置されている。また、ワイヤハーネスのコネクタ9がコネクタ接続部107Aに嵌合される方向は、第1の面151Aと平行な方向である。
【0054】
上述した本発明の電子部品モジュール101Aは、複数の外部端子接続部42と複数のリレー6との並び方向が、外部端子接続部42にコネクタ9の雌端子金具が電気接続される方向(第1の面151Aと平行な方向)と交差する方向であるので、ケース103Aの高さ方向(矢印Y方向)の寸法を、従来品(図15を参照。)と比較して非常に小型化することができる。
【0055】
本発明の電子部品モジュール101Aが適用された電気接続箱においては、電気接続箱のケースの高さ方向の寸法を小型化することができる。
【0056】
(第の実施形態)
本発明の第の実施形態にかかる「電子部品モジュール」を図12〜14を参照して説明する。また、図12〜14において、前述した第1、2の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
本発明の電子部品モジュール101Bは、第の実施形態と同様に、自動車用電気接続箱に用いられて電源分配を行うものであり、図示しない電気接続箱のケースに取り付けられる。電子部品モジュール101Bには、図12に示すように、コネクタ部107Bが形成されており、このコネクタ部107Bには電線の端末に取り付けられた雌端子金具、すなわち外部端子、が嵌合される。また、図13中の矢印Dは、前記雌端子金具のコネクタ部107Bへの嵌合方向を表しており、図13中の矢印Yは、前記電気接続箱のケースの高さ方向を表している。矢印Dと矢印Yとは平行である。
【0058】
上記電子部品モジュール101Bは、図13,14に示すように、複数のバスバ4Bが絶縁板105Bに取り付けられ、複数のバスバ4Bに複数の基板用リレー(請求項の「電子部品」に相当する。)6が電気接続された電子部品基板102Bを有するとともに、該電子部品基板102Bを収容した合成樹脂製のケース103Bと、前記雌端子金具の抜け止めを行うスペーサ106と、を有している。また、ケース103Bの側方には、上述したコネクタ部107Bが形成されている。
【0059】
上記複数のバスバ4Bは、図13,14に示すように、リレー6、抵抗12が搭載される部品搭載部41と、外部端子接続部42と、部品搭載部41と外部端子接続部42との間に位置する中間部43と、を有している。外部端子接続部42は、コネクタ部107Bを構成し、前記雌端子金具内に挿入されて該雌端子金具と電気接続される。
【0060】
上記絶縁板105bは、図13に示すように、バスバ4Bの部品搭載部41が取り付けられる第1の面151Bと、中間部43が取り付けられる第2の面152Bと、を有している。また、第1の面151Bと第2の面152Bとは90度の角をなしている。
【0061】
上記電子部品基板102Bは、全てのバスバ4Bの部品搭載部41が、絶縁板105Bの第1の面151Bに一体化されているとともに同一平面上に配置されており、全てのバスバ4Bの中間部43が、第2の面152Bに一体化されているとともに同一平面上に配置されており、全てのバスバ4Bの外部端子接続部42が、第2の面152Bから第1の面151Bと平行に突出している。すなわち、電子部品基板102Bにおいては、複数の外部端子接続部42と複数のリレー6との並び方向が、外部端子接続部42に前記雌端子金具が電気接続される方向と交差する方向となる。また、外部端子接続部42に前記雌端子金具が電気接続される方向は、第1の面151Bと平行な方向である。
【0062】
このような電子部品基板102Bは、第3の実施形態で説明した電子部品基板102Aと同様の方法で組み立てられる。
【0063】
上記ケース103Bは、図12,13に示すように、箱部131Bと、箱部131Bの開口部を覆う蓋部130Bと、で構成されている。箱部131Bは、底壁132と、周壁133と、周壁133の外面に設けられた係止部134と、周壁133の外面に設けられた端子収容部138と、を有している。端子収容部138は、後述するコネクタ部107Bを構成する部位であり、内側に複数の外部端子接続部42及び複数の前記雌端子金具を位置付ける。また、端子収容部138の外壁には、上述したスペーサ106が装着される開口部139が形成されている。
【0064】
上記スペーサ106は合成樹脂で構成されており、開口部139に装着されることによって、端子収容部138内に位置付けられた複数の雌端子金具を押さえて、これら複数の雌端子金具が端子収容部138外に抜け落ちることを防止する。
【0065】
上記コネクタ部107Bは、上述した電子部品基板102Bの複数の外部端子接続部42と、上述したケース103Bに形成された端子収容部138と、により構成されている。すなわち、電子部品基板102Bが図13に示す向きで箱部131B内に収容されることにより、複数の外部端子接続部42が端子収容部138内に位置付けられ、コネクタ部107Bが形成される。また、複数の外部端子接続部42は、一列に配置されている。また、前記雌端子金具がコネクタ部107Bに嵌合される方向は、第1の面151Bと平行な方向である。
【0066】
上述した本発明の電子部品モジュール101Bは、複数の外部端子接続部42と複数のリレー6との並び方向が、外部端子接続部42に前記雌端子金具が電気接続される方向(第1の面151Bと平行な方向)と交差する方向であるので、ケース103Bの高さ方向(矢印Y方向)の寸法を、従来品(図15を参照。)と比較して非常に小型化することができる。
【0067】
本発明の電子部品モジュール101Bが適用された電気接続箱においては、電気接続箱のケースの高さ方向の寸法を小型化することができる。
【0068】
また、上述した第1〜の実施形態においては、電子部品モジュール1A,1B,101A,101Bが自動車用電気接続箱に用いられる例を説明したが、本発明の電子部品モジュールは、種々の電子機器に用いることができる。また、上述した第1〜の実施形態においては、電子部品基板2A,2B,102A,102Bに基板用リレー6が搭載される例を説明したが、本発明の電子部品モジュールは、電子部品基板に基板用リレー6だけでなく種々の電子部品を搭載することができる。
【0069】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0070】
1A,1B,101A,101B 電子部品モジュール
2A,2B,102A,102B 電子部品基板
3A,3B,103A,103B ケース
4A,4B バスバ
5,8,105A,105B 絶縁板
6 リレー(電子部品)
7,107A コネクタ接続部
42 外部端子接続部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図10
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