(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記保守担当登録部は、他社製品に関して、自社の保守技術者が保守可能である場合、当該他社製品の保守担当を自社とする前記保守担当情報を、前記適応型保守データベースに登録する請求項1に記載の管理装置。
前記保守データベース管理部は、障害毎に、障害対処実績情報を取得するとともに、前記障害対処実績情報に基づいて、前記優先順位を決定する請求項5に記載の管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
初めに、
図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。なお、以下の説明では、製品のメーカー、製品のベンダを、それぞれ、製品の製造元、製品の供給元と呼ぶ。
【0018】
上述の通り、自社の保守対象を拡張することに貢献する管理装置が望まれる。
【0019】
そこで、一例として、
図1に示す管理装置100を提供する。管理装置100は、保守データベース管理部101と、保守担当登録部102と、障害情報取得部103と、障害対処判断部104と、を備える。
【0020】
保守データベース管理部101は、保守担当情報と、障害情報と、を対応付けた情報を格納する、適応型保守データベース105を管理する。
【0021】
保守担当登録部102は、他社製品に関して所定の保守条件を満たす場合、当該他社製品の保守担当を自社とする保守担当情報を、適応型保守データベース105に登録する。ここで、保守担当情報とは、障害に対する修理作業等の担当先を示す情報である。特に、保守担当情報は、自社で保守を担当するか、又は他社に保守を依頼するかを示す情報を含むことが好ましい。
【0022】
障害情報取得部103は、障害情報を取得する。ここで、障害情報とは、保守対象の装置、システムに関する情報である。障害情報は、保守対象の装置等を識別するための情報、障害の内容等の情報を含む。保守対象の装置等を識別するための情報は、保守対象の装置名、保守対象の装置の製造元等の情報を含む。
【0023】
障害対処判断部104は、障害情報取得部103の取得する障害情報に基づいて、適応型保守データベース105から保守担当情報を取得する。
【0024】
従って、管理装置100は、保守可能な他社製品である場合、自社で保守するように、保守担当を決定し、適応型保守データベース105に登録する。そして、管理装置100は、他社製品に関して障害情報を取得した場合であっても、所定の保守条件を満たす他社製品については、自社を保守担当とする、保守担当情報を取得する。従って、管理装置100は、自社の保守対象を拡張することに貢献する。
【0025】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。なお、以下の説明では、自社とは、自社のグループ会社、自社の親会社、自社の子会社、自社の関連会社、自社の協力会社を含むものとする。また、以下の説明では、障害の発生した装置、障害原因の装置を、被疑装置と呼ぶ。被疑装置は、2以上の装置から構成されるシステムを含むものとする。また、以下の説明では、障害の発生した部品、障害原因の部品を、被疑部品と呼ぶ。被疑部品は、所定の装置、所定のシステムを動作させるためのソフトウェアを含むものとする。
【0026】
図2は、本実施形態に係る管理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。管理システム1は、管理装置10と、データベースサーバ20と、1又は2以上の障害情報受付端末30と、を含んで構成される。データベースサーバ20は、適応型保守データベース21を含む。なお、
図2は、本実施形態に係る管理システム1の全体構成を、
図2に示す構成に限定する趣旨ではない。
【0027】
障害情報受付端末30は、障害情報を受け付ける情報処理装置である。障害情報受付端末30は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯電話、スマートフォン、PHS(Personal Handy-phone System)であっても良い。ここで、障害情報受付端末30は、障害情報を管理装置10に送信可能であるとともに、管理装置10から処置情報等を受信可能な装置であれば良く、その詳細は問わない。また、障害情報受付端末30は、管理装置10から受信する処置情報等を表示する機能を備えていても良い。
【0028】
具体的には、障害情報受付端末30は、障害情報を受け付けるコールセンターに設置される情報処理装置であっても良い。その場合、コールセンターのオペレータは、電話回線等を介して、保守対象装置の障害に関する報告を顧客から受け付ける。そして、コールセンターのオペレータが、保守対象装置の障害に関する報告に基づいて、障害情報受付端末30に障害情報を入力しても良い。
【0029】
または、障害情報受付端末30は、保守技術者等の拠点となる事務所等に設置される情報処理装置であっても良い。その場合、保守技術者等は、顧客の元を訪問し、顧客から、保守対象装置の障害に関する報告を聞いても良い。そして、保守技術者等は、拠点となる事務所等に戻り、保守対象装置の障害に関する報告に基づいて、障害情報受付端末30に障害情報を入力しても良い。
【0030】
管理装置10は、保守対象装置の障害に対する保守担当を管理する。具体的には、管理装置10は、障害情報受付端末30から障害情報を受信し、受信した障害情報に応じて、保守担当を決定する。そして、管理装置10は、保守担当、及び承知内容等を障害情報受付端末30に通知する。
【0031】
管理装置10と、各障害情報受付端末30とは、ネットワーク40を介して接続する。ネットワーク40は、電話回線、インターネット、LAN(Local Area Network)等を含む。ネットワークは各種の方式が存在するが、その詳細は問わない。
【0032】
なお、図示しないが、管理装置10とデータベースサーバ20とがネットワークを介して接続されていても良い。その場合も、ネットワークは、電話回線、インターネット、LAN等を含み、ネットワークの詳細は問わない。
【0033】
データベースサーバ20は、適応型保守データベース21を管理する。適応型保守データベース21を管理する処理は、データベースサーバ20に搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、データベースサーバ20の処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現しても良い。
【0034】
適応型保守データベース21は、処置情報を格納する。適応型保守データベース21は、ハードディスク等のストレージデバイス等を用いて実現しても良い。
【0035】
次に、適応型保守データベース21について、詳細に説明する。
【0036】
適応型保守データベース21は、障害情報と、保守対象情報と、保守担当情報と、処置情報と、を対応付ける適応型保守テーブルを格納する。特に、適応型保守データベースは、他社製品の保守に関する情報を格納する。つまり、適応型保守データベース21は、他社製品の被疑装置、被疑部品について、障害情報と、保守対象情報と、保守担当情報と、処置情報と、を対応付けて、適応型保守テーブルとして格納する。
【0037】
ここで、適応型保守テーブルにおいては、被疑装置、又は被疑部品の製造元、供給元が他社であっても、保守担当情報として、自社を登録しても良い。被疑装置、又は被疑部品の保守担当情報として、自社を登録する場合、自社の保守技術者が保守可能であることを意味する。
【0038】
図3は、本実施形態に係る管理装置10、及びデータベースサーバ20の内部構成の一例を示すブロック図である。管理装置10は、静的保守データベース11と、通信部12と、障害情報取得部13と、保守対象情報抽出部14と、障害対処判断部15と、保守担当登録部16と、保守データベース管理部17と、処置情報通知部18と、を含んで構成される。
図3は、簡単のため、本実施形態に係る管理装置10に関係するモジュールを主に記載する。
【0039】
図3に示す各モジュールは、管理装置10に搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、管理装置10の処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現しても良い。
【0040】
以下、
図3に示す各モジュールについて、詳細に説明する。
【0041】
静的保守データベース11は、自社製品に関する保守対象情報と、当該自社製品に関する処置情報と、を対応付ける静的保守テーブルを格納する。つまり、静的保守データベース11は、自社製品の保守対象装置について、障害情報と、保守対象情報と、処置情報との対応関係を、静的保守テーブルとして格納する。例えば、管理装置10の管理者、保守技術者等が、適宜、自社製品に関する保守対象情報と、当該自社製品に関する処置情報と、を静的保守データベース11に登録しても良い。
【0042】
通信部12は、通信処理を制御する。具体的には、通信部12は、当該管理装置10(自装置)と、障害情報受付端末30との通信処理を制御する。
【0043】
障害情報取得部13は、障害情報を取得する。具体的には、障害情報取得部13は、通信部12を介して、障害情報受付端末30から障害情報を取得する。
【0044】
例えば、障害情報受付端末30は、障害情報の入力を支援するために、予め、障害内容、障害の発生した装置(以下、被疑装置と呼ぶ)、障害の発生した部品(以下、被疑部品)の候補を提示しても良い。その場合、障害情報の入力者は、障害情報受付端末30の入力装置を介して、提示された候補から、該当する障害内容、被疑装置、被疑部品を選択しても良い。そして、障害情報受付端末30は、選択された障害内容等を、管理装置10に送信しても良い。
【0045】
保守対象情報抽出部14は、障害情報取得部13の取得する障害情報から、製造元に関する情報を含む保守対象情報を抽出する。具体的には、保守対象情報抽出部14は、障害情報から、被疑装置名、被疑部品名等を抽出する。さらに、保守対象情報抽出部14は、障害情報から、対応する被疑装置、被疑部品のメーカー名等を抽出することが好ましい。
【0046】
障害対処判断部15は、障害情報、及び保守対象情報に基づいて、静的保守データベース11、適応型保守データベース21のいずれかから、処置情報、及び保守担当情報を取得する。
【0047】
具体的には、自社製品については、障害対処判断部15は、障害情報、及び保守対象情報に基づいて、静的保守データベース11から処置情報を取得する。
【0048】
一方、他社製品については、障害対処判断部15は、障害情報、及び保守対象情報に基づいて、適応型保守データベースから処置情報、及び保守担当情報を取得する。
【0049】
保守担当登録部16は、保守担当を決定する。特に、保守担当登録部16は、他社製品に関して、所定の保守条件を満たす場合、保守担当を自社とする保守担当情報を、適応型保守データベース21に登録する。具体的には、保守担当登録部16は、他社製品に関して、所定の保守能力を保有する、自社の保守技術者が存在する場合、当該他社製品の保守担当を自社とする保守担当情報を、前記適応型保守データベースに登録する。
【0050】
例えば、保守担当登録部16は、他社製品の製造元、又は供給元と保守契約が締結されている場合、保守担当を自社として、保守担当情報を適応型保守データベース21に登録しても良い。これは、他社製品の製造元、又は供給元と保守契約が締結されている場合、自社の保守技術者は、保守契約に基づいて、当該他社製品の保守に関する情報を入手可能であるからである。
【0051】
また、保守担当登録部16は、他社製品の製造元、又は供給元から保守依頼を受けている場合であるとともに、当該保守依頼を受けた製品の保守能力を保有する、保守技術者が存在する場合、保守担当を自社として、保守担当情報を適応型保守データベース21に登録しても良い。これは、自社の保守技術者が、被疑装置、部品被疑等を保守する技術を保有していれば、当該保守技術者が保守可能であるからである。
【0052】
また、保守担当登録部16は、保守契約不要な他社製品について、当該保守契約不要な他社製品の保守能力を保有する、自社の保守技術者が存在する場合、保守担当を自社として、保守担当情報を適応型保守データベース21に登録しても良い。これは、保守契約がない場合であっても、自社の保守技術者が、被疑装置、部品被疑等を保守する技術を保有していれば、当該保守技術者は保守可能であるからである。なお、この場合、自社の保守技術者が、他社製品の保守に関して、当該他社の保守教育を受け、保守技術を習得したと認定された場合を含む。なお、保守担当登録部16は、適宜、適切な保守条件を定義しても良い。
【0053】
保守データベース管理部17は、適応型保守データベース21を管理する。具体的には、保守データベース管理部17は、障害情報と、処置情報と、保守実績情報と、を対応付けて取得する。ここで、保守実績情報とは、自社での保守実績の有無を示す情報を意味する。
【0054】
そして、保守担当登録部16は、被疑装置、又は被疑部品が他社製品の場合に、保守実績情報に基づいて、保守の実績があると判断すれば、障害情報の保守担当を、自社として、保守担当情報を決定しても良い。なぜなら、被疑装置、被疑部品が他社製品であるが、保守実績のある障害である場合、自社の保守技術者は、障害に対処した経験があるため、当該保守技術者は保守可能であるからである。
【0055】
例えば、保守データベース管理部17の取得する障害情報が、適応型保守テーブルに登録済みであり、当該障害情報の保守担当が他社であるとする。ここで、保守担当登録部16は、当該障害情報と、処置情報と、保守実績情報と、を対応付けて取得し、保守実績情報に基づいて、保守の実績があると判断するとする。その場合、保守担当登録部16は、当該障害情報の保守担当を、自社に変更する。そして、保守データベース管理部17は、当該障害情報の保守担当を、自社に変更して、適応型保守テーブルを更新する。
【0056】
処置情報通知部18は、所定の宛先に、障害情報と、処置情報と、を対応づけて通知する。例えば、処置情報通知部18は、通信部12を介して、障害情報と、処置情報と、保守担当情報とを対応付けて、障害情報受付端末30に通知しても良い。
【0057】
そして、障害情報受付端末30は、通知された障害情報、処置情報、保守担当情報に基づいて、保守担当に保守を依頼しても良い。例えば、保守担当が自社である場合、障害情報受付端末30は、自社の保守技術者、保守技術者の拠点となる事務所(以下、簡単のため、事務所と呼ぶ)等に保守を依頼しても良い。具体的には、障害情報受付端末30は、電子メール等を用いて、被疑装置、被疑部品を扱う部門、カスタマエンジニア等に、障害情報、処置情報を通知しても良い。または、障害情報受付端末30は、通知された障害情報、処置情報、保守担当情報を、表示画面に表示しても良い。
【0058】
また、保守担当が他社である場合、障害情報受付端末30は、電子メール等を用いて、通知された障害情報、処置情報、保守担当情報に基づいて、他社の保守担当に、保守を依頼しても良い。なお、障害情報受付端末30は、他社の保守担当の社名と、連絡先と、を対応付けて格納するデータベースを備えていても良い。その場合、障害情報受付端末30は、当該データベースから、他社の保守担当の連絡先を検索しても良い。
【0059】
図4は、適応型保守テーブルの一例を示す図である。
図4に示す適応型保守テーブルは、被疑装置名と、被疑部品名と、障害内容と、障害原因と、処置内容と、保守担当との対応関係を示す。さらに、
図4に示す適応型保守テーブルは、被疑装置、被疑部品の製造元、供給元を示す。また、
図4に示すPP社、QQ社、RR社、WW社は、他社の社名であるとする。なお、
図4は、適応型保守テーブルを、
図4に示す形式に限定する趣旨ではない。
【0060】
例えば、
図4を参照して、被疑装置名が、装置A2の場合について説明する。装置A2の場合、製造元はPP社である。また、被疑部品は、部品p1、部品p2であり、各被疑部品の製造元は、PP社、QQ社である。
【0061】
ここで、被疑装置、及び被疑部品が他社製品であるが、
図4に示す装置A2に対応する障害を、自社の保守技術者が保守可能であるとする。その場合、保守担当登録部16は、
図4に示す装置A2に対応する障害の保守担当を、自社と決定する。つまり、本実施形態に係る管理装置10は、他社製品であっても、自社の保守技術者が保守可能な障害の場合、障害の保守担当を、自社と決定する。
【0062】
次に、
図4を参照して、被疑装置名が、装置B2の場合について説明する。装置B2の場合、製造元はRR社である。また、被疑部品は部品q1であり、被疑部品の製造元は、RR社である。ここで、装置B2を自社の保守技術者が保守できない場合、保守担当登録部16は、保守担当をRR社と決定する。
【0063】
次に、
図4を参照して、被疑装置名が、システムC2の場合について説明する。システムC2の場合、製造元は自社である。また、被疑部品は、部品r1、部品s1である。そして、部品r1の製造元は、自社であり、部品s1の製造元はWW社である。
【0064】
ここで、自社の保守技術者が、被疑部品s1を保守できないとする。その場合、保守担当登録部16は、部品r1の保守担当を自社とし、部品s1の保守担当をWW社と決定する。つまり、保守担当登録部16は、自社と、他社で分担して、保守を担当するように、保守担当を決定しても良い。
【0065】
図5は、静的保守テーブルの一例を示す図である。
図5に示す静的保守テーブルは、被疑装置名と、被疑部品名と、障害内容と、障害原因と、処置内容との対応関係を示す。上述の通り、静的保守テーブルは、自社製品の保守に関する情報を示す。そのため、静的保守テーブルは、保守担当情報を含まなくても良い。なお、
図5は、静的保守テーブルを、
図5に示す形式に限定する趣旨ではない。
【0066】
次に、管理システム1の動作について説明する。
【0067】
まず、静的保守データベース11から処置情報を取得する処理について説明する。
【0068】
図6は、静的保守データベース11から処置情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
まず、ステップS1において、障害情報受付端末30は、障害内容に関する情報を取得する。さらに、障害情報受付端末30は、被疑装置、被疑部品名等を取得する(ステップS2)。そして、障害情報受付端末30は、障害内容、被疑装置名、被疑部品名等を、管理装置10に送信する(ステップS3)。そして、障害情報取得部13は、通信部12を介して、障害内容、被疑装置名、被疑部品名等を障害情報として受信する(ステップS4)。
【0070】
そして、障害対処判断部15は、受信した障害情報をキーとして、静的保守データベース11から処置情報を検索する(ステップS5)。具体的には、受信した障害情報に含まれる被疑装置、被疑部品、障害内容の組み合わせが、静的保守データベース11に登録されているか否かを、障害対処判断部15は判断する。
【0071】
そして、受信した障害情報に対応する処置情報が、静的保守データベース11に登録されているか否かを、障害対処判断部15は判断する(ステップS6)。受信した障害情報に対応する処置情報が、静的保守データベース11に登録されている場合(ステップS6のYes分岐)には、ステップS7に遷移する。一方、受信した障害情報に対応する処置情報が、静的保守データベース11に登録されていない場合(ステップS6のNo分岐)には、
図6に示す「A」(ステップS8)に遷移する。ステップS8に遷移した場合、
図7に示すステップS21に遷移する。
【0072】
ステップS7において、処置情報通知部18は、受信した障害情報に対応する、処置情報を障害情報受付端末30に送信する。そして、障害情報受付端末30は、処置情報を受信し(ステップS9)、自社の保守技術者等に、障害に対応するように依頼する処理を実行する(ステップS10)。
【0073】
次に、適応型保守データベース21から処置情報を取得する処理について説明する。
【0074】
図7は、適応型保守データベース21から処置情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。
【0075】
ここで、受信した障害情報に対応する処置情報が、静的保守データベース11に登録されていない(
図6に示すステップS6のNo分岐、
図6に示すステップS8)とする。その場合、障害対処判断部15は、受信した障害情報に対応する処置情報の検索要求を、データベースサーバ20に送信する(ステップS21)。そして、データベースサーバ20は、処置情報の検索要求を管理装置10から受信する(ステップS22)。
【0076】
そして、データベースサーバ20は、受信した障害情報をキーとして、適応型保守データベース21から処置情報を検索する(ステップS23)。具体的には、データベースサーバ20は、受信した障害情報に含まれる被疑装置、被疑部品、障害内容の組み合わせが適応型保守データベース21に登録されているか否かを、データベースサーバ20は判断する。
【0077】
そして、データベースサーバ20は、検索結果を管理装置10に送信する(ステップS24)。具体的には、受信した障害情報に対応する、処置情報が適応型保守データベース21に登録されている、とデータベースサーバ20が判断したとする。その場合、データベースサーバ20は、適応型保守データベース21から抽出した、処置情報、及び保守担当情報を、検索結果として、管理装置10に送信する。
【0078】
一方、受信した障害情報に対応する、処置情報が適応型保守データベース21に登録されていない、とデータベースサーバ20が判断したとする。その場合、受信した障害情報に対応する処置情報が、適応型保守データベース21に登録されていないことを、データベースサーバ20は検索結果として管理装置10に通知する。
【0079】
そして、データベースサーバ20が検索結果を管理装置10に送信した場合(ステップS24)には、障害対処判断部15は、データベースサーバ20から検索結果を受信する(ステップS25)。
【0080】
そして、処置情報を受信したか否かを、障害対処判断部15は判断する(ステップS26)。障害対処判断部15が処置情報を受信した場合(ステップS26のYes分岐)には、処置情報通知部18は、通信部12を介して、処置情報、及び保守担当情報を処置情報受付端末30に送信する(ステップS27)。そして、障害情報受付端末30は、処置情報、及び保守担当情報を管理装置10から受信する(ステップS28)。そして、
図7に示す「B」(ステップS29)に遷移する。ステップS29に遷移した場合、
図8に示すステップS41に遷移する。
【0081】
一方、障害対処判断部15が処置情報を受信しない場合(ステップS26のNo分岐)には、ステップS30に遷移する。
【0082】
ステップS30において、処置情報通知部18は、通信部12を介して、被疑装置、被疑部品の製造元への保守依頼を処置情報受付端末30に送信する。そして、障害情報受付端末30は、被疑装置、被疑部品の製造元等への保守依頼を管理装置10から受信する(ステップS31)。そして、障害情報受付端末30は、電子メール等を用いて、被疑装置、被疑部品の製造元、供給元等に保守を依頼しても良い。
【0083】
次に、保守担当情報に応じて、保守を依頼する処理について説明する。
【0084】
図8は、保守を依頼する処理の一例を示すフローチャートである。
【0085】
ここで、障害情報受付端末30は、処置情報、及び保守担当情報を管理装置10から受信した(
図7に示すステップS28、
図7に示すステップS29)とする。その場合、自社で対応可能な障害が含まれるか否かを、障害情報受付端末30は判断する(ステップS41)。具体的には、保守担当情報に基づいて、保守担当として自社が指定されたか否かを、障害情報受付端末30は判断する。
【0086】
自社で対応可能な障害が含まれる場合(ステップS41のYes分岐)には、障害情報受付端末30は、該当する障害への対処を、自社の保守技術者に依頼する処理を実行する(ステップS42)。そして、ステップS43に遷移する。一方、自社で対応可能な障害が含まれない場合(ステップS41のNo分岐)には、障害情報受付端末30は、ステップS43に遷移する。
【0087】
ステップS43において、障害への対処を、被疑装置等の製造元、供給元である他社に依頼する必要があるか否かを、障害情報受付端末30は判断する。具体的には、データベースサーバ20から受信した保守担当情報に基づいて、保守担当が他社であるか否かを、障害情報受付端末30は判断する。
【0088】
障害への対処を、被疑装置等の製造元、供給元である他社に依頼する必要がない場合(ステップS43のNo分岐)には、障害情報受付端末30は、保守担当情報に応じて、保守を依頼する処理を終了する。
【0089】
一方、障害への対処を、被疑装置等の製造元、供給元である他社に依頼する必要がある場合(ステップS43のYes分岐)には、障害情報受付端末30は、障害への対処を、被疑装置等の製造元、供給元である他社に、依頼する処理を実行する(ステップS44)。そして、障害情報受付端末30は、保守担当情報に応じて、保守を依頼する処理を終了する。
【0090】
次に、適応型保守データベース21を更新する処理について説明する。
【0091】
図9は、適応型保守データベース21を更新する処理の一例を示すフローチャートである。
【0092】
まず、ステップS101において、障害情報、及び対応する処置情報が入力されたか否かを、保守データベース管理部17は判断する。つまり、障害情報、及びその処置方法、修理方法等が入力されたか否かを、保守データベース管理部17は判断する。
【0093】
例えば、キーボード等、入力装置(図示せず)を介して、障害情報、及び対応する処置情報が入力された場合、保守データベース管理部17は、障害情報、及び対応する処置情報が入力されたと判断しても良い。
【0094】
または、通信部12を介して、障害情報、及び対応する処置情報を他の端末から受信した場合、保守データベース管理部17は、障害情報、及び対応する処置情報が入力されたと判断しても良い。
【0095】
ステップS102において、保守データベース管理部17は、入力された障害情報、及び処置情報をデータベースサーバ20に送信する。そして、データベースサーバ20は、障害情報、及び処置情報を受信する(ステップS103)。
【0096】
そして、データベースサーバ20は、受信した障害情報、及び処置情報を、適応型保守データベース21に登録する(ステップS104)。そして、ステップS105に遷移する。
【0097】
例えば、受信した障害情報と同一の障害情報が、適応型保守データベース21に登録されていない場合、データベースサーバ20は、受信した障害情報と、受信した処置情報と、を対応付けて、適応型保守データベース21に追加する。一方、受信した障害情報と同一の障害情報が、適応型保守データベース21に登録されている場合、データベースサーバ20は、登録された障害情報に対応する処置情報に、受信した処置情報を追加する。
【0098】
ステップS105において、データベースサーバ20は、適応型保守データベース21の更新完了を管理装置10に通知する。そして、保守データベース管理部17は、適応型保守データベース21の更新完了の通知を受信する(ステップS106)。そして、管理装置10は、適応型保守データベース21を更新する処理を終了する。
【0099】
以上のように、本実施形態に係る管理装置10は、障害情報を取得し、障害情報に応じて、障害に対する処置方法等を取得する。その際に、本実施形態に係る管理装置10は、他社製品であっても、自社製品と同等に、障害に対する処置方法等を取得できる。そして、本実施形態に係る管理装置10は、できるだけ自社で保守を行うように、保守担当を決定する。従って、本実施形態に係る管理装置10は、自社の保守対象を拡張することに貢献する。
【0100】
また、本実施形態に係る管理装置10は、他社製品であっても、自社の保守技術者が保守できるように、障害に対する処置方法等を自社の保守技術者に提供する。そのため、本実施形態に係る管理装置10は、自社の売り上げ、利益の向上に貢献する。
【0101】
また、本実施形態に係る管理装置10は、他社製品であっても、自社で保守できる場合には、他社に保守を依頼する必要がない。そのため、本実施形態に係る管理装置10は、他社製品であっても、迅速に保守作業を実施できる。その結果、本実施形態に係る管理装置10は、顧客の利便性を向上することに貢献する。
【0102】
また、他社に保守を依頼する場合、被疑装置、被疑部品に応じて、保守の依頼先が異なる場合がある。そのため、保守の依頼先の数が増えるほど、保守の依頼作業を行う作業者の負担が増大する恐れがある。しかし、本実施形態に係る管理装置10においては、できるだけ、自社の保守技術者に保守を依頼するため、保守の依頼作業を行う作業者の負担低減に貢献する。
【0103】
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0104】
本実施形態は、処置情報の優先順位を設定する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
【0105】
本実施形態に係る管理システム1の全体構成は、
図2に示すとおりであるため、詳細な説明は省略する。また、本実施形態に係る管理装置10の内部構成は、
図3に示す通りであるため、詳細な説明は省略する。
【0106】
以下に示す、処置情報の優先順位とは、所定の障害に対する処置方法の優先順位、修理方法の優先順位を示す情報である。
【0107】
保守データベース管理部17は、所定の障害分類条件に基づいて、障害を分類するとともに、障害の分類結果に基づいて、処置情報の優先順位を決定する。そこで、本実施形態において適応型保守テーブルは、上記の実施形態に示す適応型保守テーブルに加えて、さらに、障害情報と、処置情報と、当該処置情報の優先順位と、を対応付けておくことが好ましい。具体的には、所定の障害に対して、2以上の処置内容、修理内容が適応型保守テーブルに登録された場合、保守データベース管理部17は、処置内容、修理内容の優先順位を設定することが好ましい。
【0108】
例えば、管理装置10の管理者、保守技術者等が、処置情報の優先順位を管理装置10に入力しても良い。そして、保守データベース管理部17は、入力された処置情報の優先順位を、適応型保守テーブルに設定しても良い。
【0109】
そして、本実施形態に係る処置情報通知部18は、障害情報と、処置情報と、処置情報の優先順位と、を対応づけて所定の宛先に通知する。
【0110】
図10は、本実施形態に係る適応型保守テーブルの一例を示す図である。
図10に示す適応型保守テーブルと、
図4に示す適応型保守テーブルとの相違点は、
図10に示す適応型保守テーブルは、処置内容の優先順位を含む点である。
図10において、「障害aaa11」、「障害aaa21」は、障害の内容を示すとする。また、
図10において、「原因bbb111」、「原因bbb21」は、障害原因の内容を示すとする。また、
図10おいて、「処置ccc11」、「処置ccc12」、「処置ccc21」、「処置ccc22」、「処置ccc23」は、対応する障害に対する処置内容を示すとする。
【0111】
例えば、
図10に示す適応型テーブルにおいて、装置A11の「障害aaa11」に対する処置の優先順位1位は「処置ccc11」であり、優先順位2位は「処置ccc12」である。そのため、
図10に示す適応型テーブルは、装置A11の「障害aaa11」に対する処置として、「処置ccc11」、「処置ccc12」の順に行うことが好ましいことを示す。
【0112】
なお、静的保守テーブルについても、同様に、上記の実施形態に示す静的保守テーブルに加えて、さらに、障害情報と、処置情報と、当該処置情報の優先順位と、を対応付けても良い。詳細は、適応型保守テーブルが処置情報の優先順位を含む場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0113】
以上のように、本実施形態に係る管理装置10は、処置情報の優先順位を設定する。そして、本実施形態に係る管理装置10は、処置情報とともに、当該処置情報の優先順位を通知する。その結果、本実施形態に係る管理装置10は、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、より一層、保守技術者の保守作業を支援する情報を提供することに貢献する。
【0114】
[第3の実施形態]
続いて、第3の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0115】
本実施形態は、障害対処の実績に基づいて、処置情報の優先順位を決定する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
【0116】
本実施形態に係る管理システム1の全体構成は
図2に示す通りであるため、詳細な説明は省略する。また、本実施形態に係る管理装置10の内部構成は
図3に示すとおりであるため、詳細な説明は省略する。
【0117】
上述の通り、保守データベース管理部17は、所定の条件に基づいて、障害を分類するとともに、障害の分類結果に基づいて、処置情報の優先順位を決定する。特に、本実施形態に係る保守データベース管理部17は、障害対処の実績を示す情報(以下、障害対処実績情報と呼ぶ)に基づいて、障害を分類する。
【0118】
具体的には、本実施形態に係る保守データベース管理部17は、障害毎に、障害対処の実績を示す情報を取得するとともに、障害対処実績情報に基づいて、処置情報の優先順位を決定する。その際、本実施形態に係る保守データベース管理部17は、適応型保守テーブルにおいて、処置情報毎に、障害対処実績情報を対応付けておくことが好ましい。以下、より具体的に説明する。
【0119】
例えば、保守技術者等は、障害に対して保守作業後に、障害内容と、処置内容と、を対応付けて、管理装置10に入力しても良い。そして、保守データベース管理部17は、入力された障害内容と、処置内容との対応関係に基づいて、処置内容の頻度を算出しても良い。ここで、適応型保守データベース21は、処置内容の入力された合計回数等を記憶しても良い。
【0120】
そして、保守データベース管理部17は、障害情報毎に、処置内容の頻度を、障害対処実績情報として決定する。そして、保守データベース管理部17は、適応型保守テーブルに処置情報毎に、障害対処実績情報を対応付ける。
【0121】
そして、保守データベース管理部17は、障害対処実績情報に基づいて、処置情報の優先順位を決定する。例えば、保守データベース管理部17は、処置内容の頻度が高い処置情報ほど、優先順位を高くしても良い。
【0122】
または、保守データベース管理部17は、処置内容の頻度が所定の閾値X1を超える場合、処置内容の頻度に応じて、対応する処置情報の優先順位を高くするように、処置情報の優先順位を決定しても良い。そして、保守データベース管理部17は、処置内容の頻度が所定の閾値X1以下である場合、対応する処置情報の優先順位を維持しても良い。
【0123】
あるいは、保守データベース管理部17は、処置内容の頻度が所定の閾値X2(X1>X2)以下である場合、処置内容の頻度に応じて、対応する処置情報の優先順位を高くするように、処置情報の優先順位を決定しても良い。そして、保守データベース管理部17は、処置内容の頻度が所定の閾値X2を超えるとともに、所定の閾値X1以下である場合、対応する処置情報の優先順位を維持しても良い。
【0124】
以上のように、本実施形態に係る管理装置10は、障害対処の実績に基づいて、処置情報の優先順位を決定する。従って、本実施形態に係る管理装置10は、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、より一層、障害対処の実績に即して、障害に対する処置内容等を通知することに貢献する。
【0125】
[第4の実施形態]
続いて、第4の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0126】
本実施形態は、障害内容の項目毎の重みに基づいて、障害原因等を決定する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
【0127】
本実施形態に係る管理システム1の全体構成は
図2に示す通りであるため、詳細な説明は省略する。また、本実施形態に係る管理装置10の内部構成は
図3に示すとおりであるため、詳細な説明は省略する。
【0128】
保守技術者等が障害原因を特定する場合、保守技術者等は、障害として発生している、1又は2以上の現象の組み合わせに基づいて、障害原因を特定することがある。つまり上記の実施形態における障害内容とは、障害として発生している、1又は2以上の現象の組み合わせである場合がある。なお、以下の説明では、障害として発生する各現象を、障害項目と呼ぶ。
【0129】
そこで、本実施形態に係る保守データベース管理部17は、障害項目毎に、重みづけを設定する。そして、保守データベース管理部17は、静的保守データベース11、及び適応型保守データベース21に、夫々、障害項目と、当該障害項目の重みと、を対応付けて登録する。
【0130】
例えば、保守技術者、管理装置10の管理者等は、障害項目毎に、障害項目の重みを管理装置10に入力しても良い。その際、保守技術者、管理装置10の管理者等は、重大な障害項目ほど、当該障害項目の重みが大きくなるように、障害項目の重みを設定しても良い。そして、保守データベース管理部17は、入力された障害項目と、当該障害項目の重みと、を対応付けて、静的保守データベース11、適応型保守データベース21の少なくともいずれかに登録しても良い。
【0131】
そして、障害情報取得部13が、障害情報を取得したとする。ここで、障害情報は、1又は2以上の障害項目とする。その場合、本実施形態に係る障害対処判断部15は、障害情報取得部13の取得する、障害情報に含まれる障害項目に対応して設定された、障害項目の重みに基づいて、障害原因を判断する。そして、処置情報通知部18は、判断された障害原因に対応する処置情報を、所定の宛先に通知する。
【0132】
次に、本実施形態に係る管理システム1の動作について説明する。
【0133】
まず、本実施形態に係る管理システム1において、静的保守データベース11から処置情報を抽出する処理について説明する。
【0134】
図11は、本実施形態に係る管理システム1において、静的保守データベース11から処置情報を抽出する処理の一例を示すフローチャートである。
【0135】
まず、障害情報取得部13は、通信部12を介して、障害内容、被疑装置名、被疑部品名等を障害情報として受信した状態(
図6に示すステップS4)であるとする。ここで、障害内容は、1又は2以上の障害項目を含むとする。
【0136】
その場合、障害対処判断部15は、受信した障害情報から、確認対象の障害項目を1つ選択する(ステップS201)。
【0137】
そして、確認対象の障害項目が、静的保守データベース11に登録されているか否かを、障害対処判断部15は判断する(ステップS202)。確認対象の障害項目が静的保守データベースに登録されていない場合(ステップS202のNo分岐)には、障害対処判断部15は、確認対象の障害項目を変更する(ステップS203)。そして、ステップS202に戻り、処理を継続する。
【0138】
一方、確認対象の障害項目が、静的保守データベース11に登録されている場合(ステップS202のYes分岐)には、障害対処判断部15は、確認対象の障害項目に対応する登録された障害項目の重みに基づいて、障害原因に重みを設定する(ステップS204)。ここで、障害対処判断部15は、大きい重みの障害項目に対応する障害原因ほど、障害原因の重みを大きくしても良い。なお、ステップS205の初回の処理時には、重みの設定された障害原因は存在しない状態であるとする。
【0139】
そして、ステップS205において、受信した障害情報に含まれる、所定の数の障害項目を確認したか否かを、障害対処判断部15は判断する。例えば、受信した障害情報に含まれる、全ての障害項目を確認したか否かを、障害対処判断部15は判断しても良い。
【0140】
障害対処判断部15は、所定の数の障害項目を確認していない場合(ステップS205のNo分岐)には、確認対象の障害項目を変更する(ステップS203)。そして、ステップS202に戻り、処理を継続する。一方、障害対処判断部15は、所定の数の障害項目を確認した場合(ステップS205のYes分岐)には、ステップS206に遷移する。
【0141】
ステップS206において、少なくとも一の障害原因に重みが設定されたか否かを、障害対処判断部15は判断する。つまり、静的保守データベース11に登録された障害原因のうち、少なくとも一の障害原因に重みが設定されたか否かを、障害対処判断部15は判断する。
【0142】
重みの設定された障害原因は存在しない場合(ステップS206のNo分岐)には、
図11に示す「C」(ステップS207)に遷移する。ステップS207に遷移した場合、
図12に示すステップS301に遷移する。
【0143】
一方、少なくとも一の障害原因に重みが設定された場合(ステップS206のYes分岐)には、障害対処判断部15は、静的保守データベース11に登録された、各障害原因の重みに基づいて、障害原因を決定する(ステップS208)。例えば、障害対処判断部15は、受信した障害情報に対応する障害原因として、重みの重い順に、所定の数の障害原因を選択しても良い。あるいは、障害対処判断部15は、障害原因の重みが所定の閾値を超える障害原因を、受信した障害情報に対応する障害原因として、選択しても良い。
【0144】
そして、障害対処判断部15は、決定した障害原因に基づいて、処置情報を抽出する(ステップS209)。具体的には、障害対処判断部15は、静的保守データベース11において、決定した障害原因に対応する処置情報を、受信した障害情報に対応する障害原因として抽出する。
【0145】
次に、本実施形態に係る管理システム1において、適応型保守データベース21から処置情報を抽出する処理について説明する。
【0146】
図12は、本実施形態に係る管理システム1において、適応型保守データベース21から処置情報を抽出する処理の一例を示すフローチャートである。
【0147】
まず、静的保守データベース11において、重みの設定された障害原因は存在しない場合(
図11に示すステップS206のNo分岐、
図11に示すステップS207)であるとする。その場合、確認対象の障害項目が、適応型保守データベース21に登録されているか否かを、障害対処判断部15は判断する(ステップS301)。
【0148】
以下、
図12に示すステップS301〜ステップS305は、
図11に示すステップS202〜S206と概ね同一であるため、詳細な説明を省略する。
図12に示すステップS301〜ステップS305と、
図11に示すステップS202〜S206との相違点は、
図12に示すステップS301〜ステップS305においては、検索対象が適応型保守データベース21である点である。
【0149】
そこで、
図12に示すステップS302〜ステップS305の処理が行われたとする。そして、重みの設定された障害原因は存在しない場合(ステップS305のNo分岐)には、
図7に示すステップS30に遷移する。一方、少なくとも一の障害原因に重みが設定された場合(ステップS305のYes分岐)には、障害対処判断部15は、適応型保守データベース21に登録された、各障害原因の重みに基づいて、障害原因を決定する(S306)。そして、障害対処判断部15は、決定した障害原因に基づいて、保守担当情報、及び処置情報を抽出する(ステップS307)。そして、
図7に示すステップS27に遷移する。
【0150】
以上のように、本実施形態に係る管理装置10は、障害項目毎の重みに基づいて、障害原因、障害に対する処置内容等を決定する。従って、本実施形態に係る管理装置10は、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、より一層、適切な障害に対する処置内容等を通知することに貢献する。
【0151】
[第5の実施形態]
続いて、第5の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0152】
本実施形態は、障害情報のキーワードに基づいて、障害情報を取得する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
【0153】
まず、本実施形態に係る管理システム1の全体構成は、
図2に示すとおりであるため、詳細な説明は省略する。
【0154】
次に、
図13は、本実施形態に係る管理装置10a、及びデータベースサーバ20の内部構成の一例を示すブロック図である。
図3に示す管理装置10と、
図13に示す管理装置10aとの相違点は、
図13に示す管理装置10aは、障害キーワードデータベース19を含む点である。
【0155】
障害キーワードデータベース19は、障害情報を特定するためのキーワードを格納する。具体的には、障害キーワードデータベース19は、1又は2以上の障害内容、保守対象装置名、保守対象部品名等を、キーワードとして格納する。
【0156】
本実施形態に係る管理システム1においては、まず、障害情報の入力者は、障害情報受付端末30のキーボード等を介して、障害情報を文章で入力しても良い。そして、障害情報受付端末30は、入力された文章情報を管理装置10に送信しても良い。その場合、障害情報取得部13は、受信した文章情報を解析し、単語に分解しても良い。そして、障害情報取得部13は、受信した文章情報から抽出された単語と、障害キーワードデータベース19に登録されたキーワードと、を照合し、障害内容、被疑部品等を特定しても良い。
【0157】
例えば、障害情報受付端末30が障害内容、被疑部品、被疑部品等の選択肢を提示する場合を考える。その場合、障害情報の入力者は、提示された選択肢から障害内容等を選択する必要がある。ここで、障害内容、被疑部品、被疑部品等の選択肢の数が多いほど、障害情報の入力者にとって、入力作業の負担が増大する恐れがある。
【0158】
しかし、本実施形態に係る管理装置10aにおいては、障害情報の入力者は、障害情報を文章で入力すれば良い。ここで、障害情報の入力者は、提示された選択肢から障害内容等を選択する必要がない。
【0159】
[変形例1]
本実施形態に係る管理装置10aの変形例1として、障害情報の入力者は、障害情報受付端末30のマイク等を介して、障害情報を音声で入力しても良い。そして、障害情報受付端末30は、入力された音声情報を管理装置10に送信しても良い。その場合、障害情報取得部13は、送信された音声情報を解析し、単語に分解しても良い。そして、障害情報取得部13は、受信した文章情報から抽出された単語と、障害キーワードデータベース19に登録されたキーワードと、を照合し、障害内容、被疑部品等を特定しても良い。
【0160】
以上のように、本実施形態に係る管理装置10aは、文章情報、音声情報等から、障害内容、被疑部品名、被疑部品名等を抽出する。ここで、障害情報の入力者は、障害キーワードデータベース19が記憶するキーワードを意識する必要がない。また、障害情報の入力者にとっての入力作業負担と、障害キーワードデータベース19が記憶するキーワードの数とが依存しない。従って、本実施形態に係る管理装置10aは、第1の実施形態に係る管理装置10と同様の効果を奏するとともに、障害情報の入力者にとっての入力作業負担を低減することに貢献する。
【0161】
[第6の実施形態]
続いて、第6の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0162】
本実施形態は、契約範囲内の保守であるか否かを通知する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
【0163】
本実施形態に係る管理システム1の全体構成は、
図2に示す通りであるため、詳細な説明は省略する。また、本実施形態に係る管理装置10の内部構成は、
図3に示す通りであるため、詳細な説明は省略する。
【0164】
本実施形態に係る処置情報通知部18は、契約範囲内の保守作業であるか否かを示す情報を、処置情報とともに所定の宛先に送信する。
【0165】
障害対処判断部15が、静的保守データベース11から処置情報を取得した場合、処置情報通知部18は、契約範囲内の保守作業であることを示す情報を、処置情報とともに所定の宛先に送信する。
【0166】
一方、障害対処判断部15が、適応型保守データベース21から処置情報を取得した場合、処置情報通知部18は、契約範囲外の保守作業であることを示す情報を、処置情報とともに所定の宛先に送信する。
【0167】
例えば、保守技術者等は、契約範囲外の保守作業を、契約範囲内の保守作業より先送りするように、スケジューリングしても良い。また、例えば、保守技術者等は、契約範囲外の保守作業に対して、契約範囲内の保守作業より高い費用を要求するようにしても良い。
【0168】
以上のように、本実施形態に係る管理装置10は、契約範囲内の保守作業であるか否かを示す情報を、処置情報とともに通知する。その結果、本実施形態に係る管理装置10は、上記の実施形態の効果を奏するとともに、契約範囲内の保守作業と、契約範囲外の保守作業と、を差別化させることに貢献する。
【0169】
[第7の実施形態]
続いて、第7の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0170】
本実施形態は、データベースサーバが、適応型保守データベースと、静的保守データベースと、を備える形態である。なお、本実施形態における説明では、上述の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上述の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上述の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
【0171】
まず、本実施形態に係る管理システム1の全体構成は、
図2に示すとおりであるため、詳細な説明は省略する。
【0172】
次に、
図14は、本実施形態に係る管理装置10b、及びデータベースサーバ20bの内部構成の一例を示すブロック図である。
図3に示す管理装置10と、
図14に示す管理装置10bとの相違点は、
図14に示す管理装置10bは、静的保守データベース11を含まない点である。また、
図3に示すデータベースサーバ20と、
図14に示すデータベースサーバ20bと相違点は、
図14に示すデータベースサーバ20bは、静的保守データベース11を含む点である。
【0173】
本実施形態に係るデータベースサーバ20bは、静的保守データベース11、及び適応型保守データベース21を含むともに、静的保守データベース11、及び適応型保守データベース21の検索処理を実行する。
【0174】
従って、本実施形態に係る管理装置10bは、第1の実施形態に係る管理装置10と同様の効果を奏するとともに、管理装置10bの処理負荷を低減することに貢献する。
【0175】
また、本実施形態に係る管理装置10bは、静的保守データベースを含まないため、第1の実施形態に係る管理装置10より、少ない記憶容量のコンピュータで実現することができる。
【0176】
[第8の実施形態]
続いて、第8の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0177】
本実施形態は、静的保守データベースを含まない形態である。なお、本実施形態における説明では、上述の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上述の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上述の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
【0178】
まず、本実施形態に係る管理システム1の全体構成は、
図2に示すとおりであるため、詳細な説明は省略する。
【0179】
次に、
図15は、本実施形態に係る管理装置10c、及びデータベースサーバ20cの内部構成の一例を示すブロック図である。
図3に示す管理システム10と、
図15に示す管理システム10cとの相違点は、
図15に示す管理システム10cは、静的保守データベース11を含まない点である。
【0180】
本実施形態に係る適応型保守データベース21cは、自社製品の保守に関する情報、及び他社製品に関する情報を含む。つまり、本実施形態に係る適応型保守データベース21cは、上述の静的保守データベース11に格納される情報と、上述の適応型保守データベース21に格納される情報と、が統合されたデータベースである。
【0181】
そして、本実施形態に係る障害対処判断部15は、自社製品、他社製品を問わず、適応型保守データベース21cから、処置情報を取得する。
【0182】
そのため、本実施形態に係る管理装置10cは、被疑装置、被疑部品の製造元、供給元に応じて、検索対象のデータベースを切り替える必要がない。従って、本実施形態に係る管理装置10cは、第1の実施形態に係る管理装置10と同様の効果を奏するとともに、処理負荷を低減することに貢献する。
【0183】
なお、上記の第7の実施形態、又は第8の実施形態に係る管理装置、及びデータベースサーバに、上記の第2乃至第6の実施形態に係る管理装置、及びデータベースサーバを組み合わせた構成としても良いことは、勿論である。
【0184】
また、上記の実施形態においては、管理装置の外部に、適応型保守データベースを配置する形態について説明した。しかし、これは、適応型保守データベースを、管理装置の外部に配置することに限定する趣旨ではない。適応型保守データベースは、管理装置の内部に配置されても良い。
【0185】
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0186】
(付記1)上記第1の視点に係る管理装置の通りである。
【0187】
(付記2)前記保守担当登録部は、他社製品に関して、自社の保守技術者が保守可能である場合、当該他社製品の保守担当を自社とする前記保守担当情報を、前記適応型保守データベースに登録する付記1に記載の管理装置。
【0188】
(付記3)前記適応型
保守データベースは、前記保守担当情報と、前記障害情報と、処置情報と、を対応付ける適応型保守テーブルを格納する付記1又は2に記載の管理装置。
【0189】
(付記4)被疑機器、被疑部品の製造元に関する情報を含む保守対象情報を抽出する保守対象情報抽出部を備え、前記適応型保守テーブルは、さらに、前記障害情報と、前記保守対象情報と、前記保守担当情報と、前記処置情報と、を対応付け、前記障害対処判断部は、前記障害情報取得部の取得する前記障害情報、及び保守対象情報抽出部の抽出する前記保守対象情報に基づいて、前記適応型保守データベースから前記保守担当情報を取得する付記3に記載の管理装置。
【0190】
(付記5)前記適応型保守テーブルは、さらに、前記障害情報と、前記処置情報と、当該処置情報の優先順位と、を対応付け、前記保守データベース管理部は、所定の障害分類条件に基づいて、障害を分類するとともに、前記障害の分類結果に基づいて、前記処置情報の優先順位を決定する付記3又は4に記載の管理装置。
【0191】
(付記6)前記保守データベース管理部は、障害毎に、障害対処実績情報を取得するとともに、前記障害対処実績情報に基づいて、前記優先順位を決定する付記5に記載の管理装置。
【0192】
(付記7)前記障害情報は1又は2以上の障害項目を含み、前記適応型保守テーブルは、さらに、前記障害情報と、障害原因と、前記処置情報と、前記障害項目毎の重みと、を対応付け、前記障害対処判断部は、各前記障害項目の適合の有無と、当該障害項目毎の重みと、に基づいて、前記障害原因を判断する付記3乃至6のいずれか一に記載の管理装置。
【0193】
(付記8)前記保守担当登録部は、前記他社製品の製造元、又は供給元と保守契約が締結されている場合、当該他社製品の保守担当を自社とする前記保守担当情報を、前記適応型保守データベースに登録する付記1乃至7のいずれか一に記載の管理装置。
【0194】
(付記9)前記保守担当登録部は、前記他社製品の製造元、又は供給元から保守依頼を受けている場合であるとともに、当該保守依頼を受けた製品の保守能力を保有する、自社の保守技術者が存在する場合、当該他社製品の保守担当を自社とする前記保守担当情報を、前記適応型保守データベースに登録する付記1乃至8のいずれか一に記載の管理装置。
【0195】
(付記10)前記保守担当登録部は、保守契約不要な前記他社製品について、当該保守契約不要な他社製品の保守能力を保有する、自社の保守技術者が存在する場合、当該他社製品の保守担当を自社とする前記保守担当情報を、前記適応型保守データベースに登録する付記1乃至9のいずれか一に記載の管理装置。
【0196】
(付記11)前記保守担当登録部は、他社製品に関して、自社で保守の実績がある場合、当該他社製品の保守担当を自社とする前記保守担当情報を、前記適応型保守データベースに登録する付記1乃至10のいずれか一に記載の管理装置。
【0197】
(付記12)上記第2の視点に係る管理システムの通りである。
【0198】
(付記13)前記管理システムは、自社製品の保守に関する情報を格納する静的保守データベースを含み、前記静的保守データベースは、自社製品に関する前記障害情報と、当該自社製品に関する前記処置情報と、を対応付ける情報を格納する付記12に記載の管理システム。
【0199】
(付記14)前記管理システムは、前記障害情報を受け付けるとともに、当該障害情報を前記管理装置に送信する障害情報受付端末を含み、前記管理装置は、当該管理装置と、前記障害情報受付端末との通信処理を制御する通信部と、前記保守担当情報に基づいて、所定の宛先に、前記障害情報と、前記処置情報と、を対応づけて通知する処置情報通知部と、を備える付記12又は13に記載の管理システム。
【0200】
(付記15)上記第3の視点に係る保守管理方法の通りである。
【0201】
(付記16)前記保守担当登録工程において、他社製品に関して保守可能である場合、当該他社製品の保守担当を自社とする前記保守担当情報を、前記適応型保守データベースに登録する付記15に記載の保守管理方法。
【0202】
(付記17)前記保守データベース管理工程において、前記保守担当情報と、前記障害情報と、処置情報と、を対応付けて、適応型保守テーブルとして、前記適応型
保守データベースに格納する付記15又は16に記載の保守管理方法。
【0203】
(付記18)被疑機器、被疑部品の製造元に関する情報を含む保守対象情報を抽出する保守対象情報抽出工程と、を含み、前記保守データベース管理工程において、前記障害情報と、前記保守対象情報と、前記保守担当情報と、前記処置情報とを、対応付けて、前記適応型保守テーブルとして、前記適応型保守データベースに格納し、前記障害対処判断工程において、前記障害情報、及び前記保守対象情報に基づいて、前記適応型保守データベースから前記保守担当情報を取得する付記17に記載の保守管理方法。
【0204】
(付記19)前記保守データベース管理工程において、前記障害情報と、前記処置情報と、当該処置情報の優先順位と、を対応付けて、前記適応型保守テーブルとして、前記適応型保守データベースに格納し、所定の障害分類条件に基づいて、障害を分類し、前記障害の分類結果に基づいて、前記処置情報の優先順位を決定する付記17又は18に記載の保守管理方法。
【0205】
(付記20)前記保守データベース管理工程において、障害毎に、障害対処実績情報を取得するとともに、前記障害対処実績情報に基づいて、前記優先順位を決定する付記19に記載の保守管理方法。
【0206】
(付記21)前記障害情報と、障害原因と、前記処置情報と、前記障害項目毎の重みと、を対応付けて、前記適応型保守テーブルとして、前記適応型保守データベースに格納する工程を含み、前記障害対処判断工程において、各前記障害項目の適合の有無と、当該障害項目毎の重みと、に基づいて、前記障害原因を判断する付記17乃至20のいずれか一に記載の保守管理方法。
【0207】
(付記22)上記第4の視点に係るプログラムの通りである。
【0208】
(付記23)前記保守担当登録処理において、他社製品に関して保守可能である場合、当該他社製品の保守担当を自社とする前記保守担当情報を、前記適応型保守データベースに登録する付記22に記載のプログラム。
【0209】
(付記24)前記保守担当情報と、前記障害情報と、処置情報と、を対応付けて、適応型保守テーブルとして、前記適応型
保守データベースに格納する処理を実行する付記22又は23に記載のプログラム。
【0210】
(付記25)被疑機器、被疑部品の製造元に関する情報を含む保守対象情報を抽出する保守対象情報抽出処理を実行し、前記保守データベース管理処理において、前記障害情報と、前記保守対象情報と、前記保守担当情報と、前記処置情報とを、対応付けて、前記適応型保守テーブルとして、前記適応型保守データベースに格納し、前記障害対処判断処理において、前記障害情報、及び前記保守対象情報に基づいて、前記適応型保守データベースから前記保守担当情報を取得する付記24に記載のプログラム。
【0211】
(付記26)前記保守データベース管理処理において、前記障害情報と、前記処置情報と、当該処置情報の優先順位と、を対応付けて、前記適応型保守テーブルとして、前記適応型保守データベースに格納し、所定の障害分類条件に基づいて、障害を分類し、前記障害の分類結果に基づいて、前記処置情報の優先順位を決定する付記24又は25に記載のプログラム。
【0212】
(付記27)前記保守データベース管理処理において、障害毎に、障害対処実績情報を取得するとともに、前記障害対処実績情報に基づいて、前記優先順位を決定する付記26に記載のプログラム。
【0213】
(付記28)前記保守データベース管理処理において、前記障害情報と、障害原因と、前記処置情報と、前記障害項目毎の重みと、を対応付けて、前記適応型保守テーブルとして、前記適応型保守データベースに格納する処理を実行し、前記障害対処判断処理において、各前記障害項目の適合の有無と、当該障害項目毎の重みと、に基づいて、前記障害原因を判断する付記24乃至27のいずれか一に記載のプログラム。
【0214】
なお、上記第2の視点に係る管理システムにおいて、上記付記2乃至11と同様に展開しても良い。
【0215】
なお、引用した上述の特許文献の開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。