特許第5950515号(P5950515)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5950515-弁当箱用小分け容器 図000002
  • 特許5950515-弁当箱用小分け容器 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5950515
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】弁当箱用小分け容器
(51)【国際特許分類】
   A45C 11/20 20060101AFI20160630BHJP
   B65D 1/26 20060101ALI20160630BHJP
【FI】
   A45C11/20 A
   A45C11/20 G
   B65D1/26
【請求項の数】2
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2011-183144(P2011-183144)
(22)【出願日】2011年8月24日
(65)【公開番号】特開2013-42966(P2013-42966A)
(43)【公開日】2013年3月4日
【審査請求日】2014年6月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000176707
【氏名又は名称】三菱アルミニウム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和
(72)【発明者】
【氏名】宗澤 美果
(72)【発明者】
【氏名】多田 信彰
【審査官】 青木 良憲
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭60−167711(JP,U)
【文献】 特開2005−118551(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3135618(JP,U)
【文献】 特開平10−304923(JP,A)
【文献】 実開平02−066412(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3127141(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3015455(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3170912(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3071378(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 11/20
B65D 1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
形状の異なる複数の分割容器を組み合わせてなり、
略楕円形状の弁当箱の内部に前記各分割容器を配置することにより、略楕円形状を短軸方向に沿って分割して得られる略半楕円形状のスペースを占める弁当箱用おかず小分け容器であって、
前記略半楕円形状を長軸方向に沿って分割して得られる略1/4楕円形状の平坦な底面部およびこの底面部の外周縁から立ち上がる側面部を有する第1の分割容器と、
その残りの略1/4楕円形状を前記短軸方向に沿ってさらに分割して得られる略扇形状の平坦な底面部およびこの底面部の外周縁から立ち上がる側面部を有する第2の分割容器、および略四角形状の平坦な底面部およびこの底面部の外周縁から立ち上がる側面部を有する第3の分割容器と
からなり、前記各分割容器の前記各側面部がひだ状に形成されており、隣接する前記分割容器同士の側面部においてひだがかみ合っていることを特徴とする弁当箱用おかず小分け容器。
【請求項2】
前記各分割容器は、紙、アルミ箔、樹脂のいずれか1種または2種以上の複合材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弁当箱用おかず小分け容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁当箱用小分け容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、弁当箱に複数のおかずなどを詰める場合に、隣り合うおかずが混ざったり煮物の煮汁が揚げ物や白飯に付着したりしないように、小分け用容器が用いられている。このような小分け容器としては、所定の弁当箱の形状に応じて弁当箱の内部を仕切るように形成された専用の内容器や、各種形状の弁当箱に汎用できるように紙やアルミ箔、樹脂などから形成されたいわゆるおかずカップ、お弁当カップなどと呼ばれる容器などがある。
【0003】
たとえば、特許文献1には、容量の異なる複数の中容量内容器および小容量内容器が外箱に収容される弁当箱が提案されている。この容器は、内容器を所定容積とすることにより、所定熱量の食品をバランスよく摂取できるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−118551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に提案される弁当箱は、栄養バランスのよい食事を実現するためのものであるため、所定の外箱に対して内容器をすべて用いることが求められ、別の弁当箱を用いたい場合やおかずの品数や量を自由に変更したい場合には利用しにくいという問題がある。
【0006】
また、従来のおかずカップは一般に底面が円形や小判型であるので、弁当箱の形状が直方体等の場合には複数のおかずカップを隙間なく詰めやすい。しかしながら、たとえば弁当箱の形状が小判型である場合には、円形や小判型のおかずカップを複数並べても隙間ができやすいため、おかずカップが弁当箱の中で移動してしまい、異なるおかず同士が混ざってしまう等の問題があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、弁当箱内の所定スペースに隙間なく詰めやすく、スペースの有効活用が可能であるとともに弁当箱内でずれにくい弁当箱用小分け容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、形状の異なる複数の分割容器を組み合わせてなり、略楕円形状の弁当箱の内部に前記各分割容器を配置することにより、略楕円形状を短軸方向に沿って分割して得られる略半楕円形状のスペースを占める弁当箱用おかず小分け容器であって、前記略半楕円形状を長軸方向に沿って分割して得られる略1/4楕円形状の平坦な底面部およびこの底面部の外周縁から立ち上がる側面部を有する第1の分割容器と、その残りの略1/4楕円形状を前記短軸方向に沿ってさらに分割して得られる略扇形状の平坦な底面部およびこの底面部の外周縁から立ち上がる側面部を有する第2の分割容器、および略四角形状の平坦な底面部およびこの底面部の外周縁から立ち上がる側面部を有する第3の分割容器とからなり、前記各分割容器の前記各側面部がひだ状に形成されており、隣接する前記分割容器同士の側面部においてひだがかみ合っている。
【0009】
この弁当箱用小分け容器によれば、複数の分割容器を組み合わせると略半楕円形状となるので、略楕円形状の弁当箱において、おかず用に設定された略半楕円形状の所定スペースに対して隙間なく収容されることにより、スペースを有効活用でき、またおかずがずれにくい。
また、この弁当箱用おかず小分け容器において、前記各分割容器の前記各側面部がひだ状に形成されているので、各分割容器を複数枚重ねて効率よく成形することができる。また、隣接する側面部においてひだがかみ合うことにより、各分割容器同士のずれが生じにくいので、弁当箱内での分割容器のずれが防止される。
【0011】
また、この弁当箱用おかず小分け容器において、前記各分割容器は、紙、アルミ箔、樹脂のいずれか1種または2種以上の複合材料で形成されていることが好ましい。この場合、各分割容器の使い捨てが可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、弁当箱内の所定スペースに隙間なく詰めやすく、スペースの有効活用が可能であるとともに弁当箱内でずれにくい弁当箱用小分け容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の弁当箱用おかず小分け容器を弁当箱に詰めた状態を示す上面図である。
図2図1に示す弁当箱用おかず小分け容器を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る弁当箱用おかず小分け容器の実施形態について説明する。弁当箱用おかず小分け容器(以下、「小分け容器」)10は、図1に示すように、形状の異なる複数の分割容器11,12,13を組み合わせてなり、略楕円形状(小判型)の弁当箱20の内部に収容される。各分割容器11,12,13は、この弁当箱20内の所定位置に配置されることにより、略楕円形状を短軸A方向に沿って分割して得られる略半楕円形状の所定のスペース21を占める。
【0016】
弁当箱20は、略楕円形状(小判型)の底面部20aと、底面部20aの外周縁から立ち上がる側面部20bとを有する箱形であり、その中央部付近に内部を2つの略半楕円形状のスペース21,22に仕切る仕切り板20cが設けられている。この弁当箱20において、スペース21には小分け容器10が収容され、スペース22にはたとえば白飯が詰められる。
【0017】
この実施形態において、図1および図2に示すように、小分け容器10は、略半楕円形状を長軸B方向に沿って分割して得られる略1/4楕円形状の平坦な底面部11aおよびこの底面部11aの外周縁から立ち上がる側面部11bを有する第1の分割容器11、その残りの略1/4楕円形状を短軸A方向に沿ってさらに分割して得られる略扇形状の平坦な底面部12aおよびこの底面部12aの外周縁から立ち上がる側面部12bを有する第2の分割容器12、および略四角形状の平坦な底面部13aおよびこの底面部13aの外周縁から立ち上がる側面部13bを有する第3の分割容器13を有する。
【0018】
第1〜第3の分割容器11,12,13は、紙、アルミ箔、樹脂のいずれか1種または2種以上の複合材料で形成され、各側面部11b,12b,13bがひだ状に形成されている。したがって、各分割容器11,12,13は、それぞれ複数枚を重ねて同時に成形が可能であり、また使い捨てが可能である。
【0019】
以上説明したように、この小分け容器10によれば、分割容器11,12,13を組み合わせた形状が弁当箱20の所定のスペース21に略等しいので、弁当箱20のスペースの有効利用が可能であるとともに、分割容器11,12,13が弁当箱20の中でずれにくいので、おかずが混ざったりスペース22に詰められた白飯に付着したりしにくい。また、各分割容器11,12,13の各側面部11b,12b,13bがひだ状に形成されているので、このひだがかみ合うことにより隣接する分割容器11,12,13同士の位置決めがなされ、弁当箱20内でのずれがより効果的に防止される。
【0020】
なお、本発明は前記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。たとえば、前記実施形態では小分け容器10を3つの分割容器で構成したが、小分け容器を2つの分割容器や、4つ以上の分割容器で構成してもよい。
【符号の説明】
【0021】
10 弁当箱用おかず小分け容器
11,12,13 分割容器
11a,12a,13a 底面部
11b,12b,13b 側面部
20 弁当箱
20a 底面部
20b 側面部
20c 仕切り板
図1
図2