特許第5950839号(P5950839)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5950839
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】搬送制御装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 9/00 20060101AFI20160630BHJP
【FI】
   G07D9/00 416C
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-9681(P2013-9681)
(22)【出願日】2013年1月22日
(65)【公開番号】特開2013-175171(P2013-175171A)
(43)【公開日】2013年9月5日
【審査請求日】2015年4月6日
(31)【優先権主張番号】特願2012-11568(P2012-11568)
(32)【優先日】2012年1月23日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000230858
【氏名又は名称】日本金銭機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082049
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 敬一
(72)【発明者】
【氏名】冨吉 哲也
(72)【発明者】
【氏名】貞廣 勝也
(72)【発明者】
【氏名】明石 堅吾
【審査官】 大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−108819(JP,A)
【文献】 特開平04−308147(JP,A)
【文献】 特開2010−113499(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース内に形成される三叉路及び三叉路内の回転軸上に回転可能に支持されかつ3つの頂点が形成されたデフレクタを有する偏向装置と、
何れも三叉路の異なる位置に接続されかつ三叉路から異なる方向に放射状に延伸する入出通路、保留通路及び還流通路と、
デフレクタの3つの頂点の各々を開放位置に移動して、3つの頂点の各々と三叉路の対応する内壁との間に形成されるゲートを個別に開放するアクチュエータ装置と、
入出通路、保留通路及び還流通路に沿って紙葉を搬送すると共に、ゲートを通じて入出通路、保留通路及び還流通路の一つから他方へ紙葉を搬送する搬送装置とを備え、
デフレクタは、三叉路内に前記回転軸上で回動可能に配置されるバッフルと、バッフルから独立して前記回転軸上で回動可能に配置されるクレッセントとを有し、
アクチュエータ装置は、前記回転軸上でバッフルを回転するバッフルアクチュエータと、前記回転軸上でクレッセントを回転するクレッセントアクチュエータとを有し、
バッフルアクチュエータを作動して、バッフルの下頂点を三叉路の底面から離間させて、入出通路と保留通路との間の底ゲートを開放させ、その後、搬送装置を駆動して、底ゲートを通り入出通路から保留通路に紙葉を搬送し、
クレッセントアクチュエータを作動して、クレッセントの後頂点を三叉路の後面から離間させて、保留通路と還流通路との間の後ゲートを開放させ、その後、搬送装置を駆動して、後ゲートを通り保留通路から還流通路に紙葉を搬送し、
還流通路に沿って紙葉を下方に搬送し、紙葉の下端がクレッセントの後頂点を超えてクレッセントと三叉路の前面との間を通過するとき、クレッセントアクチュエータによりクレッセントを回動し、クレッセントの前頂点を三叉路の前面から離間して、入出通路と還流通路との間の前ゲートを開放して前ゲートに紙葉を通過させて、還流通路から入出通路に紙葉を搬送し戻すことを特徴とする搬送制御装置。
【請求項2】
紙葉鑑別装置と、紙葉鑑別装置に取り付けられる還流庫とを更に備え、
紙葉鑑別装置は、入出通路に隣接して配置されて入出通路を通過する紙葉の物理的特性を検出する鑑別センサを備え、
還流庫は、ケースの開口部及び還流通路を通る紙葉を収納し又は還流通路及び開口部を通り収納する紙葉を入出通路に排出する請求項1に記載の搬送制御装置。
【請求項3】
三叉路は、入出通路と保留通路とに連絡する底面と、入出通路と還流通路とに連絡する前面と、保留通路と還流通路とに連絡する後面とを有する請求項1に記載の搬送制御装置。
【請求項4】
デフレクタは、3辺を有する略三角形断面に形成され、3辺の各対間に3つの頂点を形成する請求項1に記載の搬送制御装置。
【請求項5】
入出通路、保留通路及び還流通路の一つから他方へ紙葉を搬送装置が搬送しないとき、アクチュエータ装置は、デフレクタの3つの頂点の各々を閉鎖位置に移動して、移動した頂点と三叉路の対応する内面との間のゲートを閉鎖する請求項1に記載の搬送制御装置。
【請求項6】
下頂点は、三叉路の底面に対して接触若しくは接近して入出通路と保留通路とを遮断し又は底面から離間して入出通路と保留通路とを開放し、
前頂点は、三叉路の前面に対して接触若しくは接近して入出通路と還流通路とを遮断し又は前面から離間して入出通路と還流通路とを開放し、
後頂点は、三叉路の後面に対して接触若しくは接近して保留通路と還流通路とを遮断し又は後面から離間して保留通路と還流通路とを開放する請求項1に記載の搬送制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3つの通路が交差する三叉路を通過して1つの通路から他の通路に紙葉を搬送できる搬送制御装置及び紙葉を収納しかつ収容する紙葉を排出できる搬送制御装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
紙幣を収容しかつ収容する紙幣を排出する還流庫を備える紙幣鑑別装置は、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されるように公知である。紙幣鑑別装置に設けられる還流庫に紙幣を収容し、払出に必要な金種の紙幣を還流庫から払い出すことにより、紙幣鑑別装置内での収納紙幣の枯渇を防止すると共に、利用者に迅速に紙幣を払い出すことができる。
【0003】
また、紙幣ジャムの発生を防止して、紙幣ジャムの発生に伴う修復の必要性を回避すると共に、紙幣を迅速に処理できる紙幣取扱装置は、特許文献3に示されるように公知である。この紙幣取扱装置は、紙幣を搬送すると共に払出紙幣以外の紙幣を収納する装置本体と、その取付部に着脱可能に取付けられる被取付部と、払出紙幣を収納しかつ払い出すための着脱ボックスとを備える。装置本体は、紙幣が払出紙幣か非払出紙幣かを識別する識別手段、識別手段と取付部との間で紙幣を正逆方向に搬送する搬送手段及び搬送手段により搬送される非払出紙幣を収納する収納専用収納部を有し、着脱ボックスは、払出紙幣を払い出し可能に収納する払出用収納部を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−113472
【特許文献2】特開2004−310653
【特許文献3】特開2003−346210
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、紙幣鑑別装置の入出口から挿入されて入出通路に沿って搬送される紙幣を他の異なる2つ通路に選択的に搬送し又は他の通路から入出通路に選択的に搬送する偏向装置は、従来の紙幣鑑別装置では、提案されなかった。そこで、本発明は、3つの通路が交差する三叉路の一つを通過する紙葉を他の通路に選択的に搬送できる搬送制御装置を提供することを目的とする。また、本発明は、紙葉を収納しかつ収容する紙葉を排出できる搬送制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による搬送制御装置は、ケース(4)内に形成される三叉路(7)及び三叉路(7)内の回転軸(12)上に回転可能に支持されかつ3つの頂点(21,22,23)が形成されたデフレクタ(20)を有する偏向装置(13)と、何れも三叉路(7)の異なる位置に接続されかつ三叉路(7)から異なる方向に放射状に延伸する入出通路(5)、保留通路(10)及び還流通路(11)と、デフレクタ(20)の3つの頂点(21,22,23)の各々を開放位置に移動して、3つの頂点(21,22,23)の各々と三叉路(7)の対応する内壁(7a,7b,7c)との間に形成されるゲート(27,28,29)を個別に開放するアクチュエータ装置(30)と、入出通路(5)、保留通路(10)及び還流通路(11)に沿って紙葉を搬送すると共に、ゲート(27,28,29)を通じて入出通路(5)、保留通路(10)及び還流通路(11)の一つから他方へ紙葉を搬送する搬送装置(9)とを備える。入出通路(5)、保留通路(10)及び還流通路(11)の一つに沿って搬送装置(9)により紙葉が搬送されるとき、アクチュエータ装置(30)は、3つの頂点(21,22,23)の一つを移動して、三叉路(7)の対応する内面(7a,7b,7c)と頂点(21,22,23)との間のゲート(27,28,29)を開放するので、入出通路(5)、保留通路(10)及び還流通路(11)の一つの通路から他の通路に円滑にかつ連続的に紙葉の搬送を切り換えることができる。このように、搬送制御装置は、三叉路(7)において紙葉が搬送される3つの通路の1つから他の選択された通路に紙葉の搬送を連続的かつ円滑に切り換えることができる。本発明では、三叉路(7)で3つの通路(5,10,11)の一方から他方の通路に紙葉を容易に乗り換えることができる簡素なY型偏向構造に偏向装置(13)を形成することができる。しかしながら、本発明は、3つの通路(5,10,11)の全2通路間で双方向に紙葉を切り換える必要はなく、入出通路(5)、保留通路(10)と還流通路(11)の2通路間で単方向又は双方向に紙葉を切り換えられる選択的な実施の形態も企図する。
【0007】
また、デフレクタ(20)は、三叉路(7)内に前記回転軸(12)上で回動可能に配置されるバッフル(14)と、バッフル(14)から独立して前記回転軸(12)上で回動可能に配置されるクレッセント(15)とを有する。アクチュエータ装置(30)は、前記回転軸(12)上でバッフル(14)を回転するバッフルアクチュエータ(16)と、前記回転軸(12)上でクレッセント(15)を回転するクレッセントアクチュエータ(17)とを有する。バッフルアクチュエータ(16)を作動して、バッフル(14)の下頂点(21)を三叉路(7)の底面(7a)から離間させて、入出通路(5)と保留通路(10)との間の底ゲート(27)を開放させ、その後、搬送装置(9)を駆動して、底ゲート(27)を通り入出通路(5)から保留通路(10)に紙葉を搬送する。クレッセントアクチュエータ(17)を作動して、クレッセント(15)の後頂点(23)を三叉路(7)の後面(7c)から離間させて、保留通路(10)と還流通路(11)との間の後ゲート(29)を開放させ、その後、搬送装置(9)を駆動して、後ゲート(29)を通り保留通路(10)から還流通路(11)に紙葉を搬送する。還流通路(11)に沿って紙葉を下方に搬送し、紙葉の下端がクレッセント(15)の後頂点(23)を超えてクレッセント(15)と三叉路(7)の前面(7b)との間を通過するとき、クレッセントアクチュエータ(17)によりクレッセント(15)を回動し、クレッセント(15)の前頂点(22)を三叉路(7)の前面(7b)から離間して、入出通路(5)と還流通路(11)との間の前ゲート(28)を開放して前ゲート(28)に紙葉を通過させて、還流通路(11)から入出通路(5)に紙葉を搬送し戻す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明による搬送制御装置を備える還流庫付紙葉鑑別装置の断面図
図2】入出通路から保留通路に搬送する紙幣を示す断面図
図3】保留通路から還流通路に搬送する紙幣を示す断面図
図4】還流通路を通り還流庫内に収納される紙幣を入出通路に搬送する状態を示す断面図
図5】還流庫内に収納される紙幣を還流通路から一度入出通路に取出し、その後、保留通路に搬送する状態を示す断面図
図6】紙幣鑑別装置に取り付けられた還流庫の蓋を除去した状態を示す還流庫付紙幣鑑別装置の斜視図
図7】還流庫の偏向板の開放状態を示す還流庫付紙幣鑑別装置の斜視図
図8】還流庫を除去し、初期位置にあるデフレクタを示す紙幣鑑別装置の断面図
図9】デフレクタが保留位置にあり、入出通路から保留通路に搬送する紙幣を示す三叉路の部分拡大断面図
図10】入出通路から保留通路に三叉路を紙幣が完全に通過して、初期位置から保留位置に戻ったデフレクタを示す部分拡大断面図
図11】デフレクタが預託位置にあり、三叉路の偏向装置を通り保留通路から還流通路に搬送される紙幣を示す部分拡大断面図
図12】デフレクタが初期位置にあり、還流通路から入出通路に搬送される紙幣を示す部分拡大断面図
図13】還流通路から入出通路に搬送される際に三叉路の偏向装置を通る紙幣を示す部分拡大断面図
図14】還流通路から入出通路に三叉路を完全に紙幣が通過した後に初期位置にあるデフレクタを示す部分拡大断面図
図15】偏向板が閉鎖位置にある還流庫の断面図
図16】蓋を開放した還流庫の断面図
図17】初期位置にあるデフレクタを下方から見た偏向装置の部分斜視図
図18】還流位置にあるデフレクタを下から見た偏向装置の部分斜視図
図19】初期位置にあるデフレクタを上から見た偏向装置の部分斜視図
図20】保留位置にあるデフレクタを上から見た偏向装置の部分斜視図
図21】偏向装置を構成するデフレクタの斜視図
図22】デフレクタの分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0009】
紙幣鑑別装置に適用した本発明の搬送制御装置の実施の形態を図1図22について説明する。
【0010】
本実施の形態の還流庫付紙幣鑑別装置(1)は、紙幣鑑別装置(2)と、紙幣鑑別装置(2)上に取り付けられる還流庫(3)とを備える。図8に示すように、紙幣鑑別装置(2)は、ケース(4)の入出口(6)とY字路、即ち三叉路(7)との間で紙幣を水平に案内する入出通路(5)と、入出通路(5)に隣接して配置されて入出通路(5)を通過する紙幣の光学的特徴及び/又は磁気的特徴等の物理的特性を検出する光学センサ及び/又は磁気センサ等を含む鑑別センサ(8)と、鑑別センサ(8)を通り入出通路(5)に沿って紙幣を移動する搬送装置(9)と、三叉路(7)で入出通路(5)に連絡して下方に延伸する保留通路(10)と、三叉路(7)で入出通路(5)及び保留通路(10)に連絡して上方に延伸する還流通路(11)と、ケース(4)に取り付けられた回転軸(12)上で回転可能に三叉路(7)に配置されほぼ凹辺三角断面を有する偏向装置(13)とを備える。入出口(6)から離間してかつ還流通路(11)に連絡する開口部(18)がケース(4)に形成される。詳細には図示しないが、入出通路(5)、保留通路(10)及び還流通路(11)に沿って紙幣を搬送する搬送装置(9)は、紙幣を適切に搬送する公知の搬送ベルト、搬送ローラ又は搬送ベルト及び搬送ローラ並びにこれらの駆動装置を有する。
【0011】
三叉路(7)は、入出通路(5)と保留通路(10)とに連絡する底面(7a)と、入出通路(5)と還流通路(11)とに連絡する前面(7b)と、保留通路(10)と還流通路(11)とに連絡する後面(7c)とを有する。底面(7a)は、入出通路(5)から保留通路(10)の奥に向って僅かな角度で下方に傾斜する。前面(7b)は、入出通路(5)から還流通路(11)に向って角度ほぼ45度で傾斜する。後面(7c)は、前面(7b)とは面対称状態で保留通路(10)から還流通路(11)に向って角度−45度で傾斜する。しかしながら、三叉路(7)の形状と構造は、当業者が必要に応じて適宜変更できよう。
【0012】
保留通路(10)は、紙幣鑑別装置(2)に設けられる紙幣収納装置(図示せず)の保留室(10a)に接続され、保留通路(10)に送られた紙幣は、そのまま紙幣収納装置に収容されるか又は還流通路(11)若しくは入出通路(5)に向って搬送又は返送することができる。
【0013】
偏向装置(13)は、三叉路(7)内に配置されかつケース(4)内に取り付けられる回転軸(12)上に回転可能に支持されるデフレクタ(20)を有する。デフレクタ(20)は、三叉路(7)内に回転軸(12)上で回動可能に配置されるバッフル(14)と、バッフル(14)から独立して回転軸(12)上で回動可能に配置されるクレッセント(15)とを有する。デフレクタ(20)は、バッフル(14)、クレッセント(15)及び回転軸(12)により一体の組立体又はモジュールに形成され、デフレクタ(20)は、内側に窪む3辺(24,25,26)と、3辺(24,25,26)の各対間に形成される3つの頂点(21,22,23)とを有するほぼ凹辺三角形断面を有する。また、還流庫付紙幣鑑別装置(1)は、デフレクタ(20)の3つの頂点(21,22,23)の各々を開放位置に移動して、3つの頂点(21,22,23)の各々と三叉路(7)の対応する内壁(7a,7b,7c)との間に形成されるゲート(27,28,29)を個別に開放するアクチュエータ装置(30)を備える。アクチュエータ装置(30)は、また回転軸(12)上でバッフル(14)を回転するバッフルアクチュエータ(16)と、回転軸(12)上でクレッセント(15)を回転するクレッセントアクチュエータ(17)とを備える。バッフルアクチュエータ(16)の作動により、バッフル(14)の底頂点(21)は、三叉路(7)の底面(7a)に接触し又は接近して入出通路(5)と保留通路(10)との間の底ゲート(27)を閉鎖し又は三叉路(7)の底面(7a)から離間して、底ゲート(27)を開放することができる。
【0014】
クレッセントアクチュエータ(16)の一方向の作動により、クレッセント(15)の前頂点(22)と後頂点(23)は、前面(7b)と後面(7c)に対し接触又は接近して、それぞれ還流通路(11)と入出通路(5)との間の前ゲート(28)を遮断しかつ保留通路(10)と還流通路(11)との間の後ゲート(29)を遮断する。クレッセントアクチュエータ(16)の逆方向の作動により、前頂点(22)と後頂点(23)は、前面(7b)と後面(7c)から離間して、それぞれ入出通路(5)と還流通路(11)との間の前ゲート(28)を開放し、保留通路(10)と還流通路(11)との間の後ゲート(29)を開放する。
【0015】
バッフルアクチュエータ(16)の作動によりバッフル(14)が回転軸(12)上で回動すると、バッフル(14)の下頂点(21)は、三叉路(7)の底面(7a)に対し接触又は離間して、入出通路(5)と保留通路(10)との間の開閉を行う。クレッセントアクチュエータ(17)の一方向作動又は他方向作動により、クレッセント(15)が回転軸(12)上で回動すると、クレッセント(15)の前頂点(22)と後頂点(23)は、それぞれ三叉路(7)の前面(7b)と後面(7c)とに対し接触又は離間して、クレッセント(15)は、入出通路(5)と還流通路(11)との間の開閉及び保留通路(10)と還流通路(11)との間の開閉を行う。このように、偏向装置(13)のデフレクタ(20)を回転させて入出通路(5)、保留通路(10)及び還流通路(11)を形成する何れかの壁部に各頂点(21,22,23)を接触又は離間させることにより入出通路(5)、保留通路(10)及び還流通路(11)間の紙幣の通過を制御することができる。
【0016】
還流庫(3)は、ハウジング(60)と、軸(64)によりハウジング(60)に回転可能に取り付けられる蓋(52)と、ケース(4)の開口部(18)に連絡してハウジング(60)内にほぼ垂直方向に延伸する還流通路(11)と、搬送装置(9)の一部を構成しかつ還流通路(11)の片側に沿って蓋(52)に取り付けられる還流搬送装置(50)の搬送ベルト装置(51)と、還流搬送装置(50)に対向してかつ還流通路(11)の反対側に沿ってハウジング(60)に取り付けられる還流搬送装置(50)の複数のローラ(53)と、ハウジング(60)内に回転可能にかつ上下に配置される下ドラム(41)及び上ドラム(42)を有するドラム装置(43)と、還流通路(11)の高さのほぼ中間に設けられて、還流通路(11)の高さのほぼ中間に設けられかつ還流通路(11)に沿って搬送される紙幣を下ドラム(41)又は上ドラム(42)に振り分ける偏向板(31)と、図示しない鑑別搬送制御装置からの駆動信号により偏向板(31)を駆動する偏向板アクチュエータ(32)とを備える。
【0017】
還流通路(11)は、ハウジング(60)と蓋(52)との間に形成されるスリット(61)と、スリット(61)の上方でスリット(61)に連絡して下ドラム(41)の手前に設けられる細道(65)の下通路(62)と、スリット(61)及び下通路(62)の上方で上ドラム(42)に紙幣を供給しかつ紙幣を取り出す細道(65)の上通路(63)とを備える。下ドラム(41)と上ドラム(42)の紙幣巻込み巻戻し口は、還流通路(11)にそれぞれ連絡して偏向板(31)の下方と上方に配置される下通路(62)と上通路(63)とに連絡する。下ドラム(41)と上ドラム(42)は、還流通路(11)及び下通路(62)又は上通路(63)を通り搬送される特定金種の紙幣を巻き取って保持し、又は必要に応じて巻き取った紙幣を還流庫(3)から排出する。図15及び図16に示すように、還流搬送装置(50)の搬送ベルト装置(51)は、還流通路(11)を通り紙幣を搬送する。
【0018】
搬送装置(9)、バッフルアクチュエータ(16)及びクレッセントアクチュエータ(17)は、図示しない鑑別搬送制御装置に接続され、鑑別搬送制御装置は、鑑別センサ(8)からの検出信号に基づいて搬送装置(9)、バッフルアクチュエータ(16)及びクレッセントアクチュエータ(17)の駆動を制御する。バッフルアクチュエータ(16)、クレッセントアクチュエータ(17)及び偏向板アクチュエータ(32)は、電動モータ、ソレノイド又はスプリングにより構成される。バッフルアクチュエータ(16)、クレッセントアクチュエータ(17)及び偏向板アクチュエータ(32)をスプリングにより構成する場合には、バッフル(14)、クレッセント(15)又は偏向板(31)に紙幣の先端を押し付けて、紙幣の搬送力でバッフル(14)、クレッセント(15)又は偏向板(31)を所定の位置に強制的に移動して、開閉可能なゲート(27,28,29)又は還流ボックス(3)内の還流通路(11)を確実に形成することができる。
【0019】
還流庫(3)内では、還流通路(11)は、スリット(61)からほぼ垂直上方に延伸する。図示しない鑑別搬送制御装置からの駆動信号により駆動される下ドラム(41)及び上ドラム(42)は、偏向板(31)の上方と下方に配置され、それぞれ下通路(62)及び上通路(63)を介して還流通路(11)に連絡し、還流通路(11)を通り搬送される紙幣を巻き取り又は還流通路(11)を通り巻き取った紙幣を排出する。下ドラム(41)と上ドラム(42)の各々は、正転時に紙幣を内部に巻き込んで紙幣を収容し、それぞれ特定金種の紙幣を捲回して保持する。また、下ドラム(41)と上ドラム(42)の各々は、必要に応じて反転時に紙幣をドラムから開放して紙幣を還流搬送装置(50)により還流通路(11)から還流庫(3)の外部に排出する。このように、還流庫(3)は、開口部(18)及び還流通路(11)を通る紙幣を収納し又は還流通路(11)及び開口部(18)を通り収納する紙幣を排出する。
【0020】
還流搬送装置(50)により還流通路(11)に沿って供給される紙幣は、ドラム装置(43)の下ドラム(41)又は上ドラム(42)内に収納され、下ドラム(41)又は上ドラム(42)内に収容される紙幣は、還流搬送装置(50)により還流通路(11)からハウジング(60)の外部に排出される。ハウジング(60)から蓋(52)を開放すると、還流通路(11)に沿って搬送ベルト装置(51)と複数のローラ(53)とが分離するので、還流通路(11)内でジャミングを発生した紙幣を容易に除去することができる。また、本発明の実施の形態では、ハウジング(60)と蓋(52)との間にスリット(61)を形成し、スリット(61)及び還流通路(11)に連絡してスリット(61)の奥で下ドラム(41)の手前に下通路(62)を設け、還流通路(11)の奥で上ドラム(42)の手前に上通路(63)を設けるので、スリット(61)及び下通路(62)又は上通路(63)を通じて工具をハウジング(60)内に挿入することにより、下ドラム(41)又は上ドラム(42)内に収容された紙幣を不正に抜き出すことが極めて困難となる。
【0021】
図8図10及び図12は、バッフル(14)の下頂点(21)を三叉路(7)の底面(7a)に接触又は接近させて、入出通路(5)と保留通路(10)との間の底ゲート(27)を閉鎖すると共に、クレッセント(15)の前頂点(22)及び後頂点(23)をそれぞれ三叉路(7)の前面(7b)と後面(7c)に当接又は接近させて、保留通路(10)と還流通路(11)との間の後ゲート(29)及び入出通路(5)と還流通路(11)との間の前ゲート(28)を閉鎖するデフレクタ(20)の初期位置を示す。図9は、バッフルアクチュエータ(16)によりバッフル(14)を回転させて、バッフル(14)の下頂点(21)を底面(7a)から離間させて、入出通路(5)と保留通路(10)との間の底ゲート(27)を連絡させて、入出通路(5)から保留通路(10)に紙幣を搬送可能にすると共に、クレッセントアクチュエータ(17)を作動せず、クレッセント(15)の前頂点(22)と後頂点(23)をそれぞれ三叉路(7)の前面(7b)と後面(7c)に接触又は接近させたデフレクタ(20)の保留位置を示す。
【0022】
図11は、クレッセントアクチュエータ(17)を作動して、クレッセント(15)を回動し、クレッセント(15)の後頂点(23)を三叉路(7)の後面(7c)から離間して保留通路(10)と還流通路(11)との間の後ゲート(29)を確実に開放すると共に、バッフル(14)の下頂点(21)を三叉路(7)の底面(7a)に接触又は接近させて、入出通路(5)と保留通路(10)との間の底ゲート(27)を閉鎖するデフレクタ(20)の預託位置を示す。
【0023】
図13は、クレッセントアクチュエータ(17)を作動して、クレッセント(15)を回動し、クレッセント(15)の前頂点(22)と後頂点(23)とをいずれも三叉路(7)の前面(7b)から離間して還流通路(11)と入出通路(5)との間の前ゲート(28)を開放させて、前ゲート(28)に紙幣を通過させると共に、バッフル(14)の底頂点(21)を底面(7a)に接触又は接近させたデフレクタ(20)の還流位置を示す。
【0024】
デフレクタ(20)が初期位置(図8図10及び図12)から保留位置(図9)に移動して、搬送装置(9)を駆動すると、入出口(6)に挿入される紙幣は、搬送装置(9)により、図9に示すように、入出通路(5)及び三叉路(7)を通り、保留通路(10)内に搬送される。検出センサ(図示せず)の信号が鑑別搬送制御装置に送出されて、紙幣が三叉路(7)を完全に通過したことを確認したとき、バッフルアクチュエータ(16)が作動されて、バッフル(14)の下頂点(21)を三叉路(7)の底面(7a)に接触又は接近させて、デフレクタ(20)が初期位置に戻される。
【0025】
保留通路(10)内に搬送された紙幣を保留通路(10)から還流通路(11)に搬送するとき、図11に示すように、クレッセントアクチュエータ(17)を作動して、クレッセント(15)の後頂点(23)を後面(7c)から離間させて、保留通路(10)と還流通路(11)との間の後ゲート(29)を開放させる。その後、搬送装置(9)を駆動して、図11に示すように、後ゲート(29)を通り保留通路(10)から還流通路(11)に紙幣を搬送し、検出センサ(図示せず)の信号が鑑別搬送制御装置に送出されて、紙幣が三叉路(7)を完全に通過したことを確認したとき、クレッセントアクチュエータ(17)が作動されて、クレッセント(15)の後頂点(23)を三叉路(7)の後面(7c)に接触又は接近させて、デフレクタ(20)が初期位置に戻される。
【0026】
還流庫(3)内に収容される紙幣を入出通路(5)に搬送するとき、図12に示すように、デフレクタ(20)が初期位置にある状態で、クレッセント(15)の後頂点(23)を超えて還流庫(3)から紙幣を下方に搬送し、紙幣の下端がクレッセント(15)と三叉路(7)の前面(7b)との間を通過するとき、クレッセントアクチュエータ(17)によりクレッセント(15)を回動し、図13に示すように、クレッセント(15)の後頂点(23)を後面(7c)から離間して、還流通路(11)と入出通路(5)との間の前ゲート(28)を開放して前ゲート(28)に紙幣を通過させて、還流通路(11)から入出通路(5)に紙幣を円滑に搬送し戻すことができるが、このとき、バッフル(14)の底頂点(21)は、底面(7a)に接触又は接近したままである。紙幣が入出通路(5)に完全に搬送された後、クレッセント(15)の回動により、デフレクタ(20)を初期位置に保持することができる。その後、図5に示すように、入出通路(5)から紙幣を更に保留通路(10)に戻すことができる。このように、還流庫(3)から還流通路(11)及び三叉路(7)を通り紙幣鑑別機(2)の入出通路(5)に紙幣を一端戻した後に、保留通路(10)に紙幣を戻して(スイッチバック)して、保留通路(10)から紙幣収納装置の保留室(10a)に紙幣を収納することができる。その代わりに、還流通路(11)及び三叉路(7)を通り直接保留通路(10)に紙幣を送り、紙幣収納装置の保留室(10a)内に紙幣を収納してもよい。
【0027】
前記の通り、本発明では、入出通路(5)と、保留通路(10)と、還流通路(11)とが交差する三叉路(7)を有する簡素な構造の偏向装置(13)により、一つの通路から他の異なる通路にそれぞれ双方向にかつ容易に紙幣の通路を変更できる。また、3方向の異なる通路間でそれぞれ双方向又は単方向に紙幣を搬送することができる。Y形状三叉路にデフレクタ(20)を設ける簡素な構造を有する偏向装置(13)により、鑑別搬送制御装置及び還流庫付紙幣鑑別装置の構造を簡素化しかつ紙幣を円滑に搬送することができる。
【0028】
図11に示すように、搬送装置により搬送装置(9)により紙幣を入出通路(5)に沿って搬送するとき、鑑別センサ(8)に接続される鑑別搬送制御装置(図示せず)は、鑑別センサ(8)からの検出信号を受信して、入出通路(5)内に挿入される紙幣の金種を決定する。更に、鑑別搬送制御装置は、金種に応じて紙幣を下又は上ドラム(41,42)のいずれに捲回すべきかを決定する。下ドラム(41)に紙幣を捲回すべきと判断するとき、鑑別搬送制御装置は、偏向板(31)を開放(図3図4及び図7)して下ドラム(41)を還流通路(11)に接続すると共に、上ドラム(42)への還流通路(11)を閉鎖し、下ドラム(41)を正転する。このとき、紙幣を入出通路(5)から保留通路(10)に一端移動させた後(図9及び図10)、搬送装置(9)により紙幣を保留通路(10)から還流通路(11)に搬送(図11)して、還流通路(11)と下通路(62)が通過した紙幣を下ドラム(41)により捲回することができる。
【0029】
下ドラム(41)に捲回される紙幣を開放して、入出通路(5)に搬送するとき、図12及び図13に示すように、鑑別搬送制御装置は、偏向板アクチュエータ(32)を作動して、偏向板(31)を開放し、下ドラム(41)を逆転する。これにより、紙幣は、下ドラム(41)から還流通路(11)を通り入出通路(5)に搬送される。
【0030】
鑑別搬送制御装置が、上ドラム(42)に紙幣を捲回すべきと判断するとき、偏向板アクチュエータ(32)を作動して、偏向板(31)を閉鎖(図6及び図15)して還流通路(11)に対して下ドラム(41)を閉鎖すると共に、上ドラム(42)への還流通路(11)を開放し、上ドラム(42)を正転する。これにより、還流通路(11)を通る紙幣は、上ドラム(42)に送出されかつ上ドラム(42)に捲回される。上ドラム(42)に捲回される紙幣を開放して、入出通路(5)に搬送するとき、鑑別搬送制御装置は、偏向板(31)を閉鎖(図6及び図15)し、上ドラム(42)を逆転するので、図12図13及び図14に示すように、紙幣は、還流通路(11)から入出通路(5)に搬送される。
【0031】
図示の実施の形態では、還流庫(3)は、紙幣鑑別装置(2)に対して着脱可能に取り付けられる。紙幣鑑別装置(2)に還流庫(3)を装着すると、還流庫(3)内の還流通路(11)のスリット(61)は、紙幣鑑別装置(2)の開口部(18)に整合する。還流庫(3)を紙幣鑑別装置(2)から外したとき、下ドラム(41)又は上ドラム(42)内に収容される紙幣に不正にアクセスするには、スリット(61)、還流通路(11)及び下通路(62)又は上通路(63)を通じて工具を下ドラム(41)又は上ドラム(42)内に挿入しなければならず、紙幣の不正入手に対する防盗性を向上することができる。同様に、上ドラム(42)内に収容される紙幣に不正にアクセスするには、スリット(61)と上通路(63)を通じて工具を上ドラム(42)内に挿入しなければならず、紙幣の不正入手に対する防盗性を向上することができる。
【0032】
図16に示すように、還流庫(3)のハウジング(60)に軸(64)により回転可能に取り付けられる蓋(52)は、図示しないロック装置によりハウジング(60)に解錠可能にロックされる。しかしながら、還流庫(3)内の還流通路(11)内で搬送する紙幣がジャミング(目詰まり)を発生した場合に、ロック装置を解錠して、蓋(52)を還流庫(3)から開放することにより、ジャミングを発生した紙幣を容易に取り出し、還流庫(3)を再利用することができる。
【0033】
本発明の前記実施の形態は、種々の方法で修正又は変更が可能である。例えば、図9及び図10は、入出通路(5)から保留通路(10)に紙幣を搬送するが、図9に示すデフレクタ(20)が保留位置にあるとき、搬送装置(9)を逆転して、保留通路(10)から入出通路(5)に逆に紙幣を搬送できることは明らかである。同様に、デフレクタ(20)が図11に示す預託位置にあるとき、搬送装置(9)を逆転して、還流通路(11)から保留通路(10)に紙幣を逆送することもできる。また、デフレクタ(20)が図13の還流位置にあるとき、搬送装置(9)を逆転して、入出通路(5)から還流通路(11)に紙幣を逆送することもできる。このように、本発明は、三叉路(7)において3方向の異なる通路(5,10,11)の一つの通路から他の通路にそれぞれ双方向又は単方向に紙葉を移送して、紙葉を搬送する紙幣取扱装置に本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0034】
(1)・・還流庫付紙幣鑑別装置(還流庫付紙葉鑑別装置)、 (2)・・紙幣鑑別装置(紙葉鑑別装置)、 (3)・・還流庫、 (4)・・ケース、 (5)・・入出通路、 (6)・・入出口、 (7)・・三叉路、 (8)・・鑑別センサ、 (9)・・搬送装置、 (10)・・保留通路、 (11)・・還流通路、 (12)・・回転軸、 (13)・・偏向装置、 (14)・・バッフル、 (15)・・クレッセント、 (16)・・バッフルアクチュエータ、 (17)・・クレッセントアクチュエータ、 (21)・・下頂点、 (22)・・前頂点、 (23)・・後頂点、 (18)・・開口部、 (31)・・偏向板、 (32)・・偏向板アクチュエータ、 (41)・・下ドラム、 (42)・・上ドラム、 (50)・・還流搬送装置、 (51)・・搬送ベルト装置、 (52)・・蓋、 (60)・・ハウジング、 (61)・・スリット、 (62)・・下通路、 (63)・・上通路、
図1
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