【実施例1】
【0024】
本発明の薬剤フィーダの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。
図1は、本発明の薬剤フィーダを着脱式カセットとして具現化した錠剤カセット20に関し、(a)が駆動部11に装着した錠剤カセット20の立面図、(b)が錠剤カセット20の平面図、(c)及び(d)が幅規制機構30を含む要部の平面図である。また、
図2は、(a)〜(c)が、何れも、高さ規制機構40を含む要部の立面図である。
【0025】
この錠剤カセット20は(
図1(a),(b)参照)、既述したフランジ回転タイプのパーツフィーダを改良した逐次排出用の薬剤フィーダであり、フランジ付き回転容器21+22(回転体)と外壁23と排出口26の形成された支持板24と整流案内部材27とを具備している。そして、従来品との互換性維持のため、既述した整列盤回転タイプの錠剤カセットと同じく、別ユニットの駆動部10に対して着脱しうるようになっていて、装着状態で、駆動部10のモータ12によって回転容器21+22が軸回転駆動されるとともに、排出口26が駆動部11の排出口13と連通するようになっている。
【0026】
また、この錠剤カセット20は、広い意味の錠剤である固形の薬剤を取り扱うものであり、例えばカプセル剤や狭い意味での錠剤など、個々に分離して搬送しうる薬剤を取り扱うものであるが、種々の形状やサイズの薬剤に対する共用範囲を広げるために幅規制機構30と高さ規制機構40も具備している。さらに、それらの機構30,40について、個々の薬剤に適合させる調整作業を容易にするとともに、小形化のために積み上げ的に実装するといった改良が、施されている。すなわち(
図1,
図2参照)、支持板24の片隅に採寸室25が設けられるとともに、そこに収めたサンプル50に倣わせる操作を行うことで、幅規制機構30の調整も高さ規制機構40の調整も済むようになっている。
【0027】
以下、各部の構成を説明するが、公知のフランジ回転タイプの踏襲部分21〜24,27については簡潔に延べ、改良部分25,26,30,40を詳述する。
回転容器21+22は(
図1(a),(b)参照)、固形の薬剤をランダム収容しうるよう鉢状や逆推体状に下側へ凹んでいる央部21と、その上端から外周側へフランジ状に広がる環状平板の周縁部22と、駆動部11のモータ12の回転軸と噛合する回転伝動部とを具えている。回転容器央部21の内面には収容薬剤に対して回転運動を伝えるために放射状の適度な起伏が形成されている。回転容器周縁部22は、薬剤を円弧状に並べて置けるように上面が平坦であり、回転容器央部21と一体化していて、その軸回転に随伴して巡回運動することにより、上に整列している薬剤を順送りするようになっている。
【0028】
外壁23は、回転容器周縁部22の外周に沿って設けられており、支持板24に固定して立設されて、回転容器周縁部22の上の薬剤が遠心力で外周側へ零れ出るのを防止しているが、薬剤の送り出しのために、排出口26の手前など近傍部分が欠けている。この欠落部分には、導出部の内外対向部材をなす幅規制部材35と挟持送出機構39とが配されており、後で詳述する挟持送出機構39の導入側の端部を回転容器21+22の周縁部22の内側に来させたことで、排出口26が回転容器周縁部22に近づき、支持板24ひいては錠剤カセット20の占有面積が小さくて済むものとなっている。
【0029】
支持板24は、回転容器21+22の所が円形に刳り貫かれていて、その中に配された回転容器21+22の周縁部22の上面と上面高さが同じ位置になっている。その上面には、採寸室25と幅規制機構30と高さ規制機構40とが装着されている。
採寸室25は(
図1,
図2参照)、この例では支持板24の上面に取り付けられた四辺形の枠体によって形成されているが、底面と四方(又は三方)の壁が固定されていて天井が無い直方体(又は冂形)の小部屋であって、サンプル50を一つ収容することができれば(
図1(d)参照)、支持板24に彫り込み形成されたものでも良い。採寸室25は、何れかの固定壁(又は解放辺の対向壁)に対向する幅寄せ自在な可動壁も具備するが、その可動壁は、後述する幅寄せスライダ31の一端部であって採寸室25の中に入り込んでいる部分によって代用され、対向する固定壁に向かって進退可能であり、固定壁に幅寄せすると、両壁の間にサンプル50を挟持するようになっている。なお、サンプル50は、回転容器央部21に収容する薬剤と同じ薬剤か同一形状の代替物が用いられる。
【0030】
排出口26は、上述したように支持板24更には錠剤カセット20を上下に貫いて下方の駆動部11の排出口13に連通しており、小形化のため稠密実装されているが、導出部で一つずつ分離された薬剤を重力落下にて供給先へ的確に送り出すようになっている。
整流案内部材27は(
図1(b)参照)、この例では、回転容器21+22の凹んでいる央部21の内側の曲面に適合させた螺旋状の整流ガイドが採用されており、図示しない支持枠などで回転容器央部21の中に固定されて、回転容器央部21の内面と僅かな間隙を保っている。そして、回転容器央部21が軸回転させられると、回転容器21+22の中の薬剤を回転容器央部21から回転容器周縁部22へ案内するようになっている。
【0031】
幅規制機構30は(
図1(c),(d)参照)、幅規制の調整のために手動操作されて直線移動する幅寄せスライダ31(原動部)と、導出部に具備された内外対向部材のうち外周側に配された揺動部材である幅規制部材34(従動部)と、幅寄せスライダ31の直線運動を揺動に変換する揺動板35(伝動機構)と、幅寄せスライダ31の直線運動を揺動付きの横滑り移動に変換する多関節リンク36〜38(伝動機構)と、導出部に具備された内外対向部材のうち内周側に配されたベルト送り機構である挟持送出機構39(従動部)とを具えている。
【0032】
幅寄せスライダ31は、一端部(図では上端部)が採寸室25に入って採寸室25の可動壁を兼ねており、中央部には止めネジ32の挿着された長穴が貫通形成されており、他端部(図では下端部)に手動操作用の摘み部33が突出形成されていて、可動壁の幅寄せ方向および戻り方向(図では上下方向)へ滑らかに直線移動しうるようになっている。幅寄せスライダ31には、伝動のため、揺動板35の摺動ピンを挿通させる長穴に加えて、多関節リンク部36の一端の軸回転ピンを挿通させる丸穴が、形成されている。
【0033】
止めネジ32は、ネジを回して幅寄せスライダ31を支持板24側へ締め付けると幅寄せスライダ31の移動が止められ、ネジを逆に回して締め付けを解除すると幅寄せスライダ31の移動が可能になるので、幅寄せスライダ31の上端部が兼ねている採寸室25の可動壁について、その移動を止める制止手段となっている。
【0034】
幅規制部材34は、揺動板35のうち回転容器21+22寄り部分に立設されていて、揺動板35の揺動に随伴して揺動するが、外壁23とほぼ同じ高さの壁状部材であり、外壁23の欠けている所に配されていて、導出部の外周側で外壁23を排出口26へ向けて延長するものとなっている。そして、このような幅規制部材34は、回転容器21+22の径方向に揺動して、外周側に寄ると回転容器21+22の周縁部22の上面の空き幅Wiを広げ(
図1(c)参照)、内周側に寄ると前記の空き幅Wiを狭めるが(
図1(d)参照)、その空き幅Wiの所で重心が回転容器周縁部22に掛かっていない薬剤は回転容器周縁部22から回転容器央部21へ落下するので、幅規制部材34は、揺動にて回転容器周縁部22の上面の空き幅Wiを拡縮することにより、導出部に達して導出物となる薬剤の幅を空き幅Wiの約2倍以内に規制して、横二列の内側の薬剤や挟持に不適な姿勢の薬剤を排除し、導出部に送り込む薬剤を一つずつに限定するようになっている。
【0035】
揺動板35は、上述したように幅寄せスライダ31の直線移動を揺動に変換することにより幅寄せスライダ31の進退に応じて幅規制部材34を揺動させるものであり、幅寄せスライダ31が可動壁をサンプル50及び固定壁に幅寄せする方向へ移動すると、幅規制部材34を内周側へ揺動させ、幅寄せスライダ31が後退して逆方向に移動すると、幅規制部材34を外周側へ揺動させるようになっている。
【0036】
多関節リンク36〜38は、一端部が幅寄せスライダ31に連結されたリンク36と、これと挟持送出機構39とに連結された多関節リンク部37と、挟持送出機構39に連結された多関節リンク部38とを具備していて、幅寄せスライダ31が可動壁を固定壁から離す方向へ移動させられると、挟持送出機構39を内周側へ横滑り移動させ(
図1(c)参照)、幅寄せスライダ31が可動壁をサンプル50及び固定壁に幅寄せする方向へ移動させられると、挟持送出機構39を外周側へ横滑り移動させるようになっている(
図1(d)参照)。また、そのような横滑り移動に際して、挟持送出機構39を適度に揺動させて挟持送出機構39と幅規制部材34との対向面をなるべく平行状態にするよう、多関節リンク36〜38には多数のリンクが用いられている。
【0037】
伝動機構35〜38は(
図1(c),(d)参照)、そのような揺動板35と多関節リンク36〜38とを含むものであり、採寸室25の可動壁を兼ねる幅寄せスライダ31と、導出物の内外対向部材である幅規制部材34及び挟持送出機構39それぞれとを、連結していて、幅寄せスライダ31の幅寄せ移動に応じて、幅規制部材34及び挟持送出機構39の双方を接近移動させることにより、両者の対向間隙Woを狭めて、採寸室25の固定壁と可動壁との間隔である室幅Wsと同じか僅かに広い状態に対向間隙Woをするようになっている。そのため、サンプル50を採寸室25に入れて幅寄せスライダ31を幅寄せさせることで、簡便に、導出部の内外対向部材34,39の対向間隙Woを、室幅Ws即ちサンプル50の幅に倣わせて、ベルト弾性での挟持可能範囲内に収めるように、調整できるものとなっている。
【0038】
挟持送出機構39は、無端ベルトを一対の回転支軸で折り返したベルト送り機構からなるが、通常のように搬送面を上にして横置きされるのでなく、搬送面を幅規制部材34に対向させている。これらの挟持送出機構39と幅規制部材34とが、導出部の内外対向部材をなしているが、外壁23の欠けている所に外壁23を貫く形で設けられて回転容器周縁部22の概ね接線方向へ延びているため、外壁23に沿って回転容器周縁部22の上面で運ばれて来た薬剤を、導出物として両部材34,39の対向間隙Woに挟持して、回転容器周縁部22の上から外へ送り出すようになっている。
【0039】
しかも、導出部に到達した薬剤を加速して回転容器周縁部22の上の後続薬剤から離すために、幅規制機構30のベルト循環速度が回転容器周縁部22の回転時の周速より高速になるよう、増速ギヤ等にて回転容器21+22の回転が挟持送出機構39の支軸に伝達されるようになっている。あるいは、給電等に不都合の無い錠剤カセット20の場合は、挟持送出機構39に対する専用モータが搭載されて、挟持送出機構39と回転容器21+22とがそれぞれに都合の良いタイミングや速度で駆動されるようになっている。
【0040】
さらに、挟持送出機構39は、薬剤導入側の端部が回転容器21+22の央部21の上方に来て回転容器周縁部22の内側に至っているので、挟持送出機構39の大部分が回転容器21+22の上方に積み上げられたかのような実装状態になっている。そのため、排出口26もリンク37,38の下方で回転容器21+22に寄せられて接している。そして、挟持送出機構39と幅規制部材34とによって挟持されて回転容器周縁部22の上から送り出された薬剤が、排出口26へ導かれて落下するようになっている。
【0041】
高さ規制機構40は(
図2参照)、横長の昇降部材41と、それを昇降可能に支持する支柱44と、昇降部材41の下降を促す付勢手段して支柱44に嵌装されたバネ45とを具備している。昇降部材41の一端部は採寸室25の中に上から入れるように下方へ突き出ており、その下面のところの天井部42が採寸室25の天井を兼ねるものとなっている。また、昇降部材41の他端部は、回転容器周縁部22に対して外壁23より低いところまで近づけるように下方へ突き出ており、その下面のところが高さ規制部43(高さ規制部材)となっていて、導出部の手前で、即ち回転容器周縁部22の回転による薬剤の流れで見て幅規制部材34及び挟持送出機構39より上流側で、そこを通過して導出物となりうる薬剤の高さを規制するようになっている。
【0042】
具体的には、天井部42と高さ規制部43とが昇降部材41の一部でそれらが一体物として連結されているので、昇降部材41を持ち上げると、それに随伴して天井部42も高さ規制部43も上昇して、採寸室25の天井高さHsも、高さ規制部43による回転容器周縁部22の上の規制高さHoも、広がるようになっている(
図2(a)参照)。
また、採寸室25にサンプル50を入れて昇降部材41を離すと、自重とバネ45の下向き付勢とによって、昇降部材41が下降し、それに随伴して天井部42も高さ規制部43も下降して、天井高さHsも規制高さHoも縮まり、天井部42がサンプル50に載ったところで昇降部材41の下降が止まるようになっている(
図2(b)参照)。
【0043】
さらに、この高さ規制機構40は、天井部42よりも高さ規制部43が、少しだけ、例えば取扱対象となりうる各種薬剤のうちで最も薄い薬剤の厚さである最小厚さの半分程度だけ、高くなっている。そのため、回転容器周縁部22の上で複数個の錠剤5,5が重なっていると(
図2(c)参照)、下側の錠剤5aはそのまま高さ規制部43の下を通過するが、上側の錠剤5bは、高さ規制部43によって規制されるので、下側の錠剤5aから降りて、回転容器周縁部22の上か回転容器央部21の中へ移るようになっている。
【0044】
この実施例1の錠剤カセット20(薬剤フィーダ)について、単体での使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。
図3(a),(b)及び
図4(a),(b)は、何れも錠剤カセット20の平面図であり、錠剤5の逐次排出動作を時系列で示している。
【0045】
錠剤カセット20を駆動部11に装着することと(
図1(a)参照)、採寸室25にサンプル50をセットすることと(
図1(d),
図2(b)参照)、取扱対象となった多数の錠剤5を回転容器央部21にランダム収容することを(
図3(a)参照)、順序は問わないが、総て行って稼動準備を済ませる。
【0046】
そのうち、サンプル50のセットは、先ず摘み部33の手動操作にて幅寄せスライダ31を後退させて採寸室25の室幅Wsを広げ(
図1(c)参照)、その状態を止めネジ32で維持させてから、昇降部材41を手指で摘んで持ち上げ(
図2(a)、それで天井高さHsが広がって上面が解放された採寸室25にサンプル50を入れ、それから、昇降部材41を下げれば規制高さHoの調整が済み(
図2(b)参照)、さらに止めネジ32を一旦緩めて幅寄せスライダ31を前進させてサンプル50に幅寄せすれば幅規制用の空き幅Wiと挟持送出用の対向間隙Woとの調整が纏めて完了する。
【0047】
そして、稼動可能状態で、例えば手動操作や処方情報に基づく自動制御によって錠剤5を一つ排出する必要が生じると、図示しないコントローラ等からの指令に応じた駆動部11の駆動によって回転容器21+22が回転し(
図3(b)参照)、これによって回転容器央部21の中の収容錠剤5が整流案内部材27に案内されて次々に回転容器周縁部22の上に乗り移る。そして、それらの錠剤5は回転容器周縁部22の上面で外壁23に沿って搬送されるが(
図4(a)参照)、その途中で、他の錠剤5に一部でも乗り上げている錠剤5は昇降部材41の高さ規制部43によって乗り上げ状態が解消され、他の錠剤5の内側に一部でも横並びしている錠剤5は幅規制部材34によって回転容器央部21に戻され、幅規制部材34と挟持送出機構39との挟持に適う姿勢をとっている錠剤5だけが一列で幅規制部材34と挟持送出機構39との対向間隙に届けられる。
【0048】
その対向間隙に入った錠剤5cは挟持送出機構39によって高速で送られるので、後続の錠剤5から離れて速やかに排出口26へ送り込まれる(
図4(b)参照)。そして、錠剤5cの落下排出が例えば排出口13に臨む図示しないフォトセンサ等で検出されると、必要個数薬剤の排出完了を前提条件として、直ちに回転容器21+22の回転駆動が止められるが、後続の錠剤5が先行の錠剤5cから後方に離れているため、回転容器21+22及び挟持送出機構39の動作停止完了前に後続の錠剤5が挟持送出機構39を通過し終えることが無いので、不所望な過剰排出が的確に防止される。
【0049】
こうして、この錠剤カセット20を使用した場合も、使い慣れた公知の整列盤回転タイプの錠剤カセットと同様、手軽に使用することができる。
そして、同じ錠剤カセット20で、形状やサイズの異なる他の薬剤を取り扱うことになったときには、繰り返しとなる煩雑な詳細説明は割愛するが、上述したのと同じ作業を行うことで、新たな取扱対象の薬剤に適合させる調整も含めて総ての稼動準備を容易かつ迅速に済ませることができる。
そのため、本発明の錠剤カセット20は、種々の形状やサイズの薬剤に対して手軽に共用することができる。
【0050】
この実施例1の錠剤カセット20(薬剤フィーダ)とそれを大きくした錠剤カセット60(薬剤フィーダ)について、錠剤分包機10に装着する使用態様を、図面を引用して説明する。
図5は、(a)が錠剤カセット20の左側面図と正面図と右側面図、(b)が従来の整列盤回転タイプ錠剤カセット14の左側面図と正面図と右側面図、(c)が既設の錠剤分包機10(薬剤分包機)の外観斜視図である。
【0051】
既に薬局等に設置されて稼働中の錠剤分包機10が錠剤カセット14を着脱しうるものであることを利用して、既設の錠剤分包機10に本発明の錠剤カセット20,60を部分的に組み込むという使用例である。
錠剤カセット20は上述したように従来の錠剤カセット14との互換性を持つものなので(
図5(a),(b)参照)、錠剤カセット14を一つ取り外せば該当箇所の一つの駆動部11に一つの錠剤カセット20を装着することができる(
図5(c)参照)。
【0052】
また、錠剤カセット20を二倍弱に大形化した錠剤カセット60は(
図5(c)参照)、薬剤収容量が数倍に増強されており、隣り合っていた二つの錠剤カセット14,14を取り外した所の二つの駆動部11,11に一つだけ装着できるようになっている。
その装着は横向きで行われ、二つのモータ12の回転軸と係合可能なので、一方を回転容器21+22の駆動に用い、他方を挟持送出機構39の駆動に用いることにより、錠剤カセット60にモータを搭載しなくても回転容器21+22と挟持送出機構39とを独立駆動することができる。
【0053】
[その他]
なお、上記実施例の高さ規制機構40では、昇降部材41の下降を促す付勢手段であるバネ45が設けられる一方、昇降部材41の昇降を止める制止手段が設けられていなかったが、バネ45に加えて、又はバネ45を省いて、制止手段として例えば止めネジ32のような部材を設けて昇降部材41の昇降を制止できるようにしても良い。
また、上記実施例の幅規制機構30では、可動壁を兼ねる幅寄せスライダ31の移動を止める制止手段である止めネジ32が設けられる一方、可動壁の幅寄せ移動を促す付勢手段が設けられていなかったが、止めネジ32に加えて、又は止めネジ32を省いて、付勢手段として例えばバネ45のような部材を設けて幅寄せスライダ31を幅寄せ側へ付勢するようにしても良い。
【0054】
さらに、上記実施例では、錠剤カセット20,60の回転容器21+22に蓋が無かったが、回転容器21+22の上を開閉する蓋が付設されていても良く、その蓋が幅規制機構30や高さ規制機構40のカバーを兼ねるようにしても良い。
また、上記実施例では、本発明の薬剤フィーダが、駆動部11から分離された着脱式の錠剤カセット20として具現化されていたが、それらを一体化したものであっても良く、更にはカッター機構まで組み合わせた錠剤分割装置などとして具現化されても良い。
【0055】
また、上記実施例では、整流案内部材として、螺旋状になっている固定の整流ガイド27を示したが、回転容器21+22の中の薬剤5を回転容器央部21から回転容器周縁部22へ案内することができれば他の部材でも良く、例えば回転容器21+22の中で軸回転する傾斜回転体であっても良い(例えば特許文献2参照)。