(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された太陽光パネルの取付構造は、平板状の太陽光パネルをスライドさせて挿入するものであり、外枠に隣接する空間で外枠の開口部と同一平面上において、太陽光パネル分の所定の広さを必要とする。このため、特許文献1に開示された太陽光パネルの取付構造は、防音壁の壁面に複数の太陽光パネルを並べて設置する場合に、太陽光パネルを左右方向からスライドさせて挿入しようとすると、平板状の太陽光パネルが左右に隣り合う他の太陽光パネルの外枠等に接触し、外枠に太陽光パネルを挿入できないため、太陽光パネルを左右方向に並べて設置することができない。また、太陽光パネルを上下方向からスライドさせて挿入する場合も同様に、平板状の太陽光パネルが上下に隣り合う他の太陽光パネルの外枠等に接触し、外枠に太陽光パネルを挿入できないため、太陽光パネルを上下方向に並べて設置することができない。さらに、外枠に隣接する空間で外枠の開口部との同一平面上において、防音壁の支柱のフランジ等の障害物が存在する場合に、平板状の太陽光パネルをスライドさせて挿入するとその障害物に接触することになり、外枠に太陽光パネルを挿入することができなくなるという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、太陽光パネルが取り付けられる壁面で太陽光パネルの枠構造体に隣接する空間において、隣り合う他の太陽光パネルや障害物等が存在する場合であっても、太陽光パネルの容易な取り付け及び取り外しを可能とする太陽光パネル取付用の枠構造体、太陽光パネルの取付構造及び太陽光パネルの取付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明に係る太陽光パネル取付用の枠構造体は、防音壁の壁面に太陽光パネルを取り付けるための太陽光パネル取付用の枠構造体であって、左右方向が長手方向となる上下一対の枠部
材を備え、前記上下一対の枠部
材は、相互に対向するように開口された溝状部がそれぞれに形成され、
前記上下一対の枠部材のうち下部の枠部材に上向きに開口された溝状の上向き溝状部が形成されるとともに、前記上下一対の枠部材のうち上部の枠部材に下向きに開口された溝状の下向き溝状部が形成されて、前記上部の枠部材は、前記下向き溝状部の一部を太陽光パネルが取り付けられる正面側に開かれた状態とすることができるように
、上下方向に回動可能に取り付けられた開閉板を有
し、前記下部の枠部材は、前記上向き溝状部が正面側に開かれた状態とならないものであることを特徴とする。
【0009】
第2発明に係る太陽光パネル取付用の枠構造体は、第1発明において、
上下方向が長手方向となる左右一対の枠部
材をさらに備え、前記
左右一対の枠部材は、
相互に対向するように開口された溝状部がそれぞれに形成され
、太陽光パネルと防音壁の壁面との間隙を閉塞する閉塞部材を有することを特徴とする。
【0010】
第3発明に係る太陽光パネル取付用の枠構造体は、第1発明又は第2発明において、前記溝状部は、太陽光パネルが取り付けられる正面側又は背面側に太陽光パネルを弾性的に付勢するバネ部材を有することを特徴とする。
【0011】
第4発明に係る太陽光パネルの取付構造は、防音壁の壁面に太陽光パネルを取り付けるための太陽光パネルの取付構造であって、防音壁の壁面に取り付けられた枠構造体を備え、前記枠構造体は、左右方向が長手方向となる上下一対の枠部材と上下方向が長手方向となる左右一対の枠部材とを有し、
前記上下一対の枠部材は、相互に対向するように開口された溝状部がそれぞれに形成され、前記上下一対の枠部材のうち下部の枠部材に上向きに開口された溝状の上向き溝状部が形成されるとともに、前記上下一対の枠部材のうち上部の枠部材に下向きに開口された溝状の下向き溝状部が形成されて、前記上部の枠部材は
、前記下向き溝状部の一部を太陽光パネルが取り付けられる正面側に開かれた状態とすることができるように、上下方向に回動可能に取り付けられた開閉板を有し
、前記下部の枠部材は、前記上向き溝状部が正面側に開かれた状態とならないものであり、前記下向き溝状部は、前記上向き溝状部に太陽光パネルの下端部を嵌め込んだ状態で、前記開閉板を下方に回転させることにより、太陽光パネルの上端部を前記下向き溝状部で挟持するものであることを特徴とする。
【0012】
第5発明に係る太陽光パネルの取付構造は、
防音壁の壁面に太陽光パネルを取り付けるための太陽光パネルの取付構造であって、防音壁の壁面に取り付けられた枠構造体を備え、前記枠構造体は、左右方向が長手方向となる上下一対の枠部材と上下方向が長手方向となる左右一対の枠部材とを有し、前記上下一対の枠部材のうち、下部の枠部材は、上向きに開口された溝状の上向き溝状部が形成され、前記上下一対の枠部材のうち、上部の枠部材は、下向きに開口された溝状の下向き溝状部が形成され、前記下向き溝状部の一部を太陽光パネルが取り付けられる正面側に開かれた状態とすることができるように、上下方向に回動可能に取り付けられた開閉板を有し、前記下向き溝状部は、前記上向き溝状部に太陽光パネルの下端部を嵌め込んだ状態で、前記開閉板を下方に回転させることにより、太陽光パネルの上端部を前記下向き溝状部で挟持するものであり、前記左右一対の枠部材は、前記下向き溝状部の一部が閉じられた状態で、太陽光パネルの左右からスライドされて、前記上部の枠部材を上方から支持するとともに、前記下部の枠部材を下方から支持して、さらに、太陽光パネルと防音壁の壁面との間隙を閉塞するものであることを特徴とする。
【0013】
第6発明に係る太陽光パネルの取付方法は、防音壁の壁面に太陽光パネルを取り付けるための太陽光パネルの取付方法であって、防音壁の壁面に取り付けられた枠構造体の左右方向が長手方向となる上下一対の枠部材のうち、上部の枠部材において下向きに開口させて形成された溝状の下向き溝状部の一部を太陽光パネルが取り付けられる正面側に開いた状態で、かつ、前記枠構造体の上下方向が長手方向となる左右一対の枠部材を左右に開いた状態で、前記上下一対の枠部材のうち、下部の枠部材において上向きに開口させて形成された溝状の上向き溝状部に太陽光パネルの下端部を嵌め込む第1工程と、前記上部の枠部材において上下方向に回動可能に取り付けられた開閉板を下方に回転させて前記下向き溝状部の一部を閉じることにより、太陽光パネルの上端部を前記下向き溝状部で挟持するとともに、前記下向き溝状部の一部が閉じられた状態で、前記左右一対の枠部材を太陽光パネルの左右からスライドさせることにより、前記左右一対の枠部材で太陽光パネルと防音壁の壁面との間隙を閉塞する第2工程とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
第1発明〜第6発明によれば、太陽光パネルの枠構造体に隣接する空間において、隣り合う他の太陽光パネルや障害物が存在する場合であっても、太陽光パネル本体に対する加工を必要としないで、太陽光パネルを防音壁の壁面に強固に取り付けることが可能となる。特に、防音壁を構成する複数の防音パネルに太陽光パネルを取り付けて、複数の太陽光パネルを並べて設置する場合に、それらの太陽光パネルを容易に取り付けることが可能となるだけでなく、交換、修理等の必要のない太陽光パネル又は防音パネルを取り外すことなく、破損又は故障した太陽光パネル又は防音パネルのみを容易に取り外すことができ、太陽光パネル又は防音パネルの交換、修理等を容易に行うことが可能となる。
【0015】
特に、第2発明によれば、太陽光パネルと防音壁の壁面との間隙が閉塞されるため、間隙における風の通過を防止することができ、また、間隙に雨水、小動物等が入り込むことを防止して、太陽光パネルの腐食や、太陽光パネルの配線の破損等を防止することが可能となる。
【0016】
特に、第3発明によれば、太陽光パネルがバネ部材により枠構造体の正面側又は背面側に弾性的に付勢され、ガタつきを防止した状態で、太陽光パネルを溝状部で強固に挟持することが可能となる。
【0017】
特に、第4発明によれば、あらかじめ組み立てられた枠構造体を、新設又は既設の防音壁の壁面に取り付けることができ、防音壁の壁面における枠構造体の組み立てを必要としないため、防音壁が設置される場所が高所等で作業が困難な場所であっても、容易に防音壁の壁面に枠構造体を取り付けることが可能となり、また、防音壁の壁面に枠構造体を迅速に取り付けることができるため、防音壁が設置されている道路の通行規制を最小限度にすることができる。
【0018】
特に、第5発明によれば、左右一対の枠部材は上方及び下方から上部枠部材及び下部枠部材を支持することができ、太陽光パネルの自重による上向き溝状部の開くような変形を防止することができるとともに、太陽光パネルを取り付けた後における開閉板の回動を制限することができ、枠構造体からの太陽光パネルの脱落を防止することが可能となる。太陽光パネルと防音壁の壁面との間隙が閉塞されるため、間隙における風の通過を防止することができ、また、間隙に雨水、小動物等が入り込むことを防止して、太陽光パネルの腐食や、太陽光パネルの配線の破損等を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体が防音壁に取り付けられた状態を示す正面方向斜視図である。
【
図2】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の上部枠部材及び補剛材を示す正面方向斜視図である。
【
図3】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の上部枠部材及び補剛材を示す右側面図である。
【
図4】(a)は、本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の上部枠部材の下向き溝状部の一部が閉じた状態を示す右側面図であり、(b)は、本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の上部枠部材の下向き溝状部の一部が開いた状態を示す右側面図である。
【
図5】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の上部枠部材及びバネ部材を示す右側面図である。
【
図6】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の下部枠部材及び補剛材を示す正面方向斜視図である。
【
図7】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の下部枠部材及び補剛材を示す右側面図である。
【
図8】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の下部枠部材及びバネ部材を示す右側面図である。
【
図9】(a)は、本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の補剛材を示す正面図であり、(b)は、本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の補剛材を示す右側面図である。
【
図10】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の左側枠部材及び補剛材を示す正面方向斜視図である。
【
図11】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の右側枠部材及び補剛材を示す正面方向斜視図である。
【
図12】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の右側枠部材が防音壁に取り付けられた状態を示す右側面図である。
【
図13】本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体の上部枠部材の下向き溝状部の一部が閉じられる前の状態を示す正面方向斜視図である。
【
図14】本発明を適用した太陽光パネルの取付方法における第1工程の後の本発明を適用した太陽光パネルの取付構造と太陽光パネルとを示す側断面図である。
【
図15】本発明を適用した太陽光パネルの取付方法における第2工程の後の本発明を適用した太陽光パネルの取付構造と太陽光パネルとを示す斜視図である。
【
図16】本発明を適用した太陽光パネルの取付構造の他の実施形態において、防音壁に取り付けられた枠構造体に太陽光パネルが取り付けられた状態を示す正面図である。
【
図17】本発明を適用した太陽光パネルの取付構造の他の実施形態における連結カバーを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体、及び、太陽光パネルの取付構造を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体1は、
図1に示すように、上下一対の枠部材10と、左右一対の枠部材10とを備える。上下一対の枠部材10は、枠構造体1の上部に設置される上部枠部材2と、枠構造体1の下部に設置される下部枠部材3とを備える。左右一対の枠部材10は、枠構造体1の左側に設置される左側枠部材4と、枠構造体1の右側に設置される右側枠部材5とを備える。枠構造体1は、さらに、上部枠部材2と下部枠部材3とを連結する補剛材6を備えるものとすることができる。
【0022】
本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、道路に沿って設置された防音壁70に対して、車両が通行する道路と反対側の壁面70aに枠構造体1を取り付けて、この枠構造体1に太陽光パネル8を取り付けるものである。本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、これに限らず、防音壁70の道路側の壁面70aに太陽光パネル8を取り付けることもできる。
【0023】
上部枠部材2は、
図2、
図3に示すように、左右方向を長手方向として、上部基枠21と開閉板22とを備える。上部基枠21は、上部第1面部21aと上部第2面部21bと上部第3面部21cと上部第4面部21dとを有する。開閉板22は、上部挟持部22aと、上部固定部22bと、上部連結部22cとを有する。
【0024】
上部第1面部21aは、
図3に示すように、枠構造体1の鉛直方向内側に設けられる。上部第2面部21bは、上部第1面部21aの鉛直方向外側の一端から、太陽光パネル8が取り付けられる正面側に垂直に延びるように設けられる。上部第3面部21cは、上部第2面部21bの正面側の一端から、枠構造体1の鉛直方向外側に垂直に延びるように設けられる。上部第4面部21dは、上部第3面部21cの鉛直方向外側の一端から壁面側に向けて、枠構造体1の鉛直方向外側に傾斜させて延びるように設けられる。
【0025】
上部挟持部22aは、開閉板22の太陽光パネル8が取り付けられる正面側において、鉛直方向に延びるように設けられる。上部固定部22bは、開閉板22の壁面側において、上部挟持部22aより長く鉛直方向に延びるように設けられる。上部連結部22cは、上部挟持部22aの鉛直方向外側の一端から上部固定部22bの鉛直方向外側の一端に向けて、枠構造体1の鉛直方向外側に傾斜させて設けられる。
【0026】
上部枠部材2は、
図4(a)に示すように、長手方向の2箇所において、アングル部材2aとともに蝶番2bが取り付けられる。上部枠部材2は、アングル部材2aの一方の面を上部第2面部21bに当接させてリベット1bを打ち込むとともに、アングル部材2aの他方の面を蝶番2bの一方の面に当接させてリベット1bを打ち込み、蝶番2bの他方の面を上部連結部22cに当接させてリベット1bを打ち込むことにより、上部基枠21と開閉板22とを連結されて設けられる。
【0027】
上部枠部材2は、蝶番2bが取り付けられる箇所において、上部固定部22b及び上部第4面部21dの長手方向の一部が切り欠かれる。これにより、開閉板22は、
図4(b)に示すように、上部固定部22b及び上部第4面部21dが蝶番2bに接触することなく、蝶番2bにより上下方向に回動可能に上部基枠21に取り付けられる。上部枠部材2は、これに限らず、開閉板22が上部基枠21に回動可能に取り付けられるものであれば、如何なる数量の蝶番2bが用いられてもよいし、蝶番2bの代わりに如何なる回動手段が用いられてもよい。
【0028】
上部枠部材2は、
図5に示すように、枠構造体1の鉛直方向内側において、上部第3面部21cと上部挟持部22aと上部連結部22cの一部とにより、下向きに開口された下向き溝状部23が形成される。下向き溝状部23は、長手方向の複数箇所において、上部第2面部21bに当接させてリベット1bが打ち込まれた板バネ等のバネ部材1aを有する。バネ部材1aは、下向き溝状部23の内部において、太陽光パネル8を正面側に向けて弾性的に付勢するものである。下向き溝状部23は、これに限らず、バネ部材1aが太陽光パネル8を背面側に向けて弾性的に付勢するものでもよく、また、バネ部材1aが取り付けられなくてもよい。
【0029】
下部枠部材3は、
図6、
図7に示すように、左右方向を長手方向として、下部基枠31とカバー部材32とを備える。下部基枠31は、下部第1面部31aと下部第2面部31bと下部第3面部31cと下部第4面部31dとを有する。カバー部材32は、下部挟持部32aと、下部固定部32bと、下部連結部32cとを有する。
【0030】
下部第1面部31aは、枠構造体1の鉛直方向内側に設けられる。下部第2面部31bは、下部第1面部31aの鉛直方向外側の一端から、太陽光パネル8が取り付けられる正面側に垂直に延びるように設けられる。下部第3面部31cは、下部第2面部31bの正面側の一端から、枠構造体1の鉛直方向外側に垂直に延びるように設けられる。下部第4面部31dは、下部第3面部31cの鉛直方向外側の一端から壁面側に向けて、枠構造体1の鉛直方向外側に傾斜させて延びるように設けられる。
【0031】
下部挟持部32aは、
図7に示すように、カバー部材32の太陽光パネル8が取り付けられる正面側において、鉛直方向に延びるように設けられる。下部固定部32bは、開閉板22の壁面側において、下部挟持部32aより長く鉛直方向に延びるように設けられる。下部連結部32cは、下部挟持部32aの鉛直方向外側の一端から下部固定部32bの鉛直方向外側の一端に向けて、枠構造体1の鉛直方向外側に傾斜させて設けられる。
【0032】
下部枠部材3は、
図8に示すように、長手方向の複数箇所において、下部第4面部31dと下部連結部32cとを当接させて、ビス1cを用いてネジ止めされ、下部基枠31にカバー部材32が固定される。下部枠部材3は、これに限らず、上部枠部材2と同様に、カバー部材32が蝶番2bにより上下方向に回動可能に下部基枠31に取り付けられてもよい。
【0033】
下部枠部材3は、枠構造体1の鉛直方向内側において、下部第3面部31cと下部挟持部32aと下部連結部32cの一部とにより、上向きに開口された上向き溝状部33が形成される。上向き溝状部33は、長手方向の複数箇所において、下部第2面部31bに当接させてリベット1bが打ち込まれ、板バネ等のバネ部材1aが取り付けられる。バネ部材1aは、上向き溝状部33の内部において、太陽光パネル8を正面側に向けて弾性的に付勢するものである。上向き溝状部33は、これに限らず、バネ部材1aが太陽光パネル8を背面側に向けて弾性的に付勢するものでもよく、また、バネ部材1aが取り付けられなくてもよい。
【0034】
補剛材6は、
図3、7、9に示すように、壁面側が開口された溝形鋼が上部枠部材2及び下部枠部材3の長手方向の左側、右側及び略中央にそれぞれリベット1bを用いて取り付けられ、それらが上部枠部材2と下部枠部材3とを連結するものである。補剛材6は、上下方向の中間部に、左右方向に連通される挿入口6aが上下対称に形成される。
【0035】
左側枠部材4及び右側枠部材5は、
図10、
図11に示すように、それぞれスライド部材91と、閉塞部材92と、閉塞板93とを備える。左側枠部材4のスライド部材91は、上部枠部材2及び下部枠部材3の長手方向の左側に設けられた補剛材6に形成された上側の挿入口6aにスライドさせて挿入される。右側枠部材5のスライド部材91は、上部枠部材2及び下部枠部材3の長手方向の右側に設けられた補剛材6の上側の挿入口6aにスライドさせて挿入される。
【0036】
スライド部材91は、補剛材6の上側の挿入口6aにスライドさせて挿入されるスライド平板部91aと、閉塞部材92の内側でリベット1bを打ち込んで取り付けられるスライド基端部91bとを備える。スライド部材91は、スライド平板部91aの先端に孔が形成されており、補剛材6の挿入口6aに挿入された状態で、補剛材6の挿入口6aからスライド部材91が脱落しないように、スライド平板部91aの先端の孔にリベット1bが取り付けられる。
【0037】
閉塞部材92は、上下方向に延びた平板状のカバー板92aと、カバー板92aの太陽光パネル8が取り付けられる正面側の端部から、枠構造体1の水平方向内側に向けて垂直に延びるように設けられた平板状の支持板92bと、カバー板92aの上端部及び下端部から枠構造体1の水平方向内側に向けて延びるように設けられた平板状の支持片92cとを備える。閉塞部材92は、さらに、支持板92bと支持片92cとが連続する部分における枠構造体1の水平方向内側において、切欠部92dを備えるものとすることもできる。
【0038】
閉塞板93は、
図12に示すように、矩形の基端部93aと、矩形の基端部93aから連続して設けられた本体部93bとを有する。閉塞板93は、カバー板92aの壁面側における上下方向の略中央において、矩形の基端部93aにリベット1bを打ち込むことにより、閉塞部材92に取り付けられる。閉塞板93は、防音壁70の壁面70aを構成する防音パネルの側面に、台形状の凹部70bが形成されている場合に、本体部93bで凹部70bを側方から閉塞するものである。閉塞板93は、これに限らず、如何なる形状の凹部70bにも合わせることができるように、如何なる形状のものであってもよい。
【0039】
本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体1は、金属製のものが用いられるが、これに限らず、如何なる材質のものが用いられてもよい。また、枠構造体1は、上述した形状のほかに、如何なる形状のものが用いられてもよい。
【0040】
本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体1は、これに限らず、上下一対の上部枠部材2及び下部枠部材3、又は、左右一対の左側枠部材4及び右側枠部材5のうち、何れか一方のみを備えるものとすることができ、また、左側枠部材4及び右側枠部材5の何れか一方又は両方において、上部枠部材2と同様に、開閉板22が回動可能に取り付けられてもよく、さらに、左側枠部材4及び右側枠部材5の何れか一方又は両方において、閉塞部材92やスライド部材91を設けずに、太陽光パネル8の左右方向へのずれ止め手段を講じるものであってもよい。
【0041】
次に、本発明を適用した太陽光パネルの取付方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0042】
本発明を適用した太陽光パネルの取付方法は、上下一対の上部枠部材2及び下部枠部材3と、左右一対の左側枠部材4及び右側枠部材5と、上部枠部材2と下部枠部材3とを連結する補剛材6とにより組み立てられた枠構造体1を用いるものである。本発明を適用した太陽光パネルの取付方法は、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7により、防音壁70の壁面70aに取り付けられた枠構造体1に太陽光パネル8を取り付けるものである。
【0043】
本発明を適用した太陽光パネル取付用の枠構造体1は、特に、道路に沿って設置された既設の防音壁70の壁面70aに取り付けられる場合に、防音壁70を構成する防音パネルを取り外すことなく、防音パネルの壁面70aを複数箇所削孔し、削孔箇所に後付けのポップナットを取り付けて、上部第1面部21a及び下部第1面部31aに形成された孔を介して、このポップナットにボルト1dを用いることにより取り付けられる。枠構造体1は、特に、新設の防音壁70の壁面70aに取り付けられる場合には、あらかじめナットを防音壁70の壁面70aに取り付けておき、このナットにボルト1dを用いることにより取り付けられてもよい。
【0044】
本発明を適用した太陽光パネルの取付方法は、第1工程において、
図13に示すように、開閉板22を下方に回転させる前段において、下向き溝状部23の一部を太陽光パネル8が取り付けられる正面側に開いた状態で、かつ、左側枠部材4及び右側枠部材5を枠構造体1の左右に開いた状態で、上向き溝状部33に太陽光パネル8の下端部8aが嵌め込まれる。このとき、太陽光パネル8の下端部8aは、上向き溝状部33において下部連結部32cに載せ置かれて支持されるとともに、バネ部材1aにより正面側に弾性的に付勢され、ガタつきを防止した状態で、下部挟持部32aとバネ部材1aとにより挟持される。
【0045】
本発明を適用した太陽光パネルの取付方法は、第2工程において、
図14に示すように、開閉板22を下方に回転させることにより、太陽光パネル8が取り付けられる正面側に開いた状態の下向き溝状部23の一部を閉じた状態とする。このとき、太陽光パネル8の上端部8bは、下向き溝状部23において、バネ部材1aにより正面側に弾性的に付勢され、ガタつきを防止した状態で、上部挟持部22aとバネ部材1aとにより挟持される。
【0046】
さらに、本発明を適用した太陽光パネルの取付方法は、第2工程において、
図15に示すように、下向き溝状部23を閉じた状態で、太陽光パネル8の左右から左側枠部材4及び右側枠部材5をスライドさせて閉じた状態とする。これにより、上部枠部材2及び下部枠部材3は、閉塞部材92の支持片92cで上方及び下方から支持される。また、太陽光パネル8の左端部8c及び右端部8dは、左側枠部材4及び右側枠部材5が閉じた状態とされることで、防音壁70の壁面70aと太陽光パネル8との間に形成された間隙81が閉塞部材92のカバー板92aにより閉塞される。
【0047】
本発明を適用した太陽光パネルの取付方法は、上部枠部材2及び下部枠部材3と支持片92cとが当接する部分で、上方及び下方から上部枠部材2及び下部枠部材3をビス1cを用いてネジ止めしてもよい。これにより、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、太陽光パネル8の自重による上向き溝状部33の開くような変形を防止することができるとともに、太陽光パネル8を取り付けた後における開閉板22の回動を制限することができ、枠構造体1からの太陽光パネル8の脱落を防止することが可能となる。
【0048】
本発明を適用した太陽光パネルの取付方法は、さらに、上部枠部材2、下部枠部材3、左側枠部材4及び右側枠部材5に太陽光パネル8を取り付けた状態で、上部基枠21と開閉板22とをビス1cを用いてネジ止めして固定してもよい。これにより、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、太陽光パネル8を取り付けた後における開閉板22の回動を制限することができ、太陽光パネル8を枠構造体1に強固に固定することが可能となる。
【0049】
本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、太陽光パネル8の上端部8b、下端部8a、左端部8c及び右端部8dを、枠構造体1の上部枠部材2、下部枠部材3、左側枠部材4及び右側枠部材5で支持して固定するものである。このため、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、太陽光パネル8の隅部のみを部分的に支持するものに比べて、太陽光パネル8を防音壁70の壁面70aに強固に取り付けることが可能となる。
【0050】
本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、太陽光パネル8の上端部8b、下端部8a、左端部8c及び右端部8dにおいて、太陽光パネル8と防音壁70の壁面70aとの間隙81を閉塞するものである。このため、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、間隙81における風の通過を防止して、太陽光パネル8に吹き上げ荷重が作用することを防止することができ、吹き上げ荷重による太陽光パネル8の飛散を防止することが可能となるとともに、間隙81に雨水、小動物等が入り込むことを防止して、太陽光パネル8の腐食や、太陽光パネル8の配線8eの破損等を防止することが可能となる。
【0051】
本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、あらかじめ組み立てられた枠構造体1を、新設又は既設の防音壁70の壁面70aに取り付けることができるものであり、防音壁70の壁面70aにおいて、枠構造体1を組み立てながら取り付けることを必要としないものである。このため、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、防音壁70が設置される場所が高所等で作業が困難な場所であっても、容易に防音壁70の壁面70aに枠構造体1を取り付けることが可能となる。また、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、あらかじめ組み立てられた枠構造体1を、防音壁70の壁面70aに迅速に取り付けることができるため、防音壁70が設置されている道路の通行規制を最小限度にすることができる。
【0052】
本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、枠構造体1の正面側から太陽光パネル8を挟み込んで取り付けるものである。このため、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、太陽光パネル8を迅速に取り付けることができ、また、枠構造体1に隣接する空間で枠構造体1との同一平面上に、防音壁70の支柱のフランジ等の障害物が存在する場合であっても、平板状の太陽光パネル8を枠構造体1に取り付けることが可能となる。さらに、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、太陽光パネル8本体に対する削孔等の加工を必要とせず、太陽光パネル8本体の削孔等による強度の低下を回避して、太陽光パネル8を枠構造体1に取り付けることが可能となる。
【0053】
本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、枠構造体1の正面側からの太陽光パネル8の容易な取り外しを可能とするものである。このため、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、破損又は故障した太陽光パネル8を容易に取り外すことができ、太陽光パネル8の交換、修理等を容易に行うことが可能となる。
【0054】
本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、防音壁70の壁面70aに枠構造体1が取り付けられるため、上部枠部材2、下部枠部材3、左側枠部材4、右側枠部材5及び補剛材6により防音壁70を構成する防音パネルの強度を向上させることが可能となる。また、枠構造体1は、上部枠部材2及び下部枠部材3、又は、左側枠部材4及び右側枠部材5において、上下又は左右に対称の材料を用いることができるため、材料の共通化による製造コストの削減が可能となる。
【0055】
次に、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7の他の実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
【0056】
本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、他の実施形態において、
図16に示すように、枠構造体1の上部枠部材2及び下部枠部材3を左右に2つ並べて、左側の枠構造体1に左側枠部材4を取り付け、右側の枠構造体1に右側枠部材5を取り付けて、それぞれの枠構造体1に太陽光パネル8を取り付けるものである。
【0057】
この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、それぞれの枠構造体1の上部枠部材2及び下部枠部材3と、左側の枠構造体1の左側枠部材4及び右側の枠構造体1の右側枠部材5とによって、太陽光パネル8が取り付けられた状態で、左側の枠構造体1と右側の枠構造体1との間に連結カバー11が取り付けられるものである。
【0058】
連結カバー11は、
図17に示すように、平板状の蓋体11aと、蓋体11aの上端部及び下端部から壁面側に延びるように設けられた一対の係止板11bとを備える。蓋体11aは、隅部の一部が切り欠かれて切欠部92dが設けられる。係止板11bは、配線用に切り欠かれた開口部92eが左右方向の略中央に形成され、左右両端に支持片92cが設けられる。連結カバー11の左側部は、左側の枠構造体1において、右側枠部材5として取り付けられる。連結カバー11の右側部は、右側の枠構造体1において、左側枠部材4として取り付けられる。
【0059】
この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、それぞれの枠構造体1に太陽光パネル8が取り付けられた状態で、左側の枠構造体1と右側の枠構造体1との間に太陽光パネル8の配線8eを設置して、この配線8eを覆うようにして連結カバー11が取り付けられる。連結カバー11は、上部枠部材2及び下部枠部材3を支持片92cで上方及び下方から支持することができる。
【0060】
この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、左側の枠構造体1と右側の枠構造体1との間を覆うように正面側から連結カバー11が取り付けられるため、左右の枠構造体1において形成された防音壁70の壁面70aと太陽光パネル8との間隙81を露出させないようにすることができる。これにより、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、間隙81における風の通過を防止して、太陽光パネル8に吹き上げ荷重が作用することを防止することができ、吹き上げ荷重による太陽光パネル8の飛散を防止することが可能となるとともに、間隙81に雨水、小動物等が入り込むことを防止して、太陽光パネル8の腐食や、太陽光パネル8の配線8eの破損等を防止することが可能となる。
【0061】
この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、
図16に示すように、複数の段に亘って太陽光パネル8を取り付ける場合に、係止板11bの開口部92eに太陽光パネル8の配線8eを通して、上下段の太陽光パネル8の配線8eを連結することができる。これにより、この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、防音壁70を構成する防音パネルごとに太陽光パネル8を取り付けて、太陽光パネル8の配線8eを連結することができ、効率的な配線を行うことが可能となる。
【0062】
この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、複数の段に亘って取り付けられた枠構造体1の正面側から太陽光パネル8を取り付けるものである。このため、この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、太陽光パネル8を迅速に取り付けることができ、また、枠構造体1に隣接する空間で枠構造体1との同一平面上において、防音壁70の支柱のフランジ等の障害物が存在する場合であっても、平板状の太陽光パネル8を枠構造体1に容易に取り付けることが可能となる。さらに、この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、隣り合う他の太陽光パネル8や、並べて取り付けられた他の枠構造体1が障害物となることはなく、平板状の太陽光パネル8を枠構造体1に容易に取り付けることが可能となる。
【0063】
また、この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、複数の段に亘って取り付けられた枠構造体1の正面側からの太陽光パネル8の容易な取り外しを可能とするものである。このため、本発明を適用した太陽光パネルの取付構造7は、交換、修理等の必要のない太陽光パネル8を取り外すことなく、破損又は故障した太陽光パネル8のみを容易に取り外すことができ、太陽光パネル8の交換、修理等を容易に行うことが可能となる。
【0064】
この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、隣接する太陽光パネルの取付構造7のそれぞれが独立した構成であり、単に配線8eが連結されているのみである。したがって、この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、枠構造体1が取り付けられる防音壁70の一部である防音パネルが破損又は故障した場合に、隣接する太陽光パネルの取付構造7はそのままで、破損又は故障した防音パネルのみを付属する枠構造体1ごとに交換することができる。これにより、この実施形態における太陽光パネルの取付構造7は、破損又は故障した防音パネルのみを容易に取り外すことができ、防音壁70の一部である防音パネルの交換、修理等を容易に行うことが可能となる。
【0065】
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。