(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固定構造(30、130)の前記テーパの付いた外側表面(36、136)が、前記長手方向軸(L)に沿って近位から遠位方向に減少する、前記長手方向軸(L)に対して変化するテーパ角を画定する、請求項1に記載の整形外科用インプラント。
前記固定構造(30、130)の前記テーパの付いた外側表面(36、136)が、前記固定構造(30、130)の全体長(l)の少なくとも半分に沿って延びる、請求項1から6のいずれか一項に記載の整形外科用インプラント。
前記固定構造(30、130)の前記テーパの付いた外側表面(36、136)が、前記固定構造(30、130)の全体長(l)の少なくとも3分の2に沿って延びる、請求項1から7のいずれか一項に記載の整形外科用インプラント。
前記基部(12、112)、ならびに前記第1および第2の横断部(14、16、114、116)のうちの1つから延びる前記固定構造(30、130)の第2の固定構造をさらに備え、前記第2の固定構造(30、130)が、前記骨(B)の前記端部に形成された第2の開口部(O、O')内に収容される寸法に作られ、かつ構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の整形外科用インプラント。
前記固定構造(30、130)が、前記基部(12、112)から前記テーパの付いた外側表面(36、136)へと突き出している取付け部(32、132)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の整形外科用インプラント。
前記固定構造(30、130)の前記取付け部(32、132)が、前記基部(12、112)のねじが切られた開口部内でねじ係合するように構成されたねじ付きのステム(138)を含む、請求項10に記載の整形外科用インプラント。
前記1つまたは複数の溝部(140)が、前記固定構造(130)の前記テーパの付いた外側表面(136)の周りで延びる複数の円周方向の溝部(140)を備える、請求項12に記載の整形外科用インプラント。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】大腿骨の切除された端部に関して示された、本発明の一形態による固定構造を有する大腿骨インプラント構成要素の側面図である。
【
図2】
図1で示された大腿骨の切除された端部の上面図である。
【
図3】
図1で示された固定構造の拡大した側面図である。
【
図4】本発明の他の実施形態による固定構造の拡大した側面図である。
【
図5】大腿骨の切除された端部に取り付けられた
図1で示す大腿骨インプラント構成要素の側面図である。
【
図6A】大腿骨インプラント構成要素を、大腿骨の切除された端部に対して回転させ、移動させて大腿骨の切除された端部に取り付ける間の、
図1で示す大腿骨インプラント構成要素の一連の側面図である。
【
図6B】大腿骨インプラント構成要素を、大腿骨の切除された端部に対して回転させ、移動させて大腿骨の切除された端部に取り付ける間の、
図1で示す大腿骨インプラント構成要素の一連の側面図である。
【
図6C】大腿骨インプラント構成要素を、大腿骨の切除された端部に対して回転させ、移動させて大腿骨の切除された端部に取り付ける間の、
図1で示す大腿骨インプラント構成要素の一連の側面図である。
【
図6D】大腿骨インプラント構成要素を、大腿骨の切除された端部に対して回転させ、移動させて大腿骨の切除された端部に取り付ける間の、
図1で示す大腿骨インプラント構成要素の一連の側面図である。
【
図6E】大腿骨インプラント構成要素を、大腿骨の切除された端部に対して回転させ、移動させて大腿骨の切除された端部に取り付ける間の、
図1で示す大腿骨インプラント構成要素の一連の側面図である。
【
図6F】大腿骨インプラント構成要素を、大腿骨の切除された端部に対して回転させ、移動させて大腿骨の切除された端部に取り付ける間の、
図1で示す大腿骨インプラント構成要素の一連の側面図である。
【
図6G】大腿骨インプラント構成要素を、大腿骨の切除された端部に対して回転させ、移動させて大腿骨の切除された端部に取り付ける間の、
図1で示す大腿骨インプラント構成要素の一連の側面図である。
【
図6H】大腿骨インプラント構成要素を、大腿骨の切除された端部に対して回転させ、移動させて大腿骨の切除された端部に取り付ける間の、
図1で示す大腿骨インプラント構成要素の一連の側面図である。
【
図7】本発明の一形態による固定構造を有する脛骨基板の側面斜視図である。
【
図8】本発明の一形態による固定構造を有する両顆(bi-compartmental)大腿骨インプラント構成要素の側面斜視図である。
【
図9】本発明の一形態による固定構造を有する単顆大腿骨インプラント構成要素の側面斜視図である。
【
図10】本発明の他の形態による固定構造を有する大腿骨インプラント構成要素の側面斜視図である。
【
図12】大腿骨の切除された端部に関して示された
図10で示す大腿骨インプラント構成要素の側面図である。
【
図13】大腿骨の切除された端部に取り付けられた
図10で示す大腿骨インプラント構成要素の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の原理の理解を促進するために、図面で示された諸実施形態に対して次に参照を行うが、実施形態の説明には特有の文言が使用されることになる。そうではあるが、本発明の範囲がこれにより限定されることを意図していないことが理解されよう。述べられる実施形態のどのような改変およびさらなる変更も、また本明細書で述べられる本発明の原理の何らかのさらなる応用も、本発明に関係する当業者であれば、普通に想到するはずのものであると考えられる。
【0016】
図1を参照すると、骨の端部に植え込むように構成された整形外科用インプラント10の一形態が示されている。例示の実施形態では、整形外科用インプラント10は、大腿骨Bの切除された下方端部に植え込むように構成された大腿骨インプラント構成要素10を構成する。しかし、以下で述べるように、整形外科用インプラントの他のタイプおよび構成もまた、大腿骨、脛骨、または他の骨構造に植え込むためのものとして企図される。
【0017】
例示の実施形態では、大腿骨インプラント構成要素10は、概して、基部12と、基部12の後端から横断的に延びる後方横断部14と、基部12の前端から横断的に延び、かつ後方横断部14の概して反対に配置された前方横断部16とを含む。大腿骨インプラント構成要素10は、基部12および横断部14、16が境界となる内部領域18を含み、また開口部20が、後方および前方横断部14、16の遠位端の間に画定され、それは、内部領域18と連通している。開口部20は、切除された下方端部を大腿骨インプラント構成要素10(
図5)の内部領域内に配置するために、大腿骨Bの切除された下方端部を通過させて収容するような寸法である。
【0018】
基部12は、内側骨界接面22を画定し、後方横断部14は、第1の平面P
1に沿って延びる内側骨界接面24を画定し、また前方横断部16は、第2の平面P
2に沿って延びる内側骨界接面26を画定する。骨界接面24に沿って延びる平面P
1は、骨界接面26に沿って延びる平面P
2に対してテーパ角αでテーパが付けられている。より具体的には、骨界接面24の平面P
1は、骨界接面26の平面P
2に対して、基部12から離れて延びる方向に(すなわち、下から上の方向に)テーパ角αで内側に収束する。このように、大腿骨インプラント構成要素10は、後方および前方横断部14、16が、大腿骨インプラント構成要素10の下側面から(すなわち、基部12から)大腿骨インプラント構成要素10の上側面の方向に(すなわち、後方および前方横断部14、16の遠位端の方向に)延びるにつれて、互いに向けて内側方向に収束する、撓んだ、または逆勾配の骨界接面を有すると言われる。例示の実施形態では、骨界接面22、24、および26は、実質的に平坦であり、平面である。しかし、他の実施形態では、骨界接面22、24、および26を湾曲させる、部分的に湾曲させる、あるいは曲線にすることもできる。さらに、骨界接面22、24、および26は、骨との係合をさらに容易にする、かつ/または隣接する骨組織との骨癒合を容易にする表面機構を備えることができる。このような表面機構は、例えば、溝、細孔、リブ、歯、スパイク、ローレット、表面の粗化、または他の適切な骨係合機構を含む。例えば、例示の実施形態では、大腿骨インプラント構成要素10は、任意選択で、骨との係合をさらに容易にするために、基部12の骨界接面22に沿って延びる少なくとも1つのリブ28を含む。
【0019】
大腿骨インプラント構成要素10は、基部12の骨界接面22から内部領域18の中へと軸方向に突き出る少なくとも1つの締結具または固定構造30を含む。例示の実施形態では、固定構造30は、概して、骨界接面22に沿って中心に位置する。しかし固定構造30の他の位置および場所もまた企図される。固定構造30は、大腿骨Bの切除された端部に形成された開口部O内に収容される寸法であり形状をしている。固定構造30のそれぞれは、概して長手方向軸Lに沿って延びる全体長lを有し、基部12に取り付けられた近位端30aと、反対側の遠位端30bとを含む。例示の実施形態では、固定構造30は、概して、基部12の骨界接面22から突き出ている取付け部32と、取付け部32から軸方向に延びるテーパ部34とを含むが、そのさらなる詳細は、以下で述べられる。
【0020】
大腿骨インプラント構成要素10が大腿骨Bの切除された端部上へと取り付けられる、または回転して進むとき、固定構造30は、開口部Oに隣接する骨組織をえぐって入る、またはその他の形で、外傷もしくは損傷を与えることなく、大腿骨Bに形成された対応する開口部O内に収容されるような寸法であり、形状をしている。例示された実施形態では、大腿骨Bの開口部Oはそれぞれ、固定構造30の取付け部32の寸法および形状に対応する寸法および形状を有する第1の部分O
1と、固定構造30のテーパ部34の寸法および形状に対応する寸法および形状を有する第2の部分O
2とを含む。開口部Oは、特定の形状および構成を有するものとして示され、述べられているが、他の形状および構成を有する開口部もまた企図される。
【0021】
一実施形態では、開口部Oは、1つまたは複数のドリル、パンチ、または他の適切な切削具により、大腿骨Bの切除された端部に事前に形成することができる。しかし、他の実施形態では、開口部Oは、大腿骨インプラント構成要素10を、大腿骨Bの切除された端部B上へと回転させて進めるとき、固定構造30を骨組織の中に押し込むことにより形成することもできる。言い換えると、固定構造30を受け入れるために骨組織中に開口部Oを事前に形成するのではなく、開口部Oは、固定構造30を骨組織中に押し込むことにより、大腿骨構成要素10の取付け中に形成することができる。固定構造30を骨組織中に押し込むことにより開口部Oを形成することは、固定構造30の寸法および形状によく対応した寸法および形状を備えた開口部Oを提供することに留意されたい。言い換えると、固定構造30を骨組織中に押し込むことにより開口部Oを形成することは、骨組織と固定構造30の間に過度の間隙を有する、寸法が過大な開口部を作成することはない。
【0022】
例示の実施形態では、大腿骨インプラント構成要素10は、大腿骨Bの切除された端部に形成された対応する1対の開口部O(
図2)内に収容される寸法および形状をした、基部12から突き出た2つの固定構造30を含む。しかし、大腿骨インプラント構成要素10は、単一の固定構造、または3つ以上の固定構造を含む任意の数の固定構造30を備えることができることを理解されたい。さらに、固定構造30は、基部12から突き出て示されているが、固定構造30は、後方および前方横断部14、16のどちらからも突き出すことが可能であることを理解されたい。
【0023】
図1および3をまとめて参照すると、例示の実施形態では、取付け部32は、全体的に円筒形をしている。しかし、他の実施形態では、取付け部32は、例えば、六角形構成、長方形構成、または他の適切な形状および構成を含む他の形状および構成を使用することができる。さらに他の実施形態では、大腿骨インプラント構成要素10の基部12からテーパ部34が直接突き出るようにして、取付け部32を削除することもできる。一実施形態では、固定構造30は、基部12(または横断部14、16)と一体に形成され、統一された、単一部品の一体化されたインプラント構造を画定する。しかし、他の実施形態では、固定構造30は、大腿骨インプラント構成要素10の残りのものとは別個に形成され、かつ例えば、溶接、接着、ねじ留め、締結、ピン留めを含む様々な取付け方法により、または任意の他の適切な取付け方法により、基部12(または横断部14、16)に取り付けることができる。
【0024】
例示の実施形態では、テーパ部34は、長手方向軸Lに沿って近位から遠位方向に内側に先細りするテーパの付いた外側表面36と、テーパの付いた外側表面36から、固定構造30の最も遠位端へと延びる面取りした、または角を落とした遠位端面38とを含む。一実施形態では、テーパの付いた表面36は、固定構造30の全体長lの少なくとも半分に沿って延びる。他の実施形態では、テーパの付いた表面36は、固定構造30の全体長lの少なくとも3分の2に沿って延びる。さらなる実施形態では、テーパの付いた表面36は、取付け部32から面取りした端面38までテーパ部34の長さに沿って実質的に全体に、テーパが付けられる。しかし、他の実施形態では、テーパの付いた表面36は、固定構造30の他の長さに沿って伸びることができ、またテーパ部34の他の長さに沿ってテーパを付けることも可能であることを理解されたい。
【0025】
例示の実施形態では、テーパの付いた表面36は、全体的に円錐形状を有しており、それにより、テーパ部34に円錐形の構成を提供することができる。より具体的には、テーパの付いた表面36は、全体的に円錐台形状を有しており、それによりテーパ部34に円錐台構成を提供することができる。しかし、テーパの付いた表面36は、他の適切な形状および構成を備えることができることも理解されたい。さらに、例示の実施形態では、テーパの付いた表面36は、長手方向軸Lに沿って近位から遠位方向に延びる凹形の湾曲部Cを画定する。さらに、例示の実施形態では、凹形の湾曲部Cは、変化するテーパ角と、長手方向軸Lに沿って近位から遠位方向に減少する、長手方向軸Lに対するテーパ率とを画定する。言い換えると、凹形の湾曲部Cは、テーパの付いた表面36の遠位部分と比較して、テーパの付いた表面36の近位部分に沿って、より傾斜の急なテーパ角を画定し、かつより大きな割合でテーパが付けられる。いくつかの実施形態では、凹形の湾曲部Cは、一定の、または一様な曲率半径を有する弧に沿って延びることができる。しかし、他の実施形態では、凹形の湾曲部Cは、変化する曲率半径を有する弧に沿って延びることができる。
【0026】
さらなる実施形態では、凹形の湾曲部Cは、長手方向軸Lから測定した固定構造30の最大凸面半径r
2よりも大きい凹面半径r
1に沿って延びる。いくつかの実施形態では、テーパの付いた表面36の凹面半径r
1は、約0.200インチから0.500インチの範囲に含まれるが、いくつかの例では、約0.350インチである。他の実施形態では、テーパの付いた表面36(および円筒形のベース32)の最大凸面半径r
2は、約0.282インチである。しかし、これらの寸法は、例示的なものであること、また他の寸法もまた企図されることを理解されたい。さらに、テーパ面34が、特定の形状および構成を有するものとして示され、述べられてきたが、テーパの付いた外側表面36が線形のテーパ角、および/または複数のテーパ角を画定する構成、あるいはテーパの付いた外側表面36が曲線構成を画定する構成を含む、他の形状および構成も企図されることを理解されたい。
【0027】
例示の実施形態では、固定構造30は、概して、大腿骨インプラント構成要素10の基部12から軸方向に延びる突片(lug)として構成される。しかし、他の実施形態では、固定構造30は、ピン、釘、ポスト、フィン、溝、あるいは大腿骨インプラント構成要素10を大腿骨Bの切除された遠位部分に固定するように構成された任意の他の機械的な固定具、または締結具構造として構成することができる。さらに、固定構造30の形状および構成は、図で示されたものに限定されることはなく、固定構造が使用されるインプラントのタイプおよび寸法に応じて、かつ大腿骨Bの切除された遠位部分への取付け中にインプラントが移動する経路に応じて、他の形状および構成を使用できることを理解されたい。テーパの付いた表面36の湾曲部は、固定構造30と、固定構造30が中に配置される骨Bの開口部Oとの間の位置合せ不良の角度に関する因子を含む、様々な因子により決めることができる。これらの因子のいくつかは、これだけに限らないが、インプラントの幾何形状(インプラントの寸法、形状、および構成を含む)、固定構造30の取付け部32の形状および/または直径、固定構造30の最小の直径、固定構造30の高さ、および/または固定構造30の他の幾何学的側面を含む。
【0028】
図4を参照すると、大腿骨インプラント構成要素10または他のインプラント構成要素に関連して使用するのに適した固定構造40の他の実施形態が示されている。固定構造40は、取付け部42と、固定構造30のテーパの付いた外側表面36と同様に構成されたテーパの付いた外側表面46を画定するテーパ部44とを含む、上記で示され、かつ述べられた固定構造30と同様に構成される。さらに、テーパの付いた外側表面46は、同様に、長手方向軸Lに沿って近位から遠位方向に延びる凹形の湾曲部Cと、テーパの付いた表面46から固定構造40の最も遠位の端部まで延びる面取りした遠位端面47とを画定する。しかし、固定構造30の円筒形状の取付け部32とは異なり、取付け部42は、レンチ(図示せず)など、回転して駆動する工具と係合するように構成された一連の平坦な表面43を有する六角形の外側表面を画定する六角形構成を有する。さらに、固定構造30とは異なり、固定構造40は、取付け部42から軸方向に延びるねじが切られたステム48であって、固定構造40を大腿骨インプラント構成要素10にしっかりと取り付けるために、大腿骨インプラント構成要素10の基部12または横断部14、16中のねじが切られた開口部に対応して形成された雌ねじとねじ係合するように構成された雄ねじ49を画定するステム48を含む。
【0029】
図6A〜6Hを参照すると、大腿骨Bの切除された端部に取り付ける間の大腿骨インプラント構成要素10の一連の側面図が示されている。
図6Aで示されるように、大腿骨インプラント構成要素10の内部領域18は、最初に、大腿骨Bの切除された端部と全体的に位置合せされる。
図6B〜6Gで示すように、大腿骨インプラント構成要素10は、次いで、大腿骨インプラント構成要素10を、矢印Rの方向に、概して、大腿骨Bの解剖学的な長手方向軸に対して横方向に配置された枢動/ヒンジ軸周りでわずかに回転させながら、矢印Aの方向に、概して、大腿骨Bの解剖学的な長手方向軸に沿って大腿骨インプラント構成要素10を軸方向に変位させることにより、大腿骨Bの切除された端部へと回転して進む。さらに、大腿骨インプラント構成要素10が、大腿骨Bの切除された端部に対して移動し、かつ回転する(すなわち、回動する)と、固定構造30は、大腿骨Bの切除された端部に形成された開口部Oの中に徐々に挿入される。
図5および6Hで示すように、大腿骨インプラント構成要素10が、大腿骨Bの切除された端部に完全に取り付けられたとき、固定構造30は、開口部Oの中に完全に挿入される。
【0030】
理解されるように、大腿骨インプラント構成要素10が、矢印Aの方向に軸方向に移動するとき、矢印Rの方向に、大腿骨Bの切除された端部へと大腿骨構成要素10を回転させることは、大腿骨インプラント構成要素10の後方および前方横断部14、16により画定される逆勾配の付いた内側表面24、26が、大腿骨Bへの取付け中に、切除された骨を物理的に取り除くことを可能にする。概して互いに対して平行に、またはわずかに末広がりに構成された前方および後方の内側表面を有する大腿骨インプラント構成要素の場合は通常そうであるが、大腿骨インプラント構成要素10が、大腿骨Bの切除された端部へと単に直線的に押し込まれた場合、逆勾配の付いた内側表面は、大腿骨Bの切除された端部を物理的に除去することはなく、それにより、大腿骨構成要素を大腿骨Bに取り付けることが干渉される、または阻止されることに留意されたい。
【0031】
上記で示すように、固定構造30は、大腿骨構成要素10の大腿骨Bへの取付け中に、大腿骨Bの切除された端部に形成された開口部O内に収容される寸法に作られ、かつ構成される。固定構造30のテーパ部34は、近位端30aに対して遠位端30b付近で比較的小さい半径方向プロファイルを有するので、固定構造30は、開口部O付近の骨組織をえぐって入る、またはその他の形で外傷もしくは損傷を与えることなく、徐々に、開口部Oの中に挿入することができる。さらに、大腿骨インプラント構成要素10が、大腿骨Bの切除された端部へと取り付けられるとき、第2の開口部O
2の方向に第1の開口部O
1に沿ったテーパ部34の移動により、大腿骨インプラント構成要素10を大腿骨B上へと回転して進めることを容易になる。このように、第1の開口部O
1は、テーパ部34と、隣接する骨組織との間の干渉を回避するために、大腿骨構成要素10が、大腿骨B上へと回転して進むとき、固定構造30のテーパ部34を受け入れるための通路として働く。具体的には、大腿骨インプラント構成要素10が、大腿骨Bの切除された端部の上へと回転して進むとき、固定構造30のテーパ部34は、普通であれば隣接する骨組織を破損させる、またはえぐって入り、さらに第1の開口部O
1を拡大させる可能性があるが、第1の開口部O
1を囲む縁部と干渉することなく、第1の開口部O
1内でシフトする余地を有しており、それにより第1の開口部O
1を囲む骨組織が保存される結果となる。上記で示したように、一実施形態では、開口部Oは、固定構造30を受け入れるために、大腿骨Bの切除された端部に事前に形成することができる。しかし、他の実施形態では、開口部Oは、大腿骨インプラント構成要素10を大腿骨Bの切除された端部上へと回転させて進めるとき、固定構造30を骨組織中に押し込むことにより形成することもできる。
【0032】
理解されるように、第1の開口部O
1の周囲の骨組織を維持することは、大腿骨構成要素が、大腿骨Bの切除された端部の上に完全に取り付けられたとき、第1の開口部O
1内で、固定構造30の取付け部32のよりしっかりした係合を得ることができる。
図5で示すように、大腿骨インプラント構成要素10が、大腿骨Bの切除された端部上のその最終的な位置に配置されると、固定構造30のテーパ部34が、開口部Oの第2の開口部O
2内にしっかりと配置され、また固定構造30の取付け部32が、第1の開口部O
1内にしっかりと配置される。固定構造30、および骨Bの開口部Oの寸法および形状は、互いによく一致しているので(それらは共に、標準の大腿骨インプラント構成要素と共に使用される従来の釘および加工された骨開口部よりも比較的小さい)、固定構造30は、それを収容する開口部O内で比較的密な嵌合を有し、したがって、大腿骨インプラント10は、大腿骨Bの切除された端部上によりしっかりと固定される。
【0033】
固定構造30の用途は、上記で示され、述べられた大腿骨構成要素10と共に使用することに限定されることはなく、例えば、
図7で示す脛骨基板インプラント構成要素50、
図8で示す両顆大腿骨インプラント構成要素60、
図9で示す単顆大腿骨インプラント構成要素70、セグメント化されたインプラント構成要素(図示せず)、膝蓋大腿骨インプラント構成要素(図示せず)、および任意の他の整形外科用インプラント構成要素を含む、広範囲の整形外科用インプラント構成要素に関連して使用することもできるが、それらには、インプラント構成要素を骨の切除された遠位部の上に概して直線的に押し込むのではなく、インプラント構成要素を「回転させる」ことが望ましく、また締結または固定構造が、インプラント構成要素を骨の端部に取り付ける、かつ/または固定/留めるのを助けることのできるインプラント構成要素が含まれることを理解されたい。
【0034】
図10〜13を次に参照すると、本発明の他の形態による大腿骨インプラント構成要素100が示されている。以下でより十分に論ずるように、大腿骨インプラント構成要素100は、固定構造130の特定の構成以外は、上記で示され、述べられた大腿骨インプラント構成要素10と同様に構成される。例示の実施形態では、固定構造130は、大腿骨Bの開口部O'内に固定構造130をさらに固定するために、流動性のない固化状態へと硬化させる、または固めるように構成された流動性材料150(
図12および13)に関連して使用するように構成されるが、そのさらなる詳細は、以下で述べるものとする。
【0035】
図10を特に参照すると、大腿骨インプラント構成要素100は、固定構造の特定の構成以外は、上記で示され、述べられた大腿骨インプラント構成要素10と同様に構成される。大腿骨インプラント構成要素10と同様に、大腿骨インプラント構成要素100は、概して、基部112と、基部112の後端から横断的に延びる後方横断部114と、基部112の前端から横断的に延び、かつ後方横断部114とは概して反対側に配置された前方横断部116とを含む。大腿骨インプラント構成要素100は、基部112および横断部114、116が境界となる内部領域118を含み、また開口部120が、後方および前方横断部114、116の遠位端の間に画定され、それは内部領域118と連通している。開口部120は、切除された下方端部を、大腿骨インプラント構成要素100(
図12および13)の内部領域118内に配置するために、大腿骨Bの切除された下方端部を通過させて収容する寸法に作られる。
【0036】
基部112は内側骨界接面122を画定し、後方横断部114は内側骨界接面124を画定し、かつ前方横断部116は内側骨界接面126を画定する。骨界接面124は、基部112から離れて延びる方向に(すなわち、下から上方向に)、骨界接面126に対して内側に収束する、または先細りしている。このように、大腿骨インプラント構成要素100は、後方および前方横断部114、116が、大腿骨インプラント構成要素100の下側面(すなわち、基部112)から大腿骨インプラント構成要素100の上側面(すなわち、後方および前方横断部114、116の遠位端)に向けて延びるにつれて互いの方向に収束する、撓んだ、または逆勾配の付いた骨界接面を有すると言われる。例示の実施形態では、骨界接面122、124、および126は、実質的に平坦であり、かつ平面である。しかし、他の実施形態では、骨界接面122、124、および126は湾曲している、部分的に湾曲している、または曲線にすることができる。
【0037】
さらに、骨界接面122、124、および126は、骨との係合を容易にするために、かつ/または隣接する骨組織とインプラント構成要素との癒合を容易にするために、一連の溝部またはチャネル128を備えることができる。大腿骨構成要素100を大腿骨Bの切除された端部にさらに固定するために骨セメントが使用される場合、骨セメントを溝部128内に散在させることができる。理解されるように、溝部128のいくつかは、セメントの硬化を制御して、内外側方向への大腿骨インプラント構成要素10の安定性を高めるために、前後方向に方向付けることができるが、溝部128のいくつかは、セメントの硬化を制御して、上下方向への剪断抵抗を高めるために、かつ/または大腿骨インプラント構成要素10が大腿骨Bからはずれるのを阻止するために内外側方向へと方向付けることもできる。他の実施形態では、骨界接面122、124、および126は、例えば、細孔、リブ、歯、スパイク、ローレット、表面の粗化、または他の適切な骨係合機構を含む、骨との係合および/または骨癒合をさらに容易にする他の表面機構を備えることができる。
【0038】
図10および11をまとめて参照すると、大腿骨インプラント構成要素100は、基部112の内側骨界接面122から軸方向に内部領域118へと突き出ている少なくとも1つの締結具、または固定構造130を含む。例示の実施形態では、固定構造130は、概して、骨界接面122に沿って中心に位置する。しかし、固定構造130の他の位置および場所もまた企図される。固定構造130は、大腿骨Bの切除された端部に形成された開口部O'(
図12および13)内に収容される寸法であり、形状をしている。各固定構造130は、概して長手方向軸Lに沿って延びる全体長lを有し、基部112に取り付けられた近位端130aと、反対側の遠位端130bとを含む。例示の実施形態では、固定構造130は、概して、基部112の内側骨界接面122から突き出た取付け部132と、取付け部132から軸方向に延び、かつテーパの付いた外側表面136を画定するテーパ部134と、テーパ部134とは反対に取付け部132から軸方向に延び、かつ大腿骨構成要素100の基部112と係合するように構成された接続ステム138とを含む。
【0039】
例示の実施形態では、取付け部132は、レンチ(図示せず)など、回転して駆動する工具と係合するように構成された一連の平坦な表面133を有する六角形の外側表面を画定する六角形構成を有する。しかし、他の実施形態では、取付け部132は、例えば、円筒形構成、長方形構成、または他の適切な形状および構成など、他の構成を使用することができる。さらに他の実施形態では、大腿骨インプラント構成要素100の基部112から直接テーパ部134が突き出るようにして、取付け部132を削除することもできる。例示の実施形態では、接続ステム138には、固定構造130を大腿骨インプラント構成要素100にしっかりと取り付けるために、大腿骨インプラント構成要素100の基部112(または横断部114、116)において対応するねじが切られた開口部(図示せず)に形成された雌ねじとねじ係合するように構成された雄ねじ139を画定するようにねじが切られている。しかし、接続ステム138の他の形状および構成も企図される。さらに、他の実施形態では、固定構造130は、基部112(または横断部114、116)と一体に形成することができ、それにより統一された、単一部品の一体化されたインプラント構造を画定することができる。さらに他の実施形態では、固定構造130は、例えば、溶接、接着、締結、ピン留めを含む様々な取付け方法により、または任意の他の適切な取付け方法により、基部112(または横断部114、116)に取り付けることができる。
【0040】
例示の実施形態では、テーパ部134は、長手方向軸Lに沿って近位から遠位方向に延び、かつ長手方向軸Lに沿って近位から遠位方向に内側に先細りする凹形の湾曲部Cを画定するテーパの付いた外側表面136と、テーパの付いた外側表面136から、固定構造130の最も遠位の端部へと延びる面取りした、または角を落とした遠位端面137とを含む。一実施形態では、テーパの付いた外側表面136は、固定構造30のテーパの付いた外側表面36と同様に構成される。したがって、固定構造30のテーパの付いた外側表面36に関して上記で述べた特徴および態様もまた、固定構造130のテーパの付いた外側表面136に適用されることを理解されたい。しかし、固定構造30の実質的に滑らかで、かつ連続したテーパの付いた外側表面36とは異なり、固定構造130のテーパの付いた外側表面136は、長手方向軸Lの周りで延びる一連の円周方向の溝部140を備える。以下でさらに詳細に論ずるように、円周方向の溝部140は、流動性材料150を受け入れるように構成されるが、流動性材料150は、流動性のない固化状態へと硬化する、または固化して、固定構造130を骨組織内でさらに固定し、かつ硬化/固化した材料150から固定構造130が抜けるのを防ぐ。
【0041】
例示の実施形態では、円周方向の溝部140はそれぞれ、互いに協動して、円周方向の溝部140に弧状の、または弓形の構成を与える、概して平坦なアンダーカット部分142と、丸味のある、または湾曲した部分144と、平坦な傾斜した部分146とを有する。概して平坦なアンダーカット部分142は、テーパの付いた外側表面136から延び、固定構造130の長手方向軸Lに対して概して直角をなすように、または垂直に配置される。丸味のある、または湾曲した部分144は、平坦な部分142から、概して一様な曲率半径に沿って延びている。平坦な傾斜した部分146は、湾曲した部分144から延びており、長手方向軸Lに対して斜めに角度が付けられている。一実施形態では、平坦な傾斜した部分146は、長手方向軸Lに対して約45度の角度でテーパが付いている。円周方向の溝部140が、特定の形状および構成を有するものとして示され、かつ述べられているが、他の形状および構成が企図されることも理解されたい。例えば、溝部140は、代替的に、固定構造130の長手方向軸Lの周りで延びる単一の螺旋状の溝部として構成することができるが、あるいは、長手方向軸Lに沿った軸方向を含む他の方向に延びるように構成することもできる。さらに、弧状の弓形構成を有するのではなく、溝部140は、代替的に、半円構成、三角形構成、曲線構成、または任意の他の適切な構成を備えることができる。さらに、固定構造130の例示の実施形態は、4つの円周方向溝部140を含むが、固定構造130は、単一の溝、2つの溝、3つの溝、または5つ以上の溝を含む任意の数の溝部を備えうることも理解されたい。
【0042】
図12および13を参照すると、上記で示され、述べられた大腿骨インプラント構成要素10と同様に、大腿骨インプラント構成要素100は、大腿骨インプラント構成要素100を、矢印Rの方向に、概して、大腿骨Bの解剖学的な長手方向軸を横断するように配置された枢動/ヒンジ軸周りでわずかに回転させながら、矢印Aの方向に、概して、大腿骨Bの解剖学的な長手方向軸に沿って軸方向に変位させることにより、大腿骨Bの切除された端部上に取り付けられる、または回転して進む。さらに、大腿骨インプラント構成要素100が、大腿骨Bの切除された端部に対して移動し、かつ回転する(すなわち、回動する)につれて、固定構造130は、大腿骨Bの切除された端部に形成された開口部O'中に徐々に挿入される。
【0043】
固定構造130のそれぞれは、開口部O'に隣接する骨組織をえぐって入る、またはその他の形で外傷もしくは損傷を与えることなく、大腿骨Bの切除された端部上へと取り付ける間に、対応する開口部O'内に収容されるような寸法であり、形状をしている。例示の実施形態では、大腿骨Bに形成される開口部O'のそれぞれは、大腿骨Bの外側表面から軸方向に延び、かつ固定構造130の六角形の取付け部132の平坦な表面133の対向する対の間の距離よりもわずかに大きい直径を有する円筒形の部分O
1'と、概して1点に向けて先細りしている円錐形の端部O
2'とを含む。開口部O'は、1つまたは複数のドリル、パンチ、または他の適切な切削工具により、大腿骨Bの切除された端部に事前に形成することができる。
【0044】
一実施形態では、大腿骨インプラント構成要素100は、基部112から突き出ており、かつ大腿骨Bの切除された端部に形成された、対応する1対の開口部O'内に収容される寸法であり、形状をした2つの固定構造130を含む。しかし、大腿骨インプラント構成要素100は、単一の固定構造、または3つ以上の固定構造を含む任意の数の固定構造130を備えることが可能であることを理解されたい。さらに、固定構造130は、基部112から突き出るものとして示されているが、固定構造130は、後方および前方横断部114、116のどちらからも突き出ることが可能であることを理解されたい。開口部O'は、特定の形状および構成を有するものとして示され、述べられているが、他の形状および構成を有する開口部が企図されることも理解されたい。
図12および13で示すように、一実施形態では、大腿骨Bの切除された端部上へと大腿骨構成要素を取り付ける前に、各開口部O'のそれぞれは、流動性のない固化状態へと硬化する、または固まる流動性材料150で部分的に満たされる。特定の実施形態では、流動性材料150は、骨セメントまたは骨ペーストを含み、その目的は以下で論ずることとする。
【0045】
図13で示すように、大腿骨インプラント構成要素100が、大腿骨Bの切除された端部に取り付けられたとき、固定構造130は、開口部O'中に完全に挿入される。上記で示したように、大腿骨構成要素100を大腿骨Bの切除された端部上へと取り付ける前に、各開口部O'は、骨セメント150、または他の固化可能/硬化可能な材料を用いて部分的に満たされる。固定構造130が開口部O'中に挿入されると、骨セメント150は、骨固定具130のテーパ部134の周りを流れて、円周方向の溝部140の中に入り、テーパ部134を完全に囲むようにする。さらに、骨セメント150はまた、骨固定具130の取付け部132の周りを流れて、少なくとも部分的に囲むことができる。一定時間の後、骨セメント150は、テーパ部134および取付け部132の周りで硬化して固まり、それにより、従来の整形外科用インプラント構造に関連して使用される従来の円筒形の突片と同様の形状を有する円筒形の突片が提供される。理解されるように、固化した骨セメント150は、骨Bに形成された開口部O'内に固定構造130をさらに固定し、それによりさらに、大腿骨インプラント構成要素100を大腿骨Bに固定し、かつ大腿骨構成要素100が大腿骨Bから除去されるのを阻止することができる。さらに、円周方向の溝部140内に配置された骨セメントは、硬化/固化した骨セメント150から固定構造130が抜けるのを阻止する、またはその他の形で妨げる。具体的には、円周方向の溝部140のアンダーカット部分142は、硬化した/固化した骨セメント150から固定構造130が抜けるのを阻止する、またはその他の形で妨げるように骨セメント150に対して支持する肩部もしくは突起を提供する。
【0046】
例示の実施形態では、大腿骨構成要素100を大腿骨Bの切除された端部に取り付ける前に、各開口部O'は、骨セメント150で部分的に満たされる。しかし、他の実施形態では、骨セメント150を、固定構造130が開口部O'中に挿入された後、固定構造130の周りの空いた領域の中に注入することができる。例えば、代替の実施形態では、固定構造130は、軸方向の開口部(図示せず)と、その軸方向の開口部、およびテーパ部の外側表面136および/または円周方向の溝部140の間で連通する1つまたは複数の横断開口部(図示せず)とを備えることができる。骨セメント送達装置(図示せず)を、軸方向開口部と連通するように配置して、骨セメント150を軸方向開口部の中に注入し、横断する開口部の外に送り、開口部O'の側壁と固定構造130の間の空いた領域の中に送ることができる。開口部O'の側壁と固定構造130の間の空いた領域中に骨セメント150を注入するための他の適切な方法もまた企図される。
【0047】
上記で述べたように、一実施形態では、流動性のない固化状態に硬化する、または固まる流動性材料150は、骨セメントまたは骨ペーストを構成する。しかし、大腿骨構成要素100に関連して使用するために、流動性のない固化状態に硬化する、または固まる他の適切なタイプの流動性材料もまた企図されることを理解されたい。さらに、流動性材料150は、骨移植片材料もしくは骨形成タンパク質(BMP)などの骨成長促進材料もしくは物質、治療用材料もしくは物質、または当業者であれば想到するはずの任意の他の生体適合性のある材料もしくは物質を含むことができる。
【0048】
本明細書で提供されるどの試み、試みた例、または試みた結果も、本発明を例示するものであることが意図されており、本発明の範囲を限定する、または制限するものと解釈すべきではないことを理解されたい。さらに、本明細書で述べられたどの理論、作用の機構、証明、または発見も、本発明の理解をさらに向上させるためのものであることを意味しており、本発明を、決してこのような理論、作用の機構、証明、または発見に限定することを意図していない。特許請求の範囲を読む場合において、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「少なくとも1つの」、および「少なくとも一部の」などの用語は、特に反対のことが述べられない限り、特許請求の範囲を1つの項目だけに限定することを意図していない。さらに、「少なくとも一部の」、および/または「一部の」という文言が使用される場合、特に反対のことが述べられない限り、特許請求の範囲は、一部および/または全体の項目を含むことができる。さらに用語「遠位の」が、構造に関して使用される場合、その用語は、構造の遠端部を指しており、また用語「近位の」が構造に関して使用される場合、その用語は、構造に近い端部を指す。
【0049】
本明細書で述べられた前述の諸実施形態に対する様々な変更および修正は、当業者にとっては明らかなものであり、また本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、また意図された利点を減ずることなく、このような変更および修正を加えることができる。さらに、本発明が、図面および前述の記述で詳細に示され、かつ述べられてきたが、それらは、例示的なものであり、限定的な性質のものではないと考えられ、また選択された実施形態だけが示されかつ述べられていること、さらに本明細書で述べられた、または添付の特許請求の範囲により定義された本発明の範囲に含まれるすべての変更、均等な形態、および修正は、保護されることが望ましいことを理解されたい。