(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記絶縁スペーサ層(303)の前記構築の周期性は、前記電極(301)と前記変形可能な要素(1201)が互いに対向する領域全体にわたって、前記横方向(305)におよそ一定であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記変形可能な要素(1201)は、プレート、ボウル、膜、梁または棒であることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記変形可能な要素(1201)は、前記横方向(305)に垂直な横方向に沿って電圧を印加することによって、前記変形可能な要素(1201)が、曲がっていない状態を維持するように、または、同様に前記横方向(305)に沿った同じ方向に曲がるように、サスペンドされ、クランプされることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記マイクロメカニカルデバイスは、基板(1550)に形成され、前記電極(301)は、前記変形可能な要素(1201)を曲げることによって、それが前記基板平面から外に曲げられるように、前記変形可能な要素(1201)の上又は下に基板方向に固定され、前記絶縁スペーサ層(303)は、前記基板平面に平行にのびることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記マイクロメカニカルデバイスは、基板(1550)に形成され、前記電極(301)は、前記変形可能な要素を曲げることによって、それが前記基板の基板平面の範囲内で曲げられるように、前記変形可能な要素に横方向に固定され、前記絶縁スペーサ層(303)は、前記基板平面に横切ってのびることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記電極(301)は、第1の電極であり、前記マイクロメカニカルデバイスは、更なる絶縁スペーサ層(303)を介して、前記変形可能な要素(1201)から離れる方を向いている前記第1の電極(301)の前記面に固定された更なる電極(301)を含み、前記更なる絶縁スペーサ層(303)は、前記横方向(305)に沿って、間隔を置いて配置された幾つかのセグメントに構築されることを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記スペーサ層(303)は、第1の絶縁スペーサ層(303)であり、前記更なる絶縁スペーサ層(303)の前記セグメントは、前記第1の絶縁スペーサ層(303)の前記セグメントの間隔で、横方向に配置されることを特徴とする、請求項9に記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記電極(301)は、第1の電極であり、前記マイクロメカニカルデバイスは、更なる絶縁スペーサ層(303)を介して、前記第1の電極から離れる方を向いている前記変形可能な要素(1201)の面に固定された更なる電極(301)を含み、前記更なる絶縁スペーサ層(303)は、前記第1の電極と前記変形可能な要素との間に電圧(U)を印加することによって、第1の方向に、前記横方向に沿って前記変形可能な要素を曲げる横方向の引張り力又は圧縮力が生じ、一方、前記第2の電極と前記変形可能な要素との間に電圧(U)を印加することによって、同じく前記第1の方向に、前記横方向に沿って前記変形可能な要素を曲げる横方向の引張り力若しくは圧縮力と同じものが生じる、又は、前記第1の方向とは反対の方向に、前記横方向に沿って前記変形可能な要素を曲げる前記横方向の引張り力若しくは圧縮力の他方が生じるように、前記横方向(305)に沿って、間隔を置いて配置された幾つかのセグメントに構築されることを特徴とする、請求項1〜請求項10のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記絶縁スペーサ層(303)の厚みは、100nm以上かつ5μm以下であることを特徴とする、請求項1〜請求項11のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記変形可能な要素(1201)は、導体からなるか、局所的に導通するようにされるか、または、導体でコーティングされるかすることを特徴とする、請求項1〜請求項12のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記電極(301)は、平面的に形成され、前記セグメント間では前記変形可能な要素の方にそれぞれカーブしていることを特徴とする、請求項1〜請求項13のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記電極(301)は、平面的に形成され、前記横方向および前記絶縁スペーサ層の厚み方向に及ぶ前記セグメント間の平面においてV字形の断面をそれぞれ有することを特徴とする、請求項1〜請求項15のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記電極(301)に面している前記変形可能な要素の表面は、前記セグメント間で前記電極から離れる方にカーブしてそれぞれ形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項16のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記電極(301)に面している前記変形可能な要素(1201)の表面は、前記セグメント間の前記電極の方へカーブしてそれぞれ形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項16のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記電極(301)および前記電極(301)に面している前記変形可能な要素の表面は、それらの間のギャップが、前記横方向および前記絶縁スペーサ層(303)の厚み方向に及ぶ平面において同じ断面を有するように、前記セグメント間にそれぞれ形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項18のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記マイクロメカニカルデバイスがマイクロメカニカルアクチュエータとして作動するように、前記マイクロメカニカルデバイスに前記電圧を印加するための駆動回路を有することを特徴とする、請求項1〜請求項19のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記変形可能な要素(1201)は、前記マイクロメカニカルデバイスのサスペンション位置(3103;3203)と機能的要素(3101;3201;6001)との間にばね部分(3102;3802;4002、4003)を形成することを特徴とする、請求項1〜請求項20のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記機能的要素は、傾斜軸を中心に傾斜可能にサスペンドされたプレート(3201)を含み、前記ばね部分は、前記マイクロメカニカルデバイスの第1の分布ばね(3803)を形成し、前記第1の分布ばねは、前記マイクロメカニカルデバイスのねじりばね(3802)から前記プレートの周に沿って前記マイクロメカニカルデバイスの第2の分布ばねの反対側にのび、前記ねじりばねは、前記プレートの前記周の取付位置で前記傾斜軸に沿ってのびる、すなわち、前記ばね部分は、前記マイクロメカニカルデバイスの前記第1の分布ばね(3803)を、前記第2の分布ばねに対称的に、形成することを特徴とする、請求項21に記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記電極と前記変形可能な要素との間に電圧(U)を印加することによって、第1の法線方向に、前記プレートに対して前記第1の分布ばねを曲げる横方向の引張り力及び圧縮力が生じるように、前記第1の分布ばねにおいて、前記絶縁スペーサ層(303)が構築されるように、そして、前記電極と前記変形可能な要素との間に電圧(U)を印加することによって、前記第1の法線方向とは反対の第2の法線方向に、前記プレートに対して前記第2の分布ばねを曲げる横方向の引張り力及び圧縮力が生じるように、前記第2の分布ばねにおいて、前記絶縁スペーサ層(303)が構築されるように、更なるスペーサ層を介して前記第2の分布ばねに固定された更なる電極を更に含むことを特徴とする、請求項22に記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記変形可能な要素(1201)は、前記マイクロメカニカルデバイスのサスペンション位置(3203)と機能的要素(3201)との間にばね部分(3202)を形成し、前記機能的要素は、傾斜軸を中心に傾斜可能にサスペンドされたプレート(3201)を含み、前記ばね部分は、前記傾斜軸に平行にのびる前記マイクロメカニカルデバイスのY字形のばねの第1の梁(3803)を形成し、前記第1の梁(3803)は前記マイクロメカニカルデバイスの前記Y字形のばねの第2の梁に平行にすなわち前記傾斜軸に対称的にのび、前記マイクロメカニカルデバイスは、前記第1の梁において、前記絶縁スペーサ層(303)が、前記電極と前記第1の梁との間に電圧(U)を印加することによって、第1の法線方向に、前記プレートに対して前記第1の梁を曲げる横方向の引張り力又は圧縮力が生じるように構築され、前記第2の梁において、前記絶縁スペーサ層(303)が、前記電極と前記第2の梁との間に前記電圧(U)を印加することによって、前記第1の法線方向とは反対の第2の法線方向に、前記プレートに対して前記第2の梁を曲げる横方向の引張り力又は圧縮力が生じるように構築されるように、更なるスペーサ層を介して前記第2の梁に固定された更なる電極を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項20のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記変形可能な要素(1201)は、前記マイクロメカニカルデバイスのサスペンション位置(3203)と機能的要素(3201)との間にばね部分(3202)を形成し、前記機能的要素は、その周に沿ったサスペンションポイントでサスペンドされたプレート(3201)を含み、前記ばね部分は、前記マイクロメカニカルデバイスのU字形のばねの4つの部分のうちの1つを形成し、それは前記サスペンションポイントから前記プレートの前記周に沿って前記サスペンション位置にのびて、前記U字形のばねは、前記プレートが、前記U字形のばねに沿って連続的に配置された前記4つの部分の静止位置平面から前記サスペンションポイントで、前記静止位置平面に対してある方向とその反対方向とに交互に撓まされるときに曲がり、前記マイクロメカニカルデバイスは、更なるスペーサ層を介して前記4つの部分の他の1つに固定された更なる電極を更に含み、すなわち、その結果、前記サスペンション位置又は前記サスペンションポイントからの前記第1の部分及び第3の部分において、前記電極と前記各部分との間に電圧(U)を印加することによって、第1の法線方向に前記プレートに対して前記各部分を曲げる横方向の引張り力又は圧縮力が生じ、前記サスペンション位置又は前記サスペンションポイントからの前記第2の部分及び第4の部分において、前記電極と前記各部分との間に電圧(U)を印加することによって、前記第1の法線方向とは反対の第2の法線方向に前記プレートに対して前記各部分を曲げる横方向の引張り力又は圧縮力が生じ、更なるU字形のばねは、サスペンション位置及びサスペンションポイントの連結線に対して前記U字形のばねに対称的に形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項20のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記プレートは、前記傾斜軸または連結線に対して垂直な軸に対称的にサスペンドされることを特徴とする、請求項22〜請求項25のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記変形可能な要素は、プレート(3001;3201)であり、前記セグメントは、前記電極(301)と前記変形可能な要素(1201)との間に前記電圧(U)を印加することによって生じる前記横方向の引張り力又は圧縮力が、ヘルメット形に又はボウル形に前記プレートを曲げるように、同心円を形成することを特徴とする、請求項1に記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記電極(301)は、第1の電極であり、前記マイクロメカニカルデバイスは、更なる絶縁スペーサ層(303)を介して、前記変形可能な要素(1201)から離れる方を向いている前記第1の電極(301)の前記面に固定された更なる電極(301)を含み、前記更なる絶縁スペーサ層(303)は、前記横方向(305)に沿って、間隔を置いて配置された幾つかのセグメントに構築され、
前記スペーサ層(303)は、第1の絶縁スペーサ層(303)であり、前記更なる絶縁スペーサ層(303)の前記セグメントは、前記第1の絶縁スペーサ層(303)の前記セグメントの間隔で、横方向に配置されることを特徴とする、請求項1〜請求項30のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイス。
前記マイクロメカニカルデバイスの前記電極(301)と前記変形可能な要素(1201)との間の前記静電容量を検出するための検出回路を更に含む、請求項1〜請求項31のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイスを有するセンサ。
外部的に誘発された前記変形可能な要素の曲がりによって、電流の流れが前記電極と前記変形可能な要素との間に生成されるように、前記電極と前記変形可能な要素との間に定常電圧を印加するための電圧源を更に含む、請求項1〜請求項32のいずれかに記載のマイクロメカニカルデバイスを含むエネルギージェネレータ。
【背景技術】
【0002】
マイクロメカニカル的に製作され、能動的に撓み可能な(actively deflectable)梁およびプレート構造が、多数の様々な応用に使用される。撓み可能なプレートは、それらの微小厚み幅のため、膜(membrane)ともしばしば呼ばれる。能動的に撓み可能な梁については、用語カンチレバーが多用される。表1は、マイクロシステムのいくつかの例をリストし、能動的に撓み可能なマイクロ構造の機能原則について説明する。
【0003】
【表1】
【0004】
基本的に、ここで提示された能動的に撓み可能なマイクロ構造の機能原則は、2つの種類に分けることができる。
【0005】
1つ目の種類においては、力が、撓まされるその構造100(=梁またはプレート)に、直交して作用する。
【0006】
図43は、例として、このタイプのマイクロメカニカルアクチュエータを示す。
図43は、撓み可能なプレートまたは撓み可能な梁100を有するマイクロメカニカルデバイスを示す。そして、それは本ケースにおいては片持ちにされており、外部から生じた力Fが有効であって、
図43の左の静止位置と右の撓まされた位置との間の矢印100aによって示されているように、それはそのプレート又は梁100を静止位置から伸張方向に垂直にもっていく。ここで、本願の全書類において、含まれた図面およびスケッチが、x、yおよびzによってマークされる概略的な座標シンボルを含むこと、および、ここで、示されたデバイスがチップに集積される場合には、xy平面が基板平面またはチップ平面と平行であり、したがって、チップ集積がある場合には、z方向が基板平面に直交するように一貫して処理されていることに留意されたい。
【0007】
しばしば、垂直にかかる力Fは、静電界からの力である。ここで、静電界Eは、撓まされる梁(またはプレート)と静止電極101(対向電極とも呼ばれる)との間の電圧Uを使用して生成される。
【0008】
図44は、マイクロメカニカルアクチュエータを示す。そこにおいて、撓まされる構造100は、電圧Uが撓まされる構造100とそれに対向する電極101との間に印加され、それが撓まされる構造100と電極101とが互いに引きつけあう効果を有するので、撓まされる。このように、
図44の場合、撓まされる構造、ここでは片持梁又はプレートが静電界によって撓まされる。
【0009】
マイクロシステム技術において静電駆動が優位である理由は、マイクロシステムに関して一般的な次元の(静電界の電極に作用する)力のより良いスケーリング挙動である。簡単にいえば、平面平行電極アセンブリは全く又はほとんど動かないが、力が電極間隔の二乗(F〜1/d
2)に反比例する。このように、小さい電極間隔が、結果として電極に対する高い力効果をもたらす。
【0010】
マイクロ構造(梁またはプレート)の撓み量(deflection)wは、(平面平行電極アセンブリF〜1/d
2に関して)印加電圧Uに、およそ二乗で依存する。基本的な曲線が、
図45に示される。
【0011】
この特性曲線の第1の領域は、静電界の力とクランプの復元力との間の安定釣合によって特徴づけられる。第2の領域は、不安定釣合によって特徴づけられる。電圧の微小な変化は、静電界の力がクランプ(=マイクロ構造のホルダ)の力学的な復元力より大きくなるという効果を生む。梁(またはプレート)100は、このように不安定な領域に達して、対向電極101に加速される。この挙動は、「引き込み現象(pull−in effect)」として当業者に知られている:
● 引き込み現象は、すべての静電気的に撓み可能なマイクロ構造において起こる。
● 最大可能撓みw
pull―
inは、引き込み現象によって電極間隔dの最大約1/3に制限される(クランプの機械的特徴に依存する)。
● 大きな撓みは、電極の大きな間隔dによって可能にされることができるだけである。しかし、大きな間隔は、(Fが1/d
2に比例するため)必要とされる電気駆動電圧を著しく増加させる。
【0012】
引き込み現象と比率F〜1/d
2のため、静電気的に撓み可能なマイクロ構造の大きな撓みは、高電圧と常に組み合わされる。100Vのレンジの電圧は、マイクロメートルレンジの撓みについてしばしば一般的である(例えば:[2]および[3])。
【0013】
マイクロ構造の第2の種類において、横力が、撓まされる構造200の1つ又はいくつかの層の範囲内で作用する。
【0014】
図46は、2つ又は複数の層201および202の層スタックからなる撓まされる構造200を示す。横歪みは、200aで示されるように、撓まされる構造200、ここでも例えば梁又はプレートが撓まされる力によって、層の少なくとも1つに生じる。
【0015】
撓み可能な構造のこの形は、モノモルフ型またはバイモルフ型の撓み可能なカンチレバーまたは膜(梁またはプレート)として当業者に知られている。横力F(より正確には:物理的効果によって生じる横歪み)は、種々の物理的効果によって生じうる。
○ 熱機械励振(熱機械バイモルフ):ここで、異なる線膨張係数を有する2つの材料201および202が、互いにしっかりと接合される。この構造が(例えば内蔵された電熱マイクロヒーティング=抵抗の電力の使用によって)加熱されるときに、横歪みが生じ、したがって両方の層に異なる強さの横力が生じる。これにより、マイクロ構造は曲げられる。
○ 圧電および電歪励振(横効果を用いたエレクトロアクティブのモノモルフ、バイモルフおよびマルチモルフ):ここで、横歪み又は横力は、静電界によって、および、エレクトロアクティブ材料を使用することによって、少なくとも一つの層201の範囲内で生み出される。この物質的な歪みは、電圧または電界を使用して、能動的に変えることができる。この結果として、マイクロ構造は曲げられる。
○ 圧磁および磁歪励振(横効果を用いたマグネットアクティブのモノモルフ、バイモルフおよびマルチモルフ):ここで、磁界および磁気活性材料の使用は、少なくとも一つの層201の範囲内で横歪みを生成する。その結果として、マイクロ構造は曲げられる。
【0016】
梁またはプレートの厚みt(w<t)に対する最大撓み量wの適正比のために、球形の変形プロファイルが生じる。これは、最大撓み量wがマイクロ構造の長さlの二乗(w〜l
2)に比例しているという結果に結びつく。
【0017】
バイモルフまたはモノモルフの撓み可能なマイクロ構造の利点は、比較的小さい能動的に調節可能な材料歪みによって、大きな撓みが十分に大きな構造長さlを用いて生じるということである。最大可能な撓みは、駆動原理の特性によって(上記のケースのように)制限されない。
【0018】
熱機械励振と関連した問題は、マイクロメカニカルカンチレバーおよびプレートについての基本的に十分に大きい物質的な歪みが熱機械的効果および(201および202についての)適切な材料選択によって生じうるが、これに必要とされる温度の生成には、3つの以下の異なる理由の問題があるというものである。
○ 与えられた電力カップリングによって生じうる温度の高さが、それらの環境に関して撓まされるマイクロ構造の断熱(より正確には、ヒートフローバランス)に依存する。加熱される梁又はプレート面積のサイズに依存して、撓まされる構造の高断熱性が、必ずしも実現されるとは限らない。このように、マイクロシステムの比較的高い電力消費量が、撓みに必要とされる温度を生成するために必要である。
○ 抵抗性のマイクロヒーティング(=オームの「電力損失」の使用)が使用される場合、カンチレバーまたはプレートのターゲット動作のために使用される温度の動作範囲が、ターゲットアプリケーションの最大環境温度より上に常になければならない。この理由は、抵抗性のマイクロヒーティングが温度を上昇させることができるだけであるということである。このように、マイクロシステムは、小さいターゲット撓みでさえ高い電力消費量を有する[5]。基本的に、その温度は、ペルティエ効果を使用することにより、増加されることも減少されることも可能であるが、低効率のため、低消費電力を有するマイクロシステムは、ここでも可能でない。
○ 撓まされるマイクロ構造の断熱と関連する(例えば周囲空気の)全熱量容量は、撓みの動きの最大可能速度を制限する。比較的高い熱容量のため、熱カットオフ周波数は、マイクロシステムの低い次元についても、下部のHz範囲にある[5]、[16]。これは以下の結果を有する:
● より高い周波数を有するバイモルフ梁またはプレートが、準静的方法で動かされることになる場合、撓みの顕著な減少は、温度生成のローパス挙動のため受け入れられなければならない。
● ターゲット撓みのステップ状の変化について、ターゲット撓みに達するまで、撓まされるマイクロ構造は、(低い熱カットオフ周波数のため)非常に遅い方法で応答して、それ故、多くの時間を必要とする。
【0019】
上に述べた制限(大きい電力消費量、「一定の予熱」および撓みの低カットオフ周波数)のため、熱機械的効果は、能動的に撓むプレートまたは梁のためにはめったに使用されない。能動的に撓むマイクロ構造のために熱機械的効果を使用した市販のマイクロシステムは、我々の側ではわかっていない。
【0020】
電気活性または磁気活性材料を使用した励振に伴う問題には、例えば、以下がある。マイクロシステム技術においては、例えば、主に逆圧電効果の使用が一般的である([4]も参照)。しかしながら、問題は、半導体互換の生産工場内での一般の電気活性又は磁気活性材料(しばしば、「CMOS互換材料」と呼ばれる)の使用である:高い電気機械又は磁気機械材料カップリングを有する材料(例えば圧電材料PZT、BaTiO
3またはLiNbO
3)は、生産工場または方法のありうる汚染のため、半導体互換製品工場または処理において使用されることができない。基本的に、半導体互換の電気活性材料、例えば窒化アルミニウムまたはPVDFがある。しかし、電気機械材料カップリングは(例えば窒化アルミニウムまたは窒化ガリウムなどに関して)非常に低く、または、これらの材料は、温度または長期の安定挙動を有しない(例えば酸化亜鉛)。高い電気活性材料カップリングのためのデポジション条件を最適化することは非常に高価であり、場合によっては、その材料は、その後、能動的に分極されなければならない。磁気活性材料は、基本的に、(熱機械原理に類似した)マイクロコンポーネントの高い電力消費量の問題がある。というのも、変更可能な場の強さを有する磁界が、能動的に材料を撓ませるために生じさせられなければならないからである。可変的な磁場を生じさせることは、充分な電流の強さを有するコイルアセンブリの可変的な電流フローによってしか実行することができない。永久磁石の使用は、それが「定常磁界(stationary magnetic field)」を生成するので、ここでは可能でない。
【0021】
従って、要約すると、上で簡潔に概略を述べられた種々の駆動原理の利点の少なくともいくつかを結びつけ、そして、すべての付随する不利な点を受け入れる必要のないマイクロメカニカルデバイスのための他の駆動原理を有することが望まれる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の好ましい実施形態が以下でより詳細に述べられる前に、まず、その後説明される実施形態の基礎をなしている基本原理または基本的効果が、より詳細に述べられる又は根拠が示される。まず、正の横変形のための形状が提示される。
【0032】
図1は、単純な平板コンデンサアセンブリ300の横断面を示す。ここで、電極301および302は、電気的絶縁材料303を使用して、距離dで互いに間隔を置いて配置される。電極間の間隔304は、空気又は他のガスで満たされうる、または、排気されうる(真空)。そして、それは、誘電率を有する。
【0034】
この領域力は、非常に高い値をとることができる。例えば、電極板が距離d=100nmで互いに間隔を置いて配置され、プレート間に空気(ε=8,85・10
-12 AsV
-1m
-1)がある場合、10Vの電圧では、44kN/m
2の領域力が両方の電極にかかる。数百ナノメートルの範囲のプレート間隔を生じさせることは、マイクロシステム技術において知られている犠牲的層技術を用いた比較的単純な方法で可能である。
【0035】
静電界の垂直的に作用する力F
zの結果として、水平方向に作用する反力F
xが生じる(
図1)。この効果は、構造力学において知られた横変形の効果に類似して理解されることになる。その効果は、一方または両方の電極をわずかに傾斜させることによって著しく増加されうる。
図2a〜
図2cの典型的なアセンブリにおいて、上部電極301または両方の電極301および302は、角度αだけ傾斜させられている。例300、400、500および600は、正の横変形の効果と比較することができる。
【0036】
小さいチルト角αについてさえ、
図3a、
図3bに示されるように、互いに離れる方向に向く水平力F
xが、静電界の垂直力F
zから生じる。角度α<45°について、構造力学から知られる正の横変形の効果に、この「力の変換(force conversion)」は、比較することもできる。
【0037】
上記の事前の考察は、「負の横変形のための形状(geometries for negative lateral contraction)」のために続けることができる。形状700および800(
図3a、3bの平板コンデンサ)において、角度αが45°より大きく増加された場合、垂直力F
zは、互いの方に向かう水平力成分F
xを生成する。この原理は、構造力学の負の横変形として知られた効果と比較することができる。
【0038】
「負の横変形(negative lateral contraction)」を理解するために、平面リジッドサポート構造(=棒が理想的に堅くて、変形することができない棒構造)を使用することもできる。
図4cの左側の画像において、垂直力F
zは、外側の方へ作用していて、正の横変形に対応している反力成分F
xに変換される。
図4cの右側の図において、上部電極の角度をセットすることによって(α>45°、参照
図4a〜
図5)、互いの方を向いている反力F
xが生み出され、それは、「負の横変形(negative lateral contraction)」と呼ばれる。これは、力の釣り合い(または力および運動量等価)に基づいて示されうるが、この特定の場合には、これが不定方程式であるので、容易に可能ではない。負の横変形の証明は、FEM計算によって実行された。
【0039】
しかしながら、大きな角度αは、2つの理由で好ましくない。形状900および1000が、
図4a、4bに示すように、犠牲的層技術を使用して非常に不十分にしか製造できず、平均して大きい電極間隔のため、より高い駆動電圧が必要とされる。その対策が、
図5に示される形状によって与えられる。この形状もまた、犠牲的層技術を使用して予め構築される基板に生成されることができる。
【0040】
上述した平板コンデンサは、結果として生じる横力によって所望の変形を得るために、後述する実施形態に従って、片持梁または片持プレートなどの変形可能な要素に与えられる。
【0041】
上述した平板コンデンサ形状については、静電界から生じている力F
zをどのように水平に作用する力F
xに変換することができるかについて示された。アクチュエータについての下記の実施形態の主なアイデアは、能動的に梁およびプレートを曲げることができる水平に作用する力の使用法である。これについて、平板コンデンサは、カンチレバーまたは変形可能な要素の上に、または、その中に取り付けられる。
【0042】
図6a、6bは、変形可能な要素の例として片持梁を示す(平面
図1200および横断面1300)。ここで、絶縁材料303および電気伝導性材料301は、電気伝導性のある梁1201の上に堆積される。例えば犠牲的層技術によって、絶縁材料303は、横方向に構築されることができ、その結果、薄い空隙304が、電極1201と301との間に形成される。その空隙は、誘電性犠牲的層の厚み幅を有し、従って、キャパシタのプレートギャップを定める。電圧が電極1201と301との間に印加される場合、梁の表面の横歪みが、静電界の垂直力から生じる。表層歪みの結果として、梁は、(上記のバイモルフまたはモノモルフ原理と類似して)撓まされる。
図6a、
図6bに示されているように、規則的な横方向の形状が使用される場合、表層歪みは、およそ一定であり、そして球形の変形プロファイルw(x)が生じる。
【0043】
換言すれば、
図6aおよび
図6bは、以下に示す図の主題でもあるように、異なって実施されうる、本ケースにおいて片持梁またはプレートとして例示的に実施される電極301および変形可能な要素1201を有するマイクロメカニカルデバイスであって、絶縁スペーサ層303を有するマイクロメカニカルデバイスを示す。そこにおいて、電極301は、絶縁スペーサ層303を介して変形可能な要素1201に固定され、絶縁スペーサ層303は、電極301と変形可能な要素1201との間に電圧を印加することによって、ここでは正負のz方向、横方向305に沿って変形可能な要素を曲げる横方向の引張り力または圧縮力が生じるように、
図6aおよび
図6bの陰影のついた方法で示される、
図6aおよび
図6bのx方向と一致する横方向305に沿って幾つかの間隔をおいて配置されたセグメントに構築される。ここで、
図6bに示すように、セグメントは、それぞれ、横方向305に対して直角に走っている縦にのびる方向を含むことができる。
図6aおよび
図6bの実施形態において、セグメントは、ストライプ形に実施される。同じことが、セグメント間のギャップ304にも明らかにあてはまる。
【0044】
変形可能な要素1201が、必ずしもプレートまたは梁である必要はない。実施態様が、ボウル、膜または棒を有することも可能である。特に、
図6aおよび
図6bの場合のように、変形可能な要素1201は、それが、横方向205に垂直な横方向、ここではy方向に沿って電圧を印加することによって、曲がっていない状態を維持するように、サスペンドおよびクランプされうる。しかし、以下の実施形態は、電圧Uが横方向305に垂直な横方向に沿って、電極と変形可能な要素との間に印加されるとき、変形可能な要素が、それが横方向305に沿って同じ方向に曲がるように、サスペンドおよびクランプされうることも示す。その結果は、ボウル形またはヘルメット形の曲がりであり、例えば、方向305が、半径方向に対応し、曲げの上述の一般の方向は、絶縁層303の厚み幅に沿って、電極301から変形可能な要素1201に向く。
【0045】
図6aおよび
図6bの座標系によって示されているように、マイクロメカニカルデバイスは、基板、例えばウェハまたはチップに形成されることができる。そうすると、電極301は、基板厚み方向、すなわちz方向の変形可能な要素1201の上又は下に固定され、その結果、変形可能な要素1201の曲げによって、それが例えば変形可能な要素1201の静止位置に対応する基板平面の外に、すなわち、
図6aおよび
図6bの場合、zの反対方向を指す曲げ方向に、曲げられる。しかし、後に別の実施形態が説明される。それによれば、マイクロメカニカルデバイスは、変形可能な要素を曲げることによってそれが現在の基板平面の範囲で曲げられるように、電極が変形可能な要素に横に固定されるように、基板に形成されることもできる。
【0046】
梁若しくはプレートまたは変形可能な要素1201の撓みの高さは、電圧を変えることによって、能動的に変えることができる。基礎をなす物理原理は、
図7の機能的なチェーン(=物理量の変換)によって説明されることもできる。
【0047】
図7に示されているように、電圧Uは、同様に電極301および変形可能な要素1201が力F
zによって厚み方向またはz軸に沿って互いに引きつけられるという効果を有する静電界を生成する。そこにおいて、同様に、電極301、変形可能な要素1201および絶縁層303の形状およびアセンブリは、変形可能な要素における曲げwをもたらす引張り力のまたは圧縮力F
xが、変形可能な要素に、または、電極301と変形可能な要素1201との間に生じさせられるという効果を有する。より良い理解のために、変形可能な要素1201は、すべてのこれらの特定の実施形態も容易に一般化されることできる梁またはプレートであることが以下で仮定される。
【0048】
前述したように、垂直力F
zを横に作用する力F
xに変換することは、一方または両方の電極がテーパを付けられる(=傾かせられる)ときに、著しく増加することができる。より大きな力変換は、梁またはプレートのより大きい撓みと結び付けられる。したがって、低い電気駆動電圧は、同じ撓みのために必要とされる。
【0049】
図8は、上部電極301が傾斜させられた実施形態を示す。この形状は、例えば、電極301が堆積される前に、すでにその層厚の空隙304を生成するための犠牲的層を予め構築することによって生成されることができる。
【0050】
図8は、電極301は、変形可能な要素1201から離れる側にカーブした方法で、平面的に、絶縁層303のセグメント間に形成されることができることを示す。
図8の実施形態において、
図1〜
図5に関する事前考察の場合にもあったように、電極301は、横方向305および絶縁スペーサ層303の厚み方向によって及んでいる絶縁層303のセグメント間の平面、すなわちxz平面においてV字形の横断面を有するように形作られる。しかし、そのカーブは、特に、方向305に対し横方向に走っているエッジなしで、または、方向305に沿った微分可能な曲線を有して、異なって実施されることもできる。
図8の場合において、電極301は、絶縁層303のセグメント間の各ギャップ部分において、絶縁層303のすぐ隣接するセグメントから各々の方に向かって連続しており、かつ、さらに180°−2×αの角度で交わる変形可能な要素1201から離れる向きに連続する2つの平面部分を含む。そこにおいて、
図2bまたは
図3aのαの定義が使用された。すなわち、αは、絶縁層303の平面に対するこれら2つの平面部分の角度を定める。このように、ギャップ304ごとに、それは絶縁層303のセグメント間の中心を走る、層形の電極301のエッジが生じる。角度αは、例えば、1°と45°との間(それぞれの角度を含む)にある。
【0051】
下部電極または梁材料1201の表面が予め構築された実施形態が、
図9に示される。
図9は、電極301に対向している変形可能な要素1201の表面が、絶縁層303のセグメントとの間でカーブした方法で、すなわち例えば
図9に示すように、電極301に対向して、形成されることができることを示す。しかし、
図2bの場合のように、その表面は、上部電極から離れる向きにすることもできる。基本的に、全9つの組み合わせオプションが可能であり、それらによれば、電極301は、平面でありえる、変形可能な要素1201の方へ曲がっている、電極301の方へ曲がっている、または、それらとは反対の向きでありえる。オプションのうちの6つは、
図1a〜
図3bに示された。
図2cの例に対応する
図9の場合も同様に、絶縁層303のセグメント間の電極301に対向する変形可能な要素1201の表面は、それが層形の電極に平行に走るように形成されうる。絶縁スペーサ層は、平面でありえる。絶縁スペーサ層が曲がっている場合、それは、電極301および/または変形可能な要素1201の各々の表面の断面の曲がりまたは曲率より小さい。
【0052】
上記効果の大きさのオーダーを推定することができるように、(
図9における)実施形態1500は、有限要素分析法を利用して検討された。これについて、
図10の非最適化された形状が使用された。
● 200μmの長さおよび約5μmの厚みを有するシリコンの片持梁は、下部電極1201を示す。5°の傾斜角αが生じるように、梁の表面は予め構築された。
● 100nmの厚み幅を有する二酸化ケイ素の絶縁層303は、梁の上にある。
● 上部電極303は、厚さ200nmであって、更にシリコンから成る。
● 電極間のギャップは、100nmである。個々の電極セグメントは、5μmの長さを有する。
【0054】
有限要素モデルを利用して、梁の撓みが算出された。50Vの電圧の梁全体の典型的な変形プロファイルは、
図11に示される(x=0は、サスペンション位置である)。
【0055】
印加電圧に依存した梁の末端の最大撓み量が、
図12に示される。
【0057】
電圧に対する依存の例のために算出された相当する層応力は、
図13に示される:
1.特性曲線は、すでに低い電圧において、高い相当する層応力(ここではMPaレンジの圧縮応力)を
図10の形状によって生じさせることができることを示す。このように、その効果は、重要である。
2.典型的な特性曲線の曲線はまた、プレート又は梁のバイモルフ又はモノモルフの曲げに関する平板コンデンサの使用が電歪材料の使用と比較されることができることを示す。電歪材料については、能動的に生み出すことができる物質的な歪みまたは材料応力は、電界または電圧に二乗の形で依存する(→σ〜U
2)。換言すれば、電歪材料は、能動的に撓み可能なカンチレバーまたは他の変形可能な要素の上若しくはその中の、
図10に示された平板コンデンサの形状の使用によって置換されることができる。標準材料を撓み可能な構造または変形可能な要素を生み出すために使用することができるので、前記実施形態は、高い電歪材料カップリングを有する材料を使用する必要なく、電歪効果と同等の効果の使用を可能にする。
【0058】
この計算例において、上部電極301の個々のセグメントは、50Vの電圧で、30nm未満だけ、z方向に撓んでいる。従って、電極の動きは、上記の不安定引き込み領域にまだ達していない。同時に、(本発明の構造の力変換によって)2μm以上の梁の全体の撓みを観察することができる。このように、全体の撓みは、電極の最大の動きよりはるかに大きく、電極のギャップよりも著しく高い。
【0059】
このように、上記並びに下記の実施形態は、今までに従来の静電気的に撓み可能なアクチュエータで常に生じていた、引き込み現象の上記「ジレンマ」を解決する。
【0060】
このように、上で示された実施形態は、湾曲するマイクロ構造のために静電界の使用を可能にする。そこにおいて、全体の撓みは、電極のギャップより著しく大きくありえる。このことは、これまで可能ではなかった。
【0061】
このように、非常に小さい電極ギャップおよび低い電圧も、マイクロ構造をたわませるために使用することができる。こうして、高駆動効率が可能にされる。このように、前記実施形態はまた、電流が静電界を変える時にだけ流れるので、静電気的に撓み可能なマイクロ構造が低消費電力を有する利点がある。そして、それは、熱機械的、圧磁的、または、磁気歪的バイモルフまたはモノモルフ撓み可能な梁またはプレートである。
【0062】
電極301と変形可能な要素1201との間の小さい電極ギャップは、周知の犠牲的層技術を使用することにより、比較的容易につくることができる。半導体互換の「標準的な材料」が、その構造をつくりだすために使用されることができる。
【0063】
能動的にバイモルフまたはモノモルフの撓み可能な梁またはプレートが、電気活性又は磁気活性材料を使用することなしで、変形可能な要素としてつくることができる。このように、実際上、半導体互換生産工程においては使用されることができないという、高い圧電性、電歪、圧磁性、磁歪材料カップリングを有している材料を使用する問題は解決される。
【0064】
強誘電性特性も有する、一般の圧電材料(例えばPZTまたはBaTiO
3)は、電界の強さと比較して材料歪みの特性曲線のヒステリシスを有する。マイクロ構造がこれらの材料によってたわませられる場合、デバイスの特性曲線(制御電圧に依存する撓み)はまた、ヒステリシス関数を有する。このように、圧電的に撓み可能なマイクロ構造の挙動は決定されない。示された且つ更に示される実施形態の静電気的に、バイモルフ型またはモノモルフ型の撓み可能なマイクロ構造の機械的に変形された構成要素が、可塑的に変形しないと仮定すると、この種のマイクロシステムはヒステリシスを有しない。有利で、決定されたデバイス挙動を考えることができる。
【0065】
唯一の不利な点は、非常に小さい電極ギャップを有する平板コンデンサにおいて、電荷キャリアが一方の電極から対向する電極に直接にとぶことができるということである。この効果は、「電界放出(field emission)」として知られ、それによる電流の流れのため、最大使用可能電圧を減少させる。この不利な効果の強さは、使用された電極材料に依存する。この不利な効果は、適切な方法で電極301および変形可能な要素1201のための電極材料を選択することによって、または、以下で示されるように、追加的に他の処置をとることによって、例えば互いに対向する電極と変形可能な要素1201の表面、または、それらの少なくとも一方に、薄い絶縁層を与えることなどによって、その程度において制限することができる。
【0066】
上記実施形態によるマイクロメカニカルデバイスのための典型的な製造工程を以下で説明する前に、変形可能な要素1201が、導体から成ることができる、すなわち、ドーピングなどによって、それ自体伝導性を有しうる、局所的に伝導性を有しうる、または、電極301に対向する側などに、金属被覆などによって、導体でコーティングされうる点に留意する必要がある。変形可能な要素は、半導体材料または他の適切な材料から成ることができる。絶縁層も、材料の選択に関してほとんど制限されない。好ましくは、それは、高い剛性および高い電気抵抗を有する。変形可能な要素の様に、電極301は、導体から成ることができるか、局所的に導通するようにされることができるか、または、導体でコーティングされることができる。
【0067】
典型的な生産方法についての以下の説明において示されるように、変形可能な要素は、半導体基板などの基板の薄くされた領域に対応しうる。そこにおいて、厚み方向に連続的である変形可能な要素の円周に沿ってのびている開口が円周の各部をそれ以外はリジッド基板から分離するという点で、単に局部的、例えば一方又は二方のサスペンションは、任意選択で各ばね要素の形で、実現されることができる。しかしながら、別な方法として、変形可能な要素は、例えば横方向のエッチングによって、基板のそれぞれ大きくひっこんだ場所より上に配置されることによって、動きの自由を有することもできる。
【0068】
本発明の構造をつくりだすための典型的な手順フローが、
図14に示される。ここで、そのプロセスは、典型的には、BSOI(bonded silicon on insulator)ウェハ1550(ステップa)で始まる。そこにおいて、SOI層1552(最上部層またはデバイスシリコン)は、十分に高い伝導率のための適切なドーピングを有するシリコンから成る。BSOIウェハの代わりに、明白であるが、他のSOIウェハも、使用されることができる。他のタイプのウェハを有するバリエーションさえ容易に可能である。図示するように、ウェハ1550は、SOIまたは半導体基板の下に埋込酸化物層1554およびキャリア基板1556を有する層スタックを含む。第1のプロセスステップb)として、(CVD蒸着または熱成長を利用した)デポジションによって、シリコン酸化層1558が加えられ、例えばその厚みが電極ギャップを後に定める。次のステップc)において、後に電極301を形成する、適切な導体(例えばアルミニウム合金、アモルファスシリコンまたはアモルファス・チタン・アルミナイド)が堆積され、そこにおいて、その物質は1560で示される。その後、適切な写真平板プロセスステップによって、小穴1562は、一番上の材料層1560に(例えば後の犠牲的層エッチング(ステップd)のための反応性イオンエッチング(RIE)によって)生ぜしめられる。その穴の距離、配置およびサイズは、例えば、絶縁領域303が犠牲的層エッチング(ステップB参照)により残るように、選択される。その後、適切な裏側のリソグラフィは、BSOIウェハの裏側で実施される。その結果、ステップe)において、処理または支持シリコン(=BSOIウェハの最下層または基板1556)は、湿式の化学方法(TMAHまたはKOHエッチング)によってだけでなく、おそらく適切なレジストまたはハードマスク上に深掘り反応性イオンエッチング(deep reactive ion etching)(DRIE)によって、エッチングされることができる。空洞1564より上に薄い、片持ちにされた膜を有する
図14eに示されないマスクの裏側の穴によって定められる大領域1564が生じる。その後のステップf)において、1つ又はいくつかの開いた溝1566のエッチングが、カンチレバー(または撓まされる他のマイクロ構造)の端のために実行される。しかし、このために必要とされるエッチング・マスクは、ステップe)の前に適用されこともでき、そして、SOI層1552をエッチングすることは、RIE、DRIE、またはおそらく純粋に化学的に、例えばXeF
2ガスによって実行されることができる。リリースステップg)において、一番上のSiO
2層1558の犠牲的層エッチングが実行される。しかし、埋込酸化物層1554もエッチングされ、その結果、溝1566は連続する開口になる。
図14hは、変形可能な要素の構造がカンチレバーまたは片持梁若しくはプレートとしてより明らかに示される平面図を示す。ここで、適切なエッチング液が、ステップd)において生ぜしめられたエッチング穴1562を通って流れ、ギャップ304を形成するために、一番上の電極層301または1562を侵食する又はくり抜く。理論的には、このために(例えばBOEによって)湿式の化学方法を使用することができるが、それは、液体の強い表面力および薄い被露光構造の付随する機械的応力のため望ましくない(いわゆるスティッキングエフェクト(sticking effect)が生じうる)。より良い変形例として、蒸気のフッ化水素(蒸気HF)を利用したSiO
2犠牲的層エッチングが知られており、上部電極301の等方的に横方向にエッチングするために使用されることができる。この蒸気HFエッチングは、絶縁材料303または1558が充分な幅に維持されるように、それぞれ選択されたエッチング周期までに実行されることになっている。
【0069】
上で及び
図14で示された「基本プロセス」は、以下の拡張または修正によって適用する又は改善されることができる。
● デポジションb)およびc)の代わりに、複数のBSOIウェハ(BSOI―SOIウェハ)が使用されることができる。このように、上部電極301もシリコンから成る、犠牲的層エッチングのために必要とされる層は、複数のBSOIウェハの中の上部のSiO
2層であり、撓まされるカンチレバーまたはマイクロ構造は、中心のシリコン層によって実現される。このアプローチの利点は、機械的に応力を加えられた要素が単結晶シリコンから作り出されることができるということである。単結晶シリコンは、その優れた機械的な剛性のためマイクロアクチュエータ工学ではよく知られている(そして、「普及している」)。
● 曲がった電極301だけでなく、複雑な、例えばサイン波電極形状(
図15及び
図16参照)の製造は、SOI層1560の適切に生成された前構造体化によって実現されうる。これについて、ステップb)の前に、最上層のシリコン層(SOI)は、湿式又は乾式化学方法を使用して構築されて、グレースケール・リソグラフィ、または、おそらくナノインプリント法を介して構築される。特に、本発明の例(例えば
図5の1100)に示された54.7°の角度は、単結晶、(100)配向したシリコンのTMAHエッチングによって生成されることができる。
● 加えて、上部の犠牲的層1558はまた、更に複雑な電極形状をつくりだすために、ステップc)の上部電極301のデポジションの前に、適切な形成的な方法によって構築されることもできる。例えば、正弦波状の電極形状は、ガラス転移温度より上の高温で二酸化ケイ素を結合することによって可能にされることができる。これについて、ステップが、SiO
2層に、例えば適切なドライエッチング法によってエッチングされる。ガラス転移温度より上で、これらの直角をなすSiO
2ステップを加熱するときに、材料が次第に流れ始めて、エネルギー条件のためその表面を最小化しようとする。ステップの距離及び高さ並びに加熱時間が適切に選択されるときに、エネルギー的に好ましい最小曲面は正弦カーブに対応する。
【0070】
(
図15〜
図20の)静電気的に撓み可能な梁についての以下の実施形態1600〜2100は、すべての可能な形状バリエーションでなく、一部をカバーするだけであるが、更なる図についても役に立つ。しかしながら、まず、以下のことが留意されなければならない。
【0071】
例えば、
図15に示されており、更に上で指摘されているように、絶縁層303のセグメント間の電極301および/またはそれに対向している変形可能な要素1201の面の湾曲は、V字でなくなって、実際には丸まったものとすることが可能である。
図16に示されているように、絶縁層303自体のセグメントの領域部分において、電極301およびそれに対向している変形可能な要素1201の面を平面的に実施することは必要でない。むしろ、電極301および/またはそれに対向している変形可能な要素1201の面の波形は、絶縁層303およびそのギャップ304のいくつかのセグメントにわたって連続的にのびることができる。しかし、絶縁層303またはそのセグメントは、実施形態に示されるように、通常の平面に、すなわち平面的に形成されることができる。その結果、電極301および/またはそれに対向している変形可能な要素1201の面ごとに、反対の位置にデザインされた湾曲が絶縁層303のセグメントの位置にも存在する。
【0072】
すでに上で述べたように、
図17は、
図2bの事前の考察に対応して、
図17の電極301およびそれとは離れる方に向く変形可能な構造1201の表面の典型的なV型の曲がりが、互いに離れる方向を指し示して実装されうる。
図18および
図19は、上部電極301又はそれに対向している変形可能な構造1201の面の曲がりに関して、
図3aまたは
図3bの実装に対応するマイクロメカニカルデバイス1900または2000のための更なるオプションを示す。
図20は、電極301と変形可能な要素1201との間に電圧を印加することによって、z軸の方向、すなわち
図20の上部の方への、変形可能な要素1201の変形が、すなわち絶縁層303のセグメント間の個々の部分の横変形のため、生じるように、絶縁層303のセグメント間の部分が
図5の実装に従って形成される他のマイクロメカニカルデバイス2100を示す。
【0073】
前記説明に関して、以下のことが、指摘されなければならない。前述の実施形態すべては、それに310a、310bおよび310cを有する3つの部分として
図18において例として示され、絶縁層303のすぐ隣のセグメント間にのびる周期的部分が、すなわち、例えば、
図1a〜
図5のうちの1つの実施態様の選択に関して、方向305にセグメントの間隔を置くギャップ304の横断面の寸法まで、すべて等しく構築された。しかし、これは、必ずしもそうである必要はない。個々の部分310a〜310cにわたって、電極301またはそれに対向している変形可能な要素1201の表面の曲がりに関する寸法又は実施態様は、異なることもできる。
図18は、三次元の図として例として示され、この図から、絶縁層303の個々のセグメントが、好ましくは完全に互いに分離しており、更には変形可能な要素1201の端または横方向の外周で分離したままであり、その結果、ギャップ304が、方向305の横方向の端で、または、方向305の横方向に互いに対向する端で、開口していることが明白になる。
【0074】
加えて、上記実施形態において、周期的平板コンデンサアセンブリが変形可能な要素301の主面のうちの一方にだけ常に配置されたことは、指摘されなければならない。しかし、これらの周期的に繰り返されている平板コンデンサアセンブリが変形可能な要素の上部および下部に、または、変形可能な要素の中間相の上下に配置されることも、可能である。これは
図21aに示される。
図21aに示されているように、横方向の圧縮応力を生み出すための静電アクチュエータが変形可能な要素1201の上部および下部に実装される場合、すなわち、絶縁層303のセグメント間の個々の部分が、正の横変形のための実装に対応する場合、変形可能な要素1201または梁若しくはプレートは、電極301がどのように対処されるかに依存して、両方向に、すなわち、
図21における上部又は下部の方に、撓ませられる(または、共振して震動する)ことができる。上部および下部の平板コンデンサが横方向の引張応力のために実行される又は負の横変形のための実施態様に対応するときに、同じことがあてはまる。
【0075】
図21aの場合、梁1201は、電圧が上部電極301と変形可能な要素1201との間に印加されるときに、上部の方へ曲がり、この電圧が下部電極301と要素1201との間に印加されるときに、下部の方へ曲がり、その一方で、電圧はそれぞれ異なる電極ペアに印加されない。しかし、変形可能な要素1201の上の平板コンデンサアセンブリが、引張り応力または負の横変形のために実装されること、そして、横方向の圧縮応力または正の横変形のために、下部に実装されることも、可能である。この場合、変形可能な要素の撓み量は、増幅されることができる、または、その撓み量は、同じ電気駆動電圧によって増加することができる。この場合、電圧は、上部電極301と変形可能な要素1201との間、および、変形可能な要素1201と下部電極301との間の両方ともに、それぞれ印加される。もちろん、逆の構成も、可能であり、それによれば、上部のキャパシタ配置は、正の横変形のために、そして、下部では、負の横変形のために実装される。
【0076】
加えて、結果として歪み効果を増加させるための複数のアクチュエータになるように、各々の上に平板コンデンサ装置またはアセンブリのいくつかの平面をスタックすることは、可能である。これに関するオプションは、
図21bおよび
図21cにおいて示す。両方の図は、更なる電極301が、第1の電極301とは別に存在することを示す。そして、それは、更なる絶縁スペーサ層303を介して変形可能な要素から離れた側の第1の電極301の面に固定され、更なる絶縁スペーサ層303は、横方向に沿っていくつかの間隔を置いたセグメントにも構築される。
図21bにおいて、更なる電極301のセグメントは、第1の電極301のセグメントの間隔で横に位置決めされ、その一方で、
図21cの場合、2つの絶縁層303のセグメントは、横に互いに一定の方向を向き、その結果、それらは、それらの間の各ギャップ304と同様に、第1の電極301全体にわたって互いに対向する。
【0077】
図21bによる実施態様は、それによれば、アクチュエータ要素が、下にあるアクチュエータ要素と比較して、ラスタ幅の半分だけオフセットされて各々配置され、アクチュエータ層の機械的相互作用を低減する。曲げるための
図21bおよび
図21cによる実施態様において、電圧は、一方では電極301間、他方では第1の電極301と変形可能な要素1201間で、両方同時に印加され、それによって説明された歪み効果を増加することができる。
【0078】
前の実施形態は、梁またはプレートが平面から曲げられることができて、それ故、静電ドライブの水平構造のため、z方向に撓まされうるという点を特徴とした。これは、とりわけ、x―y平面が基板平面に対して平行であった概略的な座標系によって示された。この理由は、薄い犠牲的層を利用して小さい電極ギャップの比較的単純な製造であったからである。
【0079】
しかし、
図22に示されているように、基本的に、傾斜させた方法で構造を構築することも可能である。ここで、電極領域301および1201は、基板平面に互いに直交するように配置される。このようにして、超小形構成要素は、チップ平面内で(例えば
図22のy方向に)撓ませることもできる。
【0080】
このように、それが形成される基板の平面の変形可能な要素1201の撓みは、
図22のマイクロメカニカルデバイスによって可能である。次に、可能な生産方法について説明する。
【0081】
平面を有するマイクロ構造のバイモルフまたはモノモルフ型撓みが今までに熱励振を使用して(例えば[19]、または、ホットアーム原理によって:[29])可能なだけあった。知っている限りでは、電気または磁気活性的な効果をここでは使用することができない。というのも、例えば梁の側壁に、必要とされる層特性を有する各物質を堆積させることは困難であるからである。熱機械励振と比較して、静電気的にモノモルフ型またはバイモルフ型の撓み可能なアクチュエータは、低消費電力を有する。このように、マイクロ構造のエネルギー効率の良いモノモルフ型またはバイモルフ型の撓みは、チップ平面の範囲で可能にされることができる。これは、今までは可能でなかった。
【0082】
以下に、チップ平面内での撓みを有する
図22の実施形態に関して、典型的な生産工程を説明する。
【0083】
これらの構造を生産することが、
図1〜
図21cほど容易でないが、マイクロシステムに関する一般の技術を使用することは不可能ではない。特に、マイクロエレクトロニクスにおいて、最小構造幅のますますの極小化によって、100nmレンジの横方向の構造幅も、マイクロシステム技術で使用可能になるであろうことも期待されうる。現在では、約1μmの最小構造解像度は、マイクロシステム技術では一般的である。
【0084】
図23は、本発明の垂直に構築された構造の典型的な簡略手順フローを示す。ここで、小孔1570が深掘り反応性イオンエッチング(DRIE)(ステップb)を使用して、適切なウェハ(例えばBSOIウェハ)のデバイス・シリコン1552に生じさせられている。その孔1570は、絶縁層303のセグメントとして、または、その位置として用いられる。その後のステップc)において、例えばCVD蒸着または熱成長を利用して、小孔1570は、シリコン酸化膜または他の絶縁材料で満たされる。その後、十分に高い横の構造解像度で構築することによって、電極301および1201間のギャップ304は、例えば、DRIE技術を使用してエッチングされることができる。このステップd)において、DRIEによって、撓まされるマイクロ構造の輪郭1574(例えば梁の端)を同時にエッチングすることも、可能である。基板厚み方向に連続した開口1574は、変形可能な要素の輪郭だけでなく変形可能な要素の撓み可能な軌道も定める。そして、それが
図23dの開口1574が、より広々としたものとなっている理由である。
図23eは、断面図の
図23dの最終状態を示す。図に示すように、絶縁スペーサ層303を間に含んでいる電極および変形可能な要素1201が、ウェハまたは基板のSOI層1552にだけ形成されることもありえ、ここで、埋込酸化物層1554およびキャリア基板1556は、変形可能な要素1201の動きを自由にするために、局所的に除去される。しかし、埋込酸化物層1554だけが取り除かれ、一方、キャリア基板1556が変形可能な要素の下に残ったままにされるケースもありえる。結局のところ、それが、必ずしもSOIウェハである必要はない。
【0085】
図24aに示されるように、横方向の構築化(そして、その後のエッチング)のため、ギャップ304の形状だけでなく、上部電極301の形状も形成することは可能である。このように、z方向の撓みに関する上で示されたすべての実施形態を製造することができる。加えて、
図15〜
図21cに示された組み合わせ、並びに、複数層アクチュエータ、並びに、横方向の引張り歪み若しくは圧縮歪みを生み出すためのアクチュエータの組み合わせは、中立素分の上下に可能であり、いかなる追加的労力なしでも実施されることができる。
【0086】
図24に示される工程フローは、それがいかなる煩雑なマイクロ構造の面内の撓みにも適していることを示す。これは、環状の梁を基礎とした
図24に示す。この梁は、一端に確実にクランプされる。静電アクチュエータが梁の(端の近くの)中立素分の外側に取り付けられる場合、環状の梁の半径は、制御可能な電圧によって変化する。梁の自由端は、チップ平面内の横方向の動きを実行する。
【0087】
しかしながら、このような方法で撓み可能であるマイクロ構造の他のいかなる形状も可能である。
【0088】
以下に、前記実施形態が特定のアプリケーションで使用される実施形態について説明する。ここで、これまでに示された構造1200〜2100は、能動的に撓み可能なマイクロデバイスの範囲で使用される。以下のセクションは、いくつかの例に基づいて上で示した静電気的に撓み可能な梁およびプレートの使用法を示す。これらの例は、もちろん、完全ではなく、上で示したマイクロメカニカルデバイスまたはそのバリエーションの使用法の多様性を示すことになる。
【0089】
図25の実施形態において、例えば、上記実施形態のうちの1つに類似したマイクロメカニカルデバイスは、能動的なフォーカス変化のための能動的に曲げることのできるマイクロミラーとなるように使用される。丸い輪郭を有するミラープレートは、最適にサスペンドされている変形可能な要素として機能する。そこにおいて、その裏側に、絶縁スペーサ層のセグメントが円形状で且つ互いに同心状に、そして、ミラープレートの輪郭に形成され、それを介して、電極がミラープレートの裏側に固定される。上記実施形態に類似して、横方向、すなわち、スペーサ層が構築され、ミラープレートを曲げることができる半径方向が存在する。そして、凹面若しくは集光ミラーまたは凸面鏡として正若しくは負の横変形のための平板コンデンサ部の実施態様に依存する。
【0090】
図25は、例として能動的なフォーカス変化のための静電気的に能動的に曲げることのできるマイクロミラーの実施形態を示す。この図において、細い黒線は、物体の形状を定めている開いたエッチングされた溝である。円環状のミラープレート3001は、4つの弾性のばね要素3002を介して固定フレーム3003と連結される。ミラープレートの底面3004に、例として、構造1500が実装される(
図25b参照)。静電気的に撓み可能な構造の2つの電極301および3001間に電圧を印加することは、プレートの底面3004に横方向の圧縮歪みをもたらす。横方向の圧縮歪みの結果として、プレートはボウル形状に曲げられ、それは
図25cに示される。個々の平板コンデンサセグメント310の横方向の形状がプレート3001の全体の寸法と比較して小さく、加えて、均等に割当てられる場合、プレート3001の底部3004へのおよそ一様な放射状に作用する表層圧縮歪みを考えることができる。この一様な表層歪みのため、プレート3004のおよそ球面の変形が得られる。
【0091】
反射層がプレートの表面3005に堆積される場合、構造3000は、光のアクティブフォーカス変更のために使用されることができる。ここで、凹面鏡の焦点距離を変えることは、電圧を変えることによって成し遂げられる。
【0092】
図25の例のありうる拡張が、以下である。
● 電圧によって横方向の引張歪みを生じさせる構造が使用されて、ミラープレート3001の底部に実装されるとき、ミラープレートは、ヘルメット形に曲がる。ヘルメット形の曲がりは、おそらく、適切な光学系を使用して光のアクティブフォーカス変更のために使用されることもあるだろう。
● すべての発明の構造1200〜2100は、基本的に、ミラープレートの上部に実装されることもできる。しかしながら、(1200を除いた)これらの発明の構造が、曲がった電極セグメント301のため表層トポロジー効果を有することは、不利な点である。焦点合せされる光の使用された波長に応じて、この表層トポロジー効果は、結果として反射された光線において、ほとんどの場合望ましくない屈折および散乱効果となりうる。したがって、その構造が曲げることのできるミラープレートの表面に配置されることになっている場合、更なる平面層が構造1300〜2100の上部電極301に堆積される場合、それは有利でありえる。これは、例えば、マイクロシステム技術において知られた化学的・機械的研磨(CMP)の方法を使用して、適切な薄層のデポジションおよび平坦化によって実行される。
● 構造1200〜2100のセグメント化された配置を使用して、または、電極301または1201と各電気配線のうちの少なくとも1つのセグメント化によって、ミラープレートの上下に異なる高さの圧縮のおよび張力の歪みを有する領域を生み出すことも可能である。これによって、ミラープレートは、異なる位置で異なる程度に曲げられる。この原理によって、マイクロミラーは、光の波面の特定の影響(単に焦点を外すだけではない)のため(いわゆる補償光学(adaptive optical)ミラー=AOミラー)に得られる。
【0093】
図26に関して、一実施形態について以下に述べる。それによれば、前記実施形態を利用して、空間的に光を偏向するための微小傾斜ミラーはマイクロメカニカルデバイスのために得られる。この実施形態において、変形可能な要素は、ミラープレートが傾斜可能な方法でサスペンドしているばねを形成する。ばね要素または変形可能な要素を曲げることは、傾斜につながる。
【0094】
バイモルフまたはモノモルフ撓み可能なはり構造を使用して能動的に傾斜プレートのための単純なオプションが、
図26a〜
図26cに示される。ここで、(おそらく長方形の)ミラープレート3101は、1つ又はいくつかの梁形のばね要素3102を介して固定フレーム3103と連結される。さらにまた、構造1200〜2100の静電界の力が使用される(ここでは、例として構造1500)。これについて、その構造は、梁形のばね要素3102の上に、その範囲内に、または、その底部に、実装される。さらにまた、電圧によって生成される引張り歪み又は圧縮歪みは、結果としてばね要素3102の能動的な曲がりをもたらす。結果として、
図26cに示されているように、ばね要素に取り付けられるプレート3101は傾斜させられる。このプレートが上面3105および/または底面3106に適切なミラー層を有する場合、それは、空間的に光を曲げるために(例えば平面の中の一次元の光スキャンまたはビーム位置決め)使用されることができる。ミラーの撓みは、準静的だけでなく共振振動して、実行されることができる。
【0095】
図26に示される静電気的にバイモルフまたはモノモルフ傾斜可能なミラープレートのオプションには、中心回転の軸がないという不利な点がある。これは、傾斜ミラーの回転の軸がミラープレート3104の対称軸と一致しないことを意味する。空間的に光を曲げるための微小傾斜ミラーの以下の実施態様は、中心回転軸を有する。
【0096】
図26bおよび
図26cに示されているように、ばね要素または変形可能な要素がミラープレート3101と比較して減じた厚み幅を有し、その結果、ミラープレート3101はより固く、したがって変形に対してより耐性があり、一方、ばね要素または変形可能な要素は、より容易に変形されることができる点に更に留意されるべきである。しかし、これは絶対に必要というわけではない。
【0097】
共振ドライブを用いて、変形可能な要素1201の形でプレート3101、ばねの重量およびその復元力からばね質量系の力学的共振周波数の範囲で定められる周波数を有する交流電圧の形で、電極301および変形可能な要素1201との間に電圧が印加される。
【0098】
モノモルフ型またはバイモルフ型の撓み可能な平行な梁構造を用いた(ミラー)プレートを傾斜させるために必要とされるトルクを生成するための考えられる構造が、
図27に示される。原理に関しては、ここで、
図18も参照されたい。ここで、能動的に調節可能な物質的な歪みを有する前記実施形態のうちの1つによる構造は、平行なはり構造3150の各制御回路部3152および3154に堆積される。梁のアクティブ層の能動的に調節可能な物質的な歪みの範囲が(例えば、歪みの異なる符号によって示される、
図27、例1において)異なる場合、トルク3158は両方の梁のジョイント3156で生成される。
【0099】
換言すれば、
図27は、例えばプレートの鏡軸に近軸の、傾斜可能なプレートをサスペンドするために使用されることができる平行した梁構造3150を示す。梁構造3150は、互いに平行に配置された2つの梁3152及び3154を有する。それらの伸張方向に沿ったこれらの梁3152および3154の一端で、それらは、共通の連結梁3160を介して
図27に示されていない傾斜させられる構造、または、直接傾斜させられる構造に連結されるように、ジョイント3156で互いに連結される。反対の端で、梁3152および3154は、それは
図27にも示されないが、フレームにしっかりと連結される。それらの上部3162若しくは3164および/またはそれらの底部3166若しくは3168に、すなわち対向している及び離れる方を向いている梁3152および3154の面領域を連結する面に、梁3152および3154は、絶縁層303及び電極のセグメントの上記構造のうちの1つを供給され、その結果、一方である梁3152が、
図27の梁3152のようにz方向と反対の方向に曲げることが可能であり、もう一方、
図27の梁3154は、その反対方向すなわちz方向に、各電圧を印加することによって、曲げることができる。相互に梁を曲げることによって、トルク3158が生じ、したがって、サスペンドされた要素、例えばミラープレートの回転を生じさせる。
【0100】
図27に示される構造1200〜2100を有する平行した梁構造3150を用いて、
図28に示される能動的に撓み可能な傾斜ミラーを実現することができる。
図28の静電気的に撓み可能な傾斜ミラーにおいて、例えば円状の、ミラープレート3201は、
図27の構造3156に対応する2つのY字形の曲げられる平行した梁構造3202(=Y字形のばね要素)を介して、固定フレーム3203と連結される。静電気的に、モノモルフ型またはバイモルフ型の撓み可能な平板コンデンサドライブは、ばね要素3202の各梁の上部、その中、および/または下側にある。電圧を変えることによって、ミラープレートは、平面から傾斜させられることができる。そこにおいて、傾斜軸3204は、ミラープレート3205の中心対称軸と一致し、ミラープレート3201は、Y字形のばね要素3202を介してこの軸3204に沿って反対側でサスペンドされる。
【0101】
図28の例3200は、引張り応力又は圧縮応力を生成している2つのサブアクチュエータタイプを有する。加えて、更なる組み合わせが可能である。本発明の、静電気的に撓み可能なカンチレバー1200〜2100を交換することが可能であり、それは
図29に示される。加えて、ミラープレートのY字形のサスペンションの一方だけを使用することも可能であり、それは
図30および
図31に示される。
【0102】
加えて、または、代わりに、裏側に、すなわち鏡から離れる方の面に、圧縮または引張歪み生成のための構造を与えることは可能である。
【0103】
電気的に静電駆動器を接触させることがより容易に実現されうるように、
図28〜
図31に示されたミラープレートのY字形のサスペンション3202を180°だけ向きを変えることが有効でありえる。
図32において、このことは、上で述べたすべての組み合わせ3200〜3500のために例として示される。ここで、静電ドライブの上部電極301の電気配線は、梁構造を介して固定フレームに送られる導電トレース3601によって実現することができる。第2の接触平面1201は、すべてのアクチュエータについて、各導電基板によって実現することができる。
【0104】
図45に関して、すでに示されたように、モノモルフ型またはバイモルフ型の撓み可能なプレート及び梁のサポートを有する最大偏位が、それらの構造長さlに二次曲線的に依存する。大きな撓みは、長い梁によって得られることができるだけである。上で示された静電気的に撓み可能な傾斜ミラーの実施形態において、横方向の空間要件は、平行したはり構造3202の必要とされる横方向の寸法のため不利である。よりコンパクトなドライブを有する微小傾斜ミラーが、以下のセクションで示される。
【0105】
静電アクチュエータ構成要素がばね要素の上に(その中に、または、下に)位置付けられ、それは、典型的な丸いミラープレートの端に分布した方法でもたらされる、光の空間屈折のための微小傾斜ミラーについての可能な実施形態が
図33に示される。この実施形態は、「分布ばね(distributed springs)」として知られている。分布ばねのアクチュエータ構成要素を位置付けることは、すでに特許出願の内容であって、特許出願公開第102008049647号明細書において詳細にわたって説明されている。ここで、さらにまた、静電気的に能動的に撓み可能なモノモルフ型またはバイモルフ型のはり構造1200〜2100は、ミラープレートを撓ませるために使用された。
【0106】
図33の実施形態において、ここで典型的な円形のミラープレート3201が傾斜および鏡軸3204に沿って連続するねじりばねを介してサスペンドされる。そこにおいて、ねじりばね3702は、傾斜軸にあるミラープレート3201の円周に沿った点では直に影響を及ぼさないが、円周に沿った軸3204から離れた点3703に影響を及ぼす。それぞれ梁形で実施され、
図1〜22の前記実施形態のうちの1つに従って能動的に曲げることのできる構造によって形成されるいわゆる分布ばね3701は、ねじりばね3702から円周に沿ったこれらの点3703にリードしている。同時にその構造に電圧を印加することは、軸3204を中心とする鏡3201の傾斜をもたらす。そのとき、
図33に示されているように、引張歪み生成構造は、分布ばね3701のための軸3204に対して他の側面側への圧縮歪み生成構造に使用される。このように、分布ばね3701は、軸3204に沿ってのびている各ねじりばね3702からプレート3201の円周に沿った軸から離れた点3703に沿ってのびるプレート3201の円周に沿った梁形においてリードしている。
【0107】
静電アクチュエータ構成要素3803が前記実施形態に従って分布ばね3801若しくは3901の、または、その下の少なくとも一つの12個の可能な位置に配置されることができる、円形ミラープレートの2つの更なる実施形態は、
図34および
図35に示される。
【0108】
図34および
図35の実施形態は、すでに
図33の実施形態において、分布ばねが共通のねじり軸から生じる必要がないが、各分布ばねがそれ自身のねじり軸を有することができることを明らかに示す。
図34および
図35の場合、例えば、ミラープレート3201は、傾斜軸3204と直角をなし、ミラープレート3201の対称軸を示す軸3805に鏡面対称に、8つの分布ばね3803によってサスペンドされる。8つの分布ばね3803は、ミラープレート3201の円周に沿って傾斜軸3204に対称な8つの異なる位置で影響し、ミラープレート3201の円周に沿った効果の位置からミラープレート3201の円周に沿って傾斜軸3204の方にのびて、そこからねじりばね3802を介してサスペンション3203にのびる。そこにおいて、傾斜軸3204に平行に走る各ねじりばね3802は、各分布ばね3803に割り当てられる。このように、全体から見て、8つの分布ばね3082が、すでに述べたように、表側、裏側又はその両方に、構造1200〜2100のうちの1つによって圧縮歪み若しくは引張歪み生成についての構造を含むことができる12の部分を有する。
図34および
図35の実施形態の傾斜原理は、それ以外では
図33による実施形態のものと同じである。上述の分布ばね3803の12の可能な部分に上記実施形態の1200〜2100による可能な駆動構造の分布のために、特に以下の組み合わせが有利である。
● 引張り歪みのためのアクチュエータは、ねじり軸3204より上に配置されて、圧縮歪みのためのアクチュエータは、ねじり軸3204の下のみに配置される。
● 上記と同じで、引張り歪み及び圧縮歪みだけが交換される、または、180°だけ向きを変えた配置とする。
● 引張り歪みのためのアクチュエータだけが、ねじり軸3204の上にだけ又は下にだけ配置される。
● 圧縮歪みのためのアクチュエータだけが、ねじり軸3204の上にだけ又は下にだけ配置される。
【0109】
以下に、微小傾斜する及び上昇するミラー(micro tilting and lifting mirror)の例について説明する。特に、z方向又は基板厚み方向の平行運動を有する降下ミラー(lowering mirror)として同時に使用することができる傾斜ミラーの実施形態が説明される。この種の鏡は、
図36に示される。
【0110】
ここで、典型的な長方形のミラープレート(3201)は、2つの□形のばね要素4001および4004に取り付けられる。本発明の、静電気的にバイモルフ撓み可能な構造(1200〜2100)の最高16の部分が、□形のばね要素の上、その中、または、その下にある。これらの構造の能動的に調節可能な横歪は、□形のばね要素の梁のS型の湾曲の効果を有する(
図36bの断面AA参照)。そこにおいて、ミラープレートの端は、z方向への撓みを体験する。ばね要素(例えば4004)がたわむ場合、ミラープレートは、その回転軸3204を中心に傾斜させられる。このミラープレートの揺動運動も、ばね要素4001および4004を交互に撓ませることによって遂行することができる。両方の□形のばね要素が同時に撓む場合、ミラープレート全体は持上げられる。したがって、プレートは、上昇ミラーとして使用されることができる。
【0111】
換言すれば、
図36の実施形態は、□形のばね要素4001および4004を介して、それの周に沿って反対側でサスペンドされたミラープレート3201を示す。各□形のばね要素4001および4002が両半分を有し、Uの開口側を有する互いに対向するU字形のばね部分を含む。両半分は、Uの開口端でミラープレート3201およびサスペンションに連結される。各ばね要素がミラープレート3201の端につなげられる点のその静止位置からミラープレート3201を撓ませることによって、
図36bに図示するように、ばね要素のU字形状半分の湾曲を生じる。各U字形状半分4005で、4つの順次配置された部分は、サスペンション位置3203にプレート3201の端に沿った連結点4006から生じる。そして、それは、
図36bで分かるように、交替に逆の湾曲または反対方向への湾曲を体験する。これらの4つの部分のうちの2つは、U字形状半分4005の脚部4007にあり、他の2つは、U字形状半分4005の他の脚部4008にある。すでに前述したように、脚部4007および4008は、連結部分4009を介してUsの閉口部分において互いにつながっている。逆の曲がりのため、反対の張力、すなわち、
図36の異なる参照番号ですなわち圧縮歪みを生成するための構造のための参照番号4002および引張り歪みを生成するための構造のための参照番号4002で与えられた圧縮歪み及び引張り歪みを生成するための構造は、4つの部分に沿って交替に配置される。このようにして、ミラープレート3201は、合計4つのU字形状半分4005によってサスペンドされ、それらのうちの2つが、それぞれ、ばね要素4001および4004のうちの1つを形成する。
【0112】
さらにまた換言すれば、
図36は、□形のばね4001および4004を介して固定フレーム3203と連結される長方形のミラープレート3201を示す。そこにおいて、さらに、
図36において、例として、曲げ構造が上述の16の可能な位置で□形のばねに位置付けられる。
【0113】
□形のばね要素のうちの1つに静電駆動要素4002および4003が交換される場合、ミラープレートの端は、負のz方向に移動する。このことは、ばね要素4001のための
図37に例として示される。この構成では、ばね要素4001および4004の静電ドライブが同時に使用されるまたは制御されるときに、ミラープレートは回転軸3204を中心に傾斜を経験する。傾斜角は、静電ドライブの同じ駆動電圧を用いて
図26の装置と比較して、およそ2倍の大きさである。しかし、ミラープレートの上昇移動は、この装置では、もはや可能でない。
【0114】
図36および
図37に示された微小傾斜ミラーの実施形態は、光の空間二次元的偏向のために拡張されることもできる。これについて、
図38に示されるアセンブリが使用されることができる。この例において、ミラープレート3201は、4つの□形のばね要素(4001、4004、4201および4202)を介して、固定フレームとつなげられた。□形の個々のばね要素の撓みに応じて、ミラープレートは、ねじり軸3204および4203を中心に傾斜させることができる。すべての□形のばね要素の同時の撓みによる(平面内の梁位置決めのための)両方の軸を中心とする同時の傾斜も、ミラープレートの(位相変化させる光学素子としての)上昇移動も可能である。
【0115】
静電アクチュエータ構成要素の上述した交換に類似して、ここでは傾斜角度を約2倍にすることが可能である。これは
図39に示す。
【0116】
図36および
図37のように、
図38の異なる参照番号4002および4003も、異なる引張り応力又は圧縮応力、すなわち、圧縮歪みを生成している構造のための参照番号4002および引張歪みを生成している構造のための参照番号4003を生成している構造を示すことになる。
【0117】
このように、
図38および309は、各々、4つの□形のばね4001、4004、4201および4202を介して固定フレーム4203と連結される長方形のミラープレート3201を示す。そこにおいて、ここでは例として□形のばねに加えて、引張り歪み又は圧縮歪み生成構造4002および4003は、ここでは可能な限りの32の位置に配置される。
【0118】
駆動原理について最後に説明された実施形態は、基底要素、更には生産技術又は基板もまた組み合わされうる。可能な組み合わせは、例えば、光の二次元の偏向を可能にするために、互いにジンバル支持された2つの傾斜可能なミラープレートの配置である。
図40の例において、例として、基本構造3700は、ここで2回使用された。基本的に、上記のすべての傾斜ミラーが使用されることができる。そこにおいて、ジンバル支持を利用して、それは2Dを傾斜ミラーとして使用されるために組み合わされることができる。
【0119】
図25に関して説明されるように曲げることのできるミラープレートを有する集束ミラーの組み合わせは、上記の傾斜ミラーと、または、上昇ミラーとして使用されうる装置4000または4200とも組み合わされうる。典型的な組み合わせアセンブリは、
図41に示される。
【0120】
特に、
図40は、内側ミラープレート3201が可動フレーム5003を介して固定フレーム3203と連結されるジンバル支持した2D傾斜ミラーアセンブリを示す。内側ミラープレート3201は、軸5002を中心とする傾斜運動をもたらすことができ、その動きは、軸5001を中心とする傾斜運動を構成する。
図41は、ビーム集束3000および2D傾斜ミラーアセンブリ4200のための静電気的に能動的に曲げることのできるミラープレート3201の組み合わせを示す。
【0121】
原子間力顕微鏡検査(AFM)に関して、探針(measurement tip)を有する一般に薄い梁(板ばね)は、物質解析(表面粗さ、その電気分極を有するドメイン)のために使用される。これらの測定方法のために、探針を有するカンチレバーが共振振動モードで能動的に撓まされるまたは作動される測定モードが存在する。梁を撓ませることは、上記の静電気的にモノモルフ型またはバイモルフ型の撓み可能なカンチレバーによって実行されることもできる。
図42は、原子間力顕微鏡検査のための静電気的に撓み可能なカンチレバーを使用するためのオプションを示す。この例においては、例として、構造1500が、AFMのために必要とされる探針6001で付加される。
【0122】
最後に、
図42は、上記実施形態が原子間力顕微鏡検査のために、すなわちAFMカンチレバー(カンチレバー=片持梁)として、使用されることもできることを示している実施形態を示す。
【0123】
このように、前記実施形態は、とりわけ、横方向に作用する引張り力又は圧縮力によって能動的に梁またはプレート1201を曲げることができるように、電極301が梁またはプレート1201より上の小距離304のところに配置される静電気的に撓み可能なマイクロメカニカル部材を示す。そこにおいて、低い電極ギャップ304が絶縁材層303によってつくりだされる。静電駆動の電極は、横方向に絶縁層303を構築することによって、いくつかのセグメントに横方向に分けられることができる。横方向の構築は、均一に実施されることができ、その結果、横方向に作用するおよそ一定の引張り歪み又は圧縮歪みが、横に作用する引張り力又は圧縮力から生じる。電極301および絶縁材層303はまた、能動的に曲げられる梁またはプレート1201内に、又はその下に、または、その上下に配置されることもできる。電極301は、デバイス1400および1900のための実施形態の場合のように、平面に対して傾斜させた方法で配置されることができる。梁またはプレート1201の表面もまた、それぞれ構築することによってテーパをつけることもできる。そこにおいて、実施形態1500、1800、2000および2100を参照されたい。傾斜角は、例えば、50°と60°との間の範囲にあり、例えば、特に54.7°である。
【0124】
電極301および/または梁またはプレート1201の表面もまた、垂直に波状の形状で実行されることもできる。そこにおいて、実施形態1600および1700を参照されたい。波状の横断面は、折曲状、球形又は卵形であるように実施されることができる。しかし、横断面は、いかなる機能にも対応することもできる、またはいかなる自由な形状によっても示されることもできる。
【0125】
電極301および絶縁材層303は、梁またはプレート1201の上に、その中に、および/または、その下に、相互に積み重ねられるいくつかのシートに配置されることもできる。複数のアクチュエータにおいて、個々のセグメントは、構造の半分だけ互いにオフセットさせて配置されることができる。
【0126】
加えて、絶縁材層303が犠牲的層エッチングによって電極301のギャップを生み出している犠牲的層でもあることは可能である。電極301および梁またはプレート1201間のギャップは、例えば、100nmと5μmとの間にある。
【0127】
梁若しくはプレート1201又は電極301が、導体、例えばドーピングされた、単結晶、アモルファス、多結晶のシリコン、ゲルマニウム、シリコン・ゲルマニウム、炭化ケイ素またはガリウム砒素から製造できる。しかし、それらはまた、アルミニウムまたはチタン、チタンアルミナイドまたはチタン合金のアルミニウム合金、例えばAlMgSi、AlTiSi、AlSiCuから成ることもできる。
【0128】
さらにまた、絶縁層303は、シリコン酸化膜、窒化ケイ素、アルミナ、窒化アルミニウム、酸化チタンまたは窒化チタンから形成されることができる。
【0129】
互いに対向している電極301および1201の表面に、追加の電気絶縁、すなわち電気的な層が、可能な電界放出効果によって生じる絶縁破壊を防止する若しくは減少させるために、または、上部電極301の可能な同期引き込み(pull−in)で、デバイスが不可逆的に損傷を受けるのを防止するために、堆積させることができる。ここで、誘電体層は、シリコン酸化膜、窒化ケイ素、アルミナ、窒化アルミニウム、酸化チタンまたは窒化チタンから成ることができる。電極301および1201間のギャップ304は、ポリマーなどの柔らかい材料、液体またはいかなるガスもまたは真空で満たされることができる。
【0130】
静電気的に曲げることのできる梁または静電気的に曲げることのできるプレートは、例えば以下のようなマイクロ構造を撓ませるために使用されることができる。
i.傾斜ミラー、上昇又は降下ミラー(=平行移動ミラー)、傾斜ミラーのためや、傾斜ミラー及び降下ミラーアレイのため。
ii.集束ミラーのためや、波面補正のためのいかなる変形可能なミラーのため。
iii.傾斜、上昇又は降下ミラー(+アレイ)の範囲内の固有の物質的な張力によって生成されるミラープレートの曲げのアクティブ補償のため。
iv.アクティブ調節可能なレンズまたはレンズアレイのため。
v.原子間力顕微鏡アセンブリの範囲内の板ばねのダイナミック励振のため。
vi.可変電気容量(MEMSバリキャップまたはMEMSバラクタ)のため、または、電気スイッチのため。
vii.能動的な裏の平面のマイクロミラー・アレイの中の使用のため(ここでは:個々の情報チャンネルをアドレス付けするためまたは選択するための電気光学回路)。
viii.加速度または回転速度センサのため。
【0131】
通常、微小位置決めのための使用が可能である。
【0132】
アクチュエータとしての使用に加えて又はその代わりとして、電極301および1201間の電気容量を変えることによってマイクロデバイスの曲げ状態または撓みを検出するセンサとして、その構造を使用することも可能である。
【0133】
しかし、その構造は、運動エネルギーを電気エネルギーに変換するジェネレータとして、すなわちいわゆるエネルギー収集のために使用されることもできる:
この目的のために、グラウンドまたはプレートは、外部の運動エネルギーによって、または、気流によって撓まされる梁に取り付けることができる。そこにおいて、梁が曲がり、それによって電極ギャップ304、ひいては電気容量が変化する。電極301および1201間の撓まされる一定の電圧で、電流フローが、静電容量の変化によって生じる。このことにより、電気エネルギーを取り出すことができる、又は、例えば、自律システムを出力するために使用されることができる。
【0134】
しかし、上記構造は、光ファイバ、マイクロミラーやマイクロレンズなどのマイクロ要素を取り付けるための集積された要素としてのアクチュエータのためにも使用されることができる。ヒンジを介してチップに取り付けられて、単一化、取付、連結技法後のそのマイクロ要素を設定、調節又は位置決めするために使用される。
【0135】
この種のアクチュエータの使用はまた、それが、メカトロニックアプリケーション内など、微小位置決めなど、シリコンチップや、移動若しくは運搬基板なしで、片持ちされた構造として使用されることを提供することができる。
【0136】
梁またはプレートの励振的動きは、準静的にまたは共振的に生じうる。
【0137】
マイクロアクチュエータをそれらの制御のための電子回路と結合するかまたは統合することは、結果として各自のファンクションを果たすことができる各自のシステムになることができる。
【0138】
上述の通り、例えば
図22〜24bに関して、そのアセンブリが、垂直に、すなわち撓まされるマイクロ構造の中立素分の上若しくは下にアクチュエータを配置することによって構築されることも、可能である。この種の横方向の撓み可能な構造の使用法は、例えば以下のようなものがある。
i.光学的アパーチャ(例えば絞りアパーチャ、光シャッタまたはアパーチャ若しくはシャッタアレイ)
ii.透過型ディスプレイ内で使用されるシャッタアレイ、
iii.ギアの駆動または線形駆動(アクチュエータ)。
【0139】
梁などのマイクロ構造が、垂直にだけでなく、平面内で撓まされるように、上記マイクロ構造の組み合わせも可能だろう。そこにおいて、この種の構造の使用は、マイクログリッパーなどとしての三次元の位置決めのため、または、横方向位置決めのためでありえ、同時に、原子間力顕微鏡すなわちダイナミック励振によるAFMの探針を有する梁の垂直な撓みのためでありえる。
【0140】
一方で、前記実施形態のいくつかは、静電気的に撓み可能な集束ミラー3000を示した。そこにおいて、横方向に構築された絶縁層303によって電気的に絶縁する方法で小さいギャップ304で堆積される電極301は、導電ミラープレート3001の上に、その中に、又はその下にあり、そのミラープレートは電気制御電圧が印加されるときに曲げられる。通常、同じバリエーションオプションは、マイクロデバイスのための概要で先に述べた通りになる。例えば中心焦点で光を集めるために、ミラープレートは、およそ球面又は放物線状の曲がりとすることができる。ミラープレートは、長方形、円形、楕円形、あるいは、多角形などの自由な形状を有することもできる。ミラープレートは、適切なばね要素3002によってプレートのエッジで1つ又はいくつかの点で固定フレーム3003と連結されることができる。追加の平面層は、電極301および1201がミラープレートの正面に堆積されて、電極の曲がりなどの、重要なトポロジー効果を有するという場合のために供給されることができる。化学的・機械的研磨(CMP)は、堆積された平面層を平らにするために使用されることができる。この種の集束ミラーは、特に梁プロファイルを修正する又は任意で変形する又は影響するために使用されることができる。これにより、2つの電極301または1201のうちの少なくとも1つの電気的な分離化が、いくつかの電気的に分離した制御電圧によってミラープレートの個々の領域を局所的に異なる程度で曲げることが可能であるために供給されることができる。この種のデバイスは、特に光波の位相面に影響するための適応可能な光学ミラーとして使用されることができる。
【0141】
通常、この種の集束ミラー3000が以下にあげたもののために使用されうる。
i.材料のカット、印付け、及び溶着をするときのレーザー光線の焦点合せ、
ii.レーザーベースのバーコードスキャナのフォーカス長の追従、
iii.プロジェクタ、フォトカメラ、共焦点顕微鏡などのイメージングキャプチャやイメージングシステムの、および、光コヒーレンストモグラフィのズーム及びフォーカスアプリケーション
iv.多層光学データキャリアの読み出し、
v.(望遠鏡のピクセル表示における)透過型ディスプレイ内の凹面鏡配列。
【0142】
前記実施形態のいくつかは、ミラープレート3101または3201が少なくとも一つの梁3102、3202、3701、3801または3901に取り付けられる静電気的に撓み可能な傾斜ミラー3100〜3900を説明した。そこにおいて、電極301は、この梁の上、その中、または、その下にあり、この梁は、電気的に絶縁方法の横方向に構築された絶縁層303によって低い距離304で取り付けられ、電気制御電圧が印加されるときに、ミラープレートは傾斜させられる。さらにまた、マイクロデバイスに関して上で説明されたバリエーションオプションは、適用されることができる。ミラープレートは、長方形、円形、楕円形、または、多角形のような自由な形状を有することができる。ミラープレート3201は、例えば、実施形態3200のケースがそうであったように、少なくとも一つのY字状の平行なばね構造3202を介して固定フレーム3203と連結されることができる。加えて、静電ドライブはY字状の平行なばね構造の2つの異なる位置で、梁の上に、その中に、または、その下に配置されることができる。そこにおいて、異なるアセンブリ3200〜3600が参照される。ミラープレート3201はまた、いくつかの分布された、梁状のばね構造3701、3801または3901、並びに、平行にガイドされた1つ又はいくつかのねじりばね3702、3802および3902によって固定フレーム3203と連結されることもでき、そこにおいて、実施形態3700、3800および3900が参照される。分布ばねの梁の上、その中、または、その下の静電ドライブは、異なって配置されることができる。そこにおいて、3200〜3600に従った異なるアセンブリが参照される。この種の静電気的に撓み可能な傾斜ミラーが、例えば、以下に挙げられたもののために、使用されることができる
i.1D、2Dスキャナおよび顕微鏡におけるデータ取得、
ii.レーザディスプレイ、レーザープリンタ、レーザラベリングまたは露光マシンにおけるデータ出力。
【0143】
前記実施形態のいくつかはまた、静電気的に撓み可能な傾斜ミラー、上昇ミラー及び降下ミラー4000〜4300に関連した。ここで、ミラープレート3201は、少なくとも一つの梁4001、4004、4201および4202に取り付けられ、そこにおいて、電極301は、この梁の上、その中、またはその下にあり、この梁は、横方向に構築された絶縁層303によって電気的に絶縁した方法で小距離304で取り付けられる。そこにおいて、ミラープレートの端は、電気制御電圧が印加されるときに、上昇または下降させられる。マイクロデバイスに関して上記説明されたバリエーションオプションは、ここで適用されることもできる。上で説明されたように、ばね要素のS型のカーブは、プレートの端が、一方向、例えば実施形態4000のケースのような正のz方向に、または、実施形態4100のような負のz方向に、移動することができるように、最適に静電ドライブを配置することによって得られることができる。プレートの端を上昇させる又は降下させるという使用法は、例えば、ミラープレートを傾斜させるために、すなわち、傾斜ミラーとして、または、ミラープレート上昇若しくは降下させるため、例えば平行移動ミラーとして、使用できる。
【0144】
ミラープレートは、長方形、円形、楕円形、または、多角形のような自由な形状を有することができる。4つのばね要素の使用法も、実施形態4200および4300に示されたように、可能である。これによって、二次元の傾斜運動を実現することができる。傾斜ミラーとしての使用法が、例えば、以下にあげたもののために可能である。
i.1D、2Dスキャナおよび顕微鏡のデータ取得、
ii.レーザディスプレイ、レーザープリンタ、レーザラベリングまたは露光マシンのデータ出力。
平行移動鏡としての使用法が、例えば、以下にあげたもののために可能である。
i.フーリエ変換分光器、干渉計、ラメラー格子干渉分光器において。
ii.共焦点顕微鏡において、または、
iii.光路長変調装置において。
【0145】
最後に、静電気的に撓み可能な板ばね6000を有する実施形態が説明された。そこにおいて、1つの電極301は、横方向に作用する引張り力又は圧縮力によって能動的に梁1201を曲げることが可能であるように、梁1201より上に小距離304で配置される。そこにおいて、低い電極ギャップ304が、絶縁材層303によってつくりだすことができ、探針は梁の下にある。ここで、マイクロデバイスに関して上で説明されたバリエーションオプションを適用することもできる。梁は、片持ちにすることができ、固定フレームにつなげることができる。例えばダイナミック励振のために、この種の板ばねの使用法が、例えば、原子間力顕微鏡において生じうる。
【0146】
電極301が、基板1550の基板厚み方向に取り付けられることができ、マイクロメカニカルデバイスが、BSOIウェハなどの変形可能な要素1201の上又は下に形成されることができ、その結果、変形可能な要素1201を曲げることによって、それが基板がそれに沿ってのびる基板平面から、すなわち、基板厚み方向に曲げられることが示された。この場合、スペーサ層は、それが平面的な方法で形成されるとき、電極301および変形可能な要素1201のように、基板平面に平行にのびる。あるいは、そのデバイスは、電極301が横方向に変形可能な要素に固定され、その結果、変形可能な要素を曲げることによって、それが基板平面の範囲内で曲げられるように、基板(1550)において形成されることができる。この場合、スペーサ層は、変形可能な要素1201が平面方法で形成されるとき、電極301および変形可能な要素1201のように、基板平面と直角をなす。
【0147】
前記実施形態の各々によるマイクロメカニカルデバイスは、上で説明されたように、マイクロメカニカルデバイスがマイクロメカニカルアクチュエータとして働くように、
図6aの点線によって示されるように、電圧Uをマイクロメカニカルデバイスに印加するためのドライバ回路340を含むことができる。これが、電極301、変形可能な要素1201及び絶縁スペーサ層303を有する加速度センサなどのセンサのマイクロメカニカルデバイスであって、その電極が絶縁スペーサ層303を介して変形可能な要素1201に固定され、絶縁スペーサ層303が横方向305に沿ったいくつかの間隔をおいて配置されたセグメントに構築され、その結果、横方向への変形可能な要素1201の変形によって、電極及び変形可能な要素の間の静電容量が変化する場合において、
図6aの示された回路340は、マイクロメカニカルデバイスの電極301および変形可能な要素1201間の静電容量を検出する検出回路でありえる。しかしながら、340は、変形可能な要素1201の外部的に誘発された曲がりによって、電流の流れが電極301および変形可能な要素1201間に生成され、ひいてはエネルギージェネレータが形成されるように、電極301および変形可能な要素1201間に一定の電圧を印加するための電源でもありえる。
【0148】
上で説明されたように、変形可能な要素1201は、サスペンション位置3203とマイクロメカニカルデバイスの機能要素3201との間にばね部分3803を形成することができる。そこにおいて、機能要素は、傾斜軸を中心として傾斜可能にサスペンドされるプレート3201を含むことができ、そして、ばね部分は、マイクロメカニカルデバイスの傾斜軸(すなわち第1および第2の分布ばねのためのそれぞれの軸又は共通の軸 )に沿ってのびているねじりばね3802からプレートの円周の取付位置に、平面の円周に沿ってマイクロメカニカルデバイスの第2の分布ばねの反対に、すなわち第2の分布ばねに対称的に、のびるマイクロメカニカルデバイスの第1の分布ばね3803を形成することができる。ここで、電極と変形可能な要素との間に電圧(U)を印加することによって、下方向若しくは負のz方向などの第1の法線方向にプレートに対して第1の分布ばねを曲げる横方向の引張り力及び圧縮力が生じるように、第1の分布ばねにおいて、絶縁スペーサ層303が構築されるように、そして、電極と変形可能な要素との間に電圧(U)を印加することによって、第1の法線方向とは反対の第2の法線方向に、プレートに対して第2の分布ばねを曲げる横方向の引張り力及び圧縮力が生じるように、第2の分布ばねにおいて、絶縁スペーサ層303が構築されるように、更なるスペーサ層を介して第2の分布ばねに固定される更なる電極が提供される。
【0149】
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