(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2のレンズ素子の前記光軸に沿った中心厚を示すCT2と、前記第2のレンズ素子と前記第3のレンズ素子との間の前記光軸に沿った空隙を示すAC23と、前記第3のレンズ素子と前記第4のレンズ素子との間の前記光軸に沿った空隙を示すAC34とは、式
1.30≦CT2/(AC23+AC34)
を満たしていることを特徴とする請求項7に記載の光学撮像レンズ。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示およびその効果のより完全な理解のため、以下、同様の参照符号により類似の特徴を示している添付の図面を併用して、以下の説明を参照する。当業者であれば、本明細書に記載のものを含む例示的な実施形態を実現するための他の様々な変形例を把握するであろう。図面は、特定の縮尺に限定されるものではなく、また、類似の要素を表すために同様の参照符号を使用している。
本開示および添付の請求項で使用される場合の、「例示的な実施形態」「典型例の実施形態」および「本実施形態」という表現は、1つのみの実施形態を指すこともあるものの、必ずしもそうであるとは限らず、種々の例示的な実施形態は、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、容易に組み合わせおよび相互入れ替えできる。また、本明細書で使用する専門用語は、単に例示的な実施形態を説明するためのものにすぎず、本発明を限定するものではない。
これに関連して、本明細書で使用される場合の「〜において(in)」という表現は、「〜の中で(in)」と「〜の上で(on)」を含み得るものであり、また、「a」「an」および「the」という表現は、単数を指す場合と複数を指す場合を含み得る。
また、本明細書で使用される場合の「〜によって(by)」という表現は、文脈によっては、「〜から(from)」を意味することもある。
さらに、本明細書で使用される場合の「〜場合に(if)」という表現は、文脈によっては、「〜ときに(when)」または「〜際に(upon)」を意味することもある。
さらに、本明細書で使用される場合の「および/または(and/or)」という言葉は、関連して列挙されるアイテムのうち1つまたは複数からなるあらゆる可能な組み合わせを指すことができ、また、包含し得るものである。
【0026】
なお、本明細書において、「正の屈折力(または負の屈折力)を有するレンズ素子」とは、そのレンズ素子が光軸近傍において正の屈折力(または負の屈折力)を有することを意味する。「レンズ素子の物体側(または像側)の面が、特定の領域に凸部(または凹部)を有する」とは、そのレンズ素子の物体側(または像側)の面が、その特定の領域において、その特定の領域に径方向に隣接する外側の領域と比較して、光軸と平行な方向に沿って、「外側に隆起している(または内側に窪んでいる)」ことを意味する。
図1を例にとると、同図に示すレンズ素子は、Iで示す光軸に関して、径方向に対称である。レンズ素子の物体側の面は、領域Aに凸部を有し、領域Bに凹部を有し、領域Cに別の凸部を有する。なぜなら、物体側の面は、領域Aに径方向に隣接する外側の領域(すなわち領域B)と比較して、領域Aで外側に隆起しており、物体側の面は、領域Cと比較して領域Bで内側に窪んでおり、物体側の面は、領域Eと比較して領域Cで外側に隆起しているからである。
本明細書において、「レンズ素子の周縁部近傍に」とは、そのレンズ素子の撮像光を通過させるための面の周縁領域の近傍、すなわち
図1に示す領域Cに、という意味である。撮像光は、主光線Lcと周辺光線Lmとを含んでいる。
「光軸近傍に」とは、そのレンズ素子の撮像光を通過させるための面の光軸近傍、すなわち
図1に示す領域Aに、という意味である。さらに、レンズ素子は、該レンズ素子を光学撮像レンズ内に取り付けるための拡張部Eを備えることができる。理想的には、撮像光は拡張部Eを通過しない。本例の拡張部Eは単なる一例にすぎず、その構造および形状は、この特定の例に限定されない。また、留意すべきことは、図面を明瞭かつ簡潔に保つため、以下で示す例示的な実施形態におけるレンズ素子はいずれも、拡張部が省略されているということである。
【0027】
本発明では、単焦点レンズである光学撮像レンズの例を提示する。光学撮像レンズの例示的な実施形態は、第1のレンズ素子と、第2のレンズ素子と、第3のレンズ素子と、第4のレンズ素子と、第5のレンズ素子とを備えることができ、それらのレンズ素子の各々は、屈折力を有するとともに、物体側に向いた物体側の面と、像側に向いた像側の面とを有する。
それらのレンズ素子は、光軸に沿って物体側から像側へ順に配置でき、また、レンズの例示的な実施形態は、全体として、屈折力を有するレンズ素子を該5つのみ含み得る。例示的な一実施形態において、第1のレンズ素子の物体側の面は、該第1のレンズ素子の周縁部近傍に凸部を有し、第2のレンズ素子の像側の面は、光軸近傍に凸部を有し、第3のレンズ素子の物体側の面は、光軸近傍に凹部を有し、第4のレンズ素子の物体側の面は、光軸近傍に凸部を有し、第4のレンズ素子の像側の面は、光軸近傍に凸部を有し、第5のレンズ素子は、プラスチック材料で構成されて、その像側の面は、光軸近傍に凹部を有する。光軸に沿った第1のレンズ素子の中心厚をCT1とし、光軸に沿った第4のレンズ素子の中心厚をCT4として、CT1とCT4とは、式、
1.40≦CT4/CT1 式(1)
を満たしている。
【0028】
レンズ素子は、光学特性および光学撮像レンズの長さを考慮して設計されることが好ましい。例えば、第1のレンズ素子が、該第1のレンズ素子の周縁部近傍に凸部を備えて形成されることで集光を助けることができ、これと、第1と第2のレンズ素子間に配置される開口絞りとの組み合わせにより、HFOVを拡大できるとともに、像品質を向上させることができる。
また、第1のレンズ素子の周縁部近傍においてその物体側の面に形成された凸部、第2のレンズ素子の像側の面において光軸近傍に形成された凸部、第3のレンズ素子の物体側の面において光軸近傍に形成された凹部、第4のレンズ素子の物体側および像側の面において光軸近傍に形成された凸部、および/または第5のレンズ素子の像側の面において光軸近傍に形成された凹部など、本明細書で記載するレンズ素子面の形状の細目によって、光学撮像レンズの収差をさらに調整できる。プラスチック材料で構成された第5のレンズ素子により、光学撮像レンズの重量ならびにコストを削減できる。ここで、パラメータCT1とCT4で式(1)が設計され、これは、第4のレンズ素子の厚さが、その物体側および像側の面の光軸近傍で凸状であることによって、短縮される可能性が第1のレンズ素子の厚さよりも少ないことを表している。よって、CT4/CT1の値が1.40以上となるように、好ましくは1.40〜2.50の範囲内となるように制御することで、光学撮像レンズの長さを効果的に短縮できる。上記の細目によって、光学撮像レンズの像品質を向上させることができる。
【0029】
別の例示的な実施形態では、パラメータ間の比に関するものなど、パラメータのいくつかの式について考慮できる。例えば、光軸に沿った5つのレンズ素子すべての厚さの和ALTと、光軸に沿った第1のレンズ素子から第5のレンズ素子までのすべての4つの空隙の和AAGとを、次のような式を満たすように制御できる。
1.90≦ALT/AAG 式(2);または
【0030】
第1のレンズ素子と第2のレンズ素子との間の光軸に沿った空隙AC12と、光学撮像レンズの有効焦点距離EFLとを、次のような式を満たすように制御できる。
EFL/AC12≦38.00 式(3);または
【0031】
AAGと、光軸に沿った第2のレンズ素子の中心厚CT2とを、次のような式を満たすように制御できる。
AAG/CT2≦2.80 式(4);または
【0032】
CT2とEFLとを、次のような式を満たすように制御できる。
EFL/CT2≦7.00 式(5);または
【0033】
CT4と、光軸に沿った第3のレンズ素子の中心厚CT3とを、次のような式を満たすように制御できる。
2.80≦CT4/CT3 式(6);または
【0034】
CT4とALTとを、次のような式を満たすように制御できる。
2.70≦ALT/CT4 式(7);または
【0035】
CT2とCT4とを、次のような式を満たすように制御できる。
CT4/CT2≦2.30 式(8);または
【0036】
ALTと、第2のレンズ素子と第3のレンズ素子との間の光軸に沿った空隙AC23と、第4のレンズ素子と第5のレンズ素子との間の光軸に沿った空隙AC45とを、次のような式を満たすように制御できる。
3.40≦ALT/(AC23+AC45) 式(9);または
【0037】
AAGと、光軸に沿った第5のレンズ素子の中心厚CT5とを、次のような式を満たすように制御できる。
AAG/CT5≦3.80 式(10);または
【0038】
CT2と、AC23と、第3のレンズ素子と第4のレンズ素子との間の光軸に沿った空隙AC34とを、次のような式を満たすように制御できる。
1.30≦CT2/(AC23+AC34) 式(11);または
【0039】
CT4とCT5とを、次のような式を満たすように制御できる。
CT4/CT5≦3.30 式(12);または
【0040】
CT4とAC12とを、次のような式を満たすように制御できる。
0.30≦AC12/CT4 式(13)
【0041】
前述の例示的な実施形態は、限定されるものではなく、本明細書に記載の他の実施形態に選択的に組み込むことができる。
【0042】
ここで、式(2)を参照する。第4のレンズ素子の両面が光軸近傍において凸状であることを考慮すると、これにより、第4のレンズ素子周りの空隙幅は限定的に制限されて、AAGの値は、ALTの値と比較して相対的に小さい値とされ、この場合、ALT/AAGの値は、式(2)を満たすように下限値として1.90などが推奨され、好ましくは、1.90〜6.70の範囲内であることが推奨される。
【0043】
次に、式(3)を参照する。EFLを短縮することはHFOVを拡大する助けとなり得ることと、AC12の値によって第1と第2のレンズ素子間にある程度の距離が維持される必要があることを考慮すると、この場合、EFL/AC12は、式(3)を満たすように上限値として38.00などが推奨され、好ましくは、4.30〜38.00の範囲内であることが推奨される。
【0044】
次に、式(4)を参照する。前述のように、第4のレンズ素子の両面が光軸近傍において凸状であることによって、AAGの値ならびに光学撮像レンズの長さを短縮するように第4のレンズ素子周りの空隙幅は限定的に制限され、このため、AAG/CT2の値は、式(4)を満たすように上限値として2.80などが推奨され、好ましくは、0.70〜2.80の範囲内であることが推奨される。
【0045】
次に、式(5)を参照する。EFLを短縮することはHFOVを拡大する助けとなり得ることを考慮すると、この場合、EFL/CT2の値は、式(5)を満たすように上限値として7.00などが推奨され、好ましくは、下限値によって3.00〜7.00の範囲内などに制限されることが推奨される。
【0046】
次に、式(6)を参照する。第4のレンズ素子の両面が光軸近傍において凸状であることと、第4のレンズ素子において撮像光が通過する有効半径が第3のレンズ素子のそれよりも大きいことを考慮すると、これらの両方によって、第4のレンズ素子の厚さの短縮は限定的に制限され、この場合、CT4/CT3の値は、2.80などの下限値によって制限されることが推奨され、好ましくは、2.80〜4.20の範囲内であることが推奨される。
【0047】
次に、式(7)を参照する。この式は、比較的大きな値を持つパラメータであるALTとCT4で構成されている。一方、光学撮像レンズにおいて、第2と第5のレンズ素子の厚さは、光学撮像レンズの撮像品質を維持するためには、ある程度の値である必要がある。光学特性および製造難易度を考慮すると、この場合、各レンズ素子の厚さを適切に設定するためには、ALT/CT4の値は、式(7)を満たすように2.70以上であることが推奨され、好ましくは、2.70〜3.50の範囲内であることが推奨される。
【0048】
次に、式(8)を参照する。光学特性および製造難易度を考慮すると、第4のレンズ素子の厚さの短縮は、第2のレンズ素子の厚さと比較して可能性が大きい。よって、この場合、CT4/CT2の値は、式(8)を満たすように上限値として2.30などが推奨され、好ましくは、1.00〜2.30の範囲内であることが推奨される。
【0049】
次に、式(9)を参照する。第2と第4のレンズ素子の像側の面において光軸近傍に凸部を形成することで、AC23、AC45の値とともに光学撮像レンズの長さが縮小され得ることを考慮すると、この場合、ALT/(AC23+AC45)の値は、式(9)を満たすように下限値として3.40などが推奨され、好ましくは、3.40〜15.00の範囲内であることが推奨される。
【0050】
次に、式(10)を参照する。AAGを短縮することによって光学撮像レンズの長さの短縮が進み得ることと、第5のレンズ素子において撮像光が通過する有効半径が比較的大きいことによってCT5の短縮が制限されることを考慮すると、この場合、AAG/CT5の値は、式(10)を満たすように上限値として3.80などが推奨され、好ましくは、1.00〜3.80の範囲内であることが推奨される。
【0051】
次に、式(11)を参照する。第2のレンズ素子の像側の面および第4のレンズ素子の物体側の面において光軸近傍に凸部が形成されていることにより、AC23およびAC34の値を短縮することは、CT2の短縮よりも可能性が大きいことを考慮すると、この場合、CT2/(AC23+AC34)の値は、式(11)を満たすように下限値として1.30などが推奨され、好ましくは、1.30〜3.50の範囲内であることが推奨される。
【0052】
次に、式(12)を参照する。光学特性および製造難易度を考慮すると、より大きな厚さが必要とされる第5のレンズ素子の厚さの短縮は、第4のレンズ素子の厚さと比較して可能性が少ない。よって、この場合、CT4/CT5の値は、式(12)を満たすように上限値として3.30などが推奨され、好ましくは、1.30〜3.30の範囲内であることが推奨される。
【0053】
次に、式(13)を参照する。第2のレンズ素子に入射するときの撮像光のレベルを高めるために、AC12の値によって第1と第2のレンズ素子間にある程度の距離が確保される必要があることを考慮すると、この場合、AC12/CT4の値は、式(13)を満たすように下限値として0.30などが推奨され、好ましくは、0.30〜0.80の範囲内であることが推奨される。
【0054】
例示的な実施形態を実施する際には、系の性能および/または解像度の制御を強化するため、凸面もしくは凹面、屈折力、および/または開口絞りの位置についてのさらなる詳細を、1つの特定のレンズ素子に、または広く複数のレンズ素子に、組み込むことができる。例えば、開口絞りを第1と第2のレンズ素子間に配置することなどが可能である。なお、本明細書で記載される詳細は、いかなる矛盾も生じない限りにおいて、例示的な実施形態に組み込むことができるということに留意すべきである。
【0055】
良好な光学特性を有するとともに長さが短縮された光学撮像レンズの例示的な実施形態について説明するため、以下、いくつかの典型例となる実施形態ならびに関連する光学データを提示する。ここで、
図2〜5を参照する。
図2は、第1の例示的な実施形態による光学撮像レンズの、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズ1の例示的な断面図を示している。
図3は、例示的な一実施形態による光学撮像レンズ1の縦球面収差および他の種類の光学収差の例示的なチャートを示している。
図4は、例示的な一実施形態による光学撮像レンズ1の各レンズ素子についての光学データの例示的な表を示している。
図5は、例示的な一実施形態による光学撮像レンズ1についての非球面データの例示的な表を示している。
【0056】
図2に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ1は、光軸に沿って物体側A1から像側A2へ順に、第1のレンズ素子110と、開口絞り100と、第2のレンズ素子120と、第3のレンズ素子130と、第4のレンズ素子140と、第5のレンズ素子150と、を備える。光学レンズ1の像側A2に、フィルタリングユニット160、および撮像センサの像面170が配置される。第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子110、120、130、140、150、およびフィルタリングユニット160のそれぞれは、物体側A1に向いた物体側の面111/121/131/141/151/161と、像側A2に向いた像側の面112/122/132/142/152/162と、を有する。
図示のフィルタリングユニット160の例示的な実施形態は、第5のレンズ素子150と像面170との間に配置されるIRカットフィルタ(赤外線カットフィルタ)である。フィルタリングユニット160は、光学撮像レンズ1を通過する光から特定の波長の光を選択的に吸収する。例えば、赤外光が吸収され、これによって、人間の目に見えない赤外光により像面170に像が形成されることを防いでいる。
【0057】
留意すべきことは、光学撮像レンズ1の通常動作において、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子110、120、130、140、150のうちの隣接する2つのレンズ素子間の距離は、いずれも不変値であるということであり、すなわち、光学撮像レンズ1は、単焦点レンズである。
【0058】
以下、プラスチック材料で構成できる光学撮像レンズ1の各レンズ素子の例示的な実施形態について、図面を参照して説明する。
【0059】
第1のレンズ素子110の例示的な実施形態は、正の屈折力を有する。物体側の面111は、該第1のレンズ素子110の周縁部近傍に凸部1111を有する凸面である。像側の面112は、凹面である。
【0060】
第2のレンズ素子120の例示的な実施形態は、正の屈折力を有する。物体側の面121は、光軸近傍に凸部1211を有するとともに、該第2のレンズ素子120の周縁部近傍に凹部1212を有する。像側の面122は、光軸近傍に凸部1221を有する凸面である。
【0061】
第3のレンズ素子130の例示的な実施形態は、負の屈折力を有する。物体側の面131は、光軸近傍に凹部1311を有する凹面である。像側の面132は、凸面である。
【0062】
第4のレンズ素子140の例示的な実施形態は、正の屈折力を有する。物体側の面141は、光軸近傍に凸部1411を有するとともに、該第4のレンズ素子140の周縁部近傍に凹部1412を有する。像側の面142は、光軸近傍に凸部1421を有する凸面である。
【0063】
第5のレンズ素子150の例示的な実施形態は、負の屈折力を有する。物体側の面151は、光軸近傍に凸部1511を有するとともに、該第5のレンズ素子150の周縁部近傍に凹部1512を有する。像側の面152は、光軸近傍に凹部1521を有するとともに、該第5のレンズ素子150の周縁部近傍に凸部1522を有する。
【0064】
例示的な実施形態では、レンズ素子110、120、130、140、150と、フィルタリングユニット160と、撮像センサの像面170との間に、空隙が存在する。例えば、
図2では、第1のレンズ素子110と第2のレンズ素子120との間に存在する空隙d1と、第2のレンズ素子120と第3のレンズ素子130との間に存在する空隙d2と、第3のレンズ素子130と第4のレンズ素子140との間に存在する空隙d3と、第4のレンズ素子140と第5のレンズ素子150との間に存在する空隙d4と、第5のレンズ素子150とフィルタリングユニット160との間に存在する空隙d5と、フィルタリングユニット160と撮像センサの像面170との間に存在する空隙d6と、を示している。しかしながら、他の実施形態では、上記の空隙のいずれかは、存在しても存在しなくてもよい。例えば、いずれか2つの隣接するレンズ素子の対向する面の形状は、相互に対応している場合があり、そのような状況では、空隙は存在しないことがある。空隙d1をAC12で表し、空隙d2をAC23で表し、空隙d3をAC34で表し、空隙d4をAC45で表し、d1、d2、d3、d4の和をAAGで表す。
【0065】
図4は、本実施形態の光学撮像レンズ1の各レンズ素子の光学特性を示しており、この場合、CT1、AC12、CT2、AC23、CT3、AC34、CT4、AC45、CT5、ALT、AAG、EFL、CT4/CT1、ALT/AAG、EFL/AC12、AAG/CT2、EFL/CT2、CT4/CT3、ALT/CT4、CT4/CT2、ALT/(AC23+AC45)、AAG/CT5、CT2/(AC23+AC34)、CT4/CT5、AC12/CT4の値は、次の通りである。
CT1=0.409(mm);
AC12=0.251(mm);
CT2=0.587(mm);
AC23=0.187(mm);
CT3=0.220(mm);
AC34=0.05(mm);
CT4=0.693(mm);
AC45=0.05(mm);
CT5=0.321(mm);
ALT=2.23(mm);
AAG=0.538(mm);
EFL=2.009(mm);
CT4/CT1=1.694;
ALT/AAG=4.145;
EFL/AC12=8.004;
AAG/CT2=0.917;
EFL/CT2=3.422;
CT4/CT3=3.150;
ALT/CT4=3.218;
CT4/CT2=1.181;
ALT/(AC23+AC45)=9.409;
AAG/CT5=1.676;
CT2/(AC23+AC34)=2.477;
CT4/CT5=2.159;
AC12/CT4=0.362
【0066】
第1のレンズ素子110の物体側の面111から像面170までの光軸に沿った距離は3.806mmであり、光学撮像レンズ1の長さが短縮されている。
【0067】
注目されることは、光学撮像レンズ1のHFOVが47.901度に達すると同時に、一方で、その長さが僅か3.806mmにまで短縮されているということである。従って、光学撮像レンズ1は、小型化された携帯機器用として、優れた撮像品質を提供可能である。
【0068】
第1のレンズ素子110の物体側の面111および像側の面112と、第2のレンズ素子120の物体側の面121および像側の面122と、第3のレンズ素子130の物体側の面131および像側の面132と、第4のレンズ素子140の物体側の面141および像側の面142と、第5のレンズ素子150の物体側の面151および像側の面152と、を含む非球面はすべて、以下の非球面式で定義される。
ここで、
Rは、レンズ素子面の曲率半径を表す。
Zは、非球面の深さ(光軸から距離Yにある非球面上の点と、非球面の光軸上の頂点における接平面と、の間の垂直距離)を表す。
Yは、非球面上の点と光軸との間の垂直距離を表す。
Kは、円錐定数を表す。
a
2iは、2i次の非球面係数を表す。
【0069】
各非球面パラメータの値を、
図5に示している。
【0070】
図3に示すように、いくつかの異なる波長についての縦球面収差(a)の曲線は、相互に近接している。これは、これらの波長に関する軸外光が像点の周りに収束することを表している。図中に示す各曲線の垂直偏差によると、像点に対する軸外光のオフセットは、±0.03mmの範囲内にある。よって、本実施形態は、様々な波長に関して縦球面収差を改善している。
【0071】
サジタル方向の非点収差(b)、およびタンジェンシャル方向の非点収差(c)について、
図3を参照する。3つの波長に関する焦点の変動は全視野で±0.10mmの範囲内にある。これは、本実施形態の光学撮像レンズ1が収差を効果的に除去していることを反映している。また、近接した曲線は、分散が改善されていることを表している。
【0072】
歪曲収差(d)について、
図3を参照すると、歪曲収差の変動が±2%の範囲内であることを示している。このような歪曲収差は、許容される像品質の要件を満たすものであり、また、光学撮像レンズ1の長さを3.806mmまで短縮したとしても、本実施形態の光学撮像レンズ1が像品質を高めるように歪曲収差を制限できることを示している。
【0073】
よって、本実施形態の光学撮像レンズ1は、縦球面収差、サジタル方向の非点収差、タンジェンシャル方向の非点収差、および歪曲収差において、優れた特性を示すものである。例示的な実施形態の光学撮像レンズ1は、上記の実例によれば、実際に優れた光学性能を実現し、また、光学撮像レンズ1の長さは効果的に短縮されている。
【0074】
次に、
図6〜9を参照する。
図6は、第2の例示的な実施形態による光学撮像レンズの、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズ2の例示的な断面図を示している。
図7は、第2の例示的な実施形態による光学撮像レンズ2の縦球面収差および他の種類の光学収差の例示的なチャートを示している。
図8は、第2の例示的な実施形態による光学撮像レンズ2の各レンズ素子についての光学データの例示的な表を示している。
図9は、第2の例示的な実施形態による光学撮像レンズ2についての非球面データの例示的な表を示している。
本実施形態において表示される参照符号は、第1の実施形態における類似の要素のものと同様であるが、ただし本実施形態では、参照符号は2で始まり、例えば、参照符号231によって第3のレンズ素子230の物体側の面を示し、参照符号232によって第3のレンズ素子230の像側の面を示すなどする。
【0075】
図6に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ2は、光軸に沿って物体側A1から像側A2へ順に、第1のレンズ素子210と、開口絞り200と、第2のレンズ素子220と、第3のレンズ素子230と、第4のレンズ素子240と、第5のレンズ素子250と、を備える。
【0076】
第2の実施形態と第1の実施形態との違いは、各レンズ素子の曲率半径および厚さと、各空隙の距離にあり、一方、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子210、220、230、240、250の正/負の屈折力の構成、および物体側A1に向いた物体側の面211、221、231、241、251と、像側A2に向いた像側の面212、222、232、242、252とを含む面の凹/凸形状の構成は、第1の実施形態のものと同様である。
本実施形態の光学撮像レンズ2の各レンズ素子の光学特性について、
図8を参照すると、CT1、AC12、CT2、AC23、CT3、AC34、CT4、AC45、CT5、ALT、AAG、EFL、CT4/CT1、ALT/AAG、EFL/AC12、AAG/CT2、EFL/CT2、CT4/CT3、ALT/CT4、CT4/CT2、ALT/(AC23+AC45)、AAG/CT5、CT2/(AC23+AC34)、CT4/CT5、AC12/CT4の値は、次の通りである。
CT1=0.44(mm);
AC12=0.304(mm);
CT2=0.606(mm);
AC23=0.115(mm);
CT3=0.236(mm);
AC34=0.065(mm);
CT4=0.74(mm);
AC45=0.051(mm);
CT5=0.37(mm);
ALT=2.392(mm);
AAG=0.535(mm);
EFL=1.975(mm);
CT4/CT1=1.682;
ALT/AAG=4.471;
EFL/AC12=6.497;
AAG/CT2=0.883;
EFL/CT2=3.259;
CT4/CT3=3.136;
ALT/CT4=3.232;
CT4/CT2=1.221;
ALT/(AC23+AC45)=14.410;
AAG/CT5=1.446;
CT2/(AC23+AC34)=3.367;
CT4/CT5=2.000;
AC12/CT4=0.411
【0077】
第1のレンズ素子210の物体側の面211から像面270までの光軸に沿った距離は3.956mmであり、光学撮像レンズ2の長さが短縮されている。
【0078】
注目されることは、光学撮像レンズ2のHFOVが47.863度に達すると同時に、一方で、その長さが僅か3.956mmにまで短縮されているということである。従って、光学撮像レンズ2は、小型化された携帯機器用として、優れた撮像品質を提供可能である。
【0079】
図7に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ2は、縦球面収差(a)、サジタル方向の非点収差(b)、タンジェンシャル方向の非点収差(c)、および歪曲収差(d)において、優れた特性を示す。従って、本実施形態の光学撮像レンズは、上記の実例によれば、実際に優れた光学性能を示し、また、光学撮像レンズ2の長さは効果的に短縮されている。
【0080】
次に、
図10〜13を参照する。
図10は、第3の例示的な実施形態による光学撮像レンズの、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズ3の例示的な断面図を示している。
図11は、第3の例示的な実施形態による光学撮像レンズ3の縦球面収差および他の種類の光学収差の例示的なチャートを示している。
図12は、第3の例示的な実施形態による光学撮像レンズ3の各レンズ素子についての光学データの例示的な表を示している。
図13は、第3の例示的な実施形態による光学撮像レンズ3についての非球面データの例示的な表を示している。
本実施形態において表示される参照符号は、第1の実施形態における類似の要素のものと同様であるが、ただし本実施形態では、参照符号は3で始まり、例えば、参照符号331によって第3のレンズ素子330の物体側の面を示し、参照符号332によって第3のレンズ素子330の像側の面を示すなどする。
【0081】
図10に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ3は、光軸に沿って物体側A1から像側A2へ順に、第1のレンズ素子310と、開口絞り300と、第2のレンズ素子320と、第3のレンズ素子330と、第4のレンズ素子340と、第5のレンズ素子350と、を備える。
【0082】
第3の実施形態と第1の実施形態との違いは、各レンズ素子の曲率半径および厚さ、各空隙の距離、像側の面312の表面形状にあり、一方、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子310、320、330、340、350の正/負の屈折力の構成、および物体側A1に向いた物体側の面311、321、331、341、351と、像側A2に向いた像側の面322、332、342、352とを含む面の凹/凸形状の構成は、第1の実施形態のものと同様である。具体的には、第1のレンズ素子310の像側の面312は、光軸近傍に凹部3121を有するとともに、該第1のレンズ素子310の周縁部近傍に凸部3122を有する。
本実施形態の光学撮像レンズ3の各レンズ素子の光学特性について、
図12を参照すると、この場合、CT1、AC12、CT2、AC23、CT3、AC34、CT4、AC45、CT5、ALT、AAG、EFL、CT4/CT1、ALT/AAG、EFL/AC12、AAG/CT2、EFL/CT2、CT4/CT3、ALT/CT4、CT4/CT2、ALT/(AC23+AC45)、AAG/CT5、CT2/(AC23+AC34)、CT4/CT5、AC12/CT4の値は、次の通りである。
CT1=0.374(mm);
AC12=0.439(mm);
CT2=0.535(mm);
AC23=0.199(mm);
CT3=0.22(mm);
AC34=0.05(mm);
CT4=0.652(mm);
AC45=0.063(mm);
CT5=0.287(mm);
ALT=2.068(mm);
AAG=0.751(mm);
EFL=2.088(mm);
CT4/CT1=1.743;
ALT/AAG=2.754;
EFL/AC12=4.756;
AAG/CT2=1.404;
EFL/CT2=3.903;
CT4/CT3=2.964;
ALT/CT4=3.172;
CT4/CT2=1.219;
ALT/(AC23+AC45)=7.893;
AAG/CT5=2.617;
CT2/(AC23+AC34)=2.149;
CT4/CT5=2.272;
AC12/CT4=0.673
【0083】
第1のレンズ素子310の物体側の面311から像面370までの光軸に沿った距離は3.910mmであり、光学撮像レンズ3の長さが短縮されている。
【0084】
注目されることは、光学撮像レンズ3のHFOVが46.746度に達すると同時に、一方で、その長さが僅か3.910mmにまで短縮されているということである。従って、光学撮像レンズ3は、小型化された携帯機器用として、優れた撮像品質を提供可能である。
【0085】
図11に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ3は、縦球面収差(a)、サジタル方向の非点収差(b)、タンジェンシャル方向の非点収差(c)、および歪曲収差(d)において、優れた特性を示す。従って、本実施形態の光学撮像レンズは、上記の実例によれば、実際に優れた光学性能を示し、また、光学撮像レンズ3の長さは効果的に短縮されている。
【0086】
次に、
図14〜17を参照する。
図14は、第4の例示的な実施形態による光学撮像レンズの、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズ4の例示的な断面図を示している。
図15は、第4の実施形態による光学撮像レンズ4の縦球面収差および他の種類の光学収差の例示的なチャートを示している。
図16は、第4の例示的な実施形態による光学撮像レンズ4の各レンズ素子についての光学データの例示的な表を示している。
図17は、第4の例示的な実施形態による光学撮像レンズ4についての非球面データの例示的な表を示している。本実施形態において表示される参照符号は、第1の実施形態における類似の要素のものと同様であるが、ただし本実施形態では、参照符号は4で始まり、例えば、参照符号431によって第3のレンズ素子430の物体側の面を示し、参照符号432によって第3のレンズ素子430の像側の面を示すなどする。
【0087】
図14に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ4は、光軸に沿って物体側A1から像側A2へ順に、第1のレンズ素子410と、開口絞り400と、第2のレンズ素子420と、第3のレンズ素子430と、第4のレンズ素子440と、第5のレンズ素子450と、を備える。
【0088】
第4の実施形態と第1の実施形態との違いは、各レンズ素子の曲率半径および厚さと、各空隙の距離にあり、一方、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子410、420、430、440、450の正/負の屈折力の構成、および物体側A1に向いた物体側の面411、421、431、441、451と、像側A2に向いた像側の面412、422、432、442、452とを含む面の凹/凸形状の構成は、第1の実施形態のものと同様である。
本実施形態の光学撮像レンズ4の各レンズ素子の光学特性について、
図16を参照すると、この場合、CT1、AC12、CT2、AC23、CT3、AC34、CT4、AC45、CT5、ALT、AAG、EFL、CT4/CT1、ALT/AAG、EFL/AC12、AAG/CT2、EFL/CT2、CT4/CT3、ALT/CT4、CT4/CT2、ALT/(AC23+AC45)、AAG/CT5、CT2/(AC23+AC34)、CT4/CT5、AC12/CT4の値は、次の通りである。
CT1=0.305(mm);
AC12=0.424(mm);
CT2=0.517(mm);
AC23=0.299(mm);
CT3=0.22(mm);
AC34=0.05(mm);
CT4=0.724(mm);
AC45=0.05(mm);
CT5=0.22(mm);
ALT=1.986(mm);
AAG=0.823(mm);
EFL=1.882(mm);
CT4/CT1=2.374;
ALT/AAG=2.413;
EFL/AC12=4.439;
AAG/CT2=1.592;
EFL/CT2=3.640;
CT4/CT3=3.291;
ALT/CT4=2.743;
CT4/CT2=1.400;
ALT/(AC23+AC45)=5.691;
AAG/CT5=3.741;
CT2/(AC23+AC34)=1.481;
CT4/CT5=3.291;
AC12/CT4=0.586
【0089】
第1のレンズ素子410の物体側の面411から像面470までの光軸に沿った距離は3.899mmであり、光学撮像レンズ4の長さが短縮されている。
【0090】
注目されることは、光学撮像レンズ4のHFOVが49.797度に達すると同時に、一方で、その長さが僅か3.899mmにまで短縮されているということである。従って、光学撮像レンズ4は、小型化された携帯機器用として、優れた撮像品質を提供可能である。
【0091】
図15に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ4は、縦球面収差(a)、サジタル方向の非点収差(b)、タンジェンシャル方向の非点収差(c)、および歪曲収差(d)において、優れた特性を示す。従って、本実施形態の光学撮像レンズは、上記の実例によれば、実際に優れた光学性能を示し、また、光学撮像レンズ4の長さは効果的に短縮されている。
【0092】
次に、
図18〜21を参照する。
図18は、第5の例示的な実施形態による光学撮像レンズの、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズ5の例示的な断面図を示している。
図19は、第5の実施形態による光学撮像レンズ5の縦球面収差および他の種類の光学収差の例示的なチャートを示している。
図20は、第5の例示的な実施形態による光学撮像レンズ5の各レンズ素子についての光学データの例示的な表を示している。
図21は、第5の例示的な実施形態による光学撮像レンズ5についての非球面データの例示的な表を示している。
本実施形態において表示される参照符号は、第1の実施形態における類似の要素のものと同様であるが、ただし本実施形態では、参照符号は5で始まり、例えば、参照符号531によって第3のレンズ素子530の物体側の面を示し、参照符号532によって第3のレンズ素子530の像側の面を示すなどする。
【0093】
図18に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ5は、光軸に沿って物体側A1から像側A2へ順に、第1のレンズ素子510と、開口絞り500と、第2のレンズ素子520と、第3のレンズ素子530と、第4のレンズ素子540と、第5のレンズ素子550と、を備える。
【0094】
第5の実施形態と第1の実施形態との違いは、各レンズ素子の曲率半径および厚さと、各空隙の距離にあり、一方、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子510、520、530、540、550の正/負の屈折力の構成、および物体側A1に向いた物体側の面511、521、531、541、551と、像側A2に向いた像側の面512、522、532、542、552とを含む面の凹/凸形状の構成は、第1の実施形態のものと同様である。
本実施形態の光学撮像レンズ5の各レンズ素子の光学特性について、
図20を参照すると、この場合、CT1、AC12、CT2、AC23、CT3、AC34、CT4、AC45、CT5、ALT、AAG、EFL、CT4/CT1、ALT/AAG、EFL/AC12、AAG/CT2、EFL/CT2、CT4/CT3、ALT/CT4、CT4/CT2、ALT/(AC23+AC45)、AAG/CT5、CT2/(AC23+AC34)、CT4/CT5、AC12/CT4の値は、次の通りである。
CT1=0.423(mm);
AC12=0.067(mm);
CT2=0.649(mm);
AC23=0.189(mm);
CT3=0.22(mm);
AC34=0.05(mm);
CT4=0.703(mm);
AC45=0.05(mm);
CT5=0.314(mm);
ALT=2.309(mm);
AAG=0.356(mm);
EFL=2.108(mm);
CT4/CT1=1.662;
ALT/AAG=6.486;
EFL/AC12=31.463;
AAG/CT2=0.549;
EFL/CT2=3.248;
CT4/CT3=3.195;
ALT/CT4=3.284;
CT4/CT2=1.083;
ALT/(AC23+AC45)=9.661;
AAG/CT5=1.134;
CT2/(AC23+AC34)=2.715;
CT4/CT5=2.239;
AC12/CT4=0.095
【0095】
第1のレンズ素子510の物体側の面511から像面570までの光軸に沿った距離は3.700mmであり、光学撮像レンズ5の長さが短縮されている。
【0096】
注目されることは、光学撮像レンズ5のHFOVが46.693度に達すると同時に、一方で、その長さが僅か3.700mmにまで短縮されているということである。従って、光学撮像レンズ5は、小型化された携帯機器用として、優れた撮像品質を提供可能である。
【0097】
図19に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ5は、縦球面収差(a)、サジタル方向の非点収差(b)、タンジェンシャル方向の非点収差(c)、および歪曲収差(d)において、優れた特性を示す。従って、本実施形態の光学撮像レンズは、上記の実例によれば、実際に優れた光学性能を示し、また、光学撮像レンズ5の長さは効果的に短縮されている。
【0098】
次に、
図22〜25を参照する。
図22は、第6の例示的な実施形態による光学撮像レンズの、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズ6の例示的な断面図を示している。
図23は、第6の実施形態による光学撮像レンズ6の縦球面収差および他の種類の光学収差の例示的なチャートを示している。
図24は、第6の例示的な実施形態による光学撮像レンズ6の各レンズ素子についての光学データの例示的な表を示している。
図25は、第6の例示的な実施形態による光学撮像レンズ6についての非球面データの例示的な表を示している。
本実施形態において表示される参照符号は、第1の実施形態における類似の要素のものと同様であるが、ただし本実施形態では、参照符号は6で始まり、例えば、参照符号631によって第3のレンズ素子630の物体側の面を示し、参照符号632によって第3のレンズ素子630の像側の面を示すなどする。
【0099】
図22に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ6は、光軸に沿って物体側A1から像側A2へ順に、第1のレンズ素子610と、開口絞り600と、第2のレンズ素子620と、第3のレンズ素子630と、第4のレンズ素子640と、第5のレンズ素子650と、を備える。
【0100】
第6の実施形態と第1の実施形態との違いは、各レンズ素子の曲率半径および厚さと、各空隙の距離にあり、一方、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子610、620、630、640、650の正/負の屈折力の構成、および物体側A1に向いた物体側の面611、621、631、641、651と、像側A2に向いた像側の面612、622、632、642、652とを含む面の凹/凸形状の構成は、第1の実施形態のものと同様である。
本実施形態の光学撮像レンズ6の各レンズ素子の光学特性について、
図24を参照すると、この場合、CT1、AC12、CT2、AC23、CT3、AC34、CT4、AC45、CT5、ALT、AAG、EFL、CT4/CT1、ALT/AAG、EFL/AC12、AAG/CT2、EFL/CT2、CT4/CT3、ALT/CT4、CT4/CT2、ALT/(AC23+AC45)、AAG/CT5、CT2/(AC23+AC34)、CT4/CT5、AC12/CT4の値は、次の通りである。
CT1=0.352(mm);
AC12=0.433(mm);
CT2=0.534(mm);
AC23=0.218(mm);
CT3=0.22(mm);
AC34=0.05(mm);
CT4=0.641(mm);
AC45=0.293(mm);
CT5=0.219(mm);
ALT=1.966(mm);
AAG=0.994(mm);
EFL=1.927(mm);
CT4/CT1=1.821;
ALT/AAG=1.978;
EFL/AC12=4.450;
AAG/CT2=1.861;
EFL/CT2=3.609;
CT4/CT3=2.914;
ALT/CT4=3.067;
CT4/CT2=1.200;
ALT/(AC23+AC45)=3.847;
AAG/CT5=4.539;
CT2/(AC23+AC34)=1.993;
CT4/CT5=2.927;
AC12/CT4=0.676
【0101】
第1のレンズ素子610の物体側の面611から像面670までの光軸に沿った距離は3.799mmであり、光学撮像レンズ6の長さが短縮されている。
【0102】
注目されることは、光学撮像レンズ6のHFOVが48.733度に達すると同時に、一方で、その長さが僅か3.799mmにまで短縮されているということである。従って、光学撮像レンズ6は、小型化された携帯機器用として、優れた撮像品質を提供可能である。
【0103】
図23に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ6は、縦球面収差(a)、サジタル方向の非点収差(b)、タンジェンシャル方向の非点収差(c)、および歪曲収差(d)において、優れた特性を示す。従って、本実施形態の光学撮像レンズは、上記の実例によれば、実際に優れた光学性能を示し、また、光学撮像レンズ6の長さは効果的に短縮されている。
【0104】
次に、
図26〜29を参照する。
図26は、第7の例示的な実施形態による光学撮像レンズの、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズ7の例示的な断面図を示している。
図27は、第7の実施形態による光学撮像レンズ7の縦球面収差および他の種類の光学収差の例示的なチャートを示している。
図28は、第7の例示的な実施形態による光学撮像レンズ7の各レンズ素子についての光学データの例示的な表を示している。
図29は、第7の例示的な実施形態による光学撮像レンズ7についての非球面データの例示的な表を示している。
本実施形態において表示される参照符号は、第1の実施形態における類似の要素のものと同様であるが、ただし本実施形態では、参照符号は7で始まり、例えば、参照符号731によって第3のレンズ素子730の物体側の面を示し、参照符号732によって第3のレンズ素子730の像側の面を示すなどする。
【0105】
図26に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ7は、光軸に沿って物体側A1から像側A2へ順に、第1のレンズ素子710と、開口絞り700と、第2のレンズ素子720と、第3のレンズ素子730と、第4のレンズ素子740と、第5のレンズ素子750と、を備える。
【0106】
第7の実施形態と第1の実施形態との違いは、各レンズ素子の曲率半径および厚さと、各空隙の距離にあり、一方、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子710、720、730、740、750の正/負の屈折力の構成、および物体側A1に向いた物体側の面711、731、741、751と、像側A2に向いた像側の面712、722、732、742、752とを含む面の凹/凸形状の構成は、第1の実施形態のものと同様であり、物体側の面721は凹面である。
本実施形態の光学撮像レンズ7の各レンズ素子の光学特性について、
図28を参照すると、この場合、CT1、AC12、CT2、AC23、CT3、AC34、CT4、AC45、CT5、ALT、AAG、EFL、CT4/CT1、ALT/AAG、EFL/AC12、AAG/CT2、EFL/CT2、CT4/CT3、ALT/CT4、CT4/CT2、ALT/(AC23+AC45)、AAG/CT5、CT2/(AC23+AC34)、CT4/CT5、AC12/CT4の値は、次の通りである。
CT1=0.391(mm);
AC12=0.432(mm);
CT2=0.35(mm);
AC23=0.332(mm);
CT3=0.218(mm);
AC34=0.054(mm);
CT4=0.855(mm);
AC45=0.162(mm);
CT5=0.263(mm);
ALT=2.077(mm);
AAG=0.98(mm);
EFL=2.448(mm);
CT4/CT1=2.187;
ALT/AAG=2.119;
EFL/AC12=5.667;
AAG/CT2=2.800;
EFL/CT2=6.994;
CT4/CT3=3.922;
ALT/CT4=2.429;
CT4/CT2=2.443;
ALT/(AC23+AC45)=4.204;
AAG/CT5=3.726;
CT2/(AC23+AC34)=0.907;
CT4/CT5=3.251;
AC12/CT4=0.505
【0107】
第1のレンズ素子710の物体側の面711から像面770までの光軸に沿った距離は4.165mmであり、光学撮像レンズ7の長さが短縮されている。
【0108】
注目されることは、光学撮像レンズ7のHFOVが42.149度に達すると同時に、一方で、その長さが僅か4.165mmにまで短縮されているということである。従って、光学撮像レンズ7は、小型化された携帯機器用として、優れた撮像品質を提供可能である。
【0109】
図27に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ7は、縦球面収差(a)、サジタル方向の非点収差(b)、タンジェンシャル方向の非点収差(c)、および歪曲収差(d)において、優れた特性を示す。従って、本実施形態の光学撮像レンズは、上記の実例によれば、実際に優れた光学性能を示し、また、光学撮像レンズ7の長さは効果的に短縮されている。
【0110】
次に、
図30〜33を参照する。
図30は、第8の例示的な実施形態による光学撮像レンズの、5つのレンズ素子を有する光学撮像レンズ8の例示的な断面図を示している。
図31は、第8の実施形態による光学撮像レンズ8の縦球面収差および他の種類の光学収差の例示的なチャートを示している。
図32は、第8の例示的な実施形態による光学撮像レンズ8の各レンズ素子についての光学データの例示的な表を示している。
図33は、第8の例示的な実施形態による光学撮像レンズ8についての非球面データの例示的な表を示している。
本実施形態において表示される参照符号は、第1の実施形態における類似の要素のものと同様であるが、ただし本実施形態では、参照符号は8で始まり、例えば、参照符号831によって第3のレンズ素子830の物体側の面を示し、参照符号832によって第3のレンズ素子830の像側の面を示すなどする。
【0111】
図30に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ8は、光軸に沿って物体側A1から像側A2へ順に、第1のレンズ素子810と、開口絞り800と、第2のレンズ素子820と、第3のレンズ素子830と、第4のレンズ素子840と、第5のレンズ素子850と、を備える。
【0112】
第8の実施形態と第1の実施形態との違いは、各レンズ素子の曲率半径および厚さと、各空隙の距離にあり、一方、第1、第2、第3、第4、第5のレンズ素子810、820、830、840、850の正/負の屈折力の構成、および物体側A1に向いた物体側の面811、831、841、851と、像側A2に向いた像側の面812、822、832、842、852とを含む面の凹/凸形状の構成は、第1の実施形態のものと同様であり、物体側の面821は凹面である。
本実施形態の光学撮像レンズ8の各レンズ素子の光学特性について、
図32を参照すると、この場合、CT1、AC12、CT2、AC23、CT3、AC34、CT4、AC45、CT5、ALT、AAG、EFL、CT4/CT1、ALT/AAG、EFL/AC12、AAG/CT2、EFL/CT2、CT4/CT3、ALT/CT4、CT4/CT2、ALT/(AC23+AC45)、AAG/CT5、CT2/(AC23+AC34)、CT4/CT5、AC12/CT4の値は、次の通りである。
CT1=0.394(mm);
AC12=0.462(mm);
CT2=0.378(mm);
AC23=0.296(mm);
CT3=0.216(mm);
AC34=0.117(mm);
CT4=0.761(mm);
AC45=0.182(mm);
CT5=0.264(mm);
ALT=2.013(mm);
AAG=1.057(mm);
EFL=2.333(mm);
CT4/CT1=1.931;
ALT/AAG=1.904;
EFL/AC12=5.050;
AAG/CT2=2.796;
EFL/CT2=6.172;
CT4/CT3=3.523;
ALT/CT4=2.645;
CT4/CT2=2.013;
ALT/(AC23+AC45)=4.211;
AAG/CT5=4.004;
CT2/(AC23+AC34)=0.915;
CT4/CT5=2.883;
AC12/CT4=0.607
【0113】
第1のレンズ素子810の物体側の面811から像面870までの光軸に沿った距離は4.176mmであり、光学撮像レンズ8の長さが短縮されている。
【0114】
注目されることは、光学撮像レンズ8のHFOVが43.311度に達すると同時に、一方で、その長さが僅か4.176mmにまで短縮されているということである。従って、光学撮像レンズ8は、小型化された携帯機器用として、優れた撮像品質を提供可能である。
【0115】
図31に示すように、本実施形態の光学撮像レンズ8は、縦球面収差(a)、サジタル方向の非点収差(b)、タンジェンシャル方向の非点収差(c)、および歪曲収差(d)において、優れた特性を示す。従って、本実施形態の光学撮像レンズは、上記の実例によれば、実際に優れた光学性能を示し、また、光学撮像レンズ8の長さは効果的に短縮されている。
【0116】
図34を参照すると、8通りのすべての実施形態についての、CT1、AC12、CT2、AC23、CT3、AC34、CT4、AC45、CT5、ALT、AAG、EFL、CT4/CT1、ALT/AAG、EFL/AC12、AAG/CT2、EFL/CT2、CT4/CT3、ALT/CT4、CT4/CT2、ALT/(AC23+AC45)、AAG/CT5、CT2/(AC23+AC34)、CT4/CT5、AC12/CT4の値を示しており、本発明の光学撮像レンズが式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、および/または(13)を満たしていることは明らかである。
【0117】
次に、
図35を参照すると、前述の光学撮像レンズを適用した携帯機器20の第1の実施形態についての例示的な構造図を示している。携帯機器20は、ハウジング21と、ハウジング21内に配置された撮影モジュール22と、を備える。携帯機器20は、例として、携帯電話機、カメラ、タブレット型コンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)などであり得るが、ただし、これらに限定されない。
【0118】
図35に示すように、撮影モジュール22は、5つのレンズ素子を有する前述の光学撮像レンズであって単焦点レンズである例えば第1の実施形態の光学撮像レンズ1と、光学撮像レンズ1を位置決めするためのレンズ鏡筒23と、レンズ鏡筒23を位置決めするためのモジュール収容ユニット24と、モジュール収容ユニット24を位置決めするための基板172と、光学撮像レンズ1の像側に配置される撮像センサ171と、を備えることができる。像面170は、撮像センサ171上に形成される。
【0119】
他のいくつかの例示的な実施形態では、フィルタリングユニット160の構成を省くことができる。いくつかの例示的な実施形態では、ハウジング21、レンズ鏡筒23、および/またはモジュール収容ユニット24は、1つのコンポーネントに統合するか、または複数のコンポーネントで組み立てることができる。
いくつかの例示的な実施形態では、本実施形態で用いる撮像センサ171は、チップ・オン・ボード(COB)パッケージの形態で基板172に直接装着されており、そのようなパッケージは、従来のチップ・スケール・パッケージ(CSP)とは異なり、COBパッケージは、光学撮像レンズ1における撮像センサ171の前面にカバーガラスを必要としない。前述の例示的な実施形態は、このパッケージ型式に限定されるものではなく、また、他の記載の実施形態に選択的に組み込むことができる。
【0120】
5つのレンズ素子110、120、130、140、150は、隣接する2つのレンズ素子間を空隙により分離するようにして、レンズ鏡筒23内に配置される。
【0121】
モジュール収容ユニット24は、レンズ鏡筒23を位置決めするためのレンズ支持台座2401と、レンズ支持台座2401と撮像センサ171との間に配置される撮像センサ台2406と、を備える。レンズ鏡筒23とレンズ支持台座2401は同一の軸I‐I’に沿って配置され、レンズ支持台座2401はレンズ鏡筒23の外側に近接している。撮像センサ台2406は、本実施形態では、典型例として、レンズ支持台座2401に近接している。撮像センサ台2406は、オプションとして、本発明のいくつかの他の実施形態では省くことができる。
【0122】
光学撮像レンズ1の長さは僅か3.806mmであるので、携帯機器20のサイズは極めて小さくできる。従って、本明細書に記載の実施形態は、小型化された製品設計に対する市場の需要を満たすものである。
【0123】
次に、
図36を参照すると、前述の光学撮像レンズ1を適用した携帯機器20’の第2の実施形態についての別の構造図を示している。携帯機器20’と携帯機器20との違いの1つは、レンズ支持台座2401が、第1の台座ユニット2402と、第2の台座ユニット2403と、コイル2404と、磁気ユニット2405と、を含むことであり得る。第1の台座ユニット2402は、レンズ鏡筒23の外側に近接して、軸I‐I’に沿って配置されており、第2の台座ユニット2403は、第1の台座ユニット2402の外側の周りにあって、軸I‐I’に沿って配置されている。コイル2404は、第1の台座ユニット2402と第2の台座ユニット2403の内側との間に配置されている。磁気ユニット2405は、コイル2404の外側と第2の台座ユニット2403の内側との間に配置されている。
【0124】
レンズ鏡筒23と、その中に配置された光学撮像レンズ1は、軸I‐I’に沿って動くように、第1の台座ユニット2402により駆動される。携帯機器20’の残りの構造は、携帯機器20と同様である。
【0125】
同様に、光学撮像レンズ1の長さが3.806mmと短縮されていることから、携帯機器20’は、より小型に設計できると同時に、それでも良好な光学性能が得られる。従って、本実施形態は、小型の製品設計に対する需要および市場の要求を満たすものである。
【0126】
上記の実例によれば、例示的な実施形態における携帯機器およびその光学撮像レンズは、レンズ素子の詳細な構造を制御し、さらに不等式を制御することによって、光学撮像レンズの長さが効果的に短縮されると同時に、それでも良好な光学特性が得られることは、明らかである。
【0127】
開示された原理による種々の実施形態について上記で説明したが、当然のことながら、これらは単なる例として提示したものにすぎず、限定するものではない。よって、例示的な実施形態の広さおよび範囲は、上記実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、本開示に係る請求項およびそれらの均等物によってのみ規定されるべきである。
また、記載した実施形態において上記効果および特徴を提示しているが、それらは、上記効果の一部またはすべてを実現するプロセスおよび構造への、かかる請求項の適用を限定するものではない。
【0128】
また、本明細書におけるセクションの見出しは、本開示に係るいかなる請求項で記載される発明も、限定または特徴付けするものではない。特に、「背景技術」における技術の記載は、技術が、本開示の発明の先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。また、本開示における単数形での「発明」という表現は、本開示における新規な点が1つのみであることを主張するために用いられるものではない。本開示に係る複数の請求項での限定に従って複数の発明を規定でき、よって、かかる請求項は、それらにより保護される発明およびそれらの均等物を規定するものである。いずれの場合も、かかる請求項の範囲は、本開示に照らして、それらの実体によって解釈されるものとし、本明細書の見出しによって制限されるべきではない。