【課題を解決するための手段】
【0017】
この目的は、請求項1の特徴を有するラチェットによって解決される。
【0018】
本発明によれば、ハンドルとその上に配置されたピボットハウジングとを含むラチェットが提案され、前記ピボットハウジングは平坦な螺旋である。更に、螺旋は可撓性であり、ラチェットは、ピボット軸に対して実質的に垂直方向を向いた面内で螺旋が巻かれるように作動させられることが可能であり、ここで、螺旋は対数螺旋、双曲螺旋、又はアルキメデス螺旋(archimedic spiral)として形成される。
【0019】
可撓性の螺旋としてのピボットハウジングの設計は、ラチェットがトルク伝達の方向に回転されられる場合に、ユーザによって加えられる力の一部が螺旋の可撓性の変形に流れ込み、その他の部分が、インプラントドライバにトルクが伝達されることを引き起こすということを、単純な手法で可能にする。第一に、ユーザによってハンドルに加えられる力は、インプラントドライバが螺旋によって、要素間に発生する摩擦力に起因して圧力嵌め手法で囲まれるまで、螺旋の可撓性の変形を引き起こし、これにより、ユーザによって加えられる更なる力はインプラントドライバへのトルク伝達を続いて発生させる。しかしユーザによって追加的に加えられる力が大きくなりすぎて、例えば顎、インプラント担持体、歯の基部などの損傷をもたらす可能性がある場合、ラチェットはインプラントドライバに対してスリップ又は空転する。従って、インプラントドライバへのトルク伝達を調節された様態で、人体も他の構成要素も損傷することなしに伝達することが可能である。
【0020】
可撓性の螺旋の変形は平面内で巻かれることによって行われ、すなわち上面図(2次元)を考慮する場合、トルク伝達の間に螺旋はピボットハウジングのピボット軸の周りで、すなわち内側に巻かれる。従って、螺旋の可撓性は1つの平面にわたって延在するのみである。ラチェットがフリーホイール方向に回転させられる場合、螺旋はピボット軸から離れるように解放され、言い換えると螺旋は開かれる。
【0021】
その上、螺旋としてのピボットハウジングの設計によって調整されたバネ力は、トルク伝達の方向に螺旋が巻かれる場合、インプラントドライバに対して、予め規定された接触力で螺旋を更に押す。従って、螺旋の表面粗度とインプラントドライバに対する螺旋の接触力との組み合わせは、トルク伝達を効果的に増加させる。
【0022】
更に、回転のプロセスに先立って、ハンドルの長手方向軸を基準にしたラチェットの単純な回転によって、トルク伝達の方向を変えること、すなわちフリーホイーリング方向に変えることが可能である。従って、ラチェットのトルク伝達の方向を有利な手法で決定することが、ラチェットを改造する努力を要することなしに可能である。
【0023】
単純な構成である本発明によるラチェットの構成を使用すれば、製造コストを低く保つことが可能である。
【0024】
最後にラチェットは、例えば、使用されるツールの消毒及び処置室の準備に精通する歯科医の実習生などの、経験の少ない人員によってさえ、容易にかつ多大な努力を払うことなしに取り扱われることが可能である。
【0025】
螺旋がアルキメデス螺旋として設計される場合、螺旋はインプラントドライバをしっかりと囲むことが可能であり、なぜなら螺旋の半径は、螺旋とハンドルとの間の接合部から螺旋の自由端までの角度に比例して減少するからである。従って、インプラントドライバに対する螺旋のバネ力は効果的に増加する。バネ力の要求に応じて、螺旋は対数螺旋又は双曲螺旋として設計されてもよい。
【0026】
本発明によるラチェットの更なる実施形態は、従属請求項2〜
8の主題である。
【0027】
従って、ラチェットは一体成形設計を有してもよい。従って、例えば複数部品ラチェットなどについての取り付けに加えて、組み立ても不必要となるため、ラチェットの製造コストを実質的に最小化することが有利に可能である。その上、ラチェットの一体成形設計は、血液又は組織残留物が付着するリスクと、細菌の形成によりもたらされる感染リスクとを明らかに低下させる。各使用の後に必要とされる殺菌もはるかに迅速に行われることが可能であり、なぜならラチェットが分解された後に再度組み立てられる必要はもはやないからである。そのような効率的な操作を可能にすることはまた、医療システムの強い緊張を緩和する。ラチェットの一体成形構成によって更に、同一の又は類似した構成のいくつかのラチェットの場合に、組み立て中に部品が混同されて場合によってはラチェットの機能の消滅又は損傷がもたらされる可能性がある、ということが有利に防止される可能性がある。その上、ラチェットが繰り返し組み立てられる場合、部品の繊細な接合部が激しく使用され損耗する。一体成形構成はこの問題に効果的に対抗する。
【0028】
更なる実施形態によれば、ラチェットの螺旋は少なくとも360°の、好ましくは少なくとも450°の、特に好ましくは少なくとも630°の角度を有してもよい。この角度は、ハンドルから螺旋への移行部から、螺旋の自由端までにわたるものである。角度寸法の構成又は螺旋のコイルの構成はそれぞれ複数の要因に依存する。従って、例えばインプラントドライバの外殻表面と動作可能な接続状態にある表面の粗度が、角度寸法を決定する。粗度がより高ければ、螺旋のより小さな角度寸法が必要とされる。螺旋の可撓性によっても角度寸法の選択は変更され、なぜならこれは螺旋がどの程度までインプラントドライバを囲むかを決定するからである。螺旋の可撓性はその断面に依存することに留意されたい。応力分散は螺旋の全アーク長にわたって分散されるため、応力分散がより良好ならば角度寸法はより大きい。螺旋はその最初のコイルを用いてインプラントドライバを囲むため、ハンドルをある角度をなして配置することも可能である。従って、例えば顎骨手術などにおける、狭い空間へのラチェットの到達可能性が向上する。
【0029】
更なる実施形態によれば、螺旋はピボット軸に面した少なくとも1つの突起を有してもよい。突起は、インプラントドライバの対応する凹部内に係合することが可能なように、螺旋上に設計される。従って、トルク伝達の方向におけるラチェットの回転時に、インプラントドライバを囲む螺旋のセクションとインプラントドライバとの間の圧力嵌め接続(force−fit connection)(摩擦力)に加えて、形状適合接続(form−fit connection)が補助的に提供されることが達成されてもよい。更に、複数の突起が螺旋に沿って設けられてもよく、これによりラチェットからインプラントドライバへの力及び/又はトルク伝達は、1つのみの突起と比較してより規則的にインプラントドライバ上に分散されることが可能である。伝達されるトルクは、螺旋のピッチによって、突起と関連して影響を及ぼされる。従って一定のトルク伝達を可能にするために、対応する凹部がそれに応じてインプラントドライバに沿って形成されなければならないことに留意されたい。伝達されるトルクは、突起の高さ、ラチェットの材料、及び/又はその硬度に依存する。
【0030】
更なる実施形態によれば、ピボット軸に面した突起は、螺旋の自由端上に配置されてもよい。螺旋の端における突起の配置は、圧力嵌め接続と形状適合接続との効果的な組み合わせを可能にし、なぜならインプラントドライバを囲むセクションが圧力嵌め接続を確実にし、形状適合接続が螺旋の端においてのみ発生するからである。従って突起は、圧力嵌め接続(摩擦力)によって達成されることができない力及び/又はトルク伝達の量のみを引き受けなければならない。端において配置される突起は従って、力伝達によって発生するその損耗が減らされ得るように有利に解放されてもよい。
【0031】
更に、螺旋の自由端から離れる方を向いた突起の面は、ピボット軸に面した縁とある角度をなしてもよい。この角度が鋭角である場合、インプラントドライバの凹部に突起がよりしっかりと係合し、すなわちより良好に引っかかり、従って相互ラッチングが向上することが達成されてもよい。対照的に、角度が鈍角である場合、トルク制限が必要に応じて有利に実施されてもよく、なぜなら突起は所定のトルクに伴ってインプラントドライバの凹部から外れるからである。角度がより鈍角に設計されていれば、突起をインプラントドライバから離れるように曲げるためのトルクはより小さい。角度は必要に応じて、45°〜150°に、好ましくは70°〜120°に、特に好ましくは80°〜110°に設計されてもよい。
【0032】
その上、螺旋はある長さにわたって延在する凹部を有してもよく、ここで凹部は、螺旋の自由端から離れる方を向いた突起の面に直接隣接する。従って螺旋の自由端は、この領域における螺旋の減らされた断面に起因して、凹部がない場合よりも柔軟であり、これにより、端において配置された突起はやはりインプラントドライバから離れるように偏向するため、トルク伝達の制限が可能になる。これは自由端における可撓性を必要に応じて調節することを可能にする。凹部は更に、螺旋の厚さ全体に及んでもよい。
【0033】
更なる実施形態によれば、ピボット軸に面した螺旋の縁は、少なくとも1つのセクションにおいて粗面化されてもよい。そのような粗度はラチェットとインプラントドライバとの間のスリップを最小化するか又は防止し、これにより、ユーザによって加えられた力がインプラントドライバに実質的にスリップなしで伝達されるということが有利な手法で達成される。一般に、粗度は3つのセクタに分類されてもよい。Ra
min〜Ra
1という第1のセクタでは、一種の機械的接着が存在する。これに関連して、界面層における分子相互作用によって発生する、関与する表面の機械的コヒーレンスが存在する。表面は従って非常に滑らかに設計されるため、それらの接触に先立って存在する空気は逃げ去り、従って関与する2つの表面は互いにしっかりと付着する。トルクの伝達に適していないRa
1〜Ra
2という第2のセクタでは、滑り摩擦が存在する。Ra
2〜Ra
maxという第3のセクタでは静止摩擦が存在し、ここで、接触する2つの表面の表面構造は、それらが付着するほど粗いように設計される。Ra
maxより大きい更なる第4のセクタは、形態適合とみなされてもよい。
【0034】
本発明によるラチェットの更なる態様では、ラチェットはステンレス鋼、チタン、セラミック、耐摩耗性プラスチックなどから形成されてもよい。ラチェットの長寿命を考慮して、ラチェットの、特にその締め付け面の耐摩耗性及び/又は抗摩耗性が特に重視される。更に、長期にわたって機能することが保証されてもよい。あるいは、腐食から保護されるように特定の被覆プロセスを経た、任意の種類の機械加工鋼、建築鋼、又はバネ鋼が使用されてもよい。バネ鋼1.4310、チタングレード4、チタングレード5、PEEKが特に適することが判明している。更に、無菌であることが可能なエラストマが検討されている。螺旋の可撓性は、材料の選択に応じて調節され得ることに留意されたい。
【0035】
別の態様では、ピボット軸に面した螺旋の縁は、少なくとも1つのセクションにおいて硬化させられてもよい。ラチェットの低損耗性のために、ラチェット、特にピボット軸に面した螺旋の縁は、インプラントドライバより硬いことが重要である。これに関して、例えば変態硬化、結晶微細化、時効硬化、固溶体硬化、歪み硬化などのような様々な硬化方法が使用されてもよい。ラチェットの硬さの程度が、関連するインプラントドライバと揃えられ、これによりラチェットとインプラントドライバとが相関ペアを構成する場合、更に有利である。
【0036】
更なる実施形態によれば、螺旋の少なくとも1つの突起は、少なくとも1つのセクションにおいて硬化させられてもよい。従って、少なくとも1つの突起が丸味を帯びて、少なくとも1つの対応する凹部との正確に適合した係合がもはや行われない、ということが効果的に防止され得る。更に、突起の丸みによって望ましくなく発生するスリップが回避され得る。
【0037】
本発明によるラチェットの一実施形態では、ハンドル及び/又はピボットハウジング及び/又は螺旋の領域内にマーキングが設けられてもよい。このマーキングは、ユーザが例えば口腔領域内の組織、創傷などの敏感な場所において手術を行う場合に、ユーザにとって特に有利であり、なぜならこのマーキングは、インプラントドライバを締め付けるため又は緩めるためにどちらの方向にラチェットが回転させられるべきかを示すからである。従って、敏感な場所における、ラチェットによる回転方向の不必要な「試行」が効果的に回避され得る。
【0038】
本発明によるラチェットの更なる実施形態では、ハンドルとピボットハウジングとは同じ厚さを有してもよい。従って、一定の材料厚からラチェットを製造することが可能であり、これにより製造コストは削減され、製造プロセスは大幅に容易になる。
【0039】
本発明の別の態様によれば、ハンドルは円筒形であってもよく、これにより人間工学的取り扱いがユーザにとって可能になる。
【0040】
本発明によるラチェットの更なる態様によれば、ラチェットは衝止部(stop)を含んでもよい。衝止部は、ピボットハウジングの領域内に少なくとも部分的に突出し、好ましくは螺旋が巻かれる面と比べて平行な面全体にわたって延在し、インプラントドライバに面していない側上に配置され、これによりラチェットは、インプラントドライバ上に配置される場合、インプラントドライバ上に衝止部まで配置されることのみが可能である。従って、ラチェットをインプラントドライバ上に配置する場合に、ラチェットがインプラントドライバの軸方向において組織内又は開放傷内まで摺動し、これにより場合によっては患者を傷つける可能性がある、ということが効果的に防止される。
【0041】
本発明の更なる態様によれば、請求項
9に記載のトルク伝達システムが更に提供され、前記トルク伝達システムは、本発明によるラチェットと、インプラントドライバとを含む。その上、インプラントドライバは、円筒形の設計の第1のセクションと、円筒形又は円錐台形の設計の第2のセクションとを含み、ここで第2のセクションは、医療ツール、外科的インプラント、又はその他の任意の物体のためのレセプタクルを更に含む。
【0042】
このようなトルク伝達システムを用いて、ラチェットをトルク伝達の方向に回転させることによって、ユーザの力をラチェットを介してインプラントドライバに単純な手法で伝達することが、スリップにより発生する力及び/又はトルクの損失なしに可能である。
【0043】
医療ツールは、アレンヘッド、トルクスヘッド、ミリングヘッド、研磨ヘッド、ピンレセプタクル、ピンサー(pincers)、やすりなどであってもよい。
【0044】
本発明によるトルク伝達システムの有利な更なる発展は、従属請求項1
0〜
13の主題である。
【0045】
従って、ラチェットとインプラントドライバとの間に圧力嵌め接続が存在してもよい。トルク伝達は従って、摩擦力の助けを借りて容易に実施されてもよい。
【0046】
代替として又は補足として、ラチェットとインプラントドライバとの間に形状適合接続が存在してもよい。ラチェットからインプラントドライバへのトルク伝達は従って、特に有利な手法でもたらされてもよい。
【0047】
更に、インプラントドライバ上の第1のセクションは、少なくともその外殻表面に沿って配置された凹部を含んでもよく、ここで、そのような形状適合接続の場合、螺旋の少なくとも1つの突起が、インプラントドライバの少なくとも1つの凹部と係合状態にあるということが達成される。従って、形状適合接続は単純な手法で確立され得る。
【0048】
その上、複数の凹部が、インプラントドライバの外殻表面に沿って周期的な間隔及び/又は隔離距離を有して配置されてもよい。従って、螺旋からの力の伝達は、少なくとも1つの突起を介してインプラントドライバに特に有利な手法で伝達される。
【0049】
本発明の更なる態様によれば、インプラントドライバにトルクを伝達するための、医学分野における、特に外科又は歯科分野における本発明によるラチェットの使用が、請求項1
4に従って提案される。
【0050】
本発明の更に別の態様によれば、請求項
15に従って、インプラントドライバに加えられるべきトルクを本発明によるラチェットを用いて伝達する方法が提供され、この方法は、ラチェットをインプラントドライバ上に、その軸方向において配置し、好ましくはラチェットをフリーホイーリング方向に回転させ、同時にラチェットをインプラントドライバに沿って降下させるステップと、ラチェットをインプラントドライバ上に固定し、ラチェットをトルク伝達の方向に回転させることによってインプラントドライバにトルクを伝達するステップと、インプラントドライバ上に配置されたラチェットをフリーホイーリング方向に回転させることによってインプラントドライバを解放するステップと、フリーホイーリング方向に回転させ、同時にラチェットをインプラントドライバからその軸方向において除去することによって、ラチェットをインプラントドライバから取り外すステップとを含む。
【0051】
従って、本発明によるラチェットを用いた、上記で説明した利点及び効果が同様に達成される。
【0052】
本発明による方法の有利な更なる発展は、従属請求項
16〜
18の主題である。
【0053】
本発明による方法の一実施形態によれば、ラチェットをインプラントドライバ上に固定し、ラチェットをトルク伝達の方向に回転させることによってインプラントドライバにトルクを伝達するステップと、インプラントドライバ上に配置されたラチェットをフリーホイーリング方向に回転させることによってインプラントドライバを解放するステップとは、好ましくは、ラチェットがインプラントドライバから取り外される前に繰り返し実行される。
【0054】
更に、ラチェットをインプラントドライバ上に固定し、ラチェットをトルク伝達の方向に回転させることによってインプラントドライバにトルクを伝達するステップは、螺旋の少なくとも1つの突起がインプラントドライバの少なくとも1つの凹部と係合状態にあるような仕方で実行されてもよい。また、インプラントドライバ上に配置されたラチェットをフリーホイーリング方向に回転させることによってインプラントドライバを解放するステップは、螺旋の少なくとも1つの突起がインプラントドライバの少なくとも1つの凹部から外れるような仕方で実行されてもよい。
【0055】
本発明による方法の更なる好ましい実施形態によれば、ラチェットをインプラントドライバ上に固定し、ラチェットをトルク伝達の方向に回転させることによってインプラントドライバにトルクを伝達するステップは、ピボットハウジングに加えられるトルクの第1の部分が、可撓性の螺旋を平面内で巻き続け、これによりピボット軸に面した縁とインプラントドライバとの間に圧力嵌め接続が存在するような仕方で、かつピボットハウジングに加えられるトルクの第2の部分が、インプラントドライバの枢動移動を発生させるような仕方で実行され、インプラントドライバ上に配置されたラチェットをフリーホイーリング方向に回転させることによってインプラントドライバを解放するステップは、ピボット軸に面した螺旋の縁とインプラントドライバとの間の圧力嵌め接続が解放されるような仕方で実行される。
【0056】
前述の実施形態に伴う、ラチェットを固定するステップとインプラントドライバを解放するステップという2つのステップは、それぞれがこの実施形態の対応するステップと組み合わされてもよいということに留意されたい。
【0057】
本発明による方法と本発明によるラチェットの使用とにより、ラチェットに関連して前述したものと同じ利点が同様に達成されることが可能である。繰り返しを避けるため、それらをここで再び列挙することはしない。
【0058】
本発明の更に別の態様によれば、請求項
19に従って、ラチェットを製造する方法が提供され、この方法は、ブランクを選択するステップと、レーザ切断、水ジェット切断、ワイヤ浸食、スパーク浸食、又はパンチングを用いてラチェットの輪郭を形成するステップとを含む。
【0059】
このようにして、本発明によるラチェットを、特に単純かつ正確な手法で、及び低コストで製造することが可能である。
【0060】
本発明による方法の例示的な、有利な更なる発展は、従属請求項2
0の主題である。
【0061】
方法のこの好ましい実施形態によれば、ブランクは均一な厚さであるように選択される。この有利な設計により、一定の材料厚からラチェットを製造することが可能になり、これにより製造コストが削減され、製造プロセスは大幅に容易になる。
【0062】
本発明の前述の特徴及び機能、並びに更なる態様及び特徴について、好ましい実施形態の詳細な説明を用いて、添付の図面を参照して以下に説明する。