【0076】
[付記1]
a)コーティング剤の霧化のための、そして、当該コーティング剤のスプレージェットを放出するため回転可能に取り付けられたベルカップ(3)と、
b)第1のシェーピングエアおよび第2のシェーピングエアを放出するために、当該ベルカップ(3)により放出された当該スプレージェットを形成するためのシェーピングエア・リング(4)であって、2つの当該シェーピングエアは、別々のシェーピングエア入口(8、9)をもち、互いに独立して調節可能であるものと、
を備えた当該コーティング剤の塗布のためのロータリー霧化器の霧化システムであって、
c)当該ベルカップ(3)および当該シェーピングエア・リング(4)は、当該霧化システムは、車両本体構成部品の内装塗装にそして車両本体構成部品の外装塗装に適するものとなるように構成された、
ことを特徴とする霧化システム。
[付記2]
前記ベルカップ(3)および前記シェーピングエア・リング(4)は、前記霧化システムが、メタリック塗料または他の効果塗料のための、またはプラスチック部品をコーティングするための塗布にも適するものとなるよう構成された、ことを特徴とする付記1に記載の霧化システム。
[付記3]
a)前記ベルカップ(3)は、周囲に所定の外径を有する環状のスプレーエッジ(5)を有すること、
b)前記第1のシェーピングエアを放出するために、前記シェーピングエア・リング(4)は、環状に分布するよう配置された複数のシェーピングエア・ノズル(6)を有する第1のシェーピングエア・ノズル環を有し、そこで当該第1のシェーピングエア・ノズル環は、前記ベルカップ(3)のスプレーエッジ(5)の外径に基本的に等しい一定の直径を有し、前記第1のシェーピングエアが前記ベルカップ(3)の当該スプレーエッジ(5)上へ案内されること、および/または、
c)前記第2のシェーピングエアを放出するために、前記シェーピングエア・リング(4)は、環状に分布するように配置された複数のシェーピングエア・ノズル(7)を有する第2のシェーピングエア・ノズル環を有し、そこで当該第2のシェーピングエア・ノズル環は、前記ベルカップ(3)のスプレーエッジ(5)の外径に基本的に等しい一定の直径を有し、前記第2のシェーピングエアが、前記ベルカップ(3)の当該スプレーエッジ(5)上へ案内されること、
を特徴とする付記1または2に記載の霧化システム。
[付記4]
a)前記第1のシェーピングエア・ノズル環の前記シェーピングエア・ノズル(6)は、軸方向に方位づけられ、軸方向に前記第1のシェーピングエアを放出すること、そして、
b)前記第2のシェーピングエア・ノズル環の前記シェーピングエア・ノズル(7)は、前記ベルカップ(3)の回転方向に対向して円周方向に方位づけられ、当該円周方向に所定の捻れ角をもつ前記第2のシェーピングエアを放出すること、
を特徴とする付記3に記載の霧化システム。
[付記5]
a)前記第2のシェーピングエア・ノズル環の捻れた前記シェーピングエア・ノズル(7)は、前記第1のシェーピングエア・ノズル環の軸方向に方向づけられた前記シェーピングエア・ノズル(6)に対して一定の半径方向の内部にオフセットされて配置されること、
b)捻れた前記シェーピングエア・ノズル(7)と軸方向に方向づけられた前記シェーピングエア・ノズル(6)との間の当該半径方向のオフセットは、捻れた前記第2のシェーピングエアが前記ベルカップ(3)の前記スプレーエッジ(5)上へ案内されるように、捻れ角の関数としての大きさをもつこと、
を特徴とする付記4に記載の霧化システム。
[付記6]
a)捻れた前記シェーピングエア・ノズル(7)は、軸方向に方向づけられた前記シェーピングエア・ノズル(6)より小さなノズル孔を有すること、および/または、
b)捻れた前記シェーピングエア・ノズル(7)は、軸方向に方向づけられた前記シェーピングエア・ノズル(6)より小さなジェットの拡がりを有すること、
を特徴とする付記4または5に記載の霧化システム。
[付記7]
a)軸方向に方向づけられた前記第1のシェーピングエアは、直接近接する前記シェーピングエア・ノズル(6)からの前記シェーピングエア・ジェットが、前記ベルカップ(3)の前記スプレーエッジ(5)で、円周方向にいかなるギャップもなく互いに隣接するか、あるいは円周方向に重なり合うような大きさのジェットの拡がりを有すること、および/または、
b)円周方向に捻られる前記第1のシェーピングエアは、直接近接する前記シェーピングエア・ノズル(7)からの前記シェーピングエア・ジェットが、前記ベルカップ(3)の前記スプレーエッジ(5)で、円周方向にいかなるギャップもなく互いにも隣接するか、または円周方向に重なるような大きさのジェットの拡がりを有すること、
を特徴とする付記1から6のいずれか1つに記載の霧化システム。
[付記8]
a)前記シェーピングエア・リング(4)は、その端面に環状の凹部(10)を有すること、そして、
b)前記ベルカップ(3)は、その裏面の周囲に環状のベルカップ・リアエッジ(11)を有し、それは軸方向に前記シェーピングエア・リング(4)の当該環状の凹部(10)へ嵌め合い、従って前記ベルカップ(3)は一定の軸方向の囲まれた深さを有すること、
を特徴とする付記1から7のいずれか1つに記載の霧化システム。
[付記9]
a)前記ベルカップ・リアエッジ(11)は、一定の曲率半径(Ri)によって丸められ、そして、
b)前記シェーピングエア・リング(4)の前記環状の凹部(10)は、一定の曲率半径(Ra)によって丸められ、そして、
c)前記ベルカップ・リアエッジ(11)の丸みの当該曲率半径(Ri)は、前記環状の凹部(10)の丸みの当該曲率半径(Ra)より小さい、
ことを特徴とする付記8に記載の霧化システム。
[付記10]
前記ベルカップ(3)と前記シェーピングエア・リング(4)との間に、一定のギャップ幅(b1、b2、b3)をもつギャップ(12)があり、当該ギャップ幅(b1、b2、b3)は、ギャップ長さ方向の外側から内向きに増大する、ことを特徴とする付記1から9のいずれか1つに記載の霧化システム。
[付記11]
a)タービン(1)が、前記ベルカップ(3)を駆動するために設けられ、前記ベルカップ(3)が取り付けられたベルカップ・シャフト(2)を駆動すること、そして、
b)前記シェーピングエア・リング(4)は、特にねじ込まれて当該タービン(1)に直接固定されること
を特徴とする付記1から10のいずれか1つに記載の霧化システム。
[付記12]
前記シェーピングエア・リング(4)は、前記ベルカップ(3)と前記タービンとの間の前記ベルカップ・シャフト(2)の領域を完全に覆う、ことを特徴とする付記11に記載の霧化システム。
[付記13]
a)前記ベルカップ(3)の外径(d
A)および2つの前記シェーピングエア・ノズル環の直径(d
LL1、d
LL2)は、45mm、50mmまたは51mmより大きいこと、および/または
b)前記ベルカップ(3)の外径(d
A)および2つの前記シェーピングエア・ノズル環の直径(d
LL1、d
LL2)は、60mm、55mmまたは53mmより小さいこと、および/または
c)捻れた前記シェーピングエア・ノズル(7)は、0.5mm以上または0.6mm以上、特に基本的に0.65mmのノズル直径を有すること、および/または
d)捻れた前記シェーピングエア・ノズル(7)は、0.9mm未満、または0.8mm未満、特に基本的に0.65mmのノズル直径を有すること、および/または
e)軸方向に方向づけられた前記シェーピングエア・ノズル(6)は、0.5mm以上、または0.6mm以上、特に基本的に0.7mmのノズル直径を有すること、および/または
f)軸方向に方向づけられた前記シェーピングエア・ノズル(6)は、0.9mm未満または0.8mm未満、特に基本的に0.7mm、のノズル直径を有すること、および/または
g)第1の、そして、第2の前記シェーピングエア・ノズル環の直径(d
LL1、d
LL2)は、前記ベルカップ(3)の外径(d
A)と比較して、±3mm、±2mmまたは±1mmより少ない半径方向の偏差を有すること、および/または
h)捻れた前記シェーピングエア・ノズル(7)の捻れ角は、40°または50°より大きく、特に基本的に55°であること、および/または
i)捻れた前記シェーピングエア・ノズル(7)の捻れ角は、70°または60°より小さく、特に基本的に55°であること、および/または
j)前記ベルカップ(3)は、前記ベルカップ(3)の回転軸に対し5°10°、15°、20°以上、特に基本的に25°の周面角度を有する周面(13)を有すること、および/または
k)前記ベルカップ(3)は、前記ベルカップ(3)の回転軸に対し40°、35°または30°未満、特に基本的に25°の周面角度を有する周面(13)を有すること、および/または
l)前記ベルカップ(3)は、25mm、20mm、15mmまたは13mm未満、特に基本的に12.75mmの軸方向の周面長さを有すること、および/または
m)前記ベルカップ(3)は、5mm、7mm、10mmまたは12mm以上、特に基本的に12.75mmの軸方向の周面長さを有すること、および/または
n)前記ベルカップ(3)および前記シェーピングエア・リング(4)は、10mm、7mm、5mm未満、特に基本的に6.45mm、5.53mmまたは4.35mmの前記軸方向の囲まれた深さを有すること、および/または
o)前記ベルカップ(3)および前記シェーピングエア・リング(4)は、2mm、3mm、4mm以上、特に基本的に6.45mm、5.53mmまたは4.35mmの前記軸方向の囲まれた深さを有すること、および/または
p)1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、または6mm以上、特に基本的に6.3mmの前記シェーピングエア・ノズルと前記ベルカップ(3)の前記スプレーエッジ(5)との間の軸方向の間隔(a)、および/または
q)15mm、12mm、10mm、8mm、または7mm未満、特に基本的に6.3mmの、前記シェーピングエア・ノズルと前記ベルカップ(3)の前記スプレーエッジ(5)との間の軸方向の間隔(a)、および/または
r)前記ベルカップ・リアエッジ(11)の丸みの前記曲率半径(Ri)は、2mmまたは3mmより大きいこと、および/または
s)前記ベルカップ・リアエッジ(11)の丸みの前記曲率半径(Ri)は、5mmまたは4mmより小さいこと、および/または
t)前記シェーピングエア・リング(4)の前記環状の凹部(10)の丸みの前記曲率半径(Ra)は、2mm、3mmまたは3.5mmより大きいこと、および/または
u)前記シェーピングエア・リング(4)の前記環状の凹部(10)の丸みの前記曲率半径(Ra)は、5mmまたは4.5mmより小さいこと、および/または
v)前記ベルカップ(3)と前記シェーピングエア・リング(4)との間の前記ギャップ幅(b1、b2、b3)は、0.5mm、0.7mmまたは0.8mm、より大きいこと、および/または
w)前記ベルカップ(3)と前記シェーピングエア・リング(4)との間の前記ギャップ幅(b1、b2、b3)は、5mmまたは4mmより小さいこと、および/または
x)前記ベルカップ(3)と前記シェーピングエア・リング(4)との間の前記ギャップ幅(b1、b2、b3)は、1mm以上または2mm以上、外側から内向きに増加すること、および/または
y)前記ベルカップ(3)は、前記ベルカップ(3)の回転軸に対し50°、60°または70°以上、特に74°の角度で傾斜するオーバフロー表面(14)を有すること、および/または
z)前記ベルカップ(3)は、前記ベルカップ(3)の回転軸に対し90°、85°、80°、80°または75°未満、特に74°の角度で傾斜するオーバフロー表面(14)を有すること、
を特徴とする付記1から12のいずれか1つに記載の霧化システム。
[付記14]
a)DIN EN 13966−1に従う塗布効率は55%、60%、65%、70%、75%、80%または85%より大きいこと、および/または、
b)内装塗装の場合、外装塗装の場合、そして、メタリック塗装の場合、全体のカラー差異ΔE
*は±1より少ないこと、
を特徴とする付記1から13のいずれか1つに記載の霧化システム。
[付記15]
車両本体構成部品の内装塗装のための、そして車両本体構成部品の外装塗装のための、好ましくはまた、メタリック塗料および他の効果塗料の塗装のための、付記1から14のいずれか1つに記載の霧化システムを有する、車両本体構成部品を塗装するための塗装装置。
[付記16]
塗装ブースであって、そこで前記霧化システムは、前記車両本体構成部品の前記内装塗装、前記車両本体構成部品の前記外装塗装、そして好ましくは、前記メタリック塗料および前記他の効果塗料の塗装をも遂行すること、を特徴とする付記15に記載の塗装装置。
[付記17]
2つの別々に制御可能なシェーピングエアを有するベルカップ(3)およびシェーピングエア・リング(4)を備えた、特に付記1から16のいずれか1つに基づく、霧化システムの運転方法であって、
当該霧化システムは、車両本体構成部品の外装塗装のために、そして車両本体構成部品の内装塗装のために使用される、
ことを特徴とする霧化システムの運転方法。
[付記18]
前記霧化システムは、メタリック塗料または他の効果塗料の塗布のためにも使用される
ことを特徴とする付記17に記載の運転方法。
[付記19]
a)ベルカップ(3)は、前記内装塗装の間、5,000/分、10,000/分、15,000/分、20,000/分を超える、または25,000/分を超える速度により駆動されること、および/または
b)ベルカップ(3)は、前記内装塗装の間、40,000/分、25,000/分、20,000/分、15,000/分より低い、または10,000/分より低い速度により駆動されること、および/または
c)ベルカップ(3)は、前記外装塗装の間、30,000/分、35,000/分、40,000/分、45,000/分を超える、または50,000/分を超える速度により駆動されること、および/または
d)ベルカップ(3)は、前記外装塗装の間、70,000/分、60,000/分、55,000/分、50,000/分、45,000/分より低い、または40,000/分より低い速度により駆動されることおよび/または
e)ベルカップ(3)は、前記メタリック塗装の間、10,000/分、20,000/分、30,000/分、40,000/分を超える、または50,000/分を超える速度により駆動されること、および/または
f)ベルカップ(3)は、前記メタリック塗装の間、70,000/分、60,000/分、50,000/分、40,000/分、30,000/分より低い、または20,000/分より低い速度により駆動されること、および/または
g)ベルカップ(3)は、100ml/分、150ml/分、200ml/分、300ml/分、400ml/分、500ml/分、600ml/分、700ml/分、800ml/分以上、または900ml/分以上の色量を塗布すること、および/または
h)ベルカップ(3)は、1,200ml/分、1,000ml/分、900ml/分、800ml/分、700ml/分、600ml/分、500ml/分、400ml/分、300ml/分未満、または100ml/分未満の色量を塗布すること、および/または
i)軸方向に方向づけられたシェーピングエア・ノズルよりも捻れたシェーピングエア・ノズルから放出されるシェーピングエア・フロー(流れ)はより小さいこと、
j)100Nl/分、200Nl/分、300Nl/分、400Nl/分を超える、または、500Nl以上/分を超えるシェーピングエア流が、捻れたシェーピングエア・ノズルから放出されること、および/または
k)700Nl/分、600Nl/分、500Nl/分、400Nl/分、300Nl/分未満、または、200l/分未満のシェーピングエア・フローが、捻れたシェーピングエア・ノズルから放出されること、および/または
l)軸方向に方向づけられたシェーピングエア・ノズルから100Nl/分、200Nl/分、300Nl/分、400Nl/分、500Nl/分を超える、または、600Nl/分を超えるシェーピングエア・フローが放出されること、および/または
m)軸方向に方向づけられたシェーピングエア・ノズルから、800Nl/分、700Nl/分、600Nl/分、500Nl/分、400Nl/分、300Nl/分未満、または、200Nl/分未満のシェーピングエア・フローが放出されること、および/または
n)使用する塗装システムとは無関係に、DIN EN13966−1に従う塗布効率は、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%より大きいこと、および/または
o)使用する塗装システムとは無関係に、DIN EN13966−1に従う塗布効率は、内装塗装の間、55%、60%または65%より大きいこと、および/または
p)使用する塗装系とは無関係に、DIN EN13966−1に従う塗布効率は、外装塗装の間、75%、80%または85%より大きいこと、および/または
q)前記外装塗装の間、50mm、100mm、200mm、300mm、または、400mmを超えるジェット幅が、構成部品のSB50値に基づいて、シェーピングエアにより設定されること、および/または
r)前記外装塗装の間、600mm、500mm、400mm、300mm未満、または、200mm未満のジェット幅が、構成部品上のSB50値に基づいて、シェーピングエアにより設定されること、および/または
s)前記内装塗装の間、50mm、100mm、150mm、200mmを超える、または、250mmを超えるジェット幅が、構成部品上のSB50値に基づいて、シェーピングエアにより設定されること、および/または
t)前記内装塗装の間、300mm、250mm、200mm、150mm未満、または、100mm未満のジェット幅が、構成部品上のSB50値に基づいて、シェーピングエアにより設定されること、
を特徴とする付記17または18に記載の運転方法。
[付記20]
a)前記回転ベルカップ(3)は、コーティング剤に一定の霧化動作を有すること、
b)2つの前記シェーピングエアは、コーティング剤に一定の霧化動作を有すること、
c)前記シェーピングエアの霧化動作は、前記回転ベルカップ(3)の霧化動作の少なくとも30%、50%、75%、100%または150%であること、
を特徴とする付記17から19のいずれか1つに記載の運転方法。
[付記21]
車両本体構成部品の外装塗装のための、そして車両本体構成部品の内装塗装のための、そして、メタリック塗装のためのロータリー・アトマイザの使用。