特許第5951881号(P5951881)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5951881
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】音楽教育用ブロック玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 5/00 20060101AFI20160630BHJP
   A63H 33/08 20060101ALI20160630BHJP
   A63H 33/22 20060101ALI20160630BHJP
   G09B 15/04 20060101ALI20160630BHJP
【FI】
   A63H5/00 Y
   A63H33/08 A
   A63H33/22 A
   G09B15/04
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-503106(P2015-503106)
(86)(22)【出願日】2013年3月8日
(65)【公表番号】特表2015-514468(P2015-514468A)
(43)【公表日】2015年5月21日
(86)【国際出願番号】KR2013001903
(87)【国際公開番号】WO2013147434
(87)【国際公開日】20131003
【審査請求日】2015年4月8日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0032612
(32)【優先日】2012年3月29日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514246727
【氏名又は名称】ヒューマン リーグ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ソ,ソン−イル
【審査官】 彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭57−76585(JP,A)
【文献】 実開昭62−137084(JP,U)
【文献】 特開昭52−31725(JP,A)
【文献】 実開昭60−94288(JP,U)
【文献】 特開昭55−17188(JP,A)
【文献】 特開平5−323864(JP,A)
【文献】 特開2006−262939(JP,A)
【文献】 特開2005−253496(JP,A)
【文献】 特開2011−112715(JP,A)
【文献】 特開2011−239993(JP,A)
【文献】 米国特許第5349129(US,A)
【文献】 登録実用新案第3029534(JP,U)
【文献】 韓国登録実用新案第20−0274498(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 5/00
A63H 33/08
A63H 33/22
G09B 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高さの異なる複数のメロディーブロックと、
それぞれにメロディーブロックが着脱自在に結合されるメロディーブロック結合部に設けられ、それぞれが、その対応するメロディーブロック結合部に結合されたメロディーブロックの高さによって異なる電気的な信号を出力する複数のメロディーブロック感知部と、
メロディーブロック感知部から出力された電気的な信号によって結合された各メロディーブロックの高さに対応する高さを有した音を順次に再生して、メロディーを演奏するように制御するメロディーブロック演奏部を含む演奏制御部と、
演奏制御部の制御によってメロディーを再生する再生部と、
を含む音楽教育用ブロック玩具。
【請求項2】
ブロック玩具は、
メロディーブロック結合部の内側にその結合されたブロックに向けて設けられる複数の照明部と、
演奏制御部の制御によって現在演奏される音の位置に対応する照明部を発光させる発光駆動部と、
をさらに含む請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【請求項3】
メロディーブロックは、
ブロックの下部から上側に光を案内する案内部と、
案内部から案内された光をブロックの上部で拡散させる上部拡散部と、
を含む請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【請求項4】
メロディーブロック感知部は、結合されるメロディーブロックの下部に形成された凹凸パターンを認識するようにメロディーブロック結合部の内側に設けられた複数の機械的なスイッチを含むが、
メロディーブロックの結合方向に無関係にメロディーブロックを認識する請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【請求項5】
ブロック玩具は、
複数の音源ブロックと、
音源ブロックのうち1つが着脱自在に結合される音源ブロック結合部に設けられ、音源ブロックの種類によって演奏制御部に異なる電気的な信号を出力して、演奏制御部が再生する音源の種類を指定する音源ブロック感知部と、
をさらに含む請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【請求項6】
ブロック玩具は、
メモリに保存されたメロディーを抽出して、再生部が再生するように制御する保存メロディー演奏部をさらに含む請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【請求項7】
演奏制御部は、
メロディーブロックを2つのグループに分け、2つのグループに対応するメロディーブロックを順次に演奏するが、その高さに対応する音を同時に同期化させて演奏する和音演奏部をさらに含む請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【請求項8】
ブロック玩具は、他ブロック玩具と通信する装置間通信部をさらに含み、
演奏制御部は、装置間通信部を通じて他ブロック玩具の演奏制御部と連動して、2つのブロック玩具に結合されたブロックの高さに対応する音を同時に同期化させて演奏する和音演奏部をさらに含む請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【請求項9】
ブロック玩具は、他ブロック玩具と通信する装置間通信部をさらに含み、
演奏制御部は、装置間通信部を通じて他ブロック玩具の演奏制御部と連動して、2つのブロック玩具に結合されたブロックの高さに対応する音を順次に演奏する連結演奏部をさらに含む請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【請求項10】
ブロック玩具は、
再生部を通じてメロディーを再生し、メロディーブロック感知部から出力された電気的な信号によって結合された各メロディーブロックを識別して、その識別結果によってゲームを進行するゲーム進行部をさらに含む請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【請求項11】
ブロック玩具は、
上面に各メロディーブロック結合部と演奏制御部とを制御する操作部が配され、下面は、テーブル状からなる遊び板本体と、
遊び板本体が上面が上に、あるいはひっくり返されて着脱自在に結合され、四隅に脚が差し込まれて固定される脚挿入穴が形成されたフレームと、
フレームの脚挿入穴に挿入される4個の脚と、
を含む請求項1に記載の音楽教育用ブロック玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽教育に適したブロック玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
ブロック積み玩具中に、ブロックを積み上げてメロディーを再生することによって、情緒発達を促すか、興味をそそろうとするものなどがある。2010年1月20日付で登録された韓国特許第939,166号には、遊び板上に単位ブロックを積めば、その単位ブロックからなる立体造形物の形状によって音楽を演奏するか、発光するブロック玩具が開示される。この単位ブロックは、表面の端子を通じて外部から電源が供給され、遊び板本体と無線通信を通じて情報を送受信する。ここでは、ブロックの組み立て/分離の形態によって、音階、オクターブ、音長、音色、強弱などの音楽的要素を定義し、ブロックの組み立て/分離の形態を感知してメロディーが再生される。
【0003】
しかし、本発明によるブロック玩具は、各ブロックが内部に高価のマイクロプロセッサや無線通信部を含んでいるので、コスト高となり、かつブロック表面の電気的な端子に依存するので、機構的な限界によって電気的な接続が不安定になり、表面の汚染などによって経時的に接触不良が発生して、誤作動の問題がある。
【0004】
一方、音楽教育のための発明として、2006年6月14日付で公開された韓国公開公報2006−0064731号がある。本発明による電子楽譜は、五線紙が描かれた電子ボードの穴に音符ブロックを挿入すれば、その音符ブロックを認識して順次に再生する。類似した発明として、2001年11月9日付けで公開された特開2001−312275号がある。本発明による自動演奏装置は、表面に楽譜と音符とが描かれ、両側面に雄雌コネクタが設けられた音楽ブロックを左右に連結して結合すれば、高音部記号が描かれた本体ブロックがコネクタを通じて連結された音楽ブロックを認識して、該当する音符を順次に演奏する。
【0005】
このような音楽演奏ブロックは、専門的な楽譜に依存するので、乳児や小児の場合にとっては興味を持ちにくい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、乳児や小児が簡便で親しみやすくブロック積み遊びをしながら、音楽に対する感覚や興味を高めうる音楽教育用ブロック玩具を提供することを目的とする。
【0007】
さらに、音楽を視覚的に理解することができる音楽教育用ブロック玩具を提示することを目的とする。
【0008】
さらに、長期間使っても誤動作しない耐久性を有した音楽教育用ブロック玩具を提供することをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を果たすための一態様によれば、音楽教育用ブロック玩具は、高さの異なる複数のメロディーブロックと、それぞれにメロディーブロックが着脱自在に結合されるメロディーブロック結合部に設けられ、それぞれが、その対応するメロディーブロック結合部に結合されたメロディーブロックの高さによって異なる電気的な信号を出力する複数のメロディーブロック感知部と、メロディーブロック感知部から出力された電気的な信号によって結合された各メロディーブロックの高さに対応する高さを有した音を順次に再生して、メロディーを演奏するように制御するメロディーブロック演奏部を含む演奏制御部と、演奏制御部の制御によってメロディーを再生する再生部と、を含む。
【0010】
さらに他の態様によれば、ブロック玩具は、メロディーブロック結合部の内側にその結合されたブロックに向けて設けられる複数の照明部と、演奏制御部の制御によって現在演奏される音の位置に対応する照明部を発光させる発光駆動部と、をさらに含みうる。
【0011】
さらに他の態様によって、メロディーブロック感知部は、結合されるメロディーブロックの下部に形成された凹凸パターンを認識するようにメロディーブロック結合部の内側に設けられた複数の機械的なスイッチを含みうる。
【0012】
さらに他の態様によれば、メロディーブロック感知部は、結合されるメロディーブロックの方向に無関係にメロディーブロックを認識することができる。
【0013】
さらに他の態様によれば、メロディーブロックは、ブロックの下部から上側に光を案内する案内部と、案内部から案内された光をブロックの上部で拡散させる上部拡散部と、を含みうる。
【0014】
さらに、演奏制御部は、メロディーブロックを2つのグループに分け、2つのグループに対応するメロディーブロックを順次に演奏するが、その高さに対応する音を同時に同期化させて演奏する和音演奏部をさらに含みうる。
【0015】
さらに、ブロック玩具は、他ブロック玩具と通信する装置間通信部をさらに含み、演奏制御部は、装置間通信部を通じて他ブロック玩具の演奏制御部と連動して、2つのブロック玩具に結合されたブロックの高さに対応する音を同時に同期化させて演奏する和音演奏部をさらに含みうる。
【0016】
さらに他の態様によって、ブロック玩具は、他ブロック玩具と通信する装置間通信部をさらに含み、演奏制御部は、装置間通信部を通じて他ブロック玩具の演奏制御部と連動して、2つのブロック玩具に結合されたブロックの高さに対応する音を順次に演奏する連結演奏部をさらに含みうる。
【0017】
さらに、ブロック玩具は、再生部を通じてメロディーを再生し、メロディーブロック感知部から出力された電気的な信号によって結合された各メロディーブロックを識別して、その識別結果によってゲームを進行するゲーム進行部をさらに含みうる。
【0018】
追加的な態様によって、ブロック玩具は、複数の音源ブロックと、音源ブロックのうち1つが着脱自在に結合される音源ブロック結合部に設けられ、音源ブロックの種類によって演奏制御部に異なる電気的な信号を出力して、演奏制御部が再生する音源の種類を指定する音源ブロック感知部と、をさらに含みうる。
【0019】
さらに他の態様によれば、ブロック玩具は、上面に各メロディーブロック結合部と演奏制御部とを制御する操作部が配され、下面は、テーブル状からなる遊び板本体と、遊び板本体が上面が上に、あるいはひっくり返されて着脱自在に結合され、四隅に脚が差し込まれて固定される脚挿入穴が形成されたフレームと、フレームの脚挿入穴に挿入される4個の脚と、を含みうる。
【0020】
追加的な態様によって、ブロック玩具は、メモリに保存されたメロディーを抽出して、再生部が再生するように制御する保存メロディー演奏部をさらに含みうる。
【発明の効果】
【0021】
乳児が高さの異なるメロディーブロックを遊び板本体のメロディーブロック結合部に結合させれば、そのブロックの高さによって高低が定められる音が順次に演奏されてメロディーが再生される。乳児は、単にブロックの高さによって音の高低が変わることを通じて、ブロック遊びの興味が、メロディーに対する興味に転換され、音楽に対する感覚を学ぶようになり、情緒的にも役に立つ。
【0022】
現在再生されるブロックが発光することによって、乳児は、視覚的にさらに集中して、音の高低がブロックの高さによって変化することをさらに容易に知覚的に学習することができる。また、光の発光によって達成される美的な変化によって乳児の情緒を涵養することができる。
【0023】
音源ブロックを異なるように差し込むことによって再生される音の音色を多様に変更することができて、単調さから外れて乳児の興味をさらに高め、多種の音がいずれも音の高低で表現されうるという事実を学習することができる。
【0024】
複数のブロック玩具を連結することによって、2節程度しか演奏することができないブロック玩具の限界を超えてさらに長いメロディーを演奏することができる。それだけではなく、2つのブロック玩具を対で指定することによって、2つのブロック玩具が同期化して再生することによって、和音を演出することができる。このような和音の基本的な原理を、乳児は感覚的に学習することができる。
【0025】
また、ある程度の学習が完了した乳児は、再生されるメロディーに該当するブロックを探して結合させるゲームを楽しむことができる。このようなゲームを通じて、乳児は多様な音源に対して絶対音感やメロディーを感覚的に学習することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態による音楽教育用ブロック玩具の外観を概略的に示す図面である。
図2図1に示されたブロック玩具の分解図である。
図3A】本発明の一実施形態によるメロディーブロック90のうちの1つの外観を概略的に示す図面である。
図3B図3Aに示されたメロディーブロック90の内部構造を示す断面図である。
図3C】メロディーブロック90の底面から見た凹凸パターンの一実施形態を示す図面である。
図4A】本発明の一実施形態によるメロディーブロック結合部の平面図である。
図4B図4Aに示された実施形態によるメロディーブロック結合部の側断面図である。
図5】本発明のさらに他の実施形態によるメロディーブロックの締結構造を示す図面である。
図6】本発明の一実施形態によるブロック玩具の概略的な構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
前述した、そして、追加的な発明の態様は、後述する実施形態を通じてより明確になる。以下、このような発明の態様を添付図面を参照して記述される実施形態を通じて詳しく説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態による音楽教育用ブロック玩具の外観を概略的に図示する。図2は、図1に示されたブロック玩具の分解図である。示したように、一実施形態によるブロック玩具は、メロディーを再生する回路が具現された印刷回路基板と部品とが内蔵される遊び板本体10と、遊び板本体10が上面が上に、あるいはひっくり返されて着脱自在に結合され、四隅に脚が差し込まれて固定される脚挿入穴31〜34が形成されたフレーム30と、フレーム30の脚挿入穴31〜34に挿入される4個の脚71〜74と、を含みうる。
【0029】
脚71〜74は、脚挿入穴31〜34に締まりばめされる。フレーム30の内側面には、遊び板本体10を支持する係止片32が形成されうる。一実施形態において、遊び板本体10は、上面と下面とがフレームを挟んで螺合され、その間の空間に回路が実装された1つあるいはそれ以上の印刷回路基板及び部品が設けられる。一態様によって、遊び板本体10は、上面が上に、あるいはひっくり返された状態でフレーム30に結合されうる。本実施形態において、子供たちが音楽演奏遊びをする時に、遊び板本体10は、上面を上にしてフレーム30に結合される。そうではない時、遊び板本体10をひっくり返してフレーム30に結合すれば、テーブルになって、他の遊びや学習にも使うことができる。テーブルとして使う時、保存された音源、例えば、子供たちが好むMP3音源が再生されることもできる。
【0030】
さらに、フレーム30の下面には、フレームと同じ位置に脚挿入穴51〜54が形成され、ブロックやその他の品物を収納することができる収納空間を備えた収納キャビネット50が備えられうる。例えば、脚71〜74は、脚挿入穴31〜34から分離されて収納キャビネット50に収納されうる。これにより、ブロック玩具の整理が簡便になり、部品の紛失が防止され、端正に保管することができる。
【0031】
しかし、本発明は、このようなテーブル状のブロック玩具に制限されるものではない。例えば、音楽教育のためのブロック玩具は、汽車の形態であり得る。各汽車の上部には、遊び板本体10が着脱自在に結合され、その下部には、ブロックを整理して入れる収納キャビネットが備えられうる。汽車の形態のブロック玩具を互いに連結すれば、それぞれの汽車に挿入されたブロックが連続して再生されうる。
【0032】
一実施形態において、遊び板本体10の上面には、メロディーブロックが結合されるメロディーブロック結合部11と、操作パネル90と、が設けられる。
図3Aは、本発明の一実施形態によるメロディーブロック90のうちの1つの外観を概略的に図示し、図3Bは、図3Aに示されたメロディーブロック90の内部構造を示す断面図である。一実施形態において、メロディーブロックは、対応する音の高さによって比例する高さを有し、その音程は、下部の凹凸パターン95でコーディングされている。示したように、一実施形態によるメロディーブロック90は、ブロックの下部から上側に光を案内する案内部93と、案内部93から案内された光をブロックの上部で拡散させる上部拡散部91と、を含みうる。一実施形態において、案内部93の底面は、光が流入されるように透明であり、その側面の表面には、案内される光が外部に漏れないように内側に反射させる内側方向の鏡面97が形成される。上部拡散部91の表面には、ブロックの上端がブロックごとに多様な色相で発光するように表面に多様な色相でコーティングされうる。
【0033】
メロディーブロック感知部331は、結合されるメロディーブロック90の下部に形成された凹凸パターンを認識するようにメロディーブロック結合部11の内側に設けられた複数の機械的なスイッチを含みうる。一実施形態において、凹凸パターンは、メロディーブロック90の下部外側壁に形成され、メロディーブロック結合部11の内側壁に、これに対応する複数の機械的なスイッチ40が設けられることもある。
【0034】
図3Cは、メロディーブロック90の底面から見た凹凸パターン95の一実施形態を図示する。図3Cのパターンは、回転方向に対称であり、2個の面でのみ感知しても、互いに識別が可能なパターンである。
【0035】
図3Bで明確なように、一実施形態によるメロディーブロック90は、案内部93と上部拡散部91とを一体に1つの部品で製造して、その上部にカラーでコーティングし、下部外面には、鏡面97をコーティングした後、下部に凹凸パターン95が形成されたブロック本体99に差し込んで製造することができる。
【0036】
一実施形態による遊び板本体10の上面には、それぞれにメロディーブロックが着脱自在に結合されるメロディーブロック結合部11が形成される。図4Aは、本発明の一実施形態によるメロディーブロック結合部11の平面図であり、図4Bは、その側断面図である。メロディーブロック結合部11の内側壁には、結合されるメロディーブロック90の下部外側壁に形成された凹凸パターンを認識するように複数の機械的なスイッチ40が設けられる。このパターンの凹部で、スイッチは突出した非活性状態であり、凸部で、スイッチは押された活性状態で回路によって感知される。8個のスイッチは、その‘オン’、‘オフ’状態がそれぞれ2進数‘0’と‘1’と認識されて、8ビット2進数コードと認識されうる。図3Cに示された実施形態において、‘ド’は、“01111110”、‘レ’は、“01000000”と認識されうる。‘レ’の場合、ブロックを90°回して差し込めば、“00000100”と認識されるが、この2つのコードいずれも‘レ’と認識されるようにプログラミングすることによって、ブロックの差し込み方向とは無関係に同じ階名と認識することができる。このようにブロックのパターンを回転対称にするか、ブロックのパターンを認識したプログラムで回転を考慮するか、この2つを組み合わせることによって、ブロックの差し込み方向とは無関係に同じ階名と認識することが可能である。
【0037】
追加的な態様によれば、メロディーブロック結合部11の内側にその結合されたブロックに向けて設けられて、現在演奏されるメロディーブロックを発光させる複数の照明部20が備えられうる。図4Bに示したように、一実施形態において、照明部20は、発光ダイオード25と、例えば、アクリルのような透明な材質からなり、下部には、発光ダイオードが差し込まれる溝が形成され、底面及び側壁には、光を反射させる反射面がコーティングされる光ガイド部材21と、を含む。光ガイド部材21の上面は透明であり、メロディーブロック90の案内部93の底面に密着されて光を連続して案内することができる。
【0038】
さらに他の実施形態において、凹凸パターンは、メロディーブロックの下部の底に形成され、メロディーブロック結合部の底に、これに対応する複数の機械的なスイッチが設けられることもある。
【0039】
図5は、本発明のさらに他の実施形態によるメロディーブロックの一実施形態を図示する。図5の上の図面は、本実施形態において、ブロックの下部の底に形成された凹凸パターンの一例を図示する。所定位置に突出した柱61を無くすか、残すパターニングによってブロックの識別情報が表現される。図5の下の図面は、本実施形態に対応するブロック結合部11の底に形成されたメロディーブロック感知部331の一例を図示する。示された感知部は、機械的な押圧スイッチ(図示せず)が示されたキーキャップ(keycap)63の下に設けられていて、図5に示された凹凸パターンの突棒が結合されれば、キーキャップ63が底面65に対して下降しながら押圧スイッチが機械的に押され、制御部110のマイクロプロセッサが、そのスイッチのオン/オフ状態をスキャンしてパターンを認識する。しかし、機械的なスイッチ以外に光学的な感知やその他の接触スイッチを利用することもできる。図5に示された実施形態においても、パターンは放射対称に形成されて、ブロックの結合方向に関係のないように同様に認識されうる。しかし、たとえパターンが放射対称ではないとしても、異なるパターンを制御部110が同様に認識するようにプログラミングすることによって、同じ効果を果たすことができる。
【0040】
メロディーブロックの識別のための構成は、これに限定されず、例えば、ブロックに内蔵されたRFID(Radio Frequency Identification)や、光学的なパターンを認識する構成にもなりうる。
【0041】
さらに他の態様によって、遊び板本体10の上面には、音源ブロック結合部13−1、13−2が形成されうる。一実施形態において、音源ブロックは、表示する音の種類、例えば、ピアノ、トランペット、シロホン、ドラムなどの楽器の音、犬の音、鳥の音などの動物の音、階名を歌うヒトの音、おならの音などを児童が識別できるように表面に絵が描かれている。音源ブロックを変えて結合させれば、それにより、ブロック玩具で再生される音の種類が変わる。
【0042】
追加的な態様によって、一実施形態による遊び板本体10の上面には、操作パネル90が備えられる。一実施形態による操作パネル90は、電源のオン/オフ及び再生音のボリュームを調節するノブ91と、拍子、すなわち、スピードを調節するノブ92と、ゲームの種類を指定するノブ93と、連結演奏/和音演奏を選択するスライドスイッチ94と、演奏モード/ゲームモード/保存メロディー演奏モードを選択するスライドスイッチ96と、ブロックを差し込んだ後、再生を指示する再生ボタン95と、を備える。2つのスライドスイッチのモードについては、以後に詳しく説明する。
【0043】
図6は、本発明の一実施形態によるブロック玩具の概略的な構成を示すブロック図である。示したように、一実施形態による音楽教育用ブロック玩具は、マイクロプロセッサ、及びそれにより実行されるプログラムで具現される制御部100と、運用プログラムと音源データ及び実行データとが保存されるメモリ130と、音源を再生する再生部200と、を含む。制御部100でブロックと表現された構成は、マイクロプロセッサと対応するプログラムとで具現される。したがって、各ブロックの実体は、プログラムコードを含み、コンピュータプログラムを含んで具現される電子製品を記述するに当って、これらを機能的に定義することが避けることができないという点が理解しなければならない。また、このようなプログラムコードを機能的に区分した各ブロックは、相互間に厳格に区別されて解釈されてはならない。
【0044】
メモリ130は、例えば、1つのフラッシュメモリでもあり、EEPROM(登録商標)とRAMとで構成することもできる。一実施形態において、再生部200は、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)音源を再生する再生部である。図1に示された実施形態において、ブロックは、2列が挿入され、この2列は、連続して、あるいは同期化して同時に和音で演奏されうる。したがって、再生部200は、混合機(mixer)回路をさらに含みうる。例えば、再生部200は、2つのMIDI再生機と、これら出力を混合する混合機と、混合機の出力を指示された程度に増幅する増幅器と、増幅されたオーディオ信号を可聴信号に出力するスピーカーと、を含みうる。
【0045】
一実施形態による音楽教育用ブロック玩具は、それぞれにメロディーブロック90が着脱自在に結合されるメロディーブロック結合部11に設けられ、それぞれが、その対応するメロディーブロック結合部11に結合されたメロディーブロック90の高さによって異なる電気的な信号を出力する複数のメロディーブロック感知部331を含む。一実施形態において、メロディーブロック感知部331は、結合されるメロディーブロックの下部外側壁に形成された凹凸パターンを認識するようにメロディーブロック結合部の内側壁に設けられた複数の機械的なスイッチを含むが、メロディーブロックの結合方向に無関係にメロディーブロックを認識する。これについては、図3C図4A図4Bに関連した説明を参照する。
【0046】
一実施形態において、感知部インターフェース330は、これらスイッチをスキャンして2進値で制御部100に出力することができる。しかし、メロディーブロック感知部331が、制御部100の入出力ポートに個別的に入力されることもある。
【0047】
制御部100は、メロディーブロック感知部331から出力された電気的な信号によって結合された各メロディーブロックの高さに対応する高さを有した音を順次に再生して、メロディーを演奏するように制御するメロディーブロック演奏部111を含む演奏制御部110を含む。一実施形態において、演奏制御部110は、操作部500のスピード指示部510、ボリューム指示部530から指示されたボリューム及びスピードによって再生部200を制御する。
【0048】
追加的な態様によって、ブロック玩具は、複数の音源ブロックのうち1つが着脱自在に結合される音源ブロック結合部13に設けられ、音源ブロックの種類によって演奏制御部110に異なる電気的な信号を出力して、演奏制御部110が再生する音源の種類を指定する音源ブロック感知部311をさらに含みうる。
【0049】
音源ブロックの下部には、メロディーブロックと類似して凹凸パターン、光学パターンあるいはRFIDのような手段が備えられて、遊び板本体10の内部の回路が音源ブロックを識別することを可能にする。本実施形態において、使用可能な音源データは、遊び板本体10の内部のメモリにいずれも保存されており、音源ブロックは、単にこれらのうち1つを指定する機能を果たす。
【0050】
しかし、本発明は、このような実施形態に限定されるものではない。例えば、音源ブロックの内部には、RFIDが内蔵され、RFIDの内部メモリには、各音源のMIDIデータが保存されて、直接遊び板本体10の内部の回路に備えられたRFIDリーダー(reader)回路が音源データを読み出すことができる。さらに他の例として、音源ブロックの内部にメモリが備えられ、音源ブロック結合部に備えられた電気的な接点を通じて、これらメモリのデータを遊び板本体10の内部の回路を通じて読み出すこともできる。このような実施形態において、音源ブロックの内部に音源データが備えられるために、音源ブロックを購買することによって、新たな種類のメロディーをさらに楽しむことができる。
【0051】
ブロック玩具は、音源ブロック感知部311を駆動し、その入力された信号を制御部100に出力する音源指定インターフェース310をさらに含みうる。音源指定インターフェース310は、制御部100を構成するマイクロプロセッサの入出力ポートのうち1つに連結されうる。
【0052】
さらに他の態様によれば、ブロック玩具は、演奏制御部111の制御によって現在演奏される音の位置に対応する照明部20を発光させる発光駆動部350をさらに含みうる。一実施形態において、発光駆動部350は、照明部20の発光ダイオード25が個別的に連結されるアレイ発光ダイオード(Array−LED)駆動チップであり、制御部100は、発光駆動部350のレジスタに値を記録することによって、当該ビットの発光ダイオードをオン/オフさせることができる。
【0053】
追加的な態様によって、ブロック玩具は、メモリ130に保存されたメロディーを抽出して、再生部200が再生するように制御する保存メロディー演奏部113をさらに含みうる。このような保存メロディーは、多様なMIDI音源の演奏を含むMIDI音楽でも、MP3音源でもあり得る。ブロック玩具を楽しむ児童は、自らブロックで演奏を制御せずとも、保存された楽しい音楽を聞くことができる。
【0054】
さらに、演奏制御部は、メロディーブロックを2つのグループに分け、2つのグループに対応するメロディーブロックを順次に演奏するが、その高さに対応する音を同時に同期化させて演奏する和音演奏部をさらに含みうる。例えば、図1に示されたブロック玩具において、2列の音源ブロック結合部を各列によって2つのグループに分けることができる。2つのグループで右側に結合されたブロックから順次に2つのブロックに対応する音が同時に同期化して演奏されることによって、乳児が和音に対する感覚を有するように助けることができる。
【0055】
さらに、ブロック玩具は、他ブロック玩具と通信する装置間通信部900をさらに含み、演奏制御部110は、装置間通信部900を通じて他ブロック玩具の演奏制御部と連動して、2つのブロック玩具に結合されたブロックの高さに対応する音を同時に同期化させて演奏する和音演奏部115をさらに含みうる。装置間通信部900は、例えば、RS−232直列通信インターフェースであり得る。ブロック玩具どうしで直列通信ケーブルで連結することによって、2つのブロック玩具を連動させることができる。さらに、装置間通信部900を2つ備えることによって、3個以上のブロック玩具を連動させることができる。この際、最も前端に連結されたブロック玩具がマスタになって、あらゆるブロック玩具を制御する。マスタブロック玩具は、モード指定部550から指定された再生モードをチェックする。もし、再生モードが和音演奏モードであれば、和音演奏部115が実行される。
【0056】
一実施形態において、マスタブロック玩具の和音演奏部115は、操作部500から指示されたスピードとボリューム情報とを装置間通信部900を通じてスレーブブロック玩具に伝送しうる。以後に、マスタブロック玩具の和音演奏部115は、演奏開始をスレーブブロック玩具に指示した後、自体のメロディーブロック検出部331を読み取って、操作部500から指示されたスピードとボリュームとで各メロディーブロックに該当する音を順次に演奏することができる。スレーブブロック玩具の和音演奏部115は、装置間通信部900を通じて受信したスピードとボリューム情報とによって、再生部200を設定し、待機しながら装置間通信部900を通じて演奏開始の指示を受信すれば、自体のメロディーブロック検出部331を読み取って、各メロディーブロックに該当する音を順次に演奏するように再生部200を制御することができる。
【0057】
さらに他の態様によって、ブロック玩具は、他ブロック玩具と通信する装置間通信部900をさらに含み、演奏制御部110は、装置間通信部900を通じて他ブロック玩具の演奏制御部と連動して、2つのブロック玩具に結合されたブロックの高さに対応する音を順次に演奏する連結演奏部117をさらに含みうる。装置間通信部900は、例えば、RS−232直列通信インターフェースであり得る。ブロック玩具どうしで直列通信ケーブルで連結することによって、2つのブロック玩具を連動させることができる。さらに、装置間通信部900を2つ備えることによって、3個以上のブロック玩具を連動させることができる。この際、最も前端に連結されたブロック玩具がマスタになって、あらゆるブロック玩具を制御する。マスタブロック玩具は、モード指定部550から指定された再生モードをチェックする。もし、再生モードが連結演奏モードであれば、連結演奏部117が実行される。
【0058】
一実施形態において、マスタブロック玩具の連結演奏部117は、操作部500から指示されたスピードとボリューム情報とを装置間通信部900を通じてスレーブブロック玩具に伝送しうる。以後に、マスタブロック玩具の連結演奏部117は、自体のメロディーブロック検出部331を読み取って、操作部500から指示されたスピードとボリュームとで各メロディーブロックに該当する音を順次に演奏することができる。以後に、マスタブロック玩具の連結演奏部117は、演奏開始をスレーブブロック玩具に指示する。スレーブブロック玩具の連結演奏部117は、装置間通信部900を通じて受信したスピードとボリューム情報とによって、再生部200を設定し、待機しながら装置間通信部900を通じて演奏開始の指示を受信すれば、自体のメロディーブロック検出部331を読み取って、各メロディーブロックに該当する音を順次に演奏するように再生部200を制御することができる。
【0059】
さらに、ブロック玩具は、再生部200を通じてメロディーを再生し、メロディーブロック感知部331から出力された電気的な信号によって結合された各メロディーブロックを識別して、その識別結果によってゲームを進行するゲーム進行部150をさらに含みうる。例えば、第1ゲーム進行部150−1は、再生部200を通じてゲームのためにメモリ130に保存された4節分のメロディーを繰り返して演奏しながら、メロディーブロック検出部331に結合されるメロディーブロックを認識する。各メロディーブロック検出部331に演奏されるメロディーの当該位置の音程と異なる音程とを有したメロディーブロックが結合されれば、エラーを知らせるビーフ音が出力される。正しいメロディーブロックが結合されれば、お祝いの短いメロディーが出力される。全体4節分がいずれも成功的に完了すれば、例えば、“よくできました”という称賛コメントが出力される。所定時間内に完了していない場合、例えば、“もう一度挑戦してください”というコメントが出力される。
【0060】
例えば、第2ゲーム進行部150−2は、玩具内で述べた階名に合うブロックを差し込むゲームを進行できる。再生部200で音声メントで16個の階名が出力され、それにより、児童は、該当するブロックを探して順次にブロック玩具に結合する。メロディーブロック検出部331に結合されるメロディーブロックを認識する。各メロディーブロック検出部331に指示された階名と異なる階名とに対応するメロディーブロックが結合されれば、エラーを知らせるビーフ音が出力される。正しいメロディーブロックが結合されれば、お祝いの短いメロディーが出力される。全体4節分がいずれも成功的に完了すれば、例えば、“よくできました”という称賛コメントが出力される。所定時間内に完了していない場合、例えば、“もう一度挑戦してください”というコメントが出力される。
【0061】
例えば、第3ゲーム進行部150−3は、ドラムゲームあるいは拍子に合わせてブロックを差し込むゲームを進行できる。再生部200で拍子を知らせる太鼓の音が出力され、それに合わせて素早くブロックを結合させれば、成功である。太鼓の音にどれほど正確に同期してブロックが結合されるか否かがチェックされ、ブロックの種類は、チェックされない。同期の程度が外れれば、点数が減点され、最終的に獲得した点数が音声で出力される。
【0062】
以上、添付図面を参照して記述される実施形態を中心に記述されたが、本発明は、これに限定されず、当業者ならば、これより導出することができる自明な変形例を包括する。添付の特許請求の範囲は、このような変形例を包括するように意図された。また、本発明の態様は、技術的に矛盾がない限り、相互間に独立し、多様に結合されうる。例えば、各請求項にさらに限定された態様は、技術的に両立することができる他の請求項に記載の態様と多様に組み合わせられる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、音楽教育用ブロック玩具に利用されうる。
【符号の説明】
【0064】
10 遊び板本体
30 フレーム
50 収納キャビネット
71〜74 脚
90 メロディーブロック
100 制御部
110 演奏制御部
130 メモリ
150 ゲーム進行部
310 音源指定インターフェース
330 感知部インターフェース
350 発光駆動部
500 操作部
900 装置間通信部
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4a
図4b
図5
図6