(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記符号化出力部は、前記第1及び第2の入力データが異なるデータの場合、前記第2の符号化データとして、前記第2の入力データを前記符号化部により符号化したデータを出力する、
請求項1に記載の符号化装置。
前記符号化出力部は、前記符号化部による符号化前の第3の入力データが前記第1の入力データと同じデータの場合、前記第2の符号化データに連続して、前記第3の入力データを符号化した第3の符号化データとして、前記特殊コードとは異なる第2の特殊コードを出力する、
請求項1に記載の符号化装置。
前記符号化出力部は、前記第1及び第3の入力データが異なるデータの場合、前記第3の符号化データとして、前記第3の入力データを前記符号化部により符号化したデータを出力する、
請求項5に記載の符号化装置。
前記復号化出力部は、前記第2の符号化データが前記特殊コードとは異なる場合、前記第2の復号化データとして、前記第2の符号化データを前記復号化部により復号化したデータを出力する、
請求項9に記載の復号化装置。
前記復号化出力部は、前記表示期間の開始を示すデータスタート信号が入力された場合、前記データスタート信号から一定期間を前記表示期間として、前記前記第1及び第2の符号化データに応じた前記第1及び第2の復号化データを出力する、
請求項11に記載の復号化装置。
前記復号化出力部は、前記第1及び第2の符号化データに第3の符号化データが連続し、前記第3の符号化データが、前記特殊コードとは異なる第2の特殊コードである場合、前記第3の符号化データを復号化した第3の復号化データとして前記保持部が保持する前記第1の復号化データと同じデータを出力する、
請求項9に記載の復号化装置。
前記復号化出力部は、前記第3の符号化データが前記特殊コードとは異なる場合、前記第3の復号化データとして、前記第3の符号化データを前記復号化部により復号化したデータを出力する、
請求項13に記載の復号化装置。
前記符号化出力部は、前記第1及び第2の入力データが異なるデータの場合、前記第2の符号化データとして、前記第2の入力データを前記符号化部により符号化したデータを出力する、
請求項16に記載の伝送システム。
前記復号化出力部は、前記第2の符号化データが前記特殊コードとは異なる場合、前記第2の復号化データとして、前記第2の符号化データを前記復号化部により復号化したデータを出力する、
請求項16に記載の伝送システム。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(実施の形態の概要)
まず、
図1を用いて実施の形態の概要について説明する。
図1に示すように、実施の形態に係る伝送システム1は、伝送路30を介して符号化装置10と復号化装置20とが接続されている。
【0024】
符号化装置10は、符号化部11、生成部12及び符号化出力部13(比較器及び選択回路に相当)を備えている。符号化部11は、クロックエンベデッド符号化方式である所定の符号化方式に従って符号化を行う。生成部12は、所定の符号化方式に規定されず、かつ、所定の符号化方式に従って符号化する場合よりもビット変化率の高い特殊コード12aを生成する。符号化出力部13は、符号化部11による符号化前の入力データ1a及び1bが同じデータの場合、入力データ1aを符号化部11により符号化した符号化データ2aと、符号化データ2aに連続して、入力データ1bを符号化した符号化データ2bとして特殊コード12aとを出力する。符号化データ2a及び2bは伝送路30により伝送される。
【0025】
また、復号化装置20は、復号化部21、保持部22及び復号化出力部23(状態判断回路及び選択回路に相当)を備えている。復号化部21は、符号化装置10と同様のクロックエンベデッド符号化方式である所定の符号化方式に対応して復号化を行う。保持部22は、復号化部21による復号化後の復号化データを保持する。復号化出力部23は、復号化部21による復号化前の連続する符号化データ2a及び2bにおいて、符号化データ2bが、特殊コード12aである場合、符号化データ2aを復号化部21により復号化した復号化データ3aと、符号化データ2bを復号化した復号化データ3bとして保持部22が保持する復号化データ3aと同じデータを出力する。
【0026】
伝送システム1では、入力データ1a及び2b、復号化データ3a及び3bはパラレルデータであり、伝送路30を通過するデータはシリアルデータである。したがって、符号化装置10では、符号化出力部13から出力された符号化データ2a及び2bをパラレルシリアル変換し、変換したシリアルデータが伝送路30を介して転送される。このため、符号化装置10は、符号化出力部13と伝送路30の間にパラレルシリアル変換回路(P/S変換回路)14も有している。また、復号化装置20では、伝送路30から入力されるシリアルデータをシリアルパラレル変換し、変換したパラレルデータが復号化部20及び復号化出力部23に入力される。このため、復号化装置20は、伝送路30と復号化部21及び復号化出力部23との間にシリアルパラレル変換回路(S/P変換回路)24も有している。
伝送システム1では、クロックエンベデッドシリアルデータ伝送を行うために、所定の符号化方式として、例えば、4B5BなどのmBnB符号化方式に従って符号化/復号化を行う。
【0027】
図2(a)は、符号化部11が4B5B符号化を行うための4B5B符号化テーブル(エンコードテーブル)の例を示しており、
図2(b)は、復号化部21が4B5B復号化を行うための5B4B復号化テーブル(デコードテーブル)の例を示している。
【0028】
図2(a)に示すように、符号化テーブルは、符号化前のパラレルデータの4ビットと、符号化後のシリアルデータの5ビットが1対1で対応付けられている。
図2(a)の例では、テーブルの最下段に示された4ビットの最大値4B=1111(Hex=F)には、5ビットのビットパターン5B=01101が割り当てられている。従って、符号化部11は、入力データ「FFh、FFh、・・・、FFh」を、「0110101101、0110101101、・・・、0110101101」へ符号化する。
【0029】
図2(b)に示すように、復号化テーブルは、復号化前のシリアルデータの5ビットと、復号化後のパラレルデータの4ビットが1対1で対応付けられている。
図2(b)の復号化テーブルは、
図2(a)の変換テーブルに対し逆変換テーブルとなっており、5ビットのビットパターンのそれぞれが元の4ビットのビットパターンに復号化される。例えば、復号化部21は、符号化データ「0110101101、0110101101、・・・、011010110」を、「FFh、FFh、・・・、FFh」へ復号化する。
【0030】
また、復号化装置20のシリアルパラレル変換回路24は、クロックエンベデッドデータであるシリアルデータ(符号化データ)からクロックを再生するためのクロックデータリカバリ回路CDRとしてPLL(Phase Locked Loop)回路を有している。
図3はこのPLL回路の構成例を示している。
【0031】
図3に示すように、PLL回路は、周波数検出回路(Frequency Detector)FD、位相検出回路(Phase Detector)PD、周波数制御チャージポンプ(Frequency Control Charge Pump)FCP、位相制御チャージポンプPCP(Phase Control Charge Pump)、ループフィルタ(Loop Filter)LF、電圧制御発振回路(Voltage Controlled Oscillator)VCOを備えている。
【0032】
周波数検出回路FDには、
図1の伝送路30を介してシリアルデータsd(符号化データ)が入力される。周波数検出回路FDは、入力されるシリアルデータsdと、再生したリカバリクロックclkrとの周波数差を検出する。つまり、受信したシリアルデータsdからクロック周波数情報を抽出する。周波数検出回路FDでは、リカバリクロックclkrの周波数の粗調を実施する。
【0033】
リカバリクロックclkrの周波数が受信したシリアルデータsdの周波数よりも低ければ、周波数検出回路FDは、リカバリクロックclkrの周波数を上げるための信号fupを生成し、周波数制御チャージポンプFCPに出力する。リカバリクロックclkrの周波数が受信したシリアルデータsdの周波数よりも高ければ、周波数検出回路FDは、リカバリクロックclkrの周波数を下げるための信号fdnを生成し、周波数制御チャージポンプFCPに出力する。
【0034】
位相検出回路PDは、タイミングコントローラから伝送されたシリアルデータsdと、リカバリクロックclkrとの位相差を検出する。つまり、受信したシリアルデータsdからクロック位相情報を抽出する。位相検出回路PDでは、リカバリクロックclkrの周波数の微調を実施する。
【0035】
リカバリクロックclkrの位相が受信したシリアルデータsdの位相よりも遅れていれば、位相検出回路PDは、リカバリクロックclkrの位相を進めるための信号pupを生成し、位相制御チャージポンプPCPに出力する。リカバリクロックclkrの位相が受信したシリアルデータsdの位相よりも進んでいれば、位相検出回路PDは、リカバリクロックclkrの位相を遅らせるための信号pdnを生成し、位相制御チャージポンプPCPに出力する。
【0036】
周波数制御チャージポンプFCPは、入力された信号fup又は信号fdnからアナログ電流信号を生成し、ループフィルタLFに出力する。同様に、位相制御チャージポンプPCPは、入力された信号pup又は信号pdnからアナログ電流信号を生成し、ループフィルタLFに出力する。ループフィルタLFは、周波数制御チャージポンプFCP及び位相制御チャージポンプPCPから入力されたアナログ電流信号に基づいて制御電圧信号を生成する。
【0037】
そして、電圧制御発振回路VCOは、ループフィルタLFから入力された制御電圧信号に応じた周波数のリカバリクロックclkrを生成する。このリカバリクロックclkrは、復号化部21の復号化に使用されると共に、周波数検出回路FD及び位相検出回路PDへフィードバックされる。また、リカバリクロックclkrは復号化装置20のシリアルパラレル変換回路にも供給される。
【0038】
すなわち、PLL回路は、入力されるデータと、PLL回路に内蔵された電圧制御発振回路VCOのリカバリクロックclkrとを比較することで、入力されるデータに周波数を合わせることが可能である。
【0039】
具体的な動作例としては、リカバリクロックclkrよりも入力されたデータの変化が多ければ、電圧制御発振回路VCOの周波数が遅いとみなし、また、リカバリクロックclkrよりも入力されたデータの変化が少なければ、電圧制御発振回路VCOの周波数が速いとみなし、リカバリクロックclkrの周波数を調整する。
【0040】
例えば、入力データ「0101」からPLL回路が2倍の周波数のクロックを生成する場合、発振回路の生成するクロックデータが「00110011」なら同じ周波数であり、PLL回路はロックした状態である。また、発振回路のクロックデータが、「000111000111」ならば、発振回路のクロックが速いと判断し、発振回路のクロック周波数を低く制御する。発振回路のクロックデータが「0101」ならば、発振回路のクロックが遅いと判断し、発信回路のクロック周波数を高く制御する。
【0041】
このようにクロックエンベデッド方式の伝送システムでは、PLL回路により信号の変化点を検出しクロックを再生している。このため、「00000」や「11111」といった固定のデータのように同一レベルの信号が連続すると、PLL回路がロックできなくなり、クロックを再生することができない。このため、同一レベルの信号が連続しないように、
図2のような4B5B符号化方式が採用されている。
【0042】
しかしながら、4B5B符号化方式を採用した場合でもクロックの再生に問題が生じる場合がある。すなわち、4B5B符号化方式で符号化しても、同じデータが連続する場合があるため、PLL回路がクロックを再生できない可能性がある。また、入力データが「00110011」のように違う周波数のクロックに見える信号が続くと間違った周波数にロックしてしまう恐れがある(2倍の周波数でとった結果は「0000111100001111」である)。
【0043】
図4は、問題が生じ得るビットパターンの具体例を示している。
図4は、
図2(a)の符号化テーブルを用いて、8ビットの入力データを4ビット単位に符号化データに符号化した例である。
図4では、入力データ「ECh、DDh、DDh、79h、79h」を、符号化テーブルに従って符号化している。
【0044】
ここで、「DDh」は「11011 11011」に符号化される。このため、
図4のように、入力データに「DDh」が連続すると、符号化データは「11011 11011 11011 11011」となる。この場合、「1111」と固定のデータが4ビット連続し、「0」の頻度が少ないため(「0」が孤立した孤立パターンとなる)、PLL回路がロックできず、クロックを再生できない恐れがある。PLLは「0」から「1」のデータ変化、及び「1」から「0」へのデータ変化を検出して、PLL自身の周波数(clkr)と比較を行う事でクロックの周波数を調整している。このため、孤立パターンのように「0」と「1」の変化が少ない場合、クロック周波数の調整回数が減る事になり、結果として、ロックが外れる恐れがある。
【0045】
また、「79h」は「11001 10011」に符号化される。このため、
図4のように、入力データに「79h」が連続すると、符号化データは「11001 10011 11001 10011」となる。この場合、「1」と「0」が2ビット周期で繰り返されるため、PLL回路は、1/2の周波数にロックしてしまい、間違った周波数にロックする恐れがある。
【0046】
さらに説明すると、伝送システムが画像データを伝送するシステムとすると、通常画像データは6bit単位、8bit単位、10bit単位と、偶数であることが一般的である。そこに、mBnB変換を行うと、4B5Bや6B7Bというように奇数に変換してデータを送ることになる。これは、常に「0」のデータや常に「1」のデータが転送されないように、bitを増やすことで、「0」や「1」の連続が出ないコードにマッピングするためであり、転送時に追加されるbitが少ない方が、転送効率が良いためである。
【0047】
このとき、奇数bit単体が連続しても、別のクロックに見える信号は生成されない。たとえば、4B5B符号化方式でデータ転送をする場合、「11001」が連続するときは、「1100111001」となり、連続データがデューティー比50%の繰り返しにはならない(「11001100」や「111000111000」のデータにはならない)。したがって、PLL回路が別の周波数だと誤認識する恐れは少ない。これは、転送データが奇数であれば「0」と「1」の数が偏るためである。
【0048】
ところが、
図4のように、2コード単位でデータが連続する場合、たとえば、「11001」と「10011」が続くと、「1100110011」となるため、2倍の周波数のようなデータが生成される。さらに、「1100110011」を2回繰り返すと「11001100111100110011」となるため、2bit単位でしかデータが切り替わらない。これの頻度が高いと1/2の周波数だとPLL回路が誤認識しやすくなる。
【0049】
また、4つの繰り返しコードの例として「11001 10011 00110 01100」が繰り返されると、1/2の周波数のクロックと同じ信号になるため、PLL回路はより誤認識しやすくなる。
【0050】
なお、上記特許文献1では、ノーリターンインバースNRZx変換により、一定レベル信号の連続を抑制しているが、データ「71」(4B5Bデータ=10101 01010)を連続して転送し続ける場合、「110011001100」となり、1/2周波数と同じデータになってしまう。そのため、PLL回路が1/2の周波数だと誤動作をしてしまい、ロックが外れてしまう欠点がある。
【0051】
また、上記特許文献2では、同期キャラクタをデータの中に埋め込んでおり、この同期キャラクタは「00000」または「11111」である。これは、ビットの先頭をどのタイミングかを認識するために、転送するビットの変化の位置を利用して認識するためである。特許文献2の方法では、連続して同じデータが続けば「0」が続くことになり、PLL回路のロックが外れてしまう欠点がある。
【0052】
また、特許文献2では、同期キャラクタをビット変化率の高いものにすると、どこがビットの先頭かを認識できなくなるため、同期キャラクタは必然的にビット変化率の低いものとなる。そのため、PLL回路のロックが外れやすくなる。
【0053】
また、特許文献2には、前に送ったデータの反転を送ると記載されているため、それを利用しても「0000011111」と1/5の周波数のクロックが入力される形と同じデータが入力されるため、PLL回路が誤認識をしてしまい、ロックが外れてしまう欠点がある。
【0054】
そこで、実施の形態では、
図1に示したように、符号化装置において、同じデータを続けて入力された場合、ビット変化率の高い特殊コード(10101や01010)を符号化データとして符号化する。そして、復号化装置では、特殊コードを受けると、前に復号化した復号化データをコピーして復号化する。これにより、同じデータが連続する場合、特殊コードに置き換えるため、特殊コード以外のコードが連続する事がなくなる。したがって、
図4のような誤動作しやすいコードの発生を削減でき、符号化データのビット変化率を高くすることができるため、精度よくクロックを再生することができる。
【0055】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。本実施の形態は、
図5に示すように、同じデータを続けて転送する際、ビット変化率の高い特殊コードにより符号化して転送しておき、特殊コードを受けると2コード単位で、前の復号化データをコピーとして扱うことにより、転送時に使用されるデータのビット変化率を高くすることを主要な特徴とする。
【0056】
すなわち、
図5のように、10ビット単位を1データとして、同じデータが繰り返し入力された場合、2回目以降に繰り返されるデータを特殊コードに符号化する。本実施の形態の特殊コードは、上位5bitが「10101」であり、特殊コードの下位5bitが「01010」である「10101 01010」として、ビット変化率の高いコードとしている。
【0057】
図5では、入力データ「ECh、DDh、DDh、79h、79h」を、
図2(a)の符号化テーブルと特殊コードを用いて符号化する。すなわち、入力データ「DDh」は符号化データ「11011 11011」に符号化され、入力データ「79h」は符号化データ「11001 10011」に符号化される。
【0058】
そして、入力データに「DDh」が連続するため、2つ目の「DDh」を特殊コード「10101 01010」に変換する。同様に、入力データに「79h」が連続するため、2つ目の「79h」を特殊コード「10101 01010」に変換する。これにより、「0」や「1」の発生が少ない孤立パターンや、「0」や「1」が連続する連続パターンの頻度を減らすことができる。
【0059】
次に、
図6を用いて、本実施の形態に係る表示装置用データ伝送システム100の構成について説明する。
図6に示すように、この表示装置用データ伝送システム100は、画像データ(表示データ)送信側のタイミングコントローラ110、画像データ受信側の表示ドライバ120、画像データの画像を表示する表示ディスプレイ130を備えている。例えば、タイミングコントローラ110及び表示ドライバ120は、それぞれ別々のICチップから構成されている。
【0060】
タイミングコントローラ110は、表示ドライバ120へ表示データやコマンドを送信するデータ送信回路111を備えている。データ送信回路111は、転送データ変換回路211、パラレルシリアル変換回路(P/S)212、PLL回路213、送信アンプ214を備えている。
【0061】
PLL回路213は、クロック生成回路であり、パラレルシリアル変換回路212に生成したクロックを供給する。
図6では、パラレルシリアル変換回路212内にPLL回路213を設けているが、PLL回路213は、必要に応じて転送データ変換回路211やその他の回路にもクロックを供給する。
【0062】
転送データ変換回路211は、mBnBエンコーダであり、この例では、4B5Bエンコーダである。例えば、転送データ変換回路211は、
図2(a)のような符号化テーブルにしたがって符号化を行う。転送データ変換回路211は、PLL回路213のクロックに従って動作し、入力されるパラレル画像データpdt1(入力データとも称する)を4B5B符号化して、パラレル送信データpdt2(転送データもしくは符号化データとも称する)に変換する。また、後述するように、本実施の形態に係る転送データ変換回路211は、mBnB符号化を行うとともに、同じデータが連続する場合、特殊コードを用いて符号化を行う。
【0063】
パラレルシリアル変換回路212は、PLL回路213のクロックに従って動作し、転送データ変換回路211が生成したパラレル送信データpdt1をシリアルデータsdに変換する。シリアルデータsdは、送信アンプ214を介して、伝送路TLへ出力される。
【0064】
表示ドライバ120は、データ受信回路121、データラッチ122、表示用データラッチ123、デジタルアナログコンバータ(DAC:Digital Analog Converter)124、ソース電圧出力アンプ125を備えている。データ受信回路121は、受信データ変換回路221、シリアルパラレル変換回路(S/P)222、PLL回路223、受信アンプ224、コマンド認識回路225を備えている。
【0065】
タイミングコントローラ110から送信されたシリアルデータsdは、伝送路TLから受信アンプ224を介して、シリアルパラレル変換回路222及びPLL回路223へ供給される。
【0066】
PLL回路223は、クロックデータリカバリ回路(クロック再生回路)であり、例えば、
図3と同様の回路構成である。PLL回路223は、受信したシリアルデータsdからリカバリクロックを再生し、再生したリカバリクロックをシリアルパラレル変換回路222に供給する。
図6では、シリアルパラレル変換回路222内にPLL回路223を設けているが、PLL回路223は、必要に応じて受信データ変換回路221やコマンド認識回路225等にもリカバリクロックを供給する。
【0067】
シリアルパラレル変換回路222、PLL回路223のリカバリクロックに従って動作し、シリアルデータsdをパラレル受信データpdr1に変換する。
【0068】
コマンド認識回路225は、PLL回路223のリカバリクロックに従って動作し、シリアルパラレル変換回路222が生成したパラレル受信データpdr1に含まれるコマンドを認識する。コマンド認識回路225は、認識したコマンドにしたがって、受信データ変換回路221、データラッチ122、表示用データラッチ123、ソース電圧出力アンプ125へ制御信号ctl1、ctl2、ctl3を出力する。コマンド認識回路225は、受信データ変換回路221へ制御信号ctl1として、ブランキング期間のタイミングを示すブランキング制御信号を出力する。
【0069】
コマンド認識回路225は、データラッチ122へ制御信号ctl2として、データスタートのタイミングを示すデータスタート信号を出力する。コマンド認識回路225は、表示用データラッチ123及びソース電圧出力アンプ125へ制御信号ctl3として、出力タイミングを示す出力タイミング信号、極性を制御する極性制御信号を出力する。
【0070】
受信データ変換回路221は、nBmBデコーダであり、この例では、5B4Bデコーダである。例えば、受信データ変換回路221は、
図2(b)のような復号化テーブルにしたがって復号化を行う。受信データ変換回路221は、PLL回路223のリカバリクロックに従って動作し、受信データに含まれたパラレル画像データdata1(転送データ変換回路211が出力した転送データでもある)を5B4B復号化してパラレル画像データpdr2(画像データもしくは表示データとも称する)をデータラッチ122へ出力する。
【0071】
受信データ変換回路221は、ブランキング制御信号に基づいて、ブランキング期間及び表示期間を判断し復号化を行う。また、後述するように、本実施の形態に係る受信データ変換回路221は、nBmB復号化を行うとともに、データに特殊コードが含まれる場合、1つ前に復号化した復号化データを用いて復号化を行う。
【0072】
データラッチ122は、受信データ変換回路221が復号化したパラレル画像データpdr2をラッチする。データラッチ122は、コマンド認識回路225からのデータスタート信号に従って、データのラッチを開始する。
【0073】
表示用データラッチ123は、データラッチ122がラッチした画像データを、コマンド認識回路225からの出力タイミング信号に合わせてラッチし、DAC124へ出力する。DAC124は、表示用データラッチ123から出力されたデジタル信号である画像データをアナログ電圧信号(γ電圧)に変換する。
【0074】
ソース電圧出力アンプ125は、表示ディスプレイ130においてマトリクス状に配置されたTFT(Thin Film Transistor)の複数のソース線のそれぞれに対応する複数のアンプから構成されている(不図示)。ソース電圧出力アンプ125は、DAC124のアナログ電圧信号を増幅することにより階調電圧を生成し、この階調電圧を表示ディスプレイ130のソース線に出力する。また、ソース電圧出力アンプ125は、コマンド認識回路225からの極性制御信号にしたがって極性の反転等を行う。
【0075】
表示ディスプレイ130は、例えば液晶表示パネルである。
図6には図示されていないが、表示ディスプレイ130は、周知の通り、マトリクス状に配置された多数の画素から構成されている。各画素は、スイッチング素子としてTFTを有している。TFTは、上下方向に延設された複数のソース線と、左右方向に延設された複数のゲート線との各交差部に設けられている。
【0076】
次に、
図7を用いて、本実施の形態に係る表示装置用データ伝送システム100における、画像表示動作について説明する。
図7は、タイミングコントローラ110に画像データが入力されて、表示ディスプレイ130に画像が表示されるまでの動作を示している。
【0077】
まず、タイミングコントローラ110に画像データが入力されるとともに、画像データの表示に必要なコマンドが生成される(S11)。例えば、タイミングコントローラ110には、画像データの他に同期信号等が入力される。タイミングコントローラ110は、同期信号等に基づいて、表示ドライバ120のアンプ出力期間の制御やデータのスタートタイミングの制御するコマンドを生成する。データスタート後、表示ドライバの出力アンプ数だけ画像データを送り、そのあとはブランキング期間とするように、コマンドを生成する。例えば、画像データとコマンドを含むデータが、表示ドライバ120へ転送する転送データとなる。
【0078】
続いて、タイミングコントローラ110は、画像データ及びコマンドを転送データとして送信するために、4B5B符号化し変換する(S12)。タイミングコントローラ110の転送データ変換回路211は、画像データを4B5B符号に符号化するとともに、データが連続する場合に特殊コード(コピーコマンド)により符号化を行う。また、コマンドをそのまま転送、もしくは、符号化して転送する。
【0079】
続いて、タイミングコントローラ110から表示ドライバ120へシリアルデータが転送される(S13)。タイミングコントローラ110のパラレルシリアル変換回路212は、転送データ変換回路211により変換されたパラレルの転送データをシリアルデータに変換し、伝送路TLを介して転送される。さらに、表示ドライバ120では、PLL回路223が転送されたシリアルデータに基づいてクロックを生成するとともに、シリアルパラレル変換回路222がシリアルデータをパラレルデータに変換する。
【0080】
続いて、表示ドライバ120は、コマンドを認識するとともに、画像データを再生する(S15)。表示ドライバ120のコマンド認識回路225は、パラレルの受信データに含まれるコマンドを解析し、データスタートタイミング、画像データ及び特殊コード(コピーコマンド)、表示ドライバのアンプ出力期間を判断し、各ブロックへ信号を出力する。コマンド認識回路225は、データスタートタイミング信号から、ソースアンプ分の数だけ表示期間とし、それ以外をブランキングと判断し、ブランキング期間信号を受信データ変換回路221へ出力する。受信データ変換回路221は、ブランキング期間信号、画像データ及び特殊コード(コピーコマンド)を受けて、画像データに変換し、データラッチ122へデータを転送する。
【0081】
続いて、表示ドライバ120は、表示ディスプレイ130のソース線を駆動し画像が表示される(S16)。表示ドライバ120のデータラッチ122は、データスタート信号を受けて、データのラッチを開始する。表示出力タイミングに合わせて、データラッチ122のデータを表示用データラッチ123へ転送し、DAC124を介して電圧に変換し、ソース電圧出力アンプ125により表示ディスプレイ130へ所望の電圧を供給し、表示ディスプレイ130に画像が表示される。
【0082】
次に、
図8を用いて、本実施の形態に係る転送データ変換回路211の構成について説明する。
図8に示すように、転送データ変換回路211は、4B5B符号化回路311及び312、上位特殊コード保持回路313、下位特殊コード保持回路314、データ保持回路315及び316、比較器317、選択回路318を備えている。
【0083】
4B5B符号化回路311及び312は、入力データに対しmBnB符号化を行うmBnB符号化回路の一例であり、上位4ビットを符号化するための4B5B符号化回路311と、下位4ビットを符号化するための4B5B符号化回路312とを備えている。これにより、8ビットの画像データを4ビットずつ2コード単位で処理できる。4B5B符号化を行うことにより、8B10B符号化する場合に比べて、符号化テーブルのサイズを小さくすることができる。
【0084】
すなわち、4B5B符号化回路311は、8ビットの入力データのうち上位4ビットが入力され、上位4ビットを4B5B符号化した5ビットの符号化データを選択回路318へ出力する。4B5B符号化回路312は、8ビットの入力データのうち下位4ビットが入力され、下位4ビットを4B5B符号化した5ビットの符号化データを選択回路318へ出力する。
【0085】
上位特殊コード保持回路313及び下位特殊コード保持回路314は、特殊コードを保持するための回路であり、特殊コードを生成し選択回路318へ供給するための回路とも言える。特殊コードは、他のコードと区別するために、mBnB符号化方式に規定されていない、すなわち、4B5B符号化の場合、
図2の符号化テーブル/復号化テーブルに定義されていないコードである。さらに、特殊コードは、クロックを精度よく再生するために、ビット変化率が高いコードでもある。特に、コードを連結(連続)させた場合に、一方のコードと他方のコードとが隣接する隣接ビット(最上位ビットや最下位ビット)近傍におけるビット変化率が高いコードである。すなわち、ビット変化率とは、隣接ビットを含む数ビットの変化率を含む。
【0086】
この例では、4B5B符号化回路311及び312に対応して、特殊コードの上位ビット側を保持する上位特殊コード保持回路313と、特殊コードの下位ビット側を保持する下位特殊コード保持回路314とを備えている。すなわち、上位特殊コード保持回路313は、8ビットの入力データのうち上位4ビットを変換するための上位特殊コードを保持し、上位特殊コードを選択回路318へ供給する。上位特殊コードは、上位4ビットを符号化した5ビットに対応して、5ビットのコードであり、この例では「10101」である。下位特殊コード保持回路314は、8ビットの入力データのうち下位4ビットを変換するための下位特殊コードを保持し、下位特殊コードを選択回路318へ供給する。下位特殊コードは、下位4ビットを符号化した5ビットに対応して、5ビットのコードであり、この例では「01010」である。
【0087】
データ保持回路315及び316は、同じ入力データが連続することを検出するために、1つ前のタイミングで入力された入力データ(1つ前のタイミングで符号化の対象となった入力データ)を保持するための回路である。この例では、4B5B符号化回路311及び312に対応して、入力データの上位4ビットを保持するためのデータ保持回路315と、入力データの下位4ビットを保持するためのデータ保持回路316とを備えている。すなわち、データ保持回路315は、最初のクロックのタイミングで入力された入力データの上位4ビットを保持し、保持した上位4ビットを次のクロックのタイミングで比較器317へ出力する。データ保持回路316は、最初のクロックのタイミングで入力された入力データの下位4ビットを保持し、保持した下位4ビットを次のクロックのタイミングで比較器317へ出力する。
【0088】
比較器317は、現在の入力データと、データ保持回路315及び316に保持されている1つ前の入力データとが同じデータかどうか比較し、比較結果を選択回路318へ出力する。比較器317は、入力データの上位4ビットをデータ保持回路315の4ビットと比較して比較結果を出力し、入力データの下位4ビットをデータ保持回路316の4ビットと比較して比較結果を出力する。また、比較器317は、ブランキング期間制御信号が入力され、ブランキング期間の場合は比較動作せず、ブランキング期間以外の表示期間の場合に比較動作を行う。
【0089】
選択回路318は、比較器317の比較結果に基づいて、4B5B符号化回路311及び312により符号化された符号化データ、もしくは、上位特殊コード保持回路313及び下位特殊コード保持回路314に保持されている特殊コードを選択し転送データとして出力する。
【0090】
選択回路318は、比較器317の比較結果により、現在の入力データの上位4ビットと1つ前の入力データの上位4ビットが異なる場合、4B5B符号化回路311の符号化した符号化データを出力し、現在の入力データの上位4ビットと1つ前の入力データの上位4ビットが同じ場合、上位特殊コード保持回路313の上位特殊コードを出力する。
【0091】
また、選択回路318は、比較器317に比較結果により、現在の入力データの下位4ビットと1つ前の入力データの下位4ビットが異なる場合、4B5B符号化回路312の符号化した符号化データを出力し、現在の入力データの下位4ビットと1つ前の入力データの下位4ビットが同じ場合、下位特殊コード保持回路314の下位特殊コードを出力する。また、選択回路318は、表示タイミング制御やコマンドが入力され、コマンド等を選択して転送データとして出力する。
【0092】
次に、
図9を用いて、本実施の形態に係る受信データ変換回路221の構成について説明する。
図9に示すように、受信データ変換回路221は、5B4B復号化回路321及び322、上位データ保持回路323、下位データ保持回路324、状態判断回路325、選択回路326を備えている。
【0093】
5B4B復号化回路321及び322は、転送データに対しnBmB復号化を行うmBnB復号化回路の一例であり、上位5ビットを復号化するための5B4B復号化回路321と、下位5ビットを復号化するための5B4B復号化回路322とを備えている。これにより、10ビットの転送データを5ビットずつ2コード単位で処理できる。5B4B復号化を行うことにより、10B8B復号化する場合に比べて、復号化テーブルのサイズを小さくすることができる。
【0094】
すなわち、5B4B復号化回路321は、10ビットの転送データのうち上位5ビットが入力され、上位5ビットを5B4B復号化した4ビットの復号化データ(画像データの上位4ビット)を選択回路326へ出力する。5B4B復号化回路322は、10ビットの入力データのうち下位5ビットが入力され、下位5ビットを5B4B符号化した4ビットの復号化データ(画像データの下位4ビット)を選択回路326へ出力する。
【0095】
上位データ保持回路323及び下位データ保持回路324は、特殊コードを受信した場合に復号化を行うために、1つ前のタイミングで復号化された復号化データ(表示データ)を保持するための回路である。この例では、5B4B復号化回路321及び322に対応して、復号化データの上位4ビットを保持するための上位データ保持回路323と、復号化データの下位4ビットを保持するための下位データ保持回路324とを備えている。すなわち、上位データ保持回路323は、最初のクロックのタイミングで復号化された復号化データの上位4ビットを保持し、保持した上位4ビットを次のクロックのタイミングで選択回路326へ出力する。下位データ保持回路324は、最初のクロックのタイミングで復号化された復号化データの下位4ビットを保持し、保持した下位4ビットを次のクロックのタイミングで選択回路326へ出力する。
【0096】
なお、転送データとして特殊コードが入力される場合に、上位データ保持回路323及び下位データ保持回路324を更新しないように制御すると、毎回更新される構成よりも低消費電力化を実現できる。
【0097】
状態判断回路325は、転送データ(10ビット)が入力され、転送データに基づいて復号化を行うための状態を判断し、判断結果を選択回路326へ出力する。状態判断回路325は、転送データが特殊コードであるか否か判定し、判定結果を出力する。また、状態判断回路325は、転送データにデータスタート信号が含まれる場合、データスタート信号から一定期間を表示期間として判断し、判断結果を出力する。
【0098】
選択回路326は、状態判断回路325の判断結果に基づいて、5B4B復号化回路321及び322により復号化された復号化データ、もしくは、上位データ保持回路323及び下位データ保持回路324に保持されている復号化データを選択し表示データとして出力する。
【0099】
選択回路326は、状態判断回路325の判断結果により、転送データが特殊コードではない場合、5B4B復号化回路321及び322の復号化した復号化データを出力し、転送データが特殊コードである場合、上位データ保持回路323及び下位データ保持回路324に保持されている1つ前の復号化データを出力する。また、選択回路326は、状態判断回路325の判断結果により、表示期間の場合、5B4B復号化回路321及び322、もしくは、上位データ保持回路323及び下位データ保持回路324の復号化データを出力する。
【0100】
次に、
図10〜
図12を用いて、本実施の形態に係るタイミングコントローラ110のデータ送信回路111、及び表示ドライバ120のデータ受信回路121の動作について説明する。
【0101】
図10は、本実施の形態における表示データの表示タイミングを示している。表示ディスプレイ130では、1水平期間毎に1行分の表示画素が駆動されて表示が行われる。1水平期間では、表示を行わないブランキング期間の後、表示データを表示する表示期間となり、その後ブランキング期間となる。本実施の形態では、表示期間でのみ、特殊コードを用いた符号化及び復号化を行う。これにより無駄に特殊コードを使用することがない。
【0102】
ブランキング期間では、タイミングコントローラ110から表示ドライバ120へブランキング信号が送信される。このブランキング信号は「1010101010」である。また、本実施の形態では、表示期間において、データが連続する場合、タイミングコントローラ110から表示ドライバ120へ特殊コードを送信する。この例では、特殊コードは、ブランキング信号と同じ「1010101010」とする。これにより、無駄なコードの割り当てを防ぎ、また、ブランキング信号として使用されているビット変化率の高いコードを特殊コードに使用できる。なお、特殊コードにその他のコードを割り当ててもよいし、ブランキング信号と異なるコードを割り当ててもよい。
【0103】
図11(a)は、
図8の転送データ変換回路211を含むデータ送信回路111における上位ビットの送信処理を示し、
図11(b)は、その下位ビットの送信処理を示している。
【0104】
図11(a)に示すように、上位ビットの送信処理では、まず、転送データ変換回路211は、ブランキング期間かどうか判定する(S101)。転送データ変換回路211は、入力されるブランキング期間制御信号に応じて判定し、ブランキング期間の場合、データスタート信号、ソース出力イネーブル信号(出力タイミング信号)、極性信号及びブランキング信号を、選択回路318から出力する(S102)。この時、ブランキング信号の上位ビット「10101」が出力される。
【0105】
また、S101において、転送データ変換回路211は、ブランキング期間ではない場合、すなわち、表示期間の場合、入力データの上位4ビットと1つ前の入力データの上位4ビットが同じかどうか判定する(S103)。転送データ変換回路211の比較器317の比較により、入力データの上位4ビットと1つ前の入力データの上位4ビットが同じ、すなわち、同じデータが連続する場合、選択回路318は、特殊コードの上位5ビットである上位特殊コード「10101」を出力する(S104)。
【0106】
また、S103において、転送データ変換回路211の比較器317の比較により、入力データの上位4ビットと1つ前の入力データの上位4ビットが異なる場合、選択回路318は、入力データの上位4ビットを4B5B符号化した符号化データを出力する(S105)。
【0107】
図11(b)に示すように、下位ビットの送信処理では、まず、転送データ変換回路211は、ブランキング期間かどうか判定する(S111)。転送データ変換回路211は、入力されるブランキング期間制御信号に応じて判定し、ブランキング期間の場合、データスタート信号、ソース出力イネーブル信号(出力タイミング信号)、極性信号及びブランキング信号を、選択回路318から出力する(S112)。この時、ブランキング信号の下位ビット「01010」が出力される。
【0108】
また、S111において、転送データ変換回路211は、ブランキング期間ではない場合、すなわち、表示期間の場合、入力データの下位4ビットと1つ前の入力データの下位4ビットが同じかどうか判定する(S113)。転送データ変換回路211の比較器317の比較により、入力データの下位4ビットと1つ前の下位データの下位4ビットが同じ、すなわち、同じデータが連続する場合、選択回路318は、特殊コードの下位5ビットである下位特殊コード「01010」を出力する(S114)。
【0109】
また、S113において、転送データ変換回路211の比較器317の比較により、入力データの下位4ビットと1つ前の入力データの下位4ビットが異なる場合、選択回路318は、入力データの下位4ビットを4B5B符号化した符号化データを出力する(S115)。
【0110】
図12(a)は、
図9の受信データ変換回路221を含むデータ受信回路121における上位ビットの受信処理を示し、
図12(b)は、その下位ビットの受信処理を示している。
【0111】
図12(a)に示すように、上位ビットの受信処理では、まず、受信データ変換回路221は、データスタート信号から一定期間内かどうか判定する(S121)。受信データ変換回路221は、データスタート信号を受信した後、表示ドライバの出力分のデータは表示データと判断し、それ以外をブランキングと判断する。これにより、データスタート信号のみで表示期間及びブランキング期間を判定することができる。受信データ変換回路221の状態判断回路325により、データスタート信号から一定期間ではない、すなわち、ブランキング期間であると判断された場合、データスタート信号、ソース出力イネーブル信号(出力タイミング信号)、極性信号及びブランキング信号を出力する(S122)。なお、これらの制御信号は、コマンド認識回路225から各ブロックへ出力してもよいし、受信データ変換回路221から各ブロックへ出力してもよい。
【0112】
また、S121において、受信データ変換回路221の状態判断回路325により、データスタート信号から一定期間内、すなわち、表示期間であると判断された場合、転送データの上位5ビットが上位特殊コード「10101」であるかどうかか判定する(S123)。状態判断回路325により転送データの上位5ビットが上位特殊コードであると判断された場合、選択回路326は、1つ前に復号化した復号化データの上位4ビットを出力する(S124)。
【0113】
また、S123において、受信データ変換回路221の状態判断回路325により、転送データの上位5ビットが上位特殊コードではないと判断された場合、選択回路326は、転送データの上位5ビットを5B4B復号化した復号化データを出力する(S125)。
【0114】
図12(b)に示すように、下位ビットの受信処理では、まず、受信データ変換回路221は、データスタート信号から一定期間内かどうか判定する(S131)。受信データ変換回路221は、データスタート信号を受信した後、表示ドライバの出力分のデータは表示データと判断し、それ以外をブランキングと判断する。受信データ変換回路221の状態判断回路325により、データスタート信号から一定期間ではない、すなわち、ブランキング期間であると判断された場合、データスタート信号、ソース出力イネーブル信号(出力タイミング信号)、極性信号及びブランキング信号を出力する(S132)。
【0115】
また、S131において、受信データ変換回路221の状態判断回路325により、データスタート信号から一定期間内、すなわち、表示期間であると判断された場合、転送データの下位5ビットが下位特殊コード「01010」であるかどうかか判定する(S133)。状態判断回路325により転送データの下位5ビットが下位特殊コードであると判断された場合、選択回路326は、1つ前に復号化した復号化データの下位4ビットを出力する(S134)。
【0116】
また、S133において、受信データ変換回路221の状態判断回路325により、転送データの下位5ビットが下位特殊コードではないと判断された場合、選択回路326は、転送データの下位5ビットを5B4B復号化した復号化データを出力する(S135)。
【0117】
以上のように、本実施の形態では、2コード単位で同じデータが繰り返し入力された場合に、2つ目のデータを特殊コードに変換する。これにより、
図4のように、同じビットが連続するパターンや、周波数を誤認識してしまうパターンが連続して生成されることを防ぐことができる。
【0118】
また、特殊コードの上位5bitを「10101」とし、特殊コードの下位5bitを「01010」とする。そうすると特殊データは「10101 01010」 となるため、bit変化率の高いデータになる。また、転送する際、上位5bitと下位5bitが違うデータにしてあるため、よりビット変化率が高くなっている。もし、「10101」だけにすると「10101 10101」と1が連続してしまう。したがって、デューティー比が50%となる連続データの繰り返しを削減し、ビット変化率の高いデータを転送することが出来るため、安定した高速転送が可能になる。
【0119】
また、実施の形態では、入力データが「0101010101」といったビット変化率の高い信号が多く入ってくれば、ロックはずれの発生を低減することができ、周波数を誤認識することも抑制できる。
【0120】
すなわち、このような構成及び動作にすることで、特殊コード以外のデータが連続して転送されることがなくなる。したがって、受信側のPLL回路は様々なbitの位置でエッジを受けることができロック外れが起き難くなる。また、「1100110011」という違う周波数のクロックにみえる信号も減るため、周波数を誤検出する確率が減る。よって、PLL回路のロックがはずれ難くなり、転送周波数をより高速にできる。
【0121】
また、同じコードでも、ブランキング期間中ではブランキング信号とし、表示期間中では特殊コードとして、コマンド内容を変えることができるため、無駄なコードの割り当てを防ぐことができる。
【0122】
(実施の形態2)
以下、図面を参照して実施の形態2について説明する。本実施の形態は、
図13に示すように2つ前と同じデータが繰り返される場合、1つ前のデータをコピーするときとは異なる第2の特殊コードに置き換えることを主要な特徴とする。これにより、2つのデータの組み合わせによって生成される誤動作しやすい条件が連続することを解消できる。なお、本実施の形態では、2つ前のコードと同じ場合に特殊コードを使用する例について説明するが、その他、3つ前や4つ前などのコードと同じ場合でも、同様に本実施の形態を適用できる。
【0123】
上記誤動作しやすい条件とは、「11001 10011 00110 01100」のように2倍の周波数に見えやすい条件など、4つのコードを組み合わせることでエッジが少ない状態が発生するか、異なる周波数と間違えやすいコードが発生することである。
【0124】
すなわち、
図13のように、2つのコード単位で繰り返しデータが入力された場合、2回目以降に繰り返される転送データを特殊コードに符号化する。本実施の形態では、1つ前のデータが繰り返される場合、実施の形態1と同じ第1の特殊コード「10101 01010」とし、2つ前のデータが繰り返される場合、第2の特殊コード「01010 10101」とする。実施の形態1と同様に第1の特殊コード「1010101010」はブランキング信号「1010101010」と同じ信号である。また、第2の特殊コード「0101010101」はブランキング信号「1010101010」の論理を反転した信号である。
【0125】
図13では、入力データ「ECh、79h、03h、79h、03h」を、
図2(a)の符号化テーブルと第1及び第2の特殊コードを用いて符号化する。すなわち、入力データ「79h」は符号化データ「11001 10011」に符号化され、入力データ「03h」は符号化データ「00111 10100」に符号化される。
【0126】
そして、1つおきに入力データ「79h」が繰り返されるため、2つ目の「79Dh」を第2の特殊コード「01010 10101」に変換する。同様に、1つおきに入力データ「03h」が繰り返されるため、2つ目の「03h」を特殊コード「01010 10101」に変換する。これにより、誤検出しやすい連続パターンの頻度を減らすことができる。
【0127】
表示装置用データ伝送システム100の全体の構成は、実施の形態1の
図6と同様であるため、
図14及び
図15を用いて、転送データ変換回路と受信データ変換回路の構成について説明する。
【0128】
図14は、本実施の形態に係る転送データ変換回路211の構成を示している。実施の形態1の
図8と比べて、
図14では、2つ前のデータを保持するためのデータ保持回路を有し、2つ前のデータを繰り返すための特殊コードを保持する特殊コード保持回路を有する。その他の構成は
図8と同様である。
【0129】
すなわち、
図14に示すように、転送データ変換回路211は、4B5B符号化回路311及び312、上位特殊コード保持回路313a、下位特殊コード保持回路314a、上位特殊コード保持回路313b、下位特殊コード保持回路314b、データ保持回路315a及び316a、データ保持回路315b及び316b、比較器317、選択回路318を備えている。
【0130】
上位特殊コード保持回路313a及び下位特殊コード保持回路314aは、実施の形態1と同様の第1の特殊コードを保持するための回路であり、第1の特殊コードを生成し選択回路318へ供給するための回路とも言える。第1の特殊コードは、入力データが1つ前の入力データと同じ場合に出力されるコードである。上位特殊コード保持回路313aに保持される第1の特殊コードの上位5ビットは「10101」であり、下位特殊コード保持回路314aに保持される第1の特殊コードの下位5ビットは「01010」である。
【0131】
上位特殊コード保持回路313b及び下位特殊コード保持回路314bは、第2の特殊コードを保持するための回路であり、第2の特殊コードを生成し選択回路318へ供給するための回路とも言える。第2の特殊コードは、入力データが2つ前の入力データと同じ場合に出力されるコードである。第2の特殊コードは、4B5B符号化方式に規定されていないコードであり、かつ、ビット変化率が高いコードであり、第1の特殊コードと異なるコードである。
【0132】
上位特殊コード保持回路313bは、8ビットの入力データのうち上位4ビットを変換するための第2の特殊コードの上位5ビットを保持し、選択回路318へ供給する。第2の特殊コードの上位5ビットは、この例では「01010」である。下位特殊コード保持回路314bは、8ビットの入力データのうち下位4ビットを変換するための第2の特殊コードの下位5ビットを保持し、選択回路318へ供給する。第2の特殊コードの下位5ビットは、この例では「10101」である。
【0133】
データ保持回路315a及び316aは、実施の形態1と同様に、1つ前のタイミングで入力された入力データ(1つ前のタイミングで符号化の対象となった入力データ)を保持するための回路である。データ保持回路315b及び316bは、2つ前のタイミングで入力された入力データ(2つ前のタイミングで符号化の対象となった入力データ)を保持するための回路である。
【0134】
データ保持回路315aは、最初のクロックのタイミングで入力された入力データの上位4ビットを保持し、保持した上位4ビットを次のクロックのタイミングで比較器317へ出力する。このタイミングで、データ保持回路315bは、データ保持回路315aから出力される入力データの上位4ビットを保持し、保持した上位4ビットをさらに次のクロックのタイミングで比較器317へ出力する。
【0135】
データ保持回路316aは、最初のクロックのタイミングで入力された入力データの下位4ビットを保持し、保持した下位4ビットを次のクロックのタイミングで比較器317へ出力する。このタイミングで、データ保持回路316bは、データ保持回路316aから出力される入力データの下位4ビットを保持し、保持した下位4ビットをさらに次のクロックのタイミングで比較器317へ出力する。
【0136】
比較器317は、現在の入力データと、データ保持回路315a及び316aに保持されている1つ前の入力データとが同じデータかどうか比較して、比較結果を選択回路318へ出力し、さらに、現在の入力データと、データ保持回路315b及び316bに保持されている2つ前の入力データとが同じデータかどうか比較して、比較結果を選択回路318へ出力する。
【0137】
選択回路318は、比較器317の比較結果に基づいて、4B5B符号化回路311及び312により符号化された符号化データ、上位特殊コード保持回路313a及び下位特殊コード保持回路314aに保持されている第1の特殊コード、もしくは、上位特殊コード保持回路313b及び下位特殊コード保持回路314bに保持されている第2の特殊コードを選択し転送データとして出力する。
【0138】
選択回路318は、比較器317の比較結果により、現在の入力データの上位4ビットと1つ前の入力データ及び2つ前の入力データの上位4ビットが異なる場合、4B5B符号化回路311の符号化した符号化データを出力する。選択回路318は、現在の入力データの上位4ビットと1つ前の入力データの上位4ビットが同じ場合、上位特殊コード保持回路313aの第1の特殊コードの上位5ビットを出力し、現在の入力データの上位4ビットと2つ前の入力データの上位4ビットが同じ場合、上位特殊コード保持回路313bの第2の特殊コードの上位5ビットを出力する。
【0139】
また、選択回路318は、比較器317の比較結果により、現在の入力データの下位4ビットと1つ前の入力データ及び2つ前の入力データの下位4ビットが異なる場合、4B5B符号化回路312の符号化した符号化データを出力する。選択回路318は、現在の入力データの下位4ビットと1つ前の入力データの下位4ビットが同じ場合、下位特殊コード保持回路314aの第1の特殊コードの下位5ビットを出力し、現在の入力データの下位4ビットと2つ前の入力データの下位4ビットが同じ場合、下位特殊コード保持回路314bの第2の特殊コードの下位5ビットを出力する。
【0140】
図15は、本実施の形態に係る受信データ変換回路221の構成を示している。実施の形態1の
図9と比べて、
図15では、2つ前のデータを保持するためのデータ保持回路を有し、第2の特殊コードに対応して2つ前のデータを選択する選択回路を有している。その他の構成は
図9と同様である。
【0141】
すなわち、
図15に示すように、受信データ変換回路221は、5B4B復号化回路321及び322、上位データ保持回路323a、下位データ保持回路324a、上位データ保持回路323b、下位データ保持回路324b、状態判断回路325、選択回路326を備えている。
【0142】
上位データ保持回路323a及び下位データ保持回路324aは、実施の形態1と同様に、1つ前のタイミングで復号化された復号化データ(表示データ)を保持するための回路である。上位データ保持回路323b及び下位データ保持回路324bは、2つ前のタイミングで復号化された復号化データ(表示データ)を保持するための回路である。
【0143】
上位データ保持回路323aは、最初のクロックのタイミングで復号化された復号化データの上位4ビットを保持し、保持した上位4ビットを次のクロックのタイミングで選択回路326へ出力する。このタイミングで、上位データ保持回路323bは、上位データ保持回路323aから出力された復号化データの上位4ビットを保持し、保持した上位4ビットをさらに次のクロックのタイミングで選択回路326へ出力する。
【0144】
下位データ保持回路324aは、最初のクロックのタイミングで復号化された復号化データの下位4ビットを保持し、保持した下位4ビットを次のクロックのタイミングで選択回路326へ出力する。このタイミングで、下位データ保持回路324bは、下位データ保持回路324aから出力された復号化データの下位4ビットを保持し、保持した下位4ビットをさらに次のクロックのタイミングで選択回路326へ出力する。
【0145】
状態判断回路325は、入力される転送データが第1の特殊コードであるか否か判定して、判定結果を出力し、また、入力される転送データが第2の特殊コードであるか否か判定して、判定結果を出力する。
【0146】
選択回路326は、状態判断回路325の判断結果に基づいて、5B4B復号化回路321及び322により復号化された復号化データ、上位データ保持回路323a及び下位データ保持回路324a、もしくは、上位データ保持回路323b及び下位データ保持回路324bに保持されている復号化データを選択し表示データとして出力する。
【0147】
選択回路326は、状態判断回路325の判断結果により、転送データが第1及び第2の特殊コードではない場合、5B4B復号化回路321及び322の復号化した復号化データを出力する。選択回路326は、転送データが第1の特殊コードである場合、上位データ保持回路323a及び下位データ保持回路324aに保持されている1つ前の復号化データを出力し、転送データが第2の特殊コードである場合、上位データ保持回路323b及び下位データ保持回路324bに保持されている2つ前の復号化データを出力する。
【0148】
次に、
図16及び
図17を用いて、本実施の形態に係るタイミングコントローラ110のデータ送信回路111、及び表示ドライバ120のデータ受信回路121の動作について説明する。
【0149】
実施の形態1との違いは、2つ前に同じコードが連続する場合、1つ前のデータをコピーするときとは異なる第2の特殊コードに置き換える事である。ここでは、1つ前のデータのコピーに対する第1の特殊コードを「10101 01010」とし、2つ前のデータのコピーに対する第2の特殊コードを「01010 10101」とする。
【0150】
図16(a)は、
図14の転送データ変換回路211を含むデータ送信回路111における上位ビットの送信処理を示し、
図16(b)は、その下位ビットの送信処理を示している。
【0151】
図16(a)に示すように、上位ビットの送信処理では、まず、転送データ変換回路211は、ブランキング期間かどうか判定し(S201)、ブランキング期間の場合、データスタート信号、ソース出力イネーブル信号(出力タイミング信号)、極性信号及びブランキング信号を、選択回路318から出力する(S202)。
【0152】
また、S201において、転送データ変換回路211は、ブランキング期間ではない場合、すなわち、表示期間の場合、入力データの上位4ビットと1つ前の入力データの上位4ビットが同じかどうか判定する(S203)。入力データの上位4ビットと1つ前の入力データの上位4ビットが同じ場合、選択回路318は、第1の特殊コードの上位5ビットである上位特殊コード「10101」を出力する(S204)。
【0153】
また、S203において、入力データの上位4ビットと1つ前の入力データの上位4ビットが異なる場合、転送データ変換回路211は、入力データの上位4ビットと2つ前の入力データの上位4ビットが同じかどうか判定する(S205)。入力データの上位4ビットと2つ前の入力データの上位4ビットが同じ場合、選択回路318は、第2の特殊コードの上位5ビットである上位特殊コード「01010」を出力する(S206)。
【0154】
また、S205において、入力データの上位4ビットと2つ前の入力データの上位4ビットが異なる場合、選択回路318は、入力データの上位4ビットを4B5B符号化した符号化データを出力する(S207)。
【0155】
図16(b)に示すように、下位ビットの送信処理では、まず、転送データ変換回路211は、ブランキング期間かどうか判定し(S211)、ブランキング期間の場合、データスタート信号、ソース出力イネーブル信号(出力タイミング信号)、極性信号及びブランキング信号を、選択回路318から出力する(S212)。
【0156】
また、S211において、転送データ変換回路211は、ブランキング期間ではない場合、すなわち、表示期間の場合、入力データの下位4ビットと1つ前の入力データの下位4ビットが同じかどうか判定する(S213)。入力データの下位4ビットと1つ前の下位データの下位4ビットが同じ場合、選択回路318は、第1の特殊コードの下位5ビットである下位特殊コード「01010」を出力する(S214)。
【0157】
また、S213において、入力データの下位4ビットと1つ前の入力データの下位4ビットが異なる場合、転送データ変換回路211は、入力データの下位4ビットと2つ前の入力データの下位4ビットが同じかどうか判定する(S215)。入力データの下位4ビットと2つ前の入力データの下位4ビットが同じ場合、選択回路318は、第2の特殊コードの下位5ビットである上位特殊コード「10101」を出力する(S216)。
【0158】
また、S215において、入力データの下位4ビットと2つ前の入力データの下位4ビットが異なる場合、選択回路318は、入力データの下位4ビットを4B5B符号化した符号化データを出力する(S217)。
【0159】
図17(a)は、
図15の受信データ変換回路221を含むデータ受信回路121における上位ビットの受信処理を示し、
図17(b)は、その下位ビットの受信処理を示している。
【0160】
図17(a)に示すように、上位ビットの受信処理では、まず、受信データ変換回路221は、データスタート信号から一定期間内かどうか判定し(S221)、データスタート信号から一定期間ではない、すなわち、ブランキング期間であると判断された場合、データスタート信号、ソース出力イネーブル信号(出力タイミング信号)、極性信号及びブランキング信号を出力する(S222)。
【0161】
また、S221において、データスタート信号から一定期間内、すなわち、表示期間であると判断された場合、転送データの上位5ビットが第1の特殊コードの上位5ビット「10101」であるかどうかか判定する(S223)。転送データの上位5ビットが第1の特殊コードの上位5ビットであると判断された場合、選択回路326は、1つ前に復号化した復号化データの上位4ビットを出力する(S224)。
【0162】
また、S223において、転送データの上位5ビットが第1の特殊コードの上位5ビットではないと判断された場合、転送データの上位5ビットが第2の特殊コードの上位5ビット「01010」であるかどうかか判定する(S225)。転送データの上位5ビットが第2の特殊コードの上位5ビットであると判断された場合、選択回路326は、2つ前に復号化した復号化データの上位4ビットを出力する(S226)。
【0163】
また、S225において、転送データの上位5ビットが第1の特殊コードの上位5ビットではないと判断された場合、選択回路326は、転送データの上位5ビットを5B4B復号化した復号化データを出力する(S227)。なお、このとき、上位データ保持回路323a及び323bに保持する復号化データの上位4ビットを更新する。
【0164】
図17(b)に示すように、下位ビットの受信処理では、まず、受信データ変換回路221は、データスタート信号から一定期間内かどうか判定し(S231)、ブランキング期間であると判断された場合、データスタート信号、ソース出力イネーブル信号(出力タイミング信号)、極性信号及びブランキング信号を出力する(S232)。
【0165】
また、S231において、データスタート信号から一定期間内、すなわち、表示期間であると判断された場合、転送データの下位5ビットが第1の特殊コードの下位5ビット「01010」であるかどうかか判定する(S233)。転送データの下位5ビットが第1の特殊コードの下位5ビットであると判断された場合、選択回路326は、1つ前に復号化した復号化データの下位4ビットを出力する(S234)。
【0166】
また、S233において、転送データの下位5ビットが第1の特殊コードの下位5ビットではないと判断された場合、転送データの下位5ビットが第2の特殊コードの下位5ビット「10101」であるかどうかか判定する(S235)。転送データの下位5ビットが第2の特殊コードの下位5ビットであると判断された場合、選択回路326は、2つ前に復号化した復号化データの下位4ビットを出力する(S236)。
【0167】
また、S235において、転送データの下位5ビットが第2の特殊コードの下位5ビットではないと判断された場合、選択回路326は、転送データの下位5ビットを5B4B復号化した復号化データを出力する(S237)。なお、このとき、下位データ保持回路324a及び324bに保持する復号化データの下位4ビットを更新する。
【0168】
なお、第1または第2の特殊コードの上位5ビット、または下位5ビットのみで判断して繰り返し出力しても良いし、第1または第2の特殊コードの上位5ビットと下位5ビットが2つ揃った場合に繰り返し出力(コピー)してもよい。
【0169】
以上のように、本実施の形態では、実施の形態1の構成に加えて、2つ前のデータが連続している場合に、第2の特殊コードにより符号化することした。これより、4B5Bコードが連続する事がなくなるため、実施の形態1に対して、より誤動作しやすい条件が連続することを解消できる。
【0170】
2コード単位で転送を行う場合で2つ前に転送したデータが現在送るデータと同じ場合、第1の特殊コードとは別のビット変化率が高いデータを第2の特殊コードとして割り当てることで、2つ前のデータ(4コード前)をコピーする事ができる。上位ビットが「01010」、下位ビットが「10101」というように第1の特殊コードと反対になっている場合、2個前のデータが連続していると判断する。これにより、「11001 10011 00110 01100」というデータは、次に送るコードから「01010 10101 01010 10101」となる。
【0171】
したがって、デューティー比が50%となる連続データの繰り返しを削減し、ビット変化率の高いデータを転送することが出来るため、安定した高速転送が可能になる。
【0172】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で 種々変更可能であることはいうまでもない。
【0173】
例えば、上記実施の形態では、符号化前の入力データが同じデータの場合に、特殊コードを使用して符号化を行ったが、必要な場合にのみ特殊コードを使用してもよい。入力データのビット変化率を検出し、入力データのビット変化率が小さい場合に特殊コードを使用して符号化し、入力データのビット変化率が大きい場合は特殊コードを使用せずに通常の符号化方式で符号化してもよい。この場合、特殊コードの使用を抑えつつ、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0174】
また、上記実施の形態では、符号化前の入力データが同じか否か判定し、同じ場合に特殊コードをして符号化を行ったが、符号化後の符号化データを判定してもよい。連続する符号化データが同じ場合に、符号化データを特殊コードに置き換えてもよい。この場合でも、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0175】
また、上記実施の形態では、クロックエンベデッド符号化方式として、4B5BなどのmBnB符号化方式の例ついて説明したが、その他のクロックエンベデッド符号化方式でもよい。さらに、クロックエンベデッド符号化方式以外の符号化方式に適用してもよい。