特許第5952109号(P5952109)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5952109
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】シールド切断接続部を備えた線路
(51)【国際特許分類】
   H02G 15/08 20060101AFI20160630BHJP
【FI】
   H02G15/08
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-143158(P2012-143158)
(22)【出願日】2012年6月26日
(65)【公開番号】特開2013-138593(P2013-138593A)
(43)【公開日】2013年7月11日
【審査請求日】2015年2月27日
(31)【優先権主張番号】1155946
(32)【優先日】2011年7月1日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】501044725
【氏名又は名称】ネクサン
(74)【代理人】
【識別番号】100105393
【弁理士】
【氏名又は名称】伏見 直哉
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィッド・デュボワ
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ・ガユンギュ
(72)【発明者】
【氏名】アブドゥラティフ・エ・アマール
(72)【発明者】
【氏名】ブノワ・ロレ
(72)【発明者】
【氏名】パスカル・ストライト
【審査官】 石坂 知樹
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭49−018087(JP,U)
【文献】 特開平02−223327(JP,A)
【文献】 特開平02−184215(JP,A)
【文献】 特開昭58−046816(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 15/08
H01R 24/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三本の相導体ケーブル(2)を備えた三相、埋設、高圧電気線路(1)であって、三本の相導体ケーブル(2)のそれぞれは、種々のタイプのシールド切断接続部(4)によって、ともに接続された一連のケーブル部分(3,3a,3b)から構成され、それぞれの接続部(4)は、相導体ケーブルの第1の部分(3a)を第2の部分(3b)に接続する本体構造(5)を備え、全ての接続部(4)の本体構造(5)は同一であり、第1の部分(3a)の第1のシールド及び第2の部分(3b)の第2のシールドに接続された単一の標準的な電気接続インタフェース(7)を有し、相補的な接続インタフェース(8)及び少なくとも一本の結合ケーブル(9,11,14,15)を備えた、変更可能なモジュール(6,6a,6b,6c)は、該モジュールが、該第1及び第2のシールドの両方に電気的に接触するように、それぞれの接続部(4)の本体構造(5)の該標準的な電気接続インタフェース(7)へプラグ接続することができる線路。
【請求項2】
請求項1に記載の線路であって、三本のケーブル(2)の接続部(4)が、線路(1)に沿って配置された区間(16)内でグループ化されるように、三本のケーブル(2)が、それぞれのケーブル(2)に沿って実質的に同じ場所に配置された同数の接続部(4)を有し、一つの同一の区間(16)の接続部(4)は、全て同じタイプである線路。
【請求項3】
請求項2に記載の線路であって、該モジュール(6a)は、一本の単極結合ケーブル(9)のみを備え、該第1のシールド及び該第2のシールドは、該単極結合ケーブル(9)に電気的に接続され、該本体構造(5)及び該モジュール(6a)が第1のタイプの接続部(4)を規定する線路。
【請求項4】
請求項3に記載の線路であって、一つの同一の区間(16)の3個の接続部(4)から出た三本の単極結合ケーブル(9)が、直接接地ボックス(18)に接続された線路。
【請求項5】
請求項2に記載の線路であって、該モジュール(6b)は、同軸結合ケーブル(11)を備えており、この同軸結合ケーブルの内側導体(12)は、該第1のシールドに接続するように設計され、この同軸結合ケーブルの外側導体(13)は、該第2のシールドに接続するように設計されており、該本体構造(5)及び該モジュール(6b)は、第2のタイプの接続部(4)を規定する線路。
【請求項6】
請求項5に記載の線路であって、一つの同一の区間(16)の3個の接続部(4)から出た三本の同軸結合ケーブル(11)が、クロスボンドで三同軸路ボックス(three-coaxial-way box)(20)に接続される線路。
【請求項7】
請求項2に記載の線路であって、該モジュール(6c)は、二本の単極結合ケーブル(14,15)を備え、一方の結合ケーブル(14)は該第1のシールドに接続され、他方の結合ケーブル(15)は該第2のシールドに接続されており、該本体構造(5)及び該モジュール(6c)が第3のタイプの接続部(4)を規定する線路。
【請求項8】
請求項7に記載の線路であって、第1の接続部(4)の一方の単極結合ケーブル(14)が第2の接続部(4)のシールドに接続され、第1の接続部(4)の他方の単極結合ケーブル(15)が第3の接続部(4)のシールドに接続された線路。
【請求項9】
該シールドは、アルミニウム、鉛、鋼及び銅から形成されたグループから選択された金属から構成された請求項1から8のいずれかに記載の線路。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかの線路に使用される、シールド切断を備えた接続部(4)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド切断接続部を備えた、三相、埋設、高圧線路に関する。このような線路は、それぞれが、シールド切断接続部によってともに接続された、一連のケーブル部分を含む、三本の相導体ケーブルから構成される。特に、それぞれのケーブル部分は、全長にわたり金属製シールドによって囲まれた中心導体を含み、2個の連続したケーブル部分のシールドは、該相導体ケーブル中の電流の流れによって、該シールド中を流れる残留電流を減少させるために、このタイプの接続部において、接続されていない。本発明は、改良されたシールド切断接続部を備えた、高圧電気接続に関する。
【0002】
本明細書及び請求の範囲の以下の部分において、「シールド切断接続部」と「シールド切り離し接続部」は等価である。
【背景技術】
【0003】
シールド切断接続部は存在し、既に特許されている。たとえば、内側導体が一方のケーブル部分のシールドに接続され、外側導体が他方のケーブル部分のシールドに接続された同軸結合ケーブルを含む、シールド切断接続部に関する特許文献1を挙げることができる。この特許は、同軸結合ケーブルを使用した、単一タイプのシールド切り離し接続部を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】US3363049
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
三相、埋設、高圧線路は、それぞれが、複数のシールド切断接続部によって直列に配置された一連のケーブル部分によって形成された相導体ケーブルから構成される。これらのシールド切断接続部は、残留電流の放出に関して生じる要請に応じて、該相導体ケーブルに沿って、異なるタイプであってもよい。固有の、構造的、機能的または寸法的な、特定の特徴を有する複数のシールド切断接続部を開発し、加工するのは煩雑であり、コストがかかる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による高圧線路は、一定の汎用的な構造を保持し、かつ、個々の所望の応用に関連した、特定の取り外し可能なモジュールを含むという、独特な特徴を有する、種々のタイプの複数のシールド切断接続部を使用する。換言すれば、これらのシールド切断接続部の汎用的な構造は、それ自身、標準的な相補的接続インタフェースを備えた所望のモジュールをプラグ接続することができる、標準的な接続インタフェースを有する。したがって、それぞれのタイプの接続部は、この取り外し可能なモジュールに関して、他のタイプの接続部と異なる。その結果、本発明による高圧線路は、高圧線路に、迅速に繰り返して、シールド切断接続部の同一の汎用的な構造を設置し、その後、生じた要請に適合したモジュールを挿入することによって、迅速かつ簡単に製造することができる。
【0007】
本発明の対象は、三本の相導体ケーブルを備えた、三相、埋設、高圧線路であって、該相導体ケーブルのそれぞれは、種々のタイプのシールド切断接続部によってともに接続された、一連のケーブル部分から構成され、それぞれの接続部は、ケーブルの第1の部分を第2の部分へ接続する本体構造を備えた線路である。本発明による線路の主要な特徴は、全ての接続部の本体構造は同一であり、第1の部分の第1のシールド及び第2の部分の第2のシールドへ接続された、標準接続インタフェースを有し、相補的な接続インタフェース、及び少なくとも一本の結合ケーブルを備えた、変更可能なモジュールは、それぞれの接続部の共通の本外構造の接続インタフェースにプラグ接続を行うことができるということである。換言すれば、本発明による線路の全てのシールド切断接続部は、相導体ケーブルの2個の連続したケーブル部分を、機械的及び電気的に接続するという本質的な機能を有する、標準的で一定の本体構造、及び該ケーブル部分のシールド中を流れる残留電流を放出する機能を有し、結合ケーブルを介してこの放出を行う変更可能なモジュールを有する。モジュールが含む結合ケーブルの数、及び/または性質に関して、あるタイプのモジュールは他のタイプのモジュールと異なることを強調することは重要である。このように、本発明による線路は、迅速に、効率的に、かつ自由度を備えて、設置することができる。特に、最初に、全てのケーブル部分は、シールド切断接続部の標準的な本体構造によって、計画的に、かつ同一の操作規約に従って、ともに結合される。つぎに、要請、及びなされるべきローカルな接続にしたがって、最も適切なモジュールが、既に設置されたシールド切断接続部の本体構造のそれぞれへ接続される。通常、相導体ケーブルのシールドは金属製である。それぞれの本体構造の標準接続インタフェースと、該本体構造内に設置され、関連するケーブル部分のシールドとの間の結合は、該シールド中を流れる残留電流を外部へ放出するために、該残留電流を導くのに適切ないずれかの手段で実行される。該手段は、たとえば、2次内部ケーブルから構成されてもよい。したがって、接続部のそれぞれの本体構造の接続インタフェースは、接続部の2個のシールドとの上記の接続に対応する2個の接触点を含む。この結果、それぞれのタイプのモジュールの相補的な接続インタフェースも、該本体構造の接続インタフェースの該2個の接触点に接続することのできる2個の相補的な接触点を含む。
【0008】
有利には、三本のケーブルの接続部が、線路に沿って配置された区間内でグループ化されるように、三本のケーブルは、それぞれに沿って実質的に同じ場所に配置される同数の接続部を有する。一つの、同一区間の接続部は、全て同一のタイプである。換言すれば、本発明による線路は、わずかに拡大され、それぞれが、同じタイプの3個のシールド切断接続部を含む、いくつかの区間によって区切られている。一つの同一の区間のそれぞれの接続部は、異なる導体ケーブルに属する。わずかに拡大された区間は、数メータ間隔を空けた区間である。それぞれの区間に対して、同一のタイプの接続部をグループ化することは、ケーブル部分の金属製シールド中を流れる残留電流を放出する条件を最適化するために、相互接続を行うことを容易にする。
【0009】
本発明による線路の第1の好ましい実施形態によれば、モジュールは、一本の単極結合ケーブルのみを備えており、第1及び第2のシールドは、該結合ケーブルへ電気的に接続されており、該本体構造及び該モジュールは、第1のタイプの接続部を規定する。換言すれば、ひとつの同一の接続部に設置された2個のシールド中を流れる残留電流の放出は、この第1のタイプのモジュール内に設置された一本の単極ケーブルのみによって実施される。このことは、該モジュールは、残留電流を上記シールドからこの一本の単極ケーブルへ伝えるのを可能にする電流導通回路を生成するように、内部的に形成されていることを意味する。
【0010】
好ましくは、一つの同一の区間の3個の接続部から出た三本の単極結合ケーブルは、直接接地ボックスへ接続される。該接地ボックスは、線路の一体部分を形成するのではなく、3個の接続部を含む区間内に設置される。この接地ボックスは、直接接地され、三本の単極結合ケーブルが接続された接続ユニットを含む。このようにして、ケーブル部分のシールド中を流れる残留電流は、直接大地へ放出される。
【0011】
本発明による線路の第2の好ましい実施形態によれば、モジュールは、同軸結合ケーブルを備えており、この同軸結合ケーブルの内側導体は、第1のシールドに接続するように設計され、この同軸結合ケーブルの外側導体は、第2のシールドに接続するように設計されており、該本体構造及び該モジュールは、第2のタイプの接続部を規定する。この構成に関して、ひとつの同一の接続部に設置された2個のシールド中を流れる残留電流の放出は、この第2のタイプのモジュール内に設置された同軸結合ケーブルによって実施される。このことは、該モジュールは、2箇所の残留電流を上記シールドからこの同軸結合ケーブルへ伝えるのを可能にする電流導通回路を生成するように、内部的に形成されていることを意味する。
【0012】
有利には、一つの同一の区間の3個の接続部から出た三本の同軸結合ケーブルは、クロスボンドで三同軸路ボックス(three-coaxial-way box)に接続される。このボックスは、線路の一体部分を形成するのではなく、線路と並列に問題の区間に設置される。このようなボックスは、接地され、三本の同軸結合ケーブルが接続された接続ユニットを備える。シールドの間接クロスボンドに対応するこの構成は、このボックス内に収納されたこの接続ユニットによって、たとえば、故障を探す場合に、シールド接続へのアクセスを容易にする。さらに、このボックス内に、接続部のシールド切断部へかかる恐れのある電力サージを制限する機能を有する、サージ抑制器または避雷器を収納することもできる。
【0013】
本発明による線路の第3の好ましい実施形態によれば、モジュールは、二本の単極結合ケーブルを備えており、一方のケーブルは第1のシールドに接続され、他方のケーブルは第2のシールドに接続されており、該本体構造及び該モジュールは、第3のタイプの接続部を規定する。この構成に関して、ひとつの同一の接続部に含まれるそれぞれのシールドの残留電流の放出は、この第3のタイプのモジュールから出る単極結合ケーブルを介して行われる。
【0014】
好ましくは、第1の接続部の一方の単極結合ケーブルは、第2の接続部のシールドに接続され、第1の接続部の他方の結合ケーブルは、第3の接続部のシールドに接続される。換言すれば、一つの同一の区間に属する3個の接続部のそれぞれは、同じ回路図で他の接続部に接続される。シールドの直接クロスボンドに対応するこの構成は、避雷器による保護が必要ないようにシールドをクロスボンドすることを可能にする。
【0015】
有利には、相導体ケーブルのシールドは、アルミニウム、鉛、鋼及び銅から形成されたグループから選択された金属である。相導体ケーブルのシールドは、異なるタイプの金属層の組み合わせによって作成してもよい。
【0016】
本発明は、本発明による高圧線路用のシールド切断接続部にも関する。あいまいさを避けるために、本発明による接続部は、共通の本体構造と該本体構造に接続される変更可能なモジュールとから構成される組立品に対応する。
【0017】
本発明による線路は、線路を構成するシールド切り離し接続部の性質により、簡単に、迅速に、かつ自由度をもって製造することができるという利点を有する。特に、全ての接続部の本体構造は同一であるので、それらは、簡単、かつ迅速な操作により、相導体ケーブルに沿って、計画的に、繰り返し設置することができる。つぎに、すでに設置された本体構造のそれぞれに、適切なモジュールが挿入される。該モジュールの選択は、特別な要請、及び/またはローカルな制約に従う。さらに、本発明による線路は、シールド切断接続部を含む導体ケーブルに沿って、種々のタイプのシールド切断接続部を使用し、したがって、該ケーブルを形成する部分の金属製シールド中を流れる残留電流を放出する条件を最適化することを可能にするという利点を有する。
【0018】
以下において、図1乃至図4cを参照しながら、本発明による高圧線路の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明による埋設、三相、高圧線路の概略図である。
図2】本発明によるシールド切断接続部の側面図である。
図3a】本発明による第1のタイプのシールド切断接続部の概略図である。
図3b】本発明による第2のタイプのシールド切断接続部の概略図である。
図3c】本発明による第3のタイプのシールド切断接続部の概略図である。
図4a】第1のタイプの接続部を含む、本発明による高圧線路の区間の概略図である。
図4b】第2のタイプの接続部を含む、本発明による高圧線路の区間の概略図である。
図4c】第3のタイプの接続部を含む、本発明による高圧線路の区間の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1を参照すると、埋設、三相、高圧線路1は、3本の相導体ケーブル2を含み、そのそれぞれは、相導体ケーブル2を形成するように直列に配置された一連のケーブル部分3を含む。相導体ケーブル2のケーブル部分3は、通常、絶縁材料、及び好ましくは、アルミニウム、鉛、鋼、または銅からなる、金属製の円筒状シースによって囲まれた、中心金属製導体から構成される。
【0021】
図2、及び図3a乃至図3cを参照すると、相導体ケーブル2の2個の連続するケーブル部分3a及び3bは、標準的な本体構造5、及び取り外し可能なモジュール6から構成されるシールド切断接続部4によって、ともに接続される。これらの接続部4において、ケーブル部分3a及び3bの導体部分は、互いに接触し、連続しているが、ケーブル部分3a及び3bの金属製シールドは、特に、金属製シールド中を流れ、相導体ケーブル2中を伝わる電流によるものである残留電流を減少させるように、切り離される。本発明による高圧線路は、種々のタイプのシールド切断接続部4を含む。
【0022】
図2を参照すると、それぞれのシールド切断接続部4の標準的な本体構造5は、たとえば、銅またはアルミニウムからなる、所定の形状の円筒状体であってもよい。本体構造5は、相導体ケーブル2の2個の連続するケーブル部分3a及び3bを機械的及び電気的に結合する保護部として機能する。この本体構造5は、一定であり、3本の相導体ケーブル2に、線路1に沿って配置される全てのシールド切断接続部4に共通である。この本体構造5は、相導体ケーブル2の2個の連続するケーブル部分3a及び3bに属する、2個の切り離された金属製シールドに接続された、標準的な接続インタフェース7を有する。金属製シールドとのこの結合は、たとえば、内部2次ケーブルなどの導電手段によって行われる。したがって、この標準的な接続インタフェース7は、金属製シールドとの二つの結合に対応する2個の接触点を有する。本体構造5の接続インタフェースと補い合う接続インタフェース8を備えた、変更可能で、取り外し可能なモジュール6は、本体構造5の標準接続インタフェースにプラグ接続してもよい。モジュール6は、少なくとも一本の結合ケーブルを備える。このモジュール6は、変更可能であるが、その変更形態にかかわらず、標準的であり、本体構造5のインタフェース7と補い合う接続インタフェース8を保持する。この相補的な接続インタフェース8は、シールドとモジュール6の結合ケーブルとの間の電気的接続を確立するために、本体構造のインタフェース7の2個の接触点と連係するように設計された、2個の相補的な接触点を備える。一本または複数本の結合ケーブルを備えた、変更可能なモジュール6は、相導体ケーブル2のケーブル部分3の金属製シールド中を流れる残留電流を放出するのに役立つ。この変更可能なモジュール6は、三形態において、基本的に使用される。
【0023】
図3aを参照すると、第1のモジュール形態6aは、一本の単極の結合ケーブル9のみを含む。このモジュール6aは、該モジュール6aが、接続部4の本体構造5に設置された際に、接続部4の、2個の金属製シールドとの結合を延長する2個の内部ピン10を備える。単極の結合ケーブル9は、2個の内部ピン10の端部に接続し、該モジュール6aから突出する。
【0024】
図3bを参照すると、第2のモジュール形態6bは、同軸結合ケーブル11を含む。このモジュール6bは、該モジュール6bが、接続部4の本体構造5に設置された際に、接続部4の、2個の金属製シールドとの結合を延長する2個の内部ピン10を備える。この同軸結合ケーブル11の内側導体は、2個の内部ピン10の一方の端部に接続し、この同軸結合ケーブル11の外側導体は、他方のピン10の端部に接続する。同軸結合ケーブル11は、2個の内部ピン10の端部に接続し、該モジュール6aから突出する。
【0025】
図3cを参照すると、第3のモジュール形態6cは、二本の単極の結合ケーブル14、15を含む。このモジュール6cは、該モジュール6cが、接続部4の本体構造5に設置された際に、接続部4の、2個の金属製シールドとの結合を延長する2個の内部ピン10を備える。一方の単極の結合ケーブル14は、2個のピン10の一方の端部に接続し、他方の結合ケーブル15は、他方のピン10の端部に接続する。二本の単極の結合ケーブル14、15は、2個のピン10のそれぞれに接続し、該モジュール6aから突出する。
【0026】
図1を参照すると、それぞれの相導体ケーブル2は、同数のシールド切断接続部4を有し、該シールド切断接続部4は、相導体ケーブル2に沿って同じ場所に配置されている。このように、本発明による線路1は、わずかに拡大された区間であって、それぞれが、同じタイプであり、それぞれの相導体ケーブルに接続された、3個のシールド切断接続部4を含む、いくつかの区間16によって区切られている。該区間16のそれぞれのシールド切断接続部4は、同じタイプであるので、相導体ケーブル2の部分3のシールド内を流れる残留電流の放出を促進するために種々の構成を生成することができる。
【0027】
図4aを参照すると、それぞれが、一本の単極の結合ケーブル9のみを備えたモジュール6aを取り付けた、3個の接続部4を備えた区間16に対して、三本の単極の結合ケーブル9は、接地され、線路1の外側のボックス18内に収納された接続ユニット17に接続される。三本の単極の結合ケーブル9をこの接続ユニットと結合することによって、相導体ケーブル2の部分3のシールドを直接接地することができる。
【0028】
図4bを参照すると、それぞれが、同軸結合ケーブル11を備えたモジュール6bを取り付けた、3個の接続部4を備えた区間16に対して、三本の同軸結合ケーブル11は、接地され、線路1の外側のボックス20内に収納された接続ユニット19に接続される。接続ユニット19は、クロスボンドを伴う、3個の同軸路を有する。この構成は、接続部4のシールド切断を保護し、該シールドのクロスボンド接続を行うために、シース被覆導体を接続するのに使用される。
【0029】
図4cを参照すると、それぞれが、二本の単極の結合ケーブル14、15を備えたモジュール6cを取り付けた、3個の接続部4を備えた区間16に対して、第1の接続部4の一方の単極の結合ケーブル14は、第2の接続部4のシールドに接続され、第1の接続部4の他方の結合ケーブル15は、第3の接続部4のシールドに接続される。シールド間の結合を行うこの概要の形が、同じ区間16の3個の接続部4に対して繰り返される。シールドの直接クロスボンドに対応する本構成は、高圧ケーブル2のシールド中を流れる電流を減少させることができる。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c