(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技機に対応して設けられ、当該対応する遊技機の遊技情報を記憶し、その遊技情報を遊技者向けに表示する遊技情報表示装置が複数設けられた遊技場向けの遊技場用システムであって、
遊技機の配置替えに伴って前記遊技情報表示装置に記憶されている遊技情報を転送する場合に、対象となる遊技情報表示装置、或いは当該遊技情報表示装置に対応する遊技機のIDである対象IDであって、遊技情報の転送元となる移動元ID、及び遊技情報の転送先となる移動先IDを特定可能な転送指示の入力操作であり、対象となる前記対象IDが単数、及び複数の少なくとも一方となる入力単位で行われる入力操作を受付ける操作手段と、
前記対象IDに対して遊技機が隣合うことを示す前記対象IDを特定可能な設定情報を予め設定する設定手段と、
前記操作手段が受付けた入力操作、及び前記設定情報により、前記移動元IDが隣合うと共に前記移動先IDも隣合う転送指示を特定する転送指示特定手段と、
前記移動元IDが隣合うと共に前記移動先IDも隣合うことを条件として転送指示をグループ化することで、前記入力単位とは異なる単位で転送指示をグループ化するグループ化手段と、
前記グループ化手段によりグループ化されたグループ単位で、前記転送指示に基づき転送元となる遊技機に対応する遊技情報を、転送先となる遊技機に対応する遊技情報として転送する転送処理を実行する遊技情報転送手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
前記転送指示特定手段は、前記入力操作により対象となる前記対象IDが単数となる前記転送指示である単転送指示を複数特定すると共に、その単転送指示単位で前記移動元ID、及び前記移動先IDを比較することで、前記移動元IDが隣合うと共に前記移動先IDも隣合う転送指示を特定し、
前記グループ化手段は、前記移動元IDが隣合うと共に前記移動先IDも隣合うことを条件として複数の前記単転送指示をグループ化することを特徴とする請求項1に記載した遊技場用システム。
前記リング指示として特定された転送指示を前記グループ化手段によるグループ化の対象から除外する処理、及び前記リング指示として特定されたか否かにより前記グループ化手段によるグループ化の対象となる転送指示を区分けする処理のうち少なくとも一方の処理を実行するグループ補正手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載した遊技場用システム。
前記転送指示により特定される前記対象IDのうち前記移動元IDとしては特定されるが前記移動先IDとしては特定されない対象IDを遊技場に新規導入される遊技機を示す新台IDとして特定する処理、及び前記対象IDのうち前記移動先IDとしては特定されるが前記移動元IDとしては特定されない対象IDを遊技場から撤去される遊技機を示す撤去IDとして特定する処理のうち少なくとも一方である遊技機特定処理を実行することで、前記新台ID、及び前記撤去IDのうち少なくとも一方である変更IDを特定する遊技機特定処理を実行する遊技機特定手段と、
前記遊技機特定処理により特定された前記変更ID、及び当該変更IDの対象数のうち少なくとも一方を示す変更情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載した遊技場用システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1にも開示されているが、このようなデータの引継ぎ処理は配置替えの対象となる遊技機が多ければ多いほど長時間を要する処理となるので、この処理時間を短縮することが求められている。ここで、データの引継ぎ処理を1件ずつ行うのではなく、特許文献1に開示されているように複数の引継ぎ処理を入力し、データを纏めて引継ぎ処理を実行することで処理期間を短縮することができる。しかしながら、この引継ぎ処理を実行する場合、データの移動元、及びデータの移動先が共に隣合う遊技機のデータを纏めて移動することで、処理効率を高めることができ、同量のデータを纏めずに移動する場合よりも処理期間をより一層短縮することができるが、特許文献1ではこの点を考慮した上で引継ぎ処理を実行していないので、今一歩、その処理期間を短縮することが難しかった。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技機の配置替えを行う際の遊技者向けの遊技情報表示装置における遊技情報の引継ぎ処理をより短期間で実行することができる遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技機に対応して設けられ、当該対応する遊技機の遊技情報を記憶し、その遊技情報を遊技者向けに表示する遊技情報表示装置が複数設けられた遊技場向けの遊技場用システムであって、遊技機の配置替えに伴って前記遊技情報表示装置に記憶されている遊技情報を転送する場合に、対象となる遊技情報表示装置、或いは当該遊技情報表示装置に対応する遊技機のIDである対象IDであって、遊技情報の転送元となる移動元ID、及び遊技情報の転送先となる移動先IDを特定可能な転送指示の入力操作であり、対象となる前記対象IDが単数、及び複数の少なくとも一方となる入力単位で行われる入力操作を受付ける操作手段と、前記対象IDに対して遊技機が隣合うことを示す前記対象IDを特定可能な設定情報を予め設定する設定手段と、前記操作手段が受付けた入力操作、及び前記設定情報により、前記移動元IDが隣合うと共に前記移動先IDも隣合う転送指示を特定する転送指示特定手段と、前記移動元IDが隣合うと共に前記移動先IDも隣合うことを条件として転送指示をグループ化することで、前記入力単位とは異なる単位で転送指示をグループ化するグループ化手段と、前記グループ化手段によりグループ化されたグループ単位で、前記転送指示に基づき転送元となる遊技機に対応する遊技情報を、転送先となる遊技機に対応する遊技情報として転送する転送処理を実行する遊技情報転送手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記転送指示特定手段は、前記入力操作により対象となる前記対象IDが単数となる前記転送指示である単転送指示を複数特定すると共に、その単転送指示単位で前記移動元ID、及び前記移動先IDを比較することで、前記移動元IDが隣合うと共に前記移動先IDも隣合う転送指示を特定し、前記グループ化手段は、前記移動元IDが隣合うと共に前記移動先IDも隣合うことを条件として複数の前記単転送指示をグループ化することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記移動先IDが他の転送指示の移動元IDとなっていない転送指示であるシンク指示を特定するシンク指示特定処理を実行するシンク指示特定手段と、前記転送指示のグループ単位で、前記転送指示の全てが前記シンク指示として特定されたか否かを判定し、その全てがシンク指示として特定されたことを条件として、当該グループ単位で転送を許容する転送許容処理を実行する許容手段と、前記転送許容処理が行われた場合に、転送が許容されていない転送指示を対象として、再度シンク指示特定処理を前記シンク指示特定手段に実行させると共に、そのシンク指示特定処理後に再度転送許容処理を前記許容手段に実行させ、前記シンク指示特定処理を実行しても前記シンク指示が特定不可能となるまで、前記シンク指示特定処理と前記転送許容処理とを繰返し実行させる転送振分処理を実行する振分手段と、を備え、前記遊技情報転送手段は、前記転送許容処理にて転送が許容された順に前記転送処理を実行することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記移動元IDと前記移動先IDとが循環する複数の転送指示をリング指示としてグループ化するリング手段と、前記リング手段によりグループ化されたグループ内の1つのリング指示に対応した遊技情報の転送を無効とする一方、他のリング指示を前記移動元IDと前記移動先IDとで遊技情報を交換する前記転送指示である交換転送指示へと変更する転送指示変更手段と、を備え、前記遊技情報転送手段は、前記転送指示のうち前記交換転送指示について前記転送処理を実行する場合は、転送元となる遊技機に対応する遊技情報と、転送先となる遊技機に対応する遊技情報とを交換するように前記転送処理を実行することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載した発明は、前記リング指示として特定された転送指示を前記グループ化手段によるグループ化の対象から除外する処理、及び前記リング指示として特定されたか否かにより前記グループ化手段によるグループ化の対象となる転送指示を区分けする処理のうち少なくとも一方の処理を実行するグループ補正手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載した発明は、前記転送指示により特定される前記対象IDのうち前記移動元IDとしては特定されるが前記移動先IDとしては特定されない対象IDを遊技場に新規導入される遊技機を示す新台IDとして特定する処理、及び前記対象IDのうち前記移動先IDとしては特定されるが前記移動元IDとしては特定されない対象IDを遊技場から撤去される遊技機を示す撤去IDとして特定する処理のうち少なくとも一方である遊技機特定処理を実行することで、前記新台ID、及び前記撤去IDのうち少なくとも一方である変更IDを特定する遊技機特定処理を実行する遊技機特定手段と、前記遊技機特定処理により特定された前記変更ID、及び当該変更IDの対象数のうち少なくとも一方を示す変更情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載した発明によれば、遊技機の配置替えに伴って遊技情報表示装置に記憶されている遊技情報を転送する場合に、遊技情報の転送元となる移動元IDが隣合うと共に転送先となる移動先IDも隣合う転送指示をグループ化し、そのグループ化したグループ単位で、転送元となる遊技機に対応する遊技情報を、転送先となる遊技機に対応する遊技情報として転送して引継ぐようにしたので、遊技機の配置替えを行う際の遊技情報の引継ぎ処理を効率良く短期間で実行することができる。
【0013】
請求項2に記載した発明によれば、転送指示の入力単位として対象となる遊技機を1台とするか否かに関わらず、転送指示を単転送指示とした上でグループ化するようになり、入力操作により転送指示として複数の遊技機を対象とした入力単位と、単数の遊技機を対象とした入力単位とが混在した場合であっても、移動元ID、及び移動先IDが共に隣合う転送指示を特定する処理を同じロジックで実行可能となり、その処理効率を高めることができる。
【0014】
請求項3に記載した発明によれば、遊技情報を転送した移動先IDが未転送に対応する転送指示の移動元IDとなることを防止することができる。又、シンク指示特定処理と転送許容処理とを繰返し実行することで、移動元ID、及び移動先IDが共に隣合う転送指示を階層単位でグループ化した上で遊技情報の引継ぎ処理を実行することができ、遊技情報の引継ぎ処理をより短期間で実行することができる。
【0015】
請求項4に記載した発明によれば、移動元IDと移動先IDとが循環する複数の転送指示をリング指示としてグループ化し、グループ化したグループ内の1つのリング指示に対応した遊技情報の転送を無効とする一方、他のリング指示を移動元IDと移動先IDとで遊技情報を交換する交換転送指示へと変更することで、リング指示であるか否かを気遣うことなく転送指示の入力操作を行うことができる。
【0016】
請求項5に記載した発明によれば、グループ単位でシンク指示を特定する際に、偶然、リング指示が他のリング指示でない転送指示と移動元ID、及び移動先IDが隣合うことが想定することができ、この場合、グループ内にリング指示と非リング指示とが混在することになり、この状態でグループ単位にて転送処理を実行すると、グループ単位にて転送処理を実行することができない場合等があり、遊技情報を消失する虞があるが、リング指示として特定された転送指示をグループ化の対象から除外する処理、及びリング指示として特定されたか否かによりグループ化の対象となる転送指示を区分けする処理のうち少なくとも一方の処理を実行することで、その虞を排除することができる。
【0017】
請求項6に記載した発明によれば、遊技機を新規導入する際に、その新規に導入した遊技機や、その導入により撤去した遊技機を示す申請書類を警察当局に提出する必要があるが、変更情報を出力することで、その申請書類を容易に作成することができ、従来、転送処理についての入力操作と申請書類の作成に掛かる入力操作とを2重に行っていた遊技場の管理者側の負担を軽減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は遊技場用システム1の全体構成を概略的に示している。遊技場には、遊技機2に1対1に対応して貸出装置3及び情報表示装置4(遊技情報表示装置に相当)が設置されており、2台の貸出装置3及び2台の情報表示装置4は中継装置5に接続されている。中継装置5はLAN6を介して例えば管理室に設置されている管理装置7(操作手段、設定手段、転送指示特定手段、グループ化手段、遊技情報転送手段、シンク指示特定手段、許容手段、振分手段、リング手段、転送指示変更手段、グループ補正手段、遊技機特定手段、出力手段に相当)に接続されている。管理装置7は、遊技機2側(遊技機2及び貸出装置3)から出力された遊技信号を中継装置5を介して入力する。尚、
図1では省略しているが、数100台の遊技機2が管理装置7の管理対象となる。
【0020】
遊技機2は、所謂デジパチとしての周知の構成を有し、払出された玉を受ける上部受皿2a、上部受皿2aから溢れた玉又は図示しないレバー操作により上部受皿2aから導かれた玉を受ける下部受皿2b、上部受皿2aの玉を盤面に発射するために操作するハンドル2c等を有する。又、遊技機2の盤面には、普図(普通図柄)入賞口2d、第1始動口2e、第2始動口2f、第1始動口2e又は第2始動口2fへの入賞に応じて表示図柄が変動する液晶表示部2g、液晶表示部2gに表示された図柄が大当たり図柄である場合に発生する大当たり時に開放する大入賞口2h等が設けられている。
【0021】
貸出装置3は、遊技者が貨幣を投入するための貨幣投入口3a、遊技情報や残高や獲得玉等の各種情報を表示する表示機能及び遊技者からの入力を受付ける入力受付機能を有するタッチパネル式の液晶表示部3b、遊技者が会員カードを挿入するためのカード挿入口3c、遊技者がカード挿入口3cに挿入されている会員カードを排出させるために操作する排出釦3d等を有する。又、遊技機2の上部受皿2aよりやや上方の位置に玉払出口3eが設けられていると共に、玉払出口3eを覆うように払出ノズル3fが設けられている。玉払出口3eから払出された玉は払出ノズル3fを経由して上部受皿2aに供給される。
【0022】
遊技機2は以下のように動作する。
(1)第1始動口2e又は第2始動口2fへの入賞に応じて大当たり抽選を行い、抽選結果に基づいて所謂特別図柄(特図)による図柄変動を液晶表示部2gにて実行し、その結果に応じて大当たりを発生させる。尚、所謂保留玉の上限は各4個ずつであり、保留中に始動入賞した場合は上限まで保留し、図柄変動終了後に順次保留した図柄変動を実行する。
(2)大当たり抽選の当選確率(大当たり確率)は1/300であり、大当たりのうち大当たり後に確変状態(確変)となる大当たりの割合は70%である。又、対応するラウンド(R)を15R:2R=2:1の割合となるように確率を振分ける。
(3)大当たりが発生すると対応するラウンド(R)に応じた分だけ大入賞口2hを開放する。尚、1Rの上限入賞数は10個であり、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
【0023】
(4)確変中は大当たり確率が1/30に向上すると共に、第2始動口2fへの入賞率が向上する時短状態(時短)になる。尚、確変は次回の大当たりまで継続するので、大当たり後に通常遊技状態(通常)となる大当たり(通常大当たり)が発生するまで継続する。
(5)確変中に発生した通常大当たり終了後はその後100回の図柄変動を行うまで確変ではない時短となる一方、通常中に発生した通常大当たり終了後はそのまま通常へと復帰する。
【0024】
遊技機2側からは次に示す遊技信号が出力される。
「アウト信号」:消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)である。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機2から出力される信号であっても良い。
「セーフ信号」:遊技機2から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号である。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
【0025】
「始動信号」:遊技機2から出力される図柄変動数(役物作動数、スタート)を特定可能な信号である。第1始動口2e又は第2始動口2fへの入賞により変動(動作)する液晶表示部2g(役物)における図柄変動(役物作動、スタート処理)1回につき1パルスが出力されるので、「始動信号数×1」をスタートとして特定する。尚、第1始動口2e又は第2始動口2fへの入賞に応じて出力される始動入賞信号を大当たり抽選と見做して始動信号としても良い。
「大当たり信号」:遊技機2から出力される大当たりを特定可能な信号である。大当たり中にレベル出力される状態信号であるので、大当たり信号入力中を大当たり中として特定する。
【0026】
「特別状態信号」:遊技機2から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号である。第2始動口2fの入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号であるので、特別状態信号の入力中を特別状態中として特定する。尚、大当たり確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であっても良い。又、大当たり信号と特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
「売上信号」:貸出装置3から出力される売上情報(売上玉数、売上額)を特定可能な信号である。遊技者に対する貸出玉25玉毎に1パルスが出力されるので、「売上信号数×25」を売上玉数として特定し、「売上玉数×貸出単価(例えば4円)」を売上額として特定する。
【0027】
管理装置7は、主装置7a、キーボード7b、マウス7c、モニタ7d及びプリンタ(図示せず)等を有する。管理装置7は、CPUからなる制御部、HDD、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる入出力部等を有し、遊技機2側から出力された遊技信号を入力することに基づいて遊技情報(アウト、セーフ、差玉、スタート回数、特賞回数(大当たり回数)、出玉率、売上等のデータ)を当該遊技機2に対して個別に付与されている遊技機ID(台番)毎に集計して特定する。
【0028】
情報表示装置4は、CPUからなる制御部、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる入出力部、各種の遊技情報を表示する表示部等を備えている。情報表示装置4は、
図2に示すデータ記憶領域を備え、遊技機2側から出力された遊技信号を入力することに基づいて遊技情報を特定してデータ記憶領域を更新すると共に、複数日(例えば10日分)の遊技情報を営業日毎に記憶して表示する機能を有している。データ記憶領域における「項目」の意味は次の通りである。
【0029】
「大当たり」:営業日毎の累計大当たり回数である。
「超」:「大当たり」のうち最高ラウンド(15R)の大当たり回数である。
「小」:「超」以外の大当たり回数である(2R)。
【0030】
「確変」:前後何れかの状態が確変状態である大当たり回数である。
「最終スタート」:前回の大当たりからのスタート回数である。
「累計スタート」:営業日毎の累計スタート回数である。
【0031】
「N回前S」:N回前の大当たりに対応するスタート(その前の大当たり終了後から当該大当たりが発生するまでのスタート)回数である。
図3は、情報表示装置4の正面図である。情報表示装置4は、複数のデータ切替釦を含むデータ切替釦群4a及び呼出釦4bを有すると共に、上記した表示部として、アウト(縦軸)と出玉(セーフ−アウト)(横軸)との相対関係をグラフ化して表示する出玉グラフ表示部4c、大当たり回数を表示する大当たり回数表示部4d、大当たりの履歴(N回前のスタートに対応)を表示する履歴表示部4e、スタートを表示するスタート表示部4h、各種イベント情報等を表示するテロップ表示部4gを有する。又、情報表示装置4は、遊技情報等を中継装置5を介して他の情報表示装置4や管理装置7との間で入出力可能に構成されている。
【0032】
さて、遊技場では遊技客を呼び込むために新台導入、撤去、台移動の配置替えを行うのが通常である。そして、遊技場の管理者は、遊技機2の配置替えを行う際に情報表示装置4の遊技情報(データ)を転送させたい場合には管理装置7にて入力操作を行うことで、情報表示装置4のデータを配置替え前から引継ぐようになっている。本実施形態では、上記した構成の作用として、遊技場の管理者が遊技機2の配置替えを行うことで管理装置7に入力した情報(入力内容)を管理装置7が処理する態様について説明する。
【0033】
管理装置7は、遊技場の管理者が転送指示入力画面を読出す操作(メイン画面(図示せず)から転送指示入力画面への表示切換操作)を行うと、
図4に示す転送指示入力画面を表示する(メイン画面から転送指示入力画面に表示を切換える)。遊技場の管理者は、転送指示入力画面にて遊技情報の転送元となる移動元IDである移動元の台番、及び遊技情報の転送先となる移動先IDである移動先の台番を指定可能である。具体的に説明すると、最初に、遊技場の管理者は、マウス7cを2回続けて左クリックすることで、移動元の台番を指定する。管理装置7は、遊技場の管理者がマウス7cを2回続けて左クリックして指定した台番範囲を移動元の台番範囲として特定し、その特定した移動元の台番範囲を例えば赤色表示にて識別表示する。
図4では、遊技場の管理者が1番台にポインタを合わせて左クリックし、続けて6番台にポインタを合わせて左クリックしたことで、1番台から6番台を移動元の台番範囲として指定した場合を例示している。尚、
図4では赤色表示の識別表示を該当する台番の横に「○」を付して示している。
【0034】
次に、遊技場の管理者は、マウス7cを1回だけ右クリックすることで、移動先の台番を指定する。管理装置7は、遊技場の管理者がマウス7cを1回だけ右クリックして指定した台番を移動元の台番範囲のうち最若番に対応する移動先の台番として特定し、その特定した移動先の台番を例えば水色表示にて識別表示し、更に「コピーor交換、若番順or老番順」をポップ表示し、データの転送がコピーか交換かを選択させると共に、その指定した台番を起点として移動元の対応分を若番順(昇順)に指定するか老番順(降順)に指定するかを選択させる。
図4では、遊技場の管理者が450台にポインタを合わせて右クリックしたことで、450番台を移動先の台番として指定した場合を例示している。尚、
図4では水色表示の識別表示を該当する台番の横に「△」を付して示している。
【0035】
そして、管理装置7は、遊技場の管理者が「コピー」又は「交換」の何れかを選択し、「若番順」又は「老番順」の何れかを選択すると、そのデータの転送指示を確定し、その確定した台番(移動元の台番、及び移動先の台番)を橙色表示にて識別表示する。
図4では、遊技場の管理者が41番台から48番台等についてデータの転送指示を確定した場合を例示している。尚、
図4では橙色表示の識別表示を該当する台番の横に「×」を付して示している。
【0036】
管理装置7は、遊技場の管理者がデータの転送指示を確定した台番にポインタを合わせて右クリックすると、その右クリックにより指定された台番が移動元の台番であれば「キャンセル?移動元」をポップ表示し、移動先の台番であれば「キャンセル?移動先」をポップ表示し、移動元及び移動先の双方の台番であれば「キャンセル?移動元or移動先」をポップ表示し、キャンセルするか否かを選択させる。
図4では、遊技場の管理者が193番台から200番台にポインタを合わせて右クリックしたことで、193番台から200番台の台番範囲をキャンセルするか否かの対象とした場合を例示している。尚、
図4では説明の都合上、複数のポップ表示を例示しているが、実際には単数のポップ表示である。
【0037】
そして、遊技場の管理者は、上記した移動元の台番を指定する操作及び移動先の台番を指定する操作を繰返して全ての転送指示を終えると、「登録」釦M1を押下する。管理装置7は、遊技場の管理者が「登録」釦M1を押下すると、受付けた転送指示を詳しくは後述する手順にしたがって整理し、
図5に示すグループ情報出力画面を表示する(転送指示入力画面からグループ情報出力画面に表示を切換える)。尚、管理装置7は、遊技場の管理者が「終了」釦M2を押下すると、
図5に示すグループ情報出力画面を表示することなく、データの転送指示の受付を終了し、メイン画面を表示する(転送指示入力画面からメイン画面に表示を切換える)。尚、転送指示にて指定された移動元の台番及び移動先の台番が対象IDである。
【0038】
管理装置7は、転送指示入力画面からグループ情報出力画面に表示を切換えることに応じて、転送指示入力画面にて受付けた転送指示を整理し、転送指示の内容にしたがってグループや処理(後述するコピー又は交換)を色分け(例えば赤、青、黄、緑等)により識別表示する。
図5では、台番の横にa〜e、zを付すことで、グループや処理を色分けしていることを示している。例えば433番台から444番台等は同じグループ(第1グループ)であり、例えば32番台から38番台等は同じグループ(第1グループとは別の第2グループ)である。又、例えば446番台から450番台等は交換のグループである。又、管理装置7は、転送指示を整理することで、移動の階層、新台(新規導入台)及び撤去台が特定可能となるので、グループ情報出力画面では新台及び撤去台を識別表示する。具体的には、新台を2重線の囲みで識別表示し、撤去台を白抜き文字で識別表示する。尚、上記したグループや処理、新台及び撤去台の識別表示は、識別可能であればどのような態様であっても良く、例えば点滅等であっても良い。
【0039】
管理装置7は、このようにして転送指示の整理を終了すると、データを移動する(転送する)か否かを問合わせるデータ移動問合画面をポップ表示する。管理装置7は、遊技場の管理者がデータ移動問合画面にて「はい」釦M3を押下すると、データの転送処理を開始し(転送処理を実行し)、遊技場の管理者がデータ移動問合画面にて「いいえ」釦M4を押下すると、ポップ表示しているデータ移動問合画面を消去する。尚、管理装置7は、遊技場の管理者が「終了」釦M2を押下すると、この場合もメイン画面を戻って表示する(グループ情報出力画面からメイン画面に表示を切換える)。又、管理装置7は、このようにして転送指示を整理することで、後述する
図13に示すデータの移動の相関を示す移動相関図を特定可能となるので、その移動相関図を併せて表示しても良い。
【0040】
次に、データの転送指示を整理する手順を、具体的に
図6乃至
図13を参照して説明する。
管理装置7は、転送指示の入力内容を
図6のように整理する。
図6では、入力操作により特定される転送指示を、対象となる台番が単数となるようにレコード化して(区分した単転送指示として)複数特定している。尚、転送指示の入力内容をスペース上の関係から「入力内容1」や「入力内容2」として区分して示しているが本来は一連のデータである。
図7以降で後述する未振分けについても同様である。管理装置7は、転送指示の入力終了後に同一台番が複数の転送指示で移動先又は移動元となっていないかを判定し、同一台番が複数の転送指示で移動先又は移動元となっており、エラーがあれば、エラー報知し、その転送指示を報知する。一方、管理装置7は、エラーがなければ、入力内容を未振分けとし、転送指示を移動先の台番順にソートしてNO(レコードNO)を付すと共に、転送指示の単位で移動元及び移動先が共に隣合う転送指示を相関(NO)として特定してグループ化(2重線にて区切る)する(複数の単転送指示をグループ化する)と共に、移動先が他の転送指示の移動元となっていない転送指示をシンク指示として特定する(シンク指示特定処理を実行する)。
【0041】
具体的に説明すると、例えばNO3については、移動元の43番台が42番台及び44番台と隣合っていると共に、移動先の195番台が194番台及び196番台と隣合っているので、相関の欄に隣合っている42番台及び44番台のNOである「2」及び「4」を記録し、移動先の195番台が他の転送指示の移動元となっていないので、シンクの欄に移動先の195番台が他の転送指示の移動元となっていないことを示す「○」を記録する。一方、例えばNO6については、移動元の46番台が45番台及び47番台と隣合っていると共に、移動先の198番台が197番台及び199番台と隣合っているので、相関の欄に隣合っている45番台及び47番台のNOである「5」及び「7」を記録するが、移動先の198番台が他の転送指示の移動元(NO83の移動元)となっているので、シンクの欄に、移動先の198番台が他の転送指示の移動元となっていることを示す「×」を記録する。又、例えばNO50については、移動先の446番台が445番台及び447番台と隣合っているが、移動元の448番台が40番台及び472番台と隣合っていないので、相関の欄を空白のままとし、移動先の446番台が他の転送指示の移動元(NO74の移動元)となっているので、シンクの欄に移動先の446番台が他の転送指示の移動元となっていることを示す「×」を記録する。
【0042】
尚、台番が隣合っているか否かの判定は、隣合う台番として特定し得る遊技機を特定可能な設定情報(対象IDに対して遊技機2が隣合うことを示す対象IDを特定可能な設定情報)を遊技場の管理者が予め設定しておくことで、その設定情報に基づいて行う。この場合、実施形態では説明していないが遊技場には所謂4、9抜きと呼ばれる「4」や「9」の付く台番が採用されない事情や、例えば
図4における24番台と25番台のように、連番であるにも関わらず異なる遊技機島に配置され、隣合う台番とならない場合もあるので、そのような事情を踏まえ、4番台や9番台を除いて隣合う台番を特定したり、連番であっても異なる遊技島に配置される等して隣合わない場合にはグループ化しなかったりする等の条件を別途定めても良い。即ち、後述するデータを転送する際の一括処理の効率が上がるか否かにより、隣合う台番であるか否かを特定可能となるように設定情報を設定すれば良い。
【0043】
図7では、
図6にて全ての転送指示がシンク指示となったグループを未振分けから振分け済みへとNO順に移動する(転送許容処理を実行する)。尚、未振分け及び振分け済みは管理装置7が管理する別々の記憶領域である。具体的に説明すると、例えばNO37からNO42のグループ、NO43からNO48のグループ、NO62からNO64のグループが、
図6にて全ての転送指示がシンク指示となったグループであるので、それらの3つのグループを振分け済みへとNO順に移動する。又、非グループの(グループを組めない単独の)転送指示はシンク指示であればそのまま振分け済みへとNO順に移動する。尚、振分け済みでは、未振分けにおける相関及びシンクの欄の代わりに条件及び処理の欄があるが、詳細は後述する。
【0044】
図8では、
図7にて未振分けから振分け済みへと移動した転送指示の移動元が移動先となっている転送指示をシンク指示とする一方、
図7にて未振分けから振分け済みへと移動したグループを纏める。具体的に説明すると、
図7にて未振分けから振分け済みへと移動した転送指示(例えばNO37からNO42のグループ、NO43からNO48のグループ、NO62からNO64のグループの転送指示)の移動元である461番台から469番台、473番台から478番台が移動先となっているNO65からNO73、NO77からNO82をシンク指示とする(シンクの欄を「×」から「○」に切換える)。
【0045】
図9以降では、上記した
図7と同様に、全ての転送指示がシンク指示となったグループを未振分けから振分け済みへと移動し、上記した
図8と同様に、未振分けから振分け済みへと移動したグループを纏め、未振分けにて新たなシンク指示を特定する処理をシンク指示が
図11に示す未振分けのように特定不可能となるまで繰返す(転送振分処理を実行する)。尚、振分け済みではシンク指示を更新する毎に移動可能となった転送指示を2重線にて階層分けして示している。具体的に説明すると、
図11において、例えばNO37、NO43、NO62のグループは
図8までの1階層目の処理で移動可能となった転送指示であり、NO65からNO67、NO77、NO81、NO82のグループは
図9までの2階層目の処理で移動可能となった転送指示であり、NO1、NO9、NO33、NO49のグループは
図10までの3階層目の処理で移動可能となった転送指示であり、NO55、NO61のグループは4階層目の処理で移動可能となった転送指示であり、NO75は5階層目の処理で移動可能となった転送指示である。
【0046】
ここで、上記した振分け済みの条件及び処理の欄について説明する。条件は、その転送指示を実行するための条件を示しており、
図6に示した転送指示の入力を終了した時点でシンク指示だけのグループ(1階層目の処理で移動可能となった転送指示のグループであり、NO37、NO43、NO62のグループ)については、開始指示を記録し、即ち、開始指示がある(
図5に示したグループ情報出力画面の「はい」釦M3の押下した)ことを条件として転送処理を実行する。一方、それ以外のグループ(2階層目以降の処理で移動可能となった転送指示のグループであり、NO65以降のグループ)については、その移動先の台番が自身よりも前の階層の移動元であるNOを記録し、そのNOの転送処理を実行したことを条件として転送処理を実行する。
【0047】
具体的に説明すると、例えば2階層目のNO65の転送処理は、その移動先の461番台を移動元の台番とする1階層目のNO62の転送処理を実行したことを条件として実行する処理である。又、例えば3階層目のNO1の転送処理は、その移動先の193番台から200番台の少なくとも何れかを移動元の台番とする2階層目のNO82の転送処理を実行したことを条件として実行する処理である。処理は、コピー又は交換の何れかがあり、コピーは、移動元のデータを移動先へとコピーする態様である。交換は、移動元のデータと移動先のデータとを交換する態様である。尚、交換する場合は、一方のデータを管理装置7に一旦退避した状態で転送処理を行い、その後に、管理装置7に一旦退避したデータを情報表示装置3へと転送する。
【0048】
又、
図11では、未振分けにてグループ単位でのシンク指示が特定不可能となったので、グループ化を一旦解除し(グループ化の対象から除外する処理を実行し)、複数の転送指示同士で移動先が他の転送指示の移動元となるリング指示を各々区分けしてグループ化し、そのうちの1つを処理対象から外し(グループ内の1つのリング指示に対応した遊技情報の転送を無効とする)、残りを交換とする(他のリング指示を交換転送指示へと変更する)処理をグループ単位で行う。具体的に説明すると、例えばNO50、NO52、NO54、NO74については、移動元及び移動先が448番台、450番台、470番台、446番台で循環しているので、グループ化してそのうちの1つ(例えばNO74)を処理対象から外し(処理の欄に「×」を記録し)、残りを交換とする(処理の欄に「交換」を記録する)処理をグループ単位で行う。
【0049】
尚、
図11において、グループ化を一旦解除する際に、シンク指示が混在している場合もあるが、それはリング指示ではないので、その転送指示の移動先が振分け済みのうちの何れの階層の転送指示の移動元と同一であるかを特定し、その階層の次の階層へと移動する。又、対象とする転送指示がなければ1階層目とし、その転送指示を振分け済みとすることでシンク指示になる転送指示があれば、その次の階層へと振分ける処理をシンク指示が特定不可能となるまで繰返す。この処理にて振分け済みとした転送指示は振分け済みにて移動先及び移動元が隣合うことでグループ化可能であればグループ化する。
【0050】
図12は、
図11までの処理にて振分けた結果である最終並替を示し、グループ化した転送指示については属性として、移動元を若番順とした場合に移動先が若番順又は老番順の何れであるかを対応付ける。若番順とは移動元と移動先とで台番の昇順又は降順を同じとすることを意味し、老番順とは移動元と移動先とで台番の昇順又は降順を異ならせることを意味する。具体的に説明すると、例えば順番1の移動元である464番台から469番台のデータを移動先である433番台から438番台に若番順でコピーする場合であれば、464番台のデータを433番台にコピーし、465番台のデータを434番台にコピーし、466番台のデータを435番台にコピーする(以下、同様)というように処理を行う。一方、例えば順番1の移動元である464番台から469番台のデータを移動先である433番台から438番台に老番順でコピーする場合であれば、464番台のデータを438番台にコピーし、465番台のデータを437番台にコピーし、466番台のデータを436番台にコピーする(以下、同様)というように処理を行う。
【0051】
そして、管理装置7は、
図12に示した最終並替に基づいて、移動元として特定されるが移動先として特定されない台番を、新台を示す台番(新台ID、変更ID)であるとして特定し(移動元IDとしては特定されるが移動先IDとしては特定されない対象IDを新台IDとして特定する処理、遊技機特定処理を実行する)、移動先として特定されるが移動元として特定されない台番を、撤去台を示す台番(撤去ID、変更ID)として特定する(移動先IDとしては特定されるが移動元IDとしては特定されない対象IDを撤去IDとして特定する処理、遊技機特定処理を実行する)。
【0052】
図13は、
図12に示した最終並替に対応するデータの移動を示す移動相関図(変更情報)である。移動相関図において、丸数字1から6は移動先の台番が属する階層を示し、丸数字1から6に向かう順で何れも後番(左側)から先番(右側)へとデータの移動を行う。具体的に説明すると、最初に461番台のデータを458番台にコピーし、次に228番台のデータを461番台にコピーし、次に457番台のデータを228番台にコピーし、次に471番台のデータを457番台にコピーし、次に39番台のデータを471番台にコピーする。即ち、
図13は、
図12により特定される転送指示を階層順にしたがって並替え、連続する階層の移動元及び移動先が共通する場合には同一の縦列(分類)とし、更にその一部のみが共通する場合には同一グループであっても適宜縦列を分割して作成した移動相関図である。
【0053】
移動相関図にてコピーと交換とを2重線により区分けしているが、その他に2重線で囲っているのは、本発明により移動元及び移動先をグループ化したことで転送処理を最適化した転送指示を示す。即ち、461番台から463番台のデータを458番台から460番台にコピーする際には、移動元の461番台から463番台のデータを移動先の458番台から460番台へと転送する転送指示をグループ化したことで転送処理を最適化することができる。尚、移動相関図にてそれぞれの縦列の最も左に位置する台番が上記した移動元として特定されるが移動先として特定されない台番、即ち、新台を示す台番であり、
図13では1番台から48番台の48台が新台である。
【0054】
又、移動相関図にてそれぞれの縦列の最も右に位置する台番が上記した移動先として特定されるが移動元として特定されない台番、即ち、撤去台を示す台番であり、
図13では451番台から453番台、225番台から227番台、458番台から460番台等を含む48台が撤去台である。尚、
図13で示す(a)、(b)等は
図5に示した転送指示の内容にしたがって識別表示するグループに対応し、色分けにより識別表示する。このように移動相関図では新台や撤去台が容易且つ的確に把握可能となるので、新台や撤去台の申請書類を警察当局に提出する場合に、移動相関図を活用することで申請書類を容易に作成することができ、従来、転送処理についての入力操作と申請書類の作成に掛かる入力操作とを2重に行っていた遊技場の管理者側の負担を軽減することができる。
【0055】
以上に説明したように本実施形態によれば、遊技機2の配置替えに伴って情報表示装置4のデータを転送する場合に、データの転送元となる移動元の台番が隣合うと共に転送先となる移動先の台番も隣合う転送指示をグループ化し、そのグループ化したグループ単位で、転送元となる遊技機2に対応するデータを、転送先となる遊技機2に対応するデータとして転送して引継ぐようにしたので、データの引継ぎ処理を効率良く短期間で実行することができる。
【0056】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
図6に示したように対応する遊技機が単数となるようにして転送指示を一旦単数でレコード化したが、入力操作によりグループ化された複数の転送指示(対応する遊技機が複数ある転送指示)を纏めて1レコードとして特定しても良い。この場合、移動元及び移動先が共に隣合うことを条件としてグループ化を維持する必要がある。
【0057】
転送指示入力画面やグループ情報出力画面として、
図4や
図5に示した移動元の台番や移動先の台番をマウス7cで指定可能な画面に限らず、移動元の台番や移動先の台番を数値入力する画面を採用しても良い。又、移動元の台番や移動先の台番の入力操作として複数の台番を一括して入力する構成に限らず、1台単位で入力する構成としても良い。
【0058】
リング指示を特定する際に、台番単位でグループ化したが、移動元ID及び移動先IDが共に隣合えばリング指示をグループ化しても良い。即ち、隣合う台番のグループ化対象としてリング指示を除外するだけでなく、リング指示として特定されるか否かにより隣合う台番のグループを区分けして特定しても良い。
【0059】
シンク指示を特定不可能となってからグループ化を解除し、リング指示を除いた上で再度グループ化する態様としたが、予めリング指示を除いた上で、又は区分けした上でグループ化しても良い。この場合、
図4における「交換」の選択によりリング指示を特定すれば、リング指示を除いた上でグループ化を容易に実行可能となるが、その選択がなくとも実施形態に示したように転送指示の循環により判定しても勿論良い。
【0060】
入力操作において新台や撤去台等を管理装置にて判定したが、新台や撤去台等を指定する直接的な入力操作を受付けても良い。又、リング指示を特定することについて、
図4における「交換」を選択すること、及び転送指示が循環することでリング指示を特定することを例示したが、転送指示が循環することでリング指示を特定可能であれば、
図4における「コピーor交換」の選択を省略した操作により転送指示を入力することもできる。
【0061】
機種名と台番とを対応付ける設定を予め行っておくことで、
図4に示した転送指示入力画面や
図13に示した移動相関図等で機種名を併せて表示しても良い。
振分処理により新台と撤去台とを特定し、
図5に示したグループ情報出力画面にて新台と撤去台とを識別可能に表示したが、このように新台と撤去台とを特定したことにより、新台と撤去台、又は移動台の台数及び台番のうち少なくとも一方を示す設置認定書類等を作成し、印字又は表示出力しても良い。この場合、機種名を対応付けて出力することが望ましい。
【0062】
情報表示装置を識別するIDとしては、対応する遊技機の台番以外に情報表示装置自体のID等としても良い。
重複等の入力操作ミスが発生したか否かのチェックを入力操作後に行ったが、入力中に行っても良いし、振分処理を行ってから再度入力処理を行い、更に振分処理を行っても良い。
【0063】
転送対象となる遊技情報としては、
図2や
図3に示した遊技情報だけでなく、それ以外のどのような遊技情報であっても良い。又、出玉グラフについては、所定アウト(例えば100玉)毎の出玉を転送対象としたり、出玉グラフを画像情報として転送対象としたりしても良い。
【0064】
対象となる遊技機としては、他のスペックのパチンコ遊技機やスロットマシン等でも良いし、所謂封入式やクレジット式等の遊技機でも良い。又、管理装置の情報処理の一部、又は全部を中継装置や情報表示装置等にて行う構成としても良い。勿論、情報表示装置の情報処理の一部を中継装置や管理装置等にて行う構成としても良い。又、本願に示した実施例及び変形例はどのように組合わせても良い。