特許第5952167号(P5952167)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社シグマの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5952167
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】光学系
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20160630BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20160630BHJP
【FI】
   G02B15/20
   G02B13/18
【請求項の数】4
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2012-239798(P2012-239798)
(22)【出願日】2012年10月31日
(65)【公開番号】特開2014-89365(P2014-89365A)
(43)【公開日】2014年5月15日
【審査請求日】2015年8月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ
(72)【発明者】
【氏名】塩田 了
【審査官】 堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平2−201310(JP,A)
【文献】 特開平5−313066(JP,A)
【文献】 特開平6−308389(JP,A)
【文献】 特開平7−261084(JP,A)
【文献】 特開平8−86964(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00−17/08
G02B 21/02−21/04
G02B 25/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像面側に順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、負の屈折力を持つ第3レンズ群と、正の屈折力を持つ第4レンズ群とからなり、
前記第1レンズ群は、物体側から像面側に順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群前群と負の屈折力を持つ第1レンズ群後群とからなり、
前記第2レンズ群は、物体側から像面側に順に、少なくとも2枚の正の屈折力を持つレンズと、負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズとを有し、
広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が減少し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が増大し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が減少し、
無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して、前記第1レンズ群後群を物体側へ移動することを特徴とする光学系。
【請求項2】
前記第1レンズ群前群は、その最も物体側に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズを有し、前記第1レンズ群後群は、その最も物体側に、物体側に凹面を向けた負の屈折力を持つレンズを有し、前記第2レンズ群は、その最も物体側に、物体側に凸面を向けた正の屈折力を持つレンズを有し、以下に示す条件式(1)乃至(5)を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
(1)2.40<|f1a|/fw<5.00
(2)4.00<|f1b|/fw<13.00
(3)0.55<f2/ft<2.20
(4)1.80<|R1bF|/fw<9.00
(5)1.50<R2F/ft<4.50
fw:広角端・無限遠物体合焦時における全光学系の焦点距離
ft:望遠端・無限遠物体合焦時における全光学系の焦点距離
f1a:前記第1レンズ群前群の焦点距離
f1b:前記第1レンズ群後群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
R1bF:前記第1レンズ群後群の最も物体側の面の曲率半径
R2F:前記第2レンズ群の最も物体側の光学素子の、物体側の面の曲率半径
【請求項3】
前記第4レンズ群は、物体側から像面側に順に、像面側に凹面を向けた負の屈折力を持つ第4Aレンズと物体側に凸面を向けた正の屈折力を持つ第4Bレンズとを有し、前記第4Aレンズの像面側の面と前記第4Bレンズの物体側の面との間隔はレンズの中心部からレンズの外縁部に向けて小さくなり、以下に示す条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
(6)0.00<f4×(1/R4A−1/R4B)<0.60
f4:前記第4レンズ群の焦点距離
R4A:前記第4Aレンズの像面側の面の曲率半径
R4B:前記第4Bレンズの物体側の面の曲率半径
【請求項4】
以下に示す条件式(7)乃至(8)を満足することを特徴とする、請求項1乃至3に記載の光学系。
(7)0.50<|f3|/ft<2.50
(8)0.60<f4/ft<1.80
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスチルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置に好適な撮影レンズのうち、大口径ズームレンズに用いられる光学系に関し、特に広角端から望遠端にわたるズーム域全域で高い光学性能を実現した光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
光学系をミラーアップ機構を採用する一眼レフシステムの交換レンズに適用するためには、一定以上のバックフォーカスを確保しておかなくてはならない。こうした長いバックフォーカスを持つズーム光学系として、光学系の最も物体側に負の屈折力を持つ部分群を配置することで広い画角を得た、所謂ネガティブリード型のズーム光学系が提案されている(例えば特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−46208号公報
【特許文献2】特開2005−107036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなネガティブリード型のズーム光学系は、その構成における屈折力配置の非対称性がズーミングに伴って変化するため、ズーム全域にわたり歪曲収差、非点収差等の諸収差を抑制することが困難である。
【0005】
更に、このようなネガティブリード型の光学系を大口径比とした場合、前述した諸収差に加えて球面収差やコマ収差が悪化する上に、物体側の部分群より像面側に配置されたレンズの外径が拡大し、カメラボディとの連結が困難な程大型化することとなる。
【0006】
こうした問題を解決する為、例えば特許文献1では、主に第2レンズ群の構成を適切に配置することで、球面収差、コマ収差や軸上色収差の補正を実現している。しかしながら、特許文献1に開示されている光学系は、顕著な像面の湾曲が見られ、画面全域で高周波性能を良好に保つことが困難であり、開口絞りを絞り込んだ際の光学性能に悪影響がある。また、上記光学系は広角端での歪曲収差が目立つ。
【0007】
また、特許文献2に開示されている光学系は、ズーム域全域にわたり球面収差や非点収差を抑えているものの、像面湾曲が著しく、望遠端での軸上色収差も大きい。
【0008】
そこで本発明は、スチルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置に好適な撮影レンズのうち、大口径ズームレンズに用いられる光学系に関し、特に各レンズを適切に配置することによって広角端から望遠端にわたるズーム域全域にわたり球面収差、軸上色収差、像面湾曲、及びコマ収差等の諸収差を良好に補正しすることで画面全域で良好な画質を得る事が可能であり、一眼レフカメラ等の一般的なカメラボディに連結できる程度に小型化を図った大口径ズーム光学系を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段である第1の発明は、物体側から像面側に順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群と、負の屈折力を持つ第3レンズ群と、正の屈折力を持つ第4レンズ群とからなり、前記第1レンズ群は、物体側から像面側に順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群前群と負の屈折力を持つ第1レンズ群後群とからなり、前記第2レンズ群は、物体側から像面側に順に、少なくとも2枚の正の屈折力を持つレンズと、負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズとを有し、広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が減少し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が増大し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が減少し、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して、前記第1レンズ群後群を物体側へ移動することを特徴とする光学系である。
【0010】
また第2の発明は、第1の発明であってさらに、前記第1レンズ群前群は、その最も物体側に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズを有し、前記第1レンズ群後群は、その最も物体側に、物体側に凹面を向けた負の屈折力を持つレンズを有し、前記第2レンズ群は、その最も物体側に、物体側に凸面を向けた正の屈折力を持つレンズを有し、以下に示す条件式(1)乃至(5)を満足することを特徴とする光学系である。
(1)2.40<|f1a|/fw<5.00
(2)4.00<|f1b|/fw<13.00
(3)0.55<f2/ft<2.20
(4)1.80<|R1bF|/fw<9.00
(5)1.50<R2F/ft<4.50
fw:広角端・無限遠物体合焦時における全光学系の焦点距離
ft:望遠端・無限遠物体合焦時における全光学系の焦点距離
f1a:前記第1レンズ群前群の焦点距離
f1b:前記第1レンズ群後群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
R1bF:前記第1レンズ群後群の最も物体側の面の曲率半径
R2F:前記第2レンズ群の最も物体側の光学素子の、物体側の面の曲率半径
【0011】
また第3の発明は、第1または2の発明であってさらに、前記第4レンズ群は、物体側から像面側に順に、像面側に凹面を向けた負の屈折力を持つ第4Aレンズと物体側に凸面を向けた正の屈折力を持つ第4Bレンズとを有し、前記第4Aレンズの像面側の面と前記第4Bレンズの物体側の面との間隔はレンズの中心部からレンズの外縁部に向けて小さくなり、以下に示す条件式(6)を満足することを特徴とする光学系である。
(6)0.00<f4×(1/R4A−1/R4B)<0.60
f4:前記第4レンズ群の焦点距離
R4A:前記第4Aレンズの像面側の面の曲率半径
R4B:前記第4Bレンズの物体側の面の曲率半径
【0012】
また第4の発明は、第1乃至3いずれかの発明であってさらに、以下に示す条件式(7)乃至(8)を満足することを特徴とする光学系である。
(7)0.50<|f3|/ft<2.50
(8)0.60<f4/ft<1.80
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スチルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置に好適な撮影レンズのうち、大口径ズームレンズに用いられる光学系に関し、特に各レンズを適切に配置することによって広角端から望遠端にわたるズーム域全域にわたり球面収差、軸上色収差、像面湾曲、及びコマ収差等の諸収差を良好に補正する ことで画面全域で良好な画質を得る事が可能であり、一眼レフカメラ等の一般的なカメラボディに連結できる程度に小型化を図った大口径ズーム光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例1の広角端の無限遠物体合焦時でのレンズ構成図である。
図2】本発明の実施例1の広角端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図3】本発明の実施例1の望遠端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図4】本発明の実施例1の広角端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図5】本発明の実施例1の望遠端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図6】本発明の実施例2の広角端の無限遠物体合焦時でのレンズ構成図である。
図7】本発明の実施例2の広角端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図8】本発明の実施例2の望遠端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図9】本発明の実施例2の広角端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図10】本発明の実施例2の望遠端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図11】本発明の実施例3の広角端の無限遠物体合焦時でのレンズ構成図である。
図12】本発明の実施例3の広角端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図13】本発明の実施例3の望遠端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図14】本発明の実施例3の広角端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図15】本発明の実施例3の望遠端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図16】本発明の実施例4の広角端の無限遠物体合焦時でのレンズ構成図である。
図17】本発明の実施例4の広角端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図18】本発明の実施例4の望遠端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図19】本発明の実施例4の広角端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図20】本発明の実施例4の望遠端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図21】本発明の実施例5の広角端の無限遠物体合焦時でのレンズ構成図である。
図22】本発明の実施例5の広角端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図23】本発明の実施例5の望遠端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図24】本発明の実施例5の広角端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図25】本発明の実施例5の望遠端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図26】本発明の実施例6の広角端の無限遠物体合焦時でのレンズ構成図である。
図27】本発明の実施例6の広角端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図28】本発明の実施例6の望遠端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図29】本発明の実施例6の広角端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図30】本発明の実施例6の望遠端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図31】本発明の実施例7の広角端の無限遠物体合焦時でのレンズ構成図である。
図32】本発明の実施例7の広角端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図33】本発明の実施例7の望遠端の無限遠物体合焦時での縦収差図である。
図34】本発明の実施例7の広角端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
図35】本発明の実施例7の望遠端の無限遠物体合焦時での横収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の光学系は、第1の発明として、図1図6図11図16図21図26、及び図31に示す本発明の実施例のレンズ構成図からわかるように、物体側から像面側に順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群G1と、正の屈折力を持つ第2レンズ群G2と、負の屈折力を持つ第3レンズ群G3と、正の屈折力を持つ第4レンズ群G4とからなり、前記第1レンズ群G1は、物体側から像面側に順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群前群G1Aと負の屈折力を持つ第1レンズ群後群G1Bとからなり、前記第2レンズ群G2は、物体側から像面側に順に、少なくとも2枚の正の屈折力を持つレンズと、負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズとを有し、広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群G1と前記第2レンズ群G2との間隔が減少し、前記第2レンズ群G2と前記第3レンズ群G3との間隔が増大し、前記第3レンズ群G3と前記第4レンズ群G4との間隔が減少し、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して、前記第1レンズ群後群G1Bを物体側へ移動することを特徴とする。
【0016】
まず第2レンズ群G2の屈折力配置について説明する。一般にネガティブリード型の光学系においては、第1レンズ群G1以降で軸上マージナル光線高が跳ね上がるため、球面収差等の諸収差が悪化し易く、レンズ径が大型化する傾向にあるため、望遠側において大口径比とすることが困難である。特に、後述するように第1レンズ群G1をいずれも負の屈折力を持つ第1レンズ群前群G1Aと第1レンズ群後群G1Bに分割し、第1レンズ群後群G1Bをフォーカスレンズ群とする場合、第1レンズ群前群G1Aおよび第1レンズ群後群G1Bがある程度の負の屈折力を確保する必要があるため、第1レンズ群G1全体の負の屈折力は大きくなり、球面収差等の悪化やレンズ径大型化の傾向はより顕著になる。
【0017】
そこで第1の発明である光学系では、第2レンズ群G2を物体側から順に少なくとも2枚の正の屈折力を持つレンズと、負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズとを有する構成とした。このような構成により、物体側に配置された正の屈折力を持つレンズが軸上マージナル光線を光軸に近付く方向に折り曲げることにより開口絞りの大型化を防ぎ、像面側に配置された負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとの接合によって、球面収差及びコマ収差等の諸収差を補正することが可能となった。
【0018】
また、第1の発明である光学系の第1レンズ群G1は、負の屈折力を持つ第1レンズ群前群G1Aと負の屈折力を持つ第1レンズ群後群G1Bとからなり、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して、前記第1レンズ群後群G1Bを物体側へ移動する。このようなフォーカシング機構を備えたことにより、ズーミングに際して第1レンズ群後群G1Bが第1レンズ群前群G1Aに対して固定であるとき、光学系の最も物体側の面と物体側合焦面の間の距離が一定となる。特にズーミングに際して第1レンズ群G1が像面に対して固定又は物体面の被写界深度より小さい移動量を持つ場合、第1レンズ群後群G1Bが第1レンズ群前群G1Aに対して固定であってもズーミングに伴う物体側焦点面の移動が無視できる。よって、ズーム機構とフォーカシング機構とを独立させ、回転カム筒等の機構の簡素化を図ることが可能となり、撮影レンズを小型化することができた。
【0019】
また第2の発明である光学系は、第1の発明であってさらに、前記第1レンズ群前群G1Aは、その最も物体側に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズを有し、前記第1レンズ群後群G1Bは、その最も物体側に、物体側に凹面を向けた負の屈折力を持つレンズを有し、前記第2レンズ群G2は、その最も物体側に、物体側に凸面を向けた正の屈折力を持つレンズを有し、以下に示す条件式(1)乃至(5)を満足することを特徴とする。
(1)2.40<|f1a|/fw<5.00
(2)4.00<|f1b|/fw<13.00
(3)0.55<f2/ft<2.20
(4)1.80<|R1bF|/fw<9.00
(5)1.50<R2F/ft<4.50
fw:広角端・無限遠物体合焦時における全光学系の焦点距離
ft:望遠端・無限遠物体合焦時における全光学系の焦点距離
f1a:前記第1レンズ群前群G1Aの焦点距離
f1b:前記第1レンズ群後群G1Bの焦点距離
f2:前記第2レンズ群G2の焦点距離
R1bF:前記第1レンズ群後群G1Bの最も物体側の面の曲率半径
R2F:前記第2レンズ群G2の最も物体側の面の曲率半径
【0020】
第2の発明である光学系の第1レンズ群前群G1Aは、その最も物体側に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズを有する。このような構成を取る事により、特にズーミングの際の広角端付近において歪曲収差等の諸収差を大きく悪化させることなく周辺光束の入射角度を緩めることができ、画角の広角化や周辺光量の導入が可能になった。
【0021】
条件式(1)は前記第1レンズ群前群G1Aの屈折力を規定するものである。条件式(1)の上限値を超え、第1レンズ群前群G1Aの負の焦点距離が大きくなると、広角端での広画角を実現しつつバックフォーカスを確保することが困難になる。また、最も物体側のレンズの径を抑制しつつ周辺光量を確保することが困難になる。また、条件式(1)の下限値を超え、第1レンズ群前群G1Aの負の焦点距離が小さくなると、第2レンズ群G2以降のレンズ径が拡大する他、歪曲収差等の諸収差が悪化する。なお、条件式(1)について、その下限値をさらに2.60に、また、上限値をさらに4.50とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0022】
条件式(2)は前記第1レンズ群後群G1Bの屈折力を規定するものである。条件式(1)の上限値を超え、第1レンズ群後群G1Bの負の焦点距離が大きくなると、無限遠から有限距離への合焦の際、第1レンズ群後群G1Bが物体側に移動する距離が増大し、レンズの大型化、周辺光量の低下等の問題が生じる。また、条件式(2)の下限値を超え、第1レンズ群後群G1Bの負の焦点距離が小さくなると、コマ収差、歪曲収差等の諸収差が悪化し、フォーカシングに伴う収差の変動も大きくなる。なお、条件式(2)について、その下限値をさらに4.30に、また、上限値をさらに12.20とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0023】
条件式(3)は前記第2レンズ群G2の屈折力を規定するものである。条件式(3)の上限値を超え、第2レンズ群G2の正の焦点距離が大きくなると、ズーミングにおける第2レンズ群G2の移動距離が増大する他、第3レンズ群G3以降のレンズ径が拡大し、撮影レンズの大型化を招く。また、条件式(3)の下限値を超え、第2レンズ群G2の正の焦点距離が小さくなると、特に望遠端に於いて、球面収差、コマ収差等の諸収差が悪化する。なお、条件式(3)について、その下限値をさらに0.60に、また、上限値をさらに2.10とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0024】
条件式(4)は前記第1レンズ群後群G1Bの最も物体側の面の曲率半径を規定するものである。条件式(4)の下限値を超え、第1レンズ群後群G1Bの最も物体側の面の曲率半径が絶対値で大きくなると、この面で正のペッツバール和を発生させる量が不十分になる他、枚数が少ない構成で条件式(2)に必要な負の屈折力を確保することが困難になる。また、条件式(4)の上限値を超え、第1レンズ群後群G1Bの最も物体側の面の曲率半径が絶対値で小さくなると、歪曲収差等の諸収差が悪化する。なお、条件式(4)について、その下限値をさらに2.10に、また、上限値をさらに8.80とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0025】
条件式(5)は前記第2レンズ群G2の最も物体側の面の曲率半径を規定するものである。条件式(5)の下限値を超え、第2レンズ群G2の最も物体側の面の曲率半径が大きくなると、特に望遠端に於いて、球面収差、コマ収差等の諸収差が悪化する。また、条件式(5)の上限値を超え、第2レンズ群前群G2の最も物体側の面の曲率半径が小さくなると、この面の偏芯敏感度が悪化し、製造のばらつきが発生した場合の性能低下が顕著になる。なお、条件式(5)について、その下限値をさらに1.60に、また、上限値をさらに4.00とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0026】
また第3の発明である光学系は、第1または2の発明であってさらに、前記第4レンズ群G4は、物体側から像面側に順に、像面側に凹面を向けた負の屈折力を持つ第4Aレンズと物体側に凸面を向けた正の屈折力を持つ第4Bレンズとを有し、前記第4Aレンズの像面側の面と前記第4Bレンズの物体側の面との間隔はレンズの中心部からレンズの外縁部に向けて小さくなり、以下に示す条件式(6)を満足することを特徴とする。
(6)0.00<f4×(1/R4A−1/R4B)<0.60
f4:前記第4レンズ群の焦点距離
R4A:前記第4Aレンズの像面側の面の曲率半径
R4B:前記第4Bレンズの物体側の面の曲率半径
【0027】
第3の発明である光学系の第4レンズ群G4は、像面側から物体側に順に、物体側に凸面を向けた正の屈折力を持つ第4Bレンズと像面側に凹面を向けた負の屈折力を持つ第4Aレンズとを有し、前記第4Aレンズの像面側の面と前記第4Bレンズの物体側の面との間隔はレンズの中心部からレンズの外縁部に向けて小さくなるような形状を取る。このような構成により、非点収差の制御が容易となった。
【0028】
条件式(6)は前記第4レンズ群G4を構成する負レンズと正レンズで挟まれた空気レンズの形状を規定するものである。条件式(6)の下限値を超え、R4AとR4Bの差が小さくなると、第4レンズ群G4内の正レンズで発生した歪曲収差や非点収差の補正が困難になる。また、条件式(6)の上限値を超え、R4AとR4Bの差が大きくなると、非点収差等が補正過剰となり、像面湾曲等も悪化する。なお、条件式(6)について、その下限値をさらに0.05に、また、上限値をさらに0.45とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0029】
また第4の発明である光学系は、第1乃至3の発明であってさらに、以下に示す条件式(7)乃至(8)を満足することを特徴とする。
(7)0.50<|f3|/ft<2.50
(8)0.60<f4/ft<1.80
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
【0030】
条件式(7)は前記第3レンズ群G3の屈折力を規定するものである。条件式(7)の上限値を超え、第3レンズ群G3の負の焦点距離が大きくなると、第2レンズ群G2、第4レンズ群G4で発生した像面湾曲、球面収差等が補正不足となる。また、条件式(7)の下限値を超え、第3レンズ群G3の負の焦点距離が小さくなると、球面収差、コマ収差等が補正過剰となる。なお、条件式(7)について、その下限値をさらに0.55に、また、上限値をさらに2.20とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0031】
条件式(8)は前記第4レンズ群G4の屈折力を規定するものである。条件式(8)の上限値を超え、第4レンズ群G4の正の焦点距離が大きくなると、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3の径を抑えつつF値を明るくすることが困難になる。また、条件式(8)の下限値を超え、第4レンズ群G4の正の焦点距離が小さくなると、正の屈折力を確保するために硝材の選択が制限され、軸上色収差や倍率色収差の悪化につながる。なお、条件式(8)について、その下限値をさらに0.70に、また、上限値をさらに1.60とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0032】
次に、本発明の光学系に係る実施例のレンズ構成について説明する。なお、以下の説明ではレンズ構成を物体側から像面側の順番で記載する。
【実施例1】
【0033】
図1は、本発明の実施例1の光学系のレンズ構成図である。第1レンズ群G1は、第1レンズ群前群G1Aと第1レンズ群後群G1Bとからなり、全体として負の屈折力を持つ。また、第1レンズ群G1は、ズーミングに際して像面に対する位置が固定である。
【0034】
第1レンズ群前群G1Aは、物体側に非球面を形成し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2枚、並びに両凹レンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として負の屈折力を持つ。
【0035】
第1レンズ群後群G1Bは、両凹レンズ及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズで構成され、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0036】
第2レンズ群G2は、両凸レンズ、像面側に非球面を形成した両凸レンズ、並びに両凹レンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第2レンズ群G2は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【0037】
開口絞りSは第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第3レンズ群G3と同じ軌跡で像面側へ移動する。
【0038】
第3レンズ群G3は、両凹レンズ、並びに両凹レンズ及び両凸レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として負の屈折力を持つ。また、第3レンズ群G3は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、像面側へ移動する。
【0039】
第4レンズ群G4は、両凸レンズ、並びに両凸レンズ及び両凹レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズ、並びに物体側像面側両面に非球面を形成した両凸レンズ構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第4レンズ群G4は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【実施例2】
【0040】
図6は、本発明の実施例2の光学系のレンズ構成図である。第1レンズ群G1は、第1レンズ群前群G1Aと第1レンズ群後群G1Bとからなり、全体として負の屈折力を持つ。また、第1レンズ群G1は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、広角端から途中まで像面側へ移動した後、Uターンして望遠端まで物体側に移動する。
【0041】
第1レンズ群前群G1Aは、物体側に非球面を形成し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2枚、並びに両凹レンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として負の屈折力を持つ。
【0042】
第1レンズ群後群G1Bは、両凹レンズ及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズで構成され、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0043】
第2レンズ群G2は、両凸レンズ、像面側に非球面を形成した両凸レンズ、並びに両凹レンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第2レンズ群G2は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【0044】
開口絞りSは第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第3レンズ群G3と同じ軌跡で像面側へ移動する。
【0045】
第3レンズ群G3は、両凹レンズ及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズから構成される。また、第3レンズ群G3は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、像面側へ移動する。
【0046】
第4レンズ群G4は、両凸レンズ、両凸レンズ及び両凹レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズ、並びに物体側像面側両面に非球面を形成した両凸レンズ構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第4レンズ群G4は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【実施例3】
【0047】
図11は、本発明の実施例3の光学系のレンズ構成図である。第1レンズ群G1は、第1レンズ群前群G1Aと第1レンズ群後群G1Bとからなり、全体として負の屈折力を持つ。また、第1レンズ群G1は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、広角端から途中まで像面側へ移動した後、Uターンして望遠端まで物体側に移動する。
【0048】
第1レンズ群前群G1Aは、物体側に非球面を形成し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、両凹レンズ、並びに物体側に非球面を形成し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として負の屈折力を持つ。
【0049】
第1レンズ群後群G1Bは、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ、並びに両凹レンズ及び両凸レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズから構成され、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0050】
開口絞りSは第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置され、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第2レンズ群G2と同じ軌跡で物体側へ移動する。
【0051】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ、像面側に非球面を形成した両凸レンズ、並びに物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第2レンズ群G2は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【0052】
第3レンズ群G3は、両凹レンズ及び両凸レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズで構成される。また、第3レンズ群G3は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、広角端から途中まで物体側へ移動した後、Uターンして望遠端まで像面側に移動する。
【0053】
第4レンズ群G4は、両凸レンズ、両凸レンズ及び両凹レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズ、並びに物体側像面側両面に非球面を形成した両凸レンズ構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第4レンズ群G4は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【実施例4】
【0054】
図16は、本発明の実施例4の光学系のレンズ構成図である。第1レンズ群G1は、第1レンズ群前群G1Aと第1レンズ群後群G1Bとからなり、全体として負の屈折力を持つ。また、第1レンズ群G1は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、広角端から途中まで像面側へ移動した後、Uターンして望遠端まで物体側に移動する。
【0055】
第1レンズ群前群G1Aは、物体側に非球面を形成し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、並びに両凹レンズ及び像面側に非球面を形成した両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として負の屈折力を持つ。
【0056】
第1レンズ群後群G1Bは、両凹レンズ及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズ、並びに物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズから構成され、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0057】
開口絞りSは第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に配置され、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第2レンズ群G2と同じ軌跡で物体側へ移動する。
【0058】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ、像面側に非球面を形成した両凸レンズ、並びに物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第2レンズ群G2は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【0059】
第3レンズ群G3は、両凹レンズ及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズで構成される。また、第3レンズ群G3は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、広角端から途中まで物体側へ移動した後、Uターンして望遠端まで像面側に移動する。
【0060】
第4レンズ群G4は、両凸レンズ、両凸レンズ及び両凹レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズ、並びに物体側像面側両面に非球面を形成した両凸レンズ構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第4レンズ群G4は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【実施例5】
【0061】
図21は、本発明の実施例5の光学系のレンズ構成図である。第1レンズ群G1は、第1レンズ群前群G1Aと第1レンズ群後群G1Bとからなり、全体として負の屈折力を持つ。また、第1レンズ群G1は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、広角端から途中まで像面側へ移動した後、Uターンして望遠端まで物体側に移動する。
【0062】
第1レンズ群前群G1Aは、物体側に非球面を形成し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズで構成される。
【0063】
第1レンズ群後群G1Bは、物体側に非球面を形成した両凹レンズ及び両凸レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズで構成され、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0064】
第2レンズ群G2は、物体側に非球面を形成した両凸レンズ、両凸レンズ、並びに物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第2レンズ群G2は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【0065】
開口絞りSは第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第3レンズ群G3と同じ軌跡で物体側へ移動する。
【0066】
第3レンズ群G3は、両凹レンズ、並びに両凹レンズ及び両凸レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズから構成される。また、第3レンズ群G3は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、広角端から途中まで像面側へ移動した後、Uターンして望遠端まで物体側に移動する。
【0067】
第4レンズ群G4は、両凸レンズ、両凸レンズ及び両凹レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズ、並びに物体側像面側両面に非球面を形成した両凸レンズ構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第4レンズ群G4は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【実施例6】
【0068】
図26は、本発明の実施例6の光学系のレンズ構成図である。第1レンズ群G1は、第1レンズ群前群G1Aと第1レンズ群後群G1Bとからなり、全体として負の屈折力を持つ。また、第1レンズ群G1は、ズーミングに際して像面に対する位置が固定である。
【0069】
第1レンズ群前群G1Aは、物体側に非球面を形成し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2枚、並びに両凹レンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として負の屈折力を持つ。
【0070】
第1レンズ群後群G1Bは、両凹レンズ及び両凸レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズで構成され、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0071】
第2レンズ群G2は、両凸レンズ、像面側に非球面を形成した両凸レンズ、並びに物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第2レンズ群G2は、広角端から望遠端へのズーミングに際して物体側へ移動する。
【0072】
開口絞りSは第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第3レンズ群G3と同じ軌跡で像面側へ移動する。
【0073】
第3レンズ群G3は、両凹レンズ、並びに物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として負の屈折力を持つ。また、第3レンズ群G3は、広角端から望遠端へのズーミングに際して像面側へ移動する。
【0074】
第4レンズ群G4は、両凸レンズ、両凸レンズ及び両凹レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズ、並びに物体側像面側両面に非球面を形成した両凸レンズ構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第4レンズ群G4は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【実施例7】
【0075】
図31は、本発明の実施例7の光学系のレンズ構成図である。第1レンズ群G1は、第1レンズ群前群G1Aと第1レンズ群後群G1Bとからなり、全体として負の屈折力を持つ。また、第1レンズ群G1は、ズーミングに際して像面に対する位置が固定である。
【0076】
第1レンズ群前群G1Aは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、物体側に非球面を形成し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ2枚、並びに両凹レンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として負の屈折力を持つ。
【0077】
第1レンズ群後群G1Bは、両凹レンズ及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズで構成され、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0078】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ2枚、並びに物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ及び両凸レンズから成り、正の屈折力を持つ接合レンズから構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第2レンズ群G2は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【0079】
開口絞りSは第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第3レンズ群G3と同じ軌跡で移動する。
【0080】
第3レンズ群G3は、両凹レンズ及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズで構成される。また、第3レンズ群G3は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、広角端から途中まで物体側へ移動した後、Uターンして望遠端まで像面側に移動する。
【0081】
第4レンズ群G4は、両凸レンズ、両凸レンズ及び両凹レンズから成り、負の屈折力を持つ接合レンズ、並びに物体側像面側両面に非球面を形成した両凸レンズ構成され、全体として正の屈折力を持つ。また、第4レンズ群G4は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側へ移動する。
【0082】
以下に、前述した本発明の結像光学系の各実施例の具体的な数値データを示す。
【0083】
[面データ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面又は開口絞りの番号、rは各面の曲率半径、dは各面の間隔、ndはd線(波長587.56nm)に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数を示している。
【0084】
面番号に付した*(アスタリスク)は、そのレンズ面形状が非球面であることを示している。また、BFはバックフォーカスを表している。
【0085】
面番号に付した(絞り)は、その位置に開口絞りが位置していることを示している。平面又は開口絞りに対する曲率半径には∞(無限大)を記入している。
【0086】
[非球面データ]には、[面データ]において*を付したレンズ面の非球面形状を与える各係数値を示している。非球面の形状は、非球面の形状は、光軸に直行する方向への光軸からの変位をy、非球面と光軸の交点から光軸方向への変位(サグ量)をz、基準球面の曲率半径をr、コーニック係数をK、4、6、8、10、及び12次の非球面係数をそれぞれA4、A6、A8、A10、及びA12と置くとき、非球面の座標が以下の式で表されるものとする。
【0087】
[各種データ]には、ズーム比及び各焦点距離状態における焦点距離等の値を示している。
【0088】
[可変間隔データ]には、各焦点距離状態における可変間隔及びBFの値を示している。
【0089】
[レンズ群データ]には、各レンズ群を構成する最も物体側の面番号及び群全体の合成焦点距離を示している。
【0090】
なお、以下の全ての諸元の値において、記載している焦点距離f、曲率半径r、レンズ面間隔d、その他の長さの単位は特記のない限りミリメートル(mm)を使用するが、光学系では比例拡大と比例縮小とにおいても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
【0091】
数値実施例1
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1* 120.7191 2.5509 1.772501 49.47
2 25.1654 6.6841
3* 46.0870 1.8000 1.772501 49.47
4 36.2389 6.8331
5 -120.8630 1.3000 1.496997 81.61
6 49.6643 6.2827 1.910822 35.25
7 -231.8638 (d7)
8 -41.6754 1.0000 1.625880 35.74
9 61.9382 3.9456 2.001000 29.13
10 533.7643 (d10)
11 83.3333 5.8519 1.592824 68.62
12 -88.7772 0.1500
13 101.7274 4.1642 1.592014 67.02
14* -208.3744 1.2631
15 -218.4340 1.2000 1.625880 35.74
16 34.1825 11.4730 1.592824 68.62
17 -54.0541 (d17)
18(絞り) ∞ 4.0516
19 -42.8265 1.0000 1.883000 40.81
20 246.9982 1.2877
21 -90.4816 1.0000 1.883000 40.81
22 45.0845 6.3331 1.846663 23.78
23 -65.6186 (d23)
24 66.5586 5.2037 1.592824 68.62
25 -55.5556 0.7186
26 96.7931 5.0907 1.592824 68.62
27 -50.2290 1.0000 1.728250 28.32
28 47.1616 0.5390
29* 51.4166 5.2229 1.592014 67.02
30* -77.0861 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
1面 3面 14面 29面
K 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000
A4 1.03451E-05 -6.85012E-06 3.14234E-06 -3.44220E-06
A6 -1.27202E-08 4.35386E-09 5.54133E-10 -1.30154E-08
A8 2.05215E-11 1.44463E-12 1.95897E-13 -2.18115E-11
A10 -1.96261E-14 -2.05685E-14 -2.18362E-16 2.94095E-13
A12 1.10511E-17 0.00000E+00 2.19082E-19 -2.27675E-15

30面
K 0.0000
A4 1.05505E-06
A6 -1.49903E-08
A8 -5.09164E-13
A10 1.94265E-13
A12 -1.99038E-15

[各種データ]
ズーム比 1.82
広角 中間 望遠
焦点距離 18.60 26.02 33.78
Fナンバー 1.86 1.86 1.86
全画角2ω 76.12 56.68 44.80
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 168.50 168.50 168.50

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d7 12.3772 12.3772 12.3772
d10 16.9843 6.7136 1.5000
d17 1.0000 14.7583 27.5708
d23 13.6327 9.4046 1.2000
BF 38.5600 39.3005 39.9062

d0 111.5000 111.5000 111.5000
d7 4.6883 4.6895 4.6900
d10 24.6732 14.3989 9.1871
d17 1.0000 14.7583 27.5708
d23 13.6327 9.4046 1.2000
BF 38.5598 39.3029 39.9074

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -27.88
G2 11 37.50
G3 18 -49.96
G4 24 39.34
G1A 1 -56.72
G1B 8 -92.33
【0092】
数値実施例2
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1* 99.6572 2.5000 1.589130 61.25
2 22.7273 11.1878
3* 410.3696 1.8000 1.592014 67.02
4 54.3866 4.9443
5 -140.1975 1.3000 1.437001 95.10
6 51.9106 6.2247 1.910822 35.25
7 -184.8320 (d7)
8 -45.9318 1.0000 1.647690 33.84
9 44.8174 4.5219 1.846663 23.78
10 332.7784 (d10)
11 83.3333 5.4728 1.592824 68.62
12 -97.5637 0.1500
13 65.8665 5.4016 1.592014 67.02
14* -200.0266 1.2698
15 -210.5908 2.4872 1.728250 28.32
16 40.5235 10.0768 1.592824 68.62
17 -53.0155 (d17)
18(絞り) ∞ 4.1323
19 -41.5086 1.0000 1.834805 42.72
20 30.3820 4.1539 1.846663 23.78
21 392.1224 (d21)
22 84.5653 4.3355 1.496997 81.61
23 -55.5556 0.1500
24 453.3121 4.9642 1.592824 68.62
25 -32.0780 1.0000 1.672700 32.17
26 81.0936 0.6546
27* 91.2806 4.9198 1.772501 49.47
28* -48.0555 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
1面 3面 14面 27面
K 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000
A4 7.36145E-06 -4.10528E-06 3.34117E-06 -3.48556E-06
A6 -4.30568E-09 1.79790E-09 6.83034E-10 -3.54785E-09
A8 6.06000E-12 3.93415E-12 -3.14690E-13 1.03109E-11
A10 -5.12573E-15 -9.58969E-15 -2.30701E-16 4.07938E-14
A12 3.66840E-18 0.00000E+00 1.10355E-18 -1.11535E-16

28面
K 0.0000
A4 1.21374E-06
A6 -5.87911E-09
A8 2.14759E-11
A10 -1.26485E-14
A12 0.00000E+00

[各種データ]
ズーム比 1.84
広角 中間 望遠
焦点距離 18.50 23.97 34.00
Fナンバー 1.86 1.86 1.86
全画角2ω 76.59 61.06 44.54
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 163.25 162.61 166.00

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d7 11.2921 11.2921 11.2921
d10 18.5978 9.5151 1.5000
d17 1.2000 10.3927 26.6147
d21 9.9481 7.8844 1.2000
BF 38.5600 39.8766 41.7459

d0 114.0000 116.0000 114.0000
d7 4.4789 4.5760 4.4786
d10 25.4110 16.2312 8.3136
d17 1.2000 10.3927 26.6147
d21 9.9481 7.8844 1.2000
BF 38.5601 39.8766 41.7459

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -27.82
G2 11 37.45
G3 18 -45.46
G4 22 35.82
G1A 1 -64.79
G1B 8 -81.64
【0093】
数値実施例3
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1* 77.3239 2.5000 1.772501 49.47
2 22.0800 12.0354
3 -301.8082 1.3000 1.592824 68.62
4 55.8521 2.8830
5* 264.1946 1.2000 1.772501 49.47
6 59.3614 6.4878 1.903658 31.31
7 -87.0429 (d7)
8 -86.7227 1.0000 1.903658 31.31
9 -302.6992 1.8911
10 -51.4812 1.0000 1.698950 30.05
11 44.2354 5.2052 1.846663 23.78
12 -206.5764 (d12)
13(絞り) ∞ 0.9762
14 83.3333 3.0773 1.592824 68.62
15 276.5877 0.1500
16 55.5732 5.5572 1.592014 67.02
17* -181.4011 0.1500
18 286.9288 1.2000 1.728250 28.32
19 39.6453 10.4035 1.592824 68.62
20 -55.5556 (d20)
21 -49.0623 1.0000 1.883000 40.81
22 33.5267 5.2147 1.846663 23.78
23 -371.3326 (d23)
24 52.6316 5.9665 1.496997 81.61
25 -55.5556 0.1500
26 202.8398 3.6628 1.592824 68.62
27 -78.0751 1.0000 1.740770 27.76
28 50.4601 1.7559
29* 103.1762 4.7693 1.618806 63.86
30* -46.1170 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
1面 5面 17面 29面
K 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000
A4 7.08426E-06 -2.65427E-06 3.93438E-06 -7.75445E-06
A6 -4.39975E-09 3.74196E-09 1.53820E-09 -2.77821E-09
A8 4.55779E-12 -2.66141E-12 -2.48730E-12 -1.28526E-11
A10 -9.89610E-16 1.47679E-14 1.67007E-15 -5.01214E-14
A12 -1.01310E-18 0.00000E+00 2.39178E-19 -6.06013E-17

30面
K 0.0000
A4 -2.12144E-07
A6 -3.58095E-09
A8 2.76812E-12
A10 -8.66642E-14
A12 0.00000E+00

[各種データ]
ズーム比 1.88
広角 中間 望遠
焦点距離 15.44 21.97 29.11
Fナンバー 1.86 1.86 1.87
全画角2ω 86.78 65.35 51.12
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 166.00 160.90 161.03

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d7 7.5930 7.5930 7.5930
d12 26.8677 11.7636 3.8874
d20 1.6425 11.2676 22.7898
d23 10.8007 7.7203 1.2000
BF 38.5601 42.0238 45.0227

d0 125.0564 130.0000 124.0962
d7 2.3000 2.4744 2.2646
d12 32.1607 16.8821 9.2158
d20 1.6425 11.2676 22.7898
d23 10.8007 7.7203 1.2000
BF 38.5601 42.0240 45.0227

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -25.08
G2 13 38.04
G3 21 -60.00
G4 24 43.96
G1A 1 -57.78
G1B 8 -74.75
【0094】
数値実施例4
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1* 75.2803 2.5000 1.772501 49.47
2 22.4114 14.6920
3 -65.6846 1.4000 1.496997 81.61
4 76.3761 6.8437 1.808339 40.92
5* -78.8995 (d5)
6 -78.5952 1.0000 1.658436 50.85
7 46.7157 3.6320 2.001000 29.13
8 172.9646 3.1790
9 -52.8804 1.0000 1.728250 28.32
10 -91.5377 (d10)
11(絞り) ∞ 0.9872
12 83.3333 3.3303 1.592824 68.62
13 396.5114 0.1500
14 60.8744 5.2275 1.592014 67.02
15* -214.7811 0.1500
16 429.1398 1.2000 1.728250 28.32
17 43.8134 10.1505 1.592824 68.62
18 -56.4914 (d18)
19 -43.2386 1.0000 1.743299 49.22
20 37.3306 4.2672 1.846663 23.78
21 239.2787 (d21)
22 55.5556 6.0165 1.592824 68.62
23 -55.5556 0.1500
24 193.9167 4.6538 1.496997 81.61
25 -45.6585 1.0000 1.672700 32.17
26 38.1215 1.2644
27* 52.9611 5.4561 1.618806 63.86
28* -52.6666 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
1面 5面 15面 27面
K 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000
A4 5.27415E-06 8.69349E-07 3.71408E-06 -3.02068E-06
A6 -1.92758E-09 -3.62354E-09 1.48424E-09 -1.50145E-10
A8 7.26135E-13 2.75996E-12 -3.55995E-12 1.07320E-12
A10 2.35040E-15 -1.22893E-14 5.13818E-15 1.60896E-15
A12 -3.24604E-18 0.00000E+00 -3.41361E-18 -2.11166E-16

28面
K 0.0000
A4 3.18667E-06
A6 -2.70319E-09
A8 3.02964E-11
A10 -1.14026E-13
A12 0.00000E+00

[各種データ]
ズーム比 1.94
広角 中間 望遠
焦点距離 17.50 24.98 34.00
Fナンバー 1.86 1.86 1.87
全画角2ω 79.70 58.89 44.53
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 165.52 161.31 163.21

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d5 9.1075 9.1075 9.1075
d10 26.8064 11.7073 3.0951
d18 1.9114 12.6691 25.4375
d21 9.8851 7.0335 1.2000
BF 38.5599 41.5426 45.1194

d0 125.0564 130.0000 124.0962
d5 2.3000 2.5197 2.2554
d10 33.6139 18.2951 9.9479
d18 1.9114 12.6691 25.4375
d21 9.8851 7.0335 1.2000
BF 38.5603 41.5438 45.1195

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -29.51
G2 11 39.90
G3 19 -55.29
G4 22 41.17
G1A 1 -76.04
G1B 6 -78.61
【0095】
数値実施例5
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1* 129.7236 2.5000 1.589130 61.25
2 22.7273 (d2)
3* -45.8542 3.2442 1.772501 49.47
4 61.1284 3.9060 2.001000 29.13
5 -439.1050 (d5)
6* 83.3563 3.2112 1.592014 67.02
7 -242.7306 0.1500
8 65.7754 4.2474 1.496997 81.61
9 -163.8945 0.1500
10 51.9539 1.2000 1.846663 23.78
11 29.5801 7.8629 1.592824 68.62
12 -74.3423 (d12)
13(絞り) ∞ 2.7305
14 -111.4770 1.0000 1.772500 49.62
15 41.8285 2.4440
16 -39.4135 1.0000 1.772500 49.62
17 34.5915 3.6575 1.846663 23.78
18 -113.6890 (d18)
19 55.5556 5.1715 1.592824 68.62
20 -55.5556 0.1500
21 100.0254 5.0089 1.496997 81.61
22 -43.7946 1.0000 1.740770 27.76
23 61.3176 1.1797
24* 88.6383 5.0629 1.592014 67.02
25* -42.1183 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
1面 3面 6面 24面
K 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000
A4 7.13479E-06 -1.24460E-06 -3.96684E-06 -6.34183E-06
A6 -3.56349E-09 1.60774E-09 -1.10848E-09 -7.66551E-09
A8 1.62665E-12 1.04117E-11 1.13587E-12 -4.58563E-11
A10 1.83219E-15 -2.95076E-14 2.62468E-15 3.47445E-13
A12 -9.23773E-19 0.00000E+00 -2.30965E-18 -7.51994E-16

25面
K 0.0000
A4 2.50000E-06
A6 -1.11727E-08
A8 1.85452E-11
A10 -2.32667E-14
A12 0.00000E+00

[各種データ]
ズーム比 2.95
広角 中間 望遠
焦点距離 16.45 30.01 48.50
Fナンバー 2.89 2.90 2.91
全画角2ω 83.22 49.80 32.03
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 169.00 151.78 152.70

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d2 21.2364 21.2364 21.2364
d5 37.7991 11.9990 1.5000
d12 1.0000 10.3336 18.5404
d18 15.5279 9.2674 1.2000
BF 38.5599 44.0621 55.3473

d0 125.0564 130.0000 124.0962
d2 12.8609 13.1536 12.8011
d5 46.1746 20.0818 9.9353
d12 1.0000 10.3336 18.5404
d18 15.5279 9.2674 1.2000
BF 38.5600 44.0622 55.3476

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -27.67
G2 6 29.97
G3 13 -28.38
G4 19 36.53
G1A 1 -47.18
G1B 3 -94.47
【0096】
数値実施例6
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1* 265.1175 2.5000 1.772501 49.47
2 24.3902 6.6833
3* 40.5938 1.8000 1.772501 49.47
4 30.3896 6.9765
5 -152.4760 1.3000 1.592824 68.62
6 31.4929 7.9546 1.728250 28.32
7 -103.9974 (d7)
8 -50.8461 1.0000 1.698950 30.05
9 60.2441 3.8000 2.001000 29.13
10 -4449.0687 (d10)
11 113.7793 4.3281 1.592824 68.62
12 -208.4748 0.1500
13 81.4559 4.1254 1.592014 67.02
14* -398.6277 0.1500
15 89.2322 1.2000 1.846663 23.78
16 38.1137 9.9761 1.592824 68.62
17 -64.1541 (d17)
18(絞り) ∞ 3.9873
19 -44.5954 1.0000 1.883000 40.81
20 50.6527 2.3124
21 77.2442 1.0000 1.806105 40.73
22 33.9804 4.5426 1.846663 23.78
23 -435.1330 (d23)
24 51.2821 5.8746 1.496997 81.61
25 -51.2821 0.1500
26 52.0197 4.4711 1.496997 81.61
27 -138.3615 1.0000 1.717360 29.50
28 41.1515 0.8690
29* 54.2481 5.0494 1.592014 67.02
30* -70.0180 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
1面 3面 14面 29面
K 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000
A4 1.71329E-05 -1.25665E-05 1.55257E-06 -3.82933E-06
A6 -2.90560E-08 8.01870E-09 4.55489E-10 -3.96631E-09
A8 4.93369E-11 8.05088E-12 2.18971E-13 -9.95910E-12
A10 -5.04273E-14 -4.05235E-14 -5.32097E-16 0.00000E+00
A12 2.56567E-17 0.00000E+00 5.67798E-19 0.00000E+00

30面
K 0.0000
A4 2.64526E-06
A6 -2.41992E-09
A8 -6.52218E-12
A10 0.00000E+00
A12 0.00000E+00

[各種データ]
ズーム比 1.87
広角 中間 望遠
焦点距離 15.50 22.03 29.00
Fナンバー 1.86 1.86 1.86
全画角2ω 86.43 64.77 51.29
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 163.50 163.50 163.50

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d7 10.7305 10.7305 10.7305
d10 16.0438 6.7437 1.8000
d17 1.0000 15.2433 27.0255
d23 14.9652 9.4136 1.2000
BF 38.5600 39.1685 40.5435

d0 116.5000 116.5000 116.5000
d7 3.4355 3.4326 3.4317
d10 23.3388 14.0415 9.0987
d17 1.0000 15.2433 27.0255
d23 14.9652 9.4136 1.2000
BF 38.5609 39.1691 40.5439

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -24.92
G2 11 37.33
G3 18 -44.72
G4 24 36.12
G1A 1 -41.49
G1B 8 -118.18
【0097】
数値実施例7
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 49.6509 2.3000 1.881003 40.14
2 27.2827 7.3418
3* 77.8468 2.5000 1.772501 49.47
4 25.0000 4.7831
5* 30.8235 2.4964 1.589130 61.25
6 23.2558 10.1904
7 -120.3962 1.3000 1.592824 68.62
8 33.1852 9.2513 1.728250 28.32
9 -73.3090 (d9)
10 -107.8023 1.0000 1.761818 26.61
11 28.9080 4.2000 2.001000 29.13
12 126.5460 (d12)
13 83.3333 2.3425 1.517420 52.15
14 722.7526 0.5234
15 118.9945 2.1990 1.496997 81.61
16 ∞ 0.1500
17 44.4444 1.0000 1.728250 28.32
18 22.9133 4.7472 1.589129 61.25
19 -308.3588 (d19)
20(絞り) ∞ 3.2373
21 -43.9947 1.0000 1.883000 40.81
22 25.8793 3.4114 1.846663 23.78
23 1576.4855 (d23)
24 51.2821 4.1637 1.437001 95.10
25 -60.1432 0.1500
26 33.8058 8.4154 1.437001 95.10
27 -60.7225 1.0000 1.806099 33.27
28 62.7960 0.7467
29* 72.7238 5.4387 1.497103 81.56
30* -28.8509 (BF)
像面 ∞

[非球面データ]
3面 5面 29面 30面
K 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000
A4 2.43167E-05 -2.27869E-05 -1.61086E-05 3.00000E-06
A6 -5.25004E-08 6.82871E-08 -1.83503E-09 6.04330E-10
A8 1.15417E-10 -9.36786E-11 -6.53367E-11 -8.00000E-11
A10 -1.71098E-13 1.60639E-13 0.00000E+00 0.00000E+00
A12 1.00111E-16 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00

[各種データ]
ズーム比 1.86
広角 中間 望遠
焦点距離 12.42 16.88 23.16
Fナンバー 2.89 2.89 2.90
全画角2ω 99.06 79.32 62.02
像高Y 14.20 14.20 14.20
レンズ全長 166.00 166.00 166.00

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d0 ∞ ∞ ∞
d9 9.2720 9.2720 9.2720
d12 19.6117 11.6361 2.6013
d19 1.2152 12.5852 19.2147
d23 13.4526 6.8211 1.2000
BF 38.5600 41.7971 49.8235

d0 114.0000 114.0000 114.0000
d9 2.3000 2.3023 2.3024
d12 26.5838 18.6058 9.5709
d19 1.2152 12.5852 19.2147
d23 13.4526 6.8211 1.2000
BF 38.5596 41.7971 49.8235

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -23.98
G2 13 46.61
G3 20 -45.34
G4 24 32.45
G1A 1 -38.31
G1B 10 -149.68
【0098】
また、これらの各実施例における条件式の対応値の一覧を示す。
[条件式対応値]
条件式\実施例 1 2 3 4
(1)2.40<|f1a|/fw<5.00 3.05 3.50 3.74 4.34
(2)4.00<|f1b|/fw<13.00 4.96 4.41 4.84 4.49
(3)0.55<f2/ft<2.20 1.11 1.10 1.31 1.17
(4)1.80<|R1bF|/fw<9.00 2.24 2.48 5.62 4.49
(5)1.50<R2F/ft<4.50 2.47 2.45 2.86 2.45
(6)0.00<f4×(1/R4A-1/R4B)<0.60 0.07 0.05 0.45 0.30
(7)0.50<|f3|/ft<2.50 1.48 1.34 2.06 1.63
(8)0.60<f4/ft<1.80 1.16 1.05 1.51 1.21

条件式\実施例 5 6 7
(1)2.40<|f1a|/fw<5.00 2.87 2.68 3.08
(2)4.00<|f1b|/fw<13.00 5.74 7.62 12.05
(3)0.55<f2/ft<2.20 0.62 1.29 2.01
(4)1.80<|R1bF|/fw<9.00 2.79 3.28 8.68
(5)1.50<R2F/ft<4.50 1.72 3.92 3.60
(6)0.00<f4×(1/R4A-1/R4B)<0.60 0.18 0.21 0.07
(7)0.50<|f3|/ft<2.50 0.59 1.54 1.96
(8)0.60<f4/ft<1.80 0.75 1.25 1.40
【符号の説明】
【0099】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G1A 第1レンズ群前群
G1B 第1レンズ群後群
S 開口絞り
I 像面
d d線
C C線
g g線
F Fナンバー
△S サジタル像面
△M メリジオナル像面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35