(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの先行技術では、例えば、特許文献1を例に挙げて説明すると、インパクトビームは結合部リインフォースメントの上壁側と車両幅方向に対向し、結合部リインフォースメントの上壁はロッカ内板の上壁と車両幅方向に対向している。さらに、ロッカ内板の上壁は車室フロアと車両幅方向に対向している。このため、サイドドアに側突荷重が入力された場合、インパクトビームへ側突荷重が伝達されるが、この側突荷重は、「結合部リインフォースメントの上壁→ロッカ内板の上壁→車室フロア」へと伝達される。
【0005】
つまり、これらの先行技術による場合、荷重伝達経路は一つしかなく、車両後部の変形量を抑制するには改善の余地がある。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、荷重伝達経路を増やし、車両後部の変形量を抑制することができる車両の車体構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載する本発明に係る車両の車体構造は、車両側部に形成されたドア開口部を開閉するサイドドア内に車両前後方向に沿って配設されたインパクトビームと、前記ドア開口部の下縁側に車両前後方向に沿って延在され、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状において車両幅方向内側が開口するハット型を成すロッカアウタパネルリヤと、前記ロッカアウタパネルリヤの車両幅方向内側に配置されフロアパネルが結合されると共に、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状において車両幅方向外側が開口するハット型を成して当該ロッカアウタパネルリヤとで閉断面部を構成するロッカインナパネルリヤと、
前記ロッカインナパネルリヤと前記ロッカアウタパネルリヤとの間に車両前後方向に沿って延設され、当該ロッカアウタパネルリヤの上部よりも車両上下方向で高い位置となるようにロッカインナパネルリヤの上部が結合されたロッカ内プレートと、前記ロッカインナパネルリヤの車両上方側に車両幅方向に沿って延設され、車両幅方向外側部は前記ロッカ内プレートに結合されると共に、車両幅方向内側部は前記フロアパネルに結合された第1荷重伝達部材と、前記インパクトビームと車両幅方向に対向して設けられ、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状がクランク形状を成し、車両幅方向内側に位置する内側壁は前記ロッカ内プレートに結合されると共に、車両幅方向外側に位置する外側壁は前記ロッカアウタパネルリヤにおける車両幅方向外側に位置する外側壁に結合され、上部が前記第1荷重伝達部材と車両幅方向に対向する第2荷重伝達部材と、前記第2荷重伝達部材の内側上部において当該第2荷重伝達部材と一体的に設けられ、車両前後方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状がクランク形状を成し、車両幅方向内側部は前記ロッカ内プレートに結合されると共に車両幅方向外側部は当該第2荷重伝達部材の外側壁に結合され、下部が前記ロッカインナパネルリヤの上部と車両幅方向に対向する第3荷重伝達部材と、を有している。
【0008】
請求項1に記載する本発明に係る車両の車体構造では、車両側部に形成されたドア開口部を開閉するサイドドア内において、インパクトビームが車両前後方向に沿って配設されている。ドア開口部の下縁側には、車両前後方向に沿ってロッカアウタパネルリヤが延在されている。このロッカアウタパネルリヤは、車両幅方向に沿って切断された断面形状において車両幅方向内側が開口するハット型を成している。
【0009】
また、ロッカアウタパネルリヤの車両幅方向内側にはフロアパネルが結合されたロッカインナパネルリヤが配置されている。このロッカインナパネルリヤは、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状において車両幅方向外側が開口するハット型を成しており、当該ロッカアウタパネルリヤとで閉断面部を構成している。
【0010】
ロッカインナパネルリヤとロッカアウタパネルリヤとの間には、ロッカ内プレートが車両前後方向かつ車両上下方向に沿って延設されている。このロッカ内プレートには、ロッカアウタパネルリヤの上部よりも車両上下方向で高い位置となるようにロッカインナパネルリヤの上部が結合されている。
【0011】
ここで、ロッカインナパネルリヤの車両上方側には、第1荷重伝達部材が車両幅方向に沿って延設されている。この第1荷重伝達部材は、車両幅方向外側部がロッカ内プレートに結合されると共に、車両幅方向内側部はフロアパネルに結合されている。
【0012】
一方、インパクトビームと車両幅方向に対向して第2荷重伝達部材が設けられている。この第2荷重伝達部材は、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状がクランク形状を成しており、第2荷重伝達部材における車両幅方向内側に位置する内側壁は、ロッカ内プレートに結合されている。また、第2荷重伝達部材における車両幅方向外側に位置する外側壁は、ロッカアウタパネルリヤにおける車両幅方向外側に位置する外側壁に結合されている。さらに、第2荷重伝達部材における上部は、第1荷重伝達部材と車両幅方向に対向して設けられている。
【0013】
このため、側面衝突時(以下、単に「側突時」という。)において、インパクトビームへ側突荷重が入力されると、当該側突荷重は、インパクトビームを介して第2荷重伝達部材へ伝達される。第2荷重伝達部材の上部は、第1荷重伝達部材と車両幅方向に対向して設けられているため、第2荷重伝達部材へ伝達された側突荷重は、ロッカ内プレートを介して第1荷重伝達部材へ伝達される。この第1荷重伝達部材はフロアパネルに結合されているため、結果的に、当該側突荷重はフロアパネルへ伝達されることになる(第1荷重伝達経路)。
【0014】
また、第2荷重伝達部材の内側上部には、車両前後方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状がクランク形状を成す第3荷重伝達部材が当該第2荷重伝達部材と一体的に設けられている。この第3荷重伝達部材の車両幅方向内側部はロッカ内プレートに結合されており、車両幅方向外側部は第2荷重伝達部材の外側壁に結合されている。また、第3荷重伝達部材の下部は、ロッカインナパネルリヤの上部と車両幅方向に対向している。
【0015】
このため、側突時において、インパクトビームを介して第2荷重伝達部材へ伝達された側突荷重は、第2荷重伝達部材内に設けられた第3荷重伝達部材へ伝達される。第3荷重伝達部材の下部は、ロッカインナパネルリヤの上部と車両幅方向に対向して設けられているため、第3荷重伝達部材へ伝達された側突荷重は、ロッカ内プレートを介してロッカインナパネルリヤへ伝達される。このロッカインナパネルリヤにはフロアパネルが結合されているため、結果的に、当該側突荷重はフロアパネルへ伝達されることになる(第2荷重伝達経路)。
【0016】
以上のように、本発明では、側突荷重における荷重伝達経路として、第1荷重伝達経路及び第2荷重伝達経路が得られる。つまり、本発明では、複数の荷重伝達経路を確保することができ、側突荷重を分散させることができる。この第1荷重伝達経路及び第2荷重伝達経路について簡単に説明すると、第1荷重伝達経路では、側突荷重は「インパクトビーム→第2荷重伝達部材→ロッカ内プレート→第1荷重伝達部材→フロアパネル」へと伝達される。また、第2荷重伝達経路では、当該側突荷重は「インパクトビーム→第2荷重伝達部材→第3荷重伝達部材→ロッカ内プレート→ロッカインナパネルリヤ→フロアパネル」へと伝達される。
【0017】
請求項2に記載する本発明に係る車両の車体構造は、請求項1に記載の車両の車体構造において、前記第2荷重伝達部材は、車両前後方向前部に設けられ、車両後方側へ向かうにつれて車両上方側へ傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部の上縁部から
車両後方側へ向かって延出された第1上壁部と、を含んで構成され、前記第3荷重伝達部材は、車両前後方向前部に設けられ、前記第1傾斜部に面接触された状態で結合された第2傾斜部と、車両前後方向後部に設けられ、前記第1上壁部に面接触された状態で結合された第2上壁部と、を含んで構成されている。
【0018】
請求項2に記載する本発明に係る車両の車体構造では、第2荷重伝達部材は、第1傾斜部及び第1上壁部を含んで構成されており、第3荷重伝達部材は、第2傾斜部及び第2上壁部を含んで構成されている。
【0019】
第2荷重伝達部材の第1傾斜部は、車両前後方向前部に設けられており、車両後方側へ向かうにつれて車両上方側へ傾斜している。また、第3荷重伝達部材の第2傾斜部は、車両前後方向前部に設けられており、第1傾斜部に面接触された状態で結合されている。
【0020】
一方、第2荷重伝達部材の第1上壁部は、第1傾斜部の上縁部から車両後方側へ向かって延出されている。また、第3荷重伝達部材の第2上壁部は、車両前後方向後部に設けられており、第1上壁部に面接触された状態で結合されている。
【0021】
このように、第3荷重伝達部材が第2荷重伝達部材内において、当該第2荷重伝達部材と一体的に結合されたことにより、第2荷重伝達部材の強度を向上させることができる。
【0022】
請求項3に記載する本発明に係る車両の車体構造は、請求項2に記載の車両の車体構造において、前記第3荷重伝達部材は、前記第2傾斜部の上縁部から車両後方側へ向かって延出された下壁部と、前記下壁部と前記第2上壁部とを繋ぐ縦壁部と、をさらに備えている。
【0023】
請求項3に記載する本発明に係る車両の車体構造では、第3荷重伝達部材における第2傾斜部の上縁部からは、車両後方側へ向かって下壁部が延出されている。この下壁部と第2上壁部とは縦壁部によって繋がっている。
【0024】
ここで、第2荷重伝達部材の第1上壁部及び第1傾斜部と、第3荷重伝達部材の下壁部及び縦壁部とで箱状の閉断面部が構成される。これにより、第2荷重伝達部材の強度を向上させることができ、第2荷重伝達部材へ側突荷重が入力されたとき、当該第2荷重伝達部材における断面崩れを抑止して、第2荷重伝達部材からフロアパネルへ側突荷重を伝達することができる。
【0025】
また、第2荷重伝達部材の第1上壁部、第1傾斜部には、第3荷重伝達部材の第2上壁部、第2傾斜部がそれぞれ面接触された状態で接合されているため、第2荷重伝達部材の第1上壁部及び第1傾斜部では、それぞれ強度が強化されている。
【0026】
請求項4に記載する本発明に係る車両の車体構造は、請求項3に記載の車両の車体構造において、前記下壁部及び前記縦壁部において車両幅方向に沿ってビード部が形成されている。
【0027】
請求項4に記載する本発明に係る車両の車体構造では、下壁部及び縦壁部において車両幅方向に沿ってビード部が形成されているため、下壁部及び縦壁部の強度がそれぞれ強化されている。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る車両の車体構造は、荷重伝達経路を増やし、車両後部の変形量を抑制することができる車両の車体構造を得ることができる、という優れた効果を有する。
【0029】
請求項2記載の本発明に係る車両の車体構造は、第2荷重伝達部材の強度を向上させることができる、という優れた効果を有する。
【0030】
請求項3記載の本発明に係る車両の車体構造は、第2荷重伝達部材の断面崩れを抑止することができる、という優れた効果を有する。
【0031】
請求項4記載の本発明に係る車両の車体構造は、第3荷重伝達部材の強度を向上させ、その結果、第2荷重伝達部材の強度を向上させることができる、という優れた効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を用いて、本発明に係る車両の車体構造について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
【0034】
(車両の車体構造の構成)
図6には、本実施形態に係る車両の車体構造の構成が側面視で示されている。この図に示されるように、車両10の側部リヤ側にはドア開口部12が形成されており、当該ドア開口部12はリヤサイドドア14によって開閉可能とされる。このリヤサイドドア14の内部には、インパクトビーム16が車両前後方向に沿って配設されている。
【0035】
また、ドア開口部12の下縁側には、車両前後方向に沿ってロッカリヤ18が延在されており、ロッカリヤ18の後端側には、リヤホイールハウス20が配置されている。なお、ロッカリヤ18及びリヤホイールハウス20における車両幅方向外側には、サイドアウタパネル22が設けられている。
【0036】
図1に示されるように、ロッカリヤ18は、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状において車両幅方向外側が開口するハット型を成すロッカインナパネルリヤ24と、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状において車両幅方向内側が開口するハット型を成すロッカアウタパネルリヤ26と、を備えている。
【0037】
ロッカインナパネルリヤ24の上部からは、上フランジ24Aが車両上方へ向かって延出されており、ロッカインナパネルリヤ24の下部からは、下フランジ24Bが車両下方へ向かって延出されている。また、ロッカアウタパネルリヤ26の上部からは、上フランジ26Aが車両上方へ向かって延出されており、ロッカアウタパネルリヤ26の下部からは、下フランジ26Bが車両下方へ向かって延出されている。
【0038】
そして、ロッカインナパネルリヤ24の上フランジ24Aとロッカアウタパネルリヤ26の上フランジ26Aとは、面接触された状態で互いに結合されている。また、ロッカインナパネルリヤ24の下フランジ24Bとロッカアウタパネルリヤ26の下フランジ26Bとは、面接触された状態で互いに結合されている。これにより、ロッカインナパネルリヤ24とロッカアウタパネルリヤ26とで閉断面部28が形成される。なお、ここでの「結合」では、一例として、レーザ溶接を含むスポット溶接によるものであり、以下も同様である。
【0039】
一方、ロッカリヤ18の車両前後方向後部側では、ロッカインナパネルリヤ24における車両幅方向内側に位置する内側壁24Cの高さが、ドア開口部12の形状に沿って車両後方側へ向かうにつれて車両上方へ向かって高くなっている。このため、
図3に示されるように、ロッカリヤ18の車両前後方向後部側では、ロッカインナパネルリヤ24の上フランジ24Aの車両上下方向の高さ位置は、ロッカアウタパネルリヤ26の上フランジ26Aよりも高い位置となっている。
【0040】
このため、ロッカリヤ18の車両前後方向後部側では、ドア開口部12の形状に沿って形成された板状のロッカ内プレート30が、ロッカインナパネルリヤ24とロッカアウタパネルリヤ26との間に配設されている。これにより、ロッカリヤ18の車両前後方向後部側では、ロッカインナパネルリヤ24の上フランジ24A及びロッカアウタパネルリヤ26の上フランジ26Aは、このロッカ内プレート30に対して車両上下方向の異なる高さ位置でそれぞれ結合される。なお、
図1に示されるように、ロッカ内プレート30の車両前後方向後部には、リヤホイールハウス20の一部を構成するリアホイールハウスアウタパネル32が結合されている、
【0041】
また、
図3に示されるように、ロッカインナパネルリヤ24の上部に位置し、ロッカインナパネルリヤ24における内側壁24Cと上フランジ24Aと繋ぐ上壁24Dには、フロアパネル34の車両幅方向外側部が結合されている。
【0042】
さらに、ロッカインナパネルリヤ24の車両幅方向内側には、リヤサイドメンバ36が車両前後方向に沿って延在されている。リヤサイドメンバ36は、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状が略L字状を成している。リヤサイドメンバ36における車両幅方向外側部には、車両下方へ向かって屈曲された下フランジ36Aが設けられており、当該下フランジ36Aはロッカインナパネルリヤ24の内側壁24Cの車両上下方向中央側に結合されている。
【0043】
また、リヤサイドメンバ36における車両幅方向内側部には、車両幅方向内側へ向かって屈曲された横フランジ36Bが設けられており、当該横フランジ36Bはフロアパネル34に結合されている。これにより、リヤサイドメンバ36とロッカインナパネルリヤ24の内側壁24Cとフロアパネル34とで閉断面部38が形成される。
【0044】
ここで、フロアパネル34及びロッカインナパネルリヤ24の上方側には、第1荷重伝達部材としてのガセット40が配設されている。
図2に示されるように、ガセット40を構成するガセット本体42は車両前方側から見て直角三角形状を成しており、車両幅方向に沿って延設されている。
【0045】
ガセット本体42は、車両前後方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状において、下方側を開口とする逆U字型を成している。また、ガセット本体42は、車両前後方向前部に配置された三角前壁44と、車両前後方向後部に配置された三角後壁46と、当該三角後壁46と三角前壁44とを繋ぐ斜面壁48と、を含んで構成されている。
【0046】
三角前壁44の下縁部からは、車両前方側へ向かってフランジ44Aが延出されており、斜面壁48の下縁部からは、車両幅方向内側へ向かってフランジ48Aが延出されている。また、三角後壁46の下縁部からは、車両後方側へ向かってフランジ46Aが延出されている。そして、これらのフランジ44A、48A、46Aは、互いに繋がって形成されており、フロアパネル34にそれぞれ結合可能とされている。
【0047】
また、三角前壁44の高さ部44Bからは、車両前方側へ向かって前フランジ44Cが延出されており、斜面壁48の上縁部からは、車両上方側へ向かって上フランジ48Bが延出されている。また、三角後壁46の高さ部46Bからは、車両後方側へ向かって後フランジ46Cが延出されている。そして、これらの前フランジ44C、上フランジ48B、後フランジ46Cは、互いに繋がって形成されており、ロッカ内プレート30に結合可能とされている。
【0048】
一方、
図3及び
図4に示されるように、ロッカリヤ18の車両前後方向後部側において、ロッカアウタパネルリヤ26の上には、インパクトビーム16と車両幅方向に対向して、第2荷重伝達部材としての三角リインフォースメント50が車両前後方向に沿って配設されている。この三角リインフォースメント50における上部は、ガセット40と車両幅方向に対向して設けられている。
【0049】
図2に示されるように、三角リインフォースメント50を構成する三角リインフォースメント本体52は、車両側方から見て台形状を成している。この三角リインフォースメント本体52は、車両前後方向前部に設けられ車両後方側へ向かうにつれて車両上方側へ傾斜する第1傾斜部としての傾斜部54と、当該傾斜部54の上縁部から車両前後方側へ向かって延出された第1上壁部としての上壁部56と、車両幅方向外側に位置し上壁部56と傾斜部54とを繋ぐ外側壁58と、を含んで構成されている。
【0050】
また、三角リインフォースメント本体52は、車両幅方向かつ車両上下方向に沿って切断された断面形状がクランク形状を成しており、傾斜部54の車両幅方向内縁部からは、車両上方側へ向かって、内側壁としての上フランジ54Aが延出されている。また、上壁部56の車両幅方向内縁部からは、車両上方側へ向かって、内側壁としての上フランジ56Aが延出されている。
【0051】
これらの上フランジ54A、56Aは、ロッカ内プレート30に結合可能とされている。
図3及び
図4に示されるように、上フランジ54A、56Aは、ロッカ内プレート30に結合された状態で、当該ロッカ内プレート30を介して、ガセット40の上フランジ48B、前フランジ44Cと車両幅方向で対向してそれぞれ配置される。
【0052】
また、
図2に示されるように、三角リインフォースメント本体52の上壁部56の車両前後方向後端部からは、車両上方側へ向かって上フランジ56Bが延出されている。また、三角リインフォースメント本体52の外側壁58の車両前後方向後端部からは、車両幅方向外側へ向かって外フランジ58Aが延出されており、上フランジ56B及び外フランジ58Aは、リアホイールハウスアウタパネル32に結合されている(
図1参照)。
【0053】
さらに、三角リインフォースメント本体52の外側壁58の下縁部からは、車両下方側へ向かって、外側壁としての下フランジ58Cが延出されており、当該下フランジ58Cは、ロッカアウタパネルリヤ26における車両幅方向外側に位置する外側壁26Cに結合されている(
図1参照)。
【0054】
また、三角リインフォースメント本体52の内側上部には、車両側方から見てL字状を成す、第3荷重伝達部材としての側突リインフォースメント60が三角リインフォースメント50と一体的に設けられている。
【0055】
この側突リインフォースメント60を構成する側突リインフォースメント本体62は、車両前後方向前部に設けられ車両後方側へ向かうにつれて車両上方側へ傾斜する第2傾斜部としての傾斜部64と、当該傾斜部64の上縁部から車両前後方側へ向かって延出された下壁部66と、下壁部66の車両前後方向後端部から上方側へ向かって起立した縦壁部68と、縦壁部68の上端部から車両後方側へ向かって延出された第2上壁部としての上壁部70と、を含んで構成されている。
【0056】
図5に示されるように、傾斜部64は三角リインフォースメント50の傾斜部54に面接触された状態で結合され、上壁部70は三角リインフォースメント50の上壁部56に面接触された状態で結合されている。
【0057】
また、
図2に示されるように、側突リインフォースメント本体62の車両幅方向内縁部からは、車両上方側へ向かって内フランジ62Aが延出されており、当該内フランジ62Aは、ロッカ内プレート30に結合可能とされている(
図3参照)。さらに、側突リインフォースメント本体62の車両幅方向外縁部からは、車両下方側へ向かって外フランジ62Bが延出されており、当該外フランジ62Bは、三角リインフォースメント50の外側壁58に結合可能とされている(
図3参照)。また、側突リインフォースメント本体62の下壁部66の車両前後方向中央部及び縦壁部68の車両上下方向中央部には、車両幅方向に沿って凹ビード66A、68Aがそれぞれ形成されている。
【0058】
(本実施形態の作用・効果)
次に、本実施の形態に係る車両の車体構造の作用・効果について説明する。
【0059】
図6に示されるように、本実施形態では、リヤサイドドア14内において、インパクトビーム16が車両前後方向に沿って配設されている。ドア開口部12の下縁側には、車両前後方向に沿ってロッカリヤ18が延在されている。
図3に示されるように、このロッカリヤ18の一部を構成し、車両幅方向内側に配置されたロッカインナパネルリヤ24の車両上方側には、ガセット40が車両幅方向に沿って延設されている。ガセット40の車両幅方向外側部は、ロッカ内プレート30に結合されると共に、車両幅方向内側部はフロアパネル34に結合されている。
【0060】
一方、
図4に示されるように、インパクトビーム16と車両幅方向に対向して三角リインフォースメント50が設けられている。この三角リインフォースメント50は、
図3に示されるように、三角リインフォースメント50における車両幅方向内側に位置する上フランジ54A、56Aは、ロッカ内プレート30に結合されている(
図1参照)。
【0061】
また、
図1及び
図3に示されるように、三角リインフォースメント50における車両幅方向外側に位置する外側壁58は、ロッカアウタパネルリヤ26の外側壁26Cに結合されている。さらに、三角リインフォースメント50における上フランジ54A、56Aは、ロッカ内プレート30を介して、ガセット40の上フランジ48B、前フランジ44Cと車両幅方向に対向して設けられている。また、ガセット40のフランジ44A、48A、46Aは、フロアパネル34にそれぞれ結合されている。
【0062】
このため、側面衝突時(以下、単に「側突時」という。)において、インパクトビーム16へ側突荷重が入力されると、当該側突荷重は、インパクトビーム16を介して三角リインフォースメント50へ伝達される。この三角リインフォースメント50へ伝達された側突荷重は、ロッカ内プレート30を介してガセット40へ伝達され、結果的にフロアパネル34へ伝達される(第1荷重伝達経路;F1)。
【0063】
また、三角リインフォースメント50の内側上部には、側突リインフォースメント60が当該三角リインフォースメント50と一体的に設けられている。この側突リインフォースメント60は、傾斜部64と下壁部66と縦壁部68と上壁部70と、を含んで構成されている。
【0064】
また、側突リインフォースメント60において、車両幅方向内側部に設けられた内フランジ62Aは、ロッカ内プレート30に結合されており、車両幅方向外側部に設けられた外フランジ62Bは、三角リインフォースメント50の外側壁58に結合されている。そして、側突リインフォースメント60の下壁部66は、ロッカインナパネルリヤ24の上壁24Dと車両幅方向に対向している。
【0065】
また、側突リインフォースメント60の内フランジ62Aは、ロッカ内プレート30を介してロッカインナパネルリヤ24の上フランジ24Aと車両幅方向でそれぞれ対向して配置されている。さらに、ロッカインナパネルリヤ24にはフロアパネル34が結合されている。
【0066】
このため、側突時において、インパクトビーム16を介して三角リインフォースメント50へ伝達された側突荷重は、三角リインフォースメント50内に設けられた側突リインフォースメント60へ伝達される。この側突リインフォースメント60へ伝達された側突荷重は、ロッカ内プレート30を介してロッカインナパネルリヤ24へ伝達され、結果的に、フロアパネル34へ伝達される(第2荷重伝達経路;F2)。
【0067】
以上のことから、本実施形態では、側突荷重における荷重伝達経路として、第1荷重伝達経路及び第2荷重伝達経路(F2)が得られる。つまり、
図3及び
図4に示されるように、第1荷重伝達経路(F1)では、側突荷重は「インパクトビーム16→三角リインフォースメント50→ロッカ内プレート30→ガセット40→フロアパネル34」へと伝達される。また、第2荷重伝達経路(F2)では、当該側突荷重は「インパクトビーム16→三角リインフォースメント50→側突リインフォースメント60→ロッカ内プレート30→ロッカインナパネルリヤ24→フロアパネル34」へと伝達される。つまり、本実施形態では、複数の荷重伝達経路を確保することができる。このように、荷重伝達経路を増やすことで、側突荷重を分散させることができ、車両後部の変形量を抑制することができる。
【0068】
また、本実施形態では、
図5に示されるように、側突リインフォースメント60の傾斜部64は三角リインフォースメント50の傾斜部54に面接触された状態で結合されている。また、側突リインフォースメント60の上壁部70は、三角リインフォースメント50の上壁部56に面接触された状態で結合されている。
【0069】
これにより、三角リインフォースメント50の上壁部56及び傾斜部54と、側突リインフォースメント60の下壁部66及び縦壁部68とで箱状の閉断面部72が構成される。このため、当該閉断面部72を構成する角部において衝突荷重を受けることができ、三角リインフォースメント50の強度を向上させることができる。また、三角リインフォースメント50へ側突荷重が入力されたとき、当該三角リインフォースメント50における断面崩れを抑止して、三角リインフォースメント50からロッカ内プレート30及びフロアパネル34へ側突荷重を伝達することができる。
【0070】
さらに、本実施形態では、側突リインフォースメント60の下壁部66及び縦壁部68には、車両幅方向に沿ってそれぞれ凹ビード66A、68Aが形成されている。これにより、下壁部66及び縦壁部68の強度がそれぞれ強化されている。
【0071】
また、本実施形態では、第2荷重伝達部材として、車両側方から見て台形状を成す三角リインフォースメント50を用いており、三角リインフォースメント50における車両前後方向前部には、車両後方側へ向かうにつれて車両上方側へ傾斜する傾斜部54が設けられている。これにより、後面衝突時において、リヤホイールハウス20から伝達された衝突荷重をロッカリヤ18へ伝達することができる。
【0072】
なお、ここでは、三角リインフォースメント50の内部に側突リインフォースメント60を結合させ、三角リインフォースメント50と側突リインフォースメント60とを一体的に設けているがこれに限るものではない。例えば、図示はしないが、側突リインフォースメントが三角リインフォースメントに一体形成されたものであっても良い。
【0073】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。