特許第5952335号(P5952335)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5952335
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】HVDCバルブタワー
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/12 20060101AFI20160630BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20160630BHJP
【FI】
   H02M7/12 Z
   H02J1/00 301E
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-92315(P2014-92315)
(22)【出願日】2014年4月28日
(65)【公開番号】特開2014-220993(P2014-220993A)
(43)【公開日】2014年11月20日
【審査請求日】2014年4月28日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0048597
(32)【優先日】2013年4月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨン ウ
(72)【発明者】
【氏名】チュン ヨン ホ
(72)【発明者】
【氏名】リ ウク ファ
(72)【発明者】
【氏名】ペク スン テク
(72)【発明者】
【氏名】チュン テグ ソン
(72)【発明者】
【氏名】クォン チュン ブン
【審査官】 安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭45−035251(JP,B1)
【文献】 特開昭61−188304(JP,A)
【文献】 特開2007−306793(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/12
H02J 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のバルブモジュール積載部と、
前記バルブモジュール積載部に積載されるバルブモジュールと、
前記バルブモジュール積載部の中央に回転可能に位置するクレーンと、を含み、
前記バルブモジュール積載部は、上下に配置される複数の層で構成され、
前記バルブモジュール積載部は、
上下に配置される複数の底フレームと、
前記底フレームに放射方向にスライディング可能に結合されるスライディング部と、
前記スライディング部に配置されるバルブモジュールと、を含むHVDCバルブタワー。
【請求項2】
前記スライディング部は、
前記底フレームに固定されるガイド部と、
前記ガイド部によってガイドされながら放射状に移動可能な移動部と、を含み、
前記バルブモジュールは前記移動部の上に位置する、
請求項に記載のHVDCバルブタワー。
【請求項3】
前記移動部には上下方向に貫通形成される第1切開部が具備される、請求項に記載のHVDCバルブタワー。
【請求項4】
前記底フレームには、前記バルブモジュールに対応する部分に上下に貫通する第2切開部が形成される、請求項に記載のHVDCバルブタワー。
【請求項5】
前記第1切開部と前記第2切開部は、上下方向に互いに重畳(overlap)する位置に具備される、請求項に記載のHVDCバルブタワー。
【請求項6】
前記バルブモジュールの上部には、前記クレーンとの結合のためのクレーン固定部が具備される、請求項に記載のHVDCバルブタワー。
【請求項7】
前記バルブモジュールの下部には突出部が具備され、前記移動部には上方に向かって開部されて下方に窪んだ凹部が具備され、前記突出部が前記凹部の内部に収容されてスライディングする、請求項に記載のHVDCバルブタワー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HVDCバルブタワーに関する。
【背景技術】
【0002】
超高圧直流伝送システム(HVDC:High Volatge Direct Current Transmission System)とは、発電所から発電される高圧の交流電力を電力変換機を利用して直流に変換して送電した後、更に交流に変換して供給するシステムである。
【0003】
HVDC伝送システム方式は電力損失が少なくて交流に比べ電圧が低いため絶縁が容易であり、また誘導障害が少なくて送電塔のサイズと高さを小さくすることができる長所がある。また、電圧や周波数が異なる2つの交流系統間を連結して系統の安定度を向上し、交流系統が故障した際には隣接した連結系統に事故が拡散されることを防ぐことができる長所がある。よって、HVDC伝送システムは新再生エネルギーの電力システムへの連係方案、特に大規模の海上風力発電団地の電力伝送などに利用される。
【0004】
交流を直流に変換する超高圧直流送電変換所(HVDC substation)には、交流を直流に変換するためのAC/DC変換装置が具備される。
【0005】
前記AC/DC変換装置はバルブモジュールとも呼ばれるが(以下、バルブモジュールと称する)、電流型HVDCシステムではAC/DC変換装置としてサイリスタバルブを使用し、電圧型HVDCシステムではAC/DC変換装置としてIGBT素子を使用する。
【0006】
HVDCシステムでは、送電容量に応じて多数のバルブモジュールが垂直方向に積層されてバルブタワーを構成する。
【0007】
このようなバルブタワーは、地震のような環境的危険要素からバルブモジュールを保護するために図1に示したように変換所(substation)内部の天井に固定される。
【0008】
図1は、従来のバルブタワーを概略的に示す図である。図1を参照すると、多数のバルブモジュール10が支持碍子20によって相互連結され積層されることでバルブタワーを構成することが分かる。
【0009】
バルブモジュール10は、定期的な点検や故障修理のためにバルブタワーから分離される場合がある。ところが、多数のバルブモジュール10が直列に連結されるため、特定のバルブモジュール10を分離するために一部又は全体のバルブモジュールをバルブタワーから分離しなければならない問題がある。即ち、最上位のバルブモジュール10を分離する場合には最下位のバルブモジュールから順次に分離すべきであるため、一つのバルブモジュールを分離するために全体のバルブモジュールをバルブタワーから分離しなければならない問題がある。
【0010】
図2は、従来の他のバルブタワーを概略的に示す図である。図2を参照すると、多数のバルブモジュール10が支持碍子20によって相互連結され積層されることでバルブタワーを構成している。
【0011】
この場合、バルブモジュール10をバルブタワーから分離するためには、天井に設置されたレールに沿って動くホイストを望みの位置に移動させた後、ホイストを作動して望みのバルブモジュール10をピックアップして分離すべきである。
【0012】
ところが、一般に前記のようなバルブタワーは比較的広い面積にわたって多数個が設置されるため、天井全体にわたってホイストが移動可能なレールを設置すべきであって設備の投資費が増加しかねない限界がある。また、ホイストを望みの位置まで移動させてから次の動作を行うべきであるため、作業時間が長くかかるという限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的はHVDCバルブタワー、より詳しくは、超高圧電流伝送システム(HVDC)に使用されるバルブモジュールがシリンダ状(cylindrical shape)に上下に積層されて形成されるHVDCバルブタワーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーは、シリンダ状のバルブモジュール積載部と、前記バルブモジュール積載部の中央に位置するクレーンと、を含む。
【0015】
前記バルブモジュール積載部は、上下に配置される複数の層で構成される。
【0016】
前記バルブモジュール積載部は、上下に配置される複数の底フレームと、前記底フレームに放射方向にスライディング可能に結合されるスライディング部と、前記スライディング部に配置されるバルブモジュールと、を含む。
【0017】
前記スライディング部は、前記底フレームに固定されるガイド部と、前記ガイド部によってガイドされて放射状に移動可能な移動部と、を含み、前記バルブモジュールは前記移動部の上に位置する。
【0018】
前記移動部には、上下方向に貫通形成される第1切開部が具備される。
【0019】
前記底フレームには、前記バルブモジュールに対応する部分に上下に貫通する第2切開部が形成される。
【0020】
前記第1切開部と前記第2切開部は、上下方向に互いに重畳(overlap)する位置に具備される。
【0021】
前記バルブモジュールの上部には、前記クレーンとの結合のためのクレーン固定部が具備される。
【0022】
前記バルブモジュールの下部には突出部が具備され、前記移動部には上方に向かって開部されて下方に窪んだ凹部が具備され、前記突出部が前記凹部の内部に収容されてスライディングする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、HVDCバルブタワーに積載されたバルブモジュールの引き出し及び装着が容易になる。よって、バルブモジュールの点検、修理及び交換が容易になる。
【0024】
また、変換所を建てるための設備投資のコストを低減することができ、上下に高く積んでも分離及び装着作業が容易で、劣悪な地形条件でも空間の制約なしに設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】従来のHVDCバルブタワーの一例を概略的に示す図である。
図2】従来のHVDCバルブタワーの他の例を概略的に示す図である。
図3】本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーを概略的に示す斜視図である。
図4図3の一部を拡大して示す図である。
図5A】本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーの作動過程を示す図である。
図5B】本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーの作動過程を示す図である。
図5C】本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーの作動過程を示す図である。
図5D】本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーの作動過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付した図面を参照して本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーの構成を詳細に説明する。
【0027】
図3は本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーを概略的に示す斜視図であり、図4図3の一部を拡大して示す図である。
【0028】
以下、図4を参照してHVDCバルブタワーに設置されるバルブモジュール100の構成を概略的に説明し、図3及び図4を参照してHVDCバルブタワーの構成を説明する。
【0029】
図4は、本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーで後述する移動部222とバルブモジュール100一つが引き出された様子を拡大して示す図である。前記バルブモジュール100は交流を直流に変換するためのものであって、電流型HVDCシステムではサイリスタバルブが使用され、電圧型HVDCシステムではIGBT素子が使用される。よって、本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーを構成するバルブモジュール100はサイリスタバルブであってもよく、IGBT素子を利用するバルブであってもよい。
【0030】
図4を参照すると、バルブモジュール100は大よそ直六面体の外形を有するケースと、その内部に内蔵される様々な電気部品を含む。前記バルブモジュール100のケースには2つの冷却水出入口110が具備される。2つの冷却水出入口110のうちいずれか一つは冷却水が流入される流入口111であり、他の一つはバルブモジュール100の内部を循環した冷却水が排出される排出口112である。
【0031】
この際、前記冷却水出入口110が外側端部の近くでケースの上面に具備される。しかし、前記冷却水出入口110が必ずしもケースの上面に具備されるべきではなく、バルブモジュール積載部の放射方向(radical direction)に向かう外側面に具備されてもよく、前記外側面の左右両側に具備される左右両側面に具備されてもよい。しかし、どの場合でも外側端部の近くに具備されることが維持補修の側面で有利である。バルブモジュール100の定期的点検、修理又は交換のためには、該当バルブモジュール100を外部に引き出すべきである。そして、引き出す前に前記冷却水出入口110の連結される冷却水循環配管400を前記冷却水出入口110から分離すべきである。この際、前記冷却水出入口110が外側端部の近くに位置することが作業に有利である。
【0032】
一方、前記バルブモジュール100の上部にはクレーン300との結合のためのクレーン固定部120が具備される。前記クレーン固定部120はクレーン300のフック又は環部分と結合可能な部分である。
【0033】
また、前記バルブモジュール100の下部には下方に向かって突出される突出部130が具備される。前記突出部130は後述する移動部222の凹部に挿入され、バルブモジュール100を移動部222の上に安定的に位置させる役割をする。
【0034】
図3及び図4を参照すると、本発明の一実施例によるHVDCバルブタワーは、所定の高さと幅を有するリング状のバルブモジュール積載部200と、前記バルブモジュール積載部200の中央部分に配置されるクレーン300と、バルブモジュール100の冷却のための冷却水循環配管400を含む。
【0035】
これらそれぞれの構成をより詳細に説明すると、まず前記バルブモジュール積載部200は上下に積載される複数の層で形成され、各層は底フレーム210と、前記底フレーム210に放射方向にスライディング可能に結合されるスライディング部220を含む。
【0036】
前記底フレーム210は、中央部分が切開された大よそ円盤状を有する。前記底フレームは多数のバルブモジュール100を支持すべきであるため、大きい荷重を安定的に指示する高剛性素材で形成されることが好ましい。
【0037】
前記底フレーム210の上部にはスライディング部220が結合される。前記スライディング部220は前記底フレーム210の上面に固定されるガイド部221と、前記ガイド221部に対して放射方向に沿って相対移動する移動部222を含む。
【0038】
ここで、前記ガイド部221は並行に変調される一対のレールであってもよい。また、前記移動部222はスライディング方向に沿って延長される一対のバータイプの部材であってもよい。
【0039】
前記移動部222の中央には上下に貫通される第1切開部222a(図4及び図5dを参照)が具備される。前記第1切開部222aは一対のバータイプの部材の間の離隔された空間である。前記第1切開部222aは、バルブモジュール100から発生する熱を効果的に放熱するための構成である。
【0040】
この際、移動部222を構成する一対のバータイプの部材の間の幅は前記バルブモジュール100の幅より小さくすべきである。そうでなければバルブモジュール100が移動部222の上に乗せることができないためである。
【0041】
一方、前記移動部222には上方に向かって開口されて下方に向かって窪んだ凹部が形成される。この凹部はバルブモジュール100の下方に突出する突出部130が挿入される部分であって、前記バルブモジュール100を移動部の上に安定的に位置させる役割をする。よって、前記突出部130は前記凹部内部に収容されてスライディングする。
【0042】
一方、前記移動部222は一対のバータイプの部材の代わりに前記レールに沿ってスライディング可能に具備する板状の部材であってもよい。この際、前記移動部222の中央部分は上下に貫通する形状で切開されてもよく、この切開された部分が第1切開部222aを形成する。前記第1切開部222aは、上述したようにバルブモジュール100から発生する熱を効果的に放熱するための構成である。
【0043】
一方、前記底フレーム210には前記バルブモジュール100に対応する部分の一部又は全部が上下に貫通する形状で切開された第2切開部211(図3を参照)が形成される。より詳しくは、前記バルブモジュール100が乗せられた移動部222が前記底フレーム210の鉛直上方向に位置するように移動した状態で、前記バルブモジュール100が位置する部分の下方に前記第2切開部211が位置する。
【0044】
前記移動部222が底フレーム210の内側に移動した状態で、前記第1切開部222aと前記第2切開部211は互いに重畳する。即ち、前記第1切開部222aと前記第2切開部211は上下方向に互いに重畳する位置に具備される。よって、サイリスタバルブモジュール100の下部を介して伝達される熱は、前記第1切開部222a及び前記第2切開部211を介して放熱される。
【0045】
前記のような構成を有するバルブモジュール積載部200の中央にはクレーン300が設置される。上述したように前記バルブモジュール積載部200は中空のシリンダ状を有するため、この中空の部分にクレーン300が設置される。
【0046】
前記クレーン300は回転可能に設置され、クレーン300のアームの横方向の長さは前記バルブモジュール積載部200の半径の長さより大きい。
【0047】
前記のような構造の下、いずれか一つの移動部222が底フレーム210の外側にスライディング移動すると移動部222と共にバルブモジュール100が外側に引き出され、この引き出されたバルブモジュール100は前記クレーン300によって牽引されて上部に引き上げられ、クレーン300が前記バルブもモジュール100を牽引した状態で所定角度回転して前記バルブモジュール100を前記移動部の鉛直上方から外した後、前記バルブモジュール100を地面に下降させて修理又は交換を可能にする。
【0048】
一方、冷却水循環配管400は前記バルブモジュール積載部200の外周面に沿って設置される。前記冷却水循環配管400は上下に延長される入水管410と、前記入水管に平行に上下に連結される出水管420と、端部が前記入水管410又は前記出水管420のうちいずれか一つに連結されて円形に延長される循環管430を含む。
【0049】
前記循環管430は上下に多数個配置され、最も上側に位置する循環管431は一端が前記入水管410に連結されて他端は塞がれた状態で維持され、そのすぐ下に位置する循環管432は一端が出水管420に連結されて他端が塞がれた状態で維持される。
【0050】
以下、前記循環管430のうち一端が前記入水管410に連結する循環管を入水循環管431といい、前記循環管430のうち一端が前記出水管420に連結する循環管を出水循環管432という。即ち、前記循環管430は入水循環管431と出水循環管432を含む。前記入水循環管431と前記出水循環管432は上下に交番に配置される。
【0051】
前記入水循環管431と前記出水循環管432それぞれからは多数の連結管440が分枝される。多数の連結管440のうち前記入水循環管431から分枝される管はバルブモジュール100の流入口111に連結され、多数の連結管440のうち前記出水循環管432から分枝される管はバルブモジュール100の排出口112に連結される。
【0052】
よって、入水管410を介して供給される冷却水は多数個の入水循環管431に供給され、入水循環管431を通過する間に多数の連結管440及び流入口111を経て前記バルブモジュール100の内部に流入される。
【0053】
バルブモジュール100の内部に流入された冷却水はバルブモジュール100の内部を循環して熱交換を行い、バルブモジュール100の排出口112を介して排出され、連結管440を経て出水循環管432に排出される。前記出水循環管432に排出された冷却水は出水管420を介して外部に排出される。
【0054】
この際、入水管410にはバルブ451が具備されてもよく、出水管420にもバルブ452が具備されてもよい。
【0055】
以下、図5A乃至図5Dを参照してHVDCバルブタワーからバルブモジュール100を分離する過程を説明する。
【0056】
図5Aに示したような初期状態で修理、点検又は交換しようとするバルブモジュール100が特定されると、まず入水管410に設置されたバルブ451を閉じて出水管420は開放された状態を維持する。
【0057】
このような状態で冷却水を全て排水させた後、バルブモジュール100と連結された連結管430を分離する。即ち、前記バルブモジュール100の流入口111及び排出口112から冷却水循環配管の連結管430を分離する。
【0058】
次に、図5Bに示したように、クレーン300を回転させてクレーン300のアームが引き出すバルブモジュール100が放射状の延長方向と同じ方向に延長される位置に置かれるようにする。
【0059】
この状態で、図5Cに示しようにバルブモジュール100を外側に引き出す。バルブモジュール100に外側に力を加えると、移動部222が前記ガイド部221によってガイドされて外側に移動し、それによって前記バルブモジュール100が外側に引き出される。次に、前記バルブモジュール100のクレーン固定部120を連結する。
【0060】
前記バルブモジュール100が連結されると、前記クレーン300は前記バルブモジュール100を鉛直上方に少し引き上げた後、所定の角度に回転する。これは前記バルブモジュール100を地面又は特定の高さに移動する際、前記バルブモジュール100の下降が前記移動部によって干渉されないようにするためである。
【0061】
次に、図5Dに示したように、前記バルブモジュール100を地面又は特定作業高さまで移動させてから修理、点検又は交換を行う。
【0062】
一方、前記では前記クレーン300で前記バルブモジュール100を引き上げた後、クレーン300を所定の角度に回転させてから前記バルブモジュール100を下降させる方法を説明したが、それとは異なって前記クレーン300で前記バルブモジュール100を引き上げた後、クレーン300を回転させる代わりに移動部222を内側に押し込み、その状態で鉛直下方にバルブモジュール100をそのまま下降させてもよい。
【0063】
一方、作業が終わったバルブモジュール100又は交換する新しいバルブモジュール100を更にバルブモジュール積載部200に結合させるためには、上述したそれぞれの作業段階を逆に行う。
【0064】
まず、バルブモジュール100をクレーンに連結した後、クレーン300が前記バルブモジュール100を昇降させる。
【0065】
設置される位置以上に上昇させた後、クレーン300を回転させてバルブモジュール100を設置される移動部の鉛直上方に位置させる。
【0066】
その状態でクレーン30が前記バルブモジュール100を下降させ、前記バルブモジュール100が移動部222の上に安着すると、前記クレーン300と前記バルブモジュール100間の結合を解除する。
【0067】
そして、バルブモジュール100を内側に、即ち、中心方向に加圧し、移動部222が前記ガイド部221によってガイドされながら内側に移動するようにする。
【0068】
前記バルブモジュール100が正位置に達すると、冷却水循環配管400の連結管440を前記バルブモジュール100の流入口111及び排出口112に連結する。
【0069】
次に、前記入水管410に連結されたバルブ451を開いて冷却水を循環させる。
【0070】
上述した説明は本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正及び変更及が可能なはずである。
【0071】
よって、本発明に開示された実施例は本発明の技術的思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されることはない。
【0072】
本発明の保護範囲は以下の特許請求の範囲によって解析されるべきであり、それと同等な範囲内にある全て技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものとして解析されるべきである。
【符号の説明】
【0073】
10、100 バブルモジュール
110 冷却水出入口
111 流入口
112 排出口
130 突出部
200 バブルモジュール搭載部
210 底フレーム
220 スライディング部
221 ガイド部
222 移動部
300 クレーン
400 冷却水循環配管
410 入水管
420 出水管
430 循環管
431 入水循環管
432 出水循環管
440 連結管
451、452 バルブ
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D