【実施例】
【0027】
(ガスシリンダーカートリッジデザイン)
別の態様において、該ガスシリンダー及び臨床使用に適切な量のNO
2を提供する。FDAの
標準的な部屋の大きさは:3.1×6.2×4.65m=89.3m
3=89,300Lである。OSHAのNO
2レベル
は5ppmである。本明細書中に記載の3つのガスシリンダーの全部は、それらが送達できる
ガス量が大体等しい。
【0028】
サイズASのシリンダーは、2000psiまで加圧される。3600L、124ppmの全内容物を突然開
放すると、空気の入れ替えがない場合に、5.0ppmの部屋内NO
2レベルとなる。したがって
、現行のFDAの安全に対する要件に応じるために、このサイズ及び種類のガスシリンダー
における最大濃度は、100ppmのNO
2(安全率を組み込んで)とすべきである。実験室で使
用するシリンダーは、100ppmのNO
2を含有する3,600リッターのガス(希釈せずに)を送達
する。5L/分の場合、このガスシリンダーは、720分間=12時間持続する。レギュレーター
及び上部なしに48ポンド(約21.8kg)の場合、このシリンダーは、看護師又は治療専門家
が持ち上げるには重く、台車で運ばなければならない。
【0029】
現在、サイズAQ/BL/88 2000psiのシリンダーが病院で使用されている。1918L、233ppm
の全内容物を突然開放すると、空気の入れ替えがない場合に、5.0ppmの病室内NO
2レベル
となる。したがって、現行のFDAの安全に対する要件に応じるために、このサイズ及び種
類のガスシリンダーにおける最大濃度は、200ppmのNO
2(安全率を組み込んで)とすべき
である。このサイズのシリンダー及び200ppmのNO
2について、理想的な酸素レベルは、70
〜74%である。この圧縮シリンダーは、100ppmのNO
2を含有する3836リッターのガス(希釈
後)を送達するであろう。5L/分の場合、このガスシリンダーは、767分間=12.8時間持続
するだろう。このシリンダーは、重量30ポンド(約13.6kg)であり、看護師が持ち上げる
にはまだ重い。それは多少操作しやすいが、まだ運搬に台車を要する。
【0030】
Luxfer社のME36 3000psiシリンダーは、2000psiの代わりに3000psiの圧力で992Lを保持
する。992L、450ppmの全内容物を突然開放すると、5.0ppmの病室内NO
2レベルとなる。し
たがって、現行のFDAの安全に対する要件に応じるために、このサイズ及び種類のガスシ
リンダーにおける最大濃度は、400ppmのNO
2(安全率を組み込んで)とすべきである。し
かし、このシリンダーは、INO社の30ポンド(約13.6kg)に比べて、わずか8.3ポンド(約
3.77kg)の重量である。この小型、高圧のシリンダーの内容物は、AQ及びASと同じくらい
の長い間持続する。これは、用いるシリンダーへの移動が、INO社の速度の2又は4倍かか
るが、重量は1/3未満であり、これは合理的な代償である。鍵となる利点は、該シリンダ
ーが、薬局で貯蔵するのに、かつ看護師が片手で持ち上げるのに十分に小型で、かつ軽い
ことである。このサイズのシリンダーにおける理想的な酸素レベルは、約60%である。Lux
fer社の高圧、小型のガスシリンダーは、100ppmのNO
2を含有する3968リッターのガス(希
釈して)を送達するだろう。5L/分で、このガスシリンダーは、793分間=13.2時間持続す
る。わずか8.3ポンド(約3.77kg)の場合、このシリンダーは、看護師が片手で持ち上げ
ることができる。それは、病院の薬局で保管するのに十分小さい。3000 PSIのLuxfer社の
シリンダーは、最高の性能を提供し、かつ好ましいパッケージである。表1に、本明細書
中に記載したシリンダーの仕様を示す。
【0031】
該レキュペレーターの物理的な配置は、直径4.5インチ(11.43cm)のシリンダー、及び
活性炭粉末を備えた排出管に適合可能である。例として、管の設計を
図4に例示する。
図5に示した修正された設計は、小さい垂直な管が接近して挟まれている、可能な限り
互いに接近した2つの主要な管を有する。全パッケージは、4.5インチ(11.43cm)以下の
ガスシリンダーの上部に適合しなければならない。これを、
図5に概略的に示す。アスコ
ルビン酸/シリカゲル粉体を保持した、各主要な管は、約1インチ(2.54cm)の内径を有す
る。内部及び外部管は、同じ側に置かれる必要がある。該短い管は、少量の活性炭を含み
、微量のアセトアルデヒドを除去することができる。集中治療室で使用するための全パッ
ケージのいくつかの実施態様を、
図6A及びBに示す。
【0032】
ガスボトルは、60%の酸素とバランスであるN
2との混合物を含有する。また、該ガスは
、約400ppmのNO
2を含有する。このガスは、該ガスシリンダーから、取り付けられたレギ
ュレーターを介して放出され、ここで、圧力は、20〜100psiのレベルに低下される。該ガ
スは、固有の迅速脱着によって、別の混合箱に接続される。
【0033】
次いで、400ppmのNO
2を含有するガスを、空気/酸素混合物と混合し、該NO
2濃度を治療
用濃度まで低下させる。現在の使用において、これは0.1〜80ppmである。該システムの一
態様において、>200ppmまで上昇することができる。該混合器のダイヤルを、NOと同じpp
mに調整する。該混合器から放出するガスは、迅速脱着付属品を用いて、該NO発生カート
リッジ上へ流れる。空気、酸素混合器は、従来の設計であり、かつ市販されている。典型
的に、該空気及び酸素は、施設としての病院の壁供給から供給される。あるいは、該ガス
を、カートリッジ前にまずベンチレータ内を流して、ガス圧を50から20psaまで低下させ
ることができる。
【0034】
該カートリッジは、NO
2をNOに変換する。該ガスが、該カートリッジを通り過るとき、
現在、該ガスは、適切な酸素濃度の空気・酸素混合物中に適当な治療用濃度のNOを有する
。該カートリッジを通り過ぎたガスは、迅速脱着継手によって混合箱に戻るように接続さ
れ、ここで酸素濃度が採取され、かつ表示される。一実施態様において、酸素センサーを
使用して、適切な酸素濃度を正確に設定することができる。
【0035】
該混合箱の3つの接続の理由は、該ガスシリンダーの迅速な交換を可能にすることにあ
る。第2のシリンダーが、混合箱上の同一組の3つの迅速脱着継手に配管されるであろう。
シリンダーを交換する必要がある場合、3連スタックバルブを使用して、一ガスシリンダ
ーから別のものに切り替えて、空のシリンダーを取り替えることができる。これは、
図6A
には示されていない。
【0036】
該混合箱からのガス混合物は、従来の医療用ベンチレータに供給する酸素を取り替える
。次いで、従来の方法で該ベンチレータを使用し、患者に対して、該治療専門家が所望す
るどんな通気の循環でも行うことができる。該装置は、酸素及び空気の混合物中の、低濃
度(用量)の純粋なNOガスを送達するための機構を、医師に提供することを意図している
。該ガスは、機械的、又は用手的なベンチレータを通過し、呼吸器の管及びマスク、又は
管を通って、患者の肺に移動する。該ガス流は、人工呼吸器若しくは用手呼吸によって、
又は加圧ガスタンクから患者への直接送達(自発呼吸下の患者について)によって、制御
することができる。該装置は、該医師が、送達ガスのNO濃度及び酸素濃度を、独立して調
節することを可能にする。
【0037】
(使用適応症)
該装置は、酸素/空気混合物中の異なる濃度で、純粋なNOを提供することを示す。
【0038】
(総合的な製品説明)
一実施態様において、一酸化窒素(NO)発生器及び送達システムは、酸素/空気混合物
中の純粋な一酸化窒素(NO)を作り出す、送達する、及び監視するために互いに作用する
、5つの構成要素を含む。該ガスは、患者による吸引のための、標準的な麻酔及び呼吸器
呼吸装置を介して移動する。該麻酔部分は、様々な流量を提供し、及び/又は自身で呼吸
していない患者を支援するのにのみ必要とされる。その最も単純な形態において、ガスボ
トルは独立しており、該ガスはガスボトルを出発したときに、NOに変換される。次いで、
この方法で、該ガスはマスク又はカニューレを満たす。該ガス流は、人工呼吸器若しくは
用手呼吸によって、又はタンクの圧力(自発呼吸下の患者について)によって、提供する
ことができる。NO及び酸素の濃度は、各患者の状態及び要求に基づいて、医師によって決
定され、調整される。
【0039】
(製品成分)
(ガスタンク)
第1の構成要素は、酸素/空気混合物中の少量の二酸化窒素(NO
2)を有する、加圧式の
アルミニウム製ガスタンクである。この混合物は、有毒なので、他の構成要素による処理
なしでは吸引することはできない。該タンクは、該混合物へのガス圧を制限するための標
準的なレギュレーターを備えている。タンクは、濃縮レベルのNO
2ガス及び一定の酸素/空
気比を有する。これらの濃度は、下記の混合システムを使用して調整される。使用するタ
ンク又は輸送は、規定の濃度のNO
2ガス及び酸素/空気とし、混合する必要がない。
【0040】
(混合システム)
該混合システムは、接続された2つの標準的な混合器、及び酸素センサーを備える。第1
の混合チャンバーは、加圧タンク又は病院のガスシステムから供給され得る医療用の酸素
及び空気を取込む。ノブは、患者に送達されるガスの所望のFiO
2(吸引酸素の比率)の選
択を可能にし、酸素センサーによって測定される、混合チャンバー中の酸素/空気混合を
調整する。この混合物の出力は、第2の混合チャンバーに送り込まれ、ここで上記のガス
タンクからのNO
2ガスと混合される。この混合チャンバーのノブは、医師が患者に送達す
るNOガスの濃度の選択を可能にする。この混合チャンバーの出力は、下記のガス変換器及
び精製カートリッジを通過する。これは、互いに独立した、変動するNO及び酸素濃度を可
能にする。
【0041】
(ガス変換器及び精製カートリッジ)
最後の混合器からのガス混合物は、ガス変換器及び精製カートリッジを通って流れる。
このカートリッジは、全てのNO
2ガスをNOガスに変換し、ガス混合物全体中のいかなる不
純物も除去する。該変換が基本的に100%である場合、NOガス濃度は、NO
2ガス濃度と同じ
になる。酸素濃度(酸素/空気比)は変化しない。該カートリッジの出力は、機械的又は
用手的換気システムに送達され、適切に加圧される。また、輸送に使用するタンクは、該
患者へのガスの流れを制御する流量計も装着されている。
【0042】
(レキュペレーターカートリッジ)
レキュペレーターカートリッジは、患者において、該患者の呼吸管の吸息肢末端に設置
される。このカートリッジは、ガス変換器と同じ技術を含む。このカートリッジの目的は
、2つある。第1は、NOガスと酸素との反応を介して形成され得るすべてのNO
2をNOに再変
換することである。第2は、送達ガスの細菌及びウイルスの濾過を提供することである。
【0043】
(ディスク状レキュペレーター)
該レキュペレーターの明確な形式は、それをよりガスシリンダー装置のようにすること
であるが、それは、約3〜4インチ(約7.62〜約10.2cm)を有し、かつ該カートリッジの深
さは、5.5インチ〜0.3インチ(約14.0〜約0.76cm)未満に縮小される。このようなカート
リッジは、パンケーキ形を有しており、いくつかの呼吸装置に使用される粒子フィルター
と類似して見えるであろう。
下記の等式は、カートリッジを通過する圧力損失が、半径及び深さに応じて変動するこ
とを示している。一定容積のカートリッジについて、該圧力損失は半径の4乗で変化する
。
【数1】
一定容積の材料について
【数2】
材料の容積が半分の場合
【数3】
【0044】
半径0.4インチ(約1.02cm)及び深さ5.5インチ(約14.0cm)のガスボトルカートリッジ
は、実験的に測定した、2.7psi=187cm H
2O水の圧力損失を有する。様々な直径に対する
圧力損失の算出を表2に示す。60L/分で3.0cm H
2Oの設計目標を達成するために、5L/分で0
.2〜0.3cm水の圧力損失が必要である。この低圧力損失を達成するために、平坦なディス
クの直径は、4.0〜4.5インチ(約10.2〜約11.4cm)とする必要がある。現行のシリンダー
状カートリッジと同じ量の材料を有する場合、該深さは4.00インチ(約10.2cm)で0.56cm
、及び4.5インチ(約11.4cm)で0.44インチ(約1.12cm)とする必要がある。
【0045】
直径3インチ(約7.62cm)及び厚さ1.0cmの平坦なディスクを実験室で試験し、シリンダ
ー状カートリッジと同様の性能を示した。すべてのフィルターが同じ容積の材料を有する
場合の、大きさによる圧力損失の変動を
図7に示す。そのような装置をどのように構築す
るかについて、様々な概念を評価した。困難なことは、2つの非常に薄いフィルタークロ
ス間に、シリカゲル又はアスコルビン酸粉体をどのように封入するかということである。
該封入は、全ての場所で均一な厚さを有するだけでなく、該シリカゲル又はアスコルビン
酸粉体の固着がない。固着は破壊的であり、チャネリング及び故障を招く恐れがある。そ
のような設計の例を
図2Bに示す。
【0046】
ディスク状及び管状のフィルターを通過する圧力損失の比較を、下記に数学的に、並び
に
図9A及びBに示す。
【数4】
【0047】
基本的に、管状フィルターの圧力損失は、ディスク状フィルターのように、表面積(管
状フィルターの内周)及びベッドの厚さに比例することを、該分析により示された。大き
さ及び圧力損失の詳細な計算を、下記、並びに
図9C及びDに示す。
管の計算の続き
外部管の容積:
【数5】
内部管の容積:
【数6】
V=シリカゲル又はアスコルビン酸粉体の容積=
【数7】
【数8】
容積=2.76立方インチ(約45.2cm
3)(5.5インチ(約14.0cm)−0.8インチ(約2.03cm)
円柱)
r
1=0.5インチ(約1.27cm)
l=3.0インチ(約7.62cm)
【数9】
間隙=0.23インチ≡0.58cm
面積=2πrl=2π(0.5)(3)=94平方インチ(約607cm
2)
ディスクと同一面積3.5
4ペリメーター
圧力損失=0.5cm H
2O
【0048】
次いで、これらの等式を用いて、様々な形状の管状フィルターを評価し、該ディスクフ
ィルターと比較した。例えば、0.5インチ(約1.27cm)(内径1インチ(約2.54cm))の内
半径、及び直径1.25インチ(約3.18cm)の外部アニュラス径を有する長さ4インチ(約10.
2cm)の管状フィルターは、約1.75インチ(約4.45cm)の外部シェル直径を有する。この
面割当ての管状フィルターは、5l/分でわずか0.19cm H
2Oの圧力損失を有し、それは、直
径4.5インチ(約11.4cm)のディスクに相当する。アニュラスと呼ばれる、該管の間の間
隙は、0.4cmの空間を有する。表3を参照されたい。表3から、直径5インチ(約12.7cm)の
ディスクの性能が望ましいことが仮定され、それは、19.63平方インチ(約126.7cm
2)の
有効表面積、及び0.12cm水の圧力損失を有する。管状型において、同じ表面積及び圧力損
失は、0.57の内部直径及び0.70インチ(約1.78cm)の外径で得ることができ、該管は5.50
インチ(約14.0cm)の長さとなる。
【0049】
(ガスの監視)
該システムは、該患者へ送達するNO及びNO
2濃度を監視し、かつ表示するために、ガス
センサーを必要とする場合がある。これらは市販のモニターとすることができ、警報機能
を備えるべきである。該システムの表象的な図を
図8に示す。
【0050】
100ppmのNO及び100%の酸素について、該サンプルが約2メートルの管を通過し、大量の
水滴の濾過を介して、PrinterNoxに入る間に、1.70ppmのNO
2が形成されることが、実験及
び計算の両方によって示されている。該PrinterNoxは、吸引用途のNO及びNO
2を測定する
ための、市販の電気化学ガス分析器である。また、該サンプルは、>100に水で飽和して
おり、水滴の濾過は必須である。これは、焼却炉及び発電所の煙突からの煙突の監視で直
面する、典型的な問題である。いくつかの有望な下記解決策がある。
第1は、該サンプル導管を加熱して、蒸気相に水がとどまるようにすることである。ま
た、該装置を加熱する場合、該ウォーターフィルターを排除し、かつ該サンプリング時間
を短縮することができ、それによって該NO
2形成を低減させる。該形成速度は、時間に対
して線形であり、かつNO
2に4乗であるので、NO
2サンプリングについては、良い方法では
ない。
【0051】
第2は、供給源での試料採取することである。これは機能するが、水の凝縮という問題
が残る。
第3は、試料を希釈することである。これは、3つの重要な下記操作を行う。
1. 試料を希釈する。これは、NO及びO
2からNO
2の形成を減少させる。これは、下流での試
料採取を可能にする。そうでなければ、分析器で測定されるNOの多くがサンプリング導管
で形成されるだろう。
2. 湿度を低下させる。これは、導管における水の凝縮を防止し、それによって、水滴の
濾過の必要性を排除する。
3. それはNOレベルを50%低下させる。これは、該装置をPrinterNOxの検出セルの動作範囲
に至らせる。
【0052】
(1回の希釈(50%)をともなう試料管の検討)
初期状態:100ppmのNO、100%の酸素、及び水分凝縮(>100%)。
50%希釈をともなう:50ppmのNO、60.5%の酸素、及び大幅に減少した湿度。
検出器において:NO
2の形成速度は、4
*100/60.5=6.6減少した。
NO
2は1.70から0.26ppmまで減少した。
大きな水分凝縮フィルター容積を除去することで、該レベルはより更に低下するであろ
う。
NO読み込みは、全ての濃度で50%まで低下する。これは、20ppmが10として読み込まれ、
かつ2ppmが1ppmとして読み込まれることを意味する。これは較正によって補正されるが、
該精度は、50%まで低下するであろう。
該導管中のNO
2形成は、通常濃度では、0まで有効に低下される。例えば、80ppmのNOで
あっても、導管中で形成されたNO
2は、希釈せずに1.09ppmとなり、及び希釈をともない<
0.16ppmとなる。
【0053】
(2回の希釈(33%)をともなう試料管の検討)
初期状態:100ppmのNO、100%の酸素、及び水分凝縮(>100%)。
33%希釈をともなう:33ppmのNO、47%の酸素、及び大幅に減少した湿度。
検出器において:NO
2の形成速度は、9
*100/47=20減少した。
NO
2は1.70から0.09ppmまで減少した。
NO読み込みは、全ての濃度で1/3低下する。これは、20ppmが6.67として読み込まれ、か
つ2ppmが0.67ppmとして読み込まれることを意味する。これは較正によって補正されるが
、該精度は、l/3低下するであろう。
該導管中のNO
2形成は、通常濃度では、0まで有効に低下される。例えば、80ppmのNOで
あっても、導管中で形成されたNO
2は、希釈せずに1.09ppmとなり、及び希釈をともない<
0.05ppmとなる。
【0054】
(湿度)
体温である37℃の場合、100%の相対湿度時の水の量は、44g/M
3である。典型的に、病院
の空気は、50%の相対湿度及び22℃の温度である。この温度の空気は10g/M
3を含む
1部の試料と1部の病室からの空気との希釈は、該管中の水濃度を27g/M
3まで低下させる
。この量の水蒸気は、28℃(82°F)の温度で空気から凝縮し始める。
1部の試料と2部の病室からの空気との希釈は、該管中の水濃度を21.3g/M
3まで低下させ
る。この量の水蒸気は、23.5℃(74°F)の温度で空気から凝縮し始める。
別の方法は、壁からの絶乾空気を用いることである。これは同じ箱で利用でき、平行管
を用いて、試料採取位置にパイプを通すことができる。
該検出器は、安定性を確保するために、一定温度で作動する必要がある。したがって、
検出モジュールの内部は温和である。サンプル導管が厚い壁で、又は1つの管が別の管の
内部を走っていることで絶縁されている限り、50:50の希釈が行われる。
【0055】
(適用(50%又は66%希釈))
試料管は、レキュペレーターのサンプリング地点付近、2点(又は3点)に接合される。
あるいは、第2のサンプリング口を特別な補助器具に成形してもよい。使用者からあまり
に多くの疑問が起こることから、フラッピングエアーサンプルポートを有さないことが最
良であろう。これは、患者の吸気導管からの試料を半分、及び部屋からの試料を半分、取
込むことを可能にする。また、較正もこの点で行うべきである。技術的には、これは操作
するのに全く有効な方法であり、全ての規制認可指針に応じるものである。当然ながら、
該方法はまた、EPA標準手順を言及する提出文書に記載されている。
試料採取点で希釈することは、全く有効な方法である。また、おそらく、検出器上の大
きなデッドボリュームの水分凝縮トラップを有する必要がないであろう。これは、5つも
の要因によって、NO
2形成レベルをより更に低下させる。検出セルの寿命は、自家試験の
間でさえ、数日から12ヵ月に増加するであろう。希釈は、反応性ガス流の好ましい試料採
取方法である。
【0056】
(他の適用)
ガスボトル単体をNOの全ての用途に使用できる。いかなる電子機器も用いず、該ガスを
送達するのに利用できる。該システムの利点は、単純、混合なし、電子機器なし、及びソ
フトウェアなしということである。該レギュレーターを接続し、バルブを開くだけである
。
また、該ガスボトルシステムは希釈装置とともに使用できる。この場合、該ガスは、酸
素中の約1000ppmのNO
2として輸送される。第1段階において、次いで、該使用者の装置は
、この濃度を約20ppmのNO
2まで落とす。第2段階では、カートリッジを挿入し、NOに変換
する。この型は、現行の市販されているものと類似しているが、NO
2は該レキュペレータ
ーによって除去されるので、どんなNO
2もガス導管で形成されることを患者が心配する必
要はない。同様に、該レキュペレーターカートリッジは、現行のシステムとともに使用し
て、吸入される全ての残留NO
2ガスを治療用形態、つまりNOに変換する。また、該レキュ
ペレーターは、該システムからNOガスが失われることがなく、しかも十分な規定用量を受
けることを保証する。
【0057】
該システムが、有毒な形態であるNO
2の存在なく約100〜200ppm以上の高用量のNOを送達
できるという事実が重要である。先行研究の多くが、20ppmの範囲の用量で用いられたが
、研究者らは、常に、毒性のNO
2の存在に悩まされた。これは、彼らが服用することがで
きる用量を限定する。該システムを用いることで、吸入ガスにおける全てのNO
2毒性問題
が排除される。この事実は単独で、複数の疾患、特にARDS(急性呼吸促迫症候群)の治療
に対するNOガスの有用性を大幅に上昇させるだろう。
他の実施は、下記の特許請求の範囲内にある。
【表1】
【表2】
【表3】