特許第5952436号(P5952436)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5952436バッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法及びそのためのバッテリエネルギー貯蔵装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5952436
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】バッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法及びそのためのバッテリエネルギー貯蔵装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20160630BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20160630BHJP
【FI】
   H02J7/00 B
   H02J3/32
【請求項の数】11
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-4197(P2015-4197)
(22)【出願日】2015年1月13日
(65)【公開番号】特開2015-142507(P2015-142507A)
(43)【公開日】2015年8月3日
【審査請求日】2015年1月13日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0009704
(32)【優先日】2014年1月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】チェ ウン シク
(72)【発明者】
【氏名】リ ユン チェ
【審査官】 猪瀬 隆広
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−143018(JP,A)
【文献】 特開2013−169068(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0090532(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 3/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
系統の電圧及び周波数を測定するステップと、
バッテリのSOC値を測定するステップと、
前記測定されたバッテリのSOC値からSOCオフセット値及びSOCフィードバックゲイン値を算出するステップと、
前記系統の電圧に基づいた電圧ドループ制御と、前記系統の周波数と前記SOCオフセット値と前記SOCフィードバックゲイン値に基づいた周波数ドループ制御を行って前記バッテリの充放電を制御するステップと、を含むバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法。
【請求項2】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、前記SOCオフセット値に基づいて全体の時間のうちから充電区間と放電区間を調節するステップを含む、請求項1に記載のバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法。
【請求項3】
前記SOCオフセット値は下記数式
【数1】
によって算出され、ここで、SOCrefは基準SOC値であり、SOCfeedはバッテリで測定されたSOC値であり、Pmaxは系統の最大電力である、請求項2に記載のバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法。
【請求項4】
前記SOCrefはSOCの中間値である50%であり、
前記SOCオフセット値はSOCが50%である際にはSOCオフセット値は0になり、SOCが0%と50%との間にある際にはSOCオフセット値は正の値を有した状態で0%の方に近接するほど絶対値が大きくなり、SOCが50%と100%との間にある際には負の値を有した状態で100%の方に近接するほど絶対値が大きくなるように構成される、請求項3に記載のバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法。
【請求項5】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、前記SOCフィードバックゲイン値に基づいて充電量及び放電量を調節するステップを含む、請求項1に記載のバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法。
【請求項6】
前記SOCフィードバックゲイン値は下記数式
【数2】
に基づいて算出され、ここで、SOCfeedはバッテリのSOC値である、請求項5に記載のバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法。
【請求項7】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、
前記系統に設置された系統目標電力値に前記SOCオフセット値を演算して第1演算結果を出力するステップと、
前記系統の基準周波数と前記系統の測定周波数の周波数の差の値に周波数ドループ係数を演算するステップと、
前記周波数ドループ係数演算結果に前記SOCフィードバックゲイン値を演算して第2演算結果を出力するステップと、
前記第1演算結果に前記第2演算結果を演算して基準電力値を出力するステップと、
前記基準電力値と系統の電力値の差の値を求めて充放電制御を行うステップと、を含む、請求項1に記載のバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法。
【請求項8】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、
前記系統の基準周波数と前記系統の測定周波数の周波数の差の値に周波数ドループ係数を演算するステップと、
前記周波数ドループ係数演算結果に前記SOCフィードバックゲイン値を演算して第1演算結果を出力するステップと、
前記系統に設置された系統目標電力値に前記第1演算結果を演算して第2演算結果を出力するステップと、
前記第2演算結果に前記SOCオフセット値を演算して基準電力値を出力するステップと、
前記基準電力値と系統の電力値の差の値を求めて充放電制御を行うステップと、を含む、請求項1に記載のバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法。
【請求項9】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、
前記系統の基準周波数と前記系統の測定周波数の周波数の差の値に周波数ドループ係数を演算するステップと、
前記周波数ドループ係数演算結果に前記SOCフィードバックゲイン値を演算して第1演算結果を出力するステップと、
前記SOCオフセット値と前記第1演算結果を演算して第2演算結果を出力するステップと、
前記系統に設置された系統目標電力値に前記第2演算結果を演算して基準電力値を出力するステップと、
前記基準電力値と系統の電力値の差の値を求めて充放電制御を行うステップと、を含む、請求項1に記載のバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法。
【請求項10】
バッテリと、
前記バッテリに対する電圧ドループ制御及び周波数ドループ制御のために必要なデータを貯蔵するデータ貯蔵部と、
前記バッテリのSOC値を測定するSOC測定部と、
系統の電圧と周波数を測定する系統電圧及び周波数測定部と、
前記データ貯蔵部のデータと前記SOC値から算出されたバッテリのSOC値のオフセット及び前記系統の周波数から算出されたSOCフィードバックゲイン値に基づいて周波数ドループ制御を行うと共に、前記系統の電圧に基づいて電圧ドループ制御を行い、前記バッテリの充放電時の過充電又は過放電を防止しながらバッテリの充放電を行うための制御信号を出力する充放電制御部と、
前記充放電制御部の充放電制御信号に応じて前記バッテリに対する充電又は放電を行う充放電部と、を含む、バッテリエネルギー貯蔵装置。
【請求項11】
前記データ貯蔵部は電圧ドループ制御係数、周波数ドループ制御係数、バッテリの基準SOC値、系統の基準電圧値、系統の基準周波数値、系統の目標電力値を貯蔵するように構成される、請求項10に記載のバッテリエネルギー貯蔵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法に関するものであり、詳しくは、長時間運転するエネルギー貯蔵装置をより効率的で安定的に運営するためにSOC(State of Charge)オフセット値とSOCフィードバックゲイン値を利用したドループ制御を行い、長時間運転によって発生し得る過充電又は過放電を防止するためのバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法及びそのためのバッテリエネルギー貯蔵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
バッテリエネルギー貯蔵装置(battery energy storage system:BESS)は、系統から生成された電力をバッテリに貯蔵するかバッテリに貯蔵された電力を系統又は負荷に供給する機能を行う。
【0003】
図1は、一般的なバッテリエネルギー貯蔵装置を説明するための図である。
【0004】
図1を参照すると、バッテリエネルギー貯蔵装置1は系統(Grid)2と負荷3に連結されて系統2から供給される電力を貯蔵するか、逆に系統か2や負荷3に電力を供給する。
【0005】
一方、バッテリエネルギー貯蔵装置1は制御モードに応じて上位制御器であるEMS(Energy Management System)から目標電力(Traget Power)値を受けるとその値を系統2に供給するか又はバッテリに充電し、系統2で急激な負荷や事故などで系統の周波数や電圧が変動する場合、ドループ(Droop)制御を利用して有効電力又は無効電力を系統2に供給する。
【0006】
ドループ制御は系統の周波数変動及び電圧変動に対してエネルギー貯蔵装置がバッテリに貯蔵された有効電力又は無効電力を傾斜を作って制御する方法である。
【0007】
図2は、従来のエネルギー貯蔵装置におけるドループ制御を説明するためのブロック図である。
【0008】
図2を参照すると、従来のエネルギー貯蔵装置では基準周波数f0と系統の周波数f間の差を求め、その差の値に周波数のドループ係数を割って基準ドループ電力(Pdroop_ref)を求める。次に、基準ドループ電力(Pdroop_ref)はエネルギー管理システムの目標電力であるPDG0と足されてエネルギー貯蔵装置の出力値として使用される。
【0009】
同じく、従来のエネルギー貯蔵装置では基準電圧V0と系統の電圧Vの差を求め、その差の値を電圧のドループ係数で割って基準ドループ電力(Qdroop_ref)を求める。次に、基準ドループ電力(Qdroop_ref)はエネルギー管理システムの目標電力であるQDG0と足されてエネルギー貯蔵装置の出力値として使用される。
【0010】
よって、この際の出力値は図3の(a)及び(b)に示した出力曲線を有する。
【0011】
図3は、従来のバッテリエネルギー貯蔵装置における周波数ドループ制御の出力曲線と電圧ドループ制御の出力曲線を示す図である。
【0012】
図3を参照すると、負荷が増加すると周波数が減少するためエネルギー装置10は出力を増加させるために充電を行い、逆に負荷が減少すると周波数が増加するためエネルギー装置10は出力を減少させるために放電を行う。
【0013】
基本的に制御に使用されるドループ係数は下記数式1を利用してRf,Rvを導出することができる。
【数1】
【0014】
しかし、従来のドループ制御器はバッテリのSOCを考慮せずに充電又は放電をするため長時間制御をする場合には過充電又は過放電になってシステムを停止せざるを得ないため、緊急状況ではエネルギー貯蔵装置10の起動が不可能になる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、長時間運転するエネルギー貯蔵装置をより効率的で安定的に運営するためにSOCオフセット値とSOCフィードバックゲイン値を利用したドループ制御を行い、長時間運転によって発生し得る過充電又は過放電を防止するためのバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法及びそのためのバッテリエネルギー貯蔵装置を提供することにある。
【0016】
本発明が解決しようとする課題は上述した技術的課題に制限されず、言及されていない他の課題は下記から提案される実施例の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明確に理解できるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の一側面によると、系統の電圧及び周波数を測定するステップと、バッテリのSOC値を測定するステップと、前記測定されたバッテリのSOC値からSOCオフセット値及びSOCフィードバックゲイン値を算出するステップと、前記系統の電圧に基づいた電圧ドループ制御と、前記系統の周波数と前記SOCオフセット値と前記SOCフィードバックゲイン値に基づいた周波数ドループ制御を行って前記バッテリの充放電を制御するステップと、を含むバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法が提供される。
【0018】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、前記SOCオフセット値に基づいて全体の時間のうちから充電区間と放電区間を調節するステップを含む。
【0019】
前記SOCオフセット値は下記数式によって算出される。
【数2】
(SOCrefは基準SOC値であり、SOCfeedはバッテリで測定されたSOC値であり、Pmaxは系統の最大電力である)
【0020】
前記SOCrefはSOCの中間値である50%であり、前記SOCオフセット値はSOCが50%である際にはSOCオフセット値は0になり、SOCが0%と50%との間にある際にはSOCオフセット値は正の値を有した状態で0%の方に近接するほど絶対値が大きくなり、SOCが50%と100%との間にある際には負の値を有した状態で100%の方に近接するほど絶対値が大きくなるように構成される。
【0021】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、前記SOCフィードバックゲイン値に基づいて充電量及び放電量を調節するステップを含む。
【0022】
前記SOCフィードバックゲイン値は下記数式によって算出される。
【数3】
(SOCfeedはバッテリのSOC値)
【0023】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、前記系統に設定された系統目標電力値に前記SOCオフセット値を演算して第1演算結果を出力するステップと、前記系統の基準周波数と前記系統の測定周波数の周波数の差の値に周波数ドループ係数を演算するステップと、前記周波数ドループ計算演算結果に前記SOCフィードバックゲイン値を演算して第2演算結果を出力するステップと、前記第1演算結果に前記第2演算結果を演算して基準電力値を出力するステップと、前記基準電力値と系統の電力値の差の値を求めて充放電制御を行うステップと、を含む。
【0024】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、前記系統の基準周波数と前記系統の測定周波数の周波数の差の値に周波数ドループ係数を演算するステップと、前記周波数ドループ計算演算結果に前記SOCフィードバックゲイン値を演算して第1演算結果を出力するステップと、前記系統に設定された系統目標電力値に前記第1演算結果を演算して第2演算結果を出力するステップと、前記第2演算結果に前記SOCオフセット値を演算して基準電力値を出力するステップと、前記基準電力値と系統の電力値の差の値を求めて充放電制御を行うステップと、を含む。
【0025】
前記バッテリの充放電を制御するステップは、前記系統の基準周波数と前記系統の測定周波数の周波数の差の値に周波数ドループ係数を演算するステップと、前記周波数ドループ算演算結果に前記SOCフィードバックゲイン値を演算して第1演算結果を出力するステップと、前記SOCオフセット値と前記第1演算結果を演算して前記第2演算結果を演算して基準電力値を出力するステップと、前記基準電力値と系統の電力値の差の値を求めて充放電制御を行うステップと、を含む。
【0026】
本発明の他の側面によると、バッテリと、前記バッテリに対する電圧ドループ制御及び周波数ドループ制御のために必要なデータを貯蔵するデータ貯蔵部と、前記バッテリのSOC値を測定するSOC測定部と、系統の電圧と周波数を測定する系統電圧及び周波数測定部と、前記データ貯蔵部のデータと、周波数を測定する系統電圧及び周波数測定部と、前記データ貯蔵部のデータと、前記SOC値に基づいて算出されたバッテリのSOC値のオフセットとSOCフィードバックゲイン値を利用して前記系統の電圧と周波数に相応した電圧ドループ制御及び周波数ドループ制御を行って前記バッテリの充放電の際に過充電又は過放電を防止しながらバッテリの充放電を行うための制御信号を出力する充放電制御部と、前記充放電制御部の充放電制御信号に応じて前記バッテリに対する充電又は放電を行う充放電部と、を含むバッテリエネルギー貯蔵装置が提供される。
【0027】
前記データ貯蔵部は電圧ドループ制御係数、周波数ドループ制御係数、バッテリの基準SOC値、系統の基準電圧値、系統の基準周波数値、系統の目標電力値を貯蔵するように構成される。
【発明の効果】
【0028】
本発明によると、バッテリのSOC値を利用して系統目標電力値の設定にSOCオフセットを反映してSOC値が安定的な領域に修練するようにし、SOCのフィードバックゲイン値を反映して過充電又は過放電を防止して、長時間バッテリエネルギー貯蔵装置を運営しても過充電又は過放電が行われないようにして長時間運転することができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】一般的なエネルギー貯蔵装置を説明するための図である。
図2】従来のエネルギー貯蔵装置におけるドループ制御を説明するためのブロック図である。
図3】従来のバッテリエネルギー貯蔵装置における周波数ドループ制御の出力曲線と電圧ドループ制御の出力曲線を示す図である。
図4】本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置を説明するための図である。
図5】本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法を説明するための図である。
図6】本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置でドループ制御に使用されるSOCオフセット値の出力曲線を示す図である。
図7】本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置でドループ制御に使用されるSOCフィードバックゲインの出力曲線を示す図である。
図8】本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置でオフセット係数を利用した出力波形を示す図である。
図9】本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置のドループ制御でフィードバックゲイン値の変化に対する有効電力出力の波形変化を示す図である。
図10】本発明の他の実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法を説明するための図である。
図11】本発明の他の実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の具体的な実施例を図面と共に詳しく説明する。しかし、本発明の思想が提示される実施例に制限されることはなく、また他の構成要素の追加、変更、削除などによって退歩的な他の発明や本発明の思想の範囲内に含まれる他の実施例を容易に提案することができる。
【0031】
本発明で使用される用語はなるべく現在広く使用される一般的な用語を選択しているが、特定の場合出願人が任意に選定した用語もあり、この場合には該当する発明の説明部分にその意味を詳細に記載しているため単純な用語の名称ではなく用語が有する意味として本発明を把握すべきであることを明白にする。
【0032】
即ち、以下の説明において、単語「含む」は列挙されたものとは異なる構成要素又はステップの存在を排除しない。
【0033】
図4は、本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置を説明するための図である。
【0034】
図4を参照すると、バッテリエネルギー貯蔵装置10はバッテリ11、バッテリ11のSOC値を測定するSOC測定部12、系統電圧及び周波数測定部13、データ貯蔵部14、バッテリ11のSOC値のオフセットとSOCフィードバックゲイン値を利用して電圧ドループ制御及び周波数ドループ制御によってバッテリの充放電のための制御を行う充放電制御部15、充放電部16を含む。
【0035】
バッテリ11はバッテリエネルギー貯蔵部10によって充電されるか放電される。
【0036】
SOC測定部12はバッテリ11のSOC値を測定して充放電制御部15に提供する。
【0037】
系統電圧及び周波数測定部13は系統の電圧と周波数を測定して充放電制御部15に提供する。
【0038】
データ貯蔵部14はバッテリエネルギー貯蔵装置10でドループ制御を利用したバッテリ充放電のために必要な電圧ドループ制御係数Rv、周波数ドループ制御係数Rf、バッテリの基準SOC値、系統の基準電圧値Vref、系統の基準周波数値fref、系統の目標電力値PGD0,QDG0を貯蔵している。
【0039】
充放電制御部15はバッテリ11のSOC値がオフセットとSOCフィードバックゲイン値を利用した電圧ドループ制御及び周波数ドループ制御を行ってバッテリの充放電の際に過充電又は過放電を防止しながらバッテリ11の充放電を行うための制御信号を充放電部16に出力する。
【0040】
充放電部16は充放電制御部15の充放電制御信号に応じてバッテリ11に対する充電又は放電を行う。
【0041】
図5は、本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法を説明するための図である。
【0042】
図5を参照すると、本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御部15は第1演算器101、SOCオフセット演算器102、第2演算器103、第3演算器104、周波数ドループ係数演算器105、フィードバックゲイン演算器106、第4演算器107、第5演算器108、第1PIコントローラ109、第6演算器110、電圧ドループ係数演算器111、第7演算器112、第8演算器113、第2PIコントローラ114、第1変換部115、第2変換部116、PWM制御機117を含んで構成される。
【0043】
第1演算器101によってバッテリの基準SOC値SOCrefとバッテリから測定されたバッテリのSOC値soc間にSOCの差の値を求める。SOCオフセット演算器102によって第1演算器101から出力されたSOCの差の値からSOCオフセット値を算出して出力する。
【0044】
第2演算器103によって系統目標電力値PDGにSOCオフセット演算器102のSOCオフセット値を足して出力する。
【0045】
第3演算器104によって系統の基準周波数f0と系統から測定された系統の周波数f間に周波数の差の値を求める。周波数ドループ係数演算器105によって第3演算器104から出力された周波数の差の値を周波数ドループ係数で割ってから出力する。フィードバックゲイン演算器106によって周波数ドループ係数演算器105の出力値からフィードバックゲイン値を算出して出力する。
【0046】
第4演算器107によって第2演算器103の出力値にフィードバックゲイン演算器106のフィードバックゲイン値を足して基準電力値Prefを出力する。
【0047】
第5演算器108によって基準電力値Prefと系統の電力値Pの差の値を求めて第1PIコントローラ109に出力する。
【0048】
第1PIコントローラ109によって第4演算器107の出力に対して比例積分制御が行われて出力される。この際、第1PIコントローラ109の出力はDC成分を有するようになる。
【0049】
第6演算器110によって基準電圧Vrefと系統の電圧V間に電圧の差の値を求める。電圧ドループ係数演算器111によって第6演算器110から出力された電圧の差の値を電圧ドループ係数で割ってから出力する。
【0050】
第7演算器112によって系統目標電力値QDGに電圧ドループ係数演算器111の出力値を足して基準電力値Qrefを出力する。
【0051】
第8演算器113によって基準電力値Qrefと系統の電力値Qの差の値を求めて第2PIコントローラ114に出力する。
【0052】
第2PIコントローラ114によって第8演算器113の出力に対して比例積分制御が行われて出力される。この際、第2PIコントローラ114の出力はDC成分を有するようになる。
【0053】
第1変換部115及び第2変換部116によって第1PIコントローラ109及び第2PIコントローラ114の出力信号はDC信号からAC信号に変換されて出力される。
【0054】
この際、第1変換部115ではd−q軸からα−β軸への変換が行われ、第2変換部116では第1変換部115の出力をα−β軸からa,b,c軸に軸変換が行われて三相のAC信号である正弦波が出力される。
【0055】
PWM制御機117によって第2変換部116の出力から系統の電力を制御するためのPWM信号が生成されて出力される。
【0056】
SOCオフセット値は下記数式2によって計算される。
【数4】
ここで、SOCrefは基準SOC値であり、SOCfeedはバッテリで測定されたSOC値を示す。Pmaxは系統の最大電力を意味する。
【0057】
図6は、本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置でドループ制御に使用されるSOCオフセット値の出力曲線を示す図である。
【0058】
図6を参照すると、数式2によるSOCオフセット値の出力曲線を確認することができる。SOCrefはユーザが任意に設定してもよく、ここではSOCの中間値である50%に設定した。よって、SOCが50%である際にはSOCオフセット値は0となり、SOCが0%と50%の間にある際にはSOCオフセット値は正の値を有する状態で0%の方に近接するほど絶対値が大きくなる。
【0059】
一方、SOC値が50%と100%の間にある際にはSOCオフセット値は負の値を有する状態で100%の方に近接するほど絶対値が大きくなる。
【0060】
一方、SOCフィードバックゲイン値は下記数式3によって計算される。
【数5】
ここで、SOCfeedはバッテリのSOC値を示す。
【0061】
図7は、本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置でドループ制御に使用されるSOCフィードバックゲインの出力曲線を示す図である。
【0062】
SOCrefはユーザが任意に設定してもよく、ここではSOCの中間値である50%に設定した。よって、SOCが50%である際にはSOCフィードバックゲイン値は1となり、SOCが0%と50%の間にある際にはSOCオフセット値は0と1の間の値を有しながら0%の方に近接するほど絶対値が小さくなる。
【0063】
一方、SOC値が50%と100%の間にある際にはSOCオフセット値は0と1の間の値を有しながら100%の方に近接するほど絶対値が小さくなる。
【0064】
図8は、本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置のドループ制御でSOCオフセット値の変化に対する有効電力出力の波形変化を示す図である。
【0065】
図8を参照すると、バッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御は系統での周波数変動によってバッテリに対する充電を行う区間とバッテリに対する放電を行う区間で区分される。
【0066】
即ち、系統の周波数が増えるとバッテリエネルギー貯蔵装置はバッテリに対する充電を行い、それによってバッテリのSOCが高くなる。一方、系統の周波数が減少するとバッテリエネルギー貯蔵装置1はバッテリに対する放電を行い、それによってバッテリのSOCが低くなる。
【0067】
一方、バッテリのSOCは50%を基準に現在のバッテリのSOCが50%より高ければ数式2によってSOCオフセット値は負の値を有するようになる。
【0068】
一方、現在のバッテリのSOCが50%より低ければ数式2によってSOCオフセット値は正の値を有するようになる。
【0069】
即ち、数式2でSOCオフセット値は負の値を有してもよく、正の値を有してもよい。
【0070】
図8のグラフにおいて、SOCオフセット値が正の値を有する場合には電力出力曲線が垂直軸上で上方移動するようになる。逆に、SOCオフセット値が負の値を有する場合には電力出力曲線が垂直軸上で下方移動するようになる。
【0071】
よって、図8のグラフで第1有効電力出力波形11は有効電力が正の区間では充電が行われる充電区間11aを有し、有効電力が負の区間では放電が行われる放電区間11bを有する。
【0072】
一方、第2有効電力出力波形12は第1有効電力出力波形11に比べてSOCオフセット値だけ垂直軸上から下方移動されている。
【0073】
それによって、第2有効電力出力波形12は有効電力が正の区間では充電が行われる充電区間12bを有し、有効電力が負の区間では放電が行われる放電区間12a,12cを有する。
【0074】
結果的に、第1有効電力出力波形11と第2有効電力出力波形12を互いに比較すると、第1有効電力出力波形11に比べて第2有効電力出力波形12が充電区間がより短くなったことに対して放電区間がより長くなったことがわかる。
【0075】
即ち、SOCオフセット値が負の値を有するようになると調節前の状態で充電区間は短くなって放電区間はより長くなる。逆に、SOCオフセット値が正の値を有するようになると充電区間がより長くなって放電区間はより短くなる。
【0076】
充電区間と放電区間が短くなるか長くなることはSOCオフセットの大きさの変化量に応じて異なり得る。
【0077】
そして、SOCオフセットの値が正の値を有するということは、数式2から見るとバッテリのSOCが50%より小さい場合を意味する。即ち、バッテリのSOCが50%より小さくなると充電時間をより増やして放電時間を相対的により減らすようにバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御が行われる。
【0078】
一方、SOCオフセットの値が負の値を有するということは、数式2から見るとバッテリのSOCが50%より大きい場合を意味する。即ち、バッテリのSOCが50%より大きくなると放電時間をより増やして充電時間を相対的により減らすようにバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御が行われる。
【0079】
結果的に、バッテリに対する充電が行われるとSOCが高くなり、SOCが50%より高くなると数式2でSOCオフセット値が負の値を有することによって、バッテリに対する放電時間を相対的に増やすように充放電制御が行われる。
【0080】
バッテリに対する放電時間が相対的に増えるとSOCが低くなり、SOCが50%より低くなると数式2でSOCオフセット値が正の値を有することによって、バッテリに対する充電時間を相対的に増やすように充放電制御が行われる。
【0081】
バッテリに対する充電時間が相対的に増えるとSOCが高くなる。このような過程を繰り返すことでバッテリのSOC値は50%近くで維持される。
【0082】
図9は、本発明の一実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置のドループ制御でフィードバックゲイン値の変化に対する有効電力出力の波形変化を示す図である。
【0083】
図9を参照すると、第1有効電力出力波形21は第1フィードバックゲイン値21aを有し、第2有効電力出力波形22は第2フィードバックゲイン値22aを有する。
【0084】
それによって、第1有効電力出力波形21に比べて第2有効電力出力波形22は第1フィードバックゲイン値21aと第2フィードバックゲイン値22aの差の値(Fgain)だけ低いフォードバックゲイン値を有する。
【0085】
第1有効電力出力波形21と第2有効電力出力波形22を比較すると、第2有効電力出力波形22が第1有効電力出力波形21に比べて充電量も減って放電量も減ったことが分かる。
【0086】
即ち、SOCが50%である際にはフィードバックゲイン値は1で最も高く、50%から0%の方に近接するか50%から100%の方に近接するほど絶対値はより小さくなりながら0の方に近くなる。
【0087】
逆に、SOCが0%に近くなるということは過放電が起こる可能性があるということを意味し、SOCが100%に近くなるということは過充電が起こる可能性があるということを意味する。言い換えると、過放電や過充電が起こる状況に近くなるほど充電量や放電量を減らすようにバッテリの充放電制御を行っている。
【0088】
逆に、SOCが0%と50%の間で50%に近くなるほど、そしてSOCが50%と100%の間で50%に近くなるほど充電量や放電量を増やすようにバッテリの充放電制御を行っている。
【0089】
要するに、SOCが50%を基点にそれから離れるほどフィードバックゲイン値が0に近く減少するようになって充電又は放電の量を減少させてSOCが過充電又は過放電になると、周波数ドループ制御出力値が0に収斂して過充電又は過放電を防止する。
【0090】
このように、本発明によるバッテリエネルギー貯蔵装置ではバッテリのSOC値を利用し、系統目標電力値の設定にSOCオフセットを反映してSOC値が安定的な領域に収斂するようにし、SOCのフィードバックゲイン値を反映して過充電又は過放電を防止して、長時間バッテリエネルギー貯蔵装置を運営しても過充電が行われないようにして長時間運転することができるようにする。
【0091】
図10は、本発明の他の実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法を説明するための図である。
【0092】
図10を参照すると、第1演算器201によって系統の基準周波数f0と系統から測定された系統の周波数f間に周波数の差の値を求める。周波数ドループ係数演算器202によって第1演算器201から出力された周波数の差の値を周波数ドループ係数で割ってから出力する。フィードバックゲイン演算器203によって周波数ドループ演算器202の出力値からフィードバックゲイン値を算出して出力する。
【0093】
第2演算器204によって系統目標電力値PDGにフィードバックゲイン演算器106のフィードバックゲイン値を足して出力する。
【0094】
第3演算器205によってバッテリの基準SOC値SOCrefとバッテリから測定されたバッテリのSOC値soc間にSOCの差の値を求める。SOCオフセット演算器206によって第3演算器205から出力されたSOCの差の値からSOCオフセット値を算出して出力する。
【0095】
第4演算器207によって第2演算器204の出力値にSOCオフセット演算器102のSOCオフセット値を足して基準電力値Prefとして出力する。
【0096】
第5演算器208によって基準電力値Prefと系統の電力値Pの差の値を求めて第1PIコントローラ209に出力する。
【0097】
第1PIコントローラ209によって第4演算器207の出力に対して比例積分制御が行われて出力される。この際、第1PIコントローラ209の出力はDC成分を有するようになる。
【0098】
第6演算器210によって基準電圧Vrefと系統の電圧V間に電圧の差の値を求める。電圧ドループ係数演算器211によって第6演算器210から出力された電圧の差の値を電圧ドループ係数で割ってから出力する。
【0099】
第7演算器212によって系統目標電力値QDGに電圧ドループ係数演算器211の出力値を足して基準電力値Qrefを出力する。
【0100】
第8演算器213によって基準電力値Qrefと系統の電力値Qの差の値を求めて第2PIコントローラ214に出力する。
【0101】
第2PIコントローラ214によって第8演算器213の出力に対して比例積分制御が行われて出力される。この際、第2PIコントローラ214の出力はDC成分を有するようになる。
【0102】
第1変換部215及び第2変換部216によって第1PIコントローラ209及び第2PIコントローラ214の出力信号はDC信号からAC信号に変換されて出力される。
【0103】
この際、第1変換部215ではd−q軸からα−β軸への変換が行われ、第2変換部216では第1変換部215の出力をα−β軸からa,b,c軸に軸変換が行われて三相のAC信号である正弦波が出力される。
【0104】
PWM制御機217によって第2変換部216の出力から系統の電力を制御するためのPWM信号が生成されて出力される。
【0105】
図11は、本発明の他の実施例によるバッテリエネルギー貯蔵装置の充放電制御方法を説明するための図である。
【0106】
図11を参照すると、第1演算器301によってバッテリの基準SOC値SOCrefとバッテリから測定されたバッテリのSOC値soc間にSOCの差の値を求める。SOCオフセット演算器302によって第1演算器301から出力されたSOC差の値からSOCオフセット値を算出して出力する。
【0107】
第2演算器303によって系統の基準周波数f0と系統から測定された系統の周波数f間に周波数の差の値を求める。周波数ドループ係数演算器304によって第2演算器303から出力された周波数の差の値を周波数ドループ係数で割ってから出力する。フィードバックゲイン演算器305によって周波数ドループ計算演算器304の出力値からフィードバックゲイン値を算出して出力する。
【0108】
第3演算器306によってSOCオフセット演算器302のSOCオフセット値にフィードバックゲイン演算器106のフィードバックゲイン値を足して出力する。
【0109】
第4演算器307によって系統目標電力値PDGに第3演算器306の出力値を足して基準電力値Prefを出力する。
【0110】
第5演算器308によって基準電力値Prefと系統の電力値Pの差の値を求めて第1PIコントローラ309に出力する。
【0111】
第1PIコントローラ309によって第5演算器308の出力に対して比例積分制御が行われて出力される。この際、第1PIコントローラ309の出力はDC成分を有するようになる。
【0112】
第6演算器310によって基準電圧Vrefと系統の電圧V間に電圧の差の値を求める。電圧ドループ係数演算器311によって第6演算器310から出力された電圧の差の値を電圧ドループ係数で割ってから出力する。
【0113】
第7演算器312によって系統目標電力値QDGに電圧ドループ係数演算器111の出力値を足して基準電力値Qrefを出力する。
【0114】
第8演算器313によって基準電力値Qrefと系統の電力値Qの差の値を求めて第2PIコントローラ314に出力する。
【0115】
第2PIコントローラ314によって第8演算器313の出力に対して比例積分制御が行われて出力される。この際、第2PIコントローラ314の出力はDC成分を有するようになる。
【0116】
第1変換部315及び第2変換部316によって第1PIコントローラ309及び第2PIコントローラ314の出力信号はDC信号からAC信号に変換されて出力される。
【0117】
この際、第1変換部315ではd−q軸からα−β軸への変換が行われ、第2変換部316では第1変換部315の出力をα−β軸からa,b,c軸に軸変換が行われて三相のAC信号である正弦波が出力される。
【0118】
PWM制御機317によって第2変換部316の出力から系統の電力を制御するためのPWM信号が生成されて出力される。
【0119】
これまで本発明による具体的な実施例について説明したが、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能であることはもちろんである。よって、本発明の範囲は説明された実施例に限って決められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって決められるべきである。
図1
図2
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図4
図5
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図11