(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5952892
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】インタフェース回路
(51)【国際特許分類】
H05B 37/02 20060101AFI20160630BHJP
H05B 41/24 20060101ALI20160630BHJP
【FI】
H05B37/02 J
H05B41/24
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-501761(P2014-501761)
(86)(22)【出願日】2012年3月27日
(65)【公表番号】特表2014-514696(P2014-514696A)
(43)【公表日】2014年6月19日
(86)【国際出願番号】IB2012051446
(87)【国際公開番号】WO2012131573
(87)【国際公開日】20121004
【審査請求日】2015年3月18日
(31)【優先権主張番号】11160370.0
(32)【優先日】2011年3月30日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ロエフ クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】タオ ハイミン
【審査官】
宮崎 光治
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/136322(WO,A1)
【文献】
特開2011−044316(JP,A)
【文献】
特開2010−182656(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B37/00−39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子蛍光ランプドライバのランプ接続端子への接続のための入力端子と、
前記入力端子の第1の組を相互接続する伝導性の第1の列と、
前記入力端子の第2の組を相互接続する伝導性の第2の列と、
整流器と、
前記第1の列の第1の端子と前記第2の列の第2の端子とを相互接続する伝導性の第3の列であって、前記整流器と、動作中、光源に結合される前記整流器の出力端子と、前記第3の列の導電状態を制御するための第1の切り替え素子とを有する前記第3の列と、
前記第3の列に結合される第4の列であって、前記第1の切り替え素子の制御電極に結合される出力端子を持ち、前記第1の端子と前記第2の端子との間の高周波AC電圧の振幅を感知するとともに、前記高周波AC電圧の振幅が所定の値に達した場合に前記第1の切り替え素子を導電状態にするためのセンサ回路を有する前記第4の列と、
を備えた、光源を動作させるためのインタフェース回路。
【請求項2】
前記光源が、高圧放電ランプである、請求項1記載のインタフェース回路。
【請求項3】
前記光源が、LEDのアレイである、請求項1記載のインタフェース回路。
【請求項4】
前記光源が、OLEDを有する、請求項1記載のインタフェース回路。
【請求項5】
前記インタフェース回路が、動作中、前記整流器の出力端子と前記光源との間に結合されるDC−DCコンバータを有する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインタフェース回路。
【請求項6】
前記インタフェース回路が、動作中、光源を分路するキャパシタを有する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインタフェース回路。
【請求項7】
前記インタフェース回路が、前記第3の列に並列接続された第5の列であって、インピーダンスと、前記センサ回路の出力端子に結合された制御電極を持つ他の切り替え素子とを有する前記第5の列を備える、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインタフェース回路。
【請求項8】
前記インタフェース回路が、前記第3の列に含まれる前記整流器の出力端子間に結合された第5の列であって、インピーダンスと、他の切り替え素子とを有する前記第5の列を備え、前記他の切り替え素子の制御電極が、前記センサ回路の出力端子に結合されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインタフェース回路。
【請求項9】
前記インタフェース回路が、前記第3の列に含まれる前記整流器の入力端子間に結合されるとともに、インピーダンスを有する第5の列を備える、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインタフェース回路。
【請求項10】
前記インピーダンスが、抵抗である、請求項7又は8に記載のインタフェース回路。
【請求項11】
前記インピーダンスが、キャパシタである、請求項8に記載のインタフェース回路。
【請求項12】
電子蛍光ランプドライバにより光源を動作させる方法であって、
前記電子蛍光ランプドライバのランプ接続端子の第1の組の間に結合される第1の列を供給するステップと、
前記電子蛍光ランプドライバのランプ接続端子の第2の組の間に結合される第2の列を供給するステップと、
整流器を供給するステップと、
前記第1の列の第1の端子と前記第2の列の第2の端子との間に結合される第3の列を供給するステップであって、動作中、前記第3の列内の前記整流器の出力端子を前記光源に結合するステップと、前記第3の列の導電状態を制御するための第1の切り替え素子とを有する、ステップと、
前記第1の列と前記第2の列との間の高周波AC電圧を感知するとともに、前記高周波AC電圧が所定の値に達した場合に前記第1の切り替え素子を導電状態にするステップと、
を有する、方法。
【請求項13】
前記第3の列に並列接続される第5の列であって、インピーダンスと、センサ回路の出力端子に結合された制御電極を持つ他の切り替え素子とを有する前記第5の列を供給するステップと、
感知された前記高周波AC電圧の振幅が前記所定の値に達した場合に前記他の切り替え素子を導電状態にするステップと、
を有する、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記光源が、LED、OLED、及び、高圧放電ランプによって形成されるグループのうちの1つである、請求項12又は13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波蛍光ランプドライバにより光源を動作させるためのインタフェース回路、及び、高周波蛍光ランプドライバにより光源を動作させる同様の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記段落において述べられたインタフェース回路が、米国特許出願公開2010/0033095A1で説明されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
蛍光ランプは、長年、用いられてきた高効率な光源である。蛍光ランプが、10kHzのオーダの周波数を具備する高周波ランプ電流を供給する電子ランプドライバによって駆動される場合、蛍光ランプの効率及び寿命は、極めて高い。結果として、かかる高周波蛍光ランプドライバを有する照明器具は、世界中の家庭及びオフィスにおいて存在している。しかしながら、近年、LED及びOLED又は高圧放電ランプの形で、代替的な電動の光源が利用できるようになってきており、これらは、蛍光ランプの効率及び寿命よりも更に高い効率及び寿命を有する。結果、使用中の光源の効率及び/又は寿命を増加させるために、LED、OLED、又は、高圧放電ランプに基づく光源によって、既存の照明器具における蛍光ランプを置き換えることが望ましい。LED及びOLEDは、高周波AC電流の代わりにDC電流で動作される必要があるため、LEDのアレイによって蛍光ランプを単純に置き換えることはできない。また、高圧放電ランプの場合、可能であれば、低周波数で整流されたDC電流を光源に供給することが好ましい。従って、高周波蛍光ランプドライバのランプ端子と蛍光ランプと置き換える光源との間に接続されるインタフェース回路を利用することが必要となる。インタフェース回路及び光源が、ランプ接続端子に一緒に接続され、高周波蛍光ランプドライバが、ランプ動作段階(予熱、点火、及び、定置運転)を経る場合、インタフェース回路及び光源は、協働して、蛍光ランプをエミュレートしなければならない。さらに、インタフェース回路は、高周波ランプドライバによって供給される高周波AC電圧を、光源に供給するDC電流に変換しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、単純且つ効果的な態様で蛍光ランプをエミュレート可能な、インタフェース回路及び同様の方法を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の一態様によれば、電子蛍光ランプドライバのランプ接続端子への接続のための入力端子と、入力端子の第1の組を相互接続する第1の列と、入力端子の第2の組を相互接続する第2の列と、第1の列の第1の端子と第2の列の第2の端子とを相互接続する第3の列であって、整流器と、動作中、光源に結合される整流器の出力端子と、第3の列の導電状態を制御するための第1の切り替え素子とを有する第3の列と、第3の列に結合される第4の列であって、第1の切り替え素子の制御電極に結合される出力端子を持ち、第1の端子と第2の端子との間の高周波AC電圧の振幅を感知するとともに、高周波AC電圧の振幅が所定の値に達した場合に第1の切り替え素子を導電状態にするためのセンサ回路を有する第4の列と、を備えた、光源を動作させるためのインタフェース回路が供給される。
【0006】
蛍光ランプが高周波蛍光ランプドライバに接続される場合、高周波蛍光ランプドライバは、点火段階において蛍光ランプを通じて比較的高い振幅を具備する高周波電圧を生成する。蛍光ランプが点火される場合、ランプを通じた電圧は、大きく降下し、ランプは、電流を伝導する。(電圧降下又はランプ電流の存在によって検出される)点火に反応して、高周波蛍光ランプドライバは、自身の動作周波数を変え、ランプの高周波AC電流を供給することによって、自身の動作状態を、点火から定置運転に変更する。高周波蛍光ランプドライバに接続される、本発明に従ったインタフェース回路の場合、センサ回路が、所定の値よりも高い振幅を持つ点火電圧を検出し、第3の列に含まれる第1の切り替え素子を導電状態にする。第1の切り替え素子は、第3の列の導電状態を制御する。結果として、第1及び第2の端子間の電圧が、降下し、光源は、電流を伝導し始める。高周波蛍光ランプドライバは、これにより、自身の動作状態を、点火から定置運転に変更するようトリガされ、整流器によって整流されて光源に供給される高周波電流を第3の列に供給する。従って、ランプの点火が、単純且つ効果的な態様で、エミュレートされる。
【0007】
本発明に従ったインタフェース回路の第1の好ましい実施形態では、インタフェース回路が、動作中、整流器の出力端子と光源との間に結合されるDC−DCコンバータを有する。DC−DCコンバータは、例えば、アップコンバータ、ダウンコンバータ、又は、フライバックコンバータであってもよい。かかるコンバータは、当該技術分野においてよく知られており、更なる議論を必要としない。DC−DCコンバータは、燃焼中の蛍光ランプを通じた電圧とおよそ等しい、第3の列を通じた電圧を、光源が電流を導電する場合に光源を通じた電圧と整合する電圧に変換する。結果として、光源は、動作中、光源を通じた電圧が、燃焼中の蛍光ランプを通じた電圧と正確に整合するように構成される必要がなくなる。光源が高圧放電ランプである場合、DC−DCコンバータによって供給されるDC電流を整流するために、フルブリッジ整流器などの整流器が、DC−DCコンバータと光源との間に設けられる必要があることに留意すべきである。さらに、ランプを点火するために、インタフェース回路は、例えば、個別の点火器を備えている必要がある。フルブリッジ整流回路及び点火回路は、当該技術分野においてよく知られており、更なる議論を必要としない。
【0008】
本発明に従ったインタフェース回路の他の好ましい実施形態では、インタフェース回路が、動作中、光源を分路するキャパシタを有する。当該キャパシタのおかげで、光源を通る電流の振幅が、高周波蛍光ランプドライバによって生成される高周波電流の間、ほとんど変化せず、結果、光源の光出力についても同じようにほとんど変化しない。
【0009】
光源によって消費される電力量が、高周波蛍光ランプドライバが設計された蛍光ランプによって消費される電力量よりも低い場合、本発明に従ったインタフェース回路は、第3の列に並列接続される第5の列であって、インピーダンスと、センサ回路の出力端子に結合される制御電極を持つ他の切り替え素子とを有する第5の列を備えることが望ましい。あるいは、インタフェース回路は、インピーダンスと、他の切り替え素子とを具備する第5の列であって、第3の列に含まれる整流器の出力端子間に結合される第5の列を有していてもよい。また、この場合、他の切り替え素子の制御電極は、センサ回路の出力端子に結合される。さらに、第3の可能性として、第3の列における第1の切り替え素子の位置に依存して、インタフェース回路は、第1の列に含まれる整流器の入力端子間に結合されるとともにインピーダンスを有する第5の列を備えていてもよい。
【0010】
上記3つの全ての場合において、インピーダンスは、光源の動作中、電流を伝導する。高周波蛍光ランプドライバは電流源として作用するため、インピーダンスは、光源を流れる電流を低下させ、これにより、光源によって消費される電力量を低下させる。従って、インピーダンス値の適切な選択が、LEDアレイが消費するよう設計される電力と高周波蛍光ランプドライバが供給するよう設計される電力との間で、適切な整合が達成されることを可能とする。これにより、不安定性が回避される。上記インピーダンスは、抵抗であってもよい。しかしながら、リアクタンス素子、より具体的にはキャパシタが、電力損を最小化するために好まれる。
【0011】
本発明の他の態様によれば、電子蛍光ランプドライバにより光源を動作させる方法であって、電子蛍光ランプドライバのランプ接続端子の第1の組の間に結合される第1の列を供給するステップと、電子蛍光ランプドライバのランプ接続端子の第2の組の間に結合される第2の列を供給するステップと、第1の列の第1の端子と第2の列の第2の端子との間に結合される第3の列であって、整流器と、動作中、光源に結合される整流器の出力端子と、第3の列の導電状態を制御するための第1の切り替え素子とを有する第3の列を供給するステップと、第1の列と第2の列との間の高周波AC電圧を感知するとともに、高周波AC電圧が所定の値に達した場合に第1の切り替え素子を導電状態にするステップと、を有する方法が供給される。
【0012】
好ましくは、上記方法は、第3の列に並列接続される第5の列であって、インピーダンスと、センサ回路の出力端子に結合された制御電極を持つ他の切り替え素子とを有する第5の列を供給するステップと、感知された高周波AC電圧の振幅が所定の値に達した場合に他の切り替え素子を導電状態にするステップと、を更に有する。
【0013】
光源は、好ましくは、LED、OLED、及び、高圧放電ランプによって形成されるグループのうちの1つである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明に従ったインタフェース回路の実施形態が、図面を用いて説明される。
【
図1】
図1は、光源が接続される、本発明に従ったインタフェース回路の実施形態を示している。
【
図2】
図2は、光源が接続される、本発明に従ったインタフェース回路の実施形態を示している。
【
図3】
図3は、光源が接続される、本発明に従ったインタフェース回路の実施形態を示している。
【
図4】
図4は、光源が接続される、本発明に従ったインタフェース回路の実施形態を示している。
【
図5】
図5は、光源が接続される、本発明に従ったインタフェース回路の実施形態を示している。
【
図6】
図6は、光源が接続される、本発明に従ったインタフェース回路の実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1において、端子1は、高周波蛍光ランプドライバに含まれる端子である。Cr及びLrは、それぞれ、高周波蛍光ランプドライバの一部である、DC遮断キャパシタ及び共振チョークである。参照符号7a及び7bは、それぞれ、高周波蛍光ランプドライバのランプ接続端子に接続された、インタフェース回路の入力端子の第1及び第2の組である。参照符号5aは、入力端子7aの第1の組を相互接続する第1の列である。参照符号5bは、入力端子の第2の組を相互接続する第2の列である。第1及び第2の列は、蛍光ランプのフィラメントの半分の抵抗値に等しい抵抗値(Rf/2)をそれぞれ有する、2つの抵抗の直列配置を有する。第1及び第2の列における抵抗の存在は、絶対的に必要ではないことに留意すべきである。キャパシタCpは、第1の組の入力端子を第2の組の入力端子に接続する。キャパシタCpは、高周波蛍光ランプドライバの一部でもある。
【0016】
第1の列に含まれる抵抗の共通端子は、第1の列の第1の端子T1を形成しており、第2の列に含まれる抵抗の共通端子は、第2の端子T2を形成している。第1及び第2の端子は、第1の切り替え素子11と整流器を有する回路部分9とを具備する第3の列によって相互接続されている。回路部分9は、光源10に結合される。光源10は、LED、OLED、又は、高圧放電ランプのアレイであってもよい。
【0017】
整流器とは別個に、回路部分9は、動作中、整流器と光源10との間に結合されるDC−DCコンバータなどの追加的な回路を有していてもよいことに留意すべきである。
【0018】
第1の端子T1及び第2の端子T2は、第1の切り替え素子11の制御電極に結合される出力端子を持ち、第1及び第2の端子間の高周波AC電圧の振幅を感知するとともに、高周波AC電圧の振幅が所定の値に達した場合に第1の切り替え素子を導電状態にするためのセンサ回路8を有する第4の列により相互接続されている。入力端子7a及び7b、第1の列5a、第2の列5b、第1の切り替え素子11、回路部分9、及び、センサ回路8は、協働して、光源を動作させるためのインタフェース回路を形成している。
【0019】
図1に示される実施形態の動作は、以下のとおりである。
【0020】
高周波蛍光ランプドライバがスイッチオンされた場合、ランプドライバは、通常、「予熱」と呼ばれる第1の動作状態に入り、その間、電極を予熱する、接続された蛍光ランプのフィラメントを流れる予熱電流が生成される。この予熱状態の間、ランプを通じた電圧は、ランプの点火を防ぐために、比較的低い値に維持される。ランプ電圧と予熱電流との両方が、高周波蛍光ランプドライバの動作周波数によって決定される。蛍光ランプでなく
図1に示されるインタフェース回路がランプ接続端子に接続される場合、予熱電流は、第1の列、キャパシタCp、及び、第2の列を流れる。第1及び第2の列は、このため、蛍光ランプのフィラメントをエミュレートする。
【0021】
所定の時間経過後、第2の動作状態である「点火」に入る。この動作状態の間、動作周波数は、比較的高い振幅を有する点火電圧がランプを通じて存在するような値に調整される。ランプが、この点火電圧の影響下で点火する場合、ランプを通じた電圧は降下し、ランプは、電流を伝導し始める。このことが、高周波蛍光ランプドライバの制御回路によって検出された場合、第3の動作段階である「定置運転」に入る。この段階の間、動作周波数は、ランプが、定格ランプ電流に略等しい電流を供給されるように調整される。「点火」の間、蛍光ランプでなく
図1に示されるインタフェース回路がランプ接続端子に接続される場合、検出回路は、ランプを通じた電圧が、所定の値よりも高いことを検出し、第1の切り替え素子を導電状態にする。結果として、第3の列を通じた電圧は降下し、第3の列は、電流を導電し始める。このこおてゃ、高周波蛍光ランプドライバの制御回路によって検出され、第3の動作段階である「定置運転」に入る。この動作段階の間、定格ランプ電流に略等しい電流が、第3の列を流れる。この電流は、整流器によって整流され、直接的に、又は、DC−DCコンバータを介して、光源に供給される。
【0022】
図2乃至
図6に示される実施形態では、
図1に示される実施形態のコンポーネント及び回路部分に似ているコンポーネント及び回路部分が、同一の参照符号を有する。
【0023】
図1の実施形態と
図2の実施形態との違いは、後者が、第3の列に並列接続されるとともにインピーダンス22と他の切り替え素子21とを有する第5の列を有するという点のみである。動作中、他の切り替え素子は、第1の切り替え素子と同時に導電状態にされるので、第3の列だけでなく第5の列も電流を伝導し始める。インピーダンス22は、第3の列を流れる電流と第5の列を流れる電流との総和が、高周波蛍光ランプドライバが設計される蛍光ランプを流れる電流とおよそ等しくなるような大きさにされている。この態様では、インタフェース回路は、定置運転の間も、蛍光ランプの良好なエミュレーションを供給する。結果として、光源動作が安定する。
【0024】
図3に示される実施形態も、第5の列を有している。第5の列は、インピーダンス22を有し、整流器の入力端子間に接続されている。第1の切り替え素子が導電状態にされた場合、光源10とインピーダンス22との両方が電流を伝導する。この実施形態においても、インピーダンス22は、第3の列を流れる電流と第5の列を流れる電流との総和が、高周波蛍光ランプドライバが設計される蛍光ランプを流れる電流とおよそ等しくなるような大きさにされている。
図3に示される実施形態において、センサ回路8も、第1の切り替え素子11と並列接続され得ることに留意すべきである。
【0025】
図2及び
図3に示される実施形態では、インピーダンス22は、動作中、AC電流を伝導する。電力損を最小化するために、インピーダンス22は、好ましくは、キャパシタである。
【0026】
図1乃至
図3に示される実施形態における第1の切り替え素子11は、双方向スイッチであることに留意すべきである。
図2に示される実施形態における他の切り替え素子も、双方向スイッチである。
図4乃至
図6に示される実施形態における第1及び他の切り替え素子は、単方向切り替え素子である。
【0027】
図4に示される実施形態では、第3の列と第5の列とが、
図1乃至
図3よりも少し詳細に示されている。参照符号31は、ダイオードブリッジの形式の整流器である。LEDアレイ10は、キャパシタC1によって分路されており、ダイオードブリッジ31の出力端子間の第1の切り替え素子11と直列接続されている。ダイオードブリッジの出力端子は、出力が第1の切り替え素子11の制御電極に結合されているセンサ回路8を有する第4の列により相互接続されている。第5の列は、整流器41を有するともに、インピーダンス22と整流器41の出力端子に接続された他の切り替え素子21との直列配置を有している。他の切り替え素子21の制御電極は、センサ回路8の出力に接続されている。センサ回路8が、電圧振幅が所定の値よりも高いことを感知した場合、センサ回路8は、第1のスイッチ11と他のスイッチ21とを導電状態にする。LEDアレイ10、インピーダンス22、及び、切り替え素子11,21の両方は、電流を伝導する。インピーダンス22は、第3の列を流れる電流と第5の列を流れる電流との総和が、高周波蛍光ランプドライバが設計される蛍光ランプを流れる電流とおよそ等しくなるような大きさにされている。
図3に示される実施形態では、インピーダンス22は、DC電流を伝導し、オーム抵抗器として実装され得る。
【0028】
図5に示される実施形態は、整流器41が除かれるとともに、インピーダンス22と他の切り替え素子21との直列配置が、整流器31の出力端子を相互接続する第5の列を形成しているという点で、
図4に示される実施形態と異なっている。他の切り替え素子21の制御電極は、センサ回路8の出力端子に相互接続されている。
図5に示される実施形態の動作は、
図4に示される実施形態の動作とよく似ている。センサ回路8が、電圧振幅が所定の値よりも高いことを感知した場合、センサ回路8は、第1のスイッチ11と他のスイッチ21とを導電状態にする。LEDアレイ10、インピーダンス22、及び、切り替え素子11、21の両方は、電流を伝導する。インピーダンス22は、第3の列を流れる電流と第5の列を流れる電流との総和が、高周波蛍光ランプドライバが設計される蛍光ランプを流れる電流とおよそ等しくなるような大きさにされている。また、
図5に示される実施形態でも、インピーダンス22は、DC電流を伝導し、抵抗器として実装され得る。
【0029】
図6に示される実施形態は、インピーダンス22が、第1の端子T1と整流器41との間に接続されているという点で、
図4に示される実施形態と異なっている。整流器の出力端子は、他の切り替え素子21により接続されている。
図6に示される実施形態の動作は、
図4及び
図5に示される各実施形態の動作とよく似ている。ただ1つの重要な違いは、インピーダンス22が、動作中、DC電流の代わりにAC電流を伝導するということである。電力損を最小化するために、インピーダンス22は、好ましくは、キャパシタとして実装される。