(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
医薬組成物が、該化合物を送達するための生体適合性送達系をさらに含み、該系が、該化合物の水への曝露を最小限にすることにより、該化合物の促進された加水分解的切断を最小限にし得る、請求項6または7記載の医薬組成物。
親薬物が、少なくとも12時間、少なくとも24時間、少なくとも36時間、少なくとも48時間、少なくとも4日間、少なくとも1週間、少なくとも1か月および少なくとも3か月から選択される期間の間、患者の血流中に存在する、請求項6〜8いずれか記載の医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0024】
発明の詳細な説明
式I:
【化4】
(式中:
R
1は、-C(O)OC(R
4)(R
5)-OC(O)(G
12)
mR
6であり;
ここで、各R
4およびR
5は、独立して、水素、C
1-C
3アルキル、アリールまたは置換アリール、好ましくは水素またはメチルから選択され;
G
12は、非存在、NH、CH
2、-S-または-O-から選択され;
mは、0または1である;
R
6は、C
13-C
26-アルキル、置換C
13-C
26-アルキル、C
13-C
26-アルケニル、置換C
13-C
26-アルケニル、C
13-C
26-アルキニル、置換C
13-C
26-アルキニル、C
13-C
26-シクロアルキル、および置換C
13-C
26-シクロアルキル、アリール-C
13-C
26-アルキル、置換アリール-C
13-C
26-アルキル、C
1-C
10-アリール、置換C
1-C
10-アリール、ヘテロアリール-C
13-C
26-アルキル、置換ヘテロアリール-C
13-C
26-アルキル;任意に置換されたC
13-C
26-アルキルアリール、任意に置換されたC
13-C
26-アルケニルアリールおよび任意に置換されたC
13-C
26-アルキニルアリールから選択され;
R
2およびR
3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、二級アミン含有親薬物または置換二級アミン含有親薬物を形成する)
の一般構造を有する本発明のプロドラッグ化合物は、親薬物に、持続された放出または延長された放出を提供し、親薬物は、不安定なR
1基の酵素的切断または加水分解的切断により生成される。
【0025】
好ましい態様において、本発明は、式Iのプロドラッグに関し、ここで、患者への投与時に、プロドラッグからの親薬物の放出は持続放出である。
【0026】
一態様において、二級アミン含有親薬物は式II:
【化5】
(式中、R
2およびR
3は、前述で規定されたとおりである)で表される。この態様において、プロドラッグは式I:
【化6】
(式中、R
1、R
2およびR
3は、前述で規定されたとおりである)で表される。
【0027】
一態様において、R
6は、親薬物と比較して、生理学的条件下でプロドラッグの溶解度を低減する任意に置換されたC
13-C
26-脂肪族、C
13-C
26-芳香族、またはC
13-C
26-アルコキシ(カーボネート)基である。
【0028】
一態様において、R
4およびR
5の両方は水素である。別の態様において、R
5は水素であり、R
4はメチルである。さらなる第三の態様において、R
4およびR
5の両方はメチルである。
【0029】
一態様において、本発明は、R
1が-C(O)OCH(R
4)-OC(O)R
6、-C(O)OCH(R
4)-OC(O)OR
6、-C(O)OCH(R
4)-OC(O)N(R
6)R
7、および-C(O)OCH(R
4)-OC(O)NHR
6から選択された式Iの化合物を提供し、ここでR
4、R
5およびR
6は、前述で規定されたとおりであり;R
7は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、脂肪族および置換脂肪族から選択される。
【0030】
一態様において、R
6またはR
7は、任意に置換されたC
13-C
26-アルキル、C
13-C
26-アルケニルまたはC
13-C
26-アルキニルである。好ましい態様において、R
6は、任意に置換されたC
15-C
24-アルキル、C
15-C
24-アルケニル、またはC
15-C
24-アルキニルである。より好ましい態様において、R
6またはR
7は、任意に置換されたC
17-C
22-アルキル、C
17-C
22-アルケニル、またはC
17-C
22-アルキニルである。より好ましい態様において、R
6は、任意に置換されたC
19-アルキル、C
19-アルケニル、またはC
19-アルキニルである。より好ましい態様において、R
6は、任意に置換されたC
17-アルキル、C
17-アルケニルまたはC
17-アルキニルである。
【0031】
一態様において、R
6またはR
7は、以下の式(i)-(v):
【化7】
の一つに対応するC
13-C
26-またはC
13-C
26-アルキル、-アルケニルまたは-アルキニル基である。
【0032】
これらの基において、rは、11〜24から選択された整数でありsは、11〜24から選択された整数である。tおよびuのそれぞれは、独立して、1〜24から選択された整数であり、但しtとuの合計は、12〜34である。v、wおよびxのそれぞれは、独立して、1〜24から選択された整数であり、但しv、wおよびxの合計は、13〜44である。zは、1〜10から選択された整数であり、yは、11〜24から選択された整数である。好ましくは、rは、15〜17から選択された整数であり;sは、15〜17から選択された整数であり;tとuの合計は、16〜26から選択され;v、wおよびxの合計は、17〜35から選択され;yとzの合計は16〜23から選択される。R
6はまた、一つ以上の炭素-炭素単結合を、炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合で置換して、式(i)〜(v)のアルキル基の一つに由来するアルケニル基またはアルキニル基であり得る。
【0033】
別の態様において、R
6またはR
7は、任意に置換されたβ-分岐C
13-C
26-アルキル、C
13-C
26-アルケニルまたはC
13-C
26-アルキニル、好ましくは任意に置換されたβ-分岐C
17-C
22-アルキル、C
17-C
22-アルケニルまたはC
17-C
22-アルキニルである。β-分岐アルキル基の好適な例としては、2-メチル-C
13-C
26-アルキルおよび2,2-ジメチル-C
13-C
26-アルキル、例えば2-メチルプロピル;2,2-ジメチルプロピル;2-メチルブチル;2,2-ジメチルブチル;2-メチルペンチル;2,2-ジメチルペンチル;および2-エチル-2-メチルブチルが挙げられる。
【0034】
二級アミン含有親薬物は、所望の局所的効果または全身性効果を誘導する、任意の二級アミン含有親薬物であり得る。かかる親薬物は、広範な部類の化合物を含む。いくつかの例としては、抗喘息剤などの呼吸器薬(respiratory drug);鎮痛剤;抗鬱薬;抗狭心症剤;抗不整脈剤;抗高血圧剤;抗糖尿病剤;抗ヒスタミン剤;抗生物質などの抗感染剤;抗炎症剤;抗振せん麻痺薬;抗精神病薬;解熱剤;抗潰瘍剤;注意欠陥多動障害(ADHD)薬;中枢神経系刺激薬;鬱血除去剤などの咳および風邪の製剤;ならびに精神刺激薬が挙げられる。
【0035】
本発明のプロドラッグが誘導され得る二級アミン含有親薬物の例としては、アルプレノロール、アセブトロール、アミデフリン(amidephrine)、アミネプチン、アモスラロール、アモキサピン、アンフェタミニル(amphetaminil)、アテノロール、アトモキセチン、バロフロキサシン(balofloxacin)、バメタン、ベフノロール、ベナゼプリル、ベンフルオレクス、ベンゾクタミン、ベタヒスチン、ベタキソロール、ベバントロール、ビフェメラン、ビソプロロール、ブリンゾラミド、ブフェニオド(bufeniode)、ブテタミン(butethamine)、カミロフィン(camylofine)、カラゾロール、カルチカイン、カルベジロール、セファエリン、シプロフロキサシン、クロザピン、クロベンゾレクス、クロルプレナリン、シクロペンタミン、デラプリル、デメキシプチリン(demexiptiline)、デノパミン、デシプラミン、デスロラタジン(クラリネックス(clarinex))、ジクロフェナク、ジメトフリン、ジオキサドロール、ドブタミン、ドペキサミン、ドリペネム、ドルゾラミド、ドロプレニラミン(droprenilamine)、デュロキセチン、エルトプラジン(eltoprazine)、エナラプリル、エノキサシン、エピネフリン、エルタペネム、エサプラゾール(esaprazole)、エスモロール、エトキサドロール(etoxadrol)、ファスジル、フェンジリン、フェネチリン、フェンフルラミン、フェノールドパム、フェノテロール、フェンプロポレクス、フレカイニド、フルオキセチン、フォルモテロール、フロバトリプタン、ガボキサドール(gaboxadol)、ガレノキサシン、ガチフロキサシン、グレパフロキサシン、ヘキソプレナリン、イミダプリル、インダルピン(indalpine)、インデカイニド、塩酸インデロキサジン、イソクスプリン、イスプロニクリン(ispronicline)、ラベタロール、ランジオロール、ラパチニブ、レボファセトペラン、リシノプリル、ロメフロキサシン、ロトラフィバン、マプロチリン、メカミラミン、メフロキン、メピンドロール、メロペネム、メタプラミン、メタプロテレノール、メトキシフェナミン、dtmp (右旋性(dextrorotary)メチルフェニデート)、メチルフェニデート、メチプラノロール、メトプロロール、ミトキサントロン、ミバゼロール(mivazerol)、モエキシプリル、モプロロール、モキシフロキサシン、ネビボロール、ニフェナロール(nifenalol)、ニプラジロール、ノルフロキサシン、ノルトリプチリン、ニリドリン、オランザピン、オキサムニキン、オクスプレノロール、オキシフェドリン、パロキセチン、ペルヘキシリン、フェンメトラジン、フェニレフリン、フェニルプロピルメチラミン(phenylpropylmethylamine)、フォレドリン、ピシロレクス、ピメフィリン(pimefylline)、ピンドロール、ピペミド酸、ピリドカイン(piridocaine)、プラクトロール、プラドフロキサシン(pradofloxacin)、プラミペキソール、プラミベリン(pramiverin)、プレナルテロール、プレニラミン、プリロカイン、プロカテロール、プロネタロール、プロパフェノン、プロプラノロール、プロピルヘキセドリン、プロトキロール、プロトリプチリン、プソイドエフェドリン、レボキセチン、ラサギリン、(r)-ラサギリン、レピノタン(repinotan)、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サフィナミド(safinamide)、サルブタモール/アルブテロール、サルメテロール、サリゾタン(sarizotan)、セルトラリン、シロドシン、ソタロール、ソテレノール、スパルフロキサシン、スピラプリル、スルフィナロール、シネフリン、タムスロシン、テバニクリン(tebanicline)、チアネプチン、チロフィバン、トレトキノール、トリメタジジン、トロキシピド、バレニクリン(チャンピックス)、ビルダグリプチン、ビロキサジン、ビキジル(viquidil)およびキサモテロールが挙げられる。
【0036】
本発明のプロドラッグが誘導される好ましい二級アミン含有親薬物としては、アテノロール、アトモキセチン、クロザピン、デシプラミン、デスロラタジン(クラリネックス)、ジクロフェナク、ドリペネム、デュロキセチン、エナラプリル、エルタペネム、フルオキセチン、メトプロロール、メカミラミン、メロペネム、メチルフェニデート、dtmp (右旋性メチルフェニデート)、オランザピン、パロキセチン、プラミペキソール、ラサギリン、(r)-ラサギリン、サルブタモール/アルブテロール、タムスロシン、バレニクリン(チャンピックス(chantix))およびビルダグリプチンが挙げられる。より好ましい態様において、二級アミン含有親薬物は、クロザピン、デュロキセチン、メカミラミン、プラミペキソール、ラサギリン、(r)-ラサギリンおよびオランザピンから選択される。
【0037】
好ましい態様において、本発明の化合物は、被検体に非経口投与された場合、数時間、数日、数週間または数か月にわたる親薬物の持続送達を提供する。例えば、該化合物は、7、15、30、60、75もしくは90日またはそれら以上までの間、親薬物の持続送達を提供し得る。理論に拘束されないが、本発明の化合物は、非経口投与、例えば皮下注射、筋内注射または腹腔内注射の際に、不溶性のデポを形成すると考えられる。
【0038】
本発明は、二級アミン基を含み、生物学的に活性であり、かつ本発明に従って誘導体化されて対応する式Iの化合物を生じ得る任意の親薬物化合物または任意の置換された親薬物化合物を包含することを意図する。本発明のプロドラッグが由来し得る二級アミン含有親薬物は非常に多くあるが、本発明のプロドラッグの化学構造の多くは、特定の一般構造の型を特徴とし得る。一つの型としては、二級アミン窒素がピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、アゼピン(azapine)およびジアゼピン(diazapine)などの環状(二環式または三環式を含む)脂肪族基の一部であるものが挙げられる。別の型としては、二級アミン窒素が脂肪族鎖中の直鎖アミンであるか、またはジアリールアミンもしくは芳香族アミンであるものが挙げられる。二級アミン含有親薬物およびカルバメート結合プロドラッグ部分の結合の部位を提供する機能的な二級アミン基の例は、以下のセクションに示される。そうではないと示されなければ、本明細書中の化合物構造式は、該化合物の全てのエナンチオマー、ラセミ化合物およびジアステレオマーを示すことを意図する。
【0039】
アテノロールのプロドラッグ
アテノロールは、高血圧、アンギナおよび不整脈の治療に使用される公知のβアドレナリン作動性遮断薬である。その化学名は、2-(4-{2-ヒドロキシ-3-[(プロパン-2-イル)アミノ]プロポキシ}フェニル)アセトアミドである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化8】
(式中、R
1は上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は、表1〜3の構造から選択される)
を有するアテノロールのプロドラッグに関する。
【0040】
アトモキセチンのプロドラッグ
アトモキセチンは、注意欠陥多動障害(ADHD)の治療に使用される。その化学名は、(-)-N-メチル-γ-(2-メチルフェノキシ)ベンゼンプロパンアミンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化9】
(式中、R
1は上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は、表1〜3の構造から選択される)
を有するアトモキセチンのプロドラッグに関する。
【0041】
デシプラミンのプロドラッグ
デシプラミンは、うつ病の治療に使用される。その化学名は、3-(10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,f]アゼピン-5-イル)-N-メチルプロパン-1-アミンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化10】
(式中、R
1は上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は、表1〜3の構造から選択される)
を有するデシプラミンのプロドラッグに関する。
【0042】
ジクロフェナクのプロドラッグ
ジクロフェナクは、解熱作用および鎮痛作用を有する非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)である。その化学名は、2-{2-[(2,6-ジクロロフェニル)アミノ]フェニル}酢酸である。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化11】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するジクロフェナクのプロドラッグに関する。
【0043】
デュロキセチンのプロドラッグ
デュロキセチンは、うつ病および不安の治療に使用される、公知の選択的セロトニン-ノルエピネフリン再取り込みインヒビター(選択的SNRI)である。その化学名は、メチル[(3S)-3-(ナフタレン-1-イルオキシ)-3-(チオフェン-2-イル)プロピル]アミンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化12】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するデュロキセチンのプロドラッグに関する。
【0044】
エナラプリルのプロドラッグ
エナラプリルは、高血圧の治療に使用される、公知のアンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビターである。その化学名は、(2S)-1-[(2S)-2-{[(2S)-1-エトキシ-1-オキソ-4-フェニルブタン-2-イル]アミノ}プロパノイル]ピロリジン-2-カルボン酸である。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化13】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するエナラプリルのプロドラッグに関する。
【0045】
フルオキセチンのプロドラッグ
フルオキセチンは、うつ病の治療に使用される、公知の高度に特異的なセロトニン取り込みインヒビターである。その化学名は、メチル({3-フェニル-3-[4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]プロピル})アミンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化14】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するフルオキセチンのプロドラッグに関する。
【0046】
メトプロロールのプロドラッグ
メトプロロールは、急性心筋梗塞(MI)、心不全、狭心症および軽度から中程度の高血圧の治療に使用される、公知の心選択的β1-アドレナリン作動性遮断剤である。その化学名は、{2-ヒドロキシ-3-[4-(2-メトキシエチル)フェノキシ]プロピル}(プロパン-2-イル)アミンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化15】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は、表1〜3の構造から選択される)
を有するメトプロロールのプロドラッグに関する。
【0047】
メカミラミンのプロドラッグ
メカミラミンは、喫煙嗜癖およびうつ病の治療に使用される、公知のニコチン性アンタゴニストである。その化学名は、N,2,3,3-テトラメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-アミンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化16】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するメカミラミンのプロドラッグに関する。
【0048】
プラミペキソールのプロドラッグ
プラミペキソールは、パーキンソン病および不穏下肢症候群(RLS)の治療に使用される、公知の非エルゴリンドーパミンアゴニストである。その化学名は、(6R)-6-N-プロピル-4,5,6,7-テトラヒドロ-1,3-ベンゾチアゾール-2,6-ジアミンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化17】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するプラミペキソールのプロドラッグに関する。
【0049】
ラサギリンのプロドラッグ
ラサギリンは、パーキンソン病の治療に使用される、モノアミンオキシダーゼの公知の不可逆的インヒビターである。その化学名は、(1R)-N-(プロパ-2-イン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-アミンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化18】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は、表1〜3の構造から選択される)
を有するラサギリンのプロドラッグに関する。
【0050】
(R)-ラサギリン
(R)-ラサギリンは、パーキンソン病の治療に使用される、モノアミンオキシダーゼの公知の不可逆的インヒビターである。その化学名は、(1R)-N-(プロパ-2-イン-1-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-アミンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化19】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有する(R)-ラサギリンのプロドラッグに関する。
【0051】
サルブタモールのプロドラッグ
サルブタモールは、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に使用される、公知の短期間作用性選択的β2-アドレナリン作動性受容体アゴニストである。サルブタモールの化学名は、4-[2-(tert-ブチルアミノ)-1-ヒドロキシエチル]-2-(ヒドロキシメチル)フェノールである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化20】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は、表1〜3の構造から選択される)
を有するサルブタモールのプロドラッグに関する。
【0052】
タムスロシンのプロドラッグ
タムスロシンは、前立腺の肥大の治療に使用される、α-1Aおよびα-1B-アドレノセプターの公知の選択的アンタゴニストである。その化学名は、5-[(2R)-2-{[2-(2-エトキシフェノキシ)エチル]アミノ}プロピル]-2-メトキシベンゼン-1-スルホンアミドである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化21】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するタムスロシンのプロドラッグに関する。
【0053】
ビルダグリプチンのプロドラッグ
ビルダグリプチンは、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)によるグルガゴン様ペプチド-1(GLP-1)およびグルコース依存性インスリン分泌ポリペプチド(GIP)の不活性化を阻害するために使用される薬物のジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)インヒビタークラスの公知の抗高血糖剤(抗糖尿病薬)である。その化学名は、(2S)-1-{2-[(3-ヒドロキシアダマンタン-1-イル)アミノ]アセチル}ピロリジン-2-カルボニトリルである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化22】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するビルダグリプチンのプロドラッグに関する。
【0054】
アゼピン部分の二級窒素を介したプロドラッグ化学
バレニクリンのプロドラッグ
バレニクリンは、喫煙嗜癖の治療に使用される、ニコチン性アセチルコリンレセプターのα4/β2サブタイプの公知の部分アゴニストである。その化学名は、7,8,9,10-テトラヒドロ-6,10-メタノ-6H-ピラジノ(2,3-h)(3)ベンゾアゼピンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化23】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するバレニクリンのプロドラッグに関する。
【0055】
ジアゼピン部分の二級窒素を介したプロドラッグ化学
クロザピン
クロザピンは、神経障害の治療に使用される、公知の非定型(atypical)抗精神病剤である。その化学名は、8-クロロ-11-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化24】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するクロザピンのプロドラッグに関する。
【0056】
一態様において、本発明は、以下の構造:
【化25】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するクロザピンのプロドラッグに関する。
【0057】
オランザピン
オランザピンは、統合失調症および双極性障害ならびに他の神経障害の治療に使用される、公知の非定型抗精神病薬である。その化学名は、2-メチル-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)-10H-チエノ[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化26】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するオランザピンのプロドラッグに関する。
【0058】
一態様において、本発明は、以下の構造:
【化27】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するオランザピンのプロドラッグに関する。
【0059】
ピペリジン部分の二級窒素を介したプロドラッグ化学
デスロラタジン
デスロラタジンは、公知のH1-アンタゴニストであり、非鎮静性抗ヒスタミン薬として使用される。その化学名は、8-クロロ-6,11-ジヒドロ-11-(4-ピペリジニリデン(piperdinylidene))-5H-ベンゾ[5,6]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化28】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するデスロラタジンのプロドラッグに関する。
【0060】
メチルフェニデートのプロドラッグ
メチルフェニデートは、注意欠陥障害およびナルコレプシーの治療に使用される、公知の精神刺激薬である。その化学名は、メチル2-フェニル-2-(ピペリジン-2-イル)アセテートである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化29】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するメチルフェニデートのプロドラッグに関する。
【0061】
デクスメチルフェニデートのプロドラッグ
デクスメチルフェニデートは、メチルフェニデートの右旋性形態である。これは、ノルエピネフリン-ドーパミン再取り込みインヒビター(NDRI)かつ精神刺激薬であり、注意欠陥多動障害(ADHD)の治療のために使用される。その化学名は、メチル (2R)-2-フェニル-2-[(2R)-ピペリジン-2-イル]アセテートである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化30】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するデクスメチルフェニデートのプロドラッグに関する。
【0062】
パロキセチンのプロドラッグ
パロキセチンは、うつ病の治療に使用される、公知のセロトニン取り込みインヒビターである。その化学名は、(3S,4R)-3-[(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イルオキシ)メチル]-4-(4-フルオロフェニル)ピペリジンである。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化31】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するパロキセチン(peroxetine)のプロドラッグに関する。
【0063】
ピロリジン部分の二級窒素を介したプロドラッグ化学
ドリペネム
ドリペネムは、細菌感染の治療に使用される、公知の広域スペクトルの抗生物質である。その化学名は、(4R,5S,6S)-6-(1-ヒドロキシエチル)-4-メチル-7-オキソ-3-[(3S,5S)-5-[(スルファモイルアミノ)メチル]ピロリジン-3-イル]スルファニル-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ-2-エン-2-カルボン酸である。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化32】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するドリペネムのプロドラッグに関する。
【0064】
エルタペネムのプロドラッグ
エルタペネムは、細菌感染の治療に使用される、公知の広域スペクトルの抗生物質である。その化学名は、(4R,5S,6S)-3-{[(3S,5S)-5-[(3-カルボキシフェニル)カルバモイル]ピロリジン-3-イル]スルファニル}-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ-2-エン-2-カルボン酸である。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化33】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するエルタペネムのプロドラッグに関する。
【0065】
メロペネムのプロドラッグ
メロペネムは、細菌感染の治療に使用される、公知の広域スペクトルの抗生物質である。その化学名は、(4R,5S,6S)-3-{[(2S,5S)-5-(ジメチルカルバモイル)ピロリジン-2-イル]スルファニル}-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ-2-エン-2-カルボン酸である。一態様において、本発明は、以下の構造:
【化34】
(式中、R
1は、上述に規定されたとおりであり;好ましくは、R
1は表1〜3の構造から選択される)
を有するメロペネムのプロドラッグに関する。
【0066】
好ましい態様において、式I中のR
1は、表1〜3:
【表1-1】
【表1-2】
【表2】
【表3】
(式中、
各jは独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26または27であり;
各kは独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である)
から選択される。
【0067】
さらなる態様において、本発明のプロドラッグ化合物は、プロドラッグの送達のための生体適合性持続放出送達系を用いて製剤化され、ここで、該系は、好ましくは、プロドラッグの水への曝露を最小限にすることにより、促進されたプロドラッグの加水分解的切断を最小限にし得る。好ましい送達系としては、分散されたプロドラッグを有するマトリックスへの水の拡散を最小限にし得る生体適合性ポリマーマトリックス送達系が挙げられる。
【0068】
別の態様において、本発明は、親薬物の二級アミン窒素原子上に、不安定な、疎水性カルバメート結合プロドラッグ部分(R
1で表される)を代用することにより生成されたプロドラッグ化合物の有効量を、被検体に投与する工程を含む、二級アミン含有親薬物の持続送達の方法を提供する。好ましくは、該プロドラッグ化合物は、親薬物化合物と比較して、投与時に、生理学的条件下での低下した溶解性および持続した活性を有する。
【0069】
持続放出薬物製剤はしばしば、即時放出製剤よりも多くの量の薬物を含む。持続放出製剤の機能性および安全性は、投与後の延長された期間にわたる、製剤からの信頼度の高くかつ制御された薬物放出の速度に基づく。製剤の薬物放出プロフィールはしばしば、持続放出製剤の化学的環境、例えばpH、イオン強度およびエタノールなどの溶媒の存在に依存する。
【0070】
持続放出製剤中に存在する比較的多くの量の薬物は、いくつかの場合において、意図される制御放出速度よりも早い速度で製剤が薬物を放出する場合、患者に害を及ぼし得る。製剤が、意図される制御放出速度よりも遅い速度で薬物を放出する場合は、薬物の治療効果は低減され得る。
【0071】
ほとんどの場合において、部分的または完全な失敗作の持続放出製剤は、血流への迅速な薬物の放出を生じる。この迅速な放出は、一般的に、製剤からの薬物の意図される持続放出よりも早く、しばしば「過量放出(dose dumping)」と称される。
【0072】
過量放出は、患者に対して、永続的な害および死さえ含む重度な結果を生じ得る。治療的に有益な用量を、例えば過量放出により超える場合に致死的であり得る薬物の例としては、オピオイドなどの疼痛医薬、ならびに中枢神経系で活性な他の薬剤が挙げられる。過量放出が致死的ではないかもしれない場合のこれらの状況においては、過量放出は、少なくとも患者における鎮痛または昏睡の副作用の原因となり得る。
【0073】
好ましい態様において、本発明の化合物は、例えば被検体に経口的または非経口的に投与された場合、数時間、数日、数週間または数か月にわたる親薬物の持続送達をもたらす。例えば、化合物は、7、15、30、60、75もしくは90日またはそれら以上までの間の、親薬物の持続送達をもたらし得る。理論に拘束されないが、本発明の化合物は、非経口投与、例えば皮下注射、筋内注射または腹腔内注射の際に、不溶性のデポを形成すると考えられる。
【0074】
用語「不安定」は、本明細書で使用する場合、本発明のプロドラッグが、インビボで酵素的および/または化学的な切断を受けて、親薬物を形成する能力のことをいう。本明細書で使用する場合、用語「プロドラッグ」は、患者に投与された場合、患者に送達することを意図される充分な量の化合物が、持続放出様式での意図される治療的用途に利用可能となるように、インビボで、化学的および/または酵素的な加水分解により切断されて、親薬物を形成する、親薬物の不安定な誘導体化合物である、本明細書に開示される化合物を意味する。
【0075】
用語「持続放出」、「持続送達」および「延長された放出」は、本明細書において互換的に使用され、本発明のプロドラッグが、遅い吸収の一次速度論または吸収のゼロ次速度論を含む任意の機構により親薬物の放出を提供し、その結果、プロドラッグから放出される親薬物が、単独で(すなわち本発明のプロドラッグとしてではなく)投与される場合の親薬物の作用持続時間よりも長い作用持続時間をもたらすことを示す。本発明によると、本発明のプロドラッグの「持続放出」は、親薬物を単独で投与した場合のCmaxおよびTmaxと比較して、血中の親薬物のより低い最大濃度(Cmax)および/または親薬物が血中最大濃度に達する延長された期間(Tmax)などの他の薬物動態学的指標を含み得る。持続放出はまた、血漿濃度-時間プロフィールに示されるように、体内の濃度の変動を低減し得る。
【0076】
本発明の親プロドラッグのいずれかは、その用語が本明細書中に定義されるように、インビボで患者に投与される場合に、化学的および/または酵素的な加水分解により切断されて、十分な量の化合物が患者に送達されることが意図されるように、親薬物部分を放出する置換された親薬物または親プロドラッグが持続放出様式におけるその意図される治療的用途に利用可能である限り、さらに置換されてもよいことが理解される。限定されないが、プロドラッグの合成中の親の安定化および患者への投与のためのプロドラッグの安定化などの任意の目的のために、親薬物または親プロドラッグは、さらに置換され得る。
【0077】
一態様において、本発明は、不安定な部分を、神経学的または精神医学的な障害または疾患を治療するために有用な親薬物にコンジュゲート化することによる、神経学的または精神医学的な障害または疾患の治療を必要とする患者における神経学的または精神医学的な障害または疾患の治療方法を提供する。該方法は、被検体に、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の治療有効量を投与する工程を含む。
【0078】
用語「神経学的または精神医学的な障害」は、本明細書で使用される場合、気分および/または行動の異常に現れる中枢神経系の疾患または障害である。神経学的または精神医学的な障害の例としては、限定されないが、心臓バイパス手術および移植後の脳の欠陥(cerebral deficit)、脳卒中、脳虚血、脊髄外傷、頭部外傷、周生期低酸素症、心臓停止、低血糖性神経損傷(hypoglycemic neuronal damage)、認知症(AIDS誘導性認知症を含む)、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、眼損傷、網膜症、認知障害、特発性および薬物誘導性パーキンソン病、振せん麻痺、筋痙攣、および振せんを含む筋痙縮を伴う障害、癲癇、痙攣、長期的な癲癇様状態に続発性の脳の欠陥、偏頭痛(偏頭痛(migraine headache)を含む)、尿失禁、物質耐性(substance tolerance)、物質離断症状(例えばアヘン剤、ニコチン、タバコ製品、アルコール、ベンゾジアゼピン、コカイン、鎮静剤、催眠薬などの物質を含む)、精神病、統合失調症、不安(全般性不安障害、恐慌性障害、社会恐怖、強迫性障害および心的外傷後ストレス障害(PTSD)を含む)、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動障害(ADHD)、気分障害(うつ病、躁病、双極性障害を含む)、概日リズム障害(時差ぼけおよび交代制の仕事を含む)、三叉神経痛、聴覚障害、耳鳴、目の黄斑変性、嘔吐、脳水腫、疼痛(急性および慢性疼痛状態、重度疼痛、難治性疼痛、神経障害性疼痛、炎症性疼痛および外傷後疼痛を含む)、遅発性ジスキネジー、睡眠障害(ナルコレプシーを含む)、注意欠陥/多動障害ならびに行為障害などの障害が挙げられる。
【0079】
別の態様において、本発明は、アンギナ、不整脈および高血圧などの心臓障害および心臓血管障害の治療を必要とする患者におけるアンギナ、不整脈および高血圧などの心臓障害および心臓血管障害の治療方法を提供する。該方法は、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の治療有効量を被検体に投与する工程を含む。
【0080】
本発明はさらに、被検体に、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の治療有効量を投与する工程を含む、熱、糖尿病、アレルギー、喘息、感染、炎症および潰瘍の治療を必要とする患者における、熱、糖尿病、アレルギー、喘息、感染、炎症および潰瘍の治療に関する。
【0081】
本発明はさらに、式Iの化合物の投与を含む、睡眠調節(sleep modulation)の治療に関する。睡眠調節は、睡眠開始までの時間を低減し、平均睡眠時間(sleep bout)の長さを増加し、かつ最大睡眠時間の長さを増加することを含む。
【0082】
用語「治療」は、ヒトを含む哺乳動物が、哺乳動物の状態を直接的または間接的に改善する目的で医療補助に供される任意のプロセス、作用、用途、療法などをいう。
【0083】
医薬組成物
本発明の医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容され得る担体または賦形剤と共に、調製された本発明の化合物の治療有効量を含む。
【0084】
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容され得る担体または賦形剤」は、任意の型の非毒性かつ不活性な、固体、半固体または液体の充填剤、希釈剤、封入物質または調製助剤を意味する。薬学的に許容され得る担体として作用し得る物質のいくつかの例は、ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖;アルファ-(α)、ベータ-(β)およびガンマ-(γ)シクロデキストリンなどのシクロデキストリン;トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなどのデンプン;セルロースならびにカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのその誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバターおよび坐剤ワックスなどの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油などの油;プロピレングリコールなどのグリコール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝化剤;アルギン酸;発熱物質非含有水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール、およびリン酸バッファ溶液、ならびにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの他の非毒性で適合性の滑沢剤であり、ならびに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味料、矯味矯臭剤および香料剤、保存剤および酸化防止剤も、調製者の判断に従って組成物中に存在し得る。
【0085】
本発明の医薬組成物は、経口的、非経口的、吸入スプレーにより、局所的、直腸的、鼻腔的、経頬的、経膣的、または埋め込みレザバーにより投与され得る。好ましい態様において、投与は注射による非経口投与である。
【0086】
本発明の医薬組成物は、任意の、従来の非毒性の薬学的に許容され得る担体、補助薬またはビヒクルを含み得る。いくつかの場合、薬学的に許容され得る酸、塩基またはバッファにより製剤のpHを調整して、調製された化合物またはその送達形態の安定性が高められ得る。用語非経口は、本明細書で使用される場合、皮下、皮内、静脈内、筋内、関節内、動脈内、滑液包内、胸骨内、鞘内、病変内および頭蓋内の注射または注入技術を含む。
【0087】
経口投与のための液体剤型としては、薬学的に許容され得るエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルが挙げられる。活性化合物に加えて、液体剤型は、当該技術分野において一般的に使用される、例えば水または他の溶媒などの不活性希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルなどの可溶化剤および乳化剤、ならびにそれらの混合物を含み得る。不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、矯味矯臭剤および香料剤などの補助薬も含み得る。
【0088】
注射可能な調製物、例えば注射可能な水性または油性の滅菌懸濁物は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して公知の技術に従って調製され得る。注射可能な滅菌調製物は、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液などの非毒性の非経口的に許容され得る希釈剤または溶媒中の注射可能な滅菌の溶液、懸濁液またはエマルジョンでもあり得る。INTRALIPID(登録商標)は、10〜30%のダイズ油、1〜10%の卵黄リン脂質、1〜10%のグリセリンおよび水を含む静脈内脂質エマルジョンである。LIPOSYN(登録商標)も、2〜15%のベニバナ油、2〜15%のダイズ油、0.5〜5%の卵ホスファチド、1〜10%のグリセリンおよび水を含む静脈内脂質エマルジョンである。OMEGAVEN(登録商標)は、約5〜25%の魚油、0.5〜10%の卵ホスファチド、1〜10%グリセリンおよび水を含む注入用エマルジョンである。使用され得る許容され得るビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液、USPおよび等張塩化ナトリウム溶液がある。また、滅菌固定油は、従来から溶媒または懸濁媒体として使用されている。この目的のために、合成モノ-またはジグリセリドを含む任意のブランドの固定油を使用し得る。また、注射可能物の調製には、オレイン酸などの脂肪酸が使用される。
【0089】
注射可能な製剤は、例えば細菌保持フィルターを通したろ過により、または使用前に滅菌水もしくは他の滅菌注射可能な媒体中に溶解もしくは分散し得る滅菌固体組成物の形態の滅菌剤と混ぜることにより滅菌され得る。
【0090】
本発明によるさらなる持続放出は、水溶性が低い結晶性物質または非晶質物質の液体懸濁物の使用により達成され得る。次いで、薬物の吸収速度はその溶解速度に依存し、該溶解速度は結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。代替的に、非経口投与された薬物形態の遅い吸収は、該薬物を油ビヒクルに溶解または懸濁することにより達成される。注射可能なデポ形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に薬物のマイクロカプセルマトリックスを形成することにより作製される。薬物対ポリマーの比および使用される具体的なポリマーの性質に応じて、薬物の放出速度は制御され得る。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。注射可能なデポ製剤はまた、該薬物を、生体組織に適合性のリポソームまたはマイクロエマルジョンに閉じ込めることにより調製される。
【0091】
好ましい一態様において、該製剤は、プロドラッグの水への曝露を最小限にし得る持続放出送達系を提供する。このことは、水のマトリックスへの拡散を最小限にし得るポリマー性マトリックスである持続放出送達系を用いて、プロドラッグを調製することにより達成され得る。マトリックスを含む適切なポリマーとしては、先に記載されたようなポリ(ラクチド)(PLA)ポリマーおよびラクチド/(グリコリド)(PLGA)コポリマーが挙げられる。
【0092】
代替的に、持続放出送達系は、注射または経口送達に適切なポリアニオン分子または樹脂を含み得る。適切なポリアニオン分子としては、プロドラッグの水への曝露を最小限にし、そこからプロドラッグがゆっくりと放出される、溶解性が低い塊を形成するように調製されたシクロデキストリンおよびポリスルホネートが挙げられる。
【0093】
直腸または膣投与用の組成物は、好ましくは、本発明の化合物と、ココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ワックスなどの周囲温度では固体であるが体温では液体であるために直腸腔または膣腔で溶解されて活性化合物を放出する適切な非刺激性の賦形剤または担体を混合して調製され得る坐剤である。
【0094】
経口投与用の固体剤型としては、カプセル、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤が挙げられる。かかる固体剤型において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムおよび/または:a) デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸などの充填剤または増量剤、b) 例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアラビアゴムなどの結合剤、c) グリセロールなどの保湿剤、d) アガー-アガー、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e) パラフィンなどの溶解遅延剤(solution retarding agent)、f) 第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g) 例えばセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h) カオリンおよびベントナイト粘土などの吸湿剤、ならびにi) タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの滑沢剤、ならびにそれらの混合物などの少なくとも1つの不活性な薬学的に許容され得る賦形剤または担体と混合される。カプセル、錠剤および丸剤の場合、剤型は、緩衝化剤も含み得る。
【0095】
同様の型の固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコール等を使用する軟質および硬質の充填ゼラチンカプセル中の充填剤として使用され得る。
【0096】
錠剤、糖衣剤、カプセル、丸剤および顆粒剤の固体剤型は、腸溶性コーティングおよび医薬調製の分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製され得る。それらは、任意に不透明化剤を含み得、また活性成分(1つまたは複数)のみを、または優先的に、任意に遅延様式で、腸管の特定の部分で放出する組成物でもあり得る。使用し得る埋め込み組成物の例としては、ポリマー性物質およびワックスが挙げられる。
【0097】
本発明の化合物の局所または経皮投与用の剤型としては、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入薬またはパッチが挙げられる。活性成分は、薬学的に許容され得る担体および必要な場合は任意に必要な保存剤または緩衝化剤と滅菌条件下で混合される。眼用製剤、点耳薬、眼用軟膏、粉末および溶液も、本発明の範囲内にあるものとして企図される。
【0098】
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、本発明の活性化合物に加えて、動物性および植物性の脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛またはそれらの混合物などの賦形剤を含み得る。
【0099】
粉末およびスプレーは、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含み得る。スプレーはさらに、クロロフルオロヒドロカーボンなどの従来の噴射剤を含み得る。
【0100】
経皮パッチは、化合物の生体への制御送達を提供するというさらなる利点を有する。かかる剤型は、該化合物を適切な媒体に溶解または分散することにより作製され得る。皮膚を越える化合物の流れを増加するために、吸収促進剤も使用され得る。速度は、速度制御膜を提供すること、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散することのいずれかにより制御され得る。
【0101】
肺送達のために、本発明の治療組成物は、固体または液体粒状形態で調製され、直接投与、例えば呼吸器系への吸入により患者に投与される。本発明の実施のために調製された活性化合物の固体または液体粒状形態としては、呼吸可能なサイズの粒子、すなわち吸入時に口および咽頭を通過して、気管支および肺の肺胞に入るほどに充分に小さいサイズの粒子が挙げられる。エアロゾル化治療薬、特にエアロゾル化抗生物質の送達が当該技術分野において公知である(例えば、VanDevanter et al.に対する米国特許第5,767,068号、Smith et al.に対する米国特許第5,508,269号およびMontgomeryによるWO 98/43650参照のこと、その全ては、参照により本明細書に援用される。)。抗生物質の肺送達の考察は、参照により本明細書に援用される米国特許第6,014,969号にも見られる。
【0102】
好ましい態様において、本発明の化合物、または一つ以上の本発明の化合物を含む医薬組成物は、例えば、筋内注射、皮下注射または腹腔内注射により、非経口投与される。理論に拘束されないが、注射の際に、本発明の化合物は、経時的にプロドラッグ分子が放出される不溶性または緩やかに可溶性のデポを形成すると考えられる。
【0103】
本発明の化合物の「治療有効量」は、任意の医学的処置に適用可能な妥当な利益/リスク比で、処置された被験体に治療効果を付与する化合物の量を意味する。治療効果は客観的(すなわちいくつかの試験またはマーカーにより測定可能)であり得るか、または主観的(すなわち被験体が効果の指標を表すかまたは効果を感じる)であり得る。先に記載された化合物の有効量は、約0.1mg/Kg〜約500mg/Kg、好ましくは約1〜約50mg/Kgの範囲であり得る。また、有効な用量は、投与経路、他の薬剤との併用の可能性および親薬物の放出の持続時間に応じて変化し得る。しかしながら、本発明の化合物および組成物の1日の総使用量は、正常な医学的判断の範囲内で、主治医によって決定されることが理解される。任意の特定の患者についての具体的な治療有効用量レベルは、治療される障害および該障害の重症度;使用される具体的な化合物の活性;使用される具体的な組成物;患者の年齢、体重、一般的な健康状態、性別および食事;投与時間、投与経路、および使用される具体的な化合物の排出の速度;治療の持続時間、使用される具体的な化合物と併用または同時に使用される薬物;ならびに医療分野で周知の同様の要因を含む種々の要因に依存する。
【0104】
本発明の化合物は、単一用量または分割用量でヒトまたは他の動物に投与され得、例えば0.1〜約2,000mgの量であり得る。単一用量組成物は、かかる量、または1日毎、1週間毎、2週間毎、3週間毎または1か月毎の用量を構成するように、かかる量の約数を含み得る。一般に、本発明による治療計画は、かかる治療を必要とする患者に、約5mg〜約1000mgの本発明の化合物(一つまたは複数)を1日毎、1週間毎、2週間毎、3週間毎または1か月毎の1回用量で投与することを含む。
【0105】
例えば、本発明の化合物は、静脈内、動脈内、皮下(subdermally)、腹腔内、筋内、もしくは皮下(subcutaneously)の注射により;または経口的、経頬的、経鼻的、経粘膜的、局所的に、眼用製剤中で、または吸入により投与され得る。
【0106】
好ましい態様において、本発明の化合物の投与は、持続放出または制御放出をもたらす。本発明の化合物は、約0.1〜約2000mgの範囲の用量で投与され得る。代替的に、用量は、約1mg〜約1000mg/用量であり得るか、または1日毎、1週毎、2週間ごと、3週間ごともしくは1月毎に約5〜約800であり得るか、または特定の薬物の必要に従い得る。上述の用量より低いかまたはより高い用量が必要とされることがある。任意の特定の患者についての具体的な用量および治療計画は、使用される具体的な化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物併用、疾患の重症度および経過、状態または症状、疾患に対する患者の素因、状態または症状、ならびに治療する医師の判断などの種々の要因に依存する。
【0107】
患者の状態の改善の際に、必要に応じて、本発明の化合物、組成物または組み合わせの維持用量(maintenance dose)が投与されてもよい。続いて、投与の用量もしくは頻度またはその両方は、症状の関数として、症状が所望のレベルまで軽減された場合に改善された状態が維持されるレベルまで低減され得る。しかしながら患者は、疾患症状の任意の再発の際に、長期基準で時々の治療を必要とし得る。
【0108】
本発明の好ましい化合物は、親薬物の投与と比較して、投与後に持続的な活性を発揮する。例えば、同じ投与経路により、(親薬物の同等物により測定した場合)同じ量で投与された場合、本発明の化合物は、親薬物よりも有意に長い時間、親薬物の持続的な治療血清レベルをもたらす。かかる投与は、数時間にわたる持続送達による経口であり得るか、または数日、数週間もしくは数か月にわたる持続送達による非経口であり得る。
【0109】
本発明の代表的な化合物としては、以下の表4に記載の化合物が挙げられる。
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】
【表4-5】
【表4-6】
【表4-7】
【表4-8】
【表4-9】
【表4-10】
【表4-11】
【表4-12】
【表4-13】
【表4-14】
【表4-15】
【表4-16】
【0110】
定義
本発明を説明するために使用される種々の用語の定義が以下に列挙される。これらの定義は、他に具体的な例で限定されない限りは、個々に、または大きな群の一部としてのいずれかで本明細書および特許請求の範囲を通して使用される際の用語に適用される。
【0111】
用語「脂肪族基」または「脂肪族」は、飽和され得るか(例えば単結合)、または1つ以上の不飽和の単位、例えば二重および/または三重結合を含み得る非芳香族部分のことをいう。脂肪族基は、直鎖、分岐または環状であり得、炭素、水素または任意に1つ以上のへテロ原子を含み得、置換または非置換であり得る。脂肪族炭化水素基に加えて、脂肪族基としては、例えばポリアルキレングリコール、ポリアミンおよびポリイミンなど、例えばポリアルコキシアルキルが挙げられる。かかる脂肪族基はさらに置換され得る。脂肪族基としては本明細書に記載のようにアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル基および置換または非置換シクロアルキル基が挙げられ得ることが理解される。
【0112】
用語「アシル」は、水素、アルキル、部分飽和もしくは完全飽和シクロアルキル、部分飽和もしくは完全飽和複素環、アリールまたはヘテロアリールで置換されたカルボニルのことをいう。例えば、アシルとしては(C
1-C
6)アルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、カプロイル、t-ブチルアセチル等)、(C
3-C
6)シクロアルキルカルボニル(例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、複素環式カルボニル(例えば、ピロリジニルカルボニル、ピロリダ-2-オン-5-カルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、テトラヒドロフラニルカルボニル等)、アロイル(例えばベンゾイル)およびへテロアロイル(例えば、チオフェニル-2-カルボニル、チオフェニル-3-カルボニル、フラニル-2-カルボニル、フラニル-3-カルボニル、1H-ピロリル(pyrroyl)-2-カルボニル、1H-ピロリル(pyrroyl)-3-カルボニル、ベンゾ[b]チオフェニル-2-カルボニル等)などの基が挙げられる。また、アシル基のアルキル、シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリール部分は、それぞれの定義に記載される基のいずれか1つであり得る。「任意に置換された」と示される場合、アシル基は、非置換であり得るか、または「置換」についての定義で以下に列挙される置換基の群から独立して選択される1つ以上の置換基(典型的には、1〜3個の置換基)で任意に置換され得るか、あるいはアシル基のアルキル、シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリール部分はそれぞれ、置換基の好ましいリストおよびより好ましいリストにおいて上述のように置換され得る。
【0113】
用語「アルキル」には、特定の数の炭素を有する分岐鎖および直鎖の両方の、置換または非置換の飽和脂肪族炭化水素ラジカル/基が含まれることが意図される。好ましいアルキル基は、約1〜約24個の炭素原子(「C
1-C
24」)、好ましくは約7〜約24個の炭素原子(「C
7-C
24」)、好ましくは約8〜約24個の炭素原子(「C
8-C
24」)、好ましくは約9〜約24個の炭素原子(「C
9-C
24」)を含む。他の好ましいアルキル基は、約1〜約6個の炭素原子(「C
1-C
6」)など、または約1〜約3個の炭素原子(「C
1-C
3」)などの約1〜約8個の炭素原子(「C
1-C
8」)を含む。C
1-C
6アルキルラジカルの例としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチルおよびn-ヘキシルラジカルが挙げられる。
【0114】
用語「アルケニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖のラジカルのことをいう。かかるラジカルは、好ましくは約2〜約24個の炭素原子(「C
2-C
24」)、好ましくは約7〜約24個の炭素原子(「C
7-C
24」)、好ましくは約8〜約24個の炭素原子(「C
8-C
24」)、好ましくは約9〜約24個の炭素原子(「C
9-C
24」)を含む。他の好ましいアルケニルラジカルは、エテニル、アリル、プロペニル、ブテニルおよび4-メチルブテニルなどの2〜約10個の炭素原子(「C
2-C
10」)を有する「低級アルケニル」ラジカルである。好ましい低級アルケニルラジカルは、2〜約6個の炭素原子(「C
2-C
6」)を含む。用語「アルケニル」および「低級アルケニル」は、「シス」および「トランス」配向、または代替的には「E」および「Z」配向を有するラジカルを包含する。
【0115】
用語「アルキニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖ラジカルのことをいう。かかるラジカルは、好ましくは約2〜約24個の炭素原子(「C
2-C
24」)、好ましくは約7〜約24個の炭素原子(「C
7-C
24」)、好ましくは約8〜約24個の炭素原子(「C
8-C
24」)、好ましくは約9〜約24個の炭素原子(「C
9-C
24」)を含む。他の好ましいアルキニルラジカルは、プロパルギル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチン、2-ブチニルおよび1-ペンチニルなどの2〜約10個の炭素原子を有する「低級アルキニル」ラジカルである。好ましい低級アルキニルラジカルは、2〜約6個の炭素原子(「C
2-C
6」)を含む。
【0116】
用語「シクロアルキル」は、3〜約12個の炭素原子(「C
3-C
12」)を有する飽和炭素環式ラジカルのことをいう。用語「シクロアルキル」は、3〜約12個の炭素原子を有する飽和炭素環式ラジカルを包含する。かかるラジカルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
【0117】
用語「シクロアルケニル」は、3〜12個の炭素原子を有する部分不飽和炭素環式ラジカルのことをいう。2個の二重結合を含む(共役していてもしていなくてもよい)部分不飽和炭素環式ラジカルであるシクロアルケニルラジカルは、「シクロアルキルジエニル」と称され得る。より好ましいシクロアルケニルラジカルは、4〜約8個の炭素原子を有する「低級シクロアルケニル」ラジカルである。かかるラジカルの例としては、シクロブテニル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。
【0118】
用語「アルキレン」は、本明細書で使用する場合、特定の数の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素鎖由来の二価の基のことをいう。アルキレン基の例としては、限定されないがエチレン、プロピレン、ブチレン、3-メチル-ペンチレンおよび5-エチル-ヘキシレンが挙げられる。
【0119】
用語「アルケニレン」は、本明細書で使用する場合、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有し、特定の数の炭素原子を含む、直鎖または分岐鎖の炭化水素部分由来の二価の基を表す。アルケニレン基としては、限定されないが、例えばエテニレン、2-プロペニレン、2-ブテニレン、1-メチル-2-ブテン-1-イレン等が挙げられる。
【0120】
用語「アルキニレン」は、本明細書で使用する場合、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有し、特定の数の炭素原子を含む、直鎖または分岐鎖の炭化水素部分由来の二価の基を表す。代表的なアルキニレン基としては、限定されないが、例えばプロピニレン、1-ブチニレン、2-メチル-3-ヘキシニレン等が挙げられる。
【0121】
用語「アルコキシ」は、それぞれが1〜約24個の炭素原子、好ましくは1〜約12個の炭素原子のアルキル部分を有する直鎖または分岐鎖のオキシ含有ラジカルのことをいう。より好ましいアルコキシラジカルは、1〜約10個の炭素原子、より好ましくは1〜約8個の炭素原子を有する「低級アルコキシ」ラジカルである。かかるラジカルの例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびtert-ブトキシが挙げられる。
【0122】
用語「アルコキシアルキル」は、アルキルラジカルに結合した1つ以上のアルコキシラジカルを有する、すなわちモノアルコキシアルキルラジカルおよびジアルコキシアルキルラジカルを形成するアルキルラジカルのことをいう。
【0123】
用語「アリール」は、単独または組み合わせて、1、2または3個の環を含む炭素環式芳香族系を意味し、ここでかかる環は、張り出した様式(pendent manner)で一緒に結合され得るか、または縮合され得る。用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダンおよびビフェニルなどの芳香族ラジカルを包含する。
【0124】
用語「ヘテロシクリル(heterocyclyl)」、「複素環」「複素環式」または「ヘテロシクロ(heterocyclo)」は、飽和、部分不飽和および不飽和のへテロ原子含有環状ラジカルのことをいい、対応して「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロアルケニル」および「ヘテロアリール」とも称され得、ここでヘテロ原子は、窒素、硫黄および酸素から選択され得る。飽和ヘテロシクリルラジカルの例としては、1〜4個の窒素原子を含む飽和3〜6員単環複素環式基(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル等);1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子を含む飽和3〜6員単環複素環式基(例えば、モルホリニル等);1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子を含む飽和3〜6員単環複素環式基(例えば、チアゾリジニル等)が挙げられる。部分不飽和ヘテロシクリルラジカルの例としては、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフランおよびジヒドロチアゾールが挙げられる。ヘテロシクリルラジカルは、テトラゾリウムおよびピリジニウムラジカルなどの中に5価の窒素を含み得る。用語「複素環」はまた、ヘテロシクリルラジカルがアリールラジカルまたはシクロアルキルラジカルと縮合したラジカルを包含する。かかる縮合二環式ラジカルの例としては、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン等が挙げられる。
【0125】
用語「ヘテロアリール」は、不飽和芳香族ヘテロシクリルラジカルのことをいう。ヘテロアリールラジカルの例としては、1〜4個の窒素原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば4H-1,2,4-トリアゾリル、1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル等)、テトラゾリル(例えば、1H-テトラゾリル、2H-テトラゾリル等)等;1〜5個の窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロシクリル基、例えばインドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル(例えばテトラゾロ[1,5-b]ピリダジニル等)等;酸素原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばピラニル、フリル等;硫黄原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばチエニル等;1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル等)等;1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロシクリル基(例えば、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル等);1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子を含む不飽和3〜6員単環複素環式基、例えばチアゾリル、チアジアゾリル(例えば1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル等)等;1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロシクリル基(例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル等)等が挙げられる。
【0126】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、ヘテロシクロ置換されたアルキルラジカルのことをいう。より好ましいヘテロシクロアルキルラジカルは、ヘテロシクロラジカル中に1〜6個の炭素原子を有する「低級ヘテロシクロアルキル」ラジカルである。
【0127】
用語「アルキルチオ」は、二価の硫黄原子に結合した、1〜約10個の炭素原子の直鎖または分岐鎖のアルキルラジカルを含むラジカルのことをいう。好ましいアルキルチオラジカルは、1〜約24個の炭素原子、好ましくは1〜約12個の炭素原子のアルキルラジカルを有する。より好ましいアルキルチオラジカルは、1〜約10個の炭素原子を有する「低級アルキルチオ」ラジカルであるアルキルラジカルを有する。1〜約8個の炭素原子の低級アルキルラジカルを有するアルキルチオラジカルが最も好ましい。かかる低級アルキルチオラジカルの例としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオおよびヘキシルチオが挙げられる。
【0128】
用語「アラルキル」または「アリールアルキル」は、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチルおよびジフェニルエチルなどのアリール置換されたアルキルラジカルのことをいう。
【0129】
用語「アリールオキシ」は、酸素原子を介して他のラジカルに結合したアリールラジカルのことをいう。
【0130】
用語「アラルコキシ」または「アリールアルコキシ」は、酸素原子を介して他のラジカルに結合したアラルキルラジカルのことをいう。
【0131】
用語「アミノアルキル」は、アミノラジカルで置換されたアルキルラジカルのことをいう。好ましいアミノアルキルラジカルは、約1〜約24個の炭素原子、好ましくは1〜約12個の炭素原子を有するアルキルラジカルを有する。より好ましいアミノアルキルラジカルは、1〜約10個の炭素原子を有するアルキルラジカルを有する「低級アミノアルキル」である。1〜8個の炭素原子を有する低級アルキルラジカルを有するアミノアルキルラジカルが最も好ましい。かかるラジカルの例としては、アミノメチル、アミノエチル等が挙げられる。
【0132】
用語「アルキルアミノ」は、1または2個のアルキルラジカルで置換されたアミノ基を表す。好ましいアルキルアミノラジカルは、約1〜約20個の炭素原子、好ましくは1〜約12個の炭素原子を有するアルキルラジカルを有する。より好ましいアルキルアミノラジカルは、1〜約10個の炭素原子を有するアルキルラジカルを有する「低級アルキルアミノ」である。1〜約8個の炭素原子を有する低級アルキルラジカルを有するアルキルアミノラジカルが最も好ましい。適切な低級アルキルアミノは、例えばN-メチルアミノ、N-エチルアミノ、N,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノ等の一置換N-アルキルアミノまたは二置換N,N-アルキルアミノであり得る。
【0133】
用語「置換」は、所定の構造中の1つ以上の水素ラジカルの、限定されないが、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルチオアルキル、アリールチオアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ハロアルキル、アミノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルアミノアルキル、アリールアミノアルキル、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニルアルキル、アシル、アラルコキシカルボニル、カルボン酸、スルホン酸、スルホニル、ホスホン酸、アリール、ヘテロアリール、複素環式および脂肪族を含む特定の置換基のラジカルでの置き換えのことをいう。置換基は、さらに置換され得ることが理解される。
【0134】
簡易化のために、定義され、全体を通して言及される化学部分は、一価の化学部分(例えば、アルキル、アリール等)であり得るか、または当業者に明白な適切な構造状況下で多価部分であり得る。例えば、「アルキル」部分は、一価のラジカル(例えばCH
3-CH
2-)のことをいい得るか、または他の例において、アルキルが二価のラジカル(例えば-CH
2-CH
2-)であることを当業者が理解する場合は、二価の結合部分は「アルキル」であり得、これは用語「アルキレン」と等価である。同様に、二価の部分が必要とされ、「アルコキシ」、「アルキルアミノ」、「アリールオキシ」、「アルキルチオ」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「複素環式」、「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「脂肪族」または「シクロアルキル」であると記載される状況では、当業者は、用語アルコキシ」、「アルキルアミノ」、「アリールオキシ」、「アルキルチオ」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「複素環式」、「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「脂肪族」または「シクロアルキル」が、対応する二価の部分のことをいうと理解する。
【0135】
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、本明細書で使用される場合、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子のことをいう。
【0136】
用語「化合物」、「薬物」および「プロドラッグ」は全て、本明細書で使用される場合、本明細書に開示される式を有する化合物、薬物およびプロドラッグを含む。本発明の化合物は、薬学的に許容され得る塩、溶媒和物、水和物、結晶形態、非晶質形態、多形体、エナンチオマー、ジアステレオ異性体、ラセミ化合物等を含む形態で生じ得る。
【0137】
本明細書で使用する場合、主題の治療方法に関する用語「主題の化合物の有効量」は、所望の投与計画の一部として送達される場合、臨床的に許容され得る標準までの疾患または障害の管理を達成する主題の化合物の量のことをいう。
【0138】
「治療(treatment)」または「治療する(treating)」は、患者において有利または所望の臨床結果を得るためのアプローチのことをいう。本発明の目的のための、有利または所望の臨床結果としては、限定されないが、以下:症状の緩和、疾患の程度の低減、疾患の状態の安定化(すなわち悪化しない)、疾患の拡散(すなわち転移)の防止、疾患の発症または再発の防止、疾患の進行の遅延または疾患の進行を遅らせること、疾患状態の改善および寛解(部分的または全体的のいずれか)の1つ以上が挙げられる。
【実施例】
【0139】
実施例
本発明の組成物およびプロセスは、例示のみを意図し、本発明の範囲を限定するものではない、以下の実施例に関してより良く理解される。開示された態様に対する種々の変更および改変は当業者に明らかであり、本発明のプロセス、製剤および/または方法に関するものを非限定的に含む、かかる変更および改変は、本発明の精神および添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなくなされ得る。
【0140】
化合物の合成
本発明の化合物は、スキーム1Aおよび1Bに記載される方法により合成され得る。
【化35】
【0141】
スキーム1Aおよび1Bは、親薬物化合物とクロロメチルクロロホルメートとの縮合、その後のカルボン酸との縮合による式Iの化合物の合成を図示する。
【0142】
実施例1 (テトラデカノイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート(化合物127)
クロロメチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート[A]の合成:
ジクロロメタン(250mL)中のオランザピン(18.0g、57.7mmol)およびトリエチルアミン(16mL、0.12mol)の溶液を35℃に温め、いったん透明な溶液が形成され、反応液を5℃に冷却した。これに、20分かけてクロロメチルクロロホルメート(7.6mL、86.5mmol)を添加した。反応液を室温で30分間撹拌し、室温に温めた。室温で15分後、反応混合物を、ジクロロメタン(100mL)で希釈し、次いで水性飽和(aq satd)NaHCO
3(75mL)および水(350mL)で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、ろ過した。次いで有機層を真空下、45℃で、約150mLの体積まで濃縮した。混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、約20〜30mLを真空下でさらに蒸発させた。混合物を室温に冷却し、得られた固体沈殿物をろ過し、酢酸エチルで洗浄した。真空下、35℃で90分間乾燥した後、黄色固体のクロロメチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート[A](17.1g、73%)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.62-7.14 (4H, m), 6.27-6.22 (1H, m), 5.84-5.69 (1H, m), 5.47-5.23 (1H, m), 3.89-3.63 (4H, m), 2.66-2.22 (10H, m).
【0143】
[A]由来の脂肪族カルボン酸置換化合物の合成のための一般的な手順:
ジメチルホルムアミド中のクロロメチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート[A](1当量)の溶液((13mL/gの[A]))に、炭酸セシウム(1当量)および適切な脂肪族カルボン酸(2当量)を添加した。開始物質[A]が消費されるまで、反応混合物を60℃で2〜6時間加熱した(開始物質の消失はTLCで測定)。反応混合物を冷却し、飽和水性NaHCO
3(50mL/gの[A])およびジエチルエーテル(75mL/gの[A])で希釈した。15分間撹拌した後、混合物をセライトでろ過し、有機層を分離した。これをMgSO
4で乾燥させ、蒸発させた。残渣を、EtOAc中30%のTHFで溶出するシリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製し、生成物含有画分を合わせて、蒸発させた。残渣をヘキサンから共蒸発させた。
【0144】
上述の手順を使用して、黄色油の(テトラデカノイルオキシ)メチル 2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート、化合物127(1.95g、48%)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.63-7.54 (1H, m), 7.46-7.37 (1H, m), 7.36-7.26 (1H, m), 7.18-7.05 (1H, m), 6.28-6.19 (1H, m), 5.66-5.56 (1.5H, m), 5.38-5.34 (1H, m), 3.90-3.80 (2H, m), 3.69-3.54 (2H, m), 2.50-2.40 (4H, m), 2.32-2.25 (6H, m), 1.61-1.51 (2H, s), 1.32-1.22 (14H, m), 0.87 (3H, t). [M+H]
+= 597.06.
【0145】
実施例2 (パルミトイルオキシ)メチル 2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート(化合物56)
60℃で1日間加熱した以外は(オクタノイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレートについて上述の手順を使用して、黄色油の(パルミトイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート化合物56(1.51g、75%)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.62-7.55 (1H, m), 7.45-7.21 (2H, m), 7.17-7.08 (1H, m), 6.26-6.20 (1H, m), 5.66-5.35 (2H, m), 3.90-3.79 (2H, m), 3.68-3.54 (2H, m), 2.47-2.45 (4H, m), 2.33-2.24 (8H, m), 1.61-1.50 (2H, m), 1.35-1.15 (24H, m), 0.92-0.81 (3H, m).
【0146】
実施例3 (ステアロイルオキシ)メチル 2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート(化合物111)
(オクタノイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレートについて上述の手順を使用して、黄色油の(ステアロイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート化合物111(1.51g、75%)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.63-7.54 (1H, m), 7.46-7.37 (1H, m), 7.36-7.26 (1H, m), 7.18-7.07 (1H, m), 6.28-6.19 (1H, m), 5.67-5.56 (1.5H, m), 5.38-5.34 (1H, m), 3.91-3.78 (2H, m), 3.69-3.54 (2H, m), 2.50-2.40 (4H, m), 2.31-2.24 (6H, m), 1.61-1.50 (2H, s), 1.34-1.20 (30H, m), 0.87 (3H, t). [M+H]
+= 653.14.
【0147】
実施例4 (イコサノイルオキシ)メチル 2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート(化合物112)
(オクタノイルオキシ)メチル 2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレートについて上述の手順を使用して、黄色油の(イコサノイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート化合物112(1.51g、75%)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.63-7.54 (1H, m), 7.46-7.37 (1H, m), 7.36-7.26 (1H, m), 7.18-7.07 (1H, m), 6.28-6.19 (1H, m), 5.67-5.57 (1.5H, m), 5.37-5.34 (1H, m), 3.90-3.78 (2H, m), 3.69-3.53 (2H, m), 2.49-2.40 (4H, m), 2.32-2.24 (6H, m), 1.61-1.50 (2H, s), 1.34-1.20 (34H, m), 0.87 (3H, t). [M+H]
+= 681.19.
【0148】
実施例5 1-(パルミトイルオキシ)エチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート(化合物142)
クロロエチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート[B]の合成。
ジクロロメタン(50mL)中のオランザピン(1.70g、5.44mmol)の溶液に、0℃でトリエチルアミン(1.14mL、8.16mmol)、次いで1-クロロエチルクロロホルメート(0.70mL、6.53mmol)を滴下した。3時間後、TLCは、開始物質がまだ残っていることを示したので、さらに1-クロロエチルクロロホルメート(0.2mL)を添加して、さらに2時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(20mL)で希釈して、水性飽和(aq satd)NaHCO
3(50mL)で洗浄し、乾燥させて(MgSO
4)、濃縮した。粗生成物を、2〜5% MeOH/ジクロロメタンで溶出するシリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して、橙色泡の1-クロロエチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート(1.33g、58%収率)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.61-7.55 (1H, m), 7.45-7.09 (3H, m), 6.41-6.21 (2H, m), 3.88-3.82 (2H, m), 3.67-3.58 (2H, m), 2.53-2.50 (4H, m), 2.32-2.29 (6H, m), 1.63-1.46 (3H, m).
【0149】
[B]由来の脂肪族カルボン酸置換化合物の合成のための一般的な手順:
適切な脂肪族カルボン酸(1.5当量)およびジイソプロピルエチルアミン(1.5当量)をあらかじめ混合し、次いで1-クロロエチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート[B](1当量)に添加した。反応液を室温に冷却して、ジエチルエーテル(50mL/g [B])で希釈し、水性飽和(aq satd)NaHCO
3(50mL/g [B])、ブライン(50mL/g [B])で洗浄し、乾燥させて(MgSO
4)、濃縮した。粗生成物を、1%トリエチルアミン/ジクロロメタンで溶出するシリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製し、次いで2〜4% MeOH/ジクロロメタンで溶出するシリカ上のカラムクロマトグラフィーを使用してさらに精製した。
【0150】
上述の手順を使用して、黄色油の1-(パルミトイルオキシ)エチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-5H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-5-カルボキシレート、化合物142(1.36g、54%)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.60-7.54 (1H, m), 7.43-7.03 (3H, m), 6.64-6.54 (1H, m), 6.26-6.21 (1H, m), 3.93-3.80 (2H, m), 3.76-3.55 (2H, m), 2.48-2.40 (4H, m), 2.33-2.20 (8H, m), 1.64-1.50 (2H, m), 1.35-1.16 (27H, m), 0.92-0.83 (3H, m). [M+H]
+ = 639.57.
【0151】
実施例6 化合物-7〜9の合成のための一般的な手順
クロロメチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボキシレート[C]の合成
テトラヒドロフラン(50mL)中のオランザピン(5.0g、16mmol)の溶液に、-78℃で、テトラメチルエチレンジアミン(2.4mL、16mmol)、次いでヘキサン中の2M n-BuLi(8.0mL、16mmol)を、5分間かけて添加した。反応混合物を15分間撹拌し、次いでクロロメチルクロロホルメート(2.1mL、24mmol)を添加して、反応混合物をさらに30分間撹拌した、次いで、反応混合物を室温に温めて、1時間撹拌し、水(50mL)でクエンチした。この混合物を、ブライン(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥させて蒸発させ、残渣を、0.2:1:1メタノール/ジクロロメタン/酢酸エチルで溶出するシリカ上のカラムクロマトグラフィーでさらに精製し、クロロメチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボキシレート[C](5.6g、1H NMRおよびLCMSにより約50%純度)を得た。さらに精製することなく、これを次の反応に直接使用した。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.02-7.30 (4H, m), 6.45 (1H, s), 5.78-5.92 (1.5H, m), 5.52-5.60 (0.5H, m), 3.50-3.70 (4H, m), 2.35-2.55 (7H, m), 2.32 (3H, s). [M+H]
+ = 405.0
【0152】
[C]由来の脂肪族カルボン酸置換化合物の合成のための一般的な手順:
ジメチルホルムアミド中のクロロメチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボキシレート(C:1当量)(13mL/gの[C])の溶液に、Cs
2CO
3(1当量)および適切な脂肪族カルボン酸(2当量)を添加した。開始物質[A]が消費されるまで、反応混合物を65℃で2〜6時間加熱した(開始物質の消失はTLCで測定した)。反応混合物を冷却して、飽和水性NaHCO
3(50mL/gの[C])および酢酸エチル(75mL/gの[C])で希釈した。15分間撹拌した後、混合物をセライトでろ過し、有機層を分離した。これをMgSO
4で乾燥させ、蒸発させた。残渣をさらに、1:9メタノール/酢酸エチルで溶出するシリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して、生成物含有画分の蒸発後、残渣を、ヘキサン(2x10mL/g [C])で共蒸発させた。
【0153】
実施例7 (テトラデカノイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボキシレート(化合物6)
上述の実施例6に記載される一般的な手順を使用して、テトラデカン酸および2.8gの中間体[A]を用いて、淡黄色油の(テトラデカノイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボキシレート(化合物7)(1.60g、39%収率)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.00-7.25 (4H, m), 6.43 (1H, s), 5.62-5.90 (2H, m), 3.51-3.65 (4H, m), 2.30-2.56 (10H, m), 1.58-1.66 (2H, m), 1.20-1.34 (22H), 0.87 (3H, t). [M+H]
+ = 597.12.
【0154】
実施例8 (ヘキサデカノイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボキシレート(化合物7)
上述の実施例6に記載される一般的な手順を使用して、パルミチン酸および1.0gの中間体[A]を用いて、淡黄色油の(ヘキサデカノイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボキシレート(化合物8)(1.60g、39%収率)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 7.00-7.25 (4H, m), 6.43 (1H, s), 5.62-5.90 (2H, m), 3.51-3.66 (4H, m), 2.30-2.56 (10H, m), 1.58-1.68 (2H, m), 1.20-1.34 (26H), 0.87 (3H, t). [M+H]
+ = 625.07.
【0155】
実施例9 (ステアロイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボキシレート(化合物8)
上述の実施例6に記載される一般的な手順を使用して、ステアリン酸および2.8gの中間体[A]を用いて、淡黄色油の(ステアロイルオキシ)メチル2-メチル-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-10H-ベンゾ[b]チエノ[2,3-e][1,4]ジアゼピン-10-カルボキシレート(化合物-9)(1.44g、32%収率)を得た。
1H-NMR (300MHz, CDCl
3) δ 6.99-7.22 (4H, m), 6.43 (1H, s), 5.62-5.88 (2H, m), 3.51-3.66 (4H, m), 2.30-2.66 (10H, m), 1.55-1.70 (2H, m), 1.20-1.34 (30H), 0.87 (3H, t). [M+H]
+ = 653.21.
【0156】
実施例10 ラットにおけるプロドラッグの薬物動態学評価
動物
雄のSprague-Dawleyラット(Charles River Laboratories, Wilmington, MA)、25匹の雄のSprague-Dawleyラットを入手する。それぞれの試験にはおよそ24匹のラットを使用する。到着したとき、ラットはおよそ325〜350gであり、食餌および水に自由にありつけるようにしてケージあたり2匹を収容する。収容ルーム中の環境条件は、64〜76°F、30%〜70%相対湿度、および12:12時間の明:暗周期である。全ての実験は、Institutional Animal Care and Use Committeeにより承認されている。
【0157】
試験化合物
本発明のプロドラッグ化合物(化合物56、化合物111および化合物112)および該プロドラッグの対応する親薬物を試験する。
【化36】
【0158】
薬物動態学試験
動物
雄のSprague-Dawleyラット(Charles River Laboratories, Wilmington, MA)、25匹の雄のSprague-Dawleyラットを入手する。それぞれの試験にはおよそ24匹のラットを使用する。到着したとき、ラットはおよそ325〜350gであり、食餌および水に自由にありつけるようにしてケージあたり2匹を収容する。収容ルーム中の環境条件は、64〜76°F、30%〜70%相対湿度、および12:12時間の明:暗周期である。全ての実験は、Institutional Animal Care and Use Committeeにより承認されている。
【0159】
試験化合物
本発明のプロドラッグ化合物(化合物56、化合物111および化合物112)および該プロドラッグの対応する親薬物を試験する。
【化37】
【0160】
薬物動態学試験
ラットに、25ゲージ、1ccシリンジ付き5/8インチ針によりIM投与する。0.3mLの懸濁物を、試験化合物を含むバイアルから抜き取る。イソフルラン(isoflourane)での麻酔の後、ラットに、後肢の筋肉において注射する。血液試料をイソフルランでの短い麻酔の後、外側尾静脈を介して回収する。抗凝固薬を含まない27 1/2G針および1ccシリンジを、採血に使用する。投与後、1時間、6時間、24時間、および2、3、6、7、10、14日の各サンプリング時点に、約250μLの全血を回収する。一旦回収すると、全血を、直ちにエステーゼインヒビターおよび抗凝固剤を含むチューブに移し、10〜15回逆さにし、直ちに氷上に置く。チューブを、2-6℃で>14,000gで2分間遠心分離し(Eppendorf Centrifugeを使用して、11500 RPM)、血漿を分離する。血漿試料を、ラベルを貼った通常のチューブに移し、<-70℃で凍結保存する。試験設計を表5に示し、PK結果を表6に示す。
【表5-1】
【表5-2】
【0161】
データ解析
各化合物について適切なパラメータを使用して、血漿試料中のオランザピンおよびプロドラッグ濃度を、液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析により分析した。WinNonlinソフトウェア、バージョン5.2(Pharsight, St. Louis, MO)を使用して、半減期、最大濃度およびAUCを計算する。(
図1〜4)。
【表6】
【0162】
結論:
3種類の化合物(56、111および112)は、現在市販される延長された放出の、注射可能Relprevv (オランザピンパモ酸塩)に対して、遅らされたT
maxおよびT
lastおよびより低いC
maxを有して、少なくとも14日間のオランザピンの持続放出濃度を生じた。これらの化合物の遅い吸収は、遅らされたオランザピンT
maxにより説明される。化合物の全ては、オランザピンを効率的に送達し、Relprevvにより送達された、標準に基づいたオランザピン曝露と同等のオランザピンの曝露を生じる。また、オランザピンの曝露とモル基準で比較して、プロドラッグの相対的な曝露は、全ての場合で低い。
【0163】
本発明は、その好ましい態様に関して、特に示され、記載されてきたが、形態および詳細における種々の変更が、添付の特許請求の範囲に包含される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明においてなされ得ることが、当業者には理解されよう。また、本明細書に記載される態様は相互に両立しないことはないこと、および種々の態様の特徴は、本発明に従って、全体的にまたは部分的に組み合わせられ得ることが理解されるべきである。