(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5952956
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月13日
(54)【発明の名称】独立したシート領域を有するプレミアムクラス航空機乗客用スイート
(51)【国際特許分類】
B64D 11/06 20060101AFI20160630BHJP
【FI】
B64D11/06
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-501742(P2015-501742)
(86)(22)【出願日】2013年3月13日
(65)【公表番号】特表2015-512823(P2015-512823A)
(43)【公表日】2015年4月30日
(86)【国際出願番号】US2013030673
(87)【国際公開番号】WO2013142169
(87)【国際公開日】20130926
【審査請求日】2014年11月13日
(31)【優先権主張番号】61/613,047
(32)【優先日】2012年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/613,011
(32)【優先日】2012年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/613,077
(32)【優先日】2012年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/613,036
(32)【優先日】2012年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500413696
【氏名又は名称】ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】B/E Aerospace, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラウンド マット
(72)【発明者】
【氏名】ダービーシャー マーティン
(72)【発明者】
【氏名】プライス オーリー
(72)【発明者】
【氏名】トレトゥ ルーカス
(72)【発明者】
【氏名】ヒー ウェイウェイ
(72)【発明者】
【氏名】プラント トミー ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン グレン アレン
【審査官】
志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】
英国特許出願公開第02362095(GB,A)
【文献】
特表2009−505760(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/173836(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 11/00
B64D 11/06
B60N 2/01
B60N 2/34
B61D 31/00
B63B 29/02 − 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客用スイートであって、
(a)航空機客室の長手方向軸に沿って位置決めされるように構成された少なくとも部分的なエンクロージャを画成する、離間された第1および第2の端部壁部と、
(b)前記乗客用スイートの前記第1の端部壁部に隣接して前記エンクロージャ内に位置決めされ、前記航空機客室の前記長手方向軸に沿って前記第2の端部壁部に対面する、第1のシートアセンブリと、
(c)前記乗客用スイートの前記第2の端部壁部に隣接して前記エンクロージャ内に位置決めされ、前記航空機客室の前記長手方向軸に対してほぼ垂直な方向に向いた、第2のシートアセンブリと、
(d)前記第1のシートアセンブリに着座した使用者が使用するために前記エンクロージャ内に位置決めされた第1のテーブルと、
(e)前記第2のシートアセンブリに着座した使用者が使用するために前記エンクロージャ内に位置決めされた第2のテーブルと、
(f)前記第1および第2の端部壁部との間において前記スイートの長さ方向に沿って延在する細長キャビネットと、
を備え、
(g)前記第1のシートアセンブリは、直立位置とリクライニング位置との間で動くことができ、地上走行時、離陸時、および着陸時に使用者によって使用されるように構成された、メインシートを備え、
(h)前記第2のシートアセンブリは、作業/食事用チェアを備え、
(i)前記第1のテーブルは、前記メインシートの使用者が使用するためのメインテーブルを備え、
(j)前記第2のテーブルは、前記作業/食事用チェアの使用者が使用するための作業/食事用テーブルを備え、
(k)前記メインテーブルは、前記細長キャビネット上の収容位置と前記メインシートの正面の展開使用位置との間において動くことができ、
(l)前記作業/食事用テーブルは、前記作業/食事用チェアの対向側において前記細長キャビネット上に位置決めされ、前記細長キャビネットの上方の収容位置と、前記細長キャビネットと前記作業/食事用チェアとの間の展開使用位置との間で動くことができ、
(m)前記作業/食事用チェアは、前記スイートの前記第2の端部壁部に隣接して位置決めされ、前記メインシートに対して垂直な方向に向き、
(n)前記メインテーブルは、前記メインシートに着座する使用者または前記作業/食事用チェアに着座する使用者のいずれかにより使用されるように、前記エンクロージャ内に位置決めされる、
乗客用スイート。
【請求項2】
(a)所定寸法の可撓性マットレスを有し、前記メインシートの一方の側部側の収容位置と、前記メインシートの上方および前記メインシートから離れた展開位置との間において動くことができる、ベッド
を備え、
(b)前記メインシートは、前記ベッドが収容される際のシート位置と、前記ベッドが使用のために展開される場合の背もたれ部が下げられた状態の収容位置との間において動くことができるように構成され、収容位置においては前記ベッドの下方におよび前記ベッドから離間されて位置する、請求項1に記載の乗客用スイート。
【請求項3】
(a)前記メインテーブルは、前記メインシートの正面において中心線へと前記メインテーブルを展開するために第1の枢動アセンブリを中心として回転する前記細長キャビネットにより担持された枢動アーム上において前記細長キャビネット上に取り付けられ、
(b)前記メインテーブルは、前記テーブルがその展開範囲全体にわたり使用位置に対して平行に位置決めされ得るように構成された、第2の枢動アセンブリ上に取り付けられる、請求項1又は2に記載の乗客用スイート。
【請求項4】
ケーブルが、前記第1の枢動アセンブリに動作的に付随して担持された歯車付きラック内に位置決めされたピニオン歯車の回転中心の周囲に延在するように位置決めされ、それにより、前記第1の枢動アセンブリの回転運動が、前記ケーブルを介して伝達されて、前記ピニオン歯車を回転させ、前記ラック上において前記テーブルを内方または外方へと駆動して前記テーブルをそれぞれ展開および収容させる、請求項3に記載の乗客用スイート。
【請求項5】
(a)前記作業/食事用チェアは、座部および直立背もたれ部を有し、
(b)使用位置において前記座部を支持するための保管ボックスをさらに備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の乗客用スイート。
【請求項6】
離間された前記第1および第2の端部壁部の少なくとも一方と協働して部分エンクロージャを形成する摺動可能な側部プライバシーパネルを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の乗客用スイート。
【請求項7】
前記作業/食事用チェアの前記座部は、下降使用位置と、前記背もたれ部に隣接する任意の直立保管位置との間において動くことができる、請求項5に記載の乗客用スイート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客の快適性、軽量化、および効率的な空間利用を向上させた複数の独自の特徴を備えるプレミアムクラス航空機乗客用スイートに関する。乗客用スイートは、シート構造およびベッド構造が着座および睡眠のそれぞれにとって最適なものとなり得る、独立したシートおよびベッドを備える。他の特徴は、乗客が睡眠、作業、食事、およびビデオ鑑賞を行うために、乗客用スイートを効率的に使用するのを可能にする。
【背景技術】
【0002】
従来の先行技術の航空機乗客用スイートテーブルは、典型的には、シートアームレスト内の保管エリアからまたはシートの近傍の別個の保管エリア内において展開するユニットとして提供される。本出願は、メイン乗客用シートから離れたスイートのエリアから展開し、代わりに、メイン乗客用シートに対して直角に位置決めされた独立した食事および作業チェアとの組合せにおいて使用される、食事および作業テーブルを開示する。また、本発明の一部は、乗客用シートとは独立した別個の構造体であり、適切な堅さを有する平坦な就寝表面へと展開され、シートまたは他のベッドカバーで予め覆われた、ベッドの提供を含む。組み込まれたテンションシステムにより、展開および収容、ならびにベッドの展開が補助される。
【0003】
このテーブル構成は、航空機乗客用スイートの領域内において十分な食事サービスを提供するのに十分な広さのサイズを有するテーブルを実現する。これらのテーブルは、相互から完全に独立して機能することが可能であるため、空間自由度が乗客にとってより高いものとなり、航空会社はプレミアムクラスの顧客に対してより洗練された経験を提供することが可能となる。
【0004】
本出願において開示される新規のテーブル構成は、乗客用スイート内に2つの完全に独立したシート位置を実現する。これらの独立したシート位置により、各シート位置は、他方のシート位置の必要性との間において折り合いをつける必要性を伴うことなく、その固有の機能向けに設計され得る。
【0005】
プレミアムクラスの乗客が自身の空間内においてそれぞれ独立した位置を設けることにより、スイート内における乗客の起立および移動が助長され、これにより、長時間にわたり同じ姿勢で着座することによって引き起こされる深部静脈血栓症(DVT)の発生率が低下し得る。
【0006】
さらに、2つの独立したテーブルを提供することにより、2人の乗客が、1つの食事用テーブルを共用するまたは小型のサイドシートに腰掛ける必要性を伴わずに、同一スイート内において食事を摂ることができる。
【0007】
従来の先行技術の航空機乗客用スイートテーブルは、典型的には、シートアームレスト内の保管エリアからまたはシートの近傍の別個の保管エリア内において展開するユニットとして提供される。本出願は、展開時長さよりも短い空間内に水平方向に収容される自動伸展式食事用テーブルを開示する。このテーブルは、テーブルを収容位置から展開位置へと移動させる枢動アーム上に取り付けられる。テーブルが、展開位置へと枢動すると、テーブルアームの枢支部をアーム内のラックおよびピニオン構成へと連結するケーブルが、収容位置から伸展位置へとテーブルリーフを駆動する。これにより、テーブルは、メイン乗客用シートの中心線まで展開される。テーブルのリーフの下方の第2の枢支部は、テーブルを、その移動の任意の箇所において乗客に対して平行に位置決めするのを可能にする。これにより、あらゆるサイズの人々がテーブルに対する快適な位置を見出し得るような多様な位置が得られる。
【0008】
本スイートは、上述のテーブル構成に加えて、作業/食事用チェアの使用者により使用され、メイン乗客用シートテーブルとは完全に独立して機能する、第2のテーブルを備えるため、これにより、空間自由度が乗客にとってより高いものとなり、航空会社は顧客に対してより洗練された経験を提供することが可能となる。
【0009】
新規のテーブル構成は、乗客用スイート内において、共に適切なチェアを用いた2つの完全に独立したシート位置を実現する。これらの独立したシート位置により、各シート位置は、他方のシート位置の必要性との間において折り合いをつける必要性を伴うことなく、その固有の機能向けに設計され得る。
【0010】
従来の先行技術の航空機乗客用スイートテーブルは、典型的には、メイン乗客用シートアームレスト内の保管エリアからまたはシートの近傍の別個の保管エリア内において展開するユニットとして提供される。これにより、当然ながら、メイン乗客用シートは、食事および作業用に使用されるシートでもあることになる。この構成は、空間必要性から殆どの場合において必要となるが、理想的ではない。プレミアムクラスの乗客用シートは、典型的には比較的柔らかく、背もたれ部が直立の地上走行位置、離陸位置、および着陸位置にある場合でも、シートの使用者を幾分かリクライニングさせた着座位置に置く。この位置は、読書、休息、および映像娯楽の鑑賞に適するが、使用者は、食事または作業を行うためには若干前方へと傾ぐことが必要となる。先行技術のプレミアムクラススイートは、この課題に対して完全に適切には対応していない。本出願は、プレミアムクラスの乗客に対して「休息」用のメイン乗客用シートと、食事および作業用の独立したチェアおよびテーブルとの両方を提供する、乗客用スイートを開示する。これらのテーブルおよびチェアは共に、それらの機能向けに特定的に設計される。したがって、このスイートは、メイン乗客用シートと共に使用するためのテーブルに加えて、作業/食事用チェアの使用者により使用され、メイン乗客用シートテーブルとは完全に独立して機能する作業/食事用テーブルを備え、それにより、空間自由度が乗客にとってより高いものとなり、航空会社はプレミアムクラスの顧客に対してより洗練された経験を提供することが可能となる。
【0011】
プレミアムクラス航空機乗客用スイートは、典型的には、プレミアムクラスの乗客に対して、様々な目的に合わせた複数のモータ作動式調節装置を有する大型の快適なシートを提供する。また、制御部が、電子娯楽デバイス等のために提供される。乗客により操作される制御部の個数が増加することにより、典型的には、制御コンソールがより大きなものになるか、または各制御ボタンおよびスイッチがより小さなものになる。その結果、制御部は、そうでなければ他の目的のために使用することが可能であったさらなる空間を占めるか、または操作がさらに困難になる。
【0012】
本出願において開示されるように、乗客用シート制御部は、メイン乗客用シート食事用テーブルを展開するために使用される回転枢動機構に取り付けられたコンソール内に収容される。この回転枢動機構は、乗客用シート制御部と空間が重複する。テーブルが展開されると、テーブルは、シート制御コンソールの周囲を回転する。電子シート制御ユニットと食事用テーブル展開機構との間において機構空間を共有することにより、これらの機構が機能する空間がコンパクト化される。この構成の利点は、同一量の空間を使用することにより機内の同一設置面積内により多数の特徴を収めることが可能となる点と、乗客が機内に持ち込んだアイテム用に使用するための空間が空く点である。
【0013】
本出願は、展開時長さよりも短い空間内に水平方向に収容される自動伸展式食事用テーブルを開示する。このテーブルは、テーブルを収容位置から展開位置へと移動させる枢動アーム上に取り付けられる。テーブルが、展開位置へと枢動すると、テーブルアームの枢支部をアーム内のラックおよびピニオン構成へと連結するケーブルが、収容位置から伸展位置へとテーブルリーフを駆動する。これにより、テーブルは、メイン乗客用シートの中心線まで展開される。
【0014】
テーブルのリーフの下方の第2の枢支部は、テーブルを、その可動域に沿った任意の箇所において乗客に対して平行に位置決めするのを可能にする。これにより、あらゆるサイズのシート使用者がテーブルに対する快適な位置を見出し得るような多様な位置が得られる。
【0015】
本スイートは、上述のテーブル構成に加えて、作業/食事用チェアの使用者により使用され、メイン乗客用シートテーブルとは完全に独立して機能する第2のテーブルを備えるため、これにより、空間自由度が乗客にとってより高いものとなり、航空会社は顧客に対してより洗練された経験を提供することが可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、本発明の1つの目的は、本出願において「メインシート」と呼ばれる航空機メイン乗客用シートから独立した、プレミアムクラス航空機乗客用スイートベッドを提供することである。
【0017】
本発明のさらなる目的は、コンパクトな空間効率の高い位置内において食事、作業、睡眠、およびビデオ鑑賞を行うのに最適化された、プレミアムクラス航空機乗客用スイートを提供することである。
【0018】
本発明のさらなる目的は、相互に完全に独立して機能し得るテーブルを備えることにより、空間自由度が乗客にとってより高いものとなる、プレミアムクラス航空機乗客用スイートを提供することである。
【0019】
本発明のさらなる目的は、航空機乗客用スイートの狭い領域内において十分な食事サービスを提供するのに十分な大きさのサイズのテーブルを実現するテーブル構成を有する、プレミアムクラス航空機乗客用スイートを提供することである。
【0020】
本発明のさらなる目的は、乗客用スイート内において共に適切なチェアを用いた2つの完全に独立したシート位置を実現する、プレミアムクラス航空機乗客用スイートテーブル構成を提供することである。
【0021】
本発明のさらなる目的は、プレミアムクラスの乗客が自身の空間内においてそれぞれ独立した位置を与えられ、スイート内における乗客の起立および移動を助長され、これにより、長時間にわたり同じ姿勢で着座することによって引き起こされる深部静脈血栓症(DVT)の発生率を低下させ得る、プレミアムクラス航空機乗客用スイートを提供することである。
【0022】
したがって、本発明の1つの目的は、メイン乗客用シートと、メイン乗客用シートの使用者が使用するために展開される作業/食事用テーブルとを備える、プレミアムクラス航空機乗客用スイートを提供することである。
【0023】
本発明のさらなる目的は、メイン乗客用シートと、メイン乗客用シートの使用者が使用するために展開される食事用テーブルとを備えるとともに、食事用テーブル展開機構の一部として乗客用シート制御部を備える、プレミアムクラス航空機乗客用スイートを提供することである。
【0024】
本発明のさらなる目的は、食事用テーブルを有するとともに、最小限の空間を占める乗客用シート制御部を有することにより、種々の目的のために使用されるさらなる空間が与えられる、プレミアムクラス航空機乗客用スイートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
これらのおよび他の目的および利点は、航空機客室の長手方向軸に沿って位置決めされるように構成された少なくとも部分的なエンクロージャを画成する、離間された第1および第2の端部壁部を備える、プレミアムクラス航空機乗客用スイートであり得る乗客用スイートを提供することによって、達成される。第1のシートアセンブリが、乗客用スイートの第1の端部壁部に隣接してエンクロージャ内に位置決めされ、航空機客室の長手方向軸に沿って第2の端部壁部に対面する。第2のシートアセンブリが、乗客用スイートの第2の端部壁部に隣接してエンクロージャ内に位置決めされ、航空機客室の長手方向軸に対してほぼ垂直な方向に向く。第1のテーブルが、第1のシートアセンブリに着座した使用者により使用されるようにエンクロージャ内に位置決めされ、第2のテーブルが、第2のシートアセンブリに着座した使用者により使用されるようにエンクロージャ内に位置決めされる。
【0026】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、第1のシートアセンブリは、直立位置とリクライニング位置との間で動くことができ、地上走行時、離陸時、および着陸時に使用者によって使用されるように構成された、メインシートを備え、第2のシートアセンブリは、作業/食事用チェアを備える。第1のテーブルは、メインシートの使用者が使用するためのメインテーブルを備え、第2のテーブルは、作業/食事用チェアの使用者が使用するための作業/食事用テーブルを備える。
【0027】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、細長キャビネットが設けられ、第1および第2の端部壁部との間においてスイートの長さ方向に沿って延在する。メインテーブルは、
細長キャビネット上の収容位置とメインシートの正面の展開使用位置との間において動くことができ、作業/食事用テーブルは、作業/食事用チェアの対向側において細長キャビネット上に位置決めされ、
細長キャビネットの上方の収容位置と、
細長キャビネットと作業/食事用チェアとの間の展開使用位置との間で動くことができる。
【0028】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、メインシートの一方の側部側の収容位置と、メインシートの上方およびメインシートから離れた展開位置との間において動くことができる、所定寸法の可撓性マットレスを有するベッドが設けられる。メインシートは、ベッドが収容される際のシート位置と、ベッドが使用のために展開される場合の背もたれ部が下げられた状態の収容位置との間において動くことができるように構成され、収容位置においてはベッドの下方におよびベッドから離間されて位置する。
【0029】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、作業/食事用チェアは、スイートの第2の端部壁部に隣接して位置決めされ、メインシートに対して垂直な方向に向く。作業/食事用テーブルは、作業/食事用チェアの対向側において細長キャビネット上に位置決めされ、
細長キャビネットの上方の収容位置と、
細長キャビネットと作業食事用チェアとの間の展開使用位置との間において動くことができる。メインテーブルは、メインシートに着座する使用者または作業/食事用チェアに着座する使用者のいずれかにより使用されるように、エンクロージャ内に位置決めされる。
【0030】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、メインテーブルは、メインシートの正面において中心線へとメインテーブルを展開するために第1の枢動アセンブリを中心として回転する
細長キャビネットにより担持された枢動アーム上において
細長キャビネット上に取り付けられ、さらに、テーブルがその展開範囲全体にわたり使用位置に対して平行に位置決めされ得るように構成された第2の枢動アセンブリ上に取り付けられる。
【0031】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、メインテーブルは、第1の枢動アセンブリに動作的に付随して担持された歯車付きラック内に位置決めされたピニオン歯車の回転中心の周囲に延在するように位置決めされたケーブルを備え、それにより、第1の枢動アセンブリの回転運動が、ケーブルを介して伝達されて、ピニオン歯車を回転させ、ラック上においてテーブルを内方または外方へと駆動してテーブルをそれぞれ展開および収容させる。
【0032】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、離間された第1および第2の端部壁部が、航空機客室の長手方向軸に沿って位置決めされるように構成された少なくとも部分的なエンクロージャを画成する。第1のシートアセンブリが、乗客用スイートの第1の端部壁部に隣接してエンクロージャ内に位置決めされ、第1の方向に向く。第2のシートアセンブリが、乗客用スイートの第2の端部壁部に隣接してエンクロージャ内に位置決めされ、第1の方向に対してほぼ垂直な第2の方向に向く。第1のテーブルが、第1のシートアセンブリに着座する使用者により使用されるようにエンクロージャ内に位置決めされ、第2のテーブルが、第2のシートアセンブリに着座する使用者により使用されるようにエンクロージャ内に位置決めされる。
【0033】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、第1のシートアセンブリは、直立の地上走行、離陸、および着陸位置と、リクライニング位置との間において選択的に移動可能なメインシートを備える。第2のシートアセンブリは、座部および直立背もたれ部を有する作業/食事用
チェアを備え、使用位置において座部を支持するためのベースとしての役割を果たす保管ボックスが、設けられる。
【0034】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、離間された第1および第2の端部壁部の少なくとも一方と協働して部分エンクロージャを形成する摺動可能な側部プライバシーパネルが、設けられる。
【0035】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、作業/食事用チェアの座部は、下降使用位置と、背もたれ部に隣接する任意の直立保管位置との間において動くことができる。
【0036】
添付の図面を参照として本発明の以下の詳細な説明を読むことにより、本発明が最も良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】着座構成にあるプレミアムクラス航空機乗客用スイートの斜視図である。
【0038】
【
図2】展開ベッド構成にある、
図1によるプレミアムクラス航空機乗客用スイートの斜視図である。
【0039】
【
図3】作業/食事用チェアおよびテーブルの展開を示す、
図1によるプレミアムクラス航空機乗客の斜視図である。
【0040】
【
図4】各収納位置にある作業/食事用チェアおよびテーブルの破断概略側方立面図である。
【0041】
【
図5】
図3におけるような各展開位置にある作業/食事用チェアおよびテーブルの破断概略側方立面図である。
【0042】
【
図6】各収納位置にある2つのテーブルを示す、プレミアムクラス航空機乗客用スイートを覗き込んだ破断斜視図である。
【0043】
【
図7】収納位置にあるメイン乗客用シートテーブルを示す、破断斜視図である。
【0044】
【
図8】展開位置にあるメイン乗客用シートテーブルを示す、破断斜視図である。
【0045】
【
図9】展開時のメイン乗客用シートに対するテーブルの配列を示す、一部が破断された破断斜視図である。
【0046】
【
図10】展開時のメイン乗客用シートに対するテーブルの配列を示す、一部が破断された破断斜視図である。
【0047】
【
図11】回転時にテーブルを枢支部から離れるように外方へと延在させるケーブル駆動装置を示す、展開時のテーブルの上面図である。
【0048】
【0049】
【
図13】展開時にテーブルが枢支部から外方に延在していることを示す上面図である。
【0050】
【
図14】食事用テーブルに付随する乗客用シート制御コンソールのさらなる詳細図である。
【0051】
【
図15】シート制御部が備えられた凹部を示す、シート制御コンソールの破断図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
次に図面を参照すると、乗客用スイート10が示されており、乗客用スイート10は、前方プライバシーパネル12および後方プライバシーパネル14と摺動可能側部プライバシーパネル16とを備え、これらのパネルは、共に部分エンクロージャを形成する。
図1および
図2におけるスイート10は、スイート10の一側部を形成する航空機胴体「F」の長さ方向に沿って延在する。「乗客用スイート」は、少なくとも部分エンクロージャ内に位置決めされた単一のシートおよび付随するテーブルに加えて付帯設備を備える、少なくとも1人の乗客用のシートエリアを意味する。
【0053】
背もたれ部22、座部24、左右のアームレスト26、28を備えるメインシート20は、地上走行時、離陸時、着陸時、および飛行時の、休息、ビデオ鑑賞、および直立状態または半リクライニング状態での読書等々の際に、乗客が使用するように提供される。作業/食事用チェア30が、メインシート20に対して直角に保管ボックス32上に載置される。また、スイート10は、作業/食事用テーブル34、36、映像表示モニタ、メインシート制御部、および電子制御部(図示せず)を含む。「メインシート20」および「作業/食事用チェア30」という用語は、これらの2つのシートアセンブリ間において説明上の明快さを与えるために使用される。
【0054】
図2に示すように、細長キャビネット40が、航空機胴体「F」に隣接してスイート10の長さ方向に沿って延在し、巻き広げ式膜ベッド42を収容する。
【0055】
メインシート20およびベッド42は、独立した要素である。背もたれ部22は、前方へと折り畳まれて、座部24上に下向きに収容され、また同時に、左右のアームレスト26、28が、下げられて、巻き広げ式膜ベッド42のための空間を形成する。
図1および
図2の比較により最も良く示されるように、ベッド42は、折り畳まれた背もたれ部22の上方の空間を占める。この空間は、以前にシートとしての使用時に直立位置にあった背もたれ部22によって占められていた空間である。また、図示するように、ベッド42の足側端部は、作業/食事用チェア30上に支持される。座部24、背もたれ部22、および展開ベッド42の移動は、電子的に駆動され、相互に連動し、単一のスイッチにより操作される。
【0056】
ベッド42が展開されると、2インチの隙間が、背もたれ部22の収容された表面とベッド42の下側との間に形成される。この2インチの隙間により、ベッド42の反りが可能となって、横臥状態の乗客に対して快適性が与えられる。
【0057】
ベッド42は、1つの完全可撓性表面において形成され、この表面は、マットレス46を支持する下層膜44を備える。レイフラット型航空機シートにおいて一般的であるようなコンビネーション複数パッド表面とは対照的に、マットレス46には接合部は存在しない。膜44としての使用に適した材料は、KrystalFlexの商標で販売される合成ポリマーである。メインシート20およびベッド42を、一方の使用から他方の使用への転換が不要な独立要素として設計することにより、これらはそれぞれ、その意図された使用に対する快適さが最適化されるように設計され得る。ベッド42は、約8.7インチ幅であるキャビネット40内のコンパクトな空間内に収容される。ベッド42は、シートまたは他のベッドカバーが乗客に使用可能な状態で装着された状態で、展開される。
【0058】
図2および
図3において最も良く示すように、テーブル34は、通常はブラケット44内に折り畳まれた収容位置に位置決めされ、ピアノタイプのヒンジにより装着された2つのテーブルパネル34A、34Bから形成される。このヒンジにより、テーブルパネル34Bは、
図3に示す位置へと開かれ得る。さらに、テーブル34は、ブラケット44により外方へとキャビネット40から離れるようにテーブルを引き出すことによって展開される。ブラケット44は、一対のアーム46(一つを図示)を備え、これらのアーム46により、テーブル34は、作業/食事用チェア30に向かって前方へと移動することと、適切な作業/食事高さへと上昇することとの両方が可能となる。したがって、テーブル34は、作業/食事テーブルとしての使用に理想的に適したものとなる。作業/食事用チェア30は、適切な支持を与える直立背もたれを有する快適なチェアを乗客に提供する。また、
図3は、メインシート20およびチェア30の使用者が見るのに適した位置においてプライバシーパネル12上に取り付けられた映像ディスプレイ39を示す。
【0059】
図4は、キャビネット40上に収納位置にあるテーブル34を示す。また、
図4および
図5においては、代替的な一実施形態による作業/食事用チェア50が示される。チェア50は、ベース52およびL字型支持構造体54を備える。支持構造体54は、直立背もたれ部56および座部58を支持し、この座部58は、収容位置(
図4)と展開使用位置(
図5)との間で動くことができる。また、テーブル34は、
図5においては展開位置にある点に留意されたい。
【0060】
次に
図6を参照すると、作業/食事用チェア30に着座した乗客は、テーブル34の使用時に、さらなる作業表面または食事表面として、メインシート20の使用者により使用されるように通常は意図されたテーブル36を使用することもさらに可能である。テーブル36は、キャビネット40上の枢動アーム46上に取り付けられ、
図7に示す位置から
図8に示す位置へとテーブルパネル36Bを開かせ得るピアノタイプのヒンジにより装着された2つのテーブルパネル36A、36Bから形成される。代替的な一構成においては、別の乗客が、メインシート20に着座してもよく、テーブル36をメインシート20の正面の位置へと回転させることにより、テーブル36を食事または作業テーブルとしてさらに使用し得る。
【0061】
次に
図9〜
図15を参照すると、テーブル36は、キャビネット40上の、枢支部48を中心として回転する枢動アーム46上に取り付けられる。テーブル36をメインシート20の中心線へと展開するためには、テーブル36は、展開時には、
図7および
図8におけるテーブル36の位置との比較により示されるように、キャビネット40上の収容枢支部48から自動的に延在する。
図9および
図10に最も良く示すように、テーブル36は、テーブルパネル36A、36Bの下方に位置決めされた第2の枢支部50を有する。この第2の枢支部50により、テーブル36は、その展開範囲全体にわたり使用位置に対して平行に位置決めされ得る。
【0062】
図11において最も良く示すように、ケーブル52が、歯車付きラック56内に位置決めされたピニオン歯車54の回転中心の周囲に延在する。枢支部48の回転運動は、ケーブル52を介して伝達されて、ピニオン歯車54を回転させ、テーブル36をラック56上において外方へと駆動する。テーブル36は、収容される際には逆方向に作動する。
図12および
図13をさらに参照されたい。
【0063】
図14および
図15に示すように、ピボット48は、凹部62内に取り付けられた乗客により操作されるシート制御ディスク60を備え、
図15においては、このシート制御ディスク60は、ピボット48と同心状に枢動アーム46上に位置する。シート制御ディスク60は、メインシート20の移動を制御するために操縦される複数セクションへと区分される。制御ディスク60は、スイッチの制御下において所望に応じてメインシート20を移動させるように動作可能な、メインシート20内の動作制御モータへと電気的に接続される。
【0064】
図14において最も良く示すように、制御ディスク60は、乗客が指を置き制御ディスク60を回転させるためのくぼみ64を備える。解放時には、戻しばね(図示せず)が、制御ディスク60を中心位置へと戻す。制御ディスク60を時計回り方向へと回転させることにより、背もたれ部は前方へと移動され、制御ディスク60を反時計回り方向へと回転させることにより、背もたれ部はリクライニング位置へと移動される。
【0065】
スイッチ66が、押し下げられると、ヘッドレストを前方または後方へと移動させ、スイッチ68が、シート使用者の所望に応じて、背もたれ部22の腰椎セクションを内外に移動させる。制御ディスク60の中心に位置するスイッチ70が、背もたれ部22が前方に位置する状態で、メインシート20を地上走行位置、離陸位置、および着陸位置へと戻す。ピボット48のエリアにシート制御部を配置することにより、乗客は、ピボットの周囲の残りのエリアを他の目的のために使用することが可能となる。
【0066】
具体的な実施形態および例を参照として、本発明によるシート内搭載型乗客用シート制御部を有するプレミアムクラス航空機乗客用スイート用の乗客用シートを説明した。本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の様々な詳細が変更され得る。さらに、本発明の好ましい実施形態および本発明を実施するための最良の形態の前述の説明は、例示を目的として提示されるにすぎず、限定を目的とするものではない。本発明は、特許請求の範囲により規定される。