(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技球が通過する遊技球通過孔が設けられたスイッチケースを有し、前記遊技球通過孔を通過する前記遊技球を検知して第1検知信号を出力する第1検知部と、前記遊技球通過孔を通過する前記遊技球を検知して第2検知信号を出力する第2検知部とが、前記スイッチケース内において互いに離間して配置された入賞検知スイッチを備える遊技機において、
前記スイッチケース内に、
前記第1検知信号及び前記第2検知信号の出力に基づいて、前記遊技球の入賞が正規の入賞であるか否かを判定する入賞判定手段と、
前記入賞判定手段が正規の入賞であると判定した場合に入賞信号を出力する一方、前記入賞判定手段が正規の入賞ではないと判定した場合には前記入賞信号を出力しない信号出力手段と
が設けられ、
前記第1検知部と前記第2検知部との間の距離は、前記第1検知部と前記第2検知部との両方が同時に前記遊技球を検知できる距離であって、前記遊技球の直径よりも短く設定されており、
前記遊技球が前記第1検知部を通過する時間の平均値をあらかじめ想定したうえで設定した規定値である前記第1検知信号の出力時間、及び、前記遊技球が前記第2検知部を通過する時間の平均値をあらかじめ想定したうえで設定した規定値である前記第2検知信号の出力時間は、互いに等しくなっており、
前記入賞判定手段は、
前記第1検知信号と前記第2検知信号との両方が同時に出力される重なり時間であって、前記第1検知信号の出力時間から規定時間を引いた値を基準として導き出された時間である計測時間を計測する計測手段を備え、
前記計測時間が所定時間よりも長い場合に、前記遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定し、
前記信号出力手段は、前記規定時間が経過し、前記計測時間が経過した直後に前記入賞信号を出力し、
前記入賞信号の出力時間は、前記計測時間よりも長くなっており、
前記遊技機は、前記信号出力手段から出力された前記入賞信号を正規の信号であると判定する遊技制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
前記入賞判定手段及び前記信号出力手段の動作に必要な電源電圧を供給するために用いられる電源電圧線と、前記信号出力手段からの前記入賞信号を出力するために用いられる信号出力線とが接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遊技機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、正規の入賞であるか否か等の判定は、あくまでもメインCPUによって行われる。その結果、メインCPUを備える遊技機側の制御として、入賞を判定する処理が必須となるため、メインCPUにかかる負担が大きくなってしまう。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、入賞の判定を入賞検知スイッチ側で行うことにより、遊技機側のCPUにかかる負担を低減させることができ
る遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1(手段1)では、遊技球が通過する遊技球通過孔が設けられたスイッチケースを有し、前記遊技球通過孔を通過する前記遊技球を検知して第1検知信号を出力する第1検知部と、前記遊技球通過孔を通過する前記遊技球を検知して第2検知信号を出力する第2検知部とが、前記スイッチケース内において互いに離間して配置された入賞検知スイッチ
を備える遊技機において、前記スイッチケース内に、前記第1検知信号及び前記第2検知信号の出力に基づいて、前記遊技球の入賞が正規の入賞であるか否かを判定する入賞判定手段と、前記入賞判定手段が正規の入賞であると判定した場合に入賞信号を出力する一方、前記入賞判定手段が正規の入賞ではないと判定した場合には前記入賞信号を出力しない信号出力手段とが設けら
れ、前記第1検知部と前記第2検知部との間の距離は、前記第1検知部と前記第2検知部との両方が同時に前記遊技球を検知できる距離であって、前記遊技球の直径よりも短く設定されており、前記遊技球が前記第1検知部を通過する時間の平均値をあらかじめ想定したうえで設定した規定値である前記第1検知信号の出力時間、及び、前記遊技球が前記第2検知部を通過する時間の平均値をあらかじめ想定したうえで設定した規定値である前記第2検知信号の出力時間は、互いに等しくなっており、前記入賞判定手段は、前記第1検知信号と前記第2検知信号との両方が同時に出力される重なり時間であって、前記第1検知信号の出力時間から規定時間を引いた値を基準として導き出された時間である計測時間を計測する計測手段を備え、前記計測時間が所定時間よりも長い場合に、前記遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定し、前記信号出力手段は、前記規定時間が経過し、前記計測時間が経過した直後に前記入賞信号を出力し、前記入賞信号の出力時間は、前記計測時間よりも長くなっており、前記遊技機は、前記信号出力手段から出力された前記入賞信号を正規の信号であると判定する遊技制御手段を備えることを特徴とする
遊技機をその要旨としている。
【0008】
従って、請求項1に記載の発明によれば、入賞検知スイッチのスイッチケース内に入賞判定手段及び信号出力手段が設けられているため、入賞の判定を入賞検知スイッチ側で行うことが可能になる。ゆえに、遊技機側の
遊技制御手段(CPU
)によって入賞を判定しなくても済むようになるため、遊技機側のCPUにかかる負担を低減させることができる。
【0009】
ここで、入賞検知スイッチが設置される場所としては、例えば、入賞装置の内部、具体的には、遊技球の入賞を契機として図柄変動ゲームの開始条件を付与する始動入賞装置の内部、図柄変動ゲームの結果が大当りになった際に遊技球が入賞可能な開放状態に切り替えられる大入賞装置の内部、遊技球が常時入賞可能な普通入賞装置の内部などが挙げられる。
【0010】
また、入賞検知スイッチのスイッチケース内に配置される第1検知部及び第2検知部としては、遊技球が近付いた場合に遊技球を検知する近接センサなどが挙げられる。さらに、第1検知部及び第2検知部としては、発光部及び受光部を備え、発光部からの光を遊技球が遮って受光部が受光不能となる場合に遊技球を検知する光センサなどが挙げられる。
請求項2(手段2)に記載の発明は、請求項1において、前記スイッチケースの後端面に、前記入賞判定手段に電気的に接続されるスイッチが設けられ、前記スイッチケースの前端部の片側の角部に、前記スイッチケースの前端面に対して傾斜するテーパ面が設けられ、前記スイッチケースの前端側に、前記スイッチケースの表裏面を貫通する前記遊技球通過孔が配置され、前記スイッチケース内の後端側に、前記入賞判定手段と前記信号出力手段とが配置されていることをその要旨とする。
【0011】
請求項
3(手段
3)に記載の発明は、請求項1
または2において、前記入賞判定手段は、前記第1検知信号及び前記第2検知信号の出力順を判定する出力方向判定手段を備え、前記出力方向判定手段は、前記第1検知信号の出力後に前記第2検知信号が出力されたと判定された場合に、前記遊技球の入賞が正規の入賞であると判定する一方、前記第2検知信号の出力後に前記第1検知信号が出力されたと判定された場合には、前記遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定することをその要旨としている。
【0012】
また、請求項
3に記載の発明によれば、第1検知信号の出力後に第2検知信号が出力される場合に正規の入賞であると判定して信号出力手段から入賞信号を出力する処理や、第2検知信号の出力後に第1検知信号が出力される場合に正規の入賞ではないと判定する処理が、遊技機側のCPUではなく、入賞検知スイッチ側で行われる。ゆえに、遊技機側のCPUにかかる負担を確実に低減させることができる。
【0014】
従って、請求項
1に記載の発明によれば、第1検知信号及び第2検知信号が同時に出力される時間が所定時間よりも長い場合に正規の入賞ではないと判定する処理が、遊技機側のCPUではなく、入賞検知スイッチ側で行われる。ゆえに、遊技機側のCPUにかかる負担をより確実に低減させることができる。また、第1検知部及び第2検知部が、スイッチケース内に配置されることによって互いに近付いているため、不正な電波が照射される電波ゴトが行われた場合に、第1検知信号及び第2検知信号が同時に出力されたことを検知しやすくなる。ゆえに、遊技球の入賞が正規な入賞ではないと判定されやすくなるため、電波ゴトを確実に検知することができる。
【0015】
請求項4(手段4)に記載の発明は、請求項
1乃至3のいずれか1項において、前記入賞判定手段は、
前記規定時間内に前記第1検知信号及び前記第2検知信号のいずれか一方のみが出力される場合、または、前記規定時間内に前記第1検知信号及び前記第2検知信号の両方が出力されるものの前記計測手段によって時間が計測されない場合に、前記遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定すること
をその要旨とする。
【0016】
従って、請求項4に記載の発明によれば、規定時間内に第1検知信号及び第2検知信号のいずれか一方のみが出力される場合に、正規の入賞ではないと判定する処理や、規定時間内に第1検知信号及び第2検知信号の両方が出力されるものの計測手段によって時間が計測されない場合に、正規の入賞ではないと判定する処理が、遊技機側のCPUではなく、入賞検知スイッチ側で行われる。ゆえに、遊技機側のCPUにかかる負担をよりいっそう確実に低減させることができる。
【0017】
請求項5(手段5)に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記入賞判定手段及び前記信号出力手段の動作に必要な電源電圧を供給するために用いられる電源電圧線と、前記信号出力手段からの前記入賞信号を出力するために用いられる信号出力線とが接続されていることをその要旨とする。
【0018】
従って、請求項5に記載の発明によれば、入賞検知スイッチから延びる配線を、電源電圧線と信号出力線との2本にすることができる。その結果、入賞検知スイッチの配線数が、既存の入賞検知スイッチの配線数と同じになるため、入賞検知スイッチを既存の入賞検知スイッチの装着部に装着することが可能となる。ゆえに、本発明の入賞検知スイッチを備えた遊技機を、低コストで実現することができる。
【発明の効果】
【0021】
以上詳述したように、請求項1〜
5に記載の発明によれば、入賞の判定を入賞検知スイッチ側で行うことにより、遊技機側のCPUにかかる負担を低減させることができる。特に、請求項5に記載の発明によれば、入賞検知スイッチを既存の入賞検知スイッチの装着部に装着することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の遊技機をパチンコ機10に具体化した一実施形態を図面に基づき説明する。
【0024】
(1)パチンコ機10全体の概略構成
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されている。このパチンコ機10は機体の外郭をなす縦長方形状の外枠11を備えている。外枠11の開口前面側には、機体を構成する縦長方形状の中枠12が、開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、前枠14が横開き状態が開閉可能に組み付けられている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、窓口14aの下方に上球皿15が一体的に組み付けられた構造を有している。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス(図示略)が組み付けられている。
【0025】
また、前枠14の前面には、上側枠ランプ16a、左側枠ランプ16b及び右側枠ランプ16cが設けられている。各枠ランプ16a〜16cは、図示しない発光体(発光ダイオードなど)を備え、同発光体にレンズ部材を覆い被せて構成されている。これらの枠ランプ16a〜16cでは、パチンコ機10の各種遊技の演出態様(大当り、リーチなど)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾が行われるようになっている。
【0026】
図1に示されるように、前枠14の左上部には左スピーカ17aが配設され、前枠14の右上部には右スピーカ17bが配設されている。左スピーカ17a及び右スピーカ17bは、各種音声を出力して音声演出を行うためのものである。左スピーカ17a及び右スピーカ17bは前枠14の裏面側に装着され、前枠14の前面側において左スピーカ17a及び右スピーカ17bと対応する箇所には複数の放音孔(図示略)が形成されている。
【0027】
さらに、中枠12の前面側において前枠14の下方には、下球皿18が開閉可能に組み付けられている。下球皿18の右方には、遊技球A1(
図5参照)を発射する際に遊技者によって回動操作される操作ハンドル19が装着されている。また、下球皿18の左方には、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ17cが配設されている。なお、下スピーカ17cは中枠12に装着されている。
【0028】
(2)遊技盤13の構成
図2等に示される遊技盤13は、ベニヤ板などの木製基板の表面に樹脂製のセルを貼付することによって略矩形板状に形成されている。遊技盤13の遊技盤面13aには、遊技球A1が流下可能な遊技領域32を区画する内レール33a及び外レール33bが略円形状に敷設されている。内レール33aと外レール33bとの間に生じる発射経路には、操作ハンドル19を操作した際に発射された遊技球A1が通過するようになっている。そして、発射経路を通過した遊技球A1は、発射経路の終端部から遊技領域32に進入し、遊技領域32内を流下するようになっている。
【0029】
図1に示されるように、遊技盤面13aの略中央部には、開口部50aを有する枠状のセンター役物50が装着されている。なお、遊技盤13の裏側には、図柄表示装置60(
図3参照)が着脱自在に取り付けられるようになっている。図柄表示装置60の表示画面は、センター役物50の開口部50aを介して遊技盤13の前面側から視認可能となっている。この図柄表示装置60では、変動画像(または画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、図柄表示装置60では、表示演出に関連して、複数種類の演出図柄を3列で変動させる図柄組み合わせゲームが表示されるようになっている。なお、本実施形態の図柄表示装置60は液晶式であるが、ドットマトリクス式、エレクトロルミネッセンス素子式、7セグメント式の図柄表示装置であってもよい。
【0030】
図1,
図2に示されるように、遊技盤面13a上におけるセンター役物50の下方位置には、始動入賞口51aが形成された始動入賞装置51が配設されている。始動入賞装置51には、一対の羽根部材51bからなる普通電動役物が一体的に構成されている。一対の羽根部材51bは、普通電動役物ソレノイド(図示略)の励磁作用により開閉するようになっている。また、始動入賞装置51の奥方には、始動入賞口51aに入球した遊技球A1を検知する『入賞検知スイッチ』である始動口スイッチSE1(
図2,
図3参照)が設けられている。始動口スイッチSE1は、始動入賞装置51に入賞した遊技球A1を検知したことを契機として、オン状態となり、入賞信号を出力するようになっている。一方、始動口スイッチSE1は、遊技球A1を検知していないときにオフ状態となり、入賞信号を出力しなくなる。なお、入賞信号が出力された場合には、特別図柄表示装置61による図柄変動ゲームが行われるとともに、図柄表示装置60による図柄組み合わせゲームが行われ、所定数(本実施形態では3個)の賞球の払い出しが行われるようになっている。
【0031】
図1,
図2に示されるように、遊技盤面13a上における始動入賞装置51の下方には、大入賞装置52が配設されている。大入賞装置52の奥方には、入賞した遊技球A1を検知するカウントスイッチSE2(
図2,
図3参照)が設けられている。カウントスイッチSE2は、大入賞装置52に入賞した遊技球A1を検知したことを契機として、オン状態となり、入賞信号を出力するようになっている。また、大入賞装置52の大入賞口扉52aは、大入賞口ソレノイド(図示略)の励磁作用により、遊技球A1を受け入れない閉鎖状態、及び、遊技球A1を受け入れやすい開放状態に切替可能になっている。本実施形態において、大入賞口扉52aの「閉鎖状態」とは、大入賞口扉52aが完全に閉じている状態をいい、大入賞口扉52aの「開放状態」とは、大入賞口扉52aが完全に開いた状態をいう。なお、カウントスイッチSE2にて遊技球A1が検知された場合には、所定数(本実施形態では15個)の賞球の払い出しが行われるようになっている。
【0032】
図1,
図2に示されるように、遊技盤面13a上におけるセンター役物50の左側領域には、遊技球A1の通過を検知する機能を有するゲート53が設けられている。ゲート53は、上下方向に開口しており、遊技領域32内を流下する遊技球A1が上方から通過可能になっている。ゲート53の奥方には、通過した遊技球A1を検知するゲートスイッチSE3(
図2,
図3参照)が設けられている。なお、ゲートスイッチSE3にて遊技球A1が検知された場合に乱数を取得し、取得した乱数が所定の乱数値であるか否かを判定した結果に基づいて普通電動役物ソレノイドが駆動される。このような判定(当り判定)によって一対の羽根部材51bが開放されるため、始動入賞装置51に遊技球A1が入賞しやすくなる。
【0033】
また、センター役物50の右下方には、可視表示部を備えた特別図柄表示装置61が配設されている。特別図柄表示装置61では、始動入賞装置51への遊技球A1の入賞を契機として、特別図柄(図示略)による図柄変動ゲームが実行され、該図柄変動ゲームの結果として、大当り及びハズレの表示結果が表示されるようになっている。例えば、図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合、図柄変動ゲームの終了時に、特別図柄として「0」〜「9」の10通りの数字を示す図柄が表示される。一方、図柄変動ゲームの結果がハズレとなる場合、図柄変動ゲームの終了時に、特別図柄としてハズレを示す「−」の図柄が表示される。
【0034】
さらに、本実施形態では、特別図柄表示装置61での図柄変動ゲームに合わせて、図柄表示装置60による図柄組み合わせゲームが行われる。具体的には、図柄変動ゲームの開始とほぼ同時に図柄組み合わせゲームが開始され、図柄変動ゲームの終了(大当りまたはハズレの表示結果が表示)とほぼ同時に図柄組み合わせゲームの結果が表示されるようになっている。
【0035】
図1,
図2に示されるように、センター役物50の右下方には、可視表示部を備えた普通図柄表示装置62が配設されている。この普通図柄表示装置62では、ゲート53への遊技球A1の通過を契機として、普通図柄(図示略)を変動させる普通図柄変動ゲームが実行され、該普通図柄変動ゲームの結果として、乱数抽選の結果を示す普通図柄が停止表示されるようになっている。なお、本実施形態の普通図柄は、当りの図柄「○」、または、ハズレの図柄「×」の2種類である。そして、当りの図柄が導出された場合(普通図柄変動ゲームに当選した場合)、普通電動役物ソレノイドが所定時間だけ駆動され、一対の羽根部材51bが開放されるようになっている。
【0036】
また、遊技盤面13aにおいて始動入賞装置51の左方には、左下外普通入賞装置58a、左下中普通入賞装置58b及び左下内普通入賞装置58cが配設されている。各普通入賞装置58a〜58cは、遊技球A1が常時入賞可能となっており、互いに連なった状態に配置されている。普通入賞装置58a〜58cの奥方には、入賞した遊技球A1を検知する入賞口スイッチSE4(
図3参照)が設けられている。入賞口スイッチSE4は、普通入賞装置58a〜58cに入賞した遊技球A1を検知したことを契機として、オン状態となり、入賞信号を出力するようになっている。即ち、普通入賞装置58a〜58cでは、1つの入賞口スイッチSE4で遊技球A1の入賞を検知している。さらに、遊技盤面13aにおいて始動入賞装置51の右上方には、右普通入賞装置58dが配設されている。右普通入賞装置58dには遊技球A1が常時入賞可能となっている。右普通入賞装置58dの奥方には、入賞した遊技球A1を検知する入賞口スイッチSE5(
図3参照)が設けられている。入賞口スイッチSE5は、右普通入賞装置58dに入賞した遊技球A1を検知したことを契機として、オン状態となり、入賞信号を出力するようになっている。なお、入賞口スイッチSE4,SE5にて遊技球A1が検知された場合には、所定数(本実施形態では10個)の賞球の払い出しが行われるようになっている。
【0037】
図1,
図2に示されるように、遊技領域32内には風車34が配設され、遊技領域32の略全域には複数の遊技釘35が植設されている。風車34及び遊技釘35は、遊技領域32内を流下する遊技球A1の方向を変更するとともに、各入賞装置51,52,58a〜58cに向けて遊技球A1を誘導可能となっている。また、遊技領域32の最下部には、いずれの入賞装置51,52,58a〜58dにも入賞しなかった遊技球A1を回収するためのアウト口57が配置されている。
【0038】
図2,
図3に示されるように、遊技盤面13aの下辺部におけるアウト口57の右側方には、入賞装置51,52,58a〜58dへの遊技球A1の入賞を契機として払い出される賞球の残数を表示する残数表示器71が設けられている。なお、賞球の残数とは、入賞装置51,52,58a〜58dへの遊技球A1の入賞に基づいて払い出される賞球のうち、未払出状態にある賞球の総個数(賞球総数)を示している。従って、賞球の残数は、入賞装置51,52,58a〜58dへの遊技球A1の入賞により増加し、賞球の払い出しにより減少する。また、本実施形態の残数表示器71は、3桁の数字(0〜999)または3桁のアルファベット(FFF)を表示可能な7セグメント式の表示器である。
【0039】
(3)始動口スイッチSE1の構成
図4,
図5に示されるように、始動口スイッチSE1は、略矩形平板状をなすスイッチケース81を有している。本実施形態では、スイッチケース81の外観及び外形寸法が、既存の入賞検知スイッチのスイッチケースの外観及び外形寸法と略等しくなっている。具体的に言うと、スイッチケース81の前端部の片側の角部には、前端面81aに対して傾斜するテーパ面82が設けられている。スイッチケース81の後端面81bには、図示しないコネクタ装着部が設けられている。また、スイッチケース81の前端側には、同スイッチケース81の表裏面を貫通する遊技球通過孔83が配置されている。遊技球通過孔83には、始動入賞装置51に入賞した遊技球A1が通過可能となっている。
【0040】
図5,
図6に示されるように、始動口スイッチSE1には、第1検知部91と第2検知部92とが、スイッチケース81内において互いに離間して配置された構造を有している。第1検知部91は、遊技球通過孔83を通過する遊技球A1を検知して第1検知信号を出力するようになっている。第2検知部92は、遊技球通過孔83を通過するとともに第1検知部91によって検知された遊技球A1を検知して、第2検知信号を出力するようになっている。なお、本実施形態の第1検知部91及び第2検知部92は、遊技球A1が近付いた場合に遊技球A1を検知する近接センサである。
【0041】
また、
図6に示されるように、スイッチケース81内には、入賞判定回路93(入賞判定手段)と信号出力回路94(信号出力手段)とが設けられている。入賞判定回路93は、第1検知信号及び第2検知信号の出力に基づいて、遊技球A1の入賞が正規の入賞であるか否かを判定するようになっている。即ち、入賞判定回路93は、検知信号(第1検知信号及び第2検知信号)を論理的に判断する論理回路である。また、信号出力回路94は、入賞判定回路93が正規の入賞であると判定した場合に、オン状態となり、入賞信号を出力するようになっている。一方、信号出力回路94は、入賞判定回路93が正規の入賞ではないと判定した場合にオフ状態となり、入賞信号を出力しなくなる。
【0042】
なお、始動口スイッチSE1には、電源電圧線(図示略)及び信号出力線(図示略)が接続されている。電源電圧線は、パチンコ機10側に設けられた電源基板(図示略)に電気的に接続されており、入賞判定回路93及び信号出力回路94の動作に必要な電源電圧(本実施形態では約12Vまたは約15Vの直流電圧)を供給するために用いられている。信号出力線は、信号出力回路94と主制御基板31のメインCPU21a(
図3参照)とを電気的に接続しており、信号出力回路94からの入賞信号を出力するために用いられている。
【0043】
(4)パチンコ機10の電気的構成
図3に示されるように、このパチンコ機10は、主制御基板21、統括制御基板22、表示制御基板23、音声・ランプ制御基板24及び払出制御基板25を備えている。主制御基板21には統括制御基板22が電気的に接続され、統括制御基板22には、表示制御基板23及び音声・ランプ制御基板24が電気的に接続されている。また、払出制御基板25は、主制御基板21に電気的に接続されており、主制御基板21からの払い出し指示に基づいて球払出装置26による遊技球A1の払い出しを制御するようになっている。
【0044】
(4−1)主制御基板21の電気的構成
主制御基板21は、パチンコ機10全体を制御するメインCPU21aを備えている。メインCPU21aには、始動口スイッチSE1、カウントスイッチSE2、ゲートスイッチSE3及び入賞口スイッチSE4,SE5が接続されている。また、メインCPU21aには、特別図柄表示装置61、普通図柄表示装置62及び残数表示器71が接続されている。
【0045】
図3に示されるメインCPU21aには、メインROM(図示略)及びメインRAM(図示略)が電気的に接続されている。メインCPU21aは、図柄変動ゲームに係る各種抽選に用いる大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、リーチ判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、メインCPU21aは、更新後の値をメインRAMの乱数記憶領域に設定して更新前の値を書き換えている。
【0046】
次に、メインCPU21aが実行する図柄変動ゲームに係る各種処理(大当り判定、リーチ判定、大当り図柄、ハズレ図柄の決定など)を説明する。
【0047】
図3に示されるメインCPU21aは、始動入賞装置51への遊技球A1の入賞(始動口スイッチSE1からの入賞信号の入力)を契機として、所定の周期ごとに更新される大当り判定用乱数の値及び大当り図柄用乱数の値をメインRAMから取得し、それらの値をメインRAMの乱数記憶領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU21aは、図柄変動ゲームの開始直前に、メインRAMの乱数記憶領域に格納されている大当り判定用乱数の値とメインROMに記憶されている大当り判定値とを比較して、図柄変動ゲームの当否を判定する大当り判定(大当り抽選)を行う。なお、本実施形態では、大当り判定用乱数のとりうる数値を0〜946(全947通りの整数)としている。そして、メインCPU21aは、大当り判定用乱数のとりうる数値の中からあらかじめ定めた3個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を947分の3(=315.7分の1)として大当り判定を行う。
【0048】
大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、
図3に示されるメインCPU21aはハズレを決定する。そして、メインCPU21aは、図柄表示装置60での図柄組み合わせゲームで導出される演出図柄に関連する図柄である特別図柄を、ハズレを示す「−」の図柄に決定する。さらに、メインCPU21aは、決定した特別図柄に対応したデータを、次回の図柄変動ゲームに係る処理を行うまでの間、メインRAMに記憶する。
【0049】
そして、メインCPU21aは、メインRAMから読み出したリーチ判定用乱数の値とメインROMに記憶されているリーチ判定値とを比較してハズレリーチを実行するか否かのリーチ判定を行う。なお、リーチ判定値は、リーチ判定用乱数のとりうる数値の中からあらかじめ定めた値である。そして、リーチ判定の判定結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致)の場合、メインCPU21aはハズレリーチを決定する。また、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが不一致)の場合、メインCPU21aは、ハズレ(リーチを伴わないハズレ)を決定する。
【0050】
一方、大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、
図3に示されるメインCPU21aは大当りを決定する。大当りの決定がなされると、メインCPU21aは、メインCPU21aは、メインRAMの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値に基づいて、「0」〜「9」のいずれか1つを示す特別図柄を決定する。そして、メインCPU21aは、決定した特別図柄に対応したデータを、次回の図柄変動ゲームに係る処理を行うまでの間、メインRAMに記憶する。
【0051】
また、メインCPU21aは、各入賞装置51,52,58a〜58dへの遊技球A1の入賞(各スイッチSE1,SE2,SE4,SE5からの入賞信号の入力)を契機として、各入賞信号に対応する賞球数(本実施形態では、3個、5個、10個のいずれか)をメインROMから取得する。そして、メインCPU21aは、各入賞信号に対応する賞球数の合計(賞球総数)をメインRAMに記憶する。また、メインCPU21aは、スイッチSE1,SE2,SE4,SE5から入賞信号が入力される度に、入力された入賞信号に対応する賞球数をメインRAMに記憶されている賞球総数に加算し、更新後の賞球総数とする。
【0052】
そして、
図3に示されるメインCPU21aは、賞球の残数(賞球総数)を示す賞球残数信号を残数表示器71に対して出力する。残数表示器71では、賞球残数信号が残数表示器71に表示する数字(またはアルファベット)に変換処理されることにより、賞球の残数が表示される。この場合、遊技者は、残数表示器71に表示された数字(ここでは「25」)に基づいて、25個の賞球が未払出状態であることを把握することができる。
【0053】
また、メインCPU21aは、各入賞装置51,52,58a〜58dへの遊技球A1の入賞(各スイッチSE1,SE2,SE4,SE5からの入賞信号の入力)を契機として、払出制御基板25に対して賞球制御信号を出力する。そして、払出制御基板25は、賞球制御信号の入力を契機として、球払出装置26に対して駆動制御信号を出力し、球払出装置26による賞球の払い出しを開始させる。このとき、賞球の払い出しを検知した球計数センサ(図示略)からは、主制御基板21及び払出制御基板25に対して賞球払出信号が出力される。なお、賞球払出信号は、賞球が1個払い出される度に出力される。
【0054】
そして、
図3に示されるメインCPU21aは、球計数センサから賞球払出信号が入力されると、メインRAMに記憶されている賞球総数(ここでは「25」)を1減算し、減算後の賞球総数(ここでは「24」)を更新後の賞球総数としてメインRAMに記憶する。また、メインCPU21aは、減算後の賞球総数を示す賞球残数信号を残数表示器71に対して出力し、残数表示器71は、賞球残数信号に基づいて残数表示器71の表示を変更(ここでは「25」→「24」)させる。この場合、遊技者は、残数表示器71に表示されている数字が小さくなることにより、賞球の払い出しが行われている旨を把握することができる。
【0055】
即ち、本実施形態では、各入賞装置51,52,58a〜58dに遊技球A1が入賞すると、賞球総数が加算されて残数表示器71に表示されている数字が大きくなり、遊技球A1が1個払い出される度に、賞球総数が減算されて残数表示器71に表示されている数字が小さくなる。また、本実施形態では、メインRAMに記憶されている賞球総数が1000以上になった場合に、残数表示器71にアルファベット(FFF)が表示される。この場合、遊技者は、賞球の残数が1000個以上である旨を把握することができる。
【0056】
(4−2)統括制御基板22の電気的構成
図3に示される統括制御基板22は統括制御CPU22aを備えており、統括制御CPU22aには統括ROM(図示略)及び統括RAM(図示略)が接続されている。統括RAMには、遊技演出の決定に用いる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
【0057】
なお、統括制御CPU22aは、メインCPU21aから入力された各種コマンドに基づいて、図柄組み合わせゲームの終了時に図柄表示装置60に停止表示される演出図柄を生成するようになっている。そして、統括制御CPU22aは、表示制御基板23及び音声・ランプ制御基板24に遊技演出の実行を指示する指示コマンドを、表示制御基板23の表示制御CPU23a、及び、音声・ランプ制御基板24の音声・ランプ制御CPU24aに出力するようになっている。これにより、表示制御基板23及び音声・ランプ制御基板24が実行する遊技演出の具体的な内容が、統括制御基板22によって統括的に制御される。
【0058】
(4−3)表示制御基板23の電気的構成
図3に示されるように、表示制御基板23は表示制御CPU23aを備えており、表示制御CPU23aには表示ROM(図示略)及び表示RAM(図示略)が接続されている。表示ROMには、図柄組み合わせゲームが行われる際に用いられる表示演出データが記憶されている。表示演出データとは、表示制御CPU23aが、図柄表示装置60の表示内容(図柄変動など)を制御するための情報である。また、表示RAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
【0059】
そして、統括制御CPU22aから指示コマンドが入力されると、表示制御CPU23aは、表示ROMに記憶されている表示演出データを図柄信号に変換し、図柄表示装置60に出力する。その結果、図柄表示装置60は、図柄信号に基づき所定の表示(図柄組み合わせゲームなど)を行うことができるようになる。
【0060】
(4−4)音声・ランプ制御基板24の電気的構成
図3に示されるように、音声・ランプ制御基板24は音声・ランプ制御CPU24aを備えており、音声・ランプ制御CPU24aには音声・ランプROM(図示略)及び音声・ランプRAM(図示略)が接続されている。音声・ランプROMには、図柄組み合わせゲームが行われる際に用いられる発光演出データ及び音声演出データが記憶されている。発光演出データとは、音声・ランプ制御CPU24aが、枠ランプ16a〜16cの発光出力態様を制御するための情報である。音声演出データとは、音声・ランプ制御CPU24aが、スピーカ17a〜17cの音声出力態様(効果音の種類、言語音声の種類、音声出力時間など)を制御するための情報である。また、音声・ランプRAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
【0061】
そして、統括制御CPU22aから指示コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶されている発光演出データを発光制御信号に変換し、枠ランプ16a〜16cに出力する。その結果、枠ランプ16a〜16cは、発光制御信号に基づき所定の発光動作(点灯、点滅など)を行うことができるようになる。また、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶されている音声演出データを音声信号に変換し、スピーカ17a〜17cに出力する。その結果、スピーカ17a〜17cは、音声信号に基づき所定の出力動作(音声の出力)を行うことができるようになる。
【0062】
次に、始動口スイッチSE1による遊技球A1の検知方法を説明する。
【0063】
(A)通常、遊技球A1が始動入賞装置51に入賞すると、第1検知部91が遊技球A1を検知して入賞判定回路93に対して第1検知信号を出力した後、第2検知部92が遊技球A1を検知して入賞判定回路93に対して第2検知信号を出力する(
図7参照)。そして、入賞判定回路93は、第1検知信号が入力されたか否かを判定する。即ち、入賞判定回路93は『第1検知信号入力判定手段』としての機能を有している。また、入賞判定回路93は、第2検知信号が入力されたか否かを判定する。即ち、入賞判定回路93は『第2検知信号入力判定手段』としての機能を有している。さらに、第1検知信号及び第2検知信号が入力されたと判定されると、入賞判定回路93は、第1検知信号及び第2検知信号の出力順(入力順)を判定する。即ち、入賞判定回路93は『出力方向判定手段』としての機能を有している。
【0064】
また、入賞判定回路93は、第1時間である規定時間T1(本実施形態では1ms以上8ms以下)が経過したか否かを判定する。詳述すると、入賞判定回路93は、2つの検知部91,92に検出されることをあらかじめ想定したうえで設定した規定時間T1という期間内に、第2検知信号が入力されたか否かを判定する。即ち、入賞判定回路93は、『第1時間判定手段』としての機能を有しており、時間判定を行う論理回路である。なお、本実施形態の規定時間T1は、第1検知信号が出力されてから第2検知信号が出力されるまでの期間をあらかじめ想定したうえで設定した規定値である。そして、入賞判定回路93は、規定時間T1内に第1検知信号及び第2検知信号の両方が出力されたか否かを判定する。
【0065】
さらに、規定時間T1内に第1検知信号及び第2検知信号の両方が出力されたと判定されると、入賞判定回路93は、第1検知信号及び第2検知信号が同時に出力される第2時間である計測時間T2を計測する。即ち、入賞判定回路93は『計測手段』としての機能を有している。また、入賞判定回路93は、第2時間(計測時間T2)が所定時間(本実施形態では4ms)よりも長いか否かを判定する。即ち、入賞判定回路93は、『第2時間判定手段』としての機能を有しており、時間判定を行う論理回路である。
【0066】
なお、計測時間T2は、検知信号(第1検知信号及び第2検知信号)の出力時間T3(
図7〜
図10参照)から規定時間T1を引いた値を基準として導き出された時間である。出力時間T3は、直径L1(
図5参照)が11mmの遊技球A1が検知部(第1検知部91、第2検知部92)を通過する時間の平均値をあらかじめ想定(遊技球A1の通過速度と遊技球A1の直径L1とに基づいて導出)したうえで設定した規定値であり、本実施形態では1ms以上4ms以下に設定されている。そして、第1検知信号の出力時間T3及び第2検知信号の出力時間T3は、互いに等しくなっている。また、計測時間T2は、第1検知部91と第2検知部92との間の距離L2(
図5参照)、及び、遊技球A1の直径L1に基づいて設定された時間である。詳述すると、計測時間T2は、第1検知信号の出力時間T3と第2検知信号の出力時間T3との両方が同時に出力される重なり時間であるため、距離L2が短い場合には計測時間T2が長くなり、距離L2が長い場合には計測時間T2が短くなる。しかし、距離L2が直径L1よりも大きくなると、第1検知信号及び第2検知信号が同時に検出されることがないため、計測時間T2自体が発生しなくなる。よって、距離L2は、第1検知部91と第2検知部92との両方が同時に遊技球A1を検知できる距離である必要があるため、計測時間T2は、距離L2に基づいて設定すべき時間である。
【0067】
そして、入賞判定回路93は、第1検知信号の出力後に第2検知信号が出力されたと判定し、規定時間T1内に第1検知信号及び第2検知信号の両方が出力されたと判定し、計測時間T2が所定時間以下であると判定した場合に、遊技球A1の入賞が正規の入賞であると判定する。さらに、入賞判定回路93は、検知信号を論理的に判断する論理回路と時間判定を行う論理回路との論理和により、入賞信号を信号出力回路94に出力させる制御を行う。なお、入賞信号は、規定時間T1が経過し、計測時間T2が経過した直後に出力される(
図7参照)。
【0068】
(B)ところで、往復動する糸付きの遊技球を始動口スイッチSE1に何度も検知させて不正に賞球を得ようとする不正行為が行われることがある。この場合、遊技者が糸を引いて始動入賞装置51から遊技球を引き上げる際に、第2検知部92から第2検知信号が出力された後で、第1検知部91から第1検知信号が出力されるようになる(
図8参照)。よって、入賞判定回路93は、第2検知信号の出力後に第1検知信号が出力されたと判定し、遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定するようになる。この場合、入賞判定回路93は、入賞信号を信号出力回路94に出力させる制御を行わないため、パチンコ機10側のCPU(メインCPU21a)に入賞信号が出力されることはない。
【0069】
(C)また、不正な電波を照射する電波ゴトが行われることがある。この場合、第1検知部91及び第2検知部92の両方に対して略同時に電波が照射されるため、第1検知部91からの第1検知信号と第2検知部92からの第2検知信号とが略同時に出力されるようになる(
図9参照)。そして、入賞判定回路93は、第1検知信号及び第2検知信号が同時に出力される時間(計測時間T4)が所定時間(本実施形態では4ms)よりも長いと判定するため、遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定するようになる。詳述すると、第1検知信号及び第2検知信号が略同時に出力された場合であっても、第1検知信号の出力後に第2検知信号が出力された場合であっても、計測時間T4が所定時間よりも長いと判定されたときには、入賞判定回路93は、遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定する。一方、第2検知信号の出力後に第1検知信号が出力されたと判定された場合には、入賞判定回路93は、計測時間T4の長さに関係なく、遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定する。なお、これらの場合も、入賞判定回路93は、入賞信号を信号出力回路94に出力させる制御を行わないため、メインCPU21aに入賞信号が出力されることはない。なお、本実施形態の計測時間T4は、計測時間T2よりも大幅に長い時間に設定されている。
【0070】
(D)さらに、ノイズなどにより、第1検知部91からの第1検知信号、及び、第2検知部92からの第2検知信号のいずれか一方が出力されなくなることがある。例えば、第1検知信号のみが出力されると(
図10参照)、入賞判定回路93は、規定時間T5内に第1検知信号のみが出力されたと判定するものの、規定時間T5内に第2検知信号が出力されたとは判定しないため、遊技球A1の入賞が正規の入賞ではないと判定するようになる。この場合も、入賞判定回路93は、入賞信号を信号出力回路94に出力させる制御を行わないため、メインCPU21aに入賞信号が出力されることはない。なお、本実施形態の規定時間T5は、第1検知信号の出力時間T3と同じ長さに設定されているが、
図7の規定時間T1と同じ長さに設定されていてもよい。
【0071】
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
【0072】
(1)本実施形態のパチンコ機10では、始動口スイッチSE1のスイッチケース81内に入賞判定回路93及び信号出力回路94が設けられているため、入賞の判定を始動口スイッチSE1側で行うことが可能になる。ゆえに、パチンコ機10側のCPU(メインCPU21a)によって入賞を判定しなくても済むようになるため、メインCPU21aにかかる負担を低減させることができる。
【0073】
(2)本実施形態では、始動口スイッチSE1から延びる配線が、電源電圧線及び信号出力線との2本であるため、始動口スイッチSE1の配線数が、既存の入賞検知スイッチの配線数と同じになる。また、本実施形態では、スイッチケース81の外形寸法が、既存の入賞検知スイッチのスイッチケースの外形寸法と等しくなっている。その結果、始動口スイッチSE1を既存の入賞検知スイッチの装着部に装着することが可能となる。ゆえに、本実施形態の始動口スイッチSE1を備えたパチンコ機10を、低コストで実現することができる。
【0074】
なお、本実施形態を以下のように変更してもよい。
【0075】
・上記実施形態では、始動入賞装置51の内部に設置された始動口スイッチSE1が、入賞判定回路93及び信号出力回路94を備えた入賞検知スイッチとなっていた。しかし、大入賞装置52の内部に設置されたカウントスイッチSE2、ゲート53の奥方に設けられたゲートスイッチSE3、普通入賞装置58a〜58dの内部に設置された入賞口スイッチSE4,SE5などに、入賞検知スイッチとしての機能を持たせてもよい。
【0076】
また、球払出装置26による賞球の払い出しを検知する球計数センサに、入賞検知スイッチとしての機能を持たせてもよい。この場合、メインCPU21aは、球計数センサの信号出力回路から出力された賞球払出信号(入賞信号)を、正規の信号であると判定するようになる。即ち、メインCPU21aは『遊技制御手段』としての機能を有している。さらに、パチンコ機10に遊技球A1を供給する球貸機(いわゆる「サンド」)に、遊技球A1の供給を検知する球供給センサを設け、球供給センサに入賞検知スイッチとしての機能を持たせてもよい。
【0077】
・上記実施形態では、入賞判定回路93が、規定時間T5内に第1検知信号のみが出力された場合に、遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定していた。しかし、入賞判定回路93は、規定時間T5内に第2検知信号のみが出力される場合であっても、遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定してもよい。また、入賞判定回路93は、規定時間T1内に第1検知信号及び第2検知信号の両方が出力される場合であっても、計測時間T2,T4(即ち、第1検知信号及び第2検知信号が同時に出力される時間)が計測されなければ、遊技球の入賞が正規の入賞ではないと判定してもよい。
【0078】
・
図4に示されるように、スイッチケース81の後端面81b等にスイッチ95を設けてもよい。なお、スイッチ95は、入賞判定回路93に電気的に接続されており、例えば、遊技球の検知感度を調節したり、遊技球の入賞判定のモードを変更したりする際に用いることができる。
【0079】
・上記実施形態において、入賞判定回路93にスイッチ用CPUを設け、スイッチ用CPUが、遊技球A1の入賞が正規の入賞であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、スイッチ用CPUが『入賞判定手段』としての機能を有するようになる。
【0080】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
【0081】
(1)上記手段1乃至5のいずれか1つにおいて、前記スイッチケースの外形寸法が、既存の入賞検知スイッチのスイッチケースの外形寸法と等しいことを特徴とする入賞検知スイッチ。
【0082】
(2)上記手段1乃至5のいずれか1つに記載の入賞検知スイッチを備えることを特徴とする遊技機。