(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態のユニット式建物100を概略的に示す斜視図である。
【0021】
本実施形態のユニット式建物100は、本発明のユニット式建物の小屋裏構造を適用したものである。具体的には、
図1に示すように、ユニット式建物100は、基礎(図示略)の上に設けられた下階部1と、この下階部1の上に設けられた上階部2と、この上階部2の上に設けられた小屋パネル3と、小屋パネル3の上に屋根束4を介して配設された屋根5とを備え、屋根5と小屋パネル3との間に小屋裏空間6が形成されている。
【0022】
下階部1及び上階部2の各々は、略直方体フレーム状に形成された複数の建物ユニット11、21を組み合わせて構成され、これら下階部1及び上階部2が建物本体100Aを構成している。
また、建物本体100Aの最上階である上階部2を構成する複数の建物ユニット21、…のうち一部の建物ユニット21(
図1における左手前側から右奥側に向かう方向の中央側の2つの建物ユニット21、21)の上面が、小屋パネル3の設置エリアAとされている。なお、上階部2を構成する複数の建物ユニット21、…のうち、小屋パネル3が設置されない建物ユニット21の上面により、非設置エリアBが構成されている。
【0023】
下階部1は、複数(例えば、6つ)の略直方体フレーム状の建物ユニット11、…を有し、これら建物ユニット11が基礎の上に並べられて水平方向に連結されている。
具体的には、下階部1は、互いの長辺どうしを対向させて所定の一方向(例えば、
図1における左手前側から右奥側に向かう方向)に隣接させた3つの短建物ユニット111、…と、短建物ユニット111、…の長辺よりも相対的に長い長辺を有し、互いの長辺どうしを対向させて所定の一方向に隣接させた3つの長建物ユニット112、…とを有している。そして、3つの短建物ユニット111、…と3つの長建物ユニット112、…とが、所定の一方向に略直交する方向(
図1における右手前側から左奥側に向かう方向)に短辺どうしを対向させるように隣接させて配置されている。
【0024】
上階部2は、複数(例えば、6つ)の略直方体フレーム状の建物ユニット21、…を有し、これら建物ユニット21が下階部1の建物ユニット11の上に並べられて水平方向に連結されている。
また、上階部2は、下階部1と略同様の構成をなし、3つの短建物ユニット211、…と3つの長建物ユニット212、…とを有している。そして、3つの短建物ユニット211、…と3つの長建物ユニット212、…とが、所定の一方向に略直交する方向に短辺どうしを対向させるように隣接させて配置されている。
また、上階部2を構成する6つの建物ユニット21、…のうち、一部の建物ユニット21の上面の設置エリアAに小屋パネル3が複数隣り合って配置されている。具体的には、
図1における左手前側から右奥側に向かう方向の中央側の2つの建物ユニット21、21、すなわち、3つのうちの真ん中の短建物ユニット211及び長建物ユニット212の上に、小屋パネル3がそれぞれ設置されている。
【0025】
なお、下階部1及び上階部2を長辺の長さ寸法が異なる短建物ユニット111、211及び長建物ユニット112、212の2種類で構成するようにしたが、一例であってこれに限られるものではなく、例えば、1種類の建物ユニット11、21から構成されても良いし、長辺や短辺の長さ寸法が異なる3種類以上の建物ユニット11、21から構成されても良い。
【0026】
図2は、ユニット式建物100を構成する小屋パネル3を示す平面図である。
図2に示すように、小屋パネル3は、短建物ユニット211の上に設置される短小屋パネル31と、長建物ユニット212の上に設置される長小屋パネル32とを有している。
【0027】
短小屋パネル31は、略等しい長さの一対の長小屋梁311a、311bと略等しい長さの一対の短小屋梁311c、311dからなる4つの小屋梁311、…を有し、一対の長小屋梁311a、311bを対向させるとともに一対の短小屋梁311c、311dを対向させるように矩形枠状に組み合わせて構成されている。また、短小屋パネル31は、平面視形状が短建物ユニット211と略等しく形成され、4つの小屋梁311、…と短建物ユニット211の対応する4つの天井梁211a、…とが上下にほぼ重なるように短建物ユニット211の上に設置されている。
【0028】
長小屋パネル32は、略等しい長さの一対の長小屋梁321a、321bと略等しい長さの一対の短小屋梁321c、321dからなる4つの小屋梁321、…を有し、一対の長小屋梁321a、321bを対向させるとともに一対の短小屋梁321c、321dを対向させるように矩形枠状に組み合わせて構成されている。また、長小屋パネル32は、平面視形状が長建物ユニット212と略等しく形成され、4つの小屋梁321、…と長建物ユニット212の対応する4つの天井梁212a、…とが上下にほぼ重なるように長建物ユニット212の上に設置されている。
【0029】
また、短小屋パネル31及び長小屋パネル32には、小屋パネル3が設置されない非設置エリアBに隣接する長小屋梁(第1梁)311a、311b、321a、321bの外側面(非設置エリアB側の面)に、屋根束4を支持するためのブラケット7が取り付けられている。
具体的には、一対の長小屋梁311a、311b、321a、321bの各々の中間部に中間ブラケット71が設けられ(
図3(a)及び
図3(b)参照)、隣合う小屋パネル3(例えば、短小屋パネル31のブラケット7の場合には、長小屋パネル32)側の端部に中央側ブラケット72が設けられ(
図5(a)及び
図5(b)参照)、ユニット式建物100の外壁側の端部に外壁側ブラケット73が設けられている(
図7(a)及び
図7(b)参照)。
【0030】
ここで、中間ブラケット71について、
図3(a)及び
図3(b)並びに
図4(a)及び
図4(b)を参照して詳細に説明する。
図3(a)は、
図2の小屋パネル3の破線Aで囲まれた部分を示す平面図であり、
図3(b)は、中間ブラケット71に中間屋根束41が取り付けられた状態を示す平面図である。また、
図4(a)は、
図3(b)を矢印A方向に視て示す側面図であり、
図4(b)は、
図3(b)を矢印B方向に視て示す側面図である。
【0031】
図3(a)等に示すように、短小屋パネル31の中間ブラケット71は、非設置エリアBに隣接する一対の長小屋梁311a、311bの各々の中間部の外側面に、所定の締結手段(例えば、ボルト811a及びナット811b)により締結されている。
具体的には、中間ブラケット71は、長小屋梁311a(311b)の外側面に取付けられる取付面部711と、中間屋根束41を支持する支持面部712と、補強用フレーム部713とを備えて構成されている。
【0032】
取付面部711は、例えば、上下方向に沿って形成された略矩形状の板状をなし、4つの隅部の各々にボルト811aが挿通される取付用通し孔711aが形成されている(
図4(b)参照)。なお、
図4(b)にあっては、ボルト811aの図示を省略している。
一方、短小屋パネル31の長小屋梁311a(311b)の中間部の外側面にも、ボルト811aが挿通される通し孔(図示略)が4つ形成されている。
そして、取付面部711の4つの取付用通し孔711a、…が長小屋梁311aの対応する4つの通し孔にそれぞれ重ね合わされ、ボルト811aが取付用通し孔711a及び通し孔にそれぞれ通されて当該ボルト811aにナット811bがそれぞれ螺合する。このようにして、長小屋梁311aの外側面に中間ブラケット71が締結されている(
図4(a)参照)。なお、中間ブラケット71の長小屋梁311aの外側面に対する締結は、工場で行われても良いし、建築現場にて行われても良い。
また、取付面部711の上端に連続して支持面部712が形成されている。
【0033】
支持面部712は、取付面部711の上端から当該中間ブラケット71が取り付けられる短小屋パネル31の外側、すなわち、短小屋パネル31が設置されない短建物ユニット211側に略水平に突出するように取付面部711の上端に連結されている(
図4(a)参照)。また、支持面部712の上面の高さ位置は、当該中間ブラケット71が取り付けられる長小屋梁311aの上端面の高さ位置と略等しくなっている。
【0034】
また、支持面部712は、水平方向に沿って形成された略矩形状の板状をなし、先端(自由端)側の2つの隅部の各々にボルト812a(
図4(a)参照)が挿通される束用通し孔712aが形成されている(
図3(a)参照)。
一方、短小屋パネル31の長小屋梁311a(311b)の上端面にも、ボルト812aが挿通される束用通し孔311eが2つ形成されている。また、中間屋根束41の下端のベース部411にもボルト812aが挿通される通し孔411aが4つ形成されている。
そして、中間屋根束41のベース部411の4つの通し孔411a、…が支持面部712の2つの束用通し孔712a、712a及び長小屋梁311aの2つの束用通し孔311e、311eにそれぞれ重ね合わされ、ボルト812aがベース部411の通し孔411a及び支持面部712の束用通し孔712aにそれぞれ通されて当該ボルト812aにナット812bがそれぞれ螺合するとともに、ボルト812aがベース部411の通し孔411a及び長小屋梁311aの束用通し孔311eにそれぞれ通されて当該ボルト812aにナット812bがそれぞれ螺合する。このようにして、中間屋根束41が中間ブラケット71の支持面部712の上面及び長小屋梁311aの上端面に跨がるように締結されている(
図3(b)及び
図4(a)参照)。
かかる状態にて、当該中間ブラケット71が取り付けられる短小屋パネル31が配置された短建物ユニット211と、この短建物ユニット211と隣合う短小屋パネル31が設置されない短建物ユニット211との間隔の略中心に、中間屋根束4の本体412の中心がほぼ重なった状態となる。
【0035】
補強用フレーム部713は、取付面部711の外面と支持面部712の底面とを連結する板状をなし、取付面部711及び支持面部712の各々に略直交するように配置されている(
図4(a)参照)。また、補強用フレーム部713は、長小屋梁311a(311b)の長手方向に所定の間隔を空けて2つ配設されている。
【0036】
また、短小屋パネル31の一対の長小屋梁311a、311bの中間ブラケット71と反対側、すなわち、短小屋パネル31が設置されない短建物ユニット211と反対側に、中間梁33が設けられている。つまり、長小屋梁(第1梁)311aのうち中間ブラケット71が位置する部位と、当該長小屋梁311aと対向する長小屋梁(第2梁)311bとの間に中間梁(引張梁)33が架け渡されている。
中間梁33は、一対の短小屋梁311c、311dと略等しい方向に延在する長尺な部材であり、対向する一対の長小屋梁(第1梁、第2梁)311a、311bの各々の中間部どうしに架け渡されている。すなわち、中間梁33の長手方向の両端部の各々に、ボルト813aが挿通される取付用通し孔(図示略)が2つ形成されている(
図4(a)参照)。
一方、一対の長小屋梁311a、311bの各々の中間ブラケット71と反対側には、ボルト813aが挿通される通し孔(図示略)が2つ形成されている。
そして、中間梁33の各端部にて、2つの取付用通し孔が各長小屋梁311a、311bの対応する2つの通し孔にそれぞれ重ね合わされ、ボルト813aが各長小屋梁311a、311bの通し孔及び取付用通し孔にそれぞれ通されて当該ボルト813aにナット813bがそれぞれ螺合する。このようにして、一対の長小屋梁311a、311bの内側面に中間梁33が締結されている(
図4(a)等参照)。
【0037】
また、長小屋パネル32にも、上記した短小屋パネル31の中間ブラケット71及び中間梁33と略同等の構成のものが設けられているが、その詳細な説明は省略する。
【0038】
次に、中央側ブラケット72について、
図5(a)及び
図5(b)並びに
図6(a)及び
図6(b)を参照して詳細に説明する。
図5(a)は、
図2の小屋パネル3の破線Bで囲まれた部分を示す平面図であり、
図5(b)は、
図5(a)の中央側ブラケット72に中央側屋根束42が取り付けられた状態を矢印C方向に視て示す側面図である。また、
図6(a)は、
図2の小屋パネル3の破線Bで囲まれた部分であって、補強梁SBが取り付けられた状態を示す平面図であり、
図6(b)は、
図6(a)の中央側ブラケット72に中央側屋根束42が取り付けられた状態を矢印D方向に視て示す側面図である。
【0039】
図5(a)等に示すように、隣り合う短小屋パネル31及び長小屋パネル32のうち、短小屋パネル(一方の小屋パネル)31の長小屋梁(第1梁)311a、311bの端部と、長小屋パネル(他方の小屋パネル)32の長小屋梁(第1梁)321a、321bの端部とが隣り合って配置されている。そして、中央側ブラケット72は、短小屋パネル31の長小屋梁311a、311bの端部と、長小屋パネル32の長小屋梁321a、321bの端部にそれぞれ設けられている。
すなわち、短小屋パネル31の中央側ブラケット72は、非設置エリアBに隣接する一対の長小屋梁311a、311bの各々の長小屋パネル32側の端部の外側面に、長小屋パネル32の中央側ブラケット72は、非設置エリアBに隣接する一対の長小屋梁321a、321bの各々の短小屋パネル31側の端部の外側面に、所定の締結手段(例えば、ボルト814a及びナット)によりそれぞれ締結されている。
【0040】
短小屋パネル31の中央側ブラケット72は、具体的には、長小屋梁311a(311b)の外側面に取付けられる取付面部721と、中央側屋根束42を支持する支持面部722と、補強用フレーム部723とを備えて構成されている。
【0041】
取付面部721は、例えば、上下方向に沿って形成された略矩形状の板状をなし、上下方向に所定の間隔を空けてボルト814a(
図6(b)参照)が挿通される取付用通し孔721aが2つ形成されている(
図5(b)参照)。なお、
図5(b)にあっては、ボルト814aの図示を省略している。
一方、短小屋パネル31の長小屋梁311a(311b)の長小屋パネル32側の端部の外側面にも、ボルト814aが挿通される通し孔(図示略)が2つ形成されている。
そして、取付面部721の2つの取付用通し孔721a、721aが長小屋梁311aの対応する2つの通し孔にそれぞれ重ね合わされ、ボルト814aが取付用通し孔721a及び通し孔にそれぞれ通されて当該ボルト814aにナット(図示略)がそれぞれ螺合する。このようにして、短小屋パネル31の長小屋梁311aの外側面に中央側ブラケット72が締結されている(
図5(b)参照)。なお、中央側ブラケット72の長小屋梁311aの外側面に対する締結は、工場で行われても良いし、建築現場にて行われても良い。
また、取付面部721の上端に連続して支持面部722が形成されている。
【0042】
支持面部722は、取付面部721の上端から当該中央側ブラケット72が取り付けられる短小屋パネル31の外側、すなわち、短小屋パネル31が設置されない短建物ユニット211側に略水平に突出するように取付面部721の上端に連結されている(
図5(a)参照)。また、支持面部722の上面の高さ位置は、当該中央側ブラケット72が取り付けられる長小屋梁311a(311b)の上端面の高さ位置と略等しくなっている。
【0043】
また、支持面部722は、水平方向に沿って形成された略矩形状の板状をなし、先端(自由端)部にボルト815aが挿通される束用通し孔722aが形成されている(
図5(a)参照)。
一方、短小屋パネル31の長小屋梁311a(311b)の上端面にも、ボルト815aが挿通される束用通し孔311fが形成されている。
【0044】
補強用フレーム部723は、取付面部721及び支持面部722の長小屋パネル32側にて取付面部721の外面と支持面部722の底面とを連結する板状をなし、取付面部721及び支持面部722の各々に略直交するように配置されている(
図5(b)参照)。また、補強用フレーム部723は、長小屋梁311a(311b)の長手方向の端部及び短小屋梁311cと略面一となるように配設されている。
【0045】
なお、短小屋パネル31の長小屋パネル32側の短小屋梁311cは、短小屋パネル31が設置されない短建物ユニット211と反対側にて一対の長小屋梁311a、311bに架け渡されるように設けられた引張梁を構成している。
【0046】
長小屋パネル32の中央側ブラケット72は、短小屋パネル31の中央側ブラケット72に対して、長小屋パネル32及び短小屋パネル31の水平方向略中間部を上下方向に沿って通る面を基準として略対称となるように構成されている。
具体的には、長小屋パネル32の中央側ブラケット72は、短小屋パネル31の中央側ブラケット72と略同様の構成をなし、長小屋梁321a(321b)の外側面に取付けられる取付面部721と、中央側屋根束42を支持する支持面部722と、補強用フレーム部723とを備えて構成されている。
【0047】
取付面部721は、例えば、上下方向に沿って形成された略矩形状の板状をなし、上下方向に所定の間隔を空けてボルト814aが挿通される取付用通し孔721aが2つ形成されている(
図5(b)参照)。
一方、長小屋パネル32の長小屋梁321a(321b)の短小屋パネル31側の端部の外側面にも、ボルト814aが挿通される通し孔(図示略)が2つ形成されている。
そして、取付面部721の2つの取付用通し孔721a、721aが長小屋梁321aの対応する2つの通し孔にそれぞれ重ね合わされ、ボルト814aが取付用通し孔721a及び通し孔にそれぞれ通されて当該ボルト814aにナット(図示略)がそれぞれ螺合する。このようにして、長小屋パネル32の長小屋梁321aの外側面に中央側ブラケット72が締結されている(
図5(b)参照)。なお、中央側ブラケット72の長小屋梁321aの外側面に対する締結は、工場で行われても良いし、建築現場にて行われても良い。
また、取付面部721の上端に連続して支持面部722が形成されている。
【0048】
支持面部722は、取付面部721の上端から当該中央側ブラケット72が取り付けられる長小屋パネル32の外側、すなわち、長小屋パネル32が設置されない長建物ユニット212側に略水平に突出するように取付面部721の上端に連結されている(
図5(a)参照)。また、支持面部722の上面の高さ位置は、当該中央側ブラケット72が取り付けられる長小屋梁321a(321b)の上端面の高さ位置と略等しくなっている。
【0049】
また、支持面部722は、水平方向に沿って形成された略矩形状の板状をなし、先端(自由端)部にボルト815aが挿通される束用通し孔722aが形成されている(
図5(a)参照)。
一方、長小屋パネル32の長小屋梁321a(321b)の上端面にも、ボルト815aが挿通される束用通し孔321fが形成されている。
【0050】
補強用フレーム部723は、取付面部721及び支持面部722の短小屋パネル31側にて取付面部721の外面と支持面部722の底面とを連結する板状をなし、取付面部721及び支持面部722の各々に略直交するように配置されている(
図5(b)参照)。また、補強用フレーム部723は、長小屋梁321a(321b)の長手方向の端部及び短小屋梁321dと略面一となるように配設されている。
【0051】
なお、長小屋パネル32の短小屋パネル31側の短小屋梁321dは、長小屋パネル32が設置されない長建物ユニット212と反対側にて一対の長小屋梁321a、321bに架け渡されるように設けられた引張梁を構成している。
【0052】
上記構成の短小屋パネル31の中央側ブラケット72及び長小屋パネル32の中央側ブラケット72は、短小屋パネル31と長小屋パネル32の水平方向の間隔に応じて所定の間隔を空けて配置されている。これにより、短小屋パネル31の中央側ブラケット72と長小屋パネル32の中央側ブラケット72との間に、必要に応じて補強梁SBを介在させることが可能となっている(
図6(a)及び
図6(b)参照)。
【0053】
また、短小屋パネル31及び長小屋パネル32の隣り合う長小屋梁どうし311a、321a(311b、321b)、並びに、短小屋パネル31の中央側ブラケット72の上面及び長小屋パネル32の中央側ブラケット72の上面に跨がるように中央側屋根束42が取り付けられている。
すなわち、中央側屋根束42の下端のベース部421に、ボルト815aが挿通される通し孔(図示略)が4つ形成されている。
そして、中央側屋根束42のベース部421の4つの通し孔が短小屋パネル31の中央側ブラケット72の支持面部722の束用通し孔722a及び長小屋梁311a(311b)の束用通し孔311f並びに長小屋パネル32の中央側ブラケット72の支持面部722の束用通し孔722a及び長小屋梁321a(321b)の束用通し孔321fにそれぞれ重ね合わされ、ボルト815aがベース部421の通し孔及び支持面部722の束用通し孔722aにそれぞれ通されて当該ボルト815aにナット815bがそれぞれ螺合するとともに、ボルト815aがベース部421の通し孔及び長小屋梁311a、321aの束用通し孔311f、321fにそれぞれ通されて当該ボルト815aにナット815bがそれぞれ螺合する。このようにして、中央側屋根束42が、短小屋パネル31の中央側ブラケット72の支持面部722の上面及び長小屋パネル32の中央側ブラケット72の支持面部722の上面に跨がるとともに、各中央側ブラケット72の支持面部722の上面及び長小屋梁311a、321aの上端面に跨がるように締結されている(
図5(b)及び
図6(b)参照)。
かかる状態にて、中央側ブラケット72が取り付けられる短小屋パネル31が設置された短建物ユニット211と、この短建物ユニット211と隣合う短小屋パネル31が設置されない短建物ユニット211と、中央側ブラケット72が取り付けられる長小屋パネル32が設置された長建物ユニット212と、この長建物ユニット212と隣合う長小屋パネル32が設置されない長建物ユニット212との略中心に、中央側屋根束42の本体422の中心がほぼ重なった状態となる。なお、短小屋パネル31の中央側ブラケット72と長小屋パネル32の中央側ブラケット72との間に補強梁SBを介在させた場合には、当該補強梁SBの上側に中央側屋根束42のベース部421が載置された状態となる。
【0054】
次に、外壁側ブラケット73について、
図7(a)及び
図7(b)を参照して詳細に説明する。
図7(a)は、
図2の小屋パネル3の破線Cで囲まれた部分を示す平面図であり、
図7(b)は、
図7(a)の外壁側ブラケット73に外壁側屋根束43が取り付けられた状態を矢印E方向に視て示す側面図である。
【0055】
図7(a)等に示すように、短小屋パネル31の外壁側ブラケット73は、非設置エリアBに隣接する一対の長小屋梁311a、311bの各々のユニット式建物100の外壁側の端部の外側面に所定の締結手段(例えば、ボルト及びナット)により締結されている。つまり、外壁側ブラケット73は、短小屋パネル31の隅部に配置されるようにして長小屋梁(第1梁)311a、311bに取り付けられている。
具体的には、外壁側ブラケット73は、長小屋梁311a(311b)の外側面に取付けられる取付面部731と、外壁側屋根束43を支持する支持面部732と、補強用フレーム部733とを備えて構成されている。
【0056】
取付面部731は、例えば、上下方向に沿って形成された略矩形状の板状をなし、4つの隅部の各々にボルト(図示略)が挿通される取付用通し孔731aが形成されている(
図7(b)参照)。
一方、短小屋パネル31の長小屋梁311a(311b)の外壁側の端部の外側面にも、ボルトが挿通される通し孔(図示略)が4つ形成されている。
そして、取付面部731の4つの取付用通し孔731a、…が長小屋梁311a(311b)の対応する4つの通し孔にそれぞれ重ね合わされ、ボルトが取付用通し孔731a及び通し孔にそれぞれ通されて当該ボルトにナット(図示略)がそれぞれ螺合する。このようにして、長小屋梁311aの外側面に外壁側ブラケット73が締結されている(
図7(a)参照)。なお、外壁側ブラケット73の長小屋梁311aの外側面に対する締結は、工場で行われても良いし、建築現場にて行われても良い。
また、取付面部731の上端に連続して支持面部732が形成されている。
【0057】
支持面部732は、取付面部731の上端から当該外壁側ブラケット73が取り付けられる短小屋パネル31の外側、すなわち、短小屋パネル31が設置されない短建物ユニット211側に略水平に突出するように取付面部731の上端に連結されている(
図7(a)参照)。また、支持面部732の上面の高さ位置は、当該外壁側ブラケット73が取り付けられる長小屋梁311a(311b)の上端面の高さ位置と略等しくなっている。
【0058】
また、支持面部732は、水平方向に沿って形成された略矩形状の板状をなし、先端(自由端)側の2つの隅部の各々にボルト816aが挿通される束用通し孔732aが形成されている(
図7(a)参照)。
一方、短小屋パネル31の長小屋梁311a(311b)の上端面にも、ボルト816aが挿通される束用通し孔311gが2つ形成されている。また、外壁側屋根束43の下端のベース部431にもボルト816aが挿通される通し孔(図示略)が4つ形成されている。
そして、外壁側屋根束43のベース部431の4つの通し孔が支持面部732の2つの束用通し孔732a、732a及び長小屋梁311a(311b)の2つの束用通し孔311g、311gにそれぞれ重ね合わされ、ボルト816aがベース部431の通し孔及び支持面部732の束用通し孔732aにそれぞれ通されて当該ボルト816aにナット816bがそれぞれ螺合するとともに、ボルト816aがベース部431の通し孔及び長小屋梁311a(311b)の束用通し孔311gにそれぞれ通されて当該ボルト816aにナット816bがそれぞれ螺合する。このようにして、外壁側屋根束43が外壁側ブラケット73の支持面部732の上面及び長小屋梁311aの上端面に跨がるように締結されている(
図7(b)参照)。
かかる状態にて、当該外壁側ブラケット73が取り付けられる短小屋パネル31が設置された短建物ユニット211と、この短建物ユニット211と隣合う短小屋パネル31が設置されない短建物ユニット211との間隔の略中心に、外壁側屋根束43の本体432の中心がほぼ重なった状態となる。
【0059】
補強用フレーム部733は、取付面部731の外面と支持面部732の底面とを連結する板状をなし、取付面部731及び支持面部732の各々に略直交するように配置されている(
図7(b)参照)。また、補強用フレーム部733は、長小屋梁311a(311b)の長手方向に所定の間隔を空けて2つ配設されている。
【0060】
なお、短小屋パネル31のユニット式建物100の外壁側の短小屋梁311dは、短小屋パネル31が設置されない短建物ユニット211と反対側にて一対の長小屋梁311a、311bに架け渡されるように設けられた引張梁を構成している。
【0061】
また、長小屋パネル32にも、上記した短小屋パネル31の外壁側ブラケット73と略同等の構成のものが設けられているが、その詳細な説明は省略する。
【0062】
また、短小屋パネル31及び長小屋パネル32の各々における中間梁33により区切られた部分にて、一対の長小屋梁311a、311b、321a、321bの間にブレース34が配設されている。
すなわち、短小屋パネル31のユニット式建物100の外壁側の短小屋梁311dと中間梁33とにより区切られた部分及び中間梁33と短小屋パネル31の長小屋パネル32側の短小屋梁311cとにより区切られた部分の各々にて、それぞれ2つのブレース34、34を交差させるようにして一対の長小屋梁311a、311bに架け渡されている。つまり、ブレース34、34は、短小屋パネル31を形成する小屋梁311と中間梁33とがなす領域の対角線上に配設されている。
また、長小屋パネル32のユニット式建物100の外壁側の短小屋梁321cと中間梁33とにより区切られた部分及び中間梁33と長小屋パネル32の短小屋パネル31側の短小屋梁321dとにより区切られた部分の各々にて、それぞれ2つのブレース34、34を交差させるようにして一対の長小屋梁321a、321bに架け渡されている。つまり、ブレース34、34は、長小屋パネル32を形成する小屋梁321と中間梁33とがなす領域の対角線上に配設されている。
【0063】
なお、屋根5は、例えば、所定形状の屋根パネルを所定数組み合わせて構成されている。
【0064】
以上のように、本実施形態のユニット式建物100によれば、小屋パネル3(例えば、短小屋パネル31)には、当該小屋パネル3が設置されない非設置エリアBに隣接する第1梁(例えば、長小屋梁311a)の外側面に、屋根束4を支持するためのブラケット7が取り付けられ、屋根束4は、第1梁とブラケット7に跨がって取り付けられているので、複数の建物ユニット21、…のうちの一部の建物ユニット21の上に小屋パネル3が設置された構造であっても、屋根束4の取付け位置を全ての建物ユニット21の上に小屋パネル3が設置された場合や小屋パネル3が全く設置されていない場合に対応する取付け位置から変更する必要がなくなる。
また、第1梁(例えば、長小屋梁311a)のうちブラケット7が位置する部位と、当該第1梁と対向する第2梁(例えば、長小屋梁311b)との間に引張梁(例えば、中間梁33)が架け渡されているので、引張梁の引張力により屋根束4が非設置エリアBの建物ユニット21側に傾いたり小屋パネル3が変形するのを抑制することができる。
このように、複数の建物ユニット21、…のうちの一部の建物ユニット21の上に小屋パネル3が設置されたものに対する屋根束4の取付け位置と、上階部2を構成する全ての建物ユニット21の上に小屋パネル3が設置された場合や小屋パネル3が全く設置されていない場合に対する屋根束4の取付け位置とを共通にすることができ、コストアップを抑制することができる。
【0065】
また、小屋パネル3は設置エリアAに複数隣り合って配置され、ブラケット7(例えば、中央側ブラケット72)は、隣り合う一方の小屋パネル(例えば、短小屋パネル31)の第1梁(例えば、長小屋梁311a)の端部と、他方の小屋パネル(例えば、長小屋パネル32)の第1梁(例えば、長小屋梁321a)の端部にそれぞれ設けられ、屋根束4は、隣り合う第1梁同士と、双方のブラケット7に跨がって取り付けられているので、隣合う小屋パネル3の各々の第1梁(例えば、長小屋梁311a、長小屋梁321a)の端部どうしの上面及び双方のブラケット7(例えば、中央側ブラケット72)の上面に載置させるように屋根束4を取り付けることができる。また、例えば、隣合う建物ユニット21、21間に補強梁SBが設けられた構造に対しても、これら建物ユニット21の上に設置された隣合う小屋パネル3の各々の第1梁(例えば、長小屋梁311a、長小屋梁321a)の端部どうしの上面に跨がり、且つ、双方のブラケット7(例えば、中央側ブラケット72)の上面に跨がるように屋根束4を適正に取り付けることができる。
【0066】
また、小屋パネル3の隅部に配置されるようにして第1梁(例えば、長小屋梁311a)に取り付けられているブラケット7(例えば、外壁側ブラケット73)に屋根束4(例えば、外壁側屋根束43)を適正に取り付けることができる。
【0067】
また、中間梁33は、第1梁(例えば、長小屋梁311a)の中間部と第2梁(例えば、長小屋梁311b)の中間部との間に架け渡され、小屋パネル3(例えば、短小屋パネル31)を形成する梁(小屋梁311)と中間梁33とがなす領域の対角線上にブレース34が配設されているので、ブレース34の引張力により小屋パネル3の変形を抑制することができる。
【0068】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、小屋パネル3は、建物ユニット21の上面に対する高さ方向の位置を調節自在な調節機構9を介して建物ユニット21に取付けられても良い(
図8(a)等参照)。
【0069】
以下に、調節機構9について、
図8(a)及び
図8(b)を参照して詳細に説明する。
図8(a)は、ユニット式建物100に適用された調節機構9により小屋パネル3を第1の高さ位置に配置した状態を概略的に示す図であり、
図8(b)は、調節機構9により小屋パネル3を第2の高さ位置に配置した状態を概略的に示す図である。
【0070】
図8(a)及び
図8(b)に示すように、調節機構9は、例えば、上階部2を構成する建物ユニット21の所定位置(例えば、4隅等)に着脱自在なブラケットから構成されている。また、調節機構9は、小屋パネル3の高さ方向の位置を、建物ユニット21の上面に対して小屋パネル3の下面を相対的に遠ざけた第1の高さ位置(
図8(a)参照)と、建物ユニット21の上面に対して小屋パネル3の下面を相対的に近付けて第1の高さ位置よりも低い第2の高さ位置(
図8(b)参照)とに調節自在に構成されている。
【0071】
具体的には、調節機構9は、矩形板状に形成された第一取付板部91、第二取付板部92及び仮止め板部93を有し、これら第一取付板部91、第二取付板部92及び仮止め板部93が一体化されている。そして、調節機構9は、例えば、建物ユニット21に締結される部分を変化させることで、第1の高さ位置と第2の高さ位置とに調節自在となっている。
【0072】
第二取付板部92は、第一取付板部91に対して垂直に折り曲げられている。すなわち、第二取付板部92は、第一取付板部91の短辺に連結されているとともに、第一取付板部91の短辺から第一取付板部91に対して直交する方向に延出している。
【0073】
仮止め板部93は、第一取付板部91に対して垂直に折り曲げられている。つまり、仮止め板部93は、第一取付板部91の長辺に連結されているとともに、第一取付板部91の長辺から第一取付板部91に対して直交する方向に延出している。仮止め板部93が第一取付板部91の長辺から延び出る向きは、第二取付板部92が第一取付板部91の短辺から延び出る向きと同じである。
【0074】
第一取付板部91には、通し孔91a、91aが形成されている。通し孔91a、91aは、第一取付板部91の二つの短辺のうち、第二取付板部92が連結されている短辺の反対側の短辺寄りに形成されている。一方、小屋パネル3の小屋梁311(321)の側面にも、通し孔311h、311hが形成されている。
そして、小屋パネル3が第1の高さ位置では、通し孔311h、311hが通し孔91a、91aにそれぞれ重なり、ボルト817a、817aが通し孔91a、91a及び通し孔311h、311hにそれぞれ通されて当該ボルト817a、817aがナット(図示略)にそれぞれ螺合し、ボルト817a、817a及びナットによって小屋梁311の側面と第一取付板部91が締結されている(
図8(a)参照)。
また、第一取付板部91の長辺が上下方向に延在し、第一取付板部91が小屋パネル3の小屋梁311の下面より下方に延出している。第一取付板部91が天井梁211a(212a)の上面に対して立った状態に設けられ、第二取付板部92が天井梁211aの上面に伏している。
【0075】
第二取付板部92には、通し孔92aが形成されている。一方、建物ユニット21の天井梁211aの上面には、通し孔213が形成されている。
そして、小屋パネル3が第1の高さ位置では、通し孔213が通し孔92aに重なり、ボルト818aが通し孔92a及び通し孔213に通されて当該ボルト818aがナット818bに螺合し、ボルト818a及びナット818bによって天井梁211aの上面と第二取付板部92が締結されている(
図8(a)参照)。
【0076】
仮止め板部93には、通し孔93aが形成されている。
そして、小屋パネル3が第1の高さ位置では、仮止め板部93は天井梁211aの上面に対して立った状態に設けられている(
図8(a)参照)。
【0077】
小屋パネル3が第1の高さ位置では、小屋梁311の下面が天井梁211aの上面から上に離間している(
図8(a)参照)。
小屋パネル3及び建物ユニット21は、一緒に工場から建築現場に輸送される。このとき、小屋パネル3が調節機構9によって建物ユニット21の上面に本止めされた第1の高さ位置の状態(
図8(a)参照)で小屋パネル3及び建物ユニット21が輸送されるのではなく、小屋パネル3が調節機構9によって建物ユニット21の上に仮止めされた第2の高さ位置の状態(
図8(b)参照)で小屋パネル3及び建物ユニット21が輸送される。
【0078】
図8(b)に示すように、小屋パネル3が第2の高さ位置では、一方のボルト817a及びナットによって調節機構9が小屋梁311の側面に締結され、他方のボルト817a及びナットが取り外されている。調節機構9は、天井梁211aの上面に倒伏しているとともに、ボルト818a及びナット818bによって天井梁211aの上面に締結されている。
【0079】
具体的には、第一取付板部91の短辺が上下方向に延在し、仮止め板部93が下になり、仮止め板部93が天井梁211aの上面に伏している。そして、一方の通し孔311hが一方の通し孔91aに重なり、一方のボルト817aが通し孔91a及び通し孔311hに通されて当該ボルト817aがナットに螺合し、ボルト817a及びナットによって小屋梁311の側面と第一取付板部91が締結されている。他方の通し孔311hの位置は、他方の通し孔91aからずれた配置となっている。
仮止め板部93の通し孔93aが天井梁211aの通し孔213に重なって、ボルト818aが通し孔93a及び通し孔213に通されて当該ボルト818aがナット818bに螺合し、ボルト818a及びナット818bによって天井梁211aの上面と仮止め板部93が締結されている。第二取付板部92は天井梁211aの上面に対して立った状態に設けられている。
【0080】
小屋パネル3が第2の高さ位置では、小屋梁311の下面と天井梁211aの上面とは高さが揃っている。
【0081】
従って、小屋パネル3の建物ユニット21の上面に対する高さ方向の位置を調節自在な調節機構9は、小屋パネル3の高さ方向の位置を、建物ユニット21の上面に対して小屋パネル3の下面を相対的に遠ざけた第1の高さ位置と、建物ユニット21の上面に対して小屋パネル3の下面を相対的に近付けて第1の高さ位置よりも低い第2の高さ位置とに調節自在に構成されているので、小屋パネル3の高さ方向の位置を第1の高さ位置よりも低い第2の高さ位置に調節した状態での建物ユニット21及び小屋パネル3の同便での輸送を実現することができる。すなわち、建物ユニット21の上面に対して小屋パネル3の下面を相対的に近付けて建物ユニット21の下面から小屋パネル3の上面までの高さを低くすることにより、建物ユニット21の下面から小屋パネル3の上面までの高さが輸送上の高さ制限を超えないようにすることができ、これにより、建物ユニット21及び小屋パネル3を同便で輸送することができ、輸送コストの削減を図ることができる。
【0082】
なお、調節機構9として、ブラケットから構成されたものを例示したが、一例であってこれに限られるものではなく、小屋パネル3の高さ方向の位置を調節自在な構成であれば適宜任意に変更可能である。
【0083】
また、上記実施形態では、短小屋パネル31及び長小屋パネル32に中間梁33を設けるようにしたが、必ずしも中間梁33を設ける必要はない。すなわち、中間梁33を設けない場合であっても、中央側ブラケット72に対しては短小屋パネル31の短小屋梁311c及び長小屋パネル32の短小屋梁321dによって引張梁が構成され、外壁側ブラケット73に対しては短小屋パネル31の短小屋梁311d及び長小屋パネル32の短小屋梁321cによって引張梁が構成されている。
【0084】
また、上記実施形態では、小屋パネル3にブレース34を設けるようにしたが、必ずしもブレース34を設ける必要はない。
さらに、小屋パネル3にブレース34を設ける代わりに、当該小屋パネル3が載置されている建物ユニット21、すなわち、上階部2を構成する6つの建物ユニット21、…のうち、小屋パネル3が載置されている真ん中の短建物ユニット211及び長建物ユニットの天井側にブレースが設けられていても良い。
なお、上階部2を構成する6つの建物ユニット21、…のうち、小屋パネル3が配設されていない建物ユニット21の天井側にも、ブレースが設けられていても良い。
【0085】
また、上記実施形態では、小屋裏空間6が2つの小屋パネル3の全面の上方空間により構成されるようにしたが、一例であってこれに限られるものではなく、例えば、2つの小屋パネル3、3の一部の領域(例えば、中央付近の所定領域等)の上方空間により構成されるようにしても良い。