特許第5953286号(P5953286)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5953286
(24)【登録日】2016年6月17日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】粉体移送用コンテナ
(51)【国際特許分類】
   B65D 88/10 20060101AFI20160707BHJP
   B65D 90/00 20060101ALI20160707BHJP
   B65D 88/12 20060101ALI20160707BHJP
   B65D 88/28 20060101ALI20160707BHJP
【FI】
   B65D88/10 Z
   B65D90/00 E
   B65D88/12 D
   B65D88/12 C
   B65D88/28
   B65D88/12 P
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-241703(P2013-241703)
(22)【出願日】2013年11月22日
(65)【公開番号】特開2015-93734(P2015-93734A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2013年11月22日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0138353
(32)【優先日】2013年11月14日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】511256901
【氏名又は名称】オーシーアイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】ハン ジョンフン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヤンシク
(72)【発明者】
【氏名】アン ソヒ
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭57−204884(JP,A)
【文献】 特開2005−225309(JP,A)
【文献】 特公昭52−001122(JP,B1)
【文献】 登録実用新案第3129196(JP,U)
【文献】 特開平11−059781(JP,A)
【文献】 特開2005−104563(JP,A)
【文献】 特公平07−100517(JP,B2)
【文献】 特開2007−290780(JP,A)
【文献】 実公平04−011992(JP,Y2)
【文献】 特開2002−205791(JP,A)
【文献】 実開平06−035194(JP,U)
【文献】 国際公開第97/029030(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 88/10
B65D 88/12
B65D 88/28
B65D 90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部面が開口された六面体状のコンテナ本体と、
前記コンテナ本体の収容空間に配置されて前記コンテナ本体と一体に結合され、上部面に複数の投入口を備え、短側面に排出口を備える貯蔵タンクと、
前記コンテナ本体の上部面を補強する上部補強材と、
前記排出口を露出させ、前記排出口が形成された前記貯蔵タンクの短側面を補強するよう前記コンテナ本体と一体に連結される出口補強材と、
を含み、
前記コンテナ本体は、前記貯蔵タンクの排出口と向い合う短側面に開閉可能なドアを備え、前記短側面のほぼ全体が開閉可能であることを特徴とする、粉体移送用コンテナ。
【請求項2】
前記貯蔵タンクの排出口は、短側面の下部中央に形成され、
前記短側面は、前記排出口に向けて収斂する漏斗状を有することを特徴とする、請求項1に記載の粉体移送用コンテナ。
【請求項3】
前記出口補強材の外面を密閉して仕上げる仕上げ板と、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の粉体移送用コンテナ
【請求項4】
前記仕上げ板の外部に配置された梯子を備えることを特徴とする、請求項に記載の粉体移送用コンテナ。
【請求項5】
前記出口補強材は、前記排出口の周辺にH字状に配置されたことを特徴とする、請求項1に記載の粉体移送用コンテナ。
【請求項6】
前記上部補強材は格子状を有することを特徴とする、請求項1に記載の粉体移送用コンテナ。
【請求項7】
前記上部補強材と前記貯蔵タンクの前記投入口とを連結する補助補強材をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の粉体移送用コンテナ。
【請求項8】
前記上部補強材の上部に踏板を備えることを特徴とする、請求項1に記載の粉体移送用コンテナ。
【請求項9】
前記貯蔵タンクの上部面に溜まる雨水を排出するための排水管をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の粉体移送用コンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海上と陸上の運送に使用されるコンテナに関し、より詳細には、粉体貨物の運送に適した粉体移送用コンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンテナは、多量の貨物を車両、船舶などの運送手段で長距離輸送する用途で使用される。
【0003】
ところが、穀物や、ペレット状の原材料などの粉体貨物は、別途のバックに包装した後、コンテナに積載して運送する場合が多く、陸上運送に特化された粉体貨物車両などを使用して運送する場合もある。
【0004】
関連先行技術としては、特許文献1(公開日:2000年6月15日)の‘コンテナ用ライナーバック構造'がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国公開特許特2000―0033484号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、粉体貨物を別途のバック包装せずに積載して荷役できる粉体移送用コンテナを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、粉体貨物の積載時にコンテナの内部に粉体が均一に分布されるように上部面に投入口を複数備えることによって、貨物積載量を最大化させる粉体移送用コンテナを提供することにある。
【0008】
本発明の更に他の目的は、粉体貨物の荷役時にコンテナの内部に粉体貨物が残留しないようにする粉体移送用コンテナを提供することにある。
【0009】
本発明の更に他の目的は、粉体貨物を気密性の維持状態で運搬できる粉体移送用コンテナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上部面が開口された六面体状のコンテナ本体と、前記コンテナ本体の収容空間に配置されて前記コンテナ本体と一体に結合され、上部面に複数の投入口を備え、短側面に排出口を備える貯蔵タンクと、前記コンテナ本体の上部面を補強する上部補強材と、前記排出口を露出させ、前記排出口が形成された前記貯蔵タンクの短側面を補強するよう前記コンテナ本体と一体に連結される出口補強材と、を含み、前記コンテナ本体は、前記貯蔵タンクの排出口と向い合う短側面に開閉可能なドアを備え、前記短側面のほぼ全体が開閉可能であることを特徴とする、粉体移送用コンテナを提供する。
【0012】
前記貯蔵タンクの排出口は前記短側面の下部中央に形成され、前記貯蔵タンクの短側面は、前記排出口に向けて収斂する漏斗状を有することが望ましい。
【0014】
前記出口補強材の外面を密閉して仕上げる仕上げ板を備えることができ、前記仕上げ板の外部に梯子を備えることができる。
【0015】
そして、前記出口補強材は、前記排出口の周辺にH字状に配置することができる。
【0016】
一方、前記上部補強材は、格子状を有して前記投入口の周辺に配置することができ、前記上部補強材と前記貯蔵タンクの前記投入口とを連結する補助補強材をさらに含むことができる。
【0017】
前記上部補強材の上部に踏板を備えることができ、前記貯蔵タンクの上部面に溜まる雨水を排出するための排水管をさらに含むことができ、このとき、前記排水管は、前記コンテナ本体を貫通するように形成することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る粉体移送用コンテナは、内部空間に貯蔵タンクを形成することによって運送用コンテナの強度と規格を維持しながら、粉体貨物を貯蔵タンクの内部に最大限効率的に積載させるという効果をもたらす。
【0019】
また、本発明に係る粉体貨物移送用コンテナを用いると、粉体貨物を貯蔵タンクの内部に直接積載し、そのまま荷役することによって、粉体貨物の運送の便宜性を増加させるという効果をもたらす。
【0020】
また、本発明に係る粉体運送移送用コンテナは、海上の運送に適した規格を満足するので、粉体移送用コンテナのみを有して陸上と海上の運送が全て可能であるという効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】運送用コンテナの六面を説明するための図である。
図2】本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの平面を示した図である。
図3】本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの側面を示した図である。
図4】本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナのコンテナ本体を示した図である。
図5】本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの貯蔵タンクの側面を示した図である。
図6】本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの貯蔵タンクの側面を示した図である。
図7】本発明に係る粉体移送用コンテナの上部補強材を示した平面図である。
図8】本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの長さ方向断面を示した図である。
図9】本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの幅方向断面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書及び特許請求の範囲に使用された用語や単語は、通常的又は辞書的な意味に限定して解釈してはならなく、発明者は、自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適宜定義できるとの原則に立脚し、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈しなければならない。また、本明細書に記載した実施例と図面に示した構成は、本発明の最も望ましい一つの実施例に過ぎなく、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないので、本出願時点においてこれらに取って代わる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0023】
以下、本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナについて図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1は、運送用コンテナの六面を説明するための図である。
【0025】
本発明に係る運送用コンテナは六面体状を有するが、以下では、これらを、底面B、上部面U、底面Bと上部面Uの長側辺に連結される2個の長側面L、そして、底面と上部面の短側辺にそれぞれ形成される第1の短側面Sと第2の短側面Dと称して説明する。
【0026】
第2の短側面Dには開閉可能なドアを形成することができ、前記ドアを開放し、貯蔵空間に収容された貨物を荷役するようになる。
【0027】
図2は、本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの平面を示した図で、図3は、本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの側面を示した図である。
【0028】
図3は、ドアパネル120Dのドアを開放した状態を示した図である。
【0029】
本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナ100は、一般的な海上、陸上運送用コンテナで要求される規格を満足するものであって、外観は略直方体状を有する。
【0030】
本発明に係る粉体移送用コンテナ100は、コンテナ本体120、貯蔵タンク160及び上部補強材140を含む。
【0031】
コンテナ本体120は、2個の長側面壁体パネル120L、1個の底面壁体パネル120B及び第1の短側面壁体パネル120Sが六面体状に互いに連結され、上部面と一短側面が開放されたボックス状を有することができる。このとき、第1の短側面壁体パネル120Sと向い合う短側面には、ドアが備えられた第2の短側面壁体パネル120Dがドアパネルとしてさらに備えられ、コンテナ本体120の上部面が開放されたボックス状を有することができる。
【0032】
貯蔵タンク160は、前記コンテナ本体120の収容空間に配置されて前記コンテナ本体120と一体に結合され、上部面に複数の投入口162を備え、短側面に排出口164を備える。排出口164が備えられた貯蔵タンク160の短側面は、コンテナ本体120の第1の短側面壁体パネル120Sと向い合う側、すなわち、開口された短側面又は第2の短側面壁体パネル120Dと隣接するように配置されるので、以下では、説明の便宜のために、貯蔵タンク160において排出口164が備えられた短側面を‘ドア側面'と称して説明する。
【0033】
上部補強材140は、前記貯蔵タンク160の投入口162が備えられた上部面を補強する。
【0034】
粉体移送用コンテナ100は、前記貯蔵タンク160の排出口が備えられたドア側面を補強する出口補強材150をさらに含むことができる。
【0035】
貯蔵タンク160は、密閉された粉体貨物収容空間を形成するようになる。貯蔵タンク160は、金属薄板を連結して製造することができる。貯蔵タンク160の形成時には、耐食性に優れるステンレススチール材質の金属薄板を使用することができる。
【0036】
投入口162は、貯蔵タンク160に複数備えられる。投入口162を介して粉体貨物が貯蔵タンク160の内部に注入されるが、投入口162を1個備える場合よりは、図2に示したように、上部面の長辺側に沿って並んで配列された複数の投入口162を備え、複数の投入口162を介して粉体貨物を投入する場合に粉体貨物の貯蔵効率を向上させることができる。
【0037】
投入口162と排出口164のそれぞれには開閉可能なバルブが形成されており、投入口162と排出口164を全て閉鎖すると、貯蔵タンク160の内部空間が密閉され、積載された粉体貨物は、外部空気や湿気と接触させずに密閉状態で運送することができる。
【0038】
本発明に係る粉体移送用コンテナ100は、上部面の投入口162の両側に踏板146を備えることができる。踏板146は、上部補強材140上に上部補強材140の一部を覆うように配置され、投入口162を露出させる。
【0039】
踏板146は、上部に他のコンテナが積層されるとき、上部コンテナの下部面の荷重を分散させる役割もする。
【0040】
また、踏板146は、貯蔵タンク160とコンテナ本体120とが連結される側面を密閉し、貯蔵タンク160において上部コーナー部分を追加的に密閉する効果ももたらす。
【0041】
また、ドア側面には、貯蔵タンク160のドア側面を仕上げる仕上げ板180を備え、仕上げ板180の外部に梯子182を付けることができる。仕上げ板180は、出口補強材150上に配置され、排出口164を除いた貯蔵タンク160のドア側面を全体的に仕上げることによって、出口補強材150は仕上げ板180によって全体的に覆われる。
【0042】
一方、粉体移送用コンテナ100は、上部補強材140と投入口162とを連結する補助補強材142をさらに含むことができる。補助補強材142により、上部補強材140を貯蔵タンク160と安定的に結合させることができる。
【0043】
図4は、本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナのコンテナ本体を示した図である。
【0044】
コンテナ本体120は、一般的な陸上、海上運送用コンテナを改造して製作することもでき、新規で壁体パネルを用いて製作することもできる。
【0045】
一般的な運送用コンテナを改造して製造する場合、コンテナの上面を切断して除去することによって、本発明のコンテナ本体120を形成することができる。
【0046】
新規で壁体パネルを用いて製作する場合、底面壁体パネル120Bに2個の長側面壁体パネル120Lを連結し、1個の短側面壁体パネル120Sと1個のドアパネル120Dとを連結し、図示したような上部面が開放された直方体状のコンテナ本体120を形成することができる。
【0047】
図5は、本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの貯蔵タンクの側面を示した図で、図6は、本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの貯蔵タンクのドア側面を示した図である。
【0048】
貯蔵タンク160は、コンテナ本体120と一体で連結されるものであって、略直方体の筒状を有している。
【0049】
上部面に複数の投入口162が形成され、ドア側面に一つの排出口164が形成されている。
【0050】
このとき、排出口164が形成されるドア側面160Dは、排出口164に集められる漏斗状に形成される。これにより、粉体移送用コンテナ100を傾けて内部の粉体貨物を排出するとき、貯蔵タンク160の内部に粉体貨物が残留せず、排出口164を介して容易に排出され得る。
【0051】
排出口164は、ドア側面160Dの下端に配置され、下端の中央部に配置される方が粉体貨物の容易な排出のために望ましい。
【0052】
排出口164が備えられたドア側面と投入口162が備えられた上部面を除いた貯蔵タンク160の残りの面は、それぞれ平らに形成されてコンテナ本体120の内面に付着する。
【0053】
出口補強材150は、排出口164を介して粉体貨物が排出される場合、貯蔵タンク160のドア側面160Dの強度を補強することができる。すなわち、貯蔵タンク160のドア側面160Dは、排出口164に向けて収斂する漏斗状を有しており、粉体貨物の排出時に荷重が集中し、貯蔵タンク160のドア側面160Dは、コンテナ本体120と一体に連結される部分ではなく、他の部分に比べて相対的に低い強度を有するので、出口補強材150がドア側面に配置されることによってドア側面の強度を補強することができる。
【0054】
出口補強材150は、図示したように、H字状に排出口164を取り囲み、排出口164を露出させるように配置することができる。出口補強材150の上端部と下端部は、それぞれコンテナ本体120と連結することができる。このとき、出口補強材150の上/下端部は、それぞれ溶接を通してコンテナ本体120と連結することができる。溶接で一体化して連結する方法以外にも、別途のブラケット、ボルト、ナットなどの締結手段を用いて出口補強材150をコンテナ本体120と連結することもできる。
【0055】
図7は、本発明に係る粉体移送用コンテナの上部補強材を示した平面図である。
【0056】
上部補強材140は、投入口162の周辺に格子状に形成され、投入口162部分を補強することができる。すなわち、コンテナ本体120は、上部面が切開された状態で形成されるので、貯蔵タンク160の上面が外部に露出するが、上部補強材140によって貯蔵タンク160の上部面の強度を補強することができる。その結果、本発明の粉体移送用コンテナ100は、上部面が開口され、自体の重量が減少しながらも上部補強材140で補強されるので、コンテナ船舶を通して安定的に海上運送することができる。
【0057】
上部補強材140は、管材や形鋼などで構成することができ、角管や円形パイプを連結して構成することもできる。格子状は、‘I'ビーム、‘H'ビーム又は‘コ’字状の形鋼を連結して構成することもできる。このとき、上部補強材140は貯蔵タンク160と連結することができる。例えば、上部補強材140は、貯蔵タンク160と溶接を通して一体に連結することができる。
【0058】
一方、図示したように、粉体移送用コンテナ100は、上部補強材140と投入口162とを連結する補助補強材142をさらに備えることができる。補助補強材142により、上部補強材140と貯蔵タンク160とをより安定的に連結することができ、投入口162部分の強度をより確実に補強することができる。
【0059】
図8は、本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの長さ方向断面を示した図である。
【0060】
図示したように、コンテナ本体120の内部空間に貯蔵タンク160が配置され、コンテナ本体120のドア側面に排出口が形成される。このとき、コンテナ本体120と貯蔵タンク160は一体に連結することができる。
【0061】
貯蔵タンク160のドア側面は、排出口164に収斂される漏斗状を有しているが、この部分に仕上げ板180が備えられる。仕上げ板180は、ドア側面に排出口164を露出させながら垂直に配置することができる。すなわち、仕上げ板180により、ドア側面を平らに仕上げることができる。
【0062】
仕上げ板180は、外装を仕上げ、排出口164を出口補強材150と共に追加的に補強する役割もする。すなわち、排出口164は、貯蔵タンク160のドア側面に形成し、出口補強材150及び仕上げ板180に連結して補強することができる。
【0063】
また、仕上げ板180の外部面には、作業者の移動のための梯子182を付けることができる。
【0064】
図9は、本発明の実施例に係る粉体移送用コンテナの幅方向断面を示した図である。
【0065】
図示したように、上部補強材140の上側に踏板146を付着させることができる。
【0066】
踏板146は、上部補強材140と共に粉体移送用コンテナ100の上部面を補強することができる。また、踏板146は、作業者の移動通路を提供し、作業者が貯蔵タンク160上を直接踏まないようにすることができる。踏板146は、貯蔵タンク160を構成する材料と実質的に同一の材料で製造することができる。これとは異なり、踏板146は、材料価格や重量などを考慮して、貯蔵タンク160を構成する材料と異なる材料で製造することができる。
【0067】
一方、コンテナ本体120には排水管170をさらに備えることができる。上部補強材140が格子状を有しているので、貯蔵タンク160の上面に雨水が溜まる場合があり、粉体貨物の荷役時に雨水が粉体に流れ込む場合もあるので、排水管170を用いて貯蔵タンク160の上面に流れ込む雨水を外部に排出させることができる。
【0068】
排水管170は、貯蔵タンク160の上部側面から長側面壁体パネル120Lを貫通するように形成することができる。このとき、排水管170は、コンテナ本体120の内壁から外壁に向けて下向きに傾斜するように形成され、円滑な排水を行うことができる。また、排水管170に対応して、別途の排水のための部材、例えば、排水パイプをさらに備えることもできる。
【0069】
本発明に係る粉体移送用コンテナは、上部面と一側面に開放型壁体を形成することによって、全体の重量を減少させ、強度を確保する構造を提供する。
【0070】
運送用コンテナは全体の重量に制限を有しているので、粉体移送用コンテナ自体の重量が減少すると、積載可能な粉体貨物の重量を増加させることができ、運送費用を節減できるという効果をもたらす。
【0071】
また、粉体貨物を別途のバックを使用する場合に比べて、バックの処理費用が発生せず、積載や荷役作業に要する時間を短縮することができ、作業過程で発生する粉塵を減少できるという効果をもたらす。
【0072】
併せて、本発明に係る粉体移送用コンテナは、粉体貨物を密閉状態で運送することができ、長期間の運送過程で生じる粉体貨物の変質を防止するという効果ももたらす。
【0073】
上述した実施例は、全ての面で例示的なものであって、限定的なものでないことを理解しなければならなく、本発明の範囲は、上述した詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって示されるだろう。そして、後述する特許請求の範囲の意味及び範囲は勿論、その等価概念から導出される全ての変更及び変形可能な形態が本発明の範囲に含まれると解釈しなければならない。
【符号の説明】
【0074】
100:粉体移送用コンテナ、120:コンテナ本体、120L:長側面壁体パネル、120S:短側面壁体パネル、120B:底面壁体パネル、120D:ドアパネル、140:上部補強材、142:補助補強材、146:踏板、150:出口補強材、160:貯蔵タンク、162:投入口、164:排出口、170:排水管、180:仕上げ板、182:梯子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9