【実施例】
【0078】
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0079】
(実施例1〜18及び比較例1〜12)
以下のようにして熱硬化性接着剤組成物を調製した。
【0080】
即ち、ポリエステルウレタン樹脂(A)、熱可塑性樹脂(B)及びエポキシ樹脂(C)を表1〜5に示す配合割合で有機溶媒に溶解又は分散させて、固形分(ポリエステルウレタン樹脂(A)、熱可塑性樹脂(B)及びエポキシ樹脂(C))の濃度が20質量%の接着剤溶液を調製した。なお、有機溶媒としては、各実施例及び比較例において、メチルエチルケトン、キシレン、シクロヘキサノン1−メトキシ−2−プロパノールのうち少なくとも1種を適宜選択して使用した。
【0081】
なお、表1〜5において、特に指定しない限り、数値の単位は質量部を表す。また上記ポリエステルウレタン樹脂(A)、熱可塑性樹脂(B)及びエポキシ樹脂(C)としては、具体的には下記のものを使用した。また、ポリエステルウレタン樹脂(A)のガラス転移温度(以下、「Tg」と呼ぶ)はJIS K7121に準拠して測定されたものであり、ポリエステルウレタン樹脂(A)の水酸基価はJIS K0070に準拠して測定されたものである。
【0082】
(A)ポリエステルウレタン樹脂
(A1)ポリエステルウレタン樹脂
(A1−1)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−4410」、東洋紡(株)製、Tg=56℃、水酸基価=11KOHmg/g
(A1−2)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−5537」、東洋紡(株)製、Tg=34℃、水酸基価=18KOHmg/g
(A1−3)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−1350」、東洋紡(株)製、Tg=46℃、水酸基価=3KOHmg/g
(A1−4)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−8200」、東洋紡(株)製、Tg=73℃、水酸基価=5KOHmg/g
(A2)ポリエステルウレタン樹脂
(A2−1)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−3500」、東洋紡(株)製、Tg=10℃、水酸基価=10KOHmg/g
(A2−2)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−8700」、東洋紡(株)製、Tg=−22℃、水酸基価=3KOHmg/g
(A2−3)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−3200」、東洋紡(株)製、Tg=−3℃、水酸基価=2KOHmg/g
(A2−4)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−3575」、東洋紡(株)製、Tg=25℃、水酸基価=5KOHmg/g
(A2−5)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−8300」、東洋紡(株)製、Tg=23℃、水酸基価=3KOHmg/g
(A3)ポリエステルウレタン樹脂
(A3−1)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−1400」、東洋紡(株)製、Tg=83℃、水酸基価=2KOHmg/g
(A3−2)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−1700」、東洋紡(株)製、Tg=92℃、水酸基価=19KOHmg/g
(A3−3)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−4800」、東洋紡(株)製、Tg=106℃、水酸基価=5KOHmg/g
(A3−4)ポリエステルウレタン樹脂:商品名「UR−6100」、東洋紡(株)製、Tg=−30℃、水酸基価=5KOHmg/g
【0083】
(B)熱可塑性樹脂
(B−1)熱可塑性樹脂:ポリエステル樹脂(商品名「BX−10SS」、東洋紡(株)製)
(B−2)熱可塑性樹脂:アクリル樹脂(商品名「UP−1080」、東亞合成(株)製)
【0084】
(C)エポキシ樹脂
o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、商品名「YDCN−704」、新日鐵住金化学(株)製
【0085】
[評価]
実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物について、硬化後のポリイミド樹脂(PI)、銅(Cu)及びアルミニウム(Al)に対する接着性、硬化後のはんだ耐熱性、保存安定性、埋まり込み性、並びに、熱圧着による硬化の際の浸出し性について以下のようにして評価した。
【0086】
<金属張積層板の作製>
まず、以下の評価に際して使用する金属張積層板(以下、「CCL」と呼ぶ)を以下のようにして作製した。
【0087】
すなわち、厚さ25μmのポリイミドフィルム上に、乾燥後の厚さが10μmとなるように実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を塗布し乾燥させて接着剤層を得た後、この接着剤層に厚さ18μmの圧延銅箔を貼り合せてCCLを得た。
【0088】
<接着性>
(PIに対する接着強度)
実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を塗布し乾燥させてなる厚さ25μmの接着剤層で構成される接着剤フィルムを準備した。一方、厚さ125μmのポリイミドシートを用意した。そして、上記接着剤フィルムを上記CCLのポリイミドフィルムと上記ポリイミドシートとの間に挟んで積層体を形成し、この積層体を、160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着し、接着剤層を熱圧着により硬化させて接着層とした。こうして評価用サンプルを作製した。
【0089】
この評価用サンプルにおいて、上記CCLのポリイミドフィルムを上記ポリイミドシートに対して垂直な方向に引張り、このときの剥離強度(90°剥離強度)をPIに対する接着強度(接着強度(対PI))として測定した。結果を表1〜5に示す。
【0090】
(耐剥がれ性試験(対PI))
上述した接着強度(対PI)の意義を調べるために、実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物について以下のようにして耐剥がれ性試験(対PI)を行った。
【0091】
すなわちまず厚さ25μmのポリイミドフィルム上に実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を乾燥後の厚さが20μmとなるように塗布し乾燥させて接着剤層を形成し、カバーレイフィルムを得た。そして、このカバーレイフィルムと、上記CCLとを、上記カバーレイフィルムの接着剤層と上記CCLの銅箔とが対向するように貼り合わせて積層体を形成し、この積層体を160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着してから、10mm×50mm×108μmの試験片を切り出した。
【0092】
一方、実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を乾燥後の厚さが25μmとなるように塗布し乾燥させて厚さ25μmの接着剤層で構成される接着剤フィルムを作製した。
【0093】
他方、10mm×20mm×125μmのポリイミドシートを準備した。
【0094】
そして、上記ポリイミドシートと上記試験片との間に上記接着剤フィルムを、上記ポリイミドシートと上記試験片のポリイミドフィルムとを対向させた状態で挟んで積層体を形成した。このとき、上記ポリイミドシート及び上記試験片はそれらの長手方向が一致するように積層した。また上記ポリイミドシートは、上記試験片をポリイミドフィルム側から見た場合にそのポリイミドフィルムの長手方向に直交する方向の線より片側の10mm×20mmの部分に積層した。そして、この積層体を160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着し、接着剤層を硬化させて接着層にした。こうして評価用サンプルを作製した。
【0095】
この評価用サンプルを上記ポリイミドシート側から見た場合における上記ポリイミドシートと上記試験片との境界線で、上記試験片を曲率半径rが1mmとなるように且つ上記試験片に重なるように180°折り曲げた。そして、そのときに上記ポリイミドシートと上記試験片との間で剥離が生じたかどうかを調べた。結果を表1〜5に示す。なお、表1〜5において、剥離が生じた熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にPIに対する接着性に優れるとして「○」と表示し、剥離が生じなかった熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にPIに対する接着性に優れていないとして「×」と表示した。
【0096】
なお、上記耐剥がれ性試験の結果より、硬化後に90°剥離強度が15N/cm以上となる熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にPIに対して優れた接着性を有し、90°剥離強度が15N/cm未満となる熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にPIに対して優れた接着性を有していないことが分かった。
【0097】
(Cuに対する接着強度)
厚さ25μmのポリイミドフィルム上に、実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を乾燥後の厚さが25μmとなるように塗布して乾燥させて接着剤層を得た。こうしてカバーレイフィルム(以下、「CL」と呼ぶ)を作製した。次に、このCLと上記CCLとを、上記CLの接着剤層と上記CCLの銅箔とが対向するように貼り合わせて積層体を形成し、この積層体を160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着し、上記CLの接着剤層、及び、上記CCLの接着剤層をそれぞれ熱圧着により硬化させて接着層とした。こうして評価用サンプルを作製した。
【0098】
この評価用サンプルにおいて、上記CCLを上記CLに対して垂直な方向に引張り、このときの剥離強度(90°剥離強度)をCuに対する接着強度(接着強度(対Cu))として測定した。結果を表1〜5に示す。
【0099】
(耐剥がれ性試験(対Cu))
上述した接着強度(対Cu)の意義を調べるために、実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物について以下のようにして耐剥がれ性試験(対Cu)を行った。
【0100】
すなわちまず耐剥がれ性試験(対PI)で使用した試験片を用意した。
【0101】
一方、実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を塗布し乾燥させてなる厚さ25μmの接着剤層で構成される接着剤フィルムを作製した。
【0102】
他方、10mm×20mm×35μmの銅板を準備した。
【0103】
そして、上記銅板と上記試験片との間に上記接着剤フィルムを、上記銅板と上記試験片のポリイミドフィルムとを対向させた状態で挟んで積層体を形成した。このとき、上記銅板及び上記試験片はそれらの長手方向が一致するように積層した。また上記銅板は、上記試験片をポリイミドフィルム側から見た場合にそのポリイミドフィルムの長手方向に直交する方向の線より片側の10mm×20mmの部分に積層した。そして、この積層体を160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着し、接着剤層を硬化させて接着層にした。こうして評価用サンプルを作製した。
【0104】
この評価用サンプルを上記銅板側から見た場合における上記銅板と上記試験片との境界線で、上記試験片を曲率半径rが1mmとなるように且つ上記試験片に重なるように180°折り曲げた。そして、そのときに上記銅板と上記試験片との間で剥離が生じたかどうかを調べた。結果を表1〜5に示す。なお、表1〜5において、剥離が生じた熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にCuに対する接着性に優れるとして「○」と表示し、剥離が生じなかった熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にCuに対する接着性に優れていないとして「×」と表示した。
【0105】
なお、上記耐剥がれ性試験の結果より、硬化後に90°剥離強度が15N/cm以上となる熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にCuに対して優れた接着性を有し、90°剥離強度が15N/cm未満となる熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にCuに対して優れた接着性を有していないことが分かった。
【0106】
(Alに対する接着強度)
実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を塗布し乾燥させてなる厚さ25μmの接着剤層で構成される接着剤フィルムを準備した。一方、厚さ100μmのアルミニウム板を用意した。そして、上記接着剤フィルムを、上記CCLのポリイミドフィルムと上記アルミニウム板との間に挟んで積層体を形成し、この積層体を、160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着し、接着剤層を熱圧着により硬化させて接着層とした。こうして評価用サンプルを作製した。
【0107】
この評価用サンプルにおいて、上記CCLのポリイミドフィルムをアルミニウム板に対して垂直な方向に引張り、このときの剥離強度(90°剥離強度)をAlに対する接着強度(接着強度(対Al))として測定した。結果を表1〜5に示す。
【0108】
(耐剥がれ性試験(対Al))
上述した接着強度(対Al)の意義を調べるために、実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物について以下のようにして耐剥がれ性試験(対Al)を行った。
【0109】
すなわち、まず耐剥がれ性試験(対PI)で使用した試験片を用意した。
【0110】
一方、実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を塗布し乾燥させてなる厚さ25μmの接着剤層で構成される接着剤フィルムを作製した。
【0111】
他方、10mm×20mm×100μmのアルミニウム板を準備した。
【0112】
そして、上記アルミニウム板と上記試験片との間に上記接着剤フィルムを、上記アルミニウム板と上記試験片のポリイミドフィルムとを対向させた状態で挟んで積層体を形成した。このとき、上記アルミニウム板及び上記試験片はそれらの長手方向が一致するように積層した。また上記アルミニウム板は、上記試験片をポリイミドフィルム側から見た場合にそのポリイミドフィルムの長手方向に直交する方向の線より片側の10mm×20mmの部分に積層した。そして、この積層体を160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着し、接着剤層を硬化させて接着層にした。こうして評価用サンプルを作製した。
【0113】
この評価用サンプルを上記アルミニウム板側から見た場合における上記アルミニウム板と上記試験片との境界線で、上記試験片を曲率半径rが1mmとなるように且つ上記試験片に重なるように180°折り曲げた。そして、そのときに上記アルミニウム板と上記試験片との間で剥離が生じたかどうかを調べた。結果を表1〜5に示す。なお、表1〜5において、剥離が生じた熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にAlに対する接着性に優れるとして「○」と表示し、剥離が生じなかった熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にAlに対する接着性に優れていないとして「×」と表示した。
【0114】
なお、上記耐剥がれ性試験の結果より、硬化後に90°剥離強度が15N/cm以上となる熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にAlに対して優れた接着性を有し、90°剥離強度が15N/cm未満となる熱硬化性接着剤組成物については、硬化後にAlに対して優れた接着性を有していないことが分かった。
【0115】
<はんだ耐熱性>
まず厚さ25μmのポリイミドフィルム上に実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を塗布し乾燥させて厚さ20μmの接着剤層を形成した。こうしてCLを用意した。そして、このCLと上記CCLとを、CLの接着剤層と銅箔とが対向するように貼り合わせて積層体を形成し、この積層体を160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着し、上記CLの接着剤層、及び、上記CCLの接着剤層をそれぞれ熱圧着により硬化させて接着層とした後、25mm角に切り出したものを評価用サンプルとした。
【0116】
そして、この評価用サンプルを105℃のオーブン中に1時間置いて、オーブンから取り出した直後に260℃のはんだ浴に60秒間浮かべ、接着層に膨れや剥がれが発生したかどうかを調べた。結果を表1〜5に示す。なお、表1〜5においては、接着層に膨れや剥がれが発生しなかった評価用サンプルをはんだ耐熱性に優れるとして「○」と表示し、接着層に膨れや剥がれが発生した評価用サンプルをはんだ耐熱性に優れていないとして「×」と表示した。
【0117】
<保存安定性>
実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を冷蔵保存(5℃以下)して7日経過後に、厚さ25μmのポリイミドフィルムに塗布した。そして、この際に塗工性に問題がないかどうかを調べた。結果を表1〜5に示す。なお、表1〜5において、塗工性に問題ない熱硬化性接着剤組成物については保存安定性に優れているとして「○」と表示し、ゲル化により塗工が困難な熱硬化性接着剤組成物については保存安定性に優れていないとして「×」と表示した。
【0118】
<埋まり込み性>
上記CCLの銅箔にL(ライン)/S(スペース)=50μm/50μmのくし型パターンを形成した。一方、厚さ25μmのポリイミドフィルム上に実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を塗布して乾燥させて厚さ20μmの接着剤層を形成した。こうしてCLを準備した。そして、上記CCLと上記CLとを、上記CCLの銅箔と上記CLの接着剤層とが対向するように貼り合わせて積層体を形成し、この積層体について160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着を行った。こうして評価用サンプルを得た。この評価用サンプルについて顕微鏡で観察を行い、くし型パターンのライン同士の間に気泡が見られるかどうかを調べた。結果を表1〜5に示す。なお、このとき、評価用サンプルの顕微鏡観察は、評価用サンプルをその厚さ方向に観察することによって行った。表1〜5において、気泡が見られた熱硬化性接着剤組成物については埋まり込み性に劣るとして「×」と表示し、気泡が見られなかった熱硬化性接着剤組成物については埋まり込み性に優れるとして「○」と表示した。
【0119】
<熱圧着による硬化の際の浸出し性>
厚さ25μmのポリイミドフィルム上に、乾燥後の厚さが20μmとなるように実施例1〜18及び比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物を塗布し乾燥させて接着剤層を得た後、直径5mmのパンチ穴を10か所開けた。この接着剤層上に厚さ18μmの圧延銅箔を貼り合せて積層体を形成した。そして、この積層体について160℃、55kg/cm
2で60分間熱圧着を行い、評価用サンプルを得た。そして、得られた評価用サンプルについてパンチ穴内部への接着剤層の最大浸出し距離を10か所すべてについて測定し、その平均距離を接着剤フロー距離とした。結果を表1〜5に示す。なお、熱圧着時の接着剤フロー距離が0.10mm以下であれば熱圧着による硬化の際の接着剤層の浸出しが十分に抑制されたと評価して合格とした。また熱圧着時の接着剤フロー距離が0.10mmより大きい場合には熱圧着による硬化の際の接着剤層の浸出しが十分に抑制されていないと評価して不合格とした。
【0120】
【表1】
【0121】
【表2】
【0122】
【表3】
【0123】
【表4】
【0124】
【表5】
【0125】
表1〜5に示す結果より、実施例1〜18で得られた熱硬化性接着剤組成物は、保存安定性、埋まり込み性、硬化後のポリイミド樹脂、銅及びアルミニウムに対する接着性、硬化後のはんだ耐熱性、並びに、熱圧着による硬化の際の浸出し抑制性の点で合格基準に達していることが分かった。これに対し、比較例1〜12で得られた熱硬化性接着剤組成物は、保存安定性、埋まり込み性、硬化後のポリイミド樹脂、銅及びアルミニウムに対する接着性、硬化後のはんだ耐熱性、並びに、熱圧着による硬化の際の浸出し抑制性の少なくとも1つの点で、合格基準に達しないことが分かった。
【0126】
以上のことから、本発明の熱硬化性接着剤組成物によれば、優れた保存安定性及び埋まり込み性を有し、熱圧着による硬化の際の浸出しを十分に抑制できるとともに、硬化後にポリイミド樹脂、銅及びアルミニウムのいずれに対しても優れた接着性を有しながら優れたはんだ耐熱性を有することが可能であることが確認された。