特許第5953526号(P5953526)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5953526
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20160707BHJP
【FI】
   A63F5/04 516F
   A63F5/04 512D
   A63F5/04 516E
【請求項の数】2
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2015-87981(P2015-87981)
(22)【出願日】2015年4月22日
【審査請求日】2015年9月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
(74)【代理人】
【識別番号】100103104
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 邦夫
(72)【発明者】
【氏名】石原 孝洋
【審査官】 安藤 達哉
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5656035(JP,B1)
【文献】 特開2005−211553(JP,A)
【文献】 特開2013−233412(JP,A)
【文献】 特開2015−029741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数コマの図柄を可変表示させる複数の可変表示要素を有し、
遊技媒体の投入下における可変表示開始操作に基づいて、内部抽せん用の乱数値を抽出し、新たな遊技媒体の投入無しで次遊技が行える再遊技役、所定配当数の遊技媒体を獲得できる入賞役、入賞を容易にするための役物を作動させる特別役を含む複数の役について予め区分した当せんエリアに対する抽出した前記乱数値の属否により当せんエリアに含まれる役の当否を決定する内部抽せん手段と、
前記可変表示要素の可変表示を、対応する停止操作に基づいて各停止させ、所定の有効ラインに内部抽せんで決定した当せん役に対応した図柄の組合せの表示を許容させる可変表示制御手段とを含む遊技機において、
前記特別役を、役物作動中の遊技状態で獲得が見込まれる単位投入遊技媒体数あたりの獲得遊技媒体数の期待値が1未満となる第一種特別役物又は第一種特別役物に係る役物連続作動装置で構成し、
前記内部抽せん手段を、当せんエリアの区分に応じた入賞役について当せんと決定する入賞役当せん値数と、任意の順序及び任意のタイミングで停止操作をした場合に規定時間内に当せんに係る入賞役に対応した図柄の組合せを有効ラインに表示できる表示確率と、有効ラインに表示された入賞役についての図柄の組合せによる獲得遊技媒体数を投入遊技媒体数で割った配当比とを掛算して求める入賞役定数を一の遊技状態において抽せん対象とする全入賞役について合算した総入賞役定数をs、再遊技役の当せんと決定する再遊技役当せん値数をr、内部抽せん用の乱数の数値範囲をMと置き、
再遊技抜き期待値をEo=s/(M−r)、
再遊技込み期待値をEi=(s+r)/M
で各定義した場合に、前記特別役に係る役物作動中の遊技状態での再遊技抜き期待値Eoを、全ての役物非作動中の遊技状態での再遊技抜き期待値よりも高くし、かつ、前記特別役に係る役物作動中の遊技状態での再遊技込み期待値Eiを、少なくとも一の役物非作動中の遊技状態での再遊技込み期待値よりも低い仕様にし、
前記特別役に係る役物作動中の遊技状態での低い再遊技込み期待値Eiに対して高い再遊技込み期待値となり且つ前記内部抽せん手段で決定した当せん役に対応した図柄の組合せを有効ラインに表示させることを意図するナビ情報を遊技者に報知させるアシストタイムの作動を確定させるものを含む再遊技役の抽せんをする少なくとも一の役物非作動中の遊技状態時に、前記アシストタイムを作動可能にしていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
特別役に係る役物作動中の遊技状態での再遊技役当せん値数を0とし、特別役に係る役物作動中の遊技状態での再遊技抜き期待値Eoと再遊技込み期待値Eiとを同じにしている請求項1記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回胴式遊技機、その他のスロットマシン、アーケードゲーム機等の遊技機に関する。特に、入賞を容易にするための役物を作動させる特別役の当せんの権利が持ち越された特別役内部中の遊技状態等において、液晶表示装置等にストップボタンの押し順や狙うべき図柄を表示し、内部抽せんで決定した当せん役に対応した図柄の組合せを表示させることを意図するナビ情報を報知させるアシストタイム(以下、ATという)を作動可能にした遊技機に係る。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、入賞役についての当せん確率又は図柄の組合せ数を増加させる第一種特別役物RBに係る役物連続作動装置RBBを特別役に用い、一般中の遊技状態で特別役に当せんするも役物作動図柄の組合せを表示できずに特別役の当せんの権利が持ち越された特別役内部中の遊技状態に移行すると、役物作動図柄の組合せの表示を敢えて困難なものとし、一般中の遊技状態における特別役の当せんエリア及び不当せんエリアを再遊技役の当せんエリアにシフトすることで高めた再遊技高確率状態を維持し続け、毎遊技、主に、適合停止操作となる押し順正解時に高配当が得られる択役か再遊技役かのどちらかが高確率で当せんする状況にし、この状況下、所定契機でATを作動させることにより、択役についての正解押し順を遊技者に報知し、投入遊技媒体数を超える高配当の遊技媒体を容易に獲得できるようにした所謂RBB−AT機の基本仕様が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5656035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のAT機において、規定数すなわち投入遊技媒体数が3枚の3枚掛け遊技下、ATによる1遊技(1ゲーム)あたりの純増(獲得遊技媒体数−投入遊技媒体数)を高純増の評価を受け得る2〜3枚例えば2.8枚とするには、特別役内部中の遊技状態時、押し順正解時に8枚役等の高配当役を入賞させる複数の択役の何れかに当せんする確率を、例えば乱数範囲65536に対して当せん値数が37080の37080/65536とし、これ以外は再遊技役に当せんするものとし、
AT純増=(8枚−3枚)×37080/65536≒2.8枚
という計算根拠に基づいて実現できる。
【0005】
また、再遊技役の当せん確率が8978/65536≒1/7.3の通常値で且つ特別役の抽せんをする一般中の遊技状態時、当せん役に対応する最も高配当の図柄の組合せが必ず表示されるものと仮定したシミュレーション試験による取りこぼし無しの条件下、単位投入遊技媒体数(投入1枚)あたりの獲得遊技媒体数の期待値は、主に択役の存在により、8/3×37080/(65536−8978)≒1.75(175%)と高くなるが、役物作動中の遊技状態で獲得できる遊技媒体数が投入遊技媒体数よりも少なくなる所謂減るボーナス仕様とすることにより、17500回等の長期間遊技における出玉率を120%等の所定の規定上限値未満に抑制できることが見込まれる。
【0006】
しかし、遊技者が遊技時間の大半を費やすことになる特別役内部中の遊技状態であって、ATが作動しない非AT下、任意の順序及び任意のタイミングで停止操作をする試射試験等によりフリー打ちをした場合、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の6通りの押し順のうち当せんに係る択役に応じた一の押し順に正解した時のみに8枚の高配当が得られるため、獲得遊技媒体数の期待値は概ねAT作動時の6分の1に落ち、3枚投入時に8枚配当となるものは実質上8枚×1/6=1.33枚配当、すなわち、投入1枚あたりについては1.33枚/3枚≒0.44(約44%)に下がり、出玉率が半分よりもやや高い55%等の所定の規定下限値にも満たない低調なものに止まり、逆に出玉が低過ぎることにより遊技者に程度に楽しむ遊びを提供できない。
【0007】
従来の知見によれば、特別役内部中にフリー打ちで下限55%超えを達成するには、特別役内部中の遊技状態における再遊技役の当せん確率を高く即ち再遊技役の当せん値数を大きくし、獲得遊技媒体数の期待値計算において分母で効く(乱数範囲−再遊技役当せん値数)を小さくして期待値を高めることが有益な方策であると考えられてきた。この考え自体は、役物が作動しない役物非作動中の遊技状態間での入賞役の確率変動が禁止されていることから、同一規定数下どちらも役物非作動中の遊技状態にある特別役内部中も一般中も、入賞役の当せん仕様を同一に保つ必要があり、期待値を変動させるには、特別役の内部当せんを契機とした再遊技役の確率変動を利用するのが適切であるという正しい考え方に基づく。
【0008】
ところが、確かに再遊技確率が高いほど非AT下での期待値を高め得て下限55%超えが容易になるが、反面、AT下で遊技者に還元できる遊技媒体数が非AT下に比べて顕著に高め得ないことになり、遊技にメイハリがなくなったり、AT中の獲得遊技媒体数やATの作動確率等を低下せざるをえなくなったりし、高純増ATの効果が没却される恐れがあると共に、AT下でも再遊技が頻発するため、ATの継続をゲーム数で管理する場合には遊技媒体の増加に寄与しないゲーム数が増えて遊技者の期待ほどには遊技媒体が増えず、ATの継続を遊技媒体の純増数又は択役のナビ回数で管理する場合にも遊技媒体の増加速度が遅くなり、遊技興趣が殺がれる恐れがある。
【0009】
よって、本来、特別役内部中は再遊技役の当せん確率をあまり増加させずに下限55%超えを達成することが望ましく、このためには、入賞役自体の当せん仕様により期待値を高めるべきであるが、この場合には、特別役内部中と同じ入賞役の当せん仕様とすべき一般中の遊技状態での期待値も高まるし、役物作動中の遊技状態時、個々の入賞役の当せん確率を低下させずに合計当せん確率を高めるべき第一種特別役物について求められる要請から、役物作動中の遊技状態での期待値も高めざるを得ず、獲得遊技媒体数が投入遊技媒体数よりも少なくなる減るボーナスを適用するにしても、その出玉抑制効果は一定範囲内に止まり、一般中の遊技状態での取りこぼし無しの条件下で120%未満の上限規制をクリアすることが困難になる。
【0010】
本発明では、RBB−AT等による減るボーナス仕様との組合せにおいて、所定の規定下限55%超え及び規定上限120%未満の適正出玉範囲内における高純増ATを一層容易に実現できる遊技機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
図面の符号を括弧内に付記して例示する。
複数コマの図柄を可変表示させる複数の可変表示要素(左リール1L,中リール1C,右リール1R)を有し、
遊技媒体の投入下における可変表示開始操作に基づいて、内部抽せん用の乱数値を抽出し、新たな遊技媒体の投入無しで次遊技が行える再遊技役、所定配当数の遊技媒体を獲得できる入賞役、入賞を容易にするための役物を作動させる特別役を含む複数の役について予め区分した当せんエリアに対する抽出した前記乱数値の属否により当せんエリアに含まれる役の当否を決定する内部抽せん手段(K)と、
前記可変表示要素の可変表示を、対応する停止操作に基づいて各停止させ、所定の有効ラインに内部抽せんで決定した当せん役に対応した図柄の組合せの表示を許容させる可変表示制御手段(リール制御手段V)とを含む遊技機を前提とする。
【0012】
「可変表示要素」は、リール、ベルト、画像を含む。「遊技媒体」は、遊技メダル、遊技球、貯留装置の電磁的記録を含む。
「役物」とは、入賞を容易にするための特別の装置をいう(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則第7条表中、回胴式遊技機の第六)。
「入賞」とは、図柄について遊技メダル等(遊技メダル又は遊技球(遊技機規則第6条別表第二(1)ハ))を獲得するため必要な組合せとしてあらかじめ定められたものが表示されることをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)ニ)。「再遊技」とは、遊技メダル等の投入をすることによらずに行うことができる遊技をいう(遊技機規則第6条別表第二(3)イ)。なお、再遊技、役物及び役物連続作動装置の作動は、入賞でない(平成16年(2004年)5月26日警察庁丁生環発155「技術上の規格解釈基準」の二.各論の(四)の(1)ロ(ハ))。
【0013】
以上の遊技機において、前記特別役を、役物作動中の遊技状態で獲得が見込まれる単位投入遊技媒体数(1枚)あたりの獲得遊技媒体数の期待値が1未満(例えば0.6373(63.73%))となる第一種特別役物又は第一種特別役物に係る役物連続作動装置(RBB1,RBB2)で構成している。
「第一種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、あらかじめ定められた場合に作動し12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)ト)。
「第一種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第一種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動しあらかじめ定められた場合に作動を終了するものをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)チ)。
「規定数」とは、遊技の結果を一回得るために投入をする必要がある遊技メダル等の数として遊技の種類ごとに定められたものをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)ヘ)。
「条件装置」とは、その作動が入賞、再遊技、役物又は役物連続作動装置の作動に係る図柄の組合せが表示されるために必要な条件とされている装置で、内部抽せん(遊技機内で行われる電子計算機によるくじ)に当せんした場合に作動するものをいう(遊技機規則第6条別表第二(3)ホ)。
【0014】
また、前記内部抽せん手段(K)を、当せんエリアの区分に応じた入賞役について当せんと決定する入賞役当せん値数と、任意の順序及び任意のタイミングで停止操作をした場合に規定時間内(190ms以内等)に当せんに係る入賞役に対応した図柄の組合せを有効ラインに表示できる表示確率と、有効ラインに表示された入賞役についての図柄の組合せによる獲得遊技媒体数を投入遊技媒体数で割った配当比とを掛算して求める入賞役定数を一の遊技状態において抽せん対象とする全入賞役について合算した総入賞役定数をs、再遊技役の当せんと決定する再遊技役当せん値数をr、内部抽せん用の乱数の数値範囲をM(65536等)と置き、
再遊技抜き期待値をEo=s/(M−r)、
再遊技込み期待値をEi=(s+r)/M
で各定義した場合に、前記特別役に係る役物作動中の遊技状態での再遊技抜き期待値Eoを、全ての役物非作動中の遊技状態での再遊技抜き期待値よりも高くし、かつ、前記特別役に係る役物作動中の遊技状態での再遊技込み期待値Eiを、少なくとも一の役物非作動中の遊技状態での再遊技込み期待値よりも低い仕様にしている。
【0015】
入賞役定数は、例えば、規定数3枚の役物非作動中(一般中及び内部中)の遊技状態時については以下のように計算される。なお、内部抽せん用乱数の数値範囲M=65536、図柄の組合せ総数は16×16×16=4096としている。
イ)当せん値数1022、表示確率256/4096(図柄引込率)、配当比1/3(規定数3枚時に1枚配当)の当せんエリア1区分の「チャンス役」なら、
1022×256/4096×1/3で計算される。
ロ)当せん値数が各々1000、表示確率1、配当比1の、当せんエリア4区分の「3枚役ALL1〜4」なら、
4000×1×1で計算される。
ハ)当せん値数が当せんエリア4区分の1ブロック毎に各々6180、押し順正解時、表示確率1/6(押し順正解率(1/6)×図柄引込率(1))で配当比8/3(規定数3枚時に8枚配当)、押し順不正解時、表示確率5/12(押し順不正解率(5/6)×図柄引込率(1/2))で配当比1/3(規定数3枚時に1枚配当)、全6ブロック、24区分の「高配当択役」なら、
37080×(1/6×8/3+5/12×1/3)で計算される。
ニ)当せん値数が各々1000、押し順正解時、表示確率1/3(押し順正解率(1/3)×図柄引込率(1))で配当比1、押し順不正解時、表示確率1/6(押し順不正解率(2/3)×図柄引込率(1/4))で配当比1/3の、当せんエリア4区分の「3枚択役左1〜4」なら、
4000×(1/3×1+1/6×1/3)で計算される。
ホ)当せん値数が各々1000、押し順正解時、表示確率2/3(押し順正解率(2/3)×図柄引込率(1))で配当比1、押し順不正解時、表示確率1/12(押し順不正解率(1/3)×図柄引込率(1/4))で配当比1/3の、当せんエリア4区分の「3枚択役左以外1〜4」なら、
4000×(2/3×1+1/12×1/3)で計算される。
この例の場合、総入賞役定数s≒29984.6となり、再遊技役当せん値数r=15434(特別役内部中、規定数3枚)の場合、
Eo=29984.6/(65536−15434)≒0.5985(59.85%)、
Ei=(29984.6+15434)/65536≒0.6930(69.30%)となる。
【0016】
特別役に係る役物作動中の遊技状態での入賞役定数は、例えば、以下のように計算される。
へ]当せん値数10741、表示確率1、配当比8/3(限定する規定数3枚時に8枚配当)の当せんエリア1区分の「小役ALL」なら、
10741×1×8/3で計算される。
ト]当せん値数が39362、表示確率1、配当比1/3(限定する規定数3枚時に1枚配当)の当せんエリア1区分の「1枚役ALL」なら、
39362×1×1/3で計算される。
この例の場合、総入賞役定数s≒41763.3となり、再遊技役当せん値数r=0の場合、
Eo=Ei=41763.3/65536≒0.6373(63.73%)となる。
【0017】
そして、前記特別役に係る役物作動中の遊技状態での低い再遊技込み期待値(例えばEi=63.73%)に対して高い再遊技込み期待値(例えばEi=69.30%)となり且つ前記内部抽せん手段(K)で決定した当せん役に対応した図柄の組合せを有効ラインに表示させることを意図するナビ情報を遊技者に報知させるアシストタイムの作動を確定させるものを含む再遊技役の抽せんをする少なくとも一の役物非作動中の遊技状態時に、前記アシストタイム(AT)を作動可能にしている。
【0018】
以上により、再遊技抜き期待値Eoが全ての役物非作動中の遊技状態よりも高い特別役に係る役物作動中の遊技状態は、役物の作動により獲得できる遊技媒体数が投入遊技媒体数よりも少なくなる所謂減るボーナス仕様のため、その再遊技抜き期待値Eoは0より大で1未満となり、これよりも低い全ての役物非作動中の遊技状態での再遊技抜き期待値Eo=s/(M−r)も0より大で1未満となり、s<M−rよってs+r<Mの関係から、再遊技込み期待値Ei=(s+r)/Mも0より大で1未満となる。図6に示すように、横軸にrを、縦軸に期待値Eo,Eiをとって特性曲線を描くと、0<Eo,Ei<1の範囲すなわち0<r<(M−s)の範囲では、Eoの−rによる反比例曲線が下(小値)に、Eiの+rによる正比例直線が上(大値)に位置し、Eo<Ei、すなわち再遊技込み期待値Eiが再遊技抜き期待値Eoより大きくなる関係となる。
【0019】
よって、アシストタイムATを作動可能とする役物非作動中の遊技状態に比べて再遊技抜き期待値Eoは高いが再遊技込み期待値Eiは低い特別役に係る役物作動中の遊技状態での出玉を、ATを作動可能とする役物非作動中の遊技状態での非AT下での出玉との相対的関係において、ギリギリの或は効率的な低目の値に抑制でき、減るボーナス仕様による出玉抑制効果を巧妙に高めることができる。したがって、役物作動中の遊技状態で獲得できる遊技媒体数が投入遊技媒体数よりも少ない所謂減るボーナス仕様の第1種特別役物又は第1種特別役物に係る役物連続作動装置との組合せにおいて、所定の規定下限55%超え及び規定上限120%未満の適正出玉範囲内での高純増ATを一層容易に実現することができる。
【0020】
以上のものにおいて、特別役に係る役物作動中の遊技状態での再遊技役当せん値数rを0とし、特別役に係る役物作動中の遊技状態での再遊技抜き期待値Eoと再遊技込み期待値Eiとを同じにしているのが好ましい。r=0とした場合、Eo=Ei=s/Mとなり、アシストタイムATの作動可能な役物非作動中の遊技状態に対して、個々の入賞役(NML1〜21)の当せん確率を低下させることなく合計当せん確率を高めながら、アシストタイムATの作動可能な役物非作動中の遊技状態における再遊技抜き期待値Eo(例えば0.5985=59.85%)よりも高く同再遊技込み期待値Ei(例えば0.6930=69.30%)よりも低い所望期待値(例えば0.6373=63.73%)となるように、役物作動中の遊技状態での総入賞役定数s、すなわち、例えば高配当(3枚投入8枚配当)が得られる「小役ALL」や低配当(3枚投入1枚配当)に止める「1枚役ALL」等の当せんエリアの大きさを容易に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明遊技機の正面図。
図2】可変表示要素を構成するリールの展開図。
図3】図柄の組合せ一覧表。
図4】当選エリアと当せん値数等の一覧表。
図5】遊技状態の遷移図。
図6】再遊技抜き期待値及び再遊技込み期待値の特性曲線。
図7】遊技状態別の入賞役当せん値数一覧表。
図8】制御装置のブロック図。
図9】ステッピングモータの励磁パルス説明図。
図10】択役当せん時に作成する停止候補検索データ例の説明図。
図11】押し順正解時(左中右)の枚数優先に従う停止制御説明図。
図12】押し順不正解時(左右中)の枚数個数併用の停止制御説明図。
図13】押し順不正解時(中左右)の個数優先に従う停止制御説明図。
図14】押し順不正解時(中右左)の個数優先に従う停止制御説明図。
図15】押し順不正解時(右左中)の個数優先に従う停止制御説明図。
図16】押し順不正解時(右中左)の個数優先に従う停止制御説明図。
図17】AT作動例の遊技説明図。
図18】第2実施形態に係る遊技状態の遷移図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1に、本発明を適用する回胴式遊技機を示す。回胴式遊技機は、一般にパチスロと呼ばれ、「遊技機規則」、すなわち平成16年(2004年)1月30日の国家公安委員会規則第1での改正を経た昭和60年(1985年)2月12日の国家公安委員会規則第4「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」に適合するスロットマシンである。用語及びその技術内容は現行の遊技機規則に準じている。
【0023】
遊技機筐体8Bは、箱型のリアキャビネット8R及び扉状の上下フロントキャビネット8E,8Fを備える。上フロントキャビネット8Eには、内部にメインリール100(メインとなる回胴)を収めるリールパネル8、メインリール100の動作と協働して変動表示等させる左中右の演出図柄7L,7C,7Rや背景動画、アシストタイムAT作動中の所定ナビ情報等をフルカラーで映し出す演出表示装置7を構成する大画面の液晶表示装置70、上装飾ランプ81,左装飾ランプ82,右装飾ランプ83,リールパネル8の角に臨む4つのアクセント装飾ランプ84,液晶表示装置70の上・左・右に臨む門形装飾ランプ85を備える。下フロントキャビネット8Fには、操作部8S、腰部パネル8P、左下装飾ランプ86、右下装飾ランプ87を備える。81〜87の総称として、装飾ランプ88という。91〜94はBGMや各種効果音等を出音するスピーカ、8Mはメダル払出口、8Gはメダル受皿、8Tは灰皿である。なお、左右は、遊技機に対面した遊技者目線における左右を意味する。以下、同様である。
【0024】
リールパネル8の透明な表示窓80の内部には、メインリール100を構成する複数の可変表示要素となる左リール1L、中リール1C、右リール1Rを備え、それぞれのリール帯10L,10C,10Rの外周に全部で16コマ配した図柄のうち連続する3コマを窓越しに臨ませている。各リール1L,1C,1Rの定常回転数(定速回転数)は約80回転/分(本実施形態のものは約79.9回転/分)であり、約750ms(本実施形態のものは約751ms)で一回転する。通常の正転時、各図柄は上から下にスクロールし、図柄が一コマ移動するのに要する時間は平均約46.9msとなる。よって、遊技機規則第6条別表第五(1)イ(ト)において通常時のリール停止操作から停止までの規定時間が「190ms以内」というのは、((190÷46.9)−1)の整数解=3コマが許容される最大滑りコマ数となる。
【0025】
表示窓80には、遊技結果を判定する有効ラインを表示する線画や模様、ライン電飾等は意図的に付していない。表示窓80の窓越しに表示される複数列及び複数段の図柄表示位置、すなわち、左・中・右リール1L,1C,1Rの3列とそれぞれの上・中・下の3段との、列と段で特定される3×3=9個の図柄表示位置において、例えば上上中ライン(左上−中上−右中)のみを有効ラインとしている。もっとも、上段ライン(左上−中上−右上)、中段ライン(左中−中中−右中)、下段ライン(左下−中下−右下)、右下がりライン(左上−中中−右下)、右上がりライン(左下−中中−右上)、上V字ライン(左上−中中−右上)、下V字ライン(左中−中下−右中)等、同一段又は一段違いで隣接する図柄表示位置同士を1本の直線又は折れ線で結んだ他のラインを有効ラインとしてもよいし、上上中ラインを含めた2本以上のラインを有効ラインとしてもよい。
【0026】
操作部8Sには、遊技媒体たる遊技メダルを投入するメダル投入口2、遊技者操作を演出に関与させるプッシュボタンPBとダイヤルDAをもつジョグダイヤルJD、貯留装置の電磁的記録すなわちクレジットから一回の遊技に必要な第1規定数として例えば3枚(3枚掛け)又は第1規定数と異なる第2規定数として例えば2枚(2枚掛け)の掛けメダルを引き落とすベットボタン3、クレジットに残る数のメダルをメダル受皿8Gに落す精算ボタン4、メインリール100の各リール1L,1C,1Rの可変表示(回転)を開始させるスタートスイッチとなるスタートレバー5、各リール1L,1C,1Rに対応して設け、対応するリールの可変表示を個別に停止させるストップスイッチとなる左ストップボタン6L、中ストップボタン6C、右ストップボタン6R、メダル投入口2下流のメダル詰り時に押すメダル返却ボタン20、ドアキー穴8Kを備える。
【0027】
液晶表示装置70の左右の下部には、現時のクレジット数を表示させるクレジット表示器DL1、入賞による払出メダル枚数を表示させるペイアウト表示器DL2、充当掛けメダルが1枚、2枚、3枚になる毎に点灯させる1〜3枚ランプEL1〜3、掛けメダルが受付可能なとき点灯させるベットランプELb、スタートレバー5による始動操作が可能なとき点灯させるスタートランプELs、再遊技に係る図柄の組合せが表示されたとき点灯させるリプレイランプELrを含む遊技基本ランプ類30を備える。
【0028】
ベットランプELbの点灯時、掛けメダルが0の状態でメダル投入口2からメダル1枚を入れると1枚ランプEL1が点灯し、さらに1枚入れると2枚ランプEL2が点灯し、2枚掛け時の規定数になる。さらに1枚入れると3枚ランプEL3が点灯し、3枚掛け時の規定数になる。規定数の掛けメダルになると、スタートランプELsが点灯し、スタートレバー5による始動操作が可能となる。2枚掛け遊技は2枚ランプEL2が点灯した時点で、3枚掛け遊技は3枚ランプEL3が点灯した時点で始動操作をすることになる。3枚ランプEL3の点灯後、スタートレバー5を操作せずにメダル投入口2にさらにメダルを入れると、クレジット表示器DL1のカウンタを進め、所定上限数である50枚まで貯留可能となる。入賞により払出されたメダルも50枚まではクレジットに加算され、50枚を超えて払出されたメダルは、メダル払出口8Mからメダル受皿8Gに受止められる。
【0029】
図2に示すように、各リール1L,1C,1Rのリール帯10L,10C,10Rの外周面には、バー、ブドウ、プラム、べル、チェリー、リプレイ、ブランク1、ブランク2の全8種類の図柄を、図柄番号0,1〜15に対応させ且つ独特の縦の並びに従って印刷等により描いている。各リール1L,1C,1Rは、全16コマの図柄を配する16コマリールであり、全21コマの図柄を配する標準的な21コマリールよりも小径のリールとしている。各リール帯10L,10C,10の上端と下端は結ばれて輪状になり、エンドレスに図柄をスクロールさせる。
【0030】
各リール1L,1C,1Rの駆動には、標準的な21コマリール駆動用の1ステップ角が約1.43度、1−2相励磁により504ステップで一回転する仕様のステッピングモータを用いている。21コマリールの場合、一図柄あたり504/21=24ステップの均等ステップ数を割付けることができるが、16コマリールでは、504/16=31.5で整数解にならないため、不均等ステップ数を割付けている。
【0031】
その不均等ステップ数は、ステップ数の多い方を32、ステップ数の少ない方を30とし、その差を2以上の偶数、具体的には最も好ましい例として2ステップとしており、且つ、何れも偶数としている。0を含む図柄番号が4の倍数となる図柄番号0,4,8,12に対応する各図柄に少ない方の偶数ステップ数30を割付け、その他の図柄番号1,2,3,5,6,7,9,10,11,13,14,15の各図柄に多い方の偶数ステップ数32を割付けている。こうして、ステップ数30を割付ける図柄とステップ数32を割付ける図柄とを所定の繰返しパターン(「30,32,32,32」の4回繰返しパターン)により配置し、各リール1L,1C,1Rの外周に各図柄をほぼ均等に分散して配置している。
【0032】
図柄中、プラムとベルは、それぞれ中間に3コマを介在させて4コマ置きに配置しており、任意のタイミングで停止操作しても最大3コマ滑りの範囲内で有効ラインに引込むことができる(引込率1)。図柄番号15,0,1〜6の計8コマの第1領域内の特定引込図柄、すなわち左リール1Lのブランク1又はチェリー、中リール1Cのブランク1又はブランク2、右リール1Rのチェリー又はブランク2は、第1領域内から最大3コマ滑りの範囲内で有効ラインに引込むことができるが、図柄番号7〜14の計8コマの第2領域からは引込むことができない(引込率1/2)。第2領域内の特定引込図柄、すなわち左リール1Lのバー又はブランク2、中リール1Cのバー又はチェリー、右リール1Rのバー又はブランク1は、第2領域内から最大3コマ滑りの範囲内で有効ラインに引込むことができるが、第1領域からは引込むことができない(引込率1/2)。
【0033】
図3に、内部抽せんで決定する作動に係る条件装置すなわち当せん役(当せんフラグ)に対応する有効ライン上の図柄の組合せを示す。入賞を容易にする役物を作動させる特別役に、左図柄「バー」−中図柄「バー」−右図柄「ブドウ」の表示で始まる役物作動中に、単位投入遊技媒体数(1枚)あたりの獲得遊技媒体数の期待値が1未満、つまり総獲得遊技媒体数が総投入遊技媒体数を下回る見込みとなり、総獲得遊技媒体数が第1上限例えば30枚を超過するとその作動を終了させる第1特別役RBB1と、左図柄「バー」−中図柄「ブドウ」−右図柄「バー」の表示で始まる役物作動中に、単位投入遊技媒体数(1枚)あたりの獲得遊技媒体数の期待値が1未満、つまり総獲得遊技媒体数が総投入遊技媒体数を下回る見込みで且つ第1特別役よりも少ない遊技媒体の獲得に止まり、総獲得遊技媒体数が第2上限例えば8枚を超過するとその作動を終了させる第2特別役RBB2とを定義している。第1特別役RBB1に係る役物作動中の遊技状態が継続する第1特別役RBB1作動中の遊技数は、第2特別役RBB2に係る役物作動中の遊技状態が継続する第2特別役RBB2作動中の遊技数よりも多く見込める。これら特別役RBB1,RBB2は、何れも第一種特別役物に係る役物連続作動装置で構成している。
【0034】
新たな遊技媒体の投入無しで元の掛け数と同じ掛け数で次遊技が行える再遊技役としてREP1〜3を定義し、遊技メダルを獲得できる入賞役すなわち小役としてNML1〜21を定義している。一つの欄に複数の図柄を列挙しているものがあるが、例えばREP1について言うと、左リール1Lの図柄はリプレイ又はブドウという意味である。備考欄に、各役に対応した表示窓80中の表示出目例を示す。
【0035】
小役のうち、NML1〜5は、規定数3枚時に8枚、規定数2枚時に4枚の、投入数を上回るメダルを獲得できる高配当役である。NML6〜8は、規定数3枚時も規定数2枚時も3枚のメダルを獲得できる中配当役である。NML9〜21は、規定数3枚時も規定数2枚時も投入数を下回る1枚のメダルを獲得できる低配当役である。
【0036】
低配当役のうち、NML9〜12の第1グループは、左図柄プラムと中及び右図柄の第1又は第2領域の特定引込図柄の各引込率を乗じ、NML13〜16の第2グループは、中図柄ベルと左及び右図柄の第1又は第2領域の特定引込図柄の各引込率を乗じ、NML17〜20の第3グループは、右図柄プラムと左及び中図柄の第1又は第2領域の特定引込図柄の各引込率を乗じたそれぞれ1/4が図柄引込率となる。第1グループ中、NML9と12を重複当せんさせるNML9+12の場合、NML10と11を重複当せんさせるNML10+11の場合、第2グループ中、NML13と16を重複当せんさせるNML13+16の場合、NML14と15を重複当せんさせるNML14+15の場合、第3グループ中、NML17と20を重複当せんさせるNML17+20の場合、NML18と19を重複当せんさせるNML18+19の場合、それぞれ1/2が図柄引込率となる。
【0037】
図4に、内部抽せんでの各当せんエリアと作動する条件装置(当せん役)の関係を示す。内部抽せんは、スタートレバー5の操作時、主制御装置MCのRAM上で高速更新する例えば2バイトカウンタから抽出する乱数値が、その取り得る0〜65535の数値範囲M=65536内に予め区分した何れの当せんエリアに属するか否かで当該ゲームでの作動に係る条件装置すなわち当せん役を決定する。
【0038】
当選エリアは、何れの役にも当せんしない不当せん、入賞役(小役)に対応する、小役ALL、1枚役ALL、チャンス役、3枚役ALL1〜4、高配当択役であって8枚又は4枚の高配当が得られる正解押し順を第1番目「左」第2番目「中」とする高配当択役左中1〜4、同正解押し順を第1番目「左」第2番目「右」とする高配当択役左右1〜4、同正解押し順を第1番目「中」第2番目「左」とする高配当択役中左1〜4、同正解押し順を第1番目「中」第2番目「右」とする高配当択役中右1〜4、同正解押し順を第1番目「右」第2番目「左」とする高配当択役右左1〜4、同正解押し順を第1番目「右」第2番目「中」とする高配当択役右中1〜4、3枚択役であって3枚配当が得られる正解押し順を第1番目「左」とする3枚択役左1〜4、同正解押し順を第1番目「左以外」とする3枚択役左以外1〜4、再遊技役に対応するリプレイ1〜4、レア役リプ、BAR狙えリプ、特別役に対応するRBB1,RBB2を含み、各欄列挙の条件装置(役)を単独当せん又は重複当せんさせ、遊技状態(遊技の種類)に応じて抽せん対象役及びその当せん値数を定めている。
【0039】
小役ALLは、NML1〜5の何れかの8枚役を入賞させ、1枚役ALLは、NML9〜21の何れかの1枚役を入賞させる。チャンス役は、1枚役NML21を図柄引込率4×8×8/(16×16×16)=256/4096で入賞させる。3枚役ALL1〜4は、3枚役NML6〜8の何れかを入賞させる。各高配当択役は、押し順正解時に重複当せん役に含む高配当役(8枚又は4枚)を入賞させ、押し順不正解時に図柄引込率1/2で1枚役を入賞させる。3枚択役左1〜4、3枚択役左以外1〜4は、押し順正解時に3枚役を入賞させ、押し順不正解時に図柄引込率1/4で1枚役を入賞させる。図柄引込率が1でない図柄の組合せに係る入賞役(小役)は取りこぼす場合がある。
【0040】
特別役RBB1,RBB2の抽せんをする一般中の遊技状態時、第1規定数3枚の3枚掛け遊技と、第2規定数2枚の2枚掛け遊技とを可能にしている。再遊技役の確率はどちらも8978/65536≒1/7.3である。第1特別役RBB1は、規定数3枚時のみに第1当せん確率例えば6446/65536≒1/10.17で抽せんし、第2特別役RBB2は、規定数2枚時のみに第1当せん確率よりも高い第2当せん確率例えば10442/65536≒1/6.28により抽せんする。ただし、本機は、アシストタイムATの作動によりメダルを増やす仕様であり、これら特別役RBB1,RBB2は何れも役物作動中に単位投入遊技媒体数(1枚)あたりの獲得遊技媒体数の期待値が1未満となる減るボーナスであり、遊技機筐体8B等に特別役の存在を明示する一切の宣伝文句等もなく、専ら遊技機の内部状態として存在価値を有する。一般中、入賞役(小役)全体の当せん値数は、規定数3枚時は50102、規定数2枚時は46106である。
【0041】
特別役RBB1,RBB2に当せんするも対応する作動図柄の組合せを表示できずにその当せんの権利が持ち越された第1特別役内部中(RBB1内部中)又は第2特別役内部中(RBB2内部中)においても、規定数3枚と2枚を選べる。規定数3枚時、一般中のRBB1の当せん値数と不当せんエリアの値数を再遊技役の当せん値数にシフトして再遊技役の当せん値数を15434に、再遊技役の確率を1/15434≒1/4.25と適度に高めている。規定数2枚時、一般中のRBB2の当せん値数と不当せんエリアの値数を再遊技役の当せん値数にシフトして再遊技役の当せん値数を19430に、再遊技役の確率を1/19430≒1/3.37とRRB1内部中よりも大きく高めている。入賞役(小役)全体の当せん値数は、規定数3枚時は50102、規定数2枚時は46106で、一般中と同じである。役物が作動している場合を除き、入賞役(小役)の確率変動は禁止されているからである(遊技機規則第6条別表第五(1)ロ(カ))。規定数が同じの場合、RBB1内部中とRBB2内部中は同一仕様になる。このため、一般中に2枚掛けで当せんし易いRBB2の当せんを得て早期にRBB2内部中に移行させ、3枚掛けで且つ再遊技役の確率上昇を適度に抑えた遊技状態下でアシストタイムATの作動を予定するのが適切となる。
【0042】
第1特別役に係る役物作動中(RBB1作動中)及び第2特別役に係る役物作動中(RBB2作動中)は、規定数を一律3枚に限定している。小役ALLと1枚役ALLを合せて当せん値数を50103とし、規定数3枚の一般中及び内部中の50102よりも1だけ大きくしている。
【0043】
図5に示すように、遊技状態は、規定数を考慮すると、「規定数3枚一般中」「規定数2枚一般中」「規定数3枚RBB1内部中」「規定数2枚RBB1内部中」「規定数3枚RBB2内部中」「規定数2枚RBB2内部中」「規定数3枚RBB1作動中」「規定数3枚RBB2作動中」の8つとなる。ただし、工場出荷直前の最終確認試験、或は、店舗導入時の受入確認試験等において、メーカー作業員又は店舗係員等により、「規定数2枚一般中」から当せん確率が高く当せんし易いRBB2の当せんを得てRBB2内部中に予め移行させておく運用を予定している。一般中は液晶表示装置70にメーカーロゴマーク等を表示させ、内部中に移行すると、液晶表示装置70に演出図柄7L,7C,7Rを表示し、準備完了を知らせる。また、入賞役(小役)全体の当せん値数及び配当を3枚掛け時に優遇しており、しかも、ATの作動を3枚掛け時に限定することとしているため、事実上、遊技者は「規定数3枚RBB2内部中」で遊技を進めることになる。
【0044】
RBB2内部中は、持ち越しに係るRBB2に対応する作動図柄の組合せは、規定数3枚時、規定数3枚一般中に抽せんしないRBB2の当せんフラグは成立し得ず無効となるため、また、規定数2枚時も、不当せんエリアがなく且つ取りこぼしてもRBB2作動図柄の組合せを表示できないフルヒット仕様にしているため各々揃えられず、RBB2内部中からRBB2作動中には移行しない。仮に、上記運用が徹底されず、遊技者が規定数3枚一般中から遊技を始め、自力でRBB1内部中に移行させたとしても、RBB1内部中とRBB2内部中は同一仕様のため、RBB2内部中と全く同じ遊技性を享受でき、RBB1内部中も、持ち越しに係るRBB1に対応する作動図柄の組合せは、規定数2枚時、規定数2枚一般中に抽せんしないRBB1の当せんフラグは成立し得ず無効となるため、また、規定数3枚時も、不当せんエリアがなく且つ取りこぼしてもRBB1作動図柄の組合せを表示できないフルヒット仕様にしているため各々揃えられず、RBB1内部中からRBB1作動中にも移行しない。その上、本実施形態では、RBB2内部中又はRBB1内部中に滞在時、電源オンオフやリセット処理等をしても一般中に復帰しない仕様にしており、一旦内部中に滞在すると作動中や一般中の遊技状態に移ることはない。
【0045】
ただし、店舗側において、内部抽せん仕様の設定(規定数に応じた入賞役、再遊技役、特別役についての当せん確率の組合せ(遊技機規則第6条別表第二(3)ヘ))を有利不利に複数段階について変更するいわゆる設定変更をした場合、少なくともRBB1作動中は、好ましくはRBB2作動中も、一般中の遊技状態に復帰させる仕様にしている。これにより、遊技者若しくはメーカー作業員又は店舗係員等により、誤って或は意図せずに、一般中のRBB1の当せんゲームでRBB1作動図柄の組合せを表示させてRBB1作動中に移行させてしまったり、一般中のRBB2の当せんゲームでRBB2作動図柄の組合せを表示させてRBB2作動中に移行させてしまったとしても、長期間となるRBB1作動中を消化することなく、また、或る程度の期間となるRBB2作動中を消化することなく、直ちに、一般中からRBB1内部中又はRBB2内部中に移行させる準備をやり直すことができるようにしている。なお、RBB1作動中又はRBB2作動中を除く他の遊技状態時に設定変更をした場合は、元の遊技状態を維持する仕様にしており、RBB1内部中又はRBB2内部中に設定変更をしても各々内部中を維持できるものとしている。
【0046】
市場において、本機は事実上3枚掛け専用機と同等になる。メダル投入口2から遊技の都度メダルを手入れする遊技者にとって、現在市場投入されている殆どの機種が3枚掛け専用機であることから3枚投入に慣れており、特段の混乱は生じない。また、クレジットから掛けメダルを引き落とす場合、ベットボタン3を1回又は奇数回押すと規定数3枚に、2回又は偶数回押すと規定数2枚となるよう、押圧毎に3枚掛けと2枚掛けが切り替わるようにしており、現在市場投入されている殆どの機種のベットボタンが一回の押圧で3枚掛けのマックスベットが実現されることから、通常1回の押圧で3枚掛けとなるため、特段の混乱は生じない。もっとも、3枚掛け用ベットボタンと2枚掛け用ベットボタンとを個別に設けてもよい。なお、一般中に当せんゲームで役物作動図柄を表示できたときに限り移行するRBB1作動中又はRBB2作動中は、ベットボタン3を押すと押圧回数にかかわらず一律3枚掛けが実現される。
【0047】
各遊技状態において、当せんエリアの区分に応じた入賞役について当せんと決定する入賞役当せん値数と、任意の順序及び任意のタイミングで停止操作をした場合に190msの規定時間内に当せんに係る入賞役に対応した図柄の組合せを有効ラインに表示できる表示確率と、有効ラインに表示された入賞役についての図柄の組合せによる獲得遊技媒体数を投入遊技媒体数で割った配当比とを掛算して求める入賞役定数を遊技状態に応じた抽せん対象の全入賞役について合算した総入賞役定数をs、再遊技役の当せんと決定する再遊技役当せん値数をr、内部抽せん用の乱数の数値範囲をMとした場合の、再遊技抜き期待値Eo=s/(M−r)、再遊技込み期待値Ei=(s+r)/Mを各求めると以下のとおりとなる。
【0048】
ア)規定数3枚一般中
s=1022×256/4096×1/3 ;チャンス役
+4000×1×1 ;3枚択役ALL
+37080×(1/6×8/3+5/12×1/3);高配当択役
+4000×(1/3×1+1/6×1/3) ;3枚択役左
+4000×(2/3×1+1/12×1/3) ;3枚択役左以外
≒29984.6、
r=8978のため、
Eo=29984.6/(65536−8978)≒0.5302(53.02%)
Ei=(29984.6+8978)/65536≒0.5945(59.45%)
【0049】
イ)規定数2枚一般中
s=1022×256/4096×1/2 ;チャンス役
+4×1×3/2 ;3枚択役ALL
+37080×(1/6×4/2+5/12×1/2);高配当択役
+4000×(1/3×3/2+1/6×1/2 ;3枚択役左
+4000×(2/3×3/2+1/12×1/2) ;3枚択役左以外
≒26622.9、
r=8978のため、
Eo=26622.9/(65536−8978)≒0.4707(47.07%)
Ei=(26622.9+8978)/65536≒0.5432(54.32%)
【0050】
ウ)規定数3枚RBB1内部中、規定数3枚RBB2内部中
s≒29984.6、
r=15434のため、
Eo=29984.6/(65536−15434)≒0.5985(59.85%)
Ei=(29984.6+15434)/65536≒0.6930(69.30%)
【0051】
エ)規定数2枚RBB1内部中、規定数2枚RBB2内部中
s≒26622.9、
r=19430のため、
Eo=26622.9/(65536−19430)≒0.5774(57.74%)
Ei=(26622.9+19430)/65536≒0.7027(70.27%)
【0052】
オ)規定数3枚RBB1作動中、規定数3枚RBB2作動中
s=10741×1×8/3;小役ALL
+39362×1×1/3;1枚役ALL
≒41763.3、
r=0のため、
Eo=Ei=41763.3/65536≒0.6373(63.73%)
【0053】
以上のように、規定数3枚RBB1作動中又は規定数3枚RBB2作動中の遊技状態での再遊技抜き期待値Eo≒63.73%を、全ての役物非作動中の遊技状態、すなわち規定数3枚一般中、規定数2枚一般中、規定数3枚RBB1内部中、規定数3枚RBB2内部中、規定数2枚RBB1内部中、規定数2枚RBB2内部中での再遊技抜き期待値53.02%,47.07%,59.85%,57.74%よりも高くし、かつ、規定数3枚RBB1作動中又は規定数3枚RBB2作動中の遊技状態での再遊技込み期待値Ei≒63.73%を、少なくとも一の役物非作動中の遊技状態、すなわち規定数3枚RBB1内部中、規定数3枚RBB2内部中、規定数2枚RBB1内部中、規定数2枚RBB2内部中での再遊技込み期待値69.30%,70.27%よりも低い仕様にしている。
【0054】
そして、規定数3枚RBB1作動中又は規定数3枚RBB2作動中の遊技状態での低い再遊技込み期待値Eo≒63.73%に対して高い再遊技込み期待値となる少なくとも一の役物非作動中の遊技状態時、すなわち、規定数3枚RBB1内部中と規定数3枚RBB2内部中との遊技状態時に、内部抽せんで決定した当せん役に対応した図柄の組合せを有効ラインに表示させることを意図するナビ情報を遊技者に報知させるアシストタイムを作動可能にしている。
【0055】
図6に示すように、横軸に再遊技役当せん値数rを、縦軸に期待値Eo,Eiをとって特性曲線を描くと、Eoはr=M=65536で無限大となる−rの反比例曲線に、Eiは+rの正比例直線となる。規定数3枚時も、規定数2枚時も、0<Eo,Ei<1の範囲すなわち0<r<(M−s)の範囲では、Eo<Ei、すなわち再遊技込み期待値Eiが再遊技抜き期待値Eoよりも大きくなる。規定数3枚の一般中及び内部中(RBB1内部中又はRBB2内部中)、s=29984.6、Eo及びEiの縦軸交点はs/M=0.4575となる。規定数2枚の一般中及び内部中(RBB1内部中又はRBB2内部中)、s=26622.9、同縦軸交点はs/M=0.4062となる。
【0056】
s及びrが特定される規定数3枚一般中、Eoは座標(8978,0.5302)で、Eiは座標(8978,0.5945)で各特定される。規定数3枚内部中(RBB1内部中又はRBB2内部中)、Eoは座標(15434,0.5985)で、Eiは座標(15434,0.6930)で各特定される。規定数3枚RBB1又はRBB2作動中、r=0、s=41763.3で、Eo=Ei=s/Mは座標(0,0.6373)で特定される。
【0057】
同じくs及びrが特定される規定数2枚一般中、Eoは座標(8978,0.4707)で、Eiは座標(8978,0.5432)で各特定される。規定数2枚内部中(RBB1内部中又はRBB2内部中)、Eoは座標(19430,0.5774)で、Eiは座標(19430,0.7027)で各特定される。RBB1又はRBB2作動中は規定数を3枚限定としており、上記同様、r=0、s=41763.3で、Eo=Ei=s/Mは座標(0,0.6373)で特定される。
【0058】
以上の仕様により、アシストタイムATを作動可能とする役物非作動中の遊技状態すなわち規定数3枚RBB2内部中又は規定数3枚RBB1内部中の遊技状態に比べて再遊技抜き期待値Eoは高いが再遊技込み期待値Eiは低いRBB1作動中又はRBB2作動中の遊技状態での出玉を、ATを作動可能とする遊技状態での非AT下での出玉との相対的関係において、ギリギリの或は効率的な低目の値に抑制でき、減るボーナス仕様による出玉抑制効果を巧妙に高めることができる。
【0059】
図7に示すように、RBB1作動中又はRBB2作動中の役物作動中の遊技状態時、個々の入賞役(NML1〜21)の当せん値数(当せん確率)は、他の役物非作動中の遊技状態よりも低下させることなく(全て増加)、合計の入賞役(小役ALL+1枚役ALL)の当せん値数(当せん確率)も、他の役物非作動中の合計入賞役(チャンス役+3枚択役ALL+高配当択役+3枚択役左+3枚択役左以外)よりも高めている。よって、減るボーナスでありながら、第一種特別役物についての要件を完全に満たしている。
【0060】
アシストタイムATを作動可能とする規定数3枚RBB2内部中又は規定数3枚RBB1内部中の遊技状態時、再遊技込み期待値Eiよりも低い値となる再遊技抜き期待値はEo=0.5985(59.85%)であり、遊技機規則第6条別表第五(1)ロ(リ)で規定する所定下限値である11/20=55%を所定量上回り、上限の1.2倍(120%)を超えることもない。
【0061】
アシストタイムAT作動による純増は、投入遊技媒体数に対して獲得遊技媒体数が異なることとなる入賞役についての、高配当役の入賞と取りこぼし無しの入賞とを前提に計算できるため、
AT純増=(8−3)×37080/65536;高配当択役
+(1−3)×1022/65536 ;チャンス役
≒2.8枚/ゲームとなり、高純増ATを実現できる。
【0062】
遊技機規則第6条別表第五(1)ロ(ヘ)で規定するシミュレーション試験は、「内部抽せんを行い、条件装置が作動した場合には当該条件装置に係る図柄の組合せが表示され、当該図柄の組合せにより獲得することができる遊技メダル等の最大数が獲得されること」を要件としている。
このため、規定数3枚一般中の取りこぼし無しの条件下での総入賞役定数sは、
s=1022×1×1/3 ;チャンス役
+4000×1×3/3 ;3枚択役ALL
+37080×1×8/3;高配当択役
+4000×1×3/3 ;3枚択役左
+4000×1×3/3 ;3枚択役左以外
≒111220.66となり、r=8978のため、
Eo=111220.66/(65536−8978)≒1.9665(約196.65%)となる。よって、
17500ゲーム換算投入メダル数=3×17500=52500枚
17500ゲーム換算獲得メダル数=1.9665×3×17500≒103241.3枚となる。
【0063】
また、シミュレーション試験では規定数3枚一般中にRBB1に当せんすると当せんゲームでRBB1作動図柄の組合せを表示でき、RBB1作動中は、30枚超過で終了するが、複数通りの終了遊技数を平均化したシミュレート値で約17.47ゲームを見込むことができ、この間、
投入メダル数=3×17.47=52.41枚、
獲得メダル数=0.6373×3×17.47=33.40枚
となり、RBB1作動中の継続数の長さから33.40枚−52.41枚=−19.01枚という十分なメダル減少効果を達成できる。
17500ゲーム中のRBB1作動による投入メダル数
=52.41×17500×6446/(65536−8978)≒104531.7枚、
17500ゲーム中のRBB1作動による獲得メダル数
=33.40×17500×6446/(65536−8978)≒66616.3枚となる。
【0064】
したがって、規定数3枚時、
総投入メダル数=52500+104531.7=157031.7枚、
総獲得メダル数=103241.3+66616.3=169857.6枚となり、
出玉率=169857.6/157031.7≒1.082(約108.2%)となり、遊技機規則第6条別表第五(1)ロ(ヌ)で規定する出玉率の所定上限値120%(1.2倍)を下回り、規則に適合する。また、
役物比率=66616.3/169857.6≒0.3922(約39.22%)となり、遊技機規則第6条別表第五(1)ロ(ヲ)で規定する上限60%(6割)を下回り、規則に適合する。
【0065】
同様に、規定数2枚一般中の取りこぼし無しの条件下での総入賞役定数sは、
s=1022×1×1/2 ;チャンス役
+4×1×3/2 ;3枚択役ALL
+37080×1×4/2;高配当択役
+4000×1×3/2 ;3枚択役左
+4000×1×3/2 ;3枚択役左以外
=86677となり、r=8978のため、
Eo=86677/(65536−8978)≒1.5325(約153.25%)となる。よって、
17500ゲーム換算投入メダル数=2×17500=35000枚
17500ゲーム換算獲得メダル数=1.5325×2×17500≒53637.5枚となる。
【0066】
また、シミュレーション試験では規定数2枚一般中にRBB2に当せんすると当せんゲームでRBB2作動図柄の組合せを表示でき、RBB2作動中は、8枚超過で終了するが、複数通りの終了遊技数を平均化したシミュレート値で約5.687ゲームを見込むことができ、この間、
投入メダル数=3×5.687=17.06枚、
獲得メダル数=0.6373×3×5.687=10.87枚
となり、RBB2作動中の継続数に応じて10.87枚−17.06枚=−6.19枚のメダル減少効果が生まれる。
17500ゲーム中のRBB2作動による投入メダル数
=17.06×17500×10442/(65536−8978)≒55119.7枚、
17500ゲーム中のRBB2作動による獲得メダル数
=10.87×17500×10442/(65536−8978)≒35120.2枚となる。
【0067】
したがって、規定数2枚時、
総投入メダル数=35000+55119.7=90119.7枚、
総獲得メダル数=53637.5+35120.2=88757.7枚となり、
出玉率=88757.7/90119.7≒0.985(約98.5%)となり、遊技機規則第6条別表第五(1)ロ(ヌ)で規定する出玉率の所定上限値120%(1.2倍)を下回り、規則に適合する。また、
役物比率=35120.2/88757.7≒0.3957(39.57%)となり、遊技機規則第6条別表第五(1)ロ(ヲ)で規定する上限60%(6割)を下回り、規則に適合する。
【0068】
以上、役物作動中の遊技状態で獲得できる遊技媒体数が投入遊技媒体数よりも少ない所謂減るボーナス仕様の第1種特別役物又は第1種特別役物に係る役物連続作動装置RBB1,RBB2との組合せにおいて、所定の規定下限55%超え及び規定上限120%未満の適正出玉範囲内で、AT純増≒2.8枚/ゲームの高純増ATを適性且つ容易に実現できるに至った。
【0069】
図8に示すように、各リール1L,1C,1Rの外周の所定角度位置には、突起物から成るリールインデックス1Li,1Ci,1Riを一体化している。また、任意の固定した回転角、例えば表示窓80中の上段等に定める1コマ分の基準位置を例えば図柄番号15の図柄が通過するときに各リールインデックス1Li,1Ci,1Riが横切る関係になる静止部材側の所定位置に、ホトセンサから成るインデックスセンサ11L,11C,11Rを配置している。
【0070】
なお、基準位置は有効ラインと必ずしも一致させる必要はなく、表示窓80中の中段や下段に定めてもよいし、表示窓80外に定めてもよい。基準位置と有効ラインとが異なる場合には、基準位置に停止対象とする図柄を停止させると、有効ラインに当せん役に対応した図柄が表示される関係になるように停止対象の図柄を決定することになる。また、リールインデックスは、任意の固定した回転角においてリール一回転毎にオン又はオフが少なくとも1回検出されるものであれば、リールに一体化する突起物等をセンサで検知するものに代え、ステッピングモータのシャフトに一体化するディスクの切欠き等をセンサで検知するもの等、どのようなタイプのものでもよい。
【0071】
図9[a]に示すように、各リール1L,1C,1Rに駆動軸たるシャフトSHを結合させる各ステッピングモータ12L,12C,12R(SM)は、鉄芯外周に多数のロータ小歯をもつ永久磁石内蔵式のロータRmと、磁極内周に複数のステータ小歯をもつ複数組の磁極にA相、B相、C相(Aバー相(Aの反転相))、D相(Bバー相(Bの反転相))の巻線を巻回したステータSwとを有し、定常回転時、一の巻線をオンにする1相励磁パルスを供給するステップと、一の巻線及び隣接する他の巻線をオンにする2相励磁パルスを供給するステップとを、1割込み時間t=1.49ms毎に交互に繰返す1−2相励磁により、励磁パルスの1ステップ更新により半ステップ角(2ステップ更新により1ステップ角)ずつ変位させる。また、励磁パルスのステップ更新方向を変更することにより正転と逆転とを可能にしている。
【0072】
定常回転時、各インデックスセンサ11L,11C,11Rに各リールインデックス1Li,1Ci,1Riが横切るリールインデックス検出時に、図柄番号15と共に基点ステップ数値として図柄番号15に対応する図柄のステップ数32の降順管理による初期値31をセットして1相励磁から励磁を始め、励磁パルスを1ステップ更新する1割込毎に、ステップカウンタの値31から30,29,・・・1,0と更新しつつ、2相励磁、1相励磁、2相励磁、1相励磁、2相励磁・・・と励磁パルスを順次切換えていく。ステップカウンタが0になった次のステップ更新により、図柄番号を14に、ステップカウンタの値に図柄番号14に対応する図柄のステップ数32の初期値31をセットし、1割込毎に、ステップカウンタの値を31から30,29,・・・1,0と更新する。ステップ数30の図柄については、ステップカウンタの値を初期値29から28,・・・1,0と更新することになる。なお、図柄番号及びステップカウンタの格納エリアは、各リール1L,1C,1R毎に主制御装置MCのRAMに確保している。
【0073】
図柄番号0のステップカウンタが0になった次割込のステップ更新時に再びリールインデックスが検出される予定となるが、例えば10割込時間等に定める所定の許容時間を超えてリールインデックスの検出がない場合はリール回転エラーとして加速処理から起動をやり直す所定のリカバリー処理等を行うことになるが、許容時間内ならリールインデックスの検出時に図柄番号15と共に基点ステップ数値の31をセットする。図柄番号0のステップカウンタが0になる前にリールインデックスが検出されたときには、リールインデックスの検出時に図柄番号15と共に基点ステップ数値の31をセットする補正を行う。ステッピングモータSMは、同期はずれとなるいわゆる脱調が起こらない限り、定常回転時、504回のステップ更新により丁度一回転し、物理的なリールインデックスの検出時の励磁パルスを1相励磁又は2相励磁のどちらかに固定的に特定でき、本実施形態では、1相励磁に特定している。
【0074】
最大滑りコマ数が3コマとなる16コマリールでは、各ストップボタン6L,6C,6Rを押した時点で基準位置に到達している図柄の上流に後続する0コマ目〜3コマ目の計4コマから停止図柄を決定することになる。この場合、どのタイミングでストップボタン6L,6C,6Rを押しても、3つがステップ数32の図柄、1つがステップ数30の図柄となり、基準位置から最も遠い3コマ目の図柄を引込む場合にも、ストップボタンによる停止操作の検出に1割込、3コマ目の図柄を引込むのに最大32×3+30×1=126割込、合計で最大127割込、よって、1.49ms×127=189.23msが最大時間となり、遊技機規則で定める停止までの規定時間190ms以内を満足できる。
【0075】
図9[b]に示すように、各図柄を基準位置に停止させる停止パルスは、A相、B相、C相、D相の各巻線を所定時間(例えば135割込に相当する201.15ms)について全てオンにする全相励磁パルスを用いている。各リールインデックス1Li,1Ci,1Riの検出時の起点ステップ数31での励磁パルスを1相励磁に特定し、不均等とするステップ数32と30は何れも偶数としているため、一図柄に対するステップ更新はステップ数32のものもステップ数30のものも何れも1相励磁で始まり2相励磁で終わり、全相励磁による停止パルスを供給する直前の励磁パルスは必ず2相励磁となり、滑らかで綺麗な停止が行える。
【0076】
図9[c]に示すように、停止から定常回転に到達させる加速シーケンスは、前回の停止時の全相励磁による停止パルスの直前の2相励磁パルスパターンから励磁を始め、最初は42割込時間62.58msの長いオン時間の2相励磁とし、次のステップ更新で9割込時間13.41msの1相励磁、次のステップ更新で11割込時間16.39msの2相励磁、次のステップ更新で1割込時間1.49msの1相励磁、次のステップ更新で4割込時間5.96msの2相励磁、次のステップ更新で1割込時間1.49msの1相励磁、次のステップ更新で2割込時間2.98msの2相励磁、次のステップ更新で1割込時間1.49msの1相励磁というように、徐々にオン時間を短くしていき、約106ms経過後に定常回転に到達させる。加速処理に要した時間の経過後で50ms等の所定の停止禁止期間を確保し、さらに最初にリールインデックスを検出した以後、ストップボタン6L,6C,6Rの内蔵LED61,62,63を点灯させてストップボタン6L,6C,6Rによる停止操作を受付可能にする。
【0077】
図8に示すように、遊技機筐体8Bの内部に組込む制御装置CNは、遊技機規則でいう主基板に対応する主制御装置MCと、この主制御装置MCから一方向性通信仕様に従って送信する情報を受信する遊技機規則でいう「周辺基板」に対応する周辺制御装置NCとを含む。一方向性通信仕様とは、主基板に関して遊技機規則で規定する「周辺基板が送信する信号を受信することができるものでないこと」を満たす通信仕様をいう。現行の遊技機規則で定義する「副基板」は主基板の概念に含まれ、古くから業界内で区別してきた、遊技の結果に影響を及ぼし又は及ぼすおそれがある機能を有するメイン側とこのような機能のないサブ側との関係は、メイン側が「主基板」すなわち「主制御装置」、サブ側が「周辺基板」すなわち「周辺制御装置」となる。
【0078】
主制御装置MCは、メインCPU、ROM、RAMを備える。入力ポートI1に、各インデックスセンサ11L,11C,11R、各ストップボタン6L,6C,6R、ベットボタン3、精算ボタン4、スタートレバー5、メダル投入口2の下流に設ける投入メダルセンサ21、遊技機筐体8Bに内蔵するメダル払出装置HPの出口に設ける払出メダルセンサ23の各信号を入力している。出力ポートO1から、各ストップボタン6L,6C,6Rの内蔵LED61,62,63を、モータドライバ回路Dr1を介して各ステッピングモータ12L,12C,12R(SM)を、LEDドライバ回路Dr2を介して遊技基本ランプ類30を、ソレノイドドライバ回路Dr3を介してリール始動後に追投入されるメダルをメダル受皿8Gに落すメダルブロッカー22を、モータドライバ回路Dr4を介してメダル払出装置HPのメダル払出モータ24を各制御している。
【0079】
主制御装置MCのROM上には、スタートレバー5の操作を契機に図3〜7の仕様による内部抽せんを実行して当せん役を決定する内部抽せん手段Kを構築していると共に、各リール(回胴)1L,1C,1Rを回転させ且つその回転を対応するストップボタン6L,6C,6Rの操作に基づいて各停止させ、有効ラインに内部抽せんで決定した当せん役に対応した図柄の組合せの表示を許容させる、遊技機規則第6条別表第二(3)ロでいう回胴回転装置を制御する回胴回転装置制御手段V1と同別表第二(3)ハでいう回転停止装置を制御する回転停止装置制御手段V2を含むリール制御手段Vを構築している。
【0080】
回胴回転装置制御手段V1は、スタートレバー5の操作後で且つ前遊技の開始から最低遊技間隔の4.1秒経過後に各リール1L,1C,1Rを正転側に加速処理して定常回転数に到達させる。加速処理中、全リール1L,1C,1Rの全図柄に対して、内部抽せんで決定した当せん役に応じて、再遊技役>入賞役(小役)>特別役の順に従う役別優先順位付けと、当せん役が入賞役(小役)の場合には、払出枚数が多い高配当の小役を優先引込みする枚数優先及び図柄の組合せの種類が多い小役を優先引込みする個数優先に対応させる役内優先順位付けとをした停止候補検索データをRAM上で作成し、後の停止制御のロジック演算に備える。
【0081】
停止候補検索データは、例えば、当せん役が再遊技役なら、当せんに係る再遊技役の図柄の組合せを構成する各リール1L,1C,1Rの各図柄が有効ライン(上上中ライン)に表示されることとなるときの基準位置(上段)の図柄に16進数表記で08Hを、その他の図柄に01Hを記録したものとなる。当せん役が択役以外の小役なら、枚数優先に従い、当せんに係る小役の図柄の組合せを構成する各リール1L,1C,1Rの各図柄が有効ラインに表示されることとなるときの基準位置の図柄に84H(上位の8は配当(8枚払出))等を、その他の図柄に01Hを記録したものとなる。当せん役が択役なら、さらに、個数優先にも対応させるため、当せんに係る小役の図柄の組合せを構成する各リール1L,1C,1Rの各図柄が有効ラインに表示されることとなるときの基準位置の図柄に24H(上位の2は他列の図柄の種類の数との積)等を、その他の図柄に01Hを記録したものも作成する。
【0082】
当せん役がRBB1なら、左図柄「バー」−中図柄「バー」−右図柄「ブドウ」が有効ライン(上上中ライン)に表示されることとなるときの基準位置(上段)の図柄に02Hを、その他の図柄に01Hを記録したものとなり、当せん役がRBB2なら、「バー」−「ブドウ」−「バー」が有効ライン(上上中ライン)に表示されることとなるときの基準位置(上段)の図柄に02Hを、その他の図柄に01Hを記録したものとなる。当せん役のない外れなら、全ての図柄に01Hを記録したものとなる。01Hは消極的に表示を許容させる最下位優先順位を示す。
【0083】
RBB1内部中は、停止候補検索データに「バー」−「バー」−「ブドウ」と対応づけて02Hが記録されるが、RBB1内部中に再遊技役や小役に当せんすると、当せんに係る再遊技役や小役の図柄の組合せを構成する各リール1L,1C,1Rの各図柄に対応づけて、02Hよりも大きい再遊技役の08Hや小役の84H,24H等が重複して記録される。同様に、RBB2内部中は、停止候補検索データにおける「バー」−「ブドウ」−「バー」と対応づけて02Hが記録されるが、RBB2内部中に再遊技役や小役に当せんすると、当せんに係る再遊技役や小役の図柄の組合せを構成する各リール1L,1C,1Rの各図柄に対応づけて、02Hよりも大きい再遊技役の08Hや小役の84H,24H等が重複して記録される。これにより、再遊技役>入賞役(小役)>特別役の順に従う役別優先順位付けが維持される。本実施形態では、再遊技役と入賞役(小役)との重複当せんのない仕様にしたが、これらの重複当せんがある場合、再遊技役に対応する08Hに代え、小役に対応する最大値(84H等)よりも大きい例えばF8H等を記録することになる。
【0084】
RBB1又はRBB2内部中に、例えば左リール1Lの「バー」を図柄の組合せに含む小役に当せんした場合、左リール1Lの「バー」が有効ラインに表示されることとなるときの基準位置の図柄には84H+02H=86Hや24H+02H=26H等が記録され、「バー」を図柄の組合せに含む再遊技役に当せんした場合、左リール1Lの「バー」が有効ラインに表示されることとなるときの基準位置の図柄には08H+02H=0AHが記録されることになる。
【0085】
図10に示すように、例えば、RBB2内部中に高配当択役左中1に当せんした場合、左中右が正解の押し順となり、押し順正解時、枚数優先により高配当役NML1を入賞させる。不正解の押し順のうち、左右中の場合、第1番目の停止時は枚数優先により、第2番目の停止から個数優先により、1枚役NML9又はNML12を1/2の確率で入賞させるか取りこぼしとなる。中左右、中右左の場合、個数優先により1枚役NML13又はNML16を1/2の確率で入賞させるか取りこぼしとなる。右左中、右中左の場合、個数優先により1枚役NML17又はNML20を1/2の確率で入賞させるか取りこぼしとなる。
【0086】
規定数3枚時、枚数優先に対応させて初期作成する停止候補検索データは、左リール1Lの「プラム」図柄に対応させて84H(上位の8は配当数)を、左リール1Lの「バー」「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて14H(上位の1は配当数)を、中リール1Cの「リプレイ」「ブドウ」の各図柄に対応させて84Hを、中リール1Cの「ベル」「バー」「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて14Hを、右リール1Rの「リプレイ」「ブドウ」の各図柄に対応させて1コマ上に84Hを、右リール1Rの「バー」「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて1コマ上に14Hを、その他の図柄に対応させて01Hを記録したものとなる。
【0087】
規定数2枚時、枚数優先に対応させて初期作成する停止候補検索データは、左リール1Lの「プラム」図柄に対応させて44H(上位の4は配当数)を、左リール1Lの「バー」図柄に対応させて16H(下位の6は小役の04HとRBB2の02Hの和)を、左リール1Lの「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて14Hを、中リール1Cの「リプレイ」図柄に対応させて44Hを、中リール1Cの「ブドウ」図柄に対応させて46H(下位の6は小役の04HとRBB2の02Hの和)を、中リール1Cの「ベル」「バー」「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて14Hを、右リール1Rの「リプレイ」「ブドウ」の各図柄に対応させて1コマ上に44Hを、右リール1Rの「バー」図柄に対応させて1コマ上に16H(下位の6は小役の04HとRBB2の02Hの和)を、中リール1Cの「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて1コマ上に14Hを、その他の図柄に対応させて01Hを記録したものとなる。
【0088】
規定数3枚時、個数優先に対応させて初期作成する停止候補検索データは、左リール1Lの「プラム」図柄に対応させて44H(上位の4は他列の図柄の種類の数との積)を、左リール1Lの「バー」「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて24H(上位の2は他列の図柄の種類の数との積)を、中リール1Cの「ベル」図柄に対応させて44Hを、中リール1Cの「リプレイ」「ブドウ」「バー」「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて24Hを、右リール1Rの「プラム」図柄に対応させて1コマ上に44Hを、右リール1Rの「リプレイ」「ブドウ」「バー」「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて1コマ上に24Hを、その他の図柄に対応させて01Hを記録したものとなる。
【0089】
規定数2枚時、個数優先に対応させて初期作成する停止候補検索データは、左リール1Lの「プラム」図柄に対応させて44Hを、左リール1Lの「バー」図柄に対応させて26H(下位の6は小役の04HとRBB2の02Hの和)を、左リール1Lの「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて24Hを、中リール1Cの「ベル」図柄に対応させて44Hを、中リール1Cの「ブドウ」図柄に対応させて26H(下位の6は小役の04HとRBB2の02Hの和)を、中リール1Cの「リプレイ」「バー」「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて24Hを、右リール1Rの「プラム」図柄に対応させて1コマ上に44Hを、右リール1Rの「バー」図柄に対応させて1コマ上に26H(下位の6は小役の04HとRBB2の02Hの和)を、右リール1Rの「リプレイ」「ブドウ」「チェリー」「ブランク1」「ブランク2」の各図柄に対応させて1コマ上に24Hを、その他の図柄に対応させて01Hを記録したものとなる。
【0090】
第1番目の停止では、停止操作の検出時に基準位置に到達している図柄の上流側に連続する0コマ目(即止め)、1コマ目、2コマ目、3コマ目の計4コマの後続図柄について、加速処理中に作成した停止候補検索データに基づき、最も優先順位の高い最上位の図柄を検索するロジック演算を行うと共に、同じ値の最上位の図柄が複数ある場合は予めROM上で定義した停止テーブルを参照することにより、最も引込み優先順位の高い唯一の停止図柄を決定し、決定した停止図柄が基準位置に到達するタイミング、すなわち基準位置の図柄が決定した停止図柄の図柄番号に更新され且つステップカウンタの値が停止図柄に対応するステップ数の初期値31又は29となるときに、第1停止に係るリールのステッピングモータSMに全相励磁等による停止パルスを供給する。
【0091】
第1停止が完了すると、次のストップボタンの操作を受付可能とするまでの停止操作間隔期間中(例えば約200msの間)に、第1停止による表示出目に応じて、表示の対象外となる図柄及び又は図柄の組合せの種類の数が変わることとなる図柄について、未停止リールの停止候補検索データを書き換え、第2番目以後の停止に備える。
【0092】
第2番目の停止では、停止操作の検出時に基準位置に到達している図柄の上流側に連続する同じく4コマの後続図柄について、第1番目の停止後に書き換えた停止候補検索データに基づき、上記同様なロジック演算あるいはロジック演算及び停止テーブルの参照により、最も引込み優先順位の高い唯一の停止図柄を決定し、決定した停止図柄が基準位置に到達するタイミングで同様に停止パルスを供給する。
【0093】
第2停止が完了すると、最後のストップボタンの操作を受付可能とするまでの停止操作間隔期間中(例えば約200msの間)に、第1,第2停止による表示出目に応じて、表示の対象外となる図柄及び又は当せんしていない役の完成を阻止するために蹴飛ばして停止不可とする図柄について、未停止リールの停止候補検索データを書き換え、第3番目の停止に備える。
【0094】
第3番目の停止では、停止操作の検出時に基準位置に到達している図柄の上流側に連続する同じく4コマの後続図柄について、第2番目の停止後に書き換えた停止候補検索データに基づき、上記同様なロジック演算あるいはロジック演算及び停止テーブルの参照により、最も引込み優先順位の高い図柄で且つ当せんしていない役が完成することのない唯一の停止図柄を決定し、決定した停止図柄が基準位置に到達するタイミングで同様に停止パルスを供給する。こうして、全リール1L,1C,1Rの停止が完了し、1回の遊技の結果が導出される。
【0095】
図11に示すように、例えば、RBB2内部中、規定数3枚時、高配当択役左中1(NML1+9+12+13+16+17+20)に当せんし、[1]左中右の押し順に正解したとする。ストップボタンを押すタイミングは不問であり、図示例はほんの一例である。以下、同様である。左ストップボタン6Lを押したとき基準位置の上段に左リール1Lの図柄番号8のブドウ図柄が到達しており、図柄番号8のブドウ図柄よりも上流側に後続する4コマから停止図柄を決定することになる。押し順正解時に適用する枚数優先に対応する停止候補検索データから、図柄番号5のプラム図柄に対応させて最上位の最も大きい数字84Hが記録されているため、図柄番号5のプラム図柄が2コマ滑って上段に引込まれ、左リール1Lに対応するRAM上の図柄番号が5、同ステップカウンタが図柄番号5のステップ数32の初期値31となるときに停止パルスを供給する。これにより、左リール1Lの上段の適位置に図柄番号5のプラム図柄が停止する。
【0096】
第2番目に中ストップボタン6Cを押したとき基準位置の上段に中リール1Cの図柄番号7のバー図柄が到達しており、図柄番号7のバー図柄よりも上流側に後続する4コマから停止図柄を決定することになる。第1停止完了後の時点で、中リールについての停止候補検索データは、図柄番号4のベル対応の14Hは01Hに書換えられている。図柄番号6のブドウ図柄に対応させて最上位の84Hが記録されているため、図柄番号6のブドウ図柄が0コマ滑って上段に即止めされ、中リール1Cに対応するRAM上の図柄番号が6、同ステップカウンタが図柄番号6のステップ数32の初期値31となるときに停止パルスを供給する。これにより、中リール1Cの上段の適位置に図柄番号6のブドウ図柄が停止する。
【0097】
第3番目(最後)に右ストップボタン6Rを押したとき基準位置の上段に右リール1Rの図柄番号7のバー図柄が到達しており、図柄番号7のバー図柄よりも上流側に後続する4コマから停止図柄を決定することになる。なお、第2停止完了後の時点で、右リールについての停止候補検索データは、図柄番号7のバー対応1コマ上の14Hは01Hに書換えられている。また、図柄番号5のプラム対応1コマ上の14Hは停止禁止の00Hに書換えられている。図柄番号5のプラムの1コマ上の図柄番号4のベル図柄が上段に停止すると、当せんしていないNML4の「プラム」−「ブドウ」−「プラム」が上上中の有効ラインに表示されて不当入賞となるからである。図柄番号6のブドウ図柄に対応させて1コマ上の図柄番号5のプラム図柄に最上位の84Hが記録されているため、図柄番号5のプラム図柄が1コマ滑って上段に引込まれ、右リール1Rに対応するRAM上の図柄番号が5、同ステップカウンタが図柄番号5のステップ数32の初期値31となるときに停止パルスを供給する。これにより、右リール1Rの上段の適位置に図柄番号5のプラム図柄が停止して、中段の適位置に図柄番号6のブドウ図柄が停止する。よって、上上中の有効ラインに「プラム」−「ブドウ」−「ブドウ」が表示されて8枚役NML1が入賞し、8枚のメダルが払出される。
【0098】
図12に示すように、[2]左右中の不正解の押し順をしたとする。この場合、第1停止に係る左リール1Lについては、枚数優先に従い、図11と同様に、この例の場合には左リール1Lの上段の適位置に図柄番号5のプラム図柄が停止する。不正解であることは、第2番目に右ストップボタン6Rの押圧を検知した時点で判明し、第2停止から個数優先に切換える。
【0099】
第2停止時、右ストップボタン6Rを押したとき基準位置の上段に右リール1Rの図柄番号8のベル図柄が到達しているとする。第1停止完了後の時点で、枚数優先のみならず個数優先による停止候補検索データも書換えられ、図柄番号6のブドウ対応1コマ上の24Hは01Hに、図柄番号5のプラム対応1コマ上の44Hは01Hに各書換えられている。図柄番号7のバー図柄対応1コマ上の図柄番号6のブドウ図柄に最上位の24Hが記録されているため、図柄番号6のブドウ図柄が1コマ滑って上段に引込まれ、右リール1Rに対応するRAM上の図柄番号が6、同ステップカウンタが図柄番号6のステップ数32の初期値31となるときに停止パルスを供給する。これにより、右リール1Rの上段の適位置に図柄番号6のブドウ図柄が停止して、中段の適位置に図柄番号7のバー図柄が停止する。
【0100】
第3停止時、中ストップボタン6Cを押したとき基準位置の上段に中リール1Cの図柄番号8のベル図柄が到達しているとする。第2停止完了後の時点で、中リールについての個数優先による停止候補検索データは、図柄番号7のバー対応の24Hは14Hに、図柄番号6のブドウ対応の24Hは01Hに、図柄番号4のベル対応の44Hは01Hに各書換えられている。図柄番号7のバー図柄に対応させて最上位の14Hが記録されているため、図柄番号7のバー図柄が0コマ滑って上段に即止めされ、中リール1Rに対応するRAM上の図柄番号が7、同ステップカウンタが図柄番号7のステップ数32の初期値31となるときに停止パルスを供給する。これにより、中リール1Cの上段の適位置に図柄番号7のバー図柄が停止する。よって、上上中の有効ラインに「プラム」−「バー」−「バー」が表示されて1枚役NML12が入賞し、1枚のメダルが払出される。なお、中ストップボタン6Cを押したとき基準位置(上段)に既に図柄番号7のバー図柄が到達している場合、1枚役を取りこぼすことになる。
【0101】
図13,14,15,16に示すように、高配当択役左中1の当せん時の不正解の押し順のうち、第1番目に左ストップボタン6L以外が操作された[3]中左右、[4]中右左、[5]右左中、[6]右中左の場合、第1停止から個数優先により停止制御がされる。図13の例では1枚役NML13が入賞し、図14の例では1枚役NML16が入賞し、図15の例では1枚役NML20が入賞し、図16の例では1枚役NML17が入賞し、各1枚のメダルが払出される。また、それぞれ、第3停止時、表示対象となる第1又は第2領域の特定引込図柄を引込めないタイミングで停止操作すると取りこぼすことになる。なお、規定数2枚時、停止候補検索データには、持ち越しに係るRBB2により、左図柄「バー」、中図柄「ブドウ」、右図柄「バー」に対応させて、下位4ビットに06Hが記録されるが、より大きな枚数優先又は個数優先に従うデータが停止図柄を決定する4コマ内に存在し或は書換えによっても勝ち残ることになり、規定数3枚と同じ停止出目となり、勿論、持ち越しに係るRBB2の作動図柄の組合せは揃わない。
【0102】
なお、停止図柄を決定する4コマの中に、同一の最上位の数字が複数ある場合は、予めROM上に用意した停止テーブルを参照して、最上位の図柄の中から何れか一の図柄を停止図柄として決定することになる。また、再遊技役>入賞役(小役)>特別役の順に従う役別優先順位付けを下位4ビットで行うこととしたが、上位4ビットで行うようにしてもよい。図10の例では、正解押し順の左中右のときは、枚数優先によりNML1を入賞させ、不正解の押し順のうち第1停止時点では正解であるも第2停止で不正解が判明する左右中のときは、第1停止は枚数優先により、第2停止から個数優先によりNML9又はNML12の入賞か取りこぼすものとしたが、停止テーブルの参照は多少増えるが、正解押し順の左中右のとき、第1停止は個数優先により、第2停止から枚数優先によりNML1を入賞させ、不正解の押し順のうち第1停止時点では正解であるも第2停止で不正解が判明する左右中のときは、その他の不正解押し順と同様に最初から個数優先により、NML9又はNML12の入賞か取りこぼすものとしてもよい。さらに、ロジック演算において、上記のような停止候補検索データは用いず、これとは別の制御データ等を用いて上記同様な枚数優先又は個数優先に従う図柄の引込み及び蹴飛ばし処理を行うようにしても勿論よい。
【0103】
図8に示すように、主制御装置MCのROM上には、遊技結果が入賞なら所定配当数のメダルを払出すメダル払出手段P、遊技結果が再遊技の作動なら次ゲームの掛けメダルを同一規定数で自動投入するメダル自動投入手段Q、遊技結果が図5に示す遊技状態の移行を伴うのなら遊技状態を移行させる遊技状態移行手段J、内部抽せんに引き続いて実行するフリーズ抽せん(ここでいうフリーズは本来の遊技進行を中断して所定の演出を行うこと)により当せん役別に定めた所定確率に基づいて今回ゲームの開始時又は次ゲーム以後の開始時に各リール1L,1C,1Rを逆回転させてバー図柄を一つずつ自動的に揃える「逆回転バー揃い」等の所定回胴演出の当否を決定するフリーズ抽せん手段F、その当せんに係る回胴演出を実行させる回胴演出実行手段G、回胴演出により揃えた図柄を回転方向にバラバラにして、同一図柄がほぼ横一線で回転することによりリール回転周期の体得すなわち所謂目押しのタイミング取りの体得が容易になってしまうのを防止するため、リール順次始動時にランダム遅延時間を挿入するランダムウエイト手段Wを構築している。
【0104】
また、規定数3枚限定下、択役等の正解押し順を報知するアシストタイムATの作動を所定条件下で確定させて所定開始契機で発動させるAT作動決定手段H1、所定上乗せ契機でATの作動を延長させるAT上乗せ決定手段H2、ATの開始から終了までを管理するAT継続管理手段H3、択役等の正解押し順を含むAT指示情報を決定して周辺制御装置NCに出力させるAT指示情報出力手段H4を構築している。
【0105】
例えば、内部抽せんでチャンス役に当せんし且つフリーズ抽せんでチャンス役の当せん時に所定確率例えば約1/3で当せんさせることとしている「逆回転バー揃い」の次ゲーム開始時挿入が決定されたとき、又は、内部抽せんでレア役リプ或はBAR狙えリプに当せんしたとき、若しくは、前回のAT終了からカウントするゲーム数が所定ゲーム数例えば1000ゲームに達したとき、ATの作動を確定させ、次々回ゲームから等、所定期間の前兆演出期間を経てATを発動させる。ATは、例えば、初期上乗せ特化ゾーンのオープニングアタックから開始させ、5又は10ゲーム等の所定ゲーム期間毎回AT中の純増枚数等を20〜500枚について上乗せする。オープニングアタック後は、チャンス役等の当せんを契機に50〜1000枚の上乗せをし、純増枚数の残りが0になるとATを終了させる。AT指示情報は、択役の正解の押し順例えば「左中右」等の直接情報の他、正解押し順を特定できる当せんエリアの番号等による間接情報を含む。
【0106】
周辺制御装置NCは、サブCPU、ROM、RAMを備える。入力ポートI2に、主制御装置MCからの送信情報、ジョグダイヤルJDの信号を入力している。出力ポートO2から、ランプドライバ回路Dr5を介して表示窓80に臨む9つの図柄をリール帯10L,10C,10Rの背面から照明するリールバックランプBL1〜9を、LEDドライバ回路Dr6を介して装飾ランプ88を、LCDドライバ回路Dr7を介して液晶表示装置70を、パワーアンプ回路Dr9を介してスピーカ91〜94を各制御している。
【0107】
主制御装置MCからの送信情報すなわち周辺制御装置NCの受信情報には、ベットボタン3の操作情報を含むメダル投入情報、スタートレバー5の操作情報を含むリール始動情報、内部抽せんによる当せんフラグ情報、ストップボタン6L,6C,6Rの操作情報、遊技結果情報、遊技状態情報、フリーズ及び回胴演出情報、AT作動確定及び発動情報、AT指示情報、AT上乗せ情報、AT終了情報、エラー情報等、主制御装置MCで検出し又は決定若しくは実行する各種情報が含まれる。
【0108】
周辺制御装置NCのROM上には、主制御装置MCからの受信情報に基づいて、液晶表示装置70にAT指示情報出力手段H4から出力するAT指示情報に従ったナビ例えば正解押し順が「左中右」ならストップボタン位置に対応させて「123」等を表示させるナビ手段X1、ナビ手段X1の表示に連動してスピーカ91〜94から操作すべきストップボタンが左か中か右かを音声で知らせる音声ナビ手段X2、演出図柄7L,7C,7Rを変動表示又は停止表示させると共に、遊技状態、回胴演出、前兆演出、AT期間等に応じて液晶表示装置70に映し出す動画展開等を変更表示させる演出表示手段Y1、これに連動してスピーカ91〜94から効果音やBGMを出音させる効果音出力手段Y2を構築している。
【0109】
図17に示すように、ATの作動は、例えば、内部抽せんでチャンス役に当せんし且つフリーズ抽せんで「逆回転バー揃い」の次ゲーム開始時挿入が決定されたとき確定される。2ゲーム目は、「逆回転バー揃い」の回胴演出から始まり、全リール1L,1C,1Rが低速で逆回転し、右リール1R、中リール1C、左リール1Lの順に停止(仮停止)して中段にバーが揃い、所定の仮停止時間経過後又は再度のスタートレバー5の操作後、ランダムウエイト手段Wにより0〜747.98msの範囲内の2.98ms刻みのランダムな遅延時間を挟んで、左リール1L、中リール1C、右リール1Rが順次加速され、全リールの定速回転到達後、ストップボタン6L,6C,6Rによる各リール1L,1C,1Rの停止に連動させて演出図柄7L,7C,7Rを同一キャラクタの図柄で揃え、「おめでとう」の音声祝福メッセージを出力させる。3ゲーム目に「上乗せをお楽しみ下さい」の音声メッセージと共にオープニングアタックからATが発動される。なお、2ゲーム目、回胴演出により揃ったバー図柄はランダム遅延時間の挿入により回転方向にバラバラになり、目押しのタイミング取りの体得期間という本来不必要で公正さに欠く遊びを誘発することもなく、当せん役この場合リプレイ1(REP1)の停止表示と共に演出図柄が揃うことを遊技者に効果的に楽しませることができる。
【0110】
図18に示すように、規定数3枚一般中、RBB1の当せん値数を6445、RBB2の当せん値数を1にして、規定数3枚時に極低確率でRBB2を抽せんし、規定数2枚一般中、RBB2の当せん値数を10441、RBB1の当せん値数を1にして、規定数2枚時に極低確率でRBB1を抽せんする仕様にしてもよい。この場合、規定数3枚RBB1内部中、規定数2枚RBB1内部中、規定数3枚RBB2内部中、規定数2枚RRB2内部中の何れも、不当せんエリアがなく且つ取りこぼしてもRBB1又はRBB2作動図柄の組合せを表示できないフルヒット仕様にしているため役物作動図柄の組合せを揃えられず、RBB1内部中からRBB1作動中に移行することはないと共にRBB2内部中からRBB2作動中に移行することもなく、上記実施形態と同一の作用効果を奏する。
【0111】
以上の実施形態では、特別役に第1特別役RBB1と第2特別役RBB2を用いたが、第1特別役RBB1のみを用いて構成してもよい。また、第一種特別役物に係る役物連続作動装置を用いて減るボーナスを構成したが、第一種特別役物を用いて減るボーナスを構成してもよい。さらに、ATの作動等を主制御装置MCで決定するようにしたが、周辺制御装置SCで決定するようにしてもよい。
回胴式遊技機は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第1項第7号のぱちんこ屋の営業に供されるのが本来であるが、本発明に係る遊技機はこれに限らず、同法律第2条第1項第8号の店舗等の営業に供されるスロットマシンや、同法律の規制が及ばないアーケードゲーム機や、リールを映像等で表現したシュミレーションゲーム機等にも適用できる。なお、以上の説明中、確率や数字、図柄の組合せ等は一例示に過ぎないのは言うまでも無い。
【符号の説明】
【0112】
1L;左リール,1C;中リール,1R;右リール(各可変表示要素)
2;メダル投入口、3;ベットボタン、4;精算ボタン
5;スタートレバー(スタートスイッチ)
6L,6C,6R;各ストップスイッチ
6L;左ストップボタン、6C;中ストップボタン、6R;右ストップボタン
7;演出表示装置、70;液晶表示装置
8;リールパネル、80;表示窓
CN;制御装置、MC;主制御装置、SC;周辺制御装置
K;内部抽せん手段、V;リール制御手段(可変表示制御手段)
V1;回胴回転装置制御手段、V2;回転停止装置制御手段
P;メダル払出手段、Q;メダル自動投入手段、J;遊技状態移行手段
F;フリーズ抽せん手段、G;回胴演出実行手段
W;ランダムウエイト手段
H1;AT作動決定手段、H2;AT上乗せ決定手段
H3;AT継続管理手段、H4;AT指示情報出力手段
X1;ナビ手段、X2;音声ナビ手段
Y1;演出表示手段、Y2;効果音出力手段
【要約】
【課題】RBB−ATと組合せ、下限55%超え及び上限120%未満の適正出玉範囲内で高純増ATを一層容易に実現する。
【解決手段】エリア毎の入賞役当せん値数と、ランダム打ちの表示確率と、獲得÷投入の配当比を掛算した入賞役定数を合算した総入賞役定数s、再遊技役当せん値数r、乱数範囲M、再遊技抜き期待値Eo=s/(M−r)、再遊技込み期待値Ei=(s+r)/Mとし、役物作動中の再遊技抜き期待値Eoを全役物非作動中よりも高くし、かつ、役物作動中の再遊技込み期待値Eiを少なくとも一の役物非作動中よりも低くし、役物作動中より高い再遊技込み期待値となる遊技状態時(規定数3枚内部中)にATを作動させる。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18