特許第5953598号(P5953598)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5953598
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】検知増幅器用低電圧電流参照発生器
(51)【国際特許分類】
   G11C 16/06 20060101AFI20160707BHJP
【FI】
   G11C17/00 634D
   G11C17/00 634E
【請求項の数】24
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-539617(P2015-539617)
(86)(22)【出願日】2013年10月3日
(65)【公表番号】特表2015-536520(P2015-536520A)
(43)【公表日】2015年12月21日
(86)【国際出願番号】US2013063272
(87)【国際公開番号】WO2014070366
(87)【国際公開日】20140508
【審査請求日】2015年4月28日
(31)【優先権主張番号】201210419802.7
(32)【優先日】2012年10月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】500147506
【氏名又は名称】シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SILICON STORAGE TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】チアン シャオジョウ
(72)【発明者】
【氏名】リン グアンミン
【審査官】 後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−533645(JP,A)
【文献】 特表平10−505989(JP,A)
【文献】 米国特許第6366497(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0125463(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 16/06
G11C 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスに使用するための装置であって、
第1の抵抗器と、第2の抵抗器と、を備える、電流ミラーであって、該第1の抵抗器が、第1の端子と、第2の端子と、を備え、該第2の抵抗器が、第1の端子と、第2の端子と、を備える、電流ミラーと、
該第1の抵抗器の該第1の端子に結合され、かつ該第2の抵抗器の該第1の端子に結合されている、電圧源と、
該第1の抵抗器の該第2の端子に結合されている参照回路と、
第1の端子と、第2の端子と、を備える、トランジスタであって、該トランジスタの該第1の端子が、該第2の抵抗器の該第2の端子に結合されている、トランジスタと、
該トランジスタの該第2の端子に結合された選択されたメモリセルであって、該トランジスタの該第2の端子が、該選択されたメモリセルに記憶されている値を示す電圧を提供する、選択されたメモリセルと、を備える、装置。
【請求項2】
前記電圧源が、1.0ボルト以下の電圧を供給する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記選択されたメモリセルが、浮遊ゲートメモリセルである、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記参照回路が、参照メモリセルを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記参照メモリセルが、浮遊ゲートメモリセルである、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記参照回路が、演算増幅器を備える、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記参照回路が、インバータを備える、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記参照回路が、電流源を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
メモリデバイスに使用するための装置であって、
第1の抵抗器であって、該第1の抵抗器の第1の端子が、電圧源に結合されている、第1の抵抗器と、
該第1の抵抗器の第2の端子に結合された参照回路と、
第2の抵抗器であって、該第2の抵抗器の第1の端子が、該電圧源に結合されている、第2の抵抗器と、
演算増幅器であって、該演算増幅器の正入力端子が、該第1の抵抗器の第2の端子に結合され、該演算増幅器の負入力端子が、該第2の抵抗器の第2の端子に結合されている、演算増幅器と、
第1の端子と、第2の端子と、第3の端子と、を備える、PMOSトランジスタであって、該PMOSトランジスタの該第1の端子が、該第2の抵抗器の第2の端子に結合され、かつ該PMOSトランジスタの該第3の端子が、該演算増幅器の出力に結合されている、PMOSトランジスタと、
該PMOSトランジスタの該第2の端子に結合された選択されたメモリセルであって、該PMOSトランジスタのドレインが該選択されたメモリセル内に記憶されている値を示す電圧を供給する、選択されたメモリセルと、を備える、装置。
【請求項10】
前記電圧源が、1.0ボルト以下の電圧を供給する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記選択されたメモリセルが、浮遊ゲートメモリセルである、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記参照回路が、参照メモリセルを備える、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記参照メモリセルが、浮遊ゲートメモリセルである、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記参照回路が、演算増幅器を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記参照回路が、インバータを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記参照回路が、電流源を備える、請求項9に記載の装置。
【請求項17】
メモリデバイスに使用するための装置であって、
第1の抵抗器であって、該第1の抵抗器の第1の端子が、電圧源に結合されている、第1の抵抗器と、
該第1の抵抗器の第2の端子に結合された参照回路と、
第2の抵抗器であって、該第2の抵抗器の第1の端子が、該電圧源に結合されている、第2の抵抗器と、
演算増幅器であって、該演算増幅器の正入力端子が、該第1の抵抗器の第2の端子に結合され、該演算増幅器の負入力端子が、該第2の抵抗器の第2の端子に結合されている、演算増幅器と、
PMOSトランジスタであって、該PMOSトランジスタの第1の端子が、該第2の抵抗器の第2の端子に結合され、該PMOSトランジスタの第3の端子が、該演算増幅器の出力に結合されている、PMOSトランジスタと、
第1の端子と、第2の端子と、を備える、ミラー対ブロックであって、該ミラー対ブロックの該第1の端子が、該PMOSトランジスタの該第2の端子に結合され、該ミラー対ブロックの該第2の端子が、選択されたメモリセルに結合されている、ミラー対ブロックと、
該ミラー対ブロックの該第2の端子に結合され、該選択されたメモリセルに記憶された値を示す電圧を供給する、出力ポートと、備える、装置。
【請求項18】
前記電圧源が、1.0ボルト以下の電圧を供給する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記選択されたメモリセルが、浮遊ゲートメモリセルである、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記参照回路が、参照メモリセルを備える、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記参照メモリセルが、浮遊ゲートメモリセルである、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記参照回路が、演算増幅器を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記参照回路が、インバータを備える、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記参照回路が、電流源を備える、請求項17に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
改善された検知増幅器を有する不揮発性メモリセルが開示されている。
【背景技術】
【0002】
浮遊ゲートを使用して電荷をその上に蓄積する不揮発性半導体メモリセル、及び半導体基板内に形成されるそのような不揮発性メモリセルのメモリアレイは、当該技術分野において周知である。典型的に、そのような浮遊ゲートメモリセルは、スプリットゲート型又は積層ゲート型のものとなっている。
【0003】
読み込み動作は通常、検知増幅器を用いて浮遊ゲートメモリセル上で実施される。この目的のための検知増幅器は、米国特許第5,386,158号(「第’158号特許」)に開示され、これは、あらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれる。この第’158号特許は、既知の電流量を引き込む参照セルの使用を開示する。この第’158号特許は、参照セルによって引き込まれた電流を反映する電流ミラー、及び選択されたメモリセルによって引き込まれた電流を反映する別の電流ミラーに依存する。次に、各電流ミラー内の電流が比較され、メモリセル内に記憶された値(例えば、0又は1)は、どちらの電流がより大きいかに基づいて決定され得る。
【0004】
別の検知増幅器が米国特許第5,910,914号(「第’914号特許」)に開示され、これは、あらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれる。この第’914号特許は、1ビットを超えるデータを記憶することができるマルチレベル浮遊ゲートメモリセル又はMLCのための検知回路を開示する。それは、メモリセル内に記憶された値(例えば、00、01、10、又は11)を決定するために利用される複数の参照セルの使用を開示する。電流ミラーは、この手法でも同様に利用される。
【0005】
先行技術の電流ミラーは、PMOSトランジスタを利用する。PMOSトランジスタの1つの特性は、ゲートに印加された電圧が典型的にVTHと称されるデバイスの電圧閾値未満である場合、PMOSトランジスタのみが「オン」にされ得ることである。PMOSトランジスタを利用する電流ミラーを使用する1つの欠点は、PMOSトランジスタがVTHの減少を引き起こすことである。これは、より低い電圧で動作する検知増幅器を作製する設計者の能力の妨げとなる。
【0006】
従来技術の設計の別な欠点は、ゲートが高から低へ遷移する際には(すなわち、PMOSトランジスタがオンになる際には)PMOSトランジスタが比較的遅いことである。この結果として全体的に検知増幅器の遅延が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
先行技術よりも低い電圧供給を用いて動作する改善された検知回路が必要とされている。
【0008】
非使用時は電力を節約するために電圧供給をオフにすることができるが、一旦電圧供給がオンに戻されたときには検知回路が有意なタイミングペナルティなく動作可能になり得る改善された検知回路が更に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の問題点およびニーズは、電流ミラーとしてトランジスタ対の代わりに抵抗器対を利用する検知回路を提供することによって対処される。トランジスタ対の代わりに抵抗器対を使用することで、より短い立ち上がり時間でより低い電圧供給を使用することが可能になる。
【0010】
一実施形態では、参照セル電流が電流ミラーに印加される。ミラー電流は、選択されたメモリセルに結合されている。ミラー電流は、選択されたメモリセルの電流と比較され、メモリセルの状態(例えば、0又は1)を示し、かつ参照電流と比較された選択されたメモリセルを通る電流の相対的な大きさに直接的に関係する、検知出力が生成される。
【0011】
別の実施形態では、ミラー対ブロックは、電流ミラーと選択されたメモリセルとの間に追加される。
【0012】
本発明の他の目的及び特徴は、明細書、特許請求の範囲、及び添付の図面を見直すことによって明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一対の抵抗器を備える電流ミラーを含む検知回路の実施形態のブロック図を示す。
図2】一対の抵抗器を備える電流ミラーを含む別の検知回路の実施形態のブロック図を示す。
図3】ミラー対ブロックの一実施形態を示す。
図4】参照回路の一実施形態を示す。
図5】参照回路の別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで、図1を参照して実施形態について説明する。検知回路10が示されている。電源、すなわち、VDDは、抵抗器20及び抵抗器30に提供される。抵抗器20は、演算増幅器40の1つの正端子に結合されている。抵抗器30は、演算増幅器40の別の端子に結合されている。演算増幅器40は、クランプループとして機能する。演算増幅器40の出力は、PMOSトランジスタ70のゲートに結合されている。PMOSトランジスタ70のゲートは、抵抗器30に結合されている。PMOSトランジスタ70のドレインは、メモリセル60に結合されている。抵抗器20はまた、参照回路50に結合されている。このように、抵抗器20及び抵抗器30は、それぞれ第1の端子及び第2の端子を有する。PMOSトランジスタ70のソース、ドレイン、及びゲートはまた端子である。
【0015】
参照回路50は、設定量の電流、すなわち、iREFを引き込む。抵抗器20を通る電流は、iREFとなる。演算増幅器40が、クランプループとして機能するため、抵抗器20及び抵抗器30にわたる電圧降下は同一となり、したがって、それらは電流ミラーを形成し、抵抗器30を通る電流はまた、iREF(あるいは、抵抗器20及び抵抗器30の値が等しくなければ、その倍数)となる。
【0016】
動作中、メモリセル60は、メモリセルに記憶されている値に依存する電流レベル、すなわち、iSを引き込む。例えば、メモリセル60が「0」を記憶している場合には少量の電流を、「1」を記憶している場合には多量の電流を引き込む。
【0017】
この例では、iREF>iSの場合、検知出力80は比較的高い電圧を有する。iREF<iSの場合、検知出力80は比較的低い電圧を有する。このようにして、メモリセル60に記憶されている値が「0」である場合、iSは比較的小さく、かつiREFはiSよりも大きくなる。これは、検知出力80が「1」を表す高い電圧を有することを意味する。メモリセル60に記憶されている値が「1」である場合には、iSは比較的大きく、かつiREFはiS未満になる。これは、検知出力80が「0」を表す低電圧を有することを意味する。このようにして、検知出力80は、メモリセル60に記憶されている値の逆になる。任意追加的に、検知出力80は(図示されない)インバータに結合されてもよく、その場合、インバータは、メモリセル60に記憶されている値に直接的に対応する値を出力するであろう。
【0018】
この例において、電流ミラーが、対のトランジスタの代わりに対の抵抗器を用いて生成されるため、VDDは対のトランジスタを用いたシステム内よりも低い電圧になり得る。この設計によって、VDDは1.0V未満の電圧において動作することが可能になる。例えば、開示された実施形態は、およそ0.9Vの最小電圧において動作することができる。
【0019】
ここで、異なる実施形態について、図2を参照して説明する。検知回路110が示されている。電源、すなわち、VDDは、抵抗器120及び抵抗器130に提供される。抵抗器120は、演算増幅器140の正端子に結合されている。抵抗器130は、演算増幅器140の負端子に結合されている。演算増幅器140は、クランプループとして機能する。演算増幅器140の出力は、PMOSトランジスタ170のゲートに結合されている。PMOSトランジスタ170のゲートは、抵抗器130に結合されている。PMOSトランジスタ70のドレインは、ミラー対ブロック190に結合されている。ミラー対メモリブロック190は、メモリセル160に結合されている。検知出力180は、検知回路110の出力であり、かつそれによって出力が得られるポートである。図から分かるように、抵抗器120及び抵抗器130はそれぞれ、第1の端子及び第2の端子を有する。PMOSトランジスタ170のソース、ドレイン、及びゲートはまた端子である。
【0020】
参照回路150は設定量の電流、すなわち、iREFを引き込む。抵抗器120を通る電流は、iREFとなる。演算増幅器140は、クランプループとして機能するため、抵抗器120及び抵抗器130にわたる電圧降下は同一となり、したがって、それらが電流ミラーを形成し、かつ抵抗器130を通る電流はまたiREF(又は、抵抗器120及び抵抗器130の値に応じてその倍数)となる。
【0021】
動作中、メモリセル160は、メモリセル内に記憶されている値に依存する電流レベル、すなわち、iSを引き込む。例えば、メモリセル60は、「0」を記憶している場合には少量の電流を、「1」を記憶している場合には、多量の電流を引き込む。
【0022】
ミラー対ブロック190の更なる詳細について、図3を参照して説明する。ここで、図2で見てきたように、再び抵抗器130及びPMOSトランジスタ170について検討する。PMOSトランジスタ170のドレインは、ミラー対ブロック190の入力に結合されている。入力は、電流iREFとなる。ミラー対ブロック190は、NMOSトランジスタ191及びNMOSトランジスタ192を備え、これらは電流ミラーとして構成される。NMOSトランジスタ191及びNMOSトランジスタ192のゲートは、共にNMOSトランジスタ191のゲートに結合され、かつNMOSトランジスタ191及びNMOSトランジスタ192のドレインは接地している。ゲートからドレインへの電圧降下は、NMOSトランジスタ191及びNMOSトランジスタ192について同一となり、したがって、NMOSトランジスタ192を通る電流はまた、iREF(又は、NMOSトランジスタ191及びNMOSトランジスタ192の特性に応じて、その倍数)となる。
【0023】
ミラー対ブロック190は、PMOSトランジスタ193及びPMOSトランジスタ194を備えている。PMOSトランジスタ193及びPMOSトランジスタ194のソースは、VDDに接続されている。PMOSトランジスタ193及びPMOSトランジスタ194のゲートは、連結され、PMOSトランジスタ193のドレインに接続され、これはその結果として、NMOSトランジスタ192のソースに接続される。PMOSトランジスタ193及びPMOSトランジスタ194におけるソース−ゲート接合部からの電圧降下は、同一となる。したがって、PMOSトランジスタ193及びPMOSトランジスタ194は、電流ミラーとして機能し、かつPMOSトランジスタ194を通る電流はまた、iREF(又は、PMOSトランジスタ193及びPMOSトランジスタ194の特性に応じて、その倍数)となる。PMOSトランジスタ194のドレインは、検知出力180に結合され、検知出力180はメモリセル160に接続されている。
【0024】
検知出力180を介した電流は、iREF−iSとなる。iS>iREFの場合、この値は負であり、検知出力180は低電圧(すなわち「0」)を検出することとなる。iS<iREFの場合、この値は正であり、検知出力180は高電圧(すなわち「1」)を検出することとなる。こうして、検知出力180は、メモリセル160に記憶されている値の逆になる。任意追加的に、検知出力180が、(図示されない)インバータに結合されてもよく、その場合、インバータは、メモリセル160に記憶されている値に直接的に対応する値を出力するであろう。
【0025】
図4は、参照回路200として示される、参照回路の一実施形態を示す。参照回路200は、前に考察した参照回路50又は50に使用され得る。参照回路200は、演算増幅器210を備える。演算増幅器210の負ノードは、電圧VREFを発生する(図示されない)電圧源に接続されている。VREFは、例えば、0.8ボルトであってもよい。演算増幅器210の出力は、NMOSトランジスタのゲートに接続されている。NMOSトランジスタ220のドレインは、参照回路200の入力である。NMOSトランジスタ220のソースは、参照メモリセル230に接続する。
【0026】
図5は、参照回路300として示される参照回路の別の実施形態を示す。参照回路300は、前に考察した参照回路50又は50に使用され得る。参照回路300は、インバータ310を備える。インバータ310の出力は、PMOSトランジスタ320のゲートに接続されている。PMOSトランジスタのソースは、参照回路200の入力である。PMOSトランジスタのドレインは、参照メモリセル330に接続され、かつインバータ310への入力である。
【0027】
任意追加的に、参照回路50又は参照回路150は、それぞれ電流源回路を備え得る。この目的に好適な電流源回路の例は、当業者には既知である。
【0028】
本明細書における本発明に対する言及は、いかなる特許請求の範囲又は特許請求の範囲の用語も限定することを意図するものではなく、代わりに特許請求の範囲の1つ以上によって包含され得る1つ以上の特徴に言及するにすぎない。上述される材料、プロセス、及び数値例は単に例示であり、特許請求の範囲を限定すると見なされるべきではない。本明細書で使用されるとき、用語「上に(over)」及び「上に(on)」の両方は、「直接上に」(間に配設される中間の材料、要素、又は間隙がない)及び「間接的に上に」(中間の材料、要素、又は間隙が間に配設される)を包括的に含むことに留意されるべきである。同様に、用語「隣接する」は、「直接隣接する」(間に配設される中間の材料、要素、又は間隙がない)及び「間接的に隣接する」(中間の材料、要素、又は間隙が間に配設される)を含む。例えば、「基板上に」要素を形成することは、その間に中間の材料/要素を有せず基板上に直接その要素を形成すること、並びに1つ以上の中間の材料/要素をその間に有して基板上に間接的にその要素を形成することを含む。
図1
図2
図3
図4
図5